サンタマリア到着から一夜明けた今日から、スタディセンターでの学習が始まります。ホストファミ
リーの車から降りる生徒の顔は、皆元気な様子です。朝のミーティングで体調を確認してみました。殆どの生徒が普段通りと答えましたが、中にはかねてより調子がいいと答えた生徒もいました。後で提出してもらった日記には、初日は長旅で疲れたと素直に記述したものが多かったのですが、体の疲れよりワクワク感やこれからの展開への期待感が勝っているようです。体は疲れていても心は踊っているということでしょうか。
日記からホストファミリーとの対面、最初の晩の様子も伝わってきます。やはり言葉についての記述が圧倒的に多いです。自分の言ったことが伝わった、説明出来た、ホストファミリーの言うことが分かったという喜びもあれば、その逆もあります。何と言っているのか分からない、自分の言いたいことが伝わらないなど、早速言葉で悪戦苦闘する様子が目に浮かぶものもあります。寧ろこちらの方が多いですし、それが当たり前のような気がします。ある意味では、そのことを経験するために来ているのです。意地悪だと思うかもしれませんが、私は生徒達がアメリカで、コミュニケーションを取るのに大いに苦労して欲しいと思っています。言葉は、実際の生活の中で苦労して獲得するものが、一番身につくと思うからです。
授業は先ず自己紹介から始まり、こちらでの生活やプログラムについてのガイダンスの後、テキストを使っての学習に入りました。自己紹介では、名前や年齢など型通りの内容を英語で伝えることが出来ましたが、TCのジーナ先生から声が小さいことを指摘されました。傍らで聴いていて私も同感でした。
午後は、サンタマリア市街地の中心部にある市役所、警察署、図書館、歴史博物館など主だった施設を訪問して、この町の概要を知りました。最後に訪れたコミューニティ・ユースセンターは、ゲーム機やビリアードなどのある娯楽室もあり、生徒達の気分転換と体のストレッチに役立ったのではないかと思います。
午後6時半からスタディセンターでウェルカムパーティです。ホストファミリーがそれぞれ料理を持
ち寄りテーブルにご馳走が並びました。ご飯やチャーハンの類もあり、日本人の食生活を意識した心遣いを感じました。パーティの冒頭、生徒達はそれぞれの自分とホストファミリーの紹介をしました。人数の多いファミリーでは全員の名前がすらすらと出てこず、横からファミリーの人がそっと名前を教えて紹介する場面もあって、会場には楽しい笑い声が響きました。無理もないことです。横文字の名前には普段なじみが無いので、そう簡単には覚えられません。長い名前の場合など発音の難しさも相俟って、一回聞いただけでは正確に言えません。これはアメリカ人にとっても同じことだと私のホストファミリーが話してくれました。彼らも日本人の名前はすぐには覚えられないそうです。逆も又然り、文化・言葉の違いの例かもしれません。
約2時間の楽しいパーティはあっという間に過ぎ、それぞれ家路に着きました。明日・明後日の二日間はホストファミリーと過ごす唯一の連休です。あるホストファミリーは週末の予定を私に話してくれました。ステイしている生徒に話したけれど、生徒の反応から本当に伝わっているのか半信半疑なので、私から生徒に話してくれということです。やはりここでも言葉の壁が立ちはだかってくるようです。私が話してみると案外と理解して分かっていました。案ずるより・・・・の諺の通りです。 |