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  とうとう出発の日。チームグラスバレーは複数の県からの参加であるため、出発の日に成田空港でようやく全員が顔を合わせることができた。集合した時点で女子生徒は初めて会うにもかかわらず仲良く話をしていた。男子生徒はまだまだ緊張しているようだった。どきどきしながら手荷物検査を経て、いよいよサンフランシスコ行の飛行機へ。機内食は2回あり、一度目の食事はチキンカレーかフィッシュ、二度目の食事はオムレツかパスタ。皆それぞれ好みの食事をとり、飛行機の中ではぐっすり眠っている生徒が多かった。

サンフランシスコ空港に到着すると、TCの2人が迎えてくれた。生徒は緊張しながらも"Hello"とあいさつをかわし、自己紹介をしていた。まだまだハグは慣れないようだ。サンフランシスコは昨日まで天気がよく暖かかったようだが、今日は残念ながら曇り空。雨もぱらついている。そのままバスに移動し、そこからグラスバレーへは3時間ほどの長旅となった。初めて見るアメリカの風景、サンフランシスコ湾などに皆興奮して写真を撮っていた。疲れていたはずだが笑顔が多く見えて安心した。時差ボケ解消のためバス内では眠らないようにとの話をしたが3時間という長時間移動でもあった後半は皆疲れてうとうとしていたようだ。

しかし、マグノリア学校につくやいなや、生徒を待っていたホストファミリーの姿が見えると皆一気に起き上がり喜んでいた。それぞれ名前のプレートを持った家族の姿を見て、女子生徒からは「かわいい〜!」との声が多く聞こえた。ホストファミリーも生徒もお互い緊張した様子であったが、あいさつ・握手を交わしたのちに身振り手振りながら名前の呼び方を確認したりしていた。学校がウェルカムパーティーを体育館で開いてくれ、現地の生徒も体育館に集合していた。コーラスクラブが今日の天気になぞらえて「オーバーザレインボー」、そしてダンス付の「ハッピー」の2曲を披露してくれた。マグノリア学校もとてもこのMNCCの生徒たちを歓迎してくれていて、明日からの授業がとても楽しみだ。今日は早めの解散となったが、よくコミュニケーションをとり、よく食べよく寝て明日からの学校に元気な姿で来てほしい。

 

  学校初日。昨日は長旅だったこともあり、昨夜はみんなぐっすり眠れたようだ。昨日ウェルカムパーティーで学校で一緒にクラスに参加するBuddy(相棒)と顔を合わせた生徒もいたようだが、今日は朝からそのBuddyと親しげにコミュニケーションを取っている様子がうかがえた。私たちのグループが使わせてもらうMagnoliaでの教室はD4。体育館のすぐそばの建物だ。まずそのD4教室に移動し、簡単な自己紹介ゲーム(名前と好きな色・好きな食べ物を言ってお手玉を次の人に投げる)をしたあと、今日の日程についての確認を行った。学校のIDを作ってもらうための個人写真撮影の時間まで、2チームに別れてアメリカの地図パズルをした。その後は校内ツアー。トイレや図書館、パソコン室、アートの教室、音楽室、体育館、校庭など見学してまわった。音楽室ではピアノやトロンボーンなど楽器を演奏する生徒が先生とあいさつを交わしていた。図書館には小学生がいて、生徒たちはアメリカ人のかわいらしい子供に興奮して写真を撮るのに忙しいようだった。図書館の先生のご好意でテーブルの上に日本に関する本や武士に関する本を並べてくださっていた。生徒たちは本を手にとり、日本のことなのに英語で書かれているのを興味津々に見ていた。

次の時間(現地学校の3時間目)は2チームに別れてそれぞれ授業に参加した。一つはアートクラス。今日は立体の描画の練習。先生から配られたプリントを基に、白紙の上に長方形や正方形、L字型の図形を描いていく。中心に点を描き、その点からそれぞれの図形に線を引き、立体描画するものだった。先生のお手本を見ながら、周りの生徒と一緒に消しゴムをシェアしながら一生懸命取り組んでいた。もう一つのクラスは木工のクラス。アメリカ人生徒たちが率先して機械の使い方を教えてくれ、手伝ってもらいながら思い思いの形に木の板を切ったり、先生が野球バットを作っているところを見学したりした。中には切った木にアメリカ人生徒にサインをしてもらったり、くぎを打って板をつなげたりして、楽しんでいた。この後は全員そろって体育の授業に参加。普段はバスケットボールやバレーボールなどのスポーツをしているらしいが、この2週間はSquare Dancingというアメリカの伝統的なダンス(フォークダンスのようなもの)を習っていて生徒たちもこのダンスに参加させてもらった。言葉が通じなくてもダンスは一緒に体を動かして楽しめるので、ビッグスマイルを多く見ることができた。これで午前の授業が終了。

Buddyとともにランチを食べ、それぞれ午後の授業にBuddyと参加した。生徒それぞれにBuddyがつき、数学や美術、化学や生物、体育や英語の授業などに参加していた。まだまだコミュニケーションがスムーズにいくわけではないが、身振り手振り・聞き取れた単語をヒントになんとかお互いのことを知ろうとする姿が見える。Magnolia学校にとってジュニア留学の生徒が最初の交換留学生ということもあり、学校中どこを歩いても歓迎ムードだ。午前中ツアーで図書館に行ったときの写真がさっそく掲示板に貼られていた。来週まで一緒にすごす時間は生徒にとっても学校にとっても貴重なものになるだろう。

 

  学校2日目。8時45分の集合時間に合わせて少し慣れてきた学校に続々と生徒が集まってきた。ミーティングの後は今日は英語の授業。午後からのフィールドトリップや週末に合わせてアメリカのお金についての勉強をした。4つのコインのそれぞれの呼び方、そのコインが何セントなのか、どのコインがいくつ集まれば何セント、何ドルになるのか、慣れないドルとセントに四苦八苦しながらもなんとか計算しテキストに書き込んでいた。英語の授業が終わると、1コマだけBuddyとの授業。教室に迎えに来たBuddyとともにそれぞれの授業に参加しに行った。

授業が終わると慌ただしくフィールドトリップへ。今日の目的地はEmpire Mineという鉱山の歴史博物館のようなところ。このあたりはゴールドラッシュ時代に金鉱山を求めて多くの人が移り住んできた歴史のある地域。協力してくださったホストファミリーの5台の車に分かれて乗り込み、15分ほどで目的地へ到着。まずは建物内の鉱山のモデル、鉱石などを見物し、レンガ造りの建物や広大な敷地の庭を散策。珍しい木や日本であまり見ない花などを楽しみ、思い思いに写真撮影に一生懸命になっていた。散策してたどり着いたのが本物の鉱山。実際に中に入り、当時ここで働いていた人たちが乗っていたトロッコのようなものに実際に乗ってみて歴史を感じることができた。

Empire Mineの後は、グラスバレー市庁を訪問。グラスバレーでのビジネスを優遇しているオフィスに立ち寄った。ここで、運転手として今日のフィールドトリップに協力してくださったある生徒のホストファーザーの誕生日が今日ということで、このオフィスで小さなサプライズを行った。彼がオフィスに入ってくると同時にみんなで「ハッピーバースデー」を歌い、彼は照れながらも嬉しそうだった。
その後はグラスバレー市長表敬。実際に市長が座るいすに座って記念撮影。市の"お偉いさん"ということでテンションのあがっている生徒も多かった。市からのリクエストで「こんにちは」と挨拶して手を振るという動画を撮影、市のホームページに載せてもらえるようだ。その後はダウンタウン・グラスバレーを散策。ここは中のお店こそ当時とは変わっているが、1800年代当時の建物が今でも残っている映画のような街並みのエリア。実際に映画が撮影されたこともあるそうだ。中には「ハックルベリー・フィンの冒険」で有名な作家マーク・トウェインが泊まったHolbrooke Hotelも今も当時の姿のままある。この地域で有名なのが昔の鉱山労働者が実際に食べていたもの。パイのような生地の中にお肉や野菜が入っていて、ビーフ・チキン・七面鳥・野菜の中から選ぶことができた。立ち寄ったのは昔ながらの小さなお店でおじいちゃんとおばあちゃんが販売しているお店。できたてを受け取ると生徒たちはおいしそうに頬ばっていた。もう一つダウンタウンで有名なのがLady Dogというアイスクリーム屋さん。アイスクリームだけでなく多くの種類のチョコレートも販売するこのお店、イースター前ということでうさぎなどのチョコレートが多く置かれていた。生徒たちは自分で好きなものを見つけ、味を自分で注文し、今朝習ったばかりのお金で実際に支払いをしていた。

初めてのフィールドトリップでみな楽しめたようだ。初めは緊張が残っていた男子生徒も一番年上の男子生徒を「先輩」と慕って仲良くすごしている。女子生徒も仲良しの輪を広げ様々な会話を楽しんでいるようだ。学校でもBuddyを通して友達の輪を広げていて見ていてとても微笑ましい。土日の週末が終わってしまうと残りはあっという間。気を緩めることなく、最後までチャレンジと笑顔の精神で学校での生活やホストファミリーとの時間を楽しんでほしい。

 

  週末明けの月曜日。元気に登校してきた生徒たちの姿を見てほっとした。朝の会で生徒の出席を確認したあと、さよならパーティーのプログラムの表紙係、司会者、あいさつの係などを決めた。さよならパーティーまであと少し、限られた時間で協力しあって準備を進めていきたい。そして昨日の日曜日はある生徒の誕生日。昨夜ホストファミリーが誕生パーティーを開いてくれ、そこに行って祝った生徒も多かったようだ。引率の私からはほんのちょっと、誕生日の生徒も含めみんなにアメリカらしいカラフルすぎるカップケーキのプレゼント。

週明け初日はばたばたのスケジュールとなった。1限目はTCの先生方による英語の授業。ハングマンゲームを通してホストファミリーに関する単語を学んだり、リスニングをしたり、英語の早口言葉を習ったりした。早口言葉は難しいようであったが、みんなの前で発表してくれた生徒もいた。Buddyとのクラスに参加したあとは3つのチームに別れた。先週もあった美術チーム、木工クラス、高校見学チームだ。美術・木工チームはそれぞれのクラスのあと吹奏楽クラスに参加し、アメリカ人生徒が5月に披露予定で今練習中の楽曲を披露してくれた。吹奏楽をしている生徒たちはアメリカ人生徒にまじって一緒に楽器を演奏させてもらった。高校見学チームは隣の高校を訪れ、ゲームなどで楽しみ、学校からスナックの入ったバッグのお土産をもらい喜んでいた。

ランチの後は、合唱クラスへの参加。まずは生徒が日本の「かえるの歌」を輪唱披露した。練習する時間が持てないままの発表になってしまったが、輪唱もうまくいきみんなとても上手に歌ってくれた。するとアメリカ人生徒もアメリカのかえるに関する童謡を歌ってくれた。その後は到着した日にアメリカ人生徒が披露してくれた「ハッピー」という曲のダンスを教えてもらった。最初は恥ずかしがっていた生徒たちも、一からアメリカ人生徒に教えてもらい、音楽に合わせて踊るにつれ笑顔であふれた。言葉が通じなくても音楽を通して一緒に体を動かすことで、親近感も沸いたようだ。今日最後のクラスは演劇クラス。このクラスに入るには、3倍ほどの倍率のオーディションを勝ち抜き、またこのクラスに居続けるために他教科でも良い成績を収めなければならないそうだ。そのことを生徒に伝えると感嘆の声があがった。演劇クラスでは演技のほかに、自分たちで脚本を書いたり、照明や道具などのセットをしたり、撮影・編集までするそうだ。明日生徒やホストファミリーに披露してくれることになっている演目の登場人物の紹介を行ってくれた。イギリスの1850〜1860年代のあるホテルのロビーが舞台だそうで、そこで起こった盗みの犯人を突き詰めていくというストーリー。ちょっとおバカな警察官がいたり、イタリアからやってきた宿泊者がいたり、と明日の演目発表がとても楽しみだ。
長く感じた11日間も終わりが近づいてきている。グラスバレーに到着してから雨ばかりで気温も寒い日が続いているが、この天気やホームシックに負けずに最後までホストファミリーとの貴重な時間を大切にすごしてほしい。

 

  また朝から雨が続いた1日となった火曜日の学校。多くの先生やホストファミリーの方々によると、私たちグループが来るまでは干ばつぎみになるほど天気もよく暖かかったらしい。

今日は午前中ランチの時間まで、世界史のクラスにお邪魔してアメリカ人生徒たちと交流を行った。世界史を受けているアメリカ人生徒たちが1時間ごとに大教室に入ってきて、多くの現地の生徒と交流をすることができた。折り紙を教えてあげたり、紙飛行機を作ってアメリカ人生徒と一緒に飛ばして遊ぶ生徒。アメリカ人生徒の英語の名前に漢字やカタカナを充てて書いてあげる生徒。昨日合唱クラスで習ったハッピーを一緒に踊ったり、新しく軽いダンスを教えてもらったりする生徒。UNOやジェンガ、人生ゲームなどで一緒に遊ぶ生徒。たっぷりあったこの時間を利用して、それぞれ多くの友達を作っていた。生徒たちが日本から作って持ってきた名刺を渡したり、日本のお菓子をシェアする姿が目立った。グループ内の生徒たちも先週に比べだいぶお互いと打ち解けられたようだ。

ランチをすまし、TCの先生による英語の授業。一人が絵を描いて他のみんながその絵が何かをあてるピクショナリーというゲーム、リスニング&書き取り、"Simon says"が言われたときだけ先生の言う体の部位やものにタッチするSimon saysゲーム、足・手・スナップを繰り返しながら昨日習った家族の呼び名や英語の名前を言っていくゲームなど先生が多くのゲームを取り入れてくれた。そして今日最後のスケジュールは昨日紹介してもらった体育館クラスでの演劇クラスの発表。劇が始まる前に校長先生自らジェリービーンズというお菓子を生徒一人一人に配ってくれた。昨日自分の役を紹介してくれたアメリカ人生徒たちが舞台に現れ劇が始まった。全部英語のせりふで内容を理解するのは難しかったようだが、動き回って言うことを聞かない少女役が逆立ちしたり、歌手役の女の子が話そうとするとついつい歌ってしまう姿など、見るだけでも十分楽しむことができた。

木曜日はさよならパーティーの準備に充てられるので、とうとう明日は最後の授業の日。残り少ない学校での時間を思う存分味わってほしい。

 

  やっと雨がやんだ水曜日。今日は日も照って少し暖かくなった。忙しい1日の始まり、朝の会では明日のさよならパーティーとその準備の詳細についても確認をした。

1限目はTCの先生による英語の授業。今日はアメリカの祝日について学ぶ日。7月の独立記念日をスタートに、ハロウィン、感謝祭、クリスマス、ニューイヤー、バレンタインデー、セントパトリックデー、イースター、母の日・父の日など。アメリカではどんな日が祝日とされアメリカ人がその日に何をするのかを教えてもらった。日本でも馴染みのある祝日が多いが、アメリカではクリスマスやイースターなどは日本よりキリスト教の意味合いが強い。2限目は体育の授業に参加。前回はダンスだったが、今日は音楽に合わせて軽く体を動かしたあと、ジャグリングやフラフープ、長縄をした。ジャグリングは見た目より難しいようで生徒は悪戦苦闘していたが、練習するにつれうまくなっていた。一人の生徒が長縄をしていたアメリカ人生徒に声をかけ長縄に入れてもらったところ、他の日本人生徒もそれに続き、みんなで長縄をして見せた。アメリカ人は長縄の中でそこで跳び続けることができるが、日本人生徒の並んで順番に跳んで長く続ける長縄にとても感心して喜んでいた。最初は何度かひっかかっていたが、繰り返すうちにチームグラスバレーの間にもチームワークが生まれ長く続けることができた。授業のあと体育の先生に聞くと、アメリカ人生徒が「私たちもあの長縄をトライしようよ!」と言っていたらしい。言葉がわからなくても、物怖じせずにアメリカ人生徒に一緒にしようと話しかけられるようになった生徒、それに続いてしっかり自分たちの持っているものをアメリカ人生徒や先生に紹介できるようになったチームの生徒たち、成長が見られてとても感心した時間だった。

体育のあとは隣のコッテージヒル小学校へ。2グループに分かれてまずは高学年のクラスにおじゃました。コットンやマシュマロ、豆を使っておはしの使い方をアメリカ人生徒に教えてあげたり、一緒に折り紙をしたり。昨日マグノリア学校で歴史の授業での交流で慣れたようで、積極的に子供たちに教えてあげていた。紙飛行機はアメリカ人生徒にも大人気で教室の外に出て一緒に楽しそうに飛ばしていた。ランチは今日は小学校で。天気が良かったので外の広場で食べていたところ、小学生が生徒たち目当てにたくさん集まってきた。生徒たちは持ってきたお菓子をみんなと分けたり微笑ましい時間を過ごしていた。小学校のどこを歩いても大歓迎でみんな手をふってくれる。ランチタイムに何人かの生徒が牛乳を買いにいったところ、そこにいたアメリカ人生徒たちが大喜び、手をふりハイタッチをし、スーパースターのように喜ばれた。

午後はさらに低学年クラスの見学。1年生はまだとても小さく、高学年に比べて少しコミュニケーションを取るのが難しかったようだが、それでも一生懸命折り紙やお箸を一緒にしていた。今日は体育をしたりずっと子どもたちと交流をしたり、ここで生徒は結構疲れてしまったようだが、今日のスケジュールはマグノリア学校に戻ってもう1時間。イヤーブックというクラスに参加して生徒たちのホームステイ期間中の思い出をパソコンで作り印刷させてくれるという。アメリカ人生徒たちが生徒一人一人についてくれ、パソコンを駆使しながらホームステイ中の写真を取り入れたり背景を好きな色にしたり思い思いに思い出ページを作っていた。ホームステイも丸1日あるのは明日で最後。この思い出ページを作りながらこのホームステイと学校の毎日を振り返ることができたのではないだろうか。

明日は1日かけてさよならパーティーの準備、そして夜にホストファミリーを招待してのさよならパーティー。この10日間の感謝の気持ちをこめて、みんなで協力し合い素晴らしい楽しい会にしたい。

 

  とうとうさよならパーティーの日を迎えた。これでこうして朝生徒たちを迎えるのも最後だと思うととても寂しかった。今日の学校の時間はすべて今夜のさよならパーティーの準備に充てられた。今日は生徒たち一人ひとりが主役。しっかりとこうして準備できるのが今日1日だけだったので、準備の前の朝の会で話したのが旅のしおりにあるチームグラスバレーの決まりごとの一つ目の話をした。準備を進める中で、意見が食い違ってもお互いを尊重しあってチームワークをもって笑顔ですすめること。このホームステイを通じて出会った貴重な仲間たち。チームグラスバレーは複数県からの参加の混合グループ、ホストファミリーだけでなくこのチーム内の仲間との出会いも大切にしてほしいという願いからだった。

たっぷりと時間があるように感じた準備。和気あいあいと楽しみながら準備していたがあっという間に時間が過ぎてしまった。この間にこの10日間でお世話になったTCのMicheleとEllen、Magnolia Intermediate School、Bear River High School、そしてCottage Hill Elementary Schoolに送る色紙に写真を貼り付け生徒にも自分たちの名前をサインしてもらった。習字で「愛」や「仲間」「友達」、「感謝」などの言葉をたくさん書いてくれた生徒、持ってきた折り紙でとても長い飾りを作ってくれた生徒、ホストファミリーに配るプログラムの表紙や演目を描いてくれた生徒、それぞれの特技を活かして一生懸命に準備していた。夜にホストファミリーにプレゼントするために、クリップボードも思い思いにデコレーションをしていた。午前中の準備時間が終わるとお昼は今日は全員でピザ。学校が最後の日にグループにピザランチをごちそうしてくれた。生徒たちはアメリカの濃い味のピザをおいしそうに頬張っていた。

午後は発表するパフォーマンスの練習にあてられた。リコーダーやピアノの伴奏、歌やダンス、バレエの練習。時間が限られていた中での練習、本当にこのままで本番を迎えられるのだろうかとひやひや見守っていたが、率先して練習を引っ張ってくれる生徒たちのおかげで何とか練習に励んでいた。 少し早目に練習を切り上げて、校長先生がBuddyや友達と写真を撮る時間を設けてくださった。明日の朝の集合がとても早い時間なので学校の友達に会えるのは今日が最後。みんな惜しみなく写真を撮っていた。最初のころは緊張と不安でなかなかアメリカ人生徒とうまくコミュニケーションがとれなかった生徒たちが、彼らとの別れを惜しんでふざけ合ったりハグをしたりしていた。すっかり立派に学校の一員になった生徒たち。Magnolia Intermediate Schoolは規模は小さな学校であるからこそ、学校全体がとてもフレンドリーで暖かく、どのクラスに行っても生徒たちを歓迎してくださった。
夕方一度帰宅し、何人かの生徒は準備の手伝いのために少し早く会場に到着してくれた。6時半スタートの時間に合わせてだんだんとホストファミリーとともに生徒が続々と集まってきた。さよならパーティーのために浴衣や半被、部活のユニフォームやはちまきを着てきた生徒も多かった。まずはポットラックでホストファミリーが持ち寄ってくださったごはんを賑やかに食べた。今週初めは「少しホームシックだ」と話していた生徒たちが、「帰りたくない、明日になってほしくない」と今にも泣きそうになっていた。ごはんがすむと、TCのミシェルから校長先生へ感謝の気持ちとこれからの友情にアメリカと日本の国旗をプレゼント。私たちチームグラスバレーも同じ国旗をプレゼントしてもらった。そして今度は生徒たちへ、TCのミシェルからこのホームステイプログラム修了の賞状を一人一人手渡された。

そして最後が生徒たちによるパフォーマンス。MC2人のあいさつに続いて、生徒代表でホストファミリーの皆さんに感謝の気持ちを伝えた。まずは男子生徒2人によるリコーダーの発表。年の少し離れた二人が兄弟のように仲良く「鉄腕アトム」を演奏してくれた。女子生徒によるピアノの発表。日本を象徴する「さくら」、そして彼女の出身地の子守歌を披露してくれた。バレエの発表、赤いきれいな衣装を身にまとってとても綺麗なパフォーマンスだった。どうなることかと心配したダンスの発表、「恋するフォーチュンクッキー」に合わせて男女一緒に踊ることになった。学校の体育や音楽でたくさんダンスをして楽しんでいたので慣れていたのではないかな。最初は女子生徒何人かで発表するはずだった歌「Believe」。仲間意識が強くなったのか、自然とみんなを誘い合い、伴奏・指揮含めて結局全員での発表となった。そして最後がこのチーム得意の「かえるの歌」の輪唱。音楽のクラスでもそうだったが、満足いくほど練習できていないのにこのチームはとてもきれいな歌声を聞かせてくれた。全員で発表したい、というその思いがとても嬉しかった。最後にみんなで「ありがとう」とおじぎをし、ホストファミリーから大きな拍手をもらった。MC2人による締めのあいさつでさよならパーティーの終了。生徒たちは思う存分ホストファミリーに感謝の気持ちを伝えられたのではないかと思う。

パーティー終了後、もう泣き出してしまった生徒が多かった。ホストファミリーも目に涙を浮かべ、「まだ一緒にいたい」と嘆いていた。どのホストファミリーも「本当に素晴らしい子に出会えてよかった、また会いに来てほしい」と話してくれた。明日の早朝のお別れはもっと涙でいっぱいになるだろう。朝6時から日本に帰り着くまで長旅だ。このグラスバレーで持てたこの出会いを大切に心に刻んで、最後まで元気に仲良く安全にすごしたい。

 

  いよいよ帰国の日を迎えた。あっという間のグラスバレーでの10日間となったが、ここからまた長旅だ。 朝は6時にマグノリア学校を出発。まだまだ周りは暗闇の中ホストファミリーとの別れを惜しんで出発した。涙やハグが多く見られた。別れはつらいものだが、この出会いをきっかけにまたホストファミリーや友達に会いに来てほしい。来たときと同じように3時間弱かけてサンフランシスコ空港へ昨夜のさよならパーティーを経てチームグラスバレーに強い絆が生まれたことと、24名全員がそろうのは成田空港までということで、バスの中は終始にぎやかだった。この後は長旅、そして成田ではバタバタになるだろうと思い、バスの中でメンバー全体に最後のあいさつをさせてもらった。バスの運転手をしてくださったアメリカ人男性に空港到着後お礼をすると、大きな笑顔で"Be strong, be happy"と声をかけてくださった。

サンフランシスコ空港ではサンタローザでわんぱく留学をしていた小学生チームとも合流。一気に人数が増えたが、手荷物検査後やゲートでの集合など、各班の班長を中心にしっかりとまとまってくれた。初めはこの班ごとの集合や人数確認も時間がかかっていたのに今では一瞬ですむようになった。ホームステイに終わりが近づくにつれ、自主性だけでなく責任感も大きくなったように感じ生徒たちの成長が目に見えとても嬉しかった。空港では集合写真を撮影したが、初日に比べて随分と表情の柔らかくなった生徒たちからは大きな笑顔が見えた。成田への帰路は偏西風の影響で往路の9時間より2時間長いフライト。朝の早い出発であったが、生徒たちは映画を楽しんだり絆の深まった他のメンバーたちと楽しい時間を過ごしていた。学校での多くの人との交流で手慣れたものになったのか、合流した小学生チームともコミュニケーションを取ってくれていた。機内での時間が進むにつれ、「もう着いちゃうの」「帰りたくない」「寂しい」という声があがり引率の私も寂しい気持ちがこみ上げてきた。

約11時間のフライトを経て成田空港へ到着。税関を通り、福岡空港・沖縄空港に向かう生徒と千葉の生徒計5人とはここでお別れとなった。大分・宮崎・鹿児島空港に向かう生徒は2台のバスに分かれて羽田空港へ。大分と宮崎に向かう生徒たちは小学生を引き連れてのフライト。この11日間を経て随分頼もしくなってくれた。羽田空港でのトラブルがあり、到着がだいぶ遅れてしまったが、鹿児島の生徒も無事に保護者の皆さんの元へと帰っていった。

決して楽しいことだけではなく、異文化で生活するにおいて生活習慣の違い・ホームシック・言葉の壁など、11日間の中で生徒たちは多くの困難にぶちあたった。それでもめげることなくよく11日間頑張ってくれ、24名全員がそれぞれ成長してくれた。私自身も生徒たちの姿から多くを学ばせてもらった。11日間という短い間ではあるが、これからの人生の中でこの経験がきっと生徒たちの励みになってくれることを願いたい。ホームステイは終わってしまったが、ホストファミリーやメンバーとの交流を絶やさず、これからの夢や目標に向かって頑張っていってほしい。かけがえのない24の出会いをありがとう!また会いましょう!

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