Port Orchard情報

引率者:普久原(ふくはら)朝英(ともひで) 先生 (浦添市立仲西中学校)




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    Port Orchard活動写真アルバム

    日々のグループの活動の様子が映された写真や動画を掲載しています。

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  • Port Orchard引率者レポート

    引率指導者から送られてくるレポートを掲載しています。

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    2026
    Jul
    23

     Port Orchard留学レポート① ~いよいよアメリカへ出発!~


     13時30分、参加者全員が那覇空港に集合し、いよいよPort Orchardでの3週間の留学生活がスタートしました。集合した直後は、これから始まる海外生活への期待と不安からか、少し緊張した表情の生徒が多く見られました。しかし、保安検査を終え、搭乗口で過ごす時間になると自然と会話が増え、少しずつ笑顔も見られるようになりました。初対面や久しぶりに会う仲間同士も打ち解け始め、これから3週間をともに過ごす仲間としての第一歩を踏み出しました。


     那覇空港から台湾へ向かう機内では、台湾風の惣菜パンを中心とした機内食が提供されました。初めて食べる味に興味を示しながら「おいしい!」という声も聞こえ、和やかな機内での時間となりました。台湾桃園国際空港ではシアトル行きの飛行機まで乗り継ぎ時間があり、それぞれが買い物を楽しんだり、「1台湾ドルは日本円で何円になるの?」と計算しながら商品を選んだりと、海外ならではの体験を満喫していました。また、UNOで盛り上がるグループ、ホストファミリーへのプレゼントとして折り紙を練習する生徒、歓迎会で披露する歌の練習をする生徒、読書を楽しむ生徒など、それぞれが思い思いの時間を有意義に過ごしていました。長い待ち時間でしたが、お互いに声を掛け合いながら過ごす姿から、少しずつ仲間意識が芽生えてきていることを感じました。


     その後、台湾を出発し、長時間のフライトを経てシアトルへ到着しました。入国審査では数名の生徒が別室で確認を受ける場面もありましたが、団体での入国手続きということもあり、一人ひとりへの面接のような質問はなく、写真撮影と指紋採取のみで手続きが進められました。慣れない環境の中でも、生徒たちは落ち着いて行動し、全員無事にアメリカへ入国することができました。空港では、現地でお世話になるレイチェル先生とイヴァン先生が笑顔で迎えてくださり、その後はバスでPort Orchardへ向かいました。車窓から見える広大な景色や日本とは異なる街並みに目を輝かせ、「本当にアメリカに来たんだ」と実感している様子が伝わってきました。


     午後8時過ぎにスタディーセンターへ到着しましたが、外はまだ昼間のように明るく、生徒たちは「本当に20時なの?」と驚きを隠せない様子でした。日本では考えられないほど日が長く、夜とは思えない明るさに、時差だけでなくアメリカの自然環境の違いも肌で感じることができました。その後、いよいよホストファミリーとの対面です。初めて会うホストファミリーを前に緊張した表情も見られましたが、温かく迎えていただき、生徒たちはそれぞれの新しい家族のもとへ出発しました。到着時刻が遅くなったため、ホストファミリーとの記念写真は土曜日に改めて撮影する予定です。


     初日の様子を見ると、まだ男子同士、女子同士での交流が中心ですが、これから学校生活やホームステイ、さまざまな活動を通して、学校や学年、男女の枠を越えた交流が生まれてくることを期待しています。まずは、お互いの名前と顔を覚え、一人ひとりが安心して過ごせる雰囲気をつくることが第一歩です。


     今年度のPort Orchardグループのテーマは「Together We Learn, Together We Grow(ともに学び、ともに成長する)」です。この3週間、一人ひとりが新しい文化や価値観に触れ、仲間やホストファミリーとの出会いを大切にしながら、多くのことを学び、ともに成長していける留学となることを願っています。今後も、生徒たちの頑張る姿や現地での様子をレポートを通してお届けしていきます。


    2026
    Jul
    24

     Port Orchard留学レポート② ~現地での生活がいよいよスタート!~


     留学2日目を迎え、生徒たちはそれぞれのホストファミリーと初めての朝を迎えました。前日の長時間の移動や初めてのホームステイで緊張した様子も見られましたが、スタディーセンターへ集まった生徒たちの表情からは、少しずつアメリカでの生活に慣れ始めている様子が感じられました。午前9時、スタディーセンターに集合すると、キヨラさん、優菜さん、宗昊さんがスターバックスのドリンクを片手に笑顔で登場しました。アメリカらしい朝の一場面に、周りの生徒たちからも笑顔がこぼれ、それぞれがホストファミリーとの時間を楽しみながら過ごしていることが伝わってきました。


     この日は、颯太郎さんの13歳の誕生日でもありました。みんなで「Happy Birthday」の歌を歌い、颯太郎さんの誕生日をお祝いしました。また、みんなへドーナツのプレゼントもありました。用意されたドーナツは、アメリカらしい大きさと甘さで、生徒たちは大満足の様子でした。あまりの大きさに食べきれなかった生徒や、友達と半分ずつ分け合って食べる生徒もいました。海外で仲間と迎える13歳の誕生日は、颯太郎さんにとっても、みんなにとっても忘れられない思い出になったことと思います。


     午前中は、スタディーセンター周辺を散策しました。周辺の街並みや自然に触れながら、アメリカならではの雰囲気を肌で感じることができました。散策の後は、アメリカのお金について学びました。硬貨や紙幣の種類、日本のお金との違い、それぞれの価値について実物を見ながら確認しました。前日の空港や現地での買い物で感じた疑問とも結び付き、生活の中で実際に使うことを意識しながら学ぶことができました。


     昼食はスタディーセンターで食べることもできましたが、生徒たちは全員で近くのビーチまで歩いて移動することを選びました。仲間と会話を楽しみながら海辺へ向かい、開放感あふれる景色の中で全員そろって昼食をいただきました。ほとんどの生徒はサンドイッチを食べ、チップスや野菜スティックなど、日本とは少し違ったアメリカらしいランチを楽しみました。スタディーセンターではなく、みんなでビーチまで足を運んで昼食を食べたことで、現地の自然や空気をより身近に感じることができました。海を眺めながら仲間と過ごした時間は、生徒たちにとって思い出深い昼食となったことと思います。


     午後は、みんなでボウリングを楽しみました。生徒がまず驚いたのは、ボウリングシューズを借りる際の靴のサイズ表記です。日本では靴のサイズを「○○cm」と表しますが、アメリカではセンチメートルではなく独自のサイズ表記が使われています。生徒たちは「アメリカではcmじゃないんだ!」と驚きながら、自分に合うサイズを探していました。さらに、自分たちが普段履いている靴のサイズ表示を見てみると、日本のサイズだけでなく、アメリカのサイズも一緒に記載されていることを発見しました。「今まで全然気付かなかった!」という声も聞かれ、身近なものの中にも日本とアメリカの違いがあることを学ぶ、貴重な機会となりました。


     ゲームが始まると、琉希さんは110点、幸希さんは120点近いスコアを記録し、周囲から大きな拍手が送られました。今回、離島から参加している生徒の中には、ボウリングをすること自体が初めてという生徒もいました。最初は少し緊張した様子でしたが、友達に投げ方を教えてもらいながら少しずつコツをつかみ、笑顔でプレーを楽しんでいました。一方で、なかなかピンを倒すことができず、ガーターが続いてしまう生徒もいました。それでも諦めることなく挑戦を続け、ついに1本のピンを倒した瞬間には、本人はもちろん、周りの仲間も一緒になって大喜びしました。得点だけではなく、小さな成功をみんなで喜び合う姿がとても印象的で、互いに励まし合う温かい雰囲気を感じる時間となりました。


     ボウリングを楽しんだ後は、アメリカのディスカウントショップ「Dollar Tree」を訪れました。店内には、日本ではあまり見かけないお菓子や文房具、雑貨が数多く並び、生徒たちは興味津々で店内を見て回っていました。お菓子を選ぶ生徒、日本では見かけないデザインの文房具を手に取る生徒など、それぞれが思い思いの買い物を楽しみました。午前中に学んだアメリカのお金を実際に使う機会にもなり、値段を確認しながら支払いをする姿からも、学びが生活へとつながっていることが感じられました。


     散策やお金の学習、ビーチでの昼食、ボウリング、そして買い物と、2日目も内容の濃い一日となりました。その一方で、長時間の移動や時差、慣れない英語環境の中で生活していることもあり、午後になると少し疲れた表情を見せる生徒もいました。まだ現地での生活が始まったばかりです。新しい環境に慣れようと、一人ひとりが想像以上に気を張って過ごしていることと思います。今夜はそれぞれのホストファミリー宅でゆっくり休み、心と体の疲れをしっかり取ってほしいと思います。明日は、ホストファミリーや現地の皆さんとのウェルカムパーティーが予定されています。しっかりと休養を取り、元気な笑顔で交流を楽しんでくれることを期待しています。


     今年度のPort Orchard派遣団のテーマは、Together We Learn, Together We Grow ~ともに学び、ともに成長する~です。一つ一つの体験や発見を大切にしながら、生徒たちは少しずつ成長しています。明日も新たな出会いと学びを通して、さらに実りある一日になることを願っています。


    2026
    Jul
    25

     Port Orchard留学レポート③ ~スポーツがつないだ笑顔と交流~


     留学3日目となるこの日は、お昼12時に公園へ集合し、ホストファミリーや現地の皆さんとのウェルカムパーティーが行われました。「パーティー」といっても、豪華な催しではなく、公園で昼食を囲みながら交流を深めるアットホームなピクニック形式です。自然豊かな公園には笑顔があふれ、生徒たちはホストファミリーとの時間を思い思いに楽しんでいました。


     その中でも、とても心温まる場面がありました。文美子さんは、公園に咲いている花を一つ一つ丁寧に集め、その花で手作りの花冠を作りました。そして、その花冠をホストマザーへプレゼントしました。突然の素敵な贈り物に、ホストマザーとホストファザーはとても喜んでくださり、笑顔あふれる温かな時間となりました。言葉だけではなく、相手を思いやる気持ちや感謝の心は、しっかりと伝わることを改めて感じることができました。


     ピクニックの後は、公園で思い切り体を動かしました。最初は男子と女子に分かれ、それぞれバレーボールやバスケットボールを楽しんでいました。しかし、時間が経つにつれて自然と男女が混ざり、一緒にバレーボールを楽しむ姿が見られるようになりました。昨日のレポートでは、「仲間同士の距離が少しずつ縮まってきている」とお伝えしましたが、その言葉がそのまま形になったような、とても微笑ましい光景でした。男女の垣根を越え、一緒に笑い合いながらプレーする姿から、生徒たちの絆が日に日に深まっていることを感じました。


     また、バレーボールが得意な生徒、バスケットボールが得意な生徒など、それぞれの得意なことを生かしながら自然と輪が広がっていきました。スポーツを通して会話が生まれ、笑顔が広がり、新しいつながりができていく様子を見て、改めてスポーツには人と人を結び付ける大きな力と可能性があることを実感した一日となりました。


     現在のところ、大きなけがや体調不良もなく、生徒たちは元気に過ごしています。数名、喉の痛みや軽い頭痛を訴える生徒もいますが、大きく体調を崩すことなく、順調に3日目を終えることができました。


     来週は、スタディーセンターで日本人留学生同士によるボードゲームを通して交流を深める活動が予定されています。また、現地の子どもたちと一緒に遊ぶ交流活動も予定されており、さらに多くの出会いが待っています。さらに、ワシントン州を代表する景勝地 Snoqualmie Falls の見学や、地元の消防署への訪問も予定されています。アメリカならではの雄大な自然や地域の暮らしに触れることで、日本では得ることのできない多くの学びがあることでしょう。


     学校では学ぶことのできない文化や自然、人々との交流を通して、生徒たちには多くのことを感じ、考え、自分自身の成長につなげてほしいと思います。この留学で得た経験が、将来、広い視野を持ち、多様な価値観を理解できる大人へと成長するための大きな財産になることを願っています。


     ウェルカムパーティーでは、言葉だけではなく、スポーツや思いやりの気持ちが人と人をつないでくれることを、生徒たちは身をもって感じることができました。一人ひとりの優しさや挑戦する気持ちが、少しずつ仲間との絆を深めています。これから始まるさまざまな活動でも、一つひとつの出会いを大切にしながら、多くのことを学び、大きく成長してくれることを期待しています。


     Together We Learn, Together We Grow
     ~ともに学び、ともに成長する~


    2026
    Jul
    27

     Port Orchard留学レポート④

     英語の先にある学び

     留学生活も約4分の1が過ぎました。慣れない環境の中で戸惑う様子も見られた生徒たちですが、少しずつ現地での生活にも慣れ、それぞれが自分なりの目標を持って毎日を過ごしています。

     午前中は、日本にいる家族や友人、そして各市町村教育委員会へ送るポストカードを書きました。英語で住所を書くことに苦戦する生徒もいましたが、一文字一文字確認しながら丁寧に書き進め、遠く離れた日本へ思いを届けようとする姿がとても印象的でした。

     ポストカードを書き終えた後は、ホストファミリーとの会話や、この滞在中に耳にした「意味の分からない英単語」を調べる活動を行いました。生徒たちからは、「supercalifragilisticexpialidocious」「freak」「inconceivable」「encounter」「cuisine」「fail」「resonate」「particularly」「tongue-tied」「boundaries」「referred」「describe」など、日本の授業ではなかなか出会わない単語が数多く挙がりました。実際の生活の中で耳にした言葉だからこそ、「知りたい」「理解したい」という気持ちが自然と生まれていたようです。さらに、「to」と「two」、「won」と「one」、「meet」と「meat」のように、発音は同じでも意味やつづりが異なる「Homophone(同音異義語)」についても学びました。教科書だけでは味わえない、生きた英語ならではの面白さに触れることができた時間となりました。

     昼食後の自由時間には、それぞれが思い思いに過ごしていましたが、その中で閃理さんは一人黙々と英単語の勉強に取り組んでいました。誰かに言われたからではなく、自ら学ぼうとするその姿勢に、大きな成長を感じました。単語力は英語力の土台です。積み重ねた努力は、これからの学びに必ずつながっていくことでしょう。今後のさらなる成長が楽しみです。

     午後は、ボードゲームを楽しむ時間でした。それぞれが興味のあるゲームを選び、英語で書かれた説明書やルールをグループの仲間と一緒に解読しながら挑戦しました。時にはルールを勘違いし、本来とは違う遊び方になってしまう場面もありましたが、それも海外ならではの貴重な経験です。分からないことがあっても仲間と相談しながら試行錯誤する姿からは、英語だけでなく、協力しながら課題を解決する力も育っていることが感じられました。

     その後は、約20分歩いてSouth Kitsap Fire and Rescue – Station 8を訪問しました。消防署では、アメリカの防火対策や消防士の仕事について説明を受けました。特に生徒たちの関心を集めたのは、住宅に設置する火災警報器についての話です。アメリカでは、各寝室、寝室以外に1つ、さらに建物の各階に火災警報器を設置することが法律で定められているそうです。説明を聞いた生徒たちからは、「日本にも同じようなルールがあるのかな。帰国したら保護者に聞いてみたい。」という声が聞かれました。アメリカの制度を知るだけで終わらせるのではなく、日本との違いや自分たちの生活と結び付けて考える姿が見られ、とても有意義な学びとなりました。講義の後には、消防車や救急車の車内見学、消防士が使用する装備品の紹介、放水体験もさせていただきました。普段は入ることのできない消防車や救急車の内部を興味深そうに見学し、消防士の皆さんが地域の安全を守るために果たしている役割や責任について、体験を通して理解を深めることができました。

     この数日間で、生徒たちの行動にも大きな変化が見られるようになってきました。以前よりも、自分から積極的に英語を話そうとしたり、相手の話を集中して聞こうとしたり、気になった表現や新しい単語をメモしたりする姿が増えています。一人ひとりが、「英語を学ぶ」から「英語を使って学ぶ」へと意識を変え始めていることを実感しています。

     風岡幸希さんと狩俣宗昊さんは、「もう残りの日数が少なくなってきた。」と留学期間の残り日数を数えながら、少し焦りを見せていました。その表情や言葉からは、「もっと英語を話せるようになりたい」「もっとたくさんのことを経験したい」という強い思いが伝わってきました。限られた時間だからこそ、一日一日を大切にしようとする気持ちが、生徒たちの行動にも表れ始めています。また、体調を崩す生徒は一人もおらず、それぞれが睡眠や水分補給を意識しながら、自分自身で体調管理を行えるようになってきました。海外での生活では、健康を維持することも大切な力の一つです。活動だけでなく、自分自身の生活を整える力も、この留学を通して着実に身についています。

     毎日、生徒たちが書く日記を読むことも、引率者として大切な時間の一つです。日記には、その日に体験した出来事だけではなく、生徒たち一人ひとりの素直な気持ちや心の変化が綴られており、日々の成長を感じています。その中でも、玉城佑夏さんの日記がとても印象に残りました。

     慣れない海外生活の中で、時にはホームシックになり、一人になると涙を流してしまうこともあるそうです。しかし、その一方で、「自分にできることを一生懸命探したい」「誰かがいなくても、自分一人で何でもできるようになりたい」と、自分自身に何度も言い聞かせながら前へ進もうとしていることが綴られていました。異国の地で家族と離れて生活することは、私たちが想像する以上に勇気のいることです。不安や寂しさを感じることは決して弱さではありません。その気持ちと向き合い、「乗り越えたい」と努力することこそ、本当の強さなのだと思います。

     留学で得られるものは、英語力や異文化理解だけではありません。挑戦する勇気、自ら考えて行動する力、仲間と支え合う力、そして自分自身を成長させようとする心も、この留学を通して育まれています。留学生活は、まだ約4分の1を終えたばかりです。残り約4分の3の時間には、さらに多くの出会いや挑戦、そして成長が待っています。生徒たちが一日一日を大切にしながら、自分自身の可能性を広げていけるよう、引率者として最後まで全力で支えていきたいと思います。

     Together We Learn, Together We Grow
     ~ともに学び、ともに成長する~

    2026
    Jul
    28

     Port Orchard留学レポート⑤

     学ぶから、伝えるへ。

     留学生活も6日目を迎えました。アメリカでの生活にもすっかり慣れ、生徒たちは「学ぶ側」だけではなく、「伝える側」としての準備も本格的に始まりました。

     朝9時にStudy Centerへ集合し、まずは今週末に予定されているサヨナラパーティーについて最終確認を行いました。今回のサヨナラパーティーでは、日本文化を紹介するブースを生徒たち自身で企画・運営します。

     吉本野乃花さんは「そろばん」、安里彩花さんは「習字」を担当し、それ以外の生徒たちは、竹とんぼ、こま、お手玉、福笑いなど、日本ならではの昔遊びを紹介します。また、ステージ発表では、山城晴さんによるキャビンアテンダントのモノマネ、玉城佑夏さんによる空手の形、大岩昂暉さんによる3つの手品を披露する予定です。フィナーレでは、河原りあなさんと狩俣宗昊さんのピアノ伴奏、伊計颯太郎さんの三線演奏に合わせ、全員で「涙そうそう」を歌います。

     それぞれが自分の得意なことを生かし、「日本らしさ」をどのように伝えるかを考える姿から、生徒たちの主体性と創造力を感じました。本番では、これまでお世話になったホストファミリーや現地の皆さんへの感謝の気持ちが伝わる、温かい発表になることを期待しています。

     午前中は、Naoh's Ark Daycare/Preschoolを訪問しました。園には0歳から5歳までの子どもたちが待っていて、生徒たちは折り紙を教えたり、一緒に鬼ごっこをしたり、日本の絵本の読み聞かせをしたりと、さまざまな交流を楽しみました。

     子どもたちは元気いっぱいで、生徒たちは汗だくになりながら一緒に走り回っていました。活動後には、「保育園の先生って本当にすごい。」「小さい子と遊ぶのは想像以上に体力が必要だった。」と、多くの生徒が口をそろえて話していました。実際に子どもたちと触れ合ったからこそ、保育士という仕事の大変さや、子どもたちと向き合うことの責任、そして楽しさを肌で感じることができたようです。

     Study Centerへ戻った後は、ワシントン州について学びました。ワシントン州旗は、アメリカ50州の中で唯一、人の肖像が描かれている州旗であることや、州都、州の愛称などについて学びました。広大な自然や州の特徴について知る中で、日本とのスケールの違いに驚く場面も多く、生徒たちは興味深そうに話を聞いていました。

     昼食後は、アメリカの伝統的な遊びを体験する時間がありました。その中で挑戦したのが、ハロウィンの定番ゲームとして親しまれている「Apple Bobbing(アップル・ボビング)」です。水に浮かべたリンゴを手を使わず、口だけでくわえて取るゲームで、生徒たちは最初こそ苦戦していましたが、次第にコツをつかみ、会場は笑い声に包まれました。日本ではなかなか体験することのできない遊びを通して、アメリカの文化を楽しみながら学ぶことができました。

     その後は英語のアクティビティを行いました。まずは、10個のアルファベットからできるだけ多くの英単語を作るゲームに挑戦しました。中には、与えられたアルファベットをすべて使い切り、長い単語を完成させる生徒もおり、会場からは歓声が上がりました。

     続いて、与えられた英単語を使ってオリジナルのストーリーを考える活動にも挑戦しました。班ごとに知恵を出し合い、ユーモアあふれる物語や思わず笑ってしまうようなストーリーが次々と発表され、英語を「勉強する」のではなく、「使って楽しむ」時間となりました。

     この数日で、生徒たちは以前よりも積極的に英語を話し、相手の話を最後まで聞き、自分の考えを伝えようとする姿勢が自然と見られるようになっています。英語は教室だけで身に付くものではありません。実際に人と関わり、挑戦し、失敗を繰り返しながら少しずつ自信へと変わっていくものです。

     そして今日から、生徒一人ひとりに宿題を出しました。内容は全員同じではありません。それぞれに異なるテーマを与え、そのテーマについて日記にまとめてもらうことにしました。

     これは、英語力だけではなく、自分自身の経験や気持ちを深く振り返る力を育ててほしいという願いからです。留学中、生徒たちは毎日たくさんのことを経験しています。その一つ一つを言葉にすることで、自分でも気付かなかった成長に出会えるかもしれません。

     帰国後には、ぜひお子様の日記にも目を通してみてください。きっと、このレポートでは伝えきれない一人ひとりの思いや成長、そしてアメリカでしか味わえなかった経験が詰まっているはずです。

     明日は、公園で昼食をとる予定です。ホストファミリーがどのようなお弁当やランチを用意してくれるのか、生徒たちも今から楽しみにしています。アメリカの家庭ならではの昼食にも触れながら、ホストファミリーとの交流をさらに深められる一日になることを期待しています。

     留学生活も折り返しが近づいてきました。これからは「学ぶ」だけではなく、「伝える」「挑戦する」という場面がさらに増えていきます。生徒たち一人ひとりが、自分らしさを大切にしながら、残りの日々も多くの挑戦を重ね、大きく成長してくれることを期待しています。

     Together We Learn, Together We Grow
     ~ともに学び、ともに成長する~

    2026
    Jul
    29

    Port Orchard留学レポート⑥
    一人ひとりの視点が、留学を豊かにする。


     留学生活も一週間が近づき、生徒たちはアメリカでの生活にもすっかり慣れてきました。英語だけではなく、異文化や人との関わりを通して、一人ひとりが自分らしい学びを積み重ねています。朝9時にStudy Centerへ集合し、まずは朝の会を行いました。この日は、サヨナラパーティーの会場を彩るための折り紙制作に取り組みました。ホストファミリーや現地の皆さんへ感謝の気持ちを伝えるため、千羽鶴を飾る予定です。一人55羽の鶴を折ることになり、慣れない作業に苦戦する様子も見られましたが、一羽一羽丁寧に折り進めていました。完成した千羽鶴が会場を彩る日が今から楽しみです。


     午前中の授業では、英語の質問に英語で答える活動や、フォニックスについて学びました。特に印象的だったのは、英単語を覚える際には「音の塊(音節)」を意識すると、つづりを覚えやすくなるという学習方法です。単語を丸暗記するのではなく、音と文字のつながりを理解しながら学ぶことの大切さを教わりました。


     昼食は、Study Centerから歩いて約10分の公園へ行きました。公園では地域の子どもたちがフェンシングを披露していたり、ハードロックバンドの演奏が行われていたりと、地域イベントが開催されていました。生徒たちはアメリカならではの雰囲気を感じながら昼食を楽しみ、音楽に耳を傾けたり、フェンシングの様子を興味深そうに眺めたりしていました。何気ない昼食の時間も、地域の文化に触れられる貴重な学びの時間となりました。


     午後は、ビーズと紐を使ってアメリカ国旗を作る活動を行いました。細かなビーズを順番どおりに通していく作業は想像以上に難しく、多くの生徒が苦戦していました。しかし、完成した作品を手にすると自然と笑顔があふれ、「できた!」という喜びの声があちこちから聞こえてきました。完成した国旗を早速かばんに付けて帰る生徒も多く、自分だけの思い出の品がまた一つ増えました。


     その後は、プラスチック製の作品や3Dプリンターで作られたドラゴンに色を塗る活動を行いました。驚いたのは、一人ひとりの個性が作品に表れていたことです。女子生徒は細かな部分まで丁寧に色を重ね、繊細な作品に仕上げていました。一方で男子生徒は、大胆な色使いや力強い塗り方で、迫力のある作品を完成させていました。同じ材料を使っていても、それぞれ違った作品が出来上がる様子はとても興味深く、生徒たちは時間を忘れるほど夢中になって取り組んでいました。


     毎日、生徒たちの日記を読むことも、私にとって楽しみな時間の一つです。大柳琴葉さんの日記には、週末にホストファミリーと買い物をしたり、テレビを見たり、スポーツを楽しんだりすることへの期待が綴られていました。また、日本で待つ家族や友達へのお土産を選ぶことを今から楽しみにしているそうです。アメリカでの生活を楽しみながらも、日本にいる大切な人への思いを忘れない優しさが伝わってきました。


     川満結夢佳さんの日記には、自分自身の出来事だけではなく、仲間の良いところが書かれていました。特に石田優菜さんについて、「誰に対しても分け隔てなく話しかけ、その場を明るくしてくれる頼もしい存在」と紹介していました。留学では、自分自身が成長することはもちろん大切ですが、仲間の良さに気付き、それを言葉にして伝えられることも素晴らしい成長だと感じました。


     名城結李さんは、朝食で食べたイチゴとブルーベリーのワッフルがお気に入りになったようです。「毎日食べたい!」という思いが日記から伝わってきました。今夜もホストファミリーへ、"I want this every morning!" と笑顔で伝えているかもしれません。


     與那嶺咲彩さんは、保育園で紙飛行機や手裏剣を園児たちと一緒に作り、完成した作品を飛ばして遊んだことを書いていました。最初は少し緊張していた園児たちも、一緒に遊ぶ中で少しずつ心を開いてくれたことが、とてもうれしかったそうです。言葉だけではなく、一緒に遊び、笑顔を共有することも、大切なコミュニケーションなのだと改めて感じました。


     同じ場所で、同じ活動をしていても、心に残る出来事は一人ひとり違います。それぞれが異なる視点で毎日を過ごしているからこそ、この留学はより豊かな学びになっているのだと思います。これからも、一人ひとりが自分だけの発見や感動を大切にしながら、多くの経験を積み重ねてほしいと願っています。


    Together We Learn, Together We Grow
    ~ともに学び、ともに成長する~


    2026
    Jul
    30

     Port Orchard留学レポート⑦

     壮大な自然と、新しい発見の一日

     この日は朝9時にStudy Centerへ集合し、27人乗りのバスに乗って出発しました。

     バスの中では、「今日はどんな場所へ行くのだろう」と、生徒たちの期待とワクワクした様子が伝わってきました。

     高速道路(Freeway)へ入ると、バスは時速80マイル(約130km)で走行しました。日本ではなかなか経験することのないスピードに、生徒たちは驚きながらも大興奮。窓の外へ目を向け、「速い!」と笑顔を見せる姿が印象的でした。

     道中では、お菓子でおなじみの「チートス」の大型トラックを見つけ、男子生徒たちは大盛り上がり。また、標高4,392メートルを誇るMount Rainierの雄大な姿も見ることができました。雪を頂いたその姿はどこか富士山を思わせ、遠くからでも圧倒的な存在感がありました。私自身も、その壮大な景色に思わず見入ってしまいました。

     約90分の移動を経て、ワシントン州を代表する景勝地の一つであるSnoqualmie Falls(スノークアルミー滝)へ到着しました。

     滝までは約30分、舗装されていない自然道を歩いて向かいました。道中には、日本ではなかなか見ることのできない大木や倒木があり、アメリカならではの豊かな自然を肌で感じることができました。

     滝の近くまで行くと、流れ落ちる大量の水が生み出す音は、まるで重低音のように体全体へ響いてきました。その迫力は写真では伝えきれず、生徒たちは自然のスケールの大きさに圧倒されている様子でした。

     そして、意外にも一番大変だったのは帰り道です。

     滝から駐車場までは急な上り坂が続き、生徒たちは前かがみになりながら一歩一歩踏みしめて歩いていました。「あと少し!」と励まし合いながら全員が無事に登り切り、達成感にあふれた表情を見せていました。

     昼食は、Northwest Railway Museumへ移動し、ベンチに座ってそれぞれお弁当を食べました。自然に囲まれた穏やかな雰囲気の中で食べる昼食は、普段とは違った特別な時間となりました。ホストファミリーからもらったジュースが思った味とは違い、びっくりしている比嘉 閃理さんが昼食会場を大いに盛り上げてくれました。

     午後は、North Bend Premium Outletsでショッピングを楽しみました。

     家族や友達へのお土産を探したり、自分への記念の品を選んだりと、生徒たちは限られた時間の中で買い物を満喫していました。一方で、訪れた日は営業していない店舗もあり、日本では見かけないお店も多かったため、「どこへ行こうかな」と少し戸惑う様子も見られました。それでも海外で実際に買い物をする経験は、生徒たちにとって貴重な学びとなったようです。

     午後3時15分、Port Orchardへ向けて帰路につきました。

     帰りのバスでは、朝とは少し違った温かい雰囲気が流れていました。男女でそれぞれの学校について話が弾み、「私たちの学校には面白い校長先生がいるよ!」「うちの学校は1学年に9学級あるんだ!」「えー!私たちの学校は1学級だけ!」と、お互いの学校生活を紹介し合いながら笑い声が絶えませんでした。さらに、それぞれの学校の先生方の特徴や好きな教科についても話題が広がり、学校は違っても共通する話題で自然と交流を深めていました。

     一方で、帰りのFreewayは渋滞しており、予定より時間がかかりました。長時間の移動で疲れを見せる生徒もいましたが、大きなトラブルもなく、午後5時30分頃にStudy Centerへ到着しました。

     今日は移動が多い一日だったため、毎日楽しみにしている生徒たちの日記を読む時間を取ることができませんでした。一人ひとりが今日という一日をどのように感じ、どんなことが心に残ったのかは、明日ゆっくり日記を読みながら確認したいと思います。生徒たちの言葉から、その日にしか気付けなかった発見や成長を知ることも、私にとって毎日の楽しみの一つです。

     今日一日は、ワシントン州の壮大な自然に触れ、海外での買い物を体験し、仲間との会話を通して新たな発見を重ねることができました。教室では学ぶことのできない経験を一つひとつ積み重ねながら、生徒たちの世界は確実に広がっています。これからの留学生活でも、多くの出会いと発見を大切にしながら、一人ひとりがさらに成長してくれることを期待しています。

     Together We Learn, Together We Grow

     ~ともに学び、ともに成長する~

    2026
    Jul
    31

    Port Orchard留学レポート⑧
    感謝の気持ちを形にして伝える一日


     今日も朝9時にStudy Centerへ集合し、一日がスタートしました。9時から9時45分までは、私が担当する時間だったため、サヨナラパーティーで披露する「涙そうそう」の練習を行いました。まずは音源を聴き、その後全員で歌ってみました。私は、合唱は単に歌が上手になるためのものではなく、一つの目標に向かって心を合わせることで集団の団結力を高めることのできる、最高の活動の一つだと考えています。そのため、今回の合唱練習も、生徒たちにとって大切な時間になるよう少し熱を込めて指導しました。

     「最初の一音をどれだけ自信を持って出せるかで、この合唱は大きく変わるよ。」そう伝え、いざ歌い始めると……驚くほど小さな歌声。周りの様子をうかがいながら歌い始める姿に、思わず音源を止めると、教室中が笑いに包まれました。その後は、男子・女子それぞれに分かれ、歌詞やリズムを確認しながら声を出す練習を行いました。少しずつ緊張もほぐれ、歌声にも変化が見られるようになりました。私の経験上、男子生徒がしっかり声を出せるようになると、合唱全体が大きく変わります。サヨナラパーティー当日、ホストファミリーや現地の皆さんへ感謝の気持ちを届けられるような合唱になることを今から楽しみにしています。来週からは、伊計颯太郎さんが三線、狩俣宗昊さんがピアノ伴奏の練習にも本格的に取り組みます。また、全員へ歌詞カードを配布し、各家庭でも自主練習をすることを約束しました。本番まであと少し。一人ひとりの努力が一つの歌声となる日を楽しみにしています。


     午前10時からは、車で約8分の場所にあるTown Square Port Orchard内のDana's Pour Experienceを訪れ、ホストファミリーへのプレゼント作りを行いました。3種類以上の絵の具を自由に選び、タイルへ流し込んで模様を作るというシンプルな制作でしたが、生徒たちの豊かな発想力には驚かされました。同じ材料を使っていても、出来上がる作品は一人ひとり全く異なります。芸術家が制作した作品のような美しい色合いや模様が次々と生まれ、生徒たちは自分だけの作品に大満足の様子でした。私自身も挑戦しましたが、生徒たちの感性には到底かないませんでした。作品づくりを終えた後はモール内を散策しました。お菓子を買ったり、お店を見て回ったり、それぞれが思い思いの時間を過ごしました。その中で、無料で配布されていた野球カードを手にした石田優菜さんは、とても嬉しそうな表情を見せており、その姿が印象に残っています。


     昼食はStudy Centerへ戻り、それぞれホストファミリーが準備してくれた昼食をいただきました。毎日さまざまな料理に出会う中で、伊計颯太郎さんは「アメリカのご飯がものすごく美味しい!」と話しており、毎日の食事をとても楽しみにしています。ホストファミリーの温かいおもてなしに、感謝の気持ちを感じながら昼食の時間を過ごしました。


     午後は、体を動かすレクリエーションを中心に活動しました。特に盛り上がったのは、トイレットペーパーを使って一人をミイラにする「Mummy Game」です。3人1組になり、2人で1人をぐるぐる巻きにしていきます。今回は、吉本野乃花さん、大柳琴葉さん、石田優菜さん、名城結李さん、狩俣宗昊さん、伊計颯太郎さんが見事な「ミイラ」に変身しました。出来上がった姿を見て、会場は大きな笑いに包まれました。その後も、風船を足にはさんで運ぶリレーや、スプーンに卓球ボールを乗せて運ぶリレーなど、チームで協力するゲームを行いました。声を掛け合いながら取り組む姿からは、この留学を通して生まれた仲間との絆を感じることができました。


     活動の最後には、翌日から始まる週末の過ごし方について再確認を行いました。ホストファミリーの許可なく一人で行動しないこと、外出時は必ずホストファミリーと一緒に行動すること、そして「ここは日本ではない」という意識を常に持つことを改めて確認しました。レイチェル先生からは、「私自身も、自分の子どもが中学生・高校生の頃は、一人でシアトルや大きなショッピングモールへ行かせることはありませんでした。」という実体験も紹介していただきました。安全に留学生活を送るためには、ルールを守ることも大切な学びの一つです。


     毎日、生徒たちの日記を読むことも、私にとって楽しみな時間の一つです。今日は、安里彩花さんの日記がとても印象に残りました。昨日訪れたNorth Bend Premium Outletsでの買い物が、とても楽しかったようです。特に「Hot Topic」というお店がお気に入りになり、「また行きたい!」という気持ちが日記いっぱいに綴られていました。さらに今日の授業では、自ら手を挙げてHot Topicでの思い出を発表する姿も見られました。昨日の「楽しかった」という経験が、今日の「伝えたい」という行動につながっていたことに、大きな成長を感じました。英語は教室だけで学ぶものではなく、「伝えたい」という思いがあってこそ、本当に身に付いていくものなのだと改めて感じました。


     また、岩渕琉希さんの日記も心に残りました。日記には、「英語が分からない。」「勇気が出ない。」という素直な気持ちが書かれていました。異国の地で生活をする中で、言葉の壁は想像以上に大きなものです。話しかけたい気持ちはあっても、一歩を踏み出す勇気が出ず、葛藤している様子が日記から伝わってきました。しかし、その一方で、「それでも、自分は頑張っているはず。」という言葉も綴られていました。私は、この一文に岩渕さんの強さを感じました。留学では、英語が話せるようになることだけが成長ではありません。不安や戸惑いを感じながらも、自分自身と向き合い、それでも前へ進もうとすることこそ、本当の成長なのだと思います。今回の留学は、自分自身で挑戦すると決めて参加したものです。その決意を胸に、壁にぶつかりながらも一歩ずつ前へ進もうとしている岩渕さんの姿を、とても頼もしく感じました。


     今日は、歌で感謝を伝える準備をし、ホストファミリーへのプレゼントを作り、仲間と協力しながら体を動かしました。一つひとつの活動には、「ありがとう」という感謝の気持ちと、「挑戦してみよう」という前向きな思いが詰まっていました。留学生活も後半に入りました。これからも、一日一日の経験を大切に積み重ねながら、生徒一人ひとりが自分らしく成長していけることを願っています。


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    ~ともに学び、ともに成長する~

    2026
    Aug
    03

     Port Orchard留学レポート⑨
    自ら行動する姿が増えてきました。


     今日も朝9時にStudy Centerへ集合し、一日がスタートしました。集合時間前にはほとんどの生徒が集まり、時間を意識して行動する姿が当たり前になってきました。留学生活にもすっかり慣れ、一人ひとりの成長を日々感じています。


     朝の30分間は、サヨナラパーティーへ向けた準備の時間です。「涙そうそう」の合唱練習を行った後、千羽鶴や会場の飾り付けを制作しました。千羽鶴はいよいよ1,000羽完成が見えてきました。最初は一羽折るのにも時間がかかっていた生徒たちですが、今では折るスピードも格段に速くなり、形もとてもきれいになっています。毎日少しずつ積み重ねてきた努力が、目に見える形となって表れ始めています。


     その後は、土日にホストファミリーとどのように過ごしたのか、一人ひとりがみんなの前で発表しました。それぞれ違った週末を過ごしており、生徒たちは互いの話を興味深そうに聞いていました。続いて、「土日に聞いた意味の分からない英単語」をみんなで共有する活動を行いました。今回は、狩俣宗昊さん、川満結夢佳さん、山城晴さん、石田優菜さん、伊計颯太郎さん、比嘉閃理さん、岡田文美子さん、河原りあなさんの8名が、自ら手を挙げて前に出て発表し、ホワイトボードへ英単語を書いてくれました。これまでは先生から指名されて発表することが多かった生徒たちですが、今回は自分から積極的に挑戦する姿が数多く見られました。その様子を見たYvonne先生も、生徒たちの積極性に感心していました。留学生活を通して、英語力だけではなく、「まずはやってみよう」という前向きな姿勢も少しずつ育ってきていることを感じます。


     その後、公園へ向かいました。昼食は公園で、それぞれ好きなタイミングで食事を楽しみました。食べ終わった後の過ごし方にも、生徒たちの個性が表れていました。女子生徒は公園へ着くとすぐにバレーボールを始め、元気いっぱいに体を動かしていました。一方、男子生徒は昼食を済ませてから活動を始める姿が見られました。そして気付けば、最後には男女が自然と一緒になってバレーボールを楽しんでいました。留学が始まった頃は、男子同士、女子同士で過ごす時間が多く見られましたが、今では男女関係なく自然と輪が広がっています。その様子を見ていると、生徒たちの距離が確実に縮まってきていることを感じ、とても嬉しくなりました。


     毎日、生徒たちの日記を読むことも、私にとって楽しみな時間の一つです。今日は、大岩昂暉さんの週末の出来事がとても印象に残りました。土曜日は、風岡幸希さんのホストファミリーのお宅へ遊びに行き、一緒にハンバーガーを作ったり、夕方までゲームをしたりして楽しい時間を過ごしたそうです。みんなでUNOをしたり、マシュマロを焼いたりと、アメリカならではの週末を満喫していました。その中で、生徒たちはホストファミリーへ沖縄の魅力を紹介する時間もあったそうです。大岩さんは、イリオモテヤマネコやヤンバルクイナなど、沖縄を代表する天然記念物について紹介したと日記に書いていました。


     留学では、英語を学ぶことだけではなく、日本や沖縄の文化や魅力を相手へ伝えることも大切な学びです。現地の方々との交流を通して、「沖縄ってどんなところ?」という問いに自分の言葉で答えようとする姿が、とても頼もしく感じられました。


     また、川満結夢佳さんの日記からも、大きな成長を感じました。
     土曜日の朝はホストファミリーと一緒に家の掃除をしたそうです。「アメリカの家庭は日本より大ざっぱなのかな」と想像していたそうですが、実際にはホストファミリーの皆さんがとてもきれい好きで、日本以上に丁寧に掃除をしていることに驚いたと書かれていました。実際に生活してみることで、自分の思い込みとは違う文化や価値観に触れることができたようです。

     午後は大型スーパーのTargetへ買い物に出かけ、アメリカならではの店内の雰囲気を楽しみました。夕食はRed Ribbonでハンバーガーを食べ、日本ではあまり見かけない平たいポテトにも驚いたそうです。一つひとつの体験が、新しい発見につながっていることが伝わってきました。

     日曜日は教会へ行き、子どもたちと一緒に折り紙をして交流しました。

     日記の中で特に印象的だったのは、 「大人と話すよりも、子どもと話す方が気持ちに余裕ができ、英語で会話を楽しむことができた。」 という気付きです。 英語が話せないことが壁なのではなく、「間違えたらどうしよう」「伝わらなかったらどうしよう」という気持ちが、自分自身の壁になっていることに気付いたそうです。そして、その気付きから、


    • ・友達とももっと英語で話す。
    • ・初めて会う人とも積極的に話す。
    • ・浦添市の良さを伝える。
    • ・ホストファミリーとFree Timeでもたくさん会話をする。
    • ・何事にも挑戦して視野を広げる。

     という新しい目標を日記に書いていました。留学では、英語を覚えることももちろん大切ですが、「まずは挑戦してみよう」と思える気持ちを育てることも、それと同じくらい大切です。今回の気付きは、これからの留学生活だけでなく、日本へ帰ってからも川満さんの大きな財産になることでしょう。


     また、上原キヨラさんの日記からも、充実した週末の様子が伝わってきました。金曜日の放課後は、ホストファミリーと一緒に車で約30分の場所にある球場へ行き、シアトル・マリナーズ傘下AAAチーム「Tacoma Rainiers(タコマ・レイニアーズ)」と、サンフランシスコ・ジャイアンツ傘下AAAチーム「Sacramento River Cats(サクラメント・リバーキャッツ)」の試合を観戦したそうです。

     試合は1対10で敗れたそうですが、日本とはまた違った球場の雰囲気や観客の盛り上がりなど、アメリカならではの野球文化を肌で感じることができたと日記に書かれていました。また、試合後にはReid選手からサインをもらうこともでき、忘れられない思い出になったようです。

     土曜日はホストファミリーと一緒にシアトルを訪れ、エビのプレートを味わったり、観光名所として有名なガムウォール(Gum Wall)を見学したりして、多くの思い出を作ることができたそうです。


     日記を読んでいると、ただ観光を楽しむだけではなく、ホストファミリーとの時間を大切にしながら、アメリカならではの文化や雰囲気を存分に味わっている様子が伝わってきました。


     今日一日を振り返ると、生徒たちは「言われたからやる」のではなく、「自分からやってみよう」と行動する場面が多く見られました。自ら手を挙げて発表する姿、仲間と自然に交流する姿、自分の目標を見つけて挑戦しようとする姿。その一つひとつが、この留学でしか得られない大きな成長につながっています。


     留学生活も終盤に差しかかりました。サヨナラパーティーの準備も着実に進み、生徒たちの表情には自信と充実感が見られるようになってきました。残りの日々も、一つひとつの出会いや経験を大切にしながら、この留学でしか得られない学びを積み重ねていってほしいと思います。


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    2026
    Aug
    04

     Port Orchard留学レポート⑩
    歴史に触れ、仲間との思い出を深めた一日


     今日は午前8時50分にStudy Centerへ集合し、一日がスタートしました。全員時間通りに集合し、そこから歩いて約10分の船乗り場へ向かいました。フェリーに乗ってBremertonへ向かう道中では、海から眺めるPort Orchardの街並みや美しい景色を楽しみながら、期待に胸を膨らませていました。Bremertonに到着して最初に訪れたのは、USS Turner Joy(USSターナー・ジョイ)です。USS Turner Joyは、1959年に就役したアメリカ海軍の駆逐艦で、ベトナム戦争などで実際に任務に就いた歴史ある艦艇です。現在は退役し、博物館として一般公開されており、多くの人々が歴史を学ぶ場となっています。
    艦内では、操縦室や通信室、乗組員の生活スペースなどを見学しました。「こんな狭い部屋で生活していたんだ!」「ここから船を操縦していたんだ!」と、驚きの声があちらこちらから聞こえてきました。実際に使用されていた設備や部屋を目の前で見ることで、教科書だけでは学ぶことのできない歴史を肌で感じることができたようです。生徒たちは船内のさまざまな場所で写真を撮りながら見学を楽しみ、男子生徒だけでなく女子生徒も興味津々の様子で、夢中になって見学していました。歴史や乗り物への興味に関係なく、多くの生徒が目を輝かせながら船内を巡っていた姿がとても印象的でした。


     見学を終えた後は、徒歩約10分の場所にあるHarborside Fountain Parkへ移動し、港を眺めながら昼食をとりました。ホストファミリーが用意してくれた昼食を味わいながら、それぞれ思い思いの時間を過ごしました。また、この日は岡田文美子さんの誕生日が近かったこともあり、公園でささやかな誕生日のお祝いをしました。誰からともなく「Happy Birthday」の歌が始まり、特に男子生徒が積極的に声を出して歌ってくれました。周りの生徒たちも自然と歌に加わり、公園は温かい雰囲気に包まれました。留学が始まった頃は、男子同士、女子同士で過ごすことが多かった生徒たちですが、今では男女関係なく自然に声を掛け合い、仲間を祝福し合う姿が当たり前になってきています。この留学を通して「Port Orchardグループ」としての絆が着実に深まっていることを感じ、とても嬉しく思いました。


     午後はフェリーに乗ってPort Orchardへ戻り、ダウンタウンを自由に散策しました。港町ならではの落ち着いた雰囲気の中、それぞれがお店を巡りながら思い思いの時間を過ごしました。アイスクリームを買って食べたり、お土産や雑貨を探したりと、生徒たちはアメリカでの買い物を楽しんでいました。特に印象的だったのは、Port Orchardのダウンタウンにはアンティークショップが数多く並んでいたことです。店内には昔の食器や家具、おもちゃ、レコードなど、日本ではなかなか見ることのできない品々が並び、生徒たちは興味深そうに店内を見て回っていました。「これは何に使うんだろう?」「昔の電話ってこんな形だったんだ!」そんな会話も聞こえ、買い物を楽しむだけではなく、アメリカの歴史や文化に触れる貴重な時間となりました。


     また、岩渕琉希さんからは、週末の出来事について話を聞くことができました。金曜日にStudy Centerへカメラを置き忘れてしまい、「なくしてしまったかもしれない」と週末の間ずっと心配していたそうです。そのため、ホストファミリーと過ごした週末の思い出を写真に残すことができず、とても残念な気持ちで過ごしたと話してくれました。しかし、月曜日の朝にStudy Centerへ来ると、置き忘れていたカメラがそのまま保管されていることが分かり、とても安心した表情を見せてくれました。写真として思い出を残すことはできませんでしたが、大切な持ち物を管理することの重要性を改めて学ぶ機会になったようです。この経験も、海外で生活するからこそ得られた大切な学びの一つだったのではないでしょうか。


     本日は一日外出していたため、毎日楽しみに読んでいる生徒たちの日記を確認する時間を取ることができませんでした。生徒一人ひとりが今日という一日をどのように感じ、どんなことを心に残したのかは、明日ゆっくり日記を読みながら確認したいと思います。その思いや気付きを、次回のレポートで保護者の皆様にもお伝えできればと思います。


     今日は歴史ある戦艦を見学し、港町を散策し、仲間の誕生日をみんなで祝いました。歴史や文化を学ぶだけでなく、仲間との思い出を一つひとつ積み重ねながら、生徒たちは確実に成長しています。留学生活も終盤に入りました。一日一日の経験を大切に積み重ねながら、多くの人との出会いや新しい発見を楽しみ、残りの時間も充実した日々を過ごしてほしいと思います。

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    2026
    Aug
    05

    Port Orchard留学レポート⑪

    挑戦を重ね、自信へと変わる一日


     今日も朝9時にStudy Centerへ集合し、一日がスタートしました。朝の30分間は、サヨナラパーティーへ向けた「涙そうそう」の合唱練習を行いました。

     これまでは男子・女子に分かれて練習する時間もありましたが、今日は全員で声を合わせて歌いました。特に難しいパートは何度も繰り返し練習し、全部で5回ほど通して歌いました。練習を重ねるたびに、生徒たちの歌声が少しずつ一つになっていくのを感じました。最初の頃は周りの様子をうかがいながら歌っていた生徒たちも、今では自信を持って声を出せるようになってきています。サヨナラパーティーまで残りわずかとなりました。ホストファミリーやStudy Centerの先生方への感謝の気持ちが伝わる合唱になることを楽しみにしています。


     合唱練習の後は、午前中の授業が始まりました。授業の最初には、これまで学習してきた内容の抜き打ちテストが行われました。テストということで席を離し、一人ひとりが真剣な表情で問題に向き合いました。生徒たちは、「これで合っているかな。」と考えながら、一問一問丁寧に解いている姿が印象的でした。これまでの学習内容を振り返り、自分の理解度を確認する良い機会となりました。その後は、前置詞について学習しました。in front of、by、in、on、at、betweenなど、英語では欠かすことのできない表現について学びました。前置詞一つ違うだけで意味が大きく変わることを知り、生徒たちも実際の場面を想像しながら真剣に授業へ取り組んでいました。

     さらに、日本とアメリカの**Middle School(中学校)**の違いについても学びました。日本では制服を着て登校する学校が多い一方、アメリカでは私服で通学する学校が一般的です。また、徒歩や自転車だけでなく、スクールバスや保護者の送迎で登校する生徒が多いことも教えてもらいました。昼食についても、日本では給食が提供される学校が多いですが、アメリカではお弁当を持参したり、学校で昼食を購入したりすることが一般的です。

     時間割や学年編成にも違いがあり、日本では学級ごとに同じ授業を受けることが多いのに対し、アメリカでは学年が上がるにつれて自分で選択する授業も増えていきます。普段当たり前だと思っている学校生活も、国が変わると大きく違うことを知り、生徒たちは興味深そうに話を聞いていました。


     昼食はStudy Centerでいただきました。ホストファミリーが準備してくれた昼食を味わいながら、友達同士で会話を楽しみ、午後の活動へ向けて英気を養いました。


     昼食後は、車で約5分の場所にあるSouth Kitsap High Schoolへ向かい、プールでのアクティビティーを楽しみました。約1時間、広々としたプールで思い切り体を動かし、生徒たちは終始笑顔で活動していました。

     特に盛り上がったのが、高飛び込みへの挑戦です。約10メートルを足を着けずに泳ぐことができると、深さ約4メートルのプールに設置された飛び込み台からジャンプすることができます。最初は飛び込み台を見上げて「高い!」と驚いていた生徒も、一人が飛び込むと「私もやってみよう!」「次は僕!」と次々に挑戦していました。飛び込んだ瞬間には大きな歓声と拍手が起こり、成功した生徒たちは達成感いっぱいの笑顔を見せていました。この留学を通して、「まずは挑戦してみよう。」という気持ちが、生徒たちの中に少しずつ育ってきていることを感じた時間でもありました。なお、このプールは地域の方々も利用されていたため、プライバシーに配慮し、写真撮影は行いませんでした。そのため今回は写真で様子をお伝えすることはできませんが、生徒たちが全力で楽しむ姿がとても印象的でした。


     毎日、生徒たちの日記を読んでいると、アメリカでの生活だからこそ経験できる出来事も数多く書かれています。河原りあなさん、山城晴さん、吉本野乃花さんの日記には、週末に少し驚いた出来事が書かれていました。ホストファミリー宅の近くで火災が発生し、朝から消防車やパトカーが集まっていたため、とても驚いたそうです。当初は電気自動車の充電中に起きた火災ではないかと言われていたそうですが、翌日になって放火による火災だったことが分かったと聞き、さらに驚いたと日記に記していました。一方で、生徒たちが滞在しているホストファミリーのご自宅や周辺への被害はなく、3名とも普段どおり元気に生活していますので、ご安心ください。日本ではあまり経験することのない出来事に驚きながらも、「海外ではさまざまなことが起こる」という現実を知り、防災や安全について改めて考える機会になったようです。


     また、ここ数日、ワシントン州東部で発生した大規模な山火事の影響で、Port Orchard周辺でも空が白くかすみ、煙の影響を感じる日が続いていました。しかし、この日は少しずつ青空が戻り始め、遠くの景色もこれまで以上にはっきり見えるようになりました。生徒たちからも「今日は空がきれいだね。」という声が聞かれ、澄み渡る空の下で気持ちよく活動することができました。

     生徒たちも留学当初は不安や緊張でいっぱいでしたが、日を追うごとに表情が明るくなり、自信を持ってさまざまなことへ挑戦する姿が見られるようになっています。空が晴れていくように、生徒たちの心も少しずつ晴れ渡り、大きく成長していることを感じる一日となりました。


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    2026
    Aug
    06

     Port Orchard留学レポート⑫

     歴史と自然、そして人とのつながりを感じた一日

     今日も朝9時にStudy Centerへ集合し、一日がスタートしました。この日は終日校外学習の日です。全員でバスに乗り、Fort Worden State Parkへ向かいました。最初に訪れたのは、Port Townsend Marine Science Centerです。この施設では、ワシントン州沿岸に広がるサリッシュ海(Salish Sea)に生息する魚や海洋生物、海鳥などについて学びました。また、シャチをはじめとする海洋生物の展示や模型もあり、生徒たちは興味深そうに見学していました。海洋環境を守るための取り組みについても紹介されており、自然や環境保全について考える貴重な機会となりました。

     見学を終えた後は、バンカーの前にあるベンチで昼食をとりました。広々とした自然に囲まれながら、ホストファミリーが準備してくれた昼食をいただきました。友達同士で会話を楽しみながら、ゆったりとした時間を過ごし、午後の活動へ向けて英気を養いました。

     昼食後は、Fort Wordenに残る地下バンカーを見学しました。Fort Wordenは、20世紀初頭にアメリカ西海岸を防衛するために建設された軍事施設で、現在は州立公園として一般公開されています。当時の軍事施設として使用されていた地下バンカーや関連施設が保存されており、ワシントン州の歴史を学ぶことができる場所です。薄暗くひんやりとした地下通路を歩きながら、「本当にここで兵士が活動していたんだ。」「迷路みたい!」と、あちらこちらで驚きの声が聞こえてきました。迷路のように続く通路や分厚いコンクリートの壁を目の前にし、生徒たちは教科書だけでは学ぶことのできない歴史を肌で感じている様子でした。

     バンカーの見学を終えた後は、Point No Point Beachへ向かいました。しかし、この日は道路の混雑により渋滞に巻き込まれ、約2時間近くバスの中で過ごすこととなりました。長時間の移動で疲れた様子を見せる生徒もいましたが、それぞれが思い思いの時間を過ごしていました。その中で印象的だったのが、風岡幸希さんの姿です。風岡さんは、狩俣宗昊さんから借りた小説を夢中になって読んでいました。実はその本は、以前に伊計颯太郎さんも読んでいた一冊です。男子生徒の間で自然と本を貸し借りする姿が見られるようになり、少しずつ読書の輪が広がってきています。長い移動時間も読書を楽しみながら有意義に過ごす姿に、生徒同士が良い影響を与え合っていることを感じました。

     目的地のPoint No Point Beachへ到着すると、生徒たちは広がる海を目の前にし、自然と笑顔を見せていました。砂浜を散策したり、波の音を聞きながらベンチでゆっくり過ごしたり、貝殻を拾ったりと、それぞれが思い思いの時間を楽しみ、長時間の移動でたまった疲れを癒していました。特に印象的だったのは、石田優菜さん、安里彩花さん、川満結夢佳さん、與那嶺咲彩さん、山城晴さんの5名です。5人は波打ち際で砂を積み上げて山を作って遊んでいると、近くで遊んでいた現地の子どもたちが自然と仲間に加わり、一緒に遊び始めました。言葉の壁を感じさせないほど自然に笑顔で交流し、一緒に砂遊びを楽しむ姿を見て、「この子たちは本当に成長したな。」と感じました。留学当初は、英語で話すことに不安を感じていた生徒も多くいました。しかし今では、完璧な英語でなくても、自分から一歩踏み出し、笑顔やジェスチャーを交えながら積極的にコミュニケーションを取る姿が見られるようになっています。このような何気ない交流こそ、教室では学ぶことのできない留学ならではの大きな学びです。異なる文化や言語を持つ人と触れ合い、「伝えたい」「一緒に楽しみたい」という気持ちがあれば、人と人はつながることができることを、生徒たちは身をもって感じたのではないでしょうか。

     また、ここ数日、ワシントン州東部で発生した大規模な山火事の影響で、Port Orchard周辺でも空が白くかすみ、煙の影響を感じる日が続いていました。この日も空一面が青空というわけではなく、薄曇りの天気でしたが、数日前と比べると煙の影響は少なくなり、景色も少しずつ見通せるようになってきました。生徒たちからも「今日は前より景色が見えるね。」という声が聞かれ、自然の変化を感じながら活動する一日となりました。

     帰りのバスの中では、翌日に予定されているFundraising Day(ファンドレイジングデー)の話題で大盛り上がりでした。Fundraising Dayは、将来アメリカの生徒たちを日本へ招待するための資金を集めるイベントです。生徒たちはカップケーキの販売や、日本から持参した品物の販売を担当します。「何を持ってきたの?」「私はこれを持ってきたよ!」「これなら売れそうだね!」「たくさんの人に来てもらいたいね!」と、お互いに持参した品物を紹介し合いながら、笑顔で会話を楽しむ姿が見られました。これまで学んできた英語やコミュニケーション力を実際に発揮する大切な一日になります。どれだけ多くの方々に日本の魅力を伝えられるのか、生徒たち自身も期待に胸を膨らませている様子でした。

     今日は、海の生き物について学び、歴史ある地下バンカーを見学し、美しい海岸で自然に触れ、現地の子どもたちとの交流を楽しむなど、多くの学びにあふれた一日となりました。書籍明日は、その学びを「実践」するFundraising Dayです。生徒たちがこれまで積み重ねてきた経験や勇気を胸に、自信を持って英語で多くの方々と交流し、日本の魅力を伝えてくれることを期待しています。

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     ~ともに学び、ともに成長する~

    2026
    Aug
    07

    Port Orchard留学レポート⑬

    挑戦する力、伝える力。Fundraising Day!


     今日も朝9時にStudy Centerへ集合し、一日がスタートしました。午前中は、まず昨日の校外学習について振り返り、学んだことを復習しました。一日一日さまざまな経験をしていますが、その経験を振り返り、自分の中に残していくことも大切な学びです。

     その後は、英語の早口言葉(Tongue Twisters)に挑戦しました。Yvonne先生がお手本を披露すると、そのあまりの速さと滑らかな発音に、生徒たちは大爆笑!「こんなの無理!」と言いながらも、何度も何度も一生懸命練習していました。なかなか思うように言えず、途中で笑ってしまう生徒もいましたが、それでも諦めずに挑戦する姿が印象的でした。うまくできるかどうかよりも、まずは「やってみよう!」と一歩踏み出すこと。この留学を通して、生徒たちの中にそんな姿勢が少しずつ身についてきているように感じます。

     続いて、午後3時から行われるFundraising Day(ファンドレイジングデー)に向けて、販売するカップケーキ作りを行いました。一人ひとりがカップケーキにバニラフロスティングを塗り、色をつけたり、ハート型のチップを飾ったりしながら、それぞれ思い思いのカップケーキを完成させました。友達の作品を見ながらアイデアを出し合ったり、自分なりのデザインを考えたりと、楽しみながら準備を進めていました。

     カップケーキ作りを終えた後は、ホストファミリーへの感謝のメッセージを書きました。約3週間一緒に過ごしてきた日々を思い返しながら、一人ひとりが心を込めてペンを走らせていました。「この気持ちを英語でどう伝えよう。」と考えながら、一生懸命自分の言葉で表現していました。文法やスペルが完璧であること以上に、「ありがとう」「一緒に過ごせてうれしかった」という気持ちを相手に届けようとすることが大切です。英語は、テストで正解するためだけのものではありません。人とつながり、自分の思いを伝えるためのものです。この留学を通して、生徒たちはそのことを実際の経験から学んでいるように感じます。


     そして今朝、もう一つ微笑ましい出来事がありました。比嘉閃理さんは、アメリカに来てから25セント硬貨(Quarter/クォーター)集めに夢中になっています。留学初日、ホストファミリーから、アメリカ各州のクォーターを集めるコレクションブックと、国立公園シリーズのクォーターを集めるコレクションブックの2冊をプレゼントしてもらったことがきっかけです。それ以来、少しでもコレクションを増やそうと、自分のホストファミリーだけでなく、他の生徒のホストファミリーにも「クォーターを持っていませんか?」と聞いて回るほど夢中になっています。そして今日の朝、私のホストファミリーにもクォーターがないか尋ねていました。すると、貯金箱からたくさんのクォーターを持ってきてくださり、一枚一枚デザインを確認することに。その結果、州のクォーターはなんと残り1種類となりました!残すはアイオワ州(Iowa)のクォーターだけだそうです。自分の興味をきっかけに、さまざまなホストファミリーへ自分から英語で尋ね、コミュニケーションを取っています。好きなことや知りたいことがあるからこそ、自然と「英語を使いたい」という気持ちが生まれているのかもしれません。留学初日から始まったクォーター集め。残り数日の間に最後の一枚と出会うことができるのでしょうか。私も密かに楽しみにしています。


     そして午後3時、いよいよFundraising Dayが始まりました。今回のFundraising Dayは、将来アメリカの生徒たちを日本へ招待するための資金を集めることを目的としています。生徒一人ひとりが午前中にデコレーションしたカップケーキを一つずつ用意し、日本から持参した小物もテーブルいっぱいに並べました。それぞれ自分たちで金額をつけて販売しました。商品のほとんどは2ドル以下。中には25セントという、とても手に取りやすい価格で販売しているものもありました。会場にはホストファミリーをはじめ、地域の方々も足を運んでくださり、生徒たちは英語を使いながら販売や交流を楽しみました。

     そして、ここで私たちの予想を大きく上回る出来事がありました。正直なところ、私はそれほど大きな金額が集まるとは想像していませんでした。しかし、多くの方々が商品の設定金額以上のお金を寄付してくださいました。「これを買う」というだけではなく、「この活動を応援したい」という思いを込めてくださったのだと思います。その結果、この日だけで集まった寄付金は、なんと238ドル!私が当初想定していた金額をはるかに上回る結果となりました。もちろん、238ドルという金額そのものも大変ありがたいものです。しかし、それ以上に嬉しかったのは、私たちの活動を応援しようと、多くの方々が温かい気持ちを寄せてくださったことです。その様子を見ていたYvonne先生とRachel先生から、「サヨナラパーティーの日にも販売したら、さらに多くの方々に協力していただけるのでは?」と提案をいただき、サヨナラパーティー当日にもFundraisingを行うことが決まりました。今回のFundraising Dayは、単にお金を集めるためのイベントではありませんでした。自分たちで準備し、英語を使って人と関わり、そして地域の方々の温かさに触れる。生徒たちにとって、とても貴重な経験になったことと思います。


     そして、毎日楽しみに読んでいる生徒たちの日記から、今日は3名紹介します。まずは、名城結李さんです。結李さんは、日記の中で帰国後の自分を想像していました。アメリカでの生活を通して、帰国後は「いろいろなことにチャレンジする自分」になっているのではないかと書いていました。こちらへ来て、「あまりおいしくなさそうだな」と思っていたものを実際に食べてみると意外とおいしかったり、思い切ってやってみたことが想像以上に楽しかったりと、「まずは挑戦してみること」の大切さを実感しているようです。先入観だけで判断せず、まず一歩踏み出してみる。この経験を帰国後の生活にもつなげ、一回り成長した結李さんがさまざまなことへ挑戦してくれることを楽しみにしています。

     続いて、大柳琴葉さんです。琴葉さんは、現在の留学生活を100点満点中92点と評価していました。本人の中では、とても満足のいくアメリカ生活を送ることができているようです。また、アメリカへ来てから、これまであまり得意ではなかったヨーグルトが食べられるようになってきたそうです。小さな変化かもしれませんが、これも新しい環境に飛び込み、さまざまなものを受け入れてみたからこそ生まれた変化です。残りの日々で、この92点がどこまで100点に近づいていくのか楽しみです。

     最後は、上原キヨラさんです。先日のプールでの出来事について振り返っていました。その日は、水着バッグを忘れてしまい、一度ホストファミリーのお家へ取りに帰るという、少し慌ただしいスタートだったそうです。しかし、プールで現地の小さな子どもたちが高飛び込み台から次々と飛び込む姿を見て、「私も挑戦してみたい」という気持ちが芽生えました。そして活動終了まで残り5分というタイミングで、ついに勇気を出して飛び込みに挑戦!日記には、「人生が360度変わった。」と表現されていました。360度回ると元の場所に戻ってしまいますが、それほど本人にとって衝撃的で、大きな経験だったのでしょう。忘れ物という少し残念なスタートから始まった一日が、最後には「勇気を出して挑戦できた一日」へと変わりました。


     今日紹介した3名の日記には、共通するものがあります。それは、「まずはやってみること」です。食べてみる。飛び込んでみる。英語で話しかけてみる。今まで知らなかったものを受け入れてみる。そして今日のFundraising Dayでも、生徒たちは自分たちから英語を使い、多くの方々と関わりました。留学前には少し勇気が必要だった「最初の一歩」が、今では少しずつ自然に踏み出せるようになってきています。

     帰国まで残りわずかです。英語力だけではなく、挑戦する勇気、人と関わる力、感謝を伝えることの大切さなど、この3週間で得たものを一つでも多く日本へ持ち帰ってほしいと思います。そして、いよいよサヨナラパーティーも近づいてきました。最後まで一日一日を大切にしながら、このメンバーだからこそ作ることのできる最高の思い出を残してほしいと思います。


    Together We Learn, Together We Grow

    ~ともに学び、ともに成長する~

    2026
    Aug
    10

    Port Orchard 留学レポート⑭

    感謝を伝える日 ― サヨナラパーティー


     今日は朝9時にStudy Centerへ集合しました。いよいよ、これまでお世話になったホストファミリーや先生方へ感謝を伝えるサヨナラパーティーの日です。午前中は、まず約1時間かけて、これまでの授業で学んできた内容を振り返りました。その後は、ホストファミリーへ渡すプレゼントの包装を行いました。約3週間、一緒に生活してきたホストファミリーへ感謝を伝える大切なプレゼントです。一人ひとりが準備を進めながら、いよいよこの留学も終わりが近づいていることを実感しているようでした。


    みんなで作る最後の舞台

     会場設営は誰か一人に任せるのではなく、みんなで協力して進めました。これまで作ってきた千羽鶴や飾りを取り付けたり、机や椅子を動かしたりしながら、それぞれが自分にできることを見つけて中でも、河原りあなさん、名城結李さん、安里彩花さん、川満結夢佳さんは、会場の飾り付けを積極的に進めてくれました。

     そして、全体を見ながらリーダーシップを発揮していたのが、岡田文美子さんです。周囲に声をかけ、次に何をすべきかを考えながら積極的に動く姿が印象的でした。企画や準備、周囲への声かけがとても自然で、「普段の学校生活でも、きっとこのような活動を経験しているのだろうな」と感じました。その後、本人のことが書かれた書類を改めて確認すると、岡田さんは学校で生徒会副会長を務めていることが分かり、「なるほど」と納得しました。

     私自身も普段、中学校で生徒会を担当し、生徒たちと一緒にさまざまな行事の企画や運営に携わっています。そのため、遠く離れたアメリカの地で、同じ生徒会に携わる文美子さんがリーダーシップを発揮し、仲間のために動いている姿を見て、なんだか私まで嬉しい気持ちになりました。

     そして同時に、私自身にとっても学びがありました。リーダーシップとは、必ずしも先頭に立って大きな声でみんなを引っ張ることだけではありません。周囲をよく見て、今必要なことを考え、仲間に声をかけながら自分から動くことも立派なリーダーシップなのだと、改めて気付かされました。普段は教師として生徒たちにさまざまなことを伝える立場ですが、生徒たちの姿から私自身が学ばせてもらうこともたくさんあります。生徒たちだけではなく、引率している私自身も、ともに学び、ともに成長している。今回の留学のテーマである「Together We Learn, Together We Grow」という言葉の意味を、改めて感じる時間となりました。


    本番直前!初めての生演奏

     リハーサルでは、最後に披露する「涙そうそう」の練習も行いました。実はこの日、初めてキーボードと三線の生演奏に合わせて全員で歌う練習をしました。これまでは音源を流して練習していたため、大きなトラブルもなく歌うことができていました。しかし、いざキーボードと三線を合わせてみると、そう簡単にはいきません。間奏の長さがうまく合わなかったり、これまで練習してきた音源との曲調の違いがあったりと、次々に課題が出てきました。それでも、みんなで意見を出し合いながら、一つずつ問題を解決していきました。

     特に上原キヨラさんは、自身も三線を演奏できることから、演奏する側の視点でたくさんの意見を出してくれ、良い解決策を見つけることができました。キーボードを担当する狩俣宗昊さん、三線を担当する伊計颯太郎さんも、何度も調整しながら演奏を合わせてくれました。二人とも、ナイス演奏でした!


    バンドも本番当日に猛特訓!

     もう一つ、本番直前に猛特訓となったのがバンドです。風岡幸希さん、河原りあなさん、岡田文美子さん、石田優菜さんを中心としたバンドも、この日初めて全員で音を合わせました。さらに、そこへ比嘉閃理さんの口笛が加わりました!「上を向いて歩こう」のリズムに合わせて口笛を吹き、バンドの演奏に新しい音色を加えてくれました。こちらも初めてのセッション。「もう一回!」「ここから合わせよう!」と、本番に向けて何度も繰り返し練習しました。

     「涙そうそう」でもバンドでも、うまくいかないことがあれば、みんなで考え、声をかけ合い、もう一度挑戦する。完成したものだけではなく、仲間と一緒に一つのものを作り上げていく過程そのものが、大切な経験になっているように感じました。


    思い出のビーチで昼食

     リハーサルを終えた後は、昼食の時間です。それぞれがStudy Centerで昼食をとる中、男子生徒たちは近くのビーチへ向かい、海を眺めながら昼食を楽しみました。このビーチを訪れるのは、留学が始まった初日、2日目以来です。アメリカでの生活が始まったばかりの頃に訪れた場所へ、約3週間のさまざまな経験を経て、もう一度戻ってきました。当時と同じ景色でも生徒たちの目には少し違って見えていたかもしれません。そして午後、いよいよサヨナラパーティー本番を迎えました。


    サヨナラパーティー、開幕!

     オープニングを飾ったのは、山城晴さんによるキャビンアテンダントのモノマネです。山城さんが考えたのは、その名も「Just Kidding Airline」という架空の航空会社。サヨナラパーティーを一つの「フライト」に見立て、まるで本物のキャビンアテンダントのように英語で案内しながら、これから始まるパーティーを紹介してくれました。その堂々としたパフォーマンスに、ホストファミリーからは大きな拍手と、「Wow!!」「Yeah!!」という歓声が飛び交いました。開始早々、会場は一気に笑顔と活気に包まれました。

     そして司会を務めたのは、上原キヨラさんと與那嶺咲彩さんです。二人は手元のシナリオを何度も確認しながら、一つひとつのプログラムを心を込めて進行してくれました。大勢のホストファミリーを前に英語で進行することは、決して簡単ではありません。それでも二人で協力しながら、パーティー全体をしっかりと支えてくれました。


    18名を代表して伝えた「Thank you」

     最初のプログラムは生徒代表挨拶です。18名を代表してこの大役を務めたのは、比嘉閃理さんでした。今回の挨拶は、閃理さん自身が英語で文章を考え、それを少し添削しながら一緒に完成させました。本番に向けて発音や話し方についても練習しましたが、特に驚いたのが、その吸収力です。発音するときのちょっとしたコツを伝えると、すぐに自分のものにし、練習するたびにどんどん上達していきました。

     そして迎えた本番。大勢のホストファミリーを前に、一つひとつの言葉を大切にしながら、これまでの感謝をしっかりと伝えてくれました。決して長いスピーチではありません。しかし、自分の言葉で一生懸命伝える閃理さんの姿に、会場全体が優しさに包まれたように感じました。英語は、難しい言葉をたくさん使うことだけが大切なのではありません。自分が伝えたいことを、自分の言葉で、相手に届けようとすること。素晴らしい代表挨拶でした。


    修了証書、そしてホストファミリーへ「Thank you」

     続いて、Rachel先生とYvonne先生からお話をいただき、修了証書(Certificate of Completion)の授与が行われました。一人ひとり名前を呼ばれ、修了証書を受け取る生徒たち。約3週間、英語の授業だけではなく、ホストファミリーとの生活、さまざまな場所への訪問、現地の方々との交流など、本当に多くの経験を重ねてきました。一枚の修了証書ですが、そこには、このPort Orchardで過ごしてきた日々と、一人ひとりの挑戦が詰まっているように感じました。

     その後、生徒たちからホストファミリーへプレゼントを渡しました。プレゼントしたのは、以前訪れたDana’s Pour Expressionsで、生徒たちが一つひとつ手作りした作品です。たくさんの色の絵の具を使い、それぞれが思いを込めて作った世界に一つだけのプレゼント。あの日作った作品が、最後「Thank you」の気持ちを伝える贈り物となりました。

     そして、それぞれのホストファミリーと一緒に記念撮影。約3週間前には初めて出会った者同士でした。それが今では、隣に並んで笑顔で写真を撮る姿があります。一枚一枚の写真を見ながら、この3週間で築かれたつながりを感じる時間となりました。


    今度は私たちが日本文化を伝える番!

     続いては、日本文化紹介です。これまでアメリカでたくさんの文化や習慣を教えてもらってきた生徒たち。今度は立場が逆転し、自分たちが日本の文化をホストファミリーへ伝える側となりました。吉本野乃花さんは、そろばんを上手に活用しながら、その使い方を紹介しました。さらに、名城結李さんと一緒に自分たちで作ったイラストも使いながら説明。実際にそろばんを動かして見せると、ホストファミリーの皆さんも興味津々で、その技術に魅了されている様子でした。

     昔遊びのコーナーで存在感を見せてくれたのが、岩渕琉希さんです。得意のけん玉を手にすると、けん先に玉を入れる技を何度も成功させ、会場を引き込みました。そして、自分が技を見せるだけではなく、ホストファミリーにも遊び方を伝授していました。以前の日記では、「英語が分からない」「勇気が出ない」という葛藤を書いていた琉希さん。そんな琉希さんが、この日は自分の得意なことを生かし、ホストファミリーに教える側になっていました。言葉だけがコミュニケーションではありません。自分の得意なことも、人と人をつなぐ大切なきっかけになるのだと感じました。

     そして、大柳琴葉さんは、コマ・けん玉・竹とんぼのコーナーで、遊び方を一生懸命ホストファミリーへ教えていました。英語が完璧でなくても、実際にやって見せたり、身振り手振りを使ったり、一緒に挑戦したりすることで伝えることができます。これまで「教えてもらう側」だった生徒たちが、この日は「伝える側」へ。文化を通して人と人がつながっていく面白さを感じる時間となりました。


    Port Orchard’s Got Talent!

     続いては、生徒たちによるパフォーマンスです。まず披露されたのは、沖縄が世界に誇る空手の「形」です。登場したのは、玉城佑夏さん。今回のサヨナラパーティーにはさまざまな発表がありましたが、私自身、最も圧倒されたプログラムの一つが、この空手の演武でした。普段の佑夏さんは、おっとりとしていて、いつも優しい雰囲気に包まれています。しかし、演武が始まった瞬間、その印象が一変しました。一つひとつの動きから伝わってくる力強さ、スピード、そして気迫。これまで見たことのない佑夏さんの姿がそこにあり、私自身、その迫力に驚き、感動しました。会場全体が息をのみ、演武に引き込まれていくような素晴らしい時間でした。

     そして、石田優菜さんも空手の形を披露してくれました。二人が堂々と形を披露する姿を通して、沖縄発祥の空体が持つ力強さや美しさ、その文化の魅力を、遠く離れたアメリカで伝えることができました。今回の留学では、アメリカの文化を学ぶだけではなく、私たち自身が沖縄の文化を伝える側になることも大切な学びです。

     続いて登場したのは、大岩昂暉さんによるマジックショーです。まず、何も入っていないはずの封筒から、次々とさまざまなものを取り出し、会場を沸かせました。そして、さらに会場を一気に引き込んだのが、一冊のノートを使ったマジックです。最初はカラフルな絵が描かれていたはずのノート。それが次の瞬間には白黒の絵に変わり、最後にはなんと真っ白なノートに!これには私自身も驚きました。まさに、“Port Orchard’s Got Talent!”そんな言葉がぴったりの時間となりました。


    苦難を乗り越えたバンド演奏

     続いては、風岡幸希さん、河原りあなさん、岡田文美子さん、石田優菜さんによるバンド演奏です。披露したのは2曲。1曲目は「上を向いて歩こう」、2曲目は「Country Roads」です。そして1曲目の「上を向いて歩こう」には、比嘉閃理さんが口笛で参加!アメリカでも広く知られている「上を向いて歩こう」、そして日本語版でも親しまれている「Country Roads」。日本語と英語を交えながら歌い、演奏しました。

     しかし、ここまでの道のりは決して順調ではありませんでした。本番当日に初めて全員で音を合わせ、そこから本番まで猛特訓。楽器や歌のタイミングを合わせる中で、何度も思うようにいかない場面がありました。それでも、誰かが諦めることなく、声を掛け合いながら全員で一つずつ課題を乗り越えていきました。そして迎えた本番。練習での苦戦を感じさせないほど、完成度の高い演奏を披露してくれました。ホストファミリーの皆さんも、生徒たちが作り上げた音楽に聴き入り、その演奏に感心している様子でした。

     うまくいかなかったからこそ、考える。合わなかったからこそ、相手の音を聴く。そして、最後までみんなでやり抜く。本番での演奏だけではなく、そこにたどり着くまでのみんなで一つのものを作り上げた時間にも大きな価値があったように思います。


    18名で歌う、最後の「涙そうそう」

     そして、サヨナラパーティー最後のプログラムは、18名全員による「涙そうそう」です。この日のために、何度も練習を重ねてきました。最初の練習では、周りの様子をうかがってなかなか声が出ず、思わずみんなで笑ってしまったこともありました。男子と女子に分かれて練習したり、難しい部分を何度も繰り返したりしながら、少しずつ一つの合唱を作り上げてきました。

     アンド本番当日には、初めて狩俣宗昊さんのキーボードと伊計颯太郎さんの三線を合わせて練習。間奏の長さや曲調の違いなど、直前までさまざまな課題にぶつかりました。それでも、みんなで意見を出し合い、一つずつ解決して迎えた本番。これまで積み重ねてきた練習の成果を十分に発揮する合唱となりました。キーボードと三線の音色に合わせ、18名全員で最後まで「涙そうそう」を歌い切りました。

     上手に歌うことだけが、この合唱の目的ではありませんでした。みんなで声を合わせること。仲間の音を聴くこと。そして、一つのものを最後までやり抜くこと。この約3週間を一緒に過ごしてきた18名だからこそ作ることのできた、サヨナラパーティーの締めくくりにふさわしい合唱になったと思います。


    最後に、私から小さなサプライズ

     「涙そうそう」を歌い終えた後、最後に私から生徒たちへちょっとしたサプライズを用意しました。それは、この約3週間の留学生活をまとめた約10分間の思い出のアルバム動画です。Port Orchardに到着した頃から今日まで、さまざまな場所を訪れ、笑ったり、悩んだり、挑戦したりしてきた生徒たち。その一つひとつの思い出を、写真や映像とともに振り返りました。

     そして動画の中には、思い出だけではなく、生徒一人ひとりからYvonne先生とRachel先生への感謝のメッセージも入れました。約3週間、18名のために授業やさまざまな活動を準備し、毎日のように支えてくださったお二人へ、それぞれが自分の言葉で「Thank you」を届けました。

     正直なところ、限られた時間の中での制作だったため、私自身としては「もう少し時間をかけて作りたかったな」という思いもありました。それでも、生徒たちやホストファミリーの皆さんが楽しみながらこれまでの日々を振り返り、動画を気に入ってくれている様子を見て、作ってよかったなと、とても嬉しい気持ちになりました。私からの小さなサプライズのつもりでしたが、約3週間の歩みをみんなで振り返るこの時間は、私自身にとっても忘れられない時間となりました。


    最後は、みんなで一枚の写真に

     すべてのプログラムを終え、最後は生徒、ホストファミリー、先生方も一緒になって集合写真を撮影しました。約3週間、このPort Orchardでたくさんの時間をともに過ごしてきた人たちが、一つの場所に集まりました。

     パーティー終了後には、たくさんのホストファミリーから、「今年のサヨナラパーティーは最高だった!」「才能のある生徒たちがたくさんいた!」と、本当に嬉しい言葉をいただきました。今日の華やかなパフォーマンスだけを見れば、簡単に作り上げたように見えるかもしれません。しかし、その裏には、うまくいかないことがあっても何度も練習した時間があり、意見を出し合った時間があり、仲間と協力して準備した時間があります。だからこそ、ホストファミリーの皆さんからいただいた言葉を聞いたとき、生徒たちのこれまでの頑張りが報われたような気がして、私自身も大変嬉しく思いました。


    保護者の皆様へ

     保護者の皆様にも、ぜひお伝えしたいことがあります。18名、一人ひとり、本当によく頑張っています。今回の留学では、楽しいことばかりではありませんでした。英語が分からず悩むこともありました。勇気が出ず、一歩を踏み出せないこともありました。日本との生活習慣や文化の違いに戸惑うこともありました。それでも、自分なりに考え、挑戦し、少しずつ前へ進んできました。

     そして何より、ここまで18名全員が大きく体調を崩して学校を欠席することなく、毎日のプログラムに参加することができています。朝は時間を守ってStudy Centerへ集まり、授業を受け、さまざまな活動に挑戦し、ホストファミリーとの生活を送りました。

     今回参加している18名の背景はそれぞれ異なります。県内各自治体の選考を経て参加している生徒もいれば、それぞれの家庭の支えのもとで参加している生徒もいます。参加の形は違っても、沖縄を離れ、遠くアメリカまで来ることができたのは決して当たり前のことではありません。家族をはじめ、多くの方々の支えがあって得られた貴重な機会です。だからこそ、この約3週間を無駄にせず、「できるだけ多くのことを学びたい」「いろいろなことに挑戦したい」という思いを持って過ごす生徒たちの姿を、さまざまな場面で見ることができました。

     私はこの留学を通して、英語力だけでは測ることのできない生徒たちの成長をたくさん見ることができました。自分から手を挙げるようになった生徒。勇気を出して英語で話しかけた生徒。自分の得意なことを使って人とつながった生徒。仲間が困っているときに声をかけた生徒。みんなのためにリーダーシップを発揮した生徒。そして、失敗しても「もう一回」と挑戦した生徒。18名それぞれに、18通りの成長がありました。

     増して、生徒たちを見守る中で、私自身もたくさんのことを学ばせてもらいました。教師だから教える、生徒だから教わる、という一方向の関係ではありません。生徒の姿から私が気付かされることもあり、ホストファミリーから学ぶこともあり、Rachel先生やYvonne先生から学ぶこともありました。

     今回の留学のテーマとして掲げてきた言葉があります。

    Together We Learn, Together We Grow.

    「ともに学び、ともに成長する。」

     留学が始まった頃から何度も使ってきたこの言葉ですが、約3週間を過ごした今、私自身、この言葉の意味をより深く感じています。

     そして、いよいよ帰国が目の前まで近づいてきました。しかし、まだこの留学は終わっていません。最後まで気を抜くことなく、安全を第一に、一人ひとりの体調にも気を配りながら過ごしていきます。そして最後は、18名全員そろって那覇空港へ帰りたいと思います。保護者の皆様、もう少しだけお待ちください。一回り成長した18名を、全員そろって沖縄へ連れて帰ります。


    Together We Learn, Together We Grow

    ~ともに学び、ともに成長する~

    2026
    Aug
    11-13

    08/11/2026 ~ 帰国まで


    Port Orchard 留学レポート 最終

    最後の一日、そして沖縄へ


     約3週間にわたったアメリカでの留学生活を終え、18名全員、無事に沖縄へ帰ってきました。今回が、この留学最後のレポートです。ホストファミリーとの最後のお別れから、シアトル観光、シアトル・タコマ国際空港、台湾での乗り継ぎ、そして那覇空港へ帰ってくるまで。18名の最後の旅を振り返ります。


    【ホストファミリーとの本当のお別れ】

     アメリカで迎えた最後の朝。火曜日は、それぞれのホストファミリーの家で最後の時間を過ごし、10時30分にすべての荷物を持ってStudy Centerへ集合しました。
    大きなスーツケースをバスへ積み込み、いよいよ約3週間一緒に生活してきたホストファミリーとの本当のお別れです。生徒たちは、ホストファミリーとハグをしたり、グータッチをしたり、握手を交わしたりしながら、それぞれの方法で別れを惜しみました。
    約3週間前、初めて出会ったときには、きっとお互いに緊張していたことでしょう。「英語は通じるだろうか」「どんな生活になるのだろうか」「自分の気持ちをうまく伝えられるだろうか」そんな不安もあった中、一緒に食事をし、出かけ、会話をし、毎日の生活をともにすることで、たくさんの思い出が生まれました。
    バスへ乗り込む前には、ホストファミリーと生徒全員で最後の集合写真を撮影しました。約3週間前には、まだお互いのことをほとんど知らなかった人たち。それが今では、たくさんの思い出を共有し、一緒に笑顔で一枚の写真に収まっています。
    そして、いよいよ出発の時間。全員がバスに乗り込み、Study Centerからバスがゆっくりと動き始めると、ホストファミリーはバスの外から、生徒たちはバスの中から、お互いに手を振って最後のお別れをしました。
    私自身も今回の留学ではホストファミリーに迎えていただき、一緒に生活し、たくさんの思い出を作ることができました。そのため、バスがStudy Centerを離れていくときには、私自身も寂しい気持ちになりました。生徒たちは、それぞれのホストファミリーと毎日同じ家に帰り、食卓を囲み、週末には一緒に出かけ、私以上にたくさんの時間をともにしてきました。きっと生徒たちは、私以上に大きな寂しさを感じていたことと思います。それだけ寂しいと思えるのは、それだけ大切な人たちと出会い、充実した時間を過ごすことができた証でもあります。
    海を越えてできた新しい家族との思い出を胸に、バスは最後のシアトル観光へと向かいました。なお、Rachel先生とYvonne先生は、この日のシアトル観光、そしてシアトル・タコマ国際空港まで同行してくださいました。


    【アメリカのポップカルチャーを体験!】

     シアトルで最初に訪れたのは、Museum of Pop Culture(MOPOP)です。12時から14時頃までの約2時間、館内を見学しました。
    MOPOPは、音楽や映画、ゲームなど、さまざまなポップカルチャーについて、展示や体験を通して楽しみながら学ぶことができる博物館です。館内には、楽器や音楽に関する展示、映画やSF、ファンタジー、ゲームなど、さまざまなジャンルの展示がありました。生徒たちは、自分の興味のある展示を見つけ、写真を撮ったり、実際に体験したりしながら、それぞれの楽しみ方で館内を回っていました。
    私自身も館内を見て回りましたが、特に印象に残ったのが、マイケル・ジャクソンの衣装の展示です。世界的なスターにまつわる貴重な展示を間近で見ることができ、「こんなものまで展示されているのか!」と、とても感心しました。
    音楽が好きな生徒、映画が好きな生徒、ゲームに興味を持った生徒など、楽しみ方もそれぞれ。約2時間という限られた時間でしたが、生徒一人ひとりがそれぞれの興味を通してポップカルチャーに触れ、楽しみながら学ぶ時間となりました。


    【シアトルの街へ!最後の自主研修】

     MOPOPでの見学を終えた後は、シアトルの街へ。まずは、シアトルのシンボルともいえるSpace Needle(スペースニードル)をバックに、18名で集合写真を撮影しました。その後は場所を移動し、シアトルを代表する観光地の一つ、Pike Place Market(パイク・プレイス・マーケット)へ。有名な「PUBLIC MARKET CENTER」の看板をバックに、ここでも18名で集合写真を撮影しました。
    そして、ここからは2時間弱のシアトル自主研修です。生徒たちはグループごとに行動し、パイク・プレイス・マーケット周辺で買い物をしたり、お土産を探したりしながら、最後のシアトル観光を楽しみました。
    ここで、ちょっとした想定外もありました。せっかくシアトルに来たということで、スターバックス1号店へ入ろうとした生徒たちもいました。しかし、お店の前には長い列が!確認すると、なんと入店まで1時間以上待つとのこと。自主研修は2時間弱。このまま並んでしまうと、入店した後に買い物や注文をする時間もほとんどなくなってしまいます。そこで、「これは時間的に厳しい!」と判断し、全員で列から離脱!残念ながらスターバックス1号店での買い物はできませんでしたが、限られた時間の中で何を優先するのかを考えることも、自主研修では大切なことです。
    その後は気持ちを切り替え、それぞれシアトルの街を楽しみました。男子グループは、シアトルの名所として知られるGum Wall(ガム・ウォール)にも立ち寄っていました。壁一面を埋め尽くす色とりどりのガムを前に、みんなで記念撮影!
    観光する場所を考えること、お店で買い物をすること、英語でやり取りすること、そして時間を確認して集合場所へ戻ること。約3週間のアメリカ生活を経験した生徒たちにとって、最後のシアトル自主研修は、これまで身につけてきた力を自分たちで使う時間にもなりました。


    【アメリカ最後の自由時間】

     シアトルでの自主研修を終えた後は、バスに乗ってWestfield Southcenter Mallへ移動しました。ここでは、夕食の時間も兼ねて2時間弱の自由時間を過ごしました。
    ただ、到着したのはまだ17時頃。それほどお腹が空いていない生徒も多く、夕食を食べる時間というよりは、大きなアメリカのショッピングモールを探索する時間になりました。生徒たちはグループごとに広い館内を歩きながら、日本ではあまり見かけないお店をのぞいたり、最後のお土産を探したり、気になる食べ物や飲み物を購入したりと、それぞれの時間を楽しんでいました。
    特別な観光地だけではなく、こうした現地の大きなショッピングモールを友達と自由に歩いて回った時間も、生徒たちにとってアメリカでの最後の思い出の一つになったのではないかと思います。
    そして自由時間を終え、再び全員でバスへ。次に向かったのは、シアトル・タコマ国際空港です。


    【いよいよシアトル・タコマ国際空港へ】

     空港に到着したのは20時頃。大きなスーツケースを持って空港へ入り、まずはチェックインと荷物の預け入れを行いました。その後、アメリカの空港での保安検査(TSA)へ。18名という大人数での移動でしたが、チェックインから保安検査まで特に問題もなく、順調に手続きを終えることができました。
    保安検査を終えた後は、空港内の無料シャトル電車に2分ほど乗って出発ターミナルへ移動しました。無事に出発ゲートへ到着。ゲート周辺にはお土産屋さんもあり、搭乗までの時間は、水や食べ物を購入したり、最後のお土産を探したりしながら過ごしました。
    ここまでは、とても順調でした。しかし、アメリカを離れる直前、最後の大きなハプニングが待っていました。


    【空港で起きた、最初で最後の大きなハプニング】

     出発ゲートで搭乗を待っていた中、河原りあなさん、名城結李さん、大柳琴葉さん、上原キヨラさんの4名が「スターバックスに行きたい」と考え、集合時間の約20分前に移動を始めました。空港内の無料シャトル電車に乗って別のターミナルへ向かったのですが、ここで思わぬことが起こります。
    移動した先が目的としていた場所とは異なり、さらに進んでいくうちに、4名は保安検査を通過したエリアの外へ出てしまいました。本人たちも途中で、「先ほど通ってきた場所とは違う」と異変に気付きます。そして目の前に現れたのは、再びTSAの保安検査場。元の搭乗エリアへ戻るためには、もう一度保安検査を受けなければならない状況になっていました。しかし、このとき4名はパスポートや搭乗券を持っておらず、その場ですぐに保安検査を通過することができませんでした。
    しばらくして、空港内に私の名前を呼ぶ館内放送が流れました。状況を知り、すぐに4名のいる場所へ向かいました。ところが、ここでもさらに想定外のことが起こります。先ほどまで利用していた無料シャトル電車が、深夜のメンテナンス時間に入り、移動手段がシャトルバスへ切り替わっていました。
    私自身も初めて利用する空港です。どこからバスに乗り、どこで降りれば4名のいる場所へたどり着けるのか、すぐには分かりませんでした。しかも、この時点で搭乗開始まで約40分。「これは間に合わないかもしれない。」さすがに、いろいろなことが頭をよぎりました。
    そこからは、とにかく空港スタッフを見つけては場所を確認し、教えてもらった方向へ走り、また次のスタッフに確認することの繰り返しです。結果的に、空港内を約1,500メートル走ることになりました。ようやく4名を見つけたときは、本当にほっとしました。
    しかし、これで終わりではありません。4名と合流した後、元の搭乗エリアへ戻るため、保安検査場の担当者に事情を説明しました。約15分にわたって状況を説明しましたが、そのまま通過することはできません。そこで、搭乗券を再発行してもらい、改めて保安検査を受けることになりました。
    時間も迫っていたため、私もジャケットを脱いで保安検査にかけ、検査を終えると4名と一緒に急いで搭乗口へ向かいました。あまりにも慌てていたため、私はなんと、保安検査にかけた自分のジャケットを取ることすら忘れていました。今振り返れば笑い話にできますが、そのときはそれどころではありませんでした。


    【私自身が反省したこと】

     今回の出来事については、引率者である私自身にも大きな反省がありました。
    約3週間のアメリカ生活の中で、生徒たちは成長し、自分たちで考えて行動できる場面も増えていました。しかし、空港、しかも海外の大きな国際空港は、それまでの自主研修とは環境がまったく違います。
    「集合時間までに戻ってくる」だけではなく、「このターミナルからは移動しない」「移動したい場合は必ず私に確認する」「空港内では、移動する場所によってパスポートや搭乗券が必要になる」ということまで、私が具体的に伝え、全員が理解していることを確認する必要がありました。「伝えたつもり」「分かっているだろう」ではなく、生徒がどこまで理解しているのかを確認するところまでが引率者の役割であることを、私自身が改めて学ぶ出来事となりました。
    4名も途中で「何かおかしい」と気付き、空港スタッフに助けを求めながら、その場でできることを考えて行動していました。
    そして、この出来事の中で、もう一つ印象に残ったことがあります。私が4名を迎えに行くために集団を離れている間、搭乗ゲートに残った生徒たちのところでは、石田優菜さんがグラウンドスタッフとコミュニケーションを取ってくれていました。引率者である私がその場にいない中、自分たちの状況を伝え、必要なやり取りをしようとしてくれたことは、本当に助かりました。約3週間前であれば、空港スタッフに自分から英語で話しかけることにも、大きな勇気が必要だったかもしれません。
    最後の最後に起きた大きなハプニングでしたが、その中でも、困ったときに助けを求めること、自分から動くこと、仲間のためにできることをすることなど、この留学で身につけてきた力を見ることができました。そして何より、最終的には18名全員そろって無事に飛行機へ搭乗することができました。こうして、約3週間を過ごしたアメリカを後にしました。


    【約10時間のフライトを経て、台湾へ】

     シアトルを出発してからは、約10時間の長いフライトとなりました。機内ではそれぞれ休息をとりながら過ごし、時差の関係で日付を一日飛び越え、木曜日の午前4時頃に台湾へ到着しました。ここから那覇行きの飛行機までは、約7時間の乗り継ぎ時間です。
    まず生徒たちは、この約3週間の留学を振り返る感想用紙の記入に取り組みました。楽しかったことだけではなく、アメリカで経験したこと、自分が挑戦したこと、うまくいかなかったこと、そして留学を通して自分自身がどのように変わったのか。それぞれがこれまでの日々を思い返しながら、感想を書いていました。
    感想用紙を書き終えた後は、空港内で自由に過ごす時間としました。ただし、その前に、全員でもう一度確認したことがあります。シアトル空港での経験を踏まえ、「分からないことがあれば、自分たちだけで判断せず私に相談すること」「必要であれば、自分たちでも空港スタッフに確認すること」を改めて確認しました。
    台湾の空港は、アメリカへ向かう際にも利用しているため、生徒たちにとっては今回が2回目です。空港内の雰囲気や移動の仕方にも少し慣れていたこともあり、それぞれ食事をしたり、お店を見たり、休憩したりしながら過ごしました。そして集合時間になると、18名全員が時間内に集合場所へ戻ってくることができました。シアトル空港での経験があったからこそ、「分からなければ確認する」ということを意識しながら行動する姿が見られました。大きなトラブルもなく、台湾での約7時間を過ごすことができました。


    【まさかの再会!シアトルから届いた帽子】

     そして、台湾を出発する直前、思いがけない嬉しい出来事がありました。実は、シアトル・タコマ国際空港で、石田優菜さんが購入した帽子を置き忘れてしまっていました。すでにアメリカを出発してしまったこともあり、本人は「もう戻ってこないだろう……」と、かなり落ち込んでいました。
    ところが、台湾で那覇行きの飛行機を待っていると、なんとその帽子がシアトルから届けられました!まさか海を越えて帽子が戻ってくるとは思っておらず、優菜さんも大喜び!
    そして、嬉しかったのは優菜さんだけではありません。帽子が戻ってきたことを知ると、周りの生徒たちからも自然と大きな拍手!「よかったね!」とハイタッチをする姿もあり、一人の帽子が戻ってきたことを、みんなで喜んでいました。約3週間一緒に過ごしてきたからでしょうか。一人の嬉しい出来事を、みんなで自分のことのように喜ぶ姿がとても印象に残りました。
    書籍やネットを通じて知るだけでなく、現地の人々や旅先での優しさに直接触れることができたのは、何よりの経験です。シアトルから台湾まで帽子を届けるために動いてくださった方がいたことにも、本当に感謝です。今回の留学では、ホストファミリーや先生方だけでなく、さまざまな場所で本当にたくさんの方々に助けていただきました。アメリカを離れた後にまで、また一つ人の優しさに触れる出来事となりました。
    こうして最後に嬉しいサプライズもあり、18名全員で那覇行きの飛行機へ。いよいよ、約3週間ぶりの沖縄へ向かいました。


    【18名全員、沖縄へ】

     台湾を出発し、最後のフライトを終えると、約3週間ぶりの那覇空港です。到着後は、入国や荷物の受け取りなど、いくつかの手続きを済ませました。そして、ようやく到着ロビーへ。そこには、約3週間、生徒たちの帰りを待っていた保護者の皆さんの姿がありました。みんな笑顔で、保護者との再会です。
    約3週間前、この那覇空港から期待と不安を胸にアメリカへ向かった18名。英語が思うように伝わらなかったこと。勇気を出して話しかけたこと。ホストファミリーと笑い合ったこと。仲間と協力したこと。うまくいかず悩んだこと。そして、「もう一回」と挑戦したこと。本当にいろいろなことがありました。それでも最後は、18名全員そろって、無事に那覇空港へ帰ってくることができました。保護者の皆様をはじめ、この留学を支えてくださったすべての皆様に、改めて感謝申し上げます。
    そして、ここで私も18名とはしばらくお別れです。出身地も学校も違い、それぞれ異なる場所から集まった18名。約3週間前までは、お互いのことをほとんど知らなかった生徒たちが、アメリカで同じ時間を過ごし、たくさんの経験を共有しました。これからは、それぞれの日常へ戻っていきます。
    もしかすると、18名全員がそろう機会は、しばらくないかもしれません。それでも、この留学で生まれた18名のつながりが、ここで終わるわけではないと思っています。数年後、あるいはもっと先。それぞれが成長したときに、どこかで再会することがあるかもしれません。この留学で出会った仲間とのつながりが、いつか思いがけないところで、一人ひとりの人生に大きな変化をもたらすこともあるかもしれません。
    そして何より、この約3週間で経験したことが、これから何かに挑戦するときの小さな勇気になってくれたら嬉しく思います。アメリカへ行ったことがゴールではありません。ここで何を感じ、何を学び、これからどう生きていくのか。この留学の本当の価値が分かるのは、もしかすると、これからなのかもしれません。
    18名のみなさん、本当によく頑張りました。そして保護者の皆様、約3週間、生徒たちを送り出し、温かく見守っていただき、本当にありがとうございました。これで、私たちの約3週間にわたるアメリカ留学は終了です。
    最後に、この留学を通して大切にしてきた言葉を、もう一度。

    Together We Learn, Together We Grow.
    ~ともに学び、ともに成長する~


    18名のこれからの活躍を、心から楽しみにしています。