日本とアメリカの文化や習慣や教育、社会生活や考え方など、様々な違いを比較対照しながら、相対的に説明したものであり、MNCC職員によって執筆されたものです。

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■ 学習の前に
■ 目 次
■ 家庭生活編
■ しつけと教育編
■ 市民生活編
■ 慣習編
■ 世間と風俗編
■ 公共道徳とマナー編
■ 行動様式編
■ 形而上的価値編

必ずこの「学習の前に」の説明を読んでから、各項目に進んでください。

 

●学習の前に

 

「文化が進んでいるということは、いいことなのでしょうか?」

 

 − 次に進む前に、しばらくこの事を考えて、この質問に答えを自分なりに見出してみてください。

突然、突きつけられたこの質問に、もし、「はい」と答えるのなら、それは、いわゆる先進国に住む人達が、「文化」と「文明」を混同していることから発生する妄想と誤解です。すなわち、文明が進んでいるという表現は、適切な表現であり、この文明の進展の格差が、先進国と発展途上国という色分けを生んでいます。そして、人類が脈々と作り上げてきた文明が、人類に対して多大の利益と利便性をもたらしてくれたのは紛れもない事実であり、そのことによって、人は文明が進んでいることに有益性を感じ、それはいいことであると実感します。そして、進んだ文明を持つ国、すなわち、先進国の文化は、あたかも発展途上国の文化より、進んでいるというような間違った認識を抱きがちです。

文化とはその国に生きる人々が、独自に作りあげてきた唯一無比のものであり、その背景には宗教や言語、民族や風土、歴史や自然など、数多くのものがカオスのように存在しています。これらが雑多に影響しあい、その国の文化が生まれるのです。それは、その国民の経験則のようなものでもあり、いわば固有種といえます。そのため、時間の経過とともに、常に文化は緩慢な変化を伴っています。そして、この変化は自主的で、自立的なものであります。すなわち、国境を越えた交流の見られる現代において、一つの国の人が、異なる国の人々から影響を受け、自主的に学ぶことは出来たとしても、強制的に異文化を押し付けることはできないのです。ですから、その国の文化はその国の人々によってのみ、自主的に受け継がれているものなのであり、その国の文化は、その国のアイデンティティとして尊重されるべきなのです。ということは、文化には「優劣」や「善悪」や「是非」という視点で見ることはできないのです。ですから、異文化理解の中で、最も慎まなければならないことは、自国の文化的価値観をもって相手国の文化を判断してはならないということです。いわゆる、自文化中心主義、また、それに基づく欧米文化中心主義などに見られる、絶対的な文化の優劣観は、文化そのものを理解することに偏見を持って見ることであり、論理的な見方とはいえません。この欧米文化中心主義などは、先述した文化と文明を混同した、典型的な考えです。

この「日本と米国ここが違う」は、日本と米国の文化や習慣や教育、社会生活や考え方など、様々な違いを比較対照しながら、相対的に説明したものであり、センター職員によって執筆されたものです。その目的は、異文化の相違を事前に学習することによって、予測される文化摩擦や異文化不適応に対応できる考え方を養うことであり、自分の中に国際化社会に対応できる、複眼的、相対的価値観を確立するための基軸として、その基礎作りに役立てて欲しいということです。この中では、当然のことながら、文化相対主義的視座に立って説明を試みました。「日本」と「米国」の両文化だけを徹底的に、そして、相対的に説明することに徹しました。優劣という意味での視点は全くありません。もし、これを読みながら、どちらかの国の説明に文化的優劣を感じるのなら、それは読まれる方がその視点で見ているからにほかなりません。つまり、自分の中の価値基準で、説明された文化比較を優劣視点でとらえるからこそ、そう感じるだけです。

しかしながら、文化は目に見えないものであり、常に変容しているものです。そのため、それを説明するとなれば、説明する人の主観が大きく作用し、時代が反映されます。この「日本と米国ここが違う」が、いかに客観的に執筆されたとしても、やはり、センター職員の主観が、少なからずとも存在し、執筆した時代が反映されていることは否定できません。日本と米国の二国間の文化を知る、また他の人が書けば、別の異なる内容と表現になることも間違いありません。その意味においては、誰も完全に客観的で、絶対的な比較文化を書くことはできません。むしろ、ここに書かれた比較文化が、一人の執筆者の主観であり、一つの視座であると考え、読まれる方々が、両国の文化をもっと根本的に比較対照し、その文化の深層部まで議論していくための材料となり、問題提起となってくれれば、これに優る喜びはありません。

最後に、ここに記載されました内容を無断で他に転載することは厳に禁止します。

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