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ポートオーチャード レポート4月3日

2018年4月3日(火)
朝8時、アメリカ、ポートオーチャードで最後に迎える朝です。集合場所のスタディーセンターの駐車場には、ホストファミリーと一緒に、生徒たちが集まり、あちらこちらでグループができています。生徒の横には、スーツケースが一緒に佇んでおり、生徒もホストファミリーも、その表情は悲しげです。スーツケースまで寂しそうに見えるのは私だけでしょうか。日本を出発したのが、ずいぶん前のことのような気がするのに、アメリカでの日々は瞬く間に過ぎていったように感じます。生徒たちは、バスを待つ間に、ファミリーと写真を撮ったり、話をしていたり、また、同じグループの仲間たちと話をしたりしています。生徒たちは、日本に帰る喜びと、アメリカを去る悲しみの両方を今経験していることでしょう。そうするうちに、バスが到着しました。さぁ、バスに乗る時間です。スーツケースを積み込んだものの、なかなかバスの中に乗ろうとはしません。涙を流しながら抱き合う姿、ファミリーに、「また必ず帰っておいで。」と声をかけられ、泣きながら頷く姿、TCの先生に促されながらバスに乗っていく姿、そんな生徒たちに、早くバスに乗りなさいと促すのがためらわれます。それでも、最後の生徒がバスに乗り、人数確認をして、バスは出発です。バスの中から、生徒たちはみんな、外にいるファミリーたちへ手を振り続けています。「日本に帰りたくないなぁ。」と言う生徒たちもいます。でも、きっと帰れる場所があるからこそ、言える言葉なのでしょうね。別れを惜しんでいる生徒たちを見て、私がアメリカの友人から言われた言葉を思い出しました。“Don’t cry because it’s over, smile because it happened.”物事が終わってしまったことを嘆かず、そのことを経験できたことを喜んで、というふうに私は理解しています。つまり、アメリカでのホームステイ体験が終わってしまったことを悲しむのではなく、悲しむほど素晴らしい体験ができたことを喜んで、ということだと思います。バスは、スタディーセンターの駐車場を出発し、手を振っているホストファミリーの姿が、だんだん小さくなっていきます。生徒たちは、見えなくなるまで、手を振り続けていました。
1時間15分ほどで、シアトル空港に到着し、一人ずつ搭乗手続きを行いました。生徒たちは、お土産などで重くなったスーツケースの重さを気にしながら、順番を待っています。全員が無事に搭乗手続きを済ませ、保安検査場に向かう前に、全体写真を撮りました。TCの先生方とも間もなくお別れです。保安検査場の列に並ぶ私たち一人一人に、先生方は、言葉をかけて、ハグしてくださいました。生徒たちには、保安検査を受けた後は、全員そろうまで待っておくように話していたのですが、私が最後の生徒と一緒に出たときには、しっかり班ごとに並んで腰をおろして待っていました。私は、期間中何度も生徒たちには、感心させられましたが、ここでもまた、さすが!と改めて感心させられました。飛行機の搭乗まで、少し自由時間を取り、生徒たちは食べ物を買ったり、ホストファミリーから作ってもらったお弁当を食べたりして過ごしました。帰りの飛行時間は、行きよりも長く、10時間かけて、日本へ向かいます。機内では、ホームステイの体験を通しての感想文を書いてもらいました。表に書ききれずに、裏面に書いている生徒もいました。初めて鹿児島県と沖縄県からの参加者が対面した時から、わずか10日間。今では、昔からの友達のように仲良くなり、同じ異文化での経験を共有した仲間です。
プログラム期間中、生徒たちには、特に「観察」と「トライ」を促し続けました。観察やトライの先には、必ず発見があります。そして、トライをすると、できることが増えます。できることが増えると自信になります。日本に帰ってからも、それぞれの生活において、トライを続けて欲しいと思います。そして、今は、アメリカで異文化体験をしたばかりで、興奮状態かもしれませんが、ぜひ自分自身の体験を見つめ、考え、整理し、まとめてみたらいいと思います。最後になりましたが、引率者として、ポートオーチャードの生徒たちと一緒にアメリカで過ごせて、本当にありがたく思っています。引率という立場ではありましたが、生徒たちには、元気をもらったり、笑顔をもらったり、感動したり、感心したり、もらうものが多かったように思います。生徒たちにとっては、きっと忘れられないこの経験を、私も共有させてもらえたことは、この上ない貴重なギフトだと考えています。プログラムは終わってしまいましたが、みんなが築き上げた絆は、決して消えることはなく、これからも深く、続いていくことを期待しています。最後になりましたが、ジュニア留学プログラムに参加していただき、心からお礼を申し上げます。ありがとうございました。

ポートオーチャード レポート4月2日

2018年4月2日(月)
今朝のポートオーチャードは、いつもより寒いのですが、青空が広がり、朝日が輝いています。午前の活動の前に、イヴォンヌ先生が生徒たちに、週末にどのようなことをしたのか、アメリカで一番好きな食べ物、嫌いな食べ物、楽しかったこと、など質問をしていました。生徒たちは、この週末に買い物に行ったり、シアトルに行ったり、キャンプをしたり、イースターのエッグハントに行ったり、室内プールに行ったりと、それぞれの週末をホストファミリーと一緒に楽しんだようです。今日は、中学校での授業ではなく、スタディーセンターである教会で、ホストファミリーの子どもたちや、中学校でパートナーとしてお世話してくれたアメリカ人生徒たちも一緒に、様々なゲームをしました。最初は、Pictionaryといって、2つのチームに分かれ、それぞれのチームから代表生徒が前に出て、ホワイトボードに与えられた単語の絵を描いて、それが何なのかを当てるチーム対抗のゲームからスタートです。全員が大盛り上がりで、「こっちが先に言った!」、「いや、私たちが先だった!」など、日本人生徒もアメリカ人の子どもたちも、大声で喜んだり、笑ったり、大賑わいでした。次のゲームは、椅子取りゲームです。椅子で2つの円を作り、2つに分かれて椅子取りゲームを開始しました。誰もが椅子に座ろうとして、動きがゆっくりになり、先生から早く動いてという声がかかったりしました。音楽が止まっていないのに、勘違いで座って、それにつられて他の生徒たちも座ったり、歓声と笑い声でいっぱいです。中には椅子を奪い合って、熾烈な競争が繰り広げられ、周りから応援の声がかかり、教会は賑やかな雰囲気です。日本人男子生徒が、アメリカ人女子生徒に席を奪われ、笑い声が起こったり、席の奪い合いの決着がつかず、じゃんけんで解決をしたり、じゃんけんの途中で席をうばおうとして、逆に席を奪われるというアメリカ人生徒がいたり、みんなとても楽しい時間を過ごし、生徒たちの表情も明るく、目も輝き、生き生きしていました。最終的に優勝したのは、日本人女性生徒でした!椅子取りゲームの後は、フルーツバスケットです。これもまた、自分の果物の名前を呼ばれた生徒たちは、椅子の大きな円の中で我先にと空いている席に突進していきます。中には、相手に席を譲るという優しさを見せる男子生徒もいました。このゲームを通して、アメリカ人、日本人関係なく、仲が深まったようです。ゲームをした後は、再度荷物のパッキングについて話をしたり、アメリカ人生徒たちと写真を撮ったり、お世話になったアメリカ人生徒のパートナーやホストファミリーへのThank you cardを書いたりして、その後お昼ご飯を食べました。こんなふうにランチを食べるのは、今日が最後です。10日ほど前にほとんど会ったばかりの私たちですが、異文化の中での経験を共有したという仲間であり、私たちの中には、絆が育ってきているのを感じています。
午後からは、今日の夜に行われるサヨナラパーティーの準備をしました。ある程度、出し物は決まりましたので、今日は具体的な準備をしなければなりません。それと同時進行で、お世話になったアメリカ人TCの2人の先生方へ、お礼のカードを準備しましたので、そのカードに生徒一人ずつメッセージを書いていきます。これは、先生方に見られないように、こっそり準備を進めなければなりません。まず生徒全員に、決定事項を確認し、今日のパーティーの流れを説明、その後、個人の出し物をする生徒はそれぞれ練習、司会者2名とスピーチをする生徒も、台本を書いたり、発表の順番を決めたりします。全体の出し物は、じゃんけんゲームに決まりましたので、その出し物担当の2人は、ルールの説明などを英語で行うため、その準備にとりかかります。そして、準備が終わった人や、出し物をしない生徒たちは、開場の飾りつけや日本の紹介ボードの準備をします。そして、最終的に全体のリハーサルをして、本番に臨みます。ホストファミリーに喜んでもらえるようなパーティーにしたいと思います。生徒たちは、それぞれ練習や準備に入りました。早く準備が終わった生徒たちが、何かすることがないかと声をかけてきてくれました。また、お世話になったCeder Hights中学校へお礼の色紙を書いたのですが、それと一緒に渡して欲しいと、生徒たちが千羽鶴を持ってきてくれました。このような自主的な姿勢に、とても嬉しくなりました。生徒たちの協力で、本当にとても助かっています。そうこうしているうちに、あっという間に時間は過ぎていきます。リハーサルが終わったのが、16時過ぎ頃でした。私たちの夕食として、TCの先生方がピザを頼んでくださっていました。そのピザをみんなでいただき、サヨナラパーティーに向けてスタンバイです。浴衣を持ってきている生徒たちや、空手を披露する生徒たちなど、着替えをしにいき、残りの生徒は、テーブルをきれいにし、折り紙などをテーブルに飾り、ファミリーの到着を待ちました。17時30分を過ぎると少しずつホストファミリーが集まり始めました。生徒たちは、まず自身のホストファミリーと一緒の席につき、しばらくアイスクリームを食べたり、デモンストレーションとして折り紙コーナー、習字コーナー、日本の紹介ボードなどを設けていましたので、それらのテーブルにホストファミリーたちが集まったりして過ごしました。習字コーナーでは、ファミリーの名前を書いてあげたり、中には「親切」、「愛」、「家族」などの言葉を漢字で書いて欲しいと言われたりしていました。折り紙コーナーもたくさんの人で賑わっていました。時計の針が18時を示した頃、いよいよ生徒たちの出し物が始まりました。司会進行から、最後のお礼のスピーチまで、全てが生徒たちだけで行います。司会者2名の挨拶から始まり、まずは、空手の披露です。5名で行いましたが、とても迫力があって、私自身も見入ってしまいました。自分たちが披露する空手の説明をしてからのパフォーマンスでしたが、会場からは大きな拍手をいただきました。その次は、女子生徒4名によるバルーンアートです。ホストファミリーの前で、バルーンアートを一つ作って見せるのですが、生徒たちのアイディアで、事前にある程度風船で花などを作っておき、それらをファミリーにプレゼントしていました。生徒たちの工夫が感じられます。そして、男子3名による手品ショーです。ライトを使った手品、リングと布を使った手品、コインを使った手品をそれぞれ披露しました。口で効果音を出したりして、いかに楽しく見せるかを考えていました。ファミリーからも笑い声や「おおー」という反応があり、楽しんでいただけたようです。その後に、男子2名が、サッカーのリフティングとテニスラケットを使ったフェニックスという技を見せるコラボレーションを行いました。バックミュージックで音楽を流しながら、披露しました。次は、ピアノの演奏です。美しいピアノの音色に会場の全員が聞き入っていました。そして、最後のパフォーマンスは、女子2人のバトン演技です。2人が用意してきた音楽に合わせて、バトンを使ってダンスをします。バレエのような美しい動きです。指の先から足の先まで優雅なダンスを披露してくれました。個人の出し物の後、じゃんけんゲームを、ファミリーも交えて行いました。じゃんけんゲーム担当の生徒が、ゲームの説明をしました。彼女のアイディアで、言葉による説明だけでなく、前で実際にしてみせた方が分かりやすいということで、生徒4名が見本としてじゃんけんゲームをしてみせました。これも良いアイディアだったと思います。優勝者は、アメリカ人の男の子でしたが、賞品として日本のお菓子をプレゼントしました。私たちの出し物を締めくくるのは、ホストファミリーへのThank youスピーチです。男子生徒がグループの代表として、しっかりと発表してくれました。スピーチの後は、TCのイヴォンヌ先生とシェリル先生に、生徒たちからプレゼントとメッセージを書いたカードを手渡しました。先生方も喜んでくださいました。その後、TCの先生方から生徒一人ひとりに修了証書が渡されました。これで、私たちのサヨナラパーティーは終了です。
生徒たちは、短い時間の中での準備だったにもかかわらず、素晴らしいパフォーマンスをしてくれました。生徒たちの一生懸命さが、ホストファミリーにも伝わったと思います。生徒たちのそれぞれのホストファミリーも、生徒たちのことを誇りに思ったことでしょう。個人演技をしなかった生徒も、TCの先生方にプレゼントしたカードのデザインをしたり、会場の飾りつけや、日本についての紹介ボードの準備をしたり、折り紙や習字コーナーで頑張ってくれたりなど、私たち全員がパーティーに関わり、一人ひとりがベストを尽くしました。明日はいよいよ帰国です。日本を出発したのがずいぶん前のように感じると同時に、あっという間に帰国日が来たと感じます。生徒たちは、それぞれホストファミリーとの最後の夜を過ごします。明日のお別れは、きっと辛いものになると思いますが、また会う日を楽しみに前に進みましょう。

ポートオーチャード レポート3月30日

2018年3月30日(金)
Ceder Hights中学校で過ごす最後の日となりました。学校の図書館で集合して、アメリカ人中学生のパートナーと授業に行くことが日常になりつつある頃ですが、それも今日で最後なのかと思うと、寂しい気持ちになります。今日は、通常の授業は行われず、キャリアデイといって、様々な職業に従事している方が学校に来られ、それぞれの仕事について話をする日でした。アメリカ人生徒は、興味のある職業を3つ選び、それぞれの部屋で話を聞くことになっています。図書館の司書、発展途上国の支援団体、新聞記者、大学のサッカーチームのコーチ、ウェブデザイナー、海洋哺乳類研究学者、美容師、獣医、病院院長、不動産会社、歯科衛生士、作家、動物保護団体、カメラマン、ダンスインストラクター、女優、歌手、弁護士、技術者、電気技師、登山ガイド、チョコレート会社、葬儀社など、様々な職業の方々が来られていました。中にはどんな職業なのか分からないものもありました。驚いたのが、職業がかなり具体的なものだということです。これらの職業も、できるだけ学校の授業で学習していることとリンクしている職業の方に来ていただいているようです。アメリカ人生徒たちは、説明を聞いて、手を挙げて質問をしていました。司書の方がいる部屋では、司書に適している人は?という質問に対して、人と話をするのが好きな人とおっしゃっていました。私にとっては、予想していなかった答えでしたので、印象に残りました。司書の方は静かなイメージがあるからです。おそらく、本について説明をしたり、本を探している人に、どのような本を読みたいのか好みを聞き出し、本を提案することがあるからということなのかもしれません。獣医師の部屋に行った生徒は、帽子やマスク、手袋などをつけさせてもらっていました。獣医師の方は、実際に犬も連れて来られていました。ベルが鳴るたびに、学校内は、アメリカ人生徒たちが各教室から続々と出てきて、次の教室へと移動していきます。廊下は縁日のような賑わいです。キャリアデイの3時間目が終わり、アメリカ人生徒は、Advisoryというクラスで本日最後の時間を過ごし、学校終了です。Advisoryでは、終わっていない課題をしたり、読書をしたりするそうです。生徒たちが下校する前に、今までパートナーとして日本人生徒のお世話をしてくれた、アメリカ人生徒と一緒に、集合写真を撮ることにしました。校舎の外に出ると、学校にはすでに何台ものスクールバスが到着して、帰宅する生徒たちを待っていました。その横を通り、写真撮影をする場所へ行き、写真を撮りました。写真を撮り終わっても、日本人生徒たちやパートナーのアメリカ人生徒たちは、なかなかその場を離れようとしません。おしゃべりしたり、写真を撮り合ったり、プレゼントを渡したり、ハグしたり、最後の時間を惜しんでいるようです。この学校で過ごしている間に、校内ですれ違うアメリカ人生徒たちから、「この学校に来てくれてありがとう。」、「また戻ってきてね。」など声をかけられました。校長先生からも、「Ceder Hights中学校の生徒たちにとって、素晴らしい経験になりました。ぜひ来年も来てください。」とおっしゃっていただき、大変光栄に思いました。また、セキュリティーガードのブルースさんが、いつも私たちのところへ来て、おしゃべりをしたり、日本のことを質問したりしていたのですが、ブルースさんからも、「また、来年会おう!」と別れ際に言葉をかけられました。このように、それぞれが住んでいる地元の友達だけでなく、太平洋を挟んだ向こう側に友達や人脈ができたことは、すごいことです。私たちが、アメリカの学校生活体験を通して、多くのことを知り、学習することができたのは、Ceder Hights中学校の皆さんが受け入れてくださったおかげです。私たちは、目で見えているところ以外でも、多くの人々に助けられています。これからの生活においても、周囲のために自分ができることを考え、行動にうつせるようにしていきたいと思いました。
アメリカ人生徒たちとお別れをした後、ジュニア留学の日本人生徒は、カフェテリアでランチを食べました。ランチタイムに、帰国の際の荷物について、説明をしました。火曜日が帰国日ですので、日曜日までには、ある程度荷物をまとめておく必要があります。また、カメラや充電器、メモリーカードなど、ホストファミリーのお宅に忘れ物をしないようにと注意喚起もしました。午後からは、ボーリングとDollar Tree(100円ショップ)に行きました。ボーリング場では、生徒たちは、まず靴のサイズで戸惑いました。靴のサイズが、センチメートルではなく、インチだからです。最近は便利なもので、日本から履いてきた靴でも、日本サイズ以外に、アメリカサイズやヨーロッパサイズも書かれてあります。しかし、その書かれてあるサイズを実際履いてみると、少し大きいようで、サイズを変えてもらいにいく生徒が何人かいました。3組ほどのホストファミリーも来られていたので、4,5人ほどのグループに分かれて、ゲームを始めました。あちらこちらから、笑い声や喜びの声、失敗したーという声が聞こえ、にぎやかにボーリングを楽しんでいました。スポーツやゲームを一緒にすると、ますます絆が深まるようです。ボーリングの後は、Dollar Treeで、日本の家族や友達へのお土産を買っていました。ちょうど明後日の日曜日がイースターのため、お店には、イースター用のお菓子がありました。生徒たちは、プラスチックの卵型の容器とお菓子を買って、それを友達にあげると言っていました。楽しいお土産が買えてよかったですね。今週末は、ホストファミリーと過ごす大切な時間です。それぞれがどのような週末を過ごすのか、月曜日に話を聞かせてもらおうと思います。生徒の皆さん、良い週末を過ごしてください。

ポートオーチャード レポート3月29日

2018年3月29日(木)
学校に到着すると、正面玄関付近には、アメリカ人中学生が友達とおしゃべりをしながら、始業ベルが鳴るのを待っています。そのため、登校すると、多くの中学生のにぎやかな朝の社交場を通り抜けて、図書館へ向かうことになります。ジュニア留学の日本人生徒の中には、ホストブラザーやシスターと一緒にスクールバスで登校するという貴重な経験をしている生徒もいます。スクールバスは、小学校、中学校、高校と時間をずらして走っているようです。道路にスクールバスが止まっている時は、子どもたちが乗り降りしているので、他の自動車は追い越してはいけないというルールになっています。
今日も三者面談の行事があり、今週は半日授業のため、火曜日は1、2限目、水曜日は3、4限目、木曜日は5、6限目の授業を午前中にしています。そして、各クラスの授業時間も通常より長くなっています。6年生の成績優秀な生徒たちのクラスは、4カ月かけて行ってきたプロジェクトを完成させたお祝いということで、ちょっとしたパーティーをしていました。授業中にパーティーというのは、日本では見られないことだなと思いながら、少し見学しました。他には、化学、数学、スペイン語、公民のクラスなどがあり、さらに珍しいクラスで、卒業アルバム作成のクラスがありました。このクラスでは、生徒たちが卒業アルバムの内容やレイアウト、デザインなどを行っています。その年のテーマを決めて、作成しています。昨年は宇宙飛行士がテーマだったようで、アルバムのあちらこちらにテーマに基づいたデザインがありました。日本の卒業アルバムは、卒業生の写真しか載せていませんが、アメリカの卒業アルバムには、全学年の生徒の写真が載せられます。卒業アルバムは、卒業生のためでなく、全校生徒に関わるものなのですね。
ジュニア留学の日本人生徒が参加する授業によっては、アメリカ人生徒たちが、各自パソコンでレポートをタイプしていたり、課題に取り組んでいることがあります。そんな時も、日本から持ってきた学習ノートに、授業や学校生活で気づいたことをノートに記録している生徒がいたり、スペイン語のクラスでは、スペイン語と英語で書かれた単語を、辞書で調べて日本語をその横に書いたりしている生徒もいます。昼休みに、生徒たちには、授業を体験している時に、今どう過ごすべきかを考え、少しの工夫が、大きな違いを生むという話をしました。日本人生徒の中には、公民の先生に、「かぶと」と「ハート」を折り紙で折って、プレゼントをしている生徒もいました。先生は、とても喜んでいらっしゃいました。これも、生徒たちが、お世話になった先生に何かしたいと考えて、それを実行したことの表れです。また、昨日の午後に市役所と警察署に行き、そこで記念にバッジとシールなどのノベルティをいただきました。しかし、ホストファミリーと時間を過ごすため、午後から早退し、活動に参加できなかった生徒がいました。すると、ある生徒が、その子たちの分もノベルティをもらってください、と私に言ってきました。彼女の深い思いやりに、とても嬉しくなり、心が温かくなりました。
私たちのグループの生徒たちは、本当に素晴らしい子ばかりです。素直な心を持ち、アメリカで充実した体験をしようという気持ちを強く感じます。英語が分からなくてうまく言いたいことを伝えられなかったとか、勇気を出せなくてホストシスターに話しかけられなかったとか、物事は思うように進まないこともあります。うまくいかないことの方が多いでしょう。でも、失敗することは問題ではなく、挑戦したことが大事なことだと思います。目の前の境界線を越えて、次のチャレンジをし、またさらにその次のチャレンジをし、自分自身の境界線を大きくしていって欲しいと思います。
午後からは、消防署の見学です。ポートオーチャードには6つの消防署があります。私たちが訪問した消防署には8名の消防士が勤務しており、一日4から6名の消防士や救急救命士が、交代勤務で働いています。24時間勤務の後、2日休みという体制になっているようです。消防署の中には、事務的な仕事をする部屋の他に、台所やリビングルーム、トレーニングルーム、仮眠室8部屋があります。緊急事態が起きたら、すぐに対応できるようになっています。案内してくださった消防士の方によると、緊急電話の80%が救急車の要請とのことです。救急車の中には、心拍数や血圧などを測る機械や、マスク、応急処置の道具などが壁側に機能的に備わっており、担架は電動で上がったりするようになっていて、消防士が自力で持ち上げる必要がないので、だいぶ助けられると消防士の方がおっしゃっていました。担架に乗りたい人はいないかという投げかけに、男子生徒が手を挙げ、体験をしました。担架に横たわり、ベルトで固定され、救急車の中に入れられました。消防士の方が、冗談で今から注射をすると言ったら、男子生徒は、Noと少し焦って、周りから笑い声が起こりました。その後、消防車の放水を体験させてもらうこともできました。生徒たちは大はしゃぎで、写真をたくさん撮っていました。
今日の活動は消防署で終了です。帰る前に、連絡事項をして、ホストファミリーが迎えに来られるCeder Hights中学校へ戻りました。明日が最後の学校生活です。生徒たちが、さらにトライをし、発見をし、充実した一日になりますように。

ポートオーチャード レポート3月28日

2018年3月28日(水)
ポートオーチャードは、曇り空です。Ceder Hights中学校へ向かう車の中から、歩いて学校へ向かっているアメリカ人の中高生や、スクールバスを待っているアメリカ人の子どもたちを見かけます。「あぁ、アメリカの朝の光景だな。」と、一時的とはいえ、この土地の日常に入り込んでいることを実感します。今日も、いつものようにCeder Hights中学校の図書館に集合し、学校生活3日目がスタートです。毎朝、授業の前に、健康観察と連絡事項を行いますが、今朝は、お世話になっているCeder Hights中学校へのメッセージを用意してくるように話しました。日本から色紙を用意してきましたので、真ん中に写真を貼って、その周りに、生徒たちのメッセージと名前を書いてもらいます。
パートナーのアメリカ人生徒も、日本人生徒も、もう慣れたもので、すぐにパートナーを見つけ、Hiと挨拶を交わし、すぐに各教室へ散らばっていきました。今週は三者面談のため、アメリカ人生徒は、学校は半日です。ポートオーチャードのある、キットサップ郡では、中学校には、6年生から8年生までが通っています。今週末がイースター(キリストの復活を記念する日)なので、6年生のクラスでは、エッグハントをしていました。エッグハントとは、プラスチックの卵の中に、お菓子などを入れて、庭のあちらこちらに隠して、子どもたちがその卵を探すという伝統的な行事なのですが、6年生の授業では、お菓子の代わりに大学の名前が書かれた紙をプラスチックの卵に入れていました。そして、アメリカ人生徒たちは、自分が見つけた卵の中にある大学について調べます。アメリカの中学校では、6年生の段階から、自分が将来どのような進路をたどりたいのかを考え、そのためにはどのような準備が必要なのかを考えさせるということでした。多くのアメリカ人の子どもたちは、大学に行くために奨学金をもらう努力をしているそうです。たくさんの奨学金制度があり、スポーツで活躍したり、学業で優秀な成績を修めたりすることで、奨学金を手にすることができる生徒もいます。例えば、私たちのTCであるシェリル先生の娘さんは、在籍高校で規定の成績を取り続けることで、大学の2年間で取得する単位をとれるプログラムに挑戦しようと考えています。そうすることで、実際は残りの2年間を大学に通うことで卒業できるので、その分授業料を払う必要がなくなるからです。自分の目的のために、どうしたら達成できるか考え、実行するという自力本願の姿勢を、改めて感じました。
日本人生徒たちにとって、授業の内容を100%理解するのは難しいと思いますが、ノートに日本との違いを見つけ、気づいたことや感じたことを記入している生徒や、社会の授業中に、いろいろな知らない単語を調べていたら、アメリカの歴史や戦争にことを知ることができたという生徒がいました。ここでの時間をどのように使うかで、どんどん力をつけていくことができると思います。また、生徒たちの中には、勇気を出してアメリカ人生徒に話しかけてみたという生徒がいたり、アメリカの中学校についてたくさん質問をしたという生徒がいたり、仲良くなったアメリカ人の友達に、漢字で名前を書いてあげて、Thank youありがとう、と書いた紙を渡したという生徒もいました。異文化での初めての体験にドキドキしない人はいないと思いますが、生徒たちが、少しずつ殻を破っている様子がうかがえます。また、仲良くなったアメリカ人生徒と、ハイタッチをする光景や、私が話しかけたら、Yesと、つい英語で返事をする生徒も見られるようになりました。子どもたちの適応の早さを感じています。その一方で、私などは、アメリカ人の先生に、間違って日本語で話しかけてしまって、生徒に笑われています。
ランチは、昨日同様、私たちだけで、学校のカフェテリアで食べました。グループ内のメンバーも仲良くなって、楽しそうにおしゃべりをしながら食べています。ある生徒のランチに入っていたグミキャンディーが、あまり日本人の好みに合わない味で、そのキャンディーのことで盛り上がっていました。TCの先生いわく、そのグミキャンディーはアメリカ人には大人気なのだそうです。
午後からは、ポートオーチャードの市役所へ行きました。市長自ら、生徒たちのために、市議会の仕組みを理解しやすいように、寸劇の台本を作ってきてくだり、生徒たちが市長や議員、住民の役になり、寸劇をしました。実際の会議室で、座席に座り、生徒たちは、台本に書かれてあるセリフを読みながら、劇を進めていきました。劇の内容は、通りにある木を切るか、切らないかというもので、切って欲しいという住民と、切らないで欲しいという住民がそれぞれの意見を訴え、それを聞いた議員たちがどうするか判断をするというものでした。生徒たちは、その台本を記念にもらうことができました。市長にお礼を伝え、市役所の1階にある、次の目的地の警察署へ行きました。ポートオーチャードの警察署は、24名の警察官が勤務していて、ほとんどの警察官がパトロールに出ていました。女性の警察官の方が案内してくださり、パトカーも見せていただきました。生徒たちは、本物のパトカーに大喜びで、写真を撮ったり、車内に座ってみたり、警察官と一緒に写真を撮ったりしていました。今日の活動は、警察署で終了です。Ceder Hights中学校に戻り、ホストファミリーとそれぞれの家庭に帰りました。
アメリカに到着してから、瞬きをする間に、4日が過ぎてしまいました。週末が終われば、もう帰国は目前です。生徒たちには、お世話になっているホストファミリーや、学校の先生、アメリカ人生徒たちに何ができるのか考え、それを実行することについて、話をしていこうと思います。

ポートオーチャード レポート3月27日

2018年3月27日(火)
 
今日も全員出席で、学校2日目が始まりました。アメリカの学校では、毎朝、1時間目の前に、各教室で、全校生徒が胸に手を当てて、Pledge of Allegianceという国家への忠誠の誓いの言葉を唱和します。日本の生徒たちも、アメリカの生徒たちを真似して、一緒にPledge of Allegianceをしています。日本人生徒たちは、アメリカ学校生活も少しずつ慣れてきた様子で、パートナーのアメリカ人生徒とそれぞれの教室へ向かいました。今日は、歴史、体育、音楽、化学などの授業を体験しました。体育では、ストレッチ、筋力トレーニングの部屋に分かれました。日本では、全員が同じ内容に取り組みますが、アメリカでは、生徒が違うことをしていました。バランスボールを使ってストレッチをしているグループや、ジムの中を行ったり来たり走っている生徒、ウェイトリフティングや機械を使って筋肉トレーニング、縄跳びなどをしていました。体育はいつも建物の中で行うのかと先生に質問したら、気候のいい時は外でも授業をするのだそうです。生徒たちも、体を動かせて楽しそうでした。音楽の授業については、日本では音楽という一つの教科ですが、アメリカでは、コーラスとバンドと言って、歌を歌うクラス と吹奏楽のように楽器を演奏するクラスと別教科になっていました。今日体験したのは、コーラスのクラスで、先生が、歌う時の姿勢について説明していました。歴史のクラスでは、図鑑のような分厚い教科書で、カラーで絵が載っていますが、日本人生徒にとっては内容が英語で書かれていますので、難しいようです。今朝、図書館に集合した際に、日本人生徒たちに、たとえ授業の内容が分からなかったり、先生の話していることが分からなかったりしても、あきらめずに、分かることを記録したり、あらゆることを観察するようにアドバイスしました。観察の対象は、教室の中の掲示物や教科書、座席などの物だけでなく、先生と生徒の関係、アメリカ人生徒の授業態度なども観察することを話しました。一日があっという間に過ぎてしまいます。生徒たちには、一分一秒を惜しみながら、貪欲に様々なことにトライし、観察し、その経験を通して、たくさんの発見をして欲しいと思っています。生徒たちの日記には、「アメリカの教室には国旗がある」、「数学では電卓を使う」、「分からないことは、手を挙げてよく質問している」、「笑顔はどこの国でも通用する」など、気づいたことが書かれてあります。これらを、毎日続けていくことで、貴重な記録になるでしょう。Ceder Hights中学校は、今日から三者面談のような行事があるようで、午後からはアメリカ人生徒は授業がありません。そのため、ランチタイムは、日本人生徒みんなで、カフェテリアで持参したランチをいただきました。ほとんどがサンドイッチと、果物やお菓子などを持ってきていましたが、自分でランチを作っているという生徒が数名いました。ランチを食べた後は、図書館でさよならパーティーについて話をしました。一昨日に到着したばかりですが、今から少しずつ準備を進めなければ、時間があまりありません。話し合いの前に、生徒たちへ報告がありました。今朝、学校の職員の方から、私たちのグループについて、アメリカ人生徒の保護者からも、アメリカの生徒たちがとても良い経験をしているという連絡があったという嬉しいお言葉をいただいたのです。また、日本人の生徒たちは、授業中の態度も素晴らしく、先生方や周囲に対してとても配慮ができる子どもたちだと、わざわざ伝えに来てくださった先生もいらっしゃいました。そのことを生徒たちに伝えると、嬉しそうでした。生徒たちには、残りの学校生活においても、トライと観察を続けていこうと話しました。それは、生徒たち自身にとっても、宝になる経験であり、成長につながることですし、周囲の方々にとっても楽しい経験ができることです。引率の私にとっても、本当に嬉しいことでした。 ランチの後は、South Kitsap高校の見学に行きました。高校の生徒たちが授業中でしたので、静かにしながら、校内を回りました。学校の職員の方が、案内をしてくださいました。この学校は、1921年に建てられ、現在約2600名の生徒と400名の職員がいるそうです。日本人生徒たちは、生徒数の多さに驚いていました。アメリカの学校は、各学校にシンボルマスコットがあり、この学校は「オオカミ」だそうです。そのため、校内のあちらこちらに、オオカミの絵が描かれていました。しかも、高校の生徒たちが描いたのだそうです。とても上手に描かれていました。学校が大きいので、校内に銀行も入っていました。また、フットボールのスタジアムが2つ、テニスコーチが4つ、野球場、ソフトボール球場、そして、農場まで敷地内にあります。その学校の敷地の広さに、さらに驚きました。アメリカでは、高校までが義務教育で、日本のように普通科の高校、実業系の高校などと分かれていません。一つの高校が進学校と実業系の高校が一緒になったような学校です。アメリカ人高校生たちは、必修科目と選択科目から希望の授業を選択します。日本人生徒たちも、大学みたいだと言っていました。履修に関してもそうですが、高校生たちは見た目も大人っぽくて、大学生や大人のように見えました。私たちは、技術系のクラスを見学し、そこには木工や金属加工、自動車整備などのクラスがありました。また、医学を目指している生徒のためのクラスもあり、獣医学では、大学と提携しているそうで、卒業後、獣医を目指せるとのことでした。他にも、看護のクラスも同じように大学と提携しているとのことでした。アメリカでは、高校と大学が全く別ではなく、リンクされているのだなと感じました。また、テレビ番組や映画を作るクラスもあり、校内にスタジオがありました。日本人生徒たちは、アナウンサーが座るような席に座り、テレビの画面に映る姿に盛り上がっていました。アメリカ人高校生たちが作成した番組は、地域の人たちが見ることができるそうで、内容は、主に学校に関することを放送しているとのことです。バンド(吹奏楽)のクラスは、220名の生徒がいるそうで、2,3年に一度、米国内の地域に演奏に行くようです。バンドのクラスが、今まで訪れた場所を、地図上で印をつけたものが壁に掲示していました。その後、演劇のクラスを見て、カフェテリアを通り、正面玄関に戻ってきました。アメリカの中学校だけでなく、高校も見学することができて、貴重な体験ができました。案内してくださった職員の方に、みんなでお礼を言って、ホストファミリーが迎えに来る中学校へ戻りました。 明日は、生徒たちの中学校生活がさらに活発になりますように、そして、多くのトライができますように、私も応援していきたいと思います。

ポートオーチャード レポート3月26日

2018年3月26日

いよいよ今日から学校がスタートです。ポートオーチャードは、曇り空で、小雨が降っています。今日からお世話になる、Cedar Hights中学校の図書館が集合場所です。図書館には、続々と生徒たちが集まってきました。少し疲れが残っているかなと思われる生徒もいますが、体調の悪い生徒もおらず、みんな元気なのが一番嬉しいことです。全員が揃い、生徒たちのパートナーとしてアメリカ人生徒が一人ずつ付いてくれます。Cheryl先生が、一人ずつ名前を呼び、パートナーのアメリカ人生徒を紹介して、一緒に教室へと向かっていきました。ただ、今日は、一時間目が、全校集会(中学2年生だけ)になっているようで、第二次世界大戦中のドイツによるユダヤ人大虐殺に関する講話がありました。講師の男性は、ご自身の祖母がアウシュビッツ収容所に収容されていたという経験を持っていて、祖母のポリーシャさんの体験について、スライドなどを使いながら、お話されました。内容や使われる単語も難しく、生徒たちにとっては分からないこともあったと思いますが、アメリカの中学校で講演を聞くという貴重な体験ができました。講師の方は、この講話を通して、まず困っている人や、助けを必要としている人がいたら、勇気を出して立ち上がって欲しいということをおっしゃっていました。また、この大虐殺について学ぶ際に、経験者の方々にたくさんの質問を投げかけることが大事だとおっしゃっていました。経験者と時間を過ごす中で、ぽろっと出てくるエピソードがあるそうです。そのような話は、よし、大虐殺について知ろう、学ぼうとしても得られないことだと。また、講話を聞いた方から質問を受ける中で、ヒトラーはなぜ大虐殺を行ったのか、という質問があるそうですが、ヒトラーではなく、なぜ社会がそれを受け入れたのか、実行する流れになったのかを考えることが大切だとおっしゃっていました。この講話の後、話を聞いていたアメリカ人生徒たち、もちろん私たち日本から来たグループのメンバーも含めた聴衆に、何か質問がないかと尋ねました。アメリカ人生徒たちからは、たくさん手が挙がり、いろいろな質問が出ていました。アメリカの生徒たちの積極性、自主性を、ここでも感じさせられました。2時間目からは、それぞれのアメリカ人パートナーが受ける授業に、日本人生徒も一緒に行きました。数学、美術、化学、体育など、日本人生徒も教室の机に座り、参加しました。英語なので授業が全く分からないという生徒もいたり、数学は中学の時に習ったことだから、何となく分かりましたという生徒もいたり、日本の学校との違いに驚き、面白いと思ったという生徒もいました。アメリカの学校は、自由だなぁと思ったそうで、授業の終わりのベルが鳴った途端、アメリカ人生徒は教室からいなくなってしまうとのこと。これは日本ではあり得ないと言っていました。この中学校では、授業と授業の間が4分しかなく、授業が終わったら、すぐに次の教室へ移動しなければいけません。このことも関係しているのではないかと思います。ランチは、学校の学食で食べました。アメリカでは、ランチは教室で食べるのではなく、食堂があります。そこに家から持ってきたサンドイッチなどを食べたり、食堂で買ったりして、食べます。また、全校生徒が収容できないため、ランチタイムを3つくらいに時間を区切って、学年かクラスかでランチの時間をずらしています。そんなところも日本と違うところです。ランチタイムでは、先生が私たちジュニア留学の生徒のことを生徒たちに紹介してくださいました。アメリカの生徒たちは、日本の生徒たちに挨拶してくれたり、日本語で名前を書いて欲しいと頼みにきたりして、フレンドリーな子どもたちです。毎日友達がどんどん増えていくといいですね。 初日の学校生活を終えた生徒たちの表情は、昨日の緊張した面持ちとは違い、明るさが出ていました。 お昼ご飯を食べた後は、Bremertonにある、海軍の博物館に行きました。Bremertonまでは、フェリーに乗って5分ほどで到着です。アメリカでフェリーに乗るという体験にワクワクし、博物館へと向かいました。博物館には、海軍を退役した男性がボランティアで受付をしていました。第二次大戦も経験しており、日本にも行ったことがあると話してくださいました。博物館の建物は、海軍の基地の一部だったものを、古くなったため、今の場所に移設して、博物館として利用することになったそうです。 1階には海軍の歴史についての展示があり、2階には海軍の方々の生活に関する展示になっていました。ここでは、生徒たちが自由に見学をし、潜水艦の中にある、非常に狭い3段ベッドの展示を見たり、食事を見たり、写真を撮ったりしていました。潜水艦での業務は6カ月ほどの期間だそうで、そんなに長い間、狭い場所で仕事や生活をしなければいけないのかと思うと、私には絶対無理だと感じたことでした。あっという間に初日も終わり、フェリーでポートオーチャードへ戻り、それぞれのホストファミリーと一旦家路につきました。というのが、今日は、私たちのために、18時から、ウェルカムパーティーを開いてくださるのです。パーティーでは、ホストファミリーの皆さんがそれぞれ食事を持ち寄り、テーブルには、ラザニア、グラタン、パスタ、牛肉の煮込み、ピザ、サラダ、デザート、ドリンクなどが並びました。全部おいしそうで、目移りしてしまいます。食事のテーブルに、長い列で順番を待ち、それぞれが食べたいものをお皿に取りました。生徒たちは、ホストファミリーと一緒に座り、おいしい食事をいただきました。その後、生徒たちが一人ずつ立って、自己紹介と、ホストファミリーの紹介を英語で行いました。みんなしっかりファミリーの名前も覚えていて、堂々と発表しました。きっと自信になったことでしょう。パーティーの後に、ホストファミリーから、最高の生徒をホストできました、という嬉しいお話が聞けたり、生徒に伝えて欲しいことがあると頼まれたりしました。今日でアメリカ生活2日目が終わりますが、ホストファミリーとの時間を大切にし、帰国した後も、ずっと関係を続けていけるようにしてもらいたいです。

ポートオーチャード レポート3月25日

2018年3月25日

早朝、肌寒い中、鹿児島空港にMNCCのステッカーが貼られているスーツケースを押しながら、生徒たちが集まってきました。ちょうど今頃、那覇空港にも同じように生徒たちがご家族とともに出発の朝を迎えているのだなと思いながら、鹿児島からの参加者たちを迎えました。生徒たちの表情は、少し緊張しているように見えましたが、同時に未知の世界へ足を踏み入れることに対する楽しみもあるようでした。私たちのグループは、鹿児島から16名、沖縄から10名の合計26名と引率者の私で、27名のメンバーです。同じ鹿児島出身、沖縄出身とはいえ、先日のオリエンテーションで一度会っただけで、まだあまり知らない者同士です。そのため、不安や緊張もあり、鹿児島空港での集合時には、生徒たちは静かな様子でした。全員揃って、まず、なくてはならないパスポートの確認から始め、スーツケースに入れるべき物と、バックパックに入れるべき物の確認、搭乗券配布、本日のスケジュールについてなど、説明をしました。そして、各自スーツケースを預けた後、再度搭乗口付近で集合することにし、再集合までの間は、しばらくお見送りに来てくださったご家族との時間を過ごしていただくことにしました。朝早くの集合にも関わらず、お父さん、お母さんだけでなく、おじいさんやおばあさん、ご兄弟などもお見送りに来られていて、それぞれで話をしている光景が見られました。再集合の時間には、全員が時間通りに集まり、みんなで家族の皆さんに「行ってきます。」と挨拶をし、保安検査場へ向かいました。鹿児島空港から羽田空港へ行き、そこで沖縄からのメンバーと合流です。やっとグループ全員がそろいますので、とても楽しみです。まず鹿児島のメンバーが先に羽田へ到着でした。しばらく待って、そこへ、沖縄からの10名がニコニコの笑顔でスーツケースを持ってやってきました。今日は、Arlingtonグループも一緒に出発でしたので、一緒に羽田から貸し切りバスで成田へ移動しました。成田で、国際線の搭乗手続きを終え、スーツケースも預け、いよいよ出国手続きです。生徒全員が、協力してくれたので、余裕をもって、出国手続きに行くことができました。生徒たちは、搭乗口に着いて、自由時間の前に、全員で自己紹介をしました。まず、言葉を一切使わずに、誕生日順に並んでもらいました。みんな身振り手振りでコミュニケーションを取りながら、並んでいきました。ちょっと順番が入れ替わっていたりして、笑いも起こり、これで少し緊張がほぐれたように思えました。アメリカまでの道のりを一緒に過ごす中で、だんだん仲が少しずつ近づいていくことでしょう。搭乗までの自由時間では、5,6人くらいでお店を見たり、軽食を買って食べたりしていました。カメラを向けるとピースサインをしたり、笑顔でレンズを見てくれました。私たちの乗る飛行機は、今日はほぼ満席のようで、たくさんの乗客が待っていました。搭乗の案内アナウンスが流れ、手にパスポートと搭乗券を持って、列に並び、機内に入りました。研修生は機内でも、静かに過ごしていて、周りへの配慮もできているようでした。9時間ものフライトは長いなぁと思っている生徒もいたようですが、あと1時間で離陸態勢に入りますという機内アナウンスで、もう到着!?と、あっという間の9時間でした。私たちは、3月25日の18時15分に日本を出発しましたが、アメリカに到着したのは3月25日の午前11時頃でした。25日を2回経験して得したと言っている生徒もいました。忘れ物がないように確認して、みんなで飛行機を降り、シアトル空港に足を踏み入れました。シアトル空港は、建物自体が狭い上に、多くの人たちで混雑していました。入国審査を受ける列に並んでいる間に、10daysとサイトシーングを繰り返しつぶやいている生徒も何人かいて、緊張の面持ちでパスポートを握りしめている生徒もいました。生徒たちにとって、大きな挑戦です。何事もなく入国審査もクリアして、スーツケースを取り、到着ロビーに進みました。スーツケースの出てくるターンテーブルでは、生徒たちが協力して、出てきたスーツケースを降ろしました。また、人数確認を自らしてくれたり、配布物があるときに、配りましょうかと言ってくれたり、頼りになる生徒たちです。国際線ターミナルからは、トラムに乗って、到着ロビーまで移動し、エスカレーターを上がったところに、これからお世話になるTCの先生方が待っていました。生徒たちは、先生方から話しかけられる英語に、まだ慣れない様子でしたが、それでも、先生方と話をしたり、挨拶をしたりしていました。ポートオーチャードまで、バスで約1時間。今日は日曜日だからか、道もそんなに混んでおらず、順調に行きました。生徒たちは、窓からの景色を写真に収めたり、友達とおしゃべりをしたりして過ごしました。また、TCの先生方からお昼ご飯として、サンドイッチと水が配られました。私たちのために作ってくださったそうで、ありがたくいただきました。最初は元気にしていた生徒でしたが、ポートオーチャードに着くころには、居眠りをしている生徒も出てきました。日本は、午前4時頃ですから、眠くなるのも仕方ないですね。さて、ホストファミリーの待つ教会に到着し、TCの先生が生徒たちの名前を一人一人呼んで、ホストファミリーに紹介していきました。ファミリーの皆さんは、みんな笑顔で、家族紹介をしていました。「遠くからあなたのことを見て、すぐに分かったわ。」とホストマザーが言っているのが聞こえたり、「これから明日のランチの買い物に行きましょう。」という声が聞こえたり、いよいよ生徒たちのアメリカの家庭生活が始まりました。今日は、長旅で疲れているでしょうから、ゆっくり休んで、明日からの学校生活に備えましょう。ホームステイの初日について、明日生徒たちから色々な話が聞けるのがとても楽しみです。

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