MNCCスタッフによる活動写真・動画と、引率者による文章レポートを掲載します。上記バナーをクリックしてご覧ください。

 
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期 間

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8月3日

8月5日

8月6日

8月11日

8月13日

8月14日

8月18日

8月20日

8月24日

 出発の日。朝早くからそれぞれ大分空港・福岡空港に集合。別々の飛行機で来たマンティカグループ21名だったが、11:30に無事羽田空港で合流した。羽田から成田へのバス移動を経て、予定通り17:10にサンフランシスコ空港に向けての飛行機が飛び立った。朝からの移動の多さと待ち時間の長さに、飛行機に乗った時にはもうみんな疲れ果てていたように見えた。

 そんな機内での様子は、十人十色でとても面白かった。「美味しい!」と言って機内食を完食する人もいれば、とにかく眠り続ける人もいる。前の座席に座っていた外国人の子供になつかれてひざの上に座らせている人もいれば、機内での様子を写真に撮りまくる人もいる。中国語字幕の洋画をじっと見ている人もいれば、MNCCのガイドブックを熟読し英会話の練習をしている人もいる。それぞれが9時間という長時間を上手く過ごしており、騒ぐこともなければ体調不良をおこすこともなくとにかく感心した態度であった。

 そしていよいよサンフランシスコ到着。腕時計の時間を現地時間に合わせながら、異国の地に来たことを実感する。アメリカでは29日の午前10:30。日本では30日の午前2:30なのだから、眠くて食欲がないのも納得である。長いフライトを終えてガチガチの体で向かった先は、最初の試練…入国審査である。機械の不調と大混雑で、全員が空港のロビーに集まれたのは12:30を過ぎていた。恐るべしアメリカの空港セキュリティ!!

 それからTCのロザリオとダイアナが笑顔で出迎えてくれ、バスに乗り込みマンティカへ向かった。「eyes on me!(私に注目!)」という言葉を教えてくれ、ロザリオが話をするときにはこの言葉が頻繁に使われた。15:00すぎにin-and-outというハンバーガーショップに立ち寄り、昼食(?)を買った。初めてのドルの買い物もTCの二人がとてもよくサポートしてくれて、比較的スムーズに終えることができた。ここまで見てみると、生徒はみんなとても逞しく、慣れない環境にも適応しているように感じるが、やはりまだまだ恥ずかしさや自信のなさが前面に出ており、おとなし過ぎるようにも思えた。そこは伸び代と考えて、本当に順調なスタートをきったこの21名の、3週間での更なる成長を期待しよう。

 Study Centerに着くと、カラフルなアイスキャンディーが配られた。食べている間に段々とホストファミリーが迎えに来てくれ、それぞれの家に帰っていった。「あれ?予定にあったWelcome Partyは??」マンティカグループのきょとんとした表情に「See you tomorrow!!(また明日ね!!)」と満面の笑みで手を振るTCたち。…まぁいいか。これがアメリカなのだろう。パーティーはなくなったようだ。

 私も含め、突然今日ホストファミリーが変更になった人も数名いたが、自分のホストファミリーに会った生徒たちはどの子もとても嬉しそうで、こちらも嬉しくなった。「よし、この出会いの瞬間を写真におさめよう!」と思ったのも束の間。私の迎えが早々に来てしまった。半数以上の生徒を残してStudy Centerを立ち去るので気が引けたが、ロザリオにそのことを伝えると「No problem! Don't worry!!(何も問題ないよ!心配しないで!!)」と笑顔で返されたので、あとはお任せをする形になった。日本とは違うスタイルに私自身困惑していたが、頼りになるこの2人ならきっと大丈夫。また明日、その後それぞれホストファミリーとどんな時間を過ごしたのか、一人一人聞いてみようと思う。楽しみ、楽しみ!

 2日目の朝。それぞれの家からさまざまな表情でStudy Centerに集まる生徒たち。楽しそうに洋楽を聴きながら来た晴れやかな表情の子もいれば、「会話が続きません…」と悩ましげな顔をして来る子もいた。疲れと緊張からか、朝の待ち時間も皆おとなしく過ごしている。もっとホストファミリーとの様子を話したがるかなと思っていたが、まだまだグループのメンバーやTC・PAに心を開ききれていないようだった。

 しかし生徒たちの日記を読むと、昨日の夜の様子が楽しそうに書かれているものが多く安心した。買い物に行った人、プールに入った人、公園を散歩した人、サングラスをかけてドライブをした人など初日から外に出て動き回った人も多かった。ただ中にはやはり、すでにホームシック気味と書いている人もいた。自分の家とは違う生活スタイル、予測できない出来事、慣れない英会話…様々な要因が彼らをそうさせていた。大したアドバイスはできないが、一人ずつにコメントを返し、彼らの名前と状況をTCに伝えた。特に気になる生徒のホストファミリーにはその子をサポートしてもらえるよう電話で話してもらった。今晩少しでも状況が良くなることを願うばかりだ…。

 そんなマンティカグループのホストファミリーは、とてもすばらしい方ばかりである。ほぼ全員が時間通りに送迎を行い(「ほぼ」というところがアメリカンスタイルなのだが)、数々のおもてなしをしてくれている。積極的に話しかけてくれ、日本人に歩み寄ってきてくれているのがよく分かる。いくつかのホストファミリーは、TCのダイアナにメールをしてきており、「家では疲れた様子だったけど学校ではどう?」や「一人はとてもよく喋り楽しそうにしているのがわかるけど、もう一人の子が大人しくて、何か困っていないか心配している。楽しんでもらいたいから、本人に今の気持ちを聞いてほしい」など、すごく気にかけていることを感じた。このような素敵なホストファミリーの気持ちに私もこたえたいので、休み時間を利用して個人的に生徒と話をし、TCに結果を伝えた。結果的にはどの生徒もとくに不満や不安はなく、感情を上手に伝えられていないだけであった。確認ができてホッとすると同時に、そこまで心配してくれるホストファミリーに感謝の思いでいっぱいになった。本当に皆恵まれている。改めてマンティカの人々を好きになった私は、迎えに来てくれたホストファミリーに生徒の思いを直接伝えた。「子供と遊ぶのが好きで、小さい子が2人もいてとても喜んでいる」「長旅で疲れたので少し元気はないが、ホストマザーにとても良くしてもらっていると言っていた」「桃が苦手だが言えずに無理して食べたのでお腹をこわしたらしい」など、それぞれの家庭に生徒がきちんと伝えられなかったことを話したら、ホストファミリーはとても安堵した様子であった。

 今日のStudy Centerでの内容は、午前中はオリエンテーション。IDカードに記入したり、最新のアイテナリー(予定表)を確認したり、ホームステイのルールをおさえたり、ホストファミリーに質問してくるという宿題を出されたりした。その後はランチ。冷房が寒すぎる(TCの二人はそれでも暑い、暑いと言っていたが…)ので、外に出て食べる人が多かった。午後からは2つのグループに分けられ、別々の活動をした。前半はチーム1がダイアナと一緒にノートの表紙にコラージュを施した。一方チーム2は、ロザリオと一緒に英単語の勉強をし、その後自分の情報を書き込んだ紙の人形を作った。後半は交代をし、今日の活動が終了した。

 英語漬けで今日も1日ハードであったが、生徒はよく頑張っていた。辞書の引き方も覚え、自分なりに考えて行動していたように思う。しかし、最後にロザリオが生徒たちに向かって「Don't be shy.(恥ずかしがらないで)」という言葉をかけていた。まさに今彼らに一番必要な言葉である。恥ずかしがって自分をさらけ出すことを避けている限り、英語力の向上も期待はできない。まじめな彼らにこそこの「Don't be shy.」がとても大切なのである。明日は延期したウェルカムパーティーを、あるホストファミリーの家で行う予定だ。生徒にたくさんの思い出を作ってほしい。

 滞在3日目。昨日に引き続き午前中はStudy Centerで授業を受ける。はじめに21人全員でジャーナルを使ってShow and Tellを行う。「昨日ジャーナルの表紙に飾りつけたものの説明をする」というお題で英作文をする。これには皆、悪戦苦闘…。全くペンがすすまず、何人かは何を聞かれているのかもわからない様子であった。一生懸命英文を作ろうとしている人がほとんどであったが、数人はあきらめてお喋りを始めてしまった。それにはTCのダイアナもすぐさま注意。「質問をしたり協力し合うのはいいけど、関係ない私語をするのは良くない」と言い聞かされた。なかなか文が書けない状態にダイアナが英文の例を書いてくれた。しかしまたこれが生徒を困惑させたようで、私も「あんなに完璧に書く必要はないよ」とアドバイスはしてみたが、「間違った文を書きたくない。変なことは言いたくない。」という思いが生徒をフリーズさせてしまっていた。大幅に時間が押し、結局文を作った段階で終了。本当はそれを皆の前で発表する予定だったのになぁ…。

 仕方なく次の授業へ。今度は2グループに分かれての勉強。グループ1はダイアナと一緒にテキストを使って英語の文法を学習。グループ2はロザリオと一緒に英単語を学習したあと買い物ゲームをしてドルやセントの使い方、レジでのやりとりの仕方を学んだ。後半はそれぞれ交代をして同じことをする。ダイアナのクラスではアポストロフィーの種類について英語で説明を受けたり、数字を使った問題を解いたりした。すでに習っていることばかりだが、英語で説明をされると新鮮である。どの子も必死にノートをとり、問題に答えていた。やはりこのような答えが決められているものについては、日本人のセンスが抜群であるように感じる。一方でShow and Tellのような自由解答のものについての能力は、自己主張の弱さ・自信のなさ・羞恥心の強さから、アメリカ人に比べてかなり劣っている。どちらの方が良いとか、どちらが正しいということは簡単に言えないが、生徒の様子を見て、日本人はもう少し自己表現のスキルを身につける必要があるなと思った。とはいえ、彼らは若い。きっと慣れれば私なんかよりはるかに上手に自分を表現できるようになるに違いない。3週間後の生徒の姿が楽しみである。

 また、ロザリオのクラスでの買い物ゲームは生徒達も楽しみながら行えていた。お釣りはいくらか、簡単な計算だが、慣れないドルとセントの単位や似たような色・形のコインに少し手間取っていた。だがこれは、月曜日のサンフランシスコ研修できっと必要になることだからとっても大切!ということで、時間をかけて一人ずつレジでのやりとりを練習した。一つのグループの中で、また私語が発生した。それも2度も。これにはロザリオも怒る。「Don't be rude! Be respectful to each other!!(失礼なことはしないで!お互いに敬意を払いなさい!!)」。生徒が静まり、私も日本語で注意をする。決して馬鹿にしていたわけではなく、自分の番が回ってくることを想定して準備に勤しんでいたり、緊張して周囲に確認をとったりしていたということは私にも十分理解できたが、それが失礼な行為にあたるということを生徒たちにも理解してほしかった。説明をすると皆はっとしたような表情をして、その後の活動に真剣に取り組んでいた。そしてゲームが終わって品物を返そうとする生徒に、嬉しいサプライズ!手伝いで来ていたロザリオの姪・リオから「今買ったものはもって帰っていいよ!」と知らされ、皆「Thank you!!!!」と満面の笑み。そんな中、「それならそっちと交換したい…」と不満げに言う生徒が。ロザリオはそれを見逃さない。「No, you can't!!(だめだめ!)」と品物を取り上げ、「…わがまま言ったからまた怒られるかな?」と思っていたらその不安そうな表情を見て豪快に笑い、「Hahaha!! Just kidding! You can take both!!(冗談よ!どっちももって行きなさい!!)」と快く2つの品物を生徒に渡した。生徒も大喜び。周りも和やかなムードで活動が終わった。

 ランチを急いでとって、午後からはBoys and Girls Clubへ。小学生から高校生くらいまでの子どもたちが集う、託児所のような施設だ。ダンス、バスケットボール、卓球、ビリヤード、カードゲーム、ボードゲーム、ビデオ鑑賞、パソコン…様々な活動をアメリカの子どもたちに混ざって楽しんだ。それからそこではアメリカの子どもたちに習字で名前を書いてあげたり、折り紙を教えてあげる活動もした。たくさん喋りかけてくる子どもたちに、英語を話さざるをえない生徒たち。あっという間にとても生き生きとした表情でどんどんコミュニケーションがとれるようになっていった。その様子を見て、「この子達をここに連れて来て良かった」と私もTCの2人と語った。4時に迎えが来て、それでもまだ帰りたがらない生徒たちと帰ってほしくなさそうなアメリカの子どもたち。しかし6時半からは延期になっていたウェルカムパーティーがあるのでそう長居もしていられない。ということで、しぶしぶ一旦家に帰ることに。帰り際にBoys and Girls Clubから一人ずつ「オズの魔法使い」の絵本をお土産にもらった。

 6時半からは各家庭から料理を持ち寄ってのウェルカムパーティー。ある生徒がステイしているお家に広いプールがあるということで、そこが会場となった。みんな水着を着て、ホストブラザーやホストシスターと一緒に自由に泳いでいた。食べ物もたくさんあり、お腹いっぱいになった。また、昨日は一人、今日は二人の生徒が誕生日だったということで、ロザリオのお母さんが大きなケーキを準備してくれて、サプライズパーティーも行われた。いつもに比べて風が強かったので、プールからあがって寒がる女子も何人かいた。さて、いよいよ初めての週末。それぞれどんな2日間を過ごすのだろう…。そして月曜日はサンフランシスコ研修!上手に買い物できるかな?!

 初めての週末を終えて、今日は1日サンフランシスコ研修の日。朝Study Centerに集まってきた生徒たちの表情を見る限り、とても週末が充実していたように思えた。「湖にキャンプに行きました!」と話してくれた生徒や、「ホストファミリーがショッピングに連れて行ってくれた。」と話す生徒がいた。「教会に一緒に行った」と言っていた生徒もいて、すっかり家族の一員として過ごしているなと感じた。そうしているうちに9:00を過ぎた。あれ?8:45集合だったはずじゃ…と皆心の中で思いながらも、このようなアメリカンスタイルにそろそろ慣れてくる頃である。ロザリオのお母さんが差し入れのドーナツを生徒に配ってくれ、和気あいあいと朝の時間を過ごす。9:15、いよいよそれぞれの荷物を持って、大型バスに乗り込む。何人かのホストファミリーも一緒に乗って、とても賑やかな車内。生徒たちは積もる話もあったようで、仲良くお喋りに花を咲かせていた。行きのバスでは「アナと雪の女王」のDVDを流してくれたので、ホストシスターたちや何人かの生徒の鼻歌も聞こえて、楽しい雰囲気いっぱいの旅になった。

 まず最初に着いたのはゴールデンゲートブリッジ。世界的に有名な橋というだけあって、渡った時は感動した。本当に赤い!そして渡り終えると集合写真と自由時間。11:40、写真を撮り終えた生徒にMNCCのスタッフから注意事項をきく。行方不明になった事件や、スリにあった事件の話をしていたそのとき…目の前に止まっていた車の下から火が出ているのに観光客が気づき、叫んで運転手に知らせる。車の方に目をやると、みるみるうちに炎があがり、場は騒然とした。慌てて車がある位置から離れ、様子を見守る。どうやら新聞紙のようなものに何かしらの火が燃え移って、車の下に入ってしまっていたようだ。火はおさまり、車も無事移動し、私たちも集合しなおした。危機管理の話をしている真っ最中に起こった事故だったので、「何が起こるかわからない」ということを身を持って体験することができ、私たちは更に気を引き締めた。自由時間は橋を歩いて渡ったり、飲み物を買ったり、写真を撮りあったりしていた。「興味ない」と言って早々にバスに戻り休んでいた生徒もいた。

 次はゴールデンゲートパーク。とても広い公園内に美術館や自然博物館がある。コンサートも行われるような大きなステージもあり、そこでまた集合写真を撮った。歩いて日本庭園まで行き、そこの入り口でさらに集合写真を撮った。中まで入るのにはお金がかかるので入らなかったが、「日本人だから(日本庭園見ても)意味なくない?」と言っていた生徒もいた。確かにそうかもしれないが、遠く離れたアメリカでこのような日本らしいものを見るとなんだか嬉しい気持ちになる。そんな思いを抱く生徒も多かったようで、入り口から見える範囲だけ庭の様子を必死に写真におさめていた。日本にはもっとすごい庭園がたくさんあるけどね…わかる、わかる。

 次に向かったのはツインピークス。高い丘の上からサンフランシスコの町を見下ろした。とてもすばらしい景色に感動。「絶景だー!」と叫ぶ生徒もいた。それからユニオンスクエアやダウンタウンを通り、たくさんのブランドショップを見た。所々で入るTCのダイアナの解説。ダイアナは本当に何にでも詳しくて賢くて、すべて丁寧にわかりやすく説明してくれるので、とても有難い。そんなダイアナの話を聞きながら、世界で最も曲がりくねった坂道と呼ばれているロンバートストリートの写真を撮るため街中でバスを降りた。少し遠かったが、実際に車がゆっくりくねくね道を下りていく様子が見えて面白かった。

 最後はピア39とフィッシャーマンズワーフ。15:30に到着した。カニのモニュメントの前で16:00に集合写真を撮り、18:45まで自由行動。結構長い。しかし見る所、買い物する所も多く、夕飯もそこで食べるように指示が出たので、あっという間に時間が経った。生徒たちは見事に買い物や食事をしており、とても驚いた。中には「コイン使って支払いしたよ!」と報告してきた生徒や、食べ物を注文したらレジで名前を聞かれ、支払い後に料理ができたら別のカウンターで名前が呼ばれる、というシステムの店で優雅にクラムチャウダーやサンドイッチを食べている生徒たちがいた。「レジで名前聞かれたのわかった?」と生徒に尋ねると自信満々に頷いていた。恐るべし適応能力!!!

 19:00にサンフランシスコを後にし、ベイブリッジを渡ってトレジャーアイランドへ。そこからはサンフランシスコの町とそのまわりに広がる海がフィッシャーマンズワーフ側から一望でき、これまた最高の眺めであった。とても風が強く寒かったので急いで車内に戻り、Study Centerへ向かった。予定通り21:00頃に到着し、長い1日が終わった。生徒たちには、今日あったことをホストファミリーや日本の家族にたくさん話して聞かせてほしい

 サンフランシスコ研修を終え、今週の授業が始まった。まずは短いホームルームをし、班ごとに健康観察・日記回収を行う。そこで、さよならパーティーで使いたいと言っていた歌の楽譜を日本から持ってきていたので全員に配布し、それぞれの出し物も少しずつ準備を始めておくように呼びかけた。このときにまた違う作業をする生徒が何人かいたので、私も声色を変えて注意。「それがTCにいつも言われていることだ」と言い聞かせ、全員の視線が集まって集中して聞く姿が見られたので、「この態度をぜひ今後も続けてほしい」と言ってホームルームを終えた。

 まずはジャーナルを使って英作文。「昨日したことについて書く」というお題だったので前回より文を書けていた。たくさんの思い出ができた様子が見られて嬉しかった。その後は明日から始まるShow and Tellの活動についての説明が行われ、早速3人の生徒が指名された。

 その後はいつものように2グループに分かれての授業。グループの一つは、ダイアナと一緒に「現在形・現在進行形・過去形・未来形」の勉強をしたあと、英語の歌を教えてもらった。日本語の歌も歌って聞かせたりしてとても楽しい時間となった。音楽の先生もしているというだけあって、ダイアナは歌がすごく上手だった。一方もう一つのグループは、ロザリオと一緒に単語の勉強。テキストの中にある問題を解いたりして、「それぞれのホストファミリーに対しての質問を一つ作ってくる」という宿題を出された。

 ランチをとった後皆で清掃をし、外に出てゲーム。「Duck Duck Goose」というゲームで、円になって座り、選ばれた人がその周りを走るというものだ。私は久しぶりに走ってとても疲れたが、生徒たちは外で走り回って楽しそうにしていた。

 今日最後の活動は老人ホーム訪問。近くの老人ホームで、生徒はたくさんのお年寄りの方と話したり折り紙を折ったり、彼らの名前を平仮名や漢字で書いてあげたりしていた。そこにいるお年寄りの方々はとても喜んでくださり、折った折り紙をかばんに入れて部屋に持って帰ったり、逆にキャンディーの包み紙やミルクのカップで作った花をお土産にくれたりした。可愛いお年寄りの皆さんととてもいい時間を過ごせたように思う。

 今日も朝からホームルーム。体調不良もおらず、皆よく日記も書いている。毎日15〜30分ほど送れて到着する家があるので、そこにステイしている二人にはとても申し訳ないが、その他の生徒は全員それまでには集まっているので、9:00には始めている。

 9:15、待ってもその二人が来ないのでダイアナも授業を始める。Show and Tellで昨日指名された3人が発表する。しかし一人の生徒は理解できていなかったために準備しておらず、明日になった。今日はYukiとYuzukaの番。Yukiはサンフランシスコで買ったカリフォルニアのTシャツについて、Yuzukaはホストファミリーからもらったメキシコのお金について発表していた。とてもすばらしかった。その後はジャーナルに昨日書いた「サンフランシスコの思い出」を一人ずつ発表した。どの生徒もよく書けていたし、読むのも上手であった。ただ、「もう少し声を大きく!」と何人かの生徒は声かけをされていた。

 その後は二グループに分かれて授業が進む。一方はダイアナと一緒にアメリカでよく使われる英会話表現について勉強した。それから会話の中で使える熟語もたくさん教えてもらった。もう一方はロザリオと一緒に単語の勉強。今日はお店でよく見かける単語について勉強した。それからコインの呼び方の学習と、計算クイズ。1ドルは何セントか…などの質問に生徒も一生懸命計算をしていた。そして最後に今日の調子を小さなカードに書いて模造紙に貼る「How do you feel today?」の活動をして終わった。

 ランチをゆっくり食べたあとは、Vintage Fair Mallというショッピングモールへ。カメラを使ったゲームをする予定であったがそれはなくなり、各自買い物を楽しむ時間となった。自由時間に入る前にショッピングモール内のディズニーストアへ連れて行かれた。私も何があるのかわからなかったので、何か説明があるのかと思っていたら突然流れ出す音楽!大きなスクリーンに「First Visit(初来店)Japanese Students(日本人の学生さんたち)」の文字が!!なんとディズニーストアが私たちを迎える準備をしてくれていたのだ。スクリーンの前で記念撮影をし、なんだかますます楽しい気持ちで解散となった。モールでは服や靴、かばんや小物や食べ物など色々売っていたので、たくさんお金を使った生徒も多かったようだ。お小遣いは大丈夫かな??

  8月6日。朝のホームルームで健康観察をすると、朝食を食べていない生徒や深夜を過ぎても寝ていない生徒がいたので、少し生活リズムが崩れてきているなと感じた。アメリカでの生活・ホストファミリーとの共同生活に慣れてきたともとらえられるが、やはり健康第一であるので、気をつけるように注意をした。

 今日のShow and TellはYua、Rinko、Sotaの三人。Yuaはホストシスターからプレゼントされたペンダント、Rinkoはホストマザーがくれた年代もののアメリカの切手、Sotaは週末のキャンプで見つけた化石を紹介した。とても興味深いものばかりだったので、TCもほかの生徒たちもスピーチの後に実際に手にとって見させてもらっていた。その後はジャーナル。日本の家族とアメリカの家族の違いや似ているところをそれぞれ見つけて書いていたので、それを発表した。「アメリカの家族はたくさん食べるけど、日本の家族はあまり食べない」「アメリカの家族はそれぞれの部屋で時間を過ごすが、日本の家族は部屋を共有する」「アメリカも日本も家族でよく話しよく笑う」など、それぞれの日本の家族の様子、ホストファミリーの様子が伝わってくる発表であった。発表を全員が終えたところで今日のお題が出される。「昨日ホストファミリーとしたこと」について書いていき、TCのチェックを受けた人はスタンプをもらった。

 それから今日は午後からの予定の都合で、ランチを11:00にとる関係で二つに分かれての授業は行われなかった。全員で単語の勉強をし、”How do you feel today?”の活動をした。”Happy”と書いている人も多くて嬉しかった。その後はロザリオから「好きな色の紙に日本で皆が住んでいる家と、今住んでいるアメリカのホストファミリーの絵を描いて。そして裏にその説明の文を書いて!」と言われた。生徒たちも張り切って作る。改めてアメリカの家の広さや部屋の多さを感じる。中には「日本の家が思い出せない…」と言い出す生徒も。とてもいい作品がどんどんできていっていたのだが、ここで時間切れ。宿題で作り上げてくることになり、ランチタイムに入った。

 ランチをとり終えたところで、車に乗り、Study Centerから少し離れたところにあるCastle Air Museumへ。ここでは、色々な国から集められたたくさんの飛行機が展示されている。広い施設内を歩き回り、ガイドの方の説明をききながら写真をたくさん撮った。その中にはB-29も含まれており「微妙」「複雑な気持ち…」と言う生徒もいた。しかしちょうど今日が8月6日ということで、違う視点からまた平和を考えるいい機会になったなと思った。最後にAir Force Oneという歴代のアメリカ大統領が移動に使っていた飛行機に乗せてもらった。豪華な作りに皆驚いており、そうそうできない貴重な体験ができて本当に良かった。金のカップホルダーやテレビやラジオの設備。飛行機で電話が使えるようになったのもこの機体かららしく、その備え付けの電話も見せてもらった。世界中どことでもつながると言っていた。キッチンも広くて家電も充実していて、すごく豪華な飛行機であった。私は、慣れないツアーガイドの通訳でいつもの何倍も頭と体を使い本当にヘトヘトになったが、生徒たちは帰る前にお土産も買って皆いい思い出ができたようだった。

  金曜日、一週間の最後の授業日。なんだか先週よりあっという間に毎日が過ぎたように感じる。今日も9:00にはホームルームを始め、日記回収と健康観察を行う。その後日本から持ってきていたTCへのお土産をこっそり回収し、さよならパーティーのことも頭に入れておいてね、と伝えた。

 まずはお決まりのShow and Tellから。今日のトップバッターはAyane。日本の紙風船について説明をした。とてもわかりやすい。その次はManami。だがまだ到着していなかったのでNatsuki。ホストファミリーに借りた宇宙飛行士のサイン入り写真を見せながら、その有名人がホストファーザーの友人であることを教えてくれた。しかしそれだけでは終わらず、二つ目のShow and Tellは身につけていた腕時計。なんと先週誕生日を迎えたNatsukiにホストファミリーがサプライズで昨日プレゼントしてくれたものだった。宇宙飛行士の写真で発表の準備をしていたNatsukiであったが、あまりに嬉しかったので急遽もう一つ加えたそうだ。すばらしい。気持ちのこもったこの発表に、ホストマザーでもあるTC・ロザリオも大喜び。「Don’t make me cry!(泣かせないでよ!)」と言っていた。そうしているとManamiが到着したので来たばかりではあったが続けて発表してもらった。ホストシスターからもらった手作りのクリップ。かわいらしかった。

 次はジャーナル。ホストファミリーとしたことや食べたものについて一人ずつ発表。だんだん慣れてきたのか、文の量も増えている生徒が多く、声も大きくなっている。Good jobだ!「ステーキを食べた」「日本料理をふるまった」「フレンチトーストを作ってくれた」「テレビを一緒に見た」など、それぞれのホストファミリーと楽しい充実した時間を過ごしている様子がわかった。そして今日のお題。「昨日行ったCastle Air Museumについて」昨日の記憶を辿りながらペンをすすめた。随分短時間で集中して書けるようになってきたなぁ。

 それが終わるといつものように今日は二つに分かれての授業。一方はダイアナと一緒にアメリカと日本の政治の違いについてや、歴史について学んだ。もう一方はロザリオと一緒にファッションや食べ物に関する単語の勉強をした後、各自好きな色の紙に白い紙で作った人形を張り、それをコーディネートしていくという工作をした。髪型を工夫したり、今日着ている自分の洋服を再現してみたりと、面白い作品がたくさん見られた。最後は”How do you feel today?”と尋ねられ、カードに気持ちや調子を書いて貼っていった。毎日のように”Sleepy”と書いている人がいるが、大丈夫か少し心配になった。

 ランチの後はフィールドトリップ。今日はBass Pro Shopというアウトドアに関するものを扱うお店に出かけた。本物の銃をさわったり、熊や鹿の剥製を写真に撮ったり、滝が流れている所を歩いたりと、広い店内で自由に楽しんだ。しかし、まだ集合時間より30分以上早い時間から店の外に出てくる生徒が何人もおり、時間を持て余してしまったようだった。15:30になったので帰る準備をし、ホストファミリーが来たところから帰宅。今日の夜はModestoという町でボーリングが無料になる。多くの家族がボーリングに参加するとあって、生徒達も「またあとでねー」と手を振りながら帰っていった。2回目の週末もホストファミリーと楽しんでほしい。

 週末を終え、サクラメント研修の日。朝9:00にStudy Centerで待ち合わせ。1人の生徒が今日はホストファミリーとの個人的な旅行のために欠席。それ以外の20名が参加する予定であった。…が、いくら待っても2人来ない。バスに乗り込み、TCがホストファミリーに連絡を取るも、「今向かっている」「もうそろそろ着く」などの返事で結局30分来なかった。あまりにも遅れてしまったため、2人は到着していなかったがバスを発進させ、現地のサクラメントで落ち合うよう連絡をした。毎日遅刻してくるこのホストファミリーにTCもかなりご立腹で、ステイしている生徒に申し訳ないと言われた。

 順調にバスは進み、遅れて出発したにも関わらず予定通りの時間にカリフォルニア州議事堂に到着。そこで例の2人の生徒とやっと会えた。集合写真を撮り、厳重なセキュリティーゲートをくぐって中に入り、一通り見て回った。観光客用の様々な展示や、実際に使われている部屋をダイアナの解説をききながら見学した。

 そして昼食。持ってきていたランチを議事堂の前の広い芝生で食べる。世界中の木が植えられているとあって、数多くの種類の木がありとても気持ちのよい場所であった。バナナやサンドイッチ、チップスなどの軽い昼食を皆でとり、ゆっくり時間を過ごした。すると先ほど合流した2人の生徒とそのホストファミリーが立ち上がり、「これから旅行に行くから!」と言って去っていった。なんとも短い時間ではあったが、2人も少しでも一緒に研修ができてよかった。と同時にアメリカ人は自由だと改めて感じた。

 それから18人を乗せたバスは旧サクラメント市街へ。着いてすぐに集合写真撮影。その後は2時間自由行動となった。美しい海岸に面した古い町並みとたくさんのお土産やさんや飲食店に生徒もわくわくしていた。すれ違う生徒たちは皆買い物をしており、サングラスや大量のキャンディー等それぞれ楽しい時間を過ごしている様子が見られた。

 最後に向かったのはサクラメントの大きなショッピングモール。各自で夕飯も済ませるように伝え、また自由行動。ぬいぐるみを自分の手で作れる店で実際に作ったり、フードコートで食事を楽しんだりと、充実した時間を過ごした。だがしかし。18:20の集合時間になっても3人の生徒が来ない。迷子になっていると思いTCやホストファミリーも探しまわる。すると10分ほどしてホストファミリーと一緒に3人の生徒が現れた。どうやら自動販売機が故障してそれを店員になおしてもらっていたとのこと。トラブルはつきもの。これもいい思い出。だけれども時間はきちんと守るように!!

 また明日からは授業が始まる。午後の予定が急遽変更になり、明日はプールパーティーが行われる。バスの中で生徒に伝えると皆とても嬉しそうだった。また1週間忙しくなりそうだ。

 今日はロザリオが所用で遅れるとのことだったので、普段どおりの授業はできないと言われ、少し時間をもらってさよならパーティーの役割分担を確認した。茶道や書道、ピアノやギターを披露したい、と積極的な姿勢が見えて嬉しかった。しかし時間がない。道具もない。場所も限られている。困った。来週の水曜日…なんとかやるしかない!

 その後はShow and Tell。まずはTakahiroが手作りの花を見せながら発表。先日訪れた老人ホームでお年寄りの方からもらったものであった。その次にSayakaが竹とんぼを紹介。英語で遊び方の説明をしていてとても感心した。

 そうしているうちにロザリオも到着し、今日は二つに分かれず単語を使ったアメリカでもよく行われるゲームをすることになった。まず一つ目はHang Manというゲーム。単語に使われている文字数だけをヒントに、何という単語かを当てていくゲーム。生徒はどんどん文字を推測しながら空欄を埋めていくが、間違った文字を答えてしまうと、首吊り人間の絵が少しずつ描かれていってしまう。その絵が最後まで完成してしまうと首を吊って死んだ=アウトということで答えが発表され次のお題へ…。なんともシュールな題材に生徒も驚く。しかし勘がいいのか、ほとんどの問題で首吊り人間を完成させることなく単語を作ってしまった。お見事!!

 二つ目はWin Lose or Drawというゲーム。これは単語の絵をボードに描き、当てるというゲーム。チーム戦だったのでそれぞれチームの名前もつけ、「Team Minnie」「Team Cucumber」「Team Teeth」「Team Crab」の4チームで戦った。結果は高校生男子三人「Team Crab」が優勝。それにしてもどれも個性的な名前をつけたものだ…。

 三つ目はCharadesというゲーム。簡単に言えばジェスチャーゲームである。前に出た人は言葉を使わずに単語を表現し、周りがその単語を当てるというルール。これには生徒も恥ずかしがってなかなか身体が動かせない。TCの手をたくさん借りることとなった。映画のタイトルや熟語まで出て、結構難しいものもあったのだが、本当に勘がいい。すべて解答し、ゲームは終わった。

 午後の予定のプールパーティーの時間が近づいていたが、まだ準備ができていないということで急遽違うゲームが追加される。Heads Up 7 Upというゲームだ。数人が前に出て残りの人はうつぶせをし、片手の親指を立てて待つ。前に出ていた人がそれぞれ一人ずつ選んで親指に触れ、そっと元の位置に戻る。「Heads Up 7 Up!」の掛け声で全員頭を上げ、親指を触られた人たちはその場に立ち、誰から触られたかを当てるというルールだった。触られたほうは中々当てられず、実にシンプルなゲームであったが「私何回も選ばれたけど、全然当たらなかった!」「なんかすごい優しくタッチされた(笑)」「絶対あの人だと思ったのに」と盛り上がる生徒たち。なかなか面白かった。

 ゲームが終わるとプールパーティーの会場へ移動。これまたすごいお家。もちろん生徒のステイ先だ。ほとんどの生徒がプールに入り、とても楽しんでいた。お昼ごはんはホットドッグとサラダが準備され、スナックのおやつとアイスクリームのデザートまでふるまわれた。また楽しい思い出がひとつ増えたようだ。

  今日も朝からTCとの打ち合わせ。すると、ホームステイ先を変わらないといけない生徒が出たので、その生徒と話をしてほしいとのこと。授業は今日も二つに分かれずに行われる。いつもはダイアナの授業で使われる部屋に生徒を呼んで、個人的に話をした。

 授業ではまずShow and Tell。Natsumiがキーホルダーの紹介をした。だんだんと皆慣れてきて、スムーズに発表が行えるようになってきている。すばらしい。私が別室にいる間も、ダイアナやロザリオの指示をきちんと理解し、作業ができていた。英語のリスニング力もかなり上がっているのではないだろうか。

 その後はアメリカの州についての勉強。カラフルな絵を見ながら、テキストにどんどん書き込んでいく。周りと協力しながらできていた。聞いたことのない名前の州がたくさんあり、アメリカを更に知ることができた。

 午前中は早めに切り上げ、ランチは取らずに近くの高校訪問に出かけた。着いたら高校生の吹奏楽クラブの子達が迎えてくれ、演奏をしてくれた。ただ、車の乗り合わせで行ったので、後半の出発組は残念ながら演奏を聴くことはできなかった…。その後は教室で高校生たちと昼食をとり、お互いの自己紹介や趣味の話などで盛り上がる様子が見られた。日本から持ってきていた名刺や五円玉、キャンディーをあげた生徒もいて、高校生もとても喜んでいた。

 それから高校の中を、ここで働いているある生徒のホストファーザーに案内してもらい、図書館や体育館、運動場や音楽室などを見させてもらった。その方は日本語が喋れるので、生徒達も驚いていた。

 Study Centerに帰り着き、1時間ほどあったので授業を再開。日に当たって疲れていたのか、生徒は少しだらけているように感じた。授業の中では人種や民族の話をしていたので、今日の宿題で「ホストファミリーに自分たちの先祖のことをきいてくる」というものが出された。またこの課題をきっかけに、よりホストファミリーとの距離を縮めてほしい。

  来週はイベントばかりのため、今日が最後の英語の授業。大変だけど、最後ときくと寂しいと生徒達も言っていた。…が、まさかのロザリオ体調不良のため欠席。そのことにより生徒も3人欠席。さらには別の家庭の生徒も午後から遅れてくるという連絡が入り、今日は5人の生徒とTC1人不在と言う少人数でのスタートとなった。とはいえ、最後の授業を行わないわけにはいかないので、ダイアナが少し授業の構成を変えて行ってくれた。その準備のために時間がほしいので、何か生徒に作業をさせてくれと頼まれ、いつも通りホームルームをした後の時間はサヨナラパーティーの準備にあてた。

 ダイアナの準備ができたので授業開始。Show and TellはトップバッターNanami。Takahiroと同じく老人ホームでもらった花を紹介した。Kensukeはホストファミリーからもらった帽子。Akaneはホストファミリーからもらったシャープペンシル。Ayumiは日本のおじいちゃん・おばあちゃん用に買ったキーホルダーのお土産を発表した。

 その後は午後から行われるCultural Exchange Holiday Fairに向けて、アメリカの祝日について勉強した。たくさんの祝日に関係する英単語を覚え、アメリカの祝日を1月から順に全て確認した。どの祝日も意味があり、日本にはない習慣や知らなかった歴史も知ることができた。しかし、残念ながら私たちが今回滞在している間は祝日がひとつもないらしい。

 そうして最後の授業が終わった。ランチ休憩はとらず、今回祝日を体験できない私たちのために、ホストファミリーの協力のもと、アメリカの祝日の祝い方を紹介してくれるCultural Exchange Holiday Fairに移った。丸々一羽の七面鳥や、パンプキンパイ、イースター用の卵やハロウィーンで配られるクッキーなど、目の前にどんどんご馳走がならんだ。まずはハロウィーン。画用紙と綿棒を使ってそれぞれ可愛いスケルトンを作成。その後は「Trick or Treat!」と言ってお菓子をもらった。2番目は感謝祭。これは日本に馴染みがないが、七面鳥やマッシュポテト、パンプキンパイを食べてお祝いをするという説明があった。その後はアメフト観戦をしたりするのが一般的だそうだ。生徒たちは何度もおかわりをし、豪勢な料理をすべて食べきった。3番目はイースター。ゆで卵に絵を描いたり色をつけたりしてオリジナルのたまごを作成。その後はKoyukiのホストマザーが準備してくれたチョコレートをもらい、Koyukiによるイースターのプレゼンテーションが行われた。それから外に出てイースターのたまご探しを全員で楽しみ、最後にKoyukiのホストマザーから一人ずつお土産も頂いた。これは、イースターの日に教会へ行く習慣があるらしく、その帰りにキャンディーやチョコの入ったかごをそれぞれ持って帰るというものを再現してくれたものだ。本当にありがたい。生徒もとても喜んでいた。最後にバレンタインデー。これは日本と違い、友達同士でカードや花を贈りあうのが一般的という説明があった。なのでそれぞれカード作り。手形でハートを作るのがとても楽しそうだった。Fairの締めくくりとして祝日に関するクイズが出された。どの生徒も積極的に答えて、商品のアイスクリームをゲットしていた。

 いよいよアメリカ最後の週末。ホストファミリーとどんな思い出ができるのだろう?

  アメリカ滞在最後の週の月曜日。楽しい週末をホストファミリーと過ごせたようで、朝Study Centerの中では各自の写真を見せあう生徒の姿が見られた。ユニバーサルスタジオやダウンタウンディズニー、グランドアメリカなどに遠出をした人もいれば、近くの映画館に映画を観に行ったり、ショッピングモールに買い物に行ったりした人もいた。中には土曜日が誕生日だった生徒もいて、ホストファミリーがお祝いをしてくれ、ケーキを家族で食べたという人もいた。ただ、楽しいことばかりではなくはしゃぎすぎてホストファミリーから注意を受けた生徒もいて、朝からそのことで指導もした。

 今日はサンタクルーズ一日研修の日。ビーチのまわりにたくさんのお店やアトラクションがならんでいる場所だ。マンティカからはバスで移動して2時間半以上かかったが、買い物やゲームをし、乗り物に乗り海辺で遊び…それぞれ有意義な時間を過ごすことができた。アメリカの学校はもう新学期を迎えているということで、人も多すぎずちょうど良かった。けれども、思っていた以上に風が強く気温もさほど高くなかったため、泳ぐ生徒は一人もいなかった。

 とてもいい1日だったと言いたいところだが、今日はアメリカに来てから最もがっかりしたといっても過言ではないとても残念なことがあった。サンタクルーズでは、15時に一旦集合して体調確認をし、18時に最終集合をしてバスを出発するという予定であった。ほとんどの生徒はきちんと5分前行動ができており、15時の集合時も元気で楽しそうにしており、18時の集合前にはテントを片付ける作業や荷物を運ぶ作業をすすんで手伝ったりしてくれたのだが、まず2名の生徒が15時の集合に来なかった。TCと私で探したがみつからず、かなり心配をした。そうして17時ごろにアトラクションに並んでいる2名の生徒を発見したので呼びとめ注意をし、18時の集合を確認した。…だが結局18時の集合も同じ2人が7分遅刻。それ以外の2名の生徒も3分遅刻をして来たのだが、バスが長い時間は道路に停車できないという事情もあったため、かなりの迷惑をかけてしまった。TCと3人でそれぞれの生徒に指導を入れたが、この終盤になって集団行動を乱す行為が見られたということに非常に悲しい気持ちになった。あと3日。生徒を信じて無事にこのアメリカ生活が終えられることを願うばかりである。

   朝9:00。初めて全員がこの時間にそろった。なんだか嬉しい。しかしこちらの打ち合わせが長引いてしまい、時間通りに活動を始めることができなかった。明日のサヨナラパーティーに向けて、具体的に何を買わなければいけないのか、どういう順番でパフォーマンスをするのかを話していたら定刻を過ぎてしまっていた。とても申し訳ない。しかしこれも明日の成功に向けての大切な時間である。限られた条件の中でいかに皆に楽しんでもらえるかをTCの二人も一生懸命考えてくれている。ありがたかった。

 打ち合わせを切り上げ、活動に入る。先週の金曜日が最後と思っていいたが、いつもどおり授業が始まった。ダイアナにそのことを尋ねると、「二つに分かれての授業はもう行わないが、Show and Tellとジャーナルはまだ残っているからしなければいけない」とのこと。これには生徒も慌てる。金曜日が最後だと思っていたために、ジャーナルやテキストを持ってきていない人が数名いた。仕方がないので、準備できなかった人は明日必ず持ってくるという約束をして、できる限りの作業をすすめていった。

 まずはShow and Tell。今日はDaisukeが自分の購入したピンバッジを紹介してくれた。ダイアナも興味津々で、「Cool!」と褒めていた。その後はジャーナル。日本で一番好きな祝日を一人ずつ発表した。やはりお正月を選ぶ人が最も多かった。全員の順番がまわり終えると、今日のお題を出された。その中に「日本に帰ったら最初に何がしたいか?」というものがあった。それぞれ真剣に考えながら、帰国の日が近いことを改めて実感した。ジャーナルを書き進めている間に、一人ずつ名前が呼ばれ、これまでの宿題チェックを行った。

 休憩をはさんで、宿題の確認をロザリオがしてくれた。仕上がってない人はできるだけ日本に帰るまでにしておいてほしい、と言われた。さらに「あなたたちはとても成長した。この3週間で驚くほど英語も話すようになったし、本当に誇りに思う。」とコメントをしてくれた。これには生徒達も涙。ロザリオも涙を目に浮かべ、言葉をつまらせながら「楽しかったのは先生のおかげでもある。皆すごく助けてもらったし、そのことによってたくさんの素晴らしい経験ができたんだ。」と続けた。突然のことで私ももらい泣きをしてしまった。ここでの素敵な出会いに感謝するとともに、別れるのがますます辛くなった。

 その後はサヨナラパーティーに向けての準備。ロザリオの熱い気持ちを受けて、生徒達も気合が入っていた。MCを決め、生徒代表スピーチを決め、料理の確認をし、歌の練習を全員でした。明日の成功を願うばかりである。

 お昼ごはんを食べたら、Study Centerでの最後の活動。気温は日本でいう40度を超える暑さだったが、外に出て走り回った。水風船で遊んだり、チームに分かれてリレーをしたり、水鉄砲でお互い水を掛け合いながらはしゃいだ。びしょ濡れになったが皆楽しそうにしており、ロザリオやダイアナも濡れていた。ひとしきり遊んだ後は片付けて室内に戻り、トランプやウノなどのゲームを楽しんだ。明日はいよいよ最終日。サヨナラパーティー成功させるぞ!!

   今日はサヨナラパーティーの日。準備の時間の前に最後のShow and Tellとジャーナル。Minaが自分のランチバッグを紹介し、Ruiが浴衣を紹介した。これで全員のShow and Tellが終了。続いてジャーナルでは、アメリカを離れたら恋しくなることと日本で最初にしたいことをそれぞれ発表。ホストファミリーと別れるのが寂しいと言う生徒が多かった。

 その後はテーブル移動や椅子の準備、Study Center の飾りつけや書道コーナーの設置。最後に行われる福引きの景品作り。肉じゃが・とりてん・焼き鳥・チキン南蛮・きなこもち作り。各種出し物の練習、ホストファミリーへのプレゼント作り、着替え…。忙しく18時のパーティー開始時間までを過ごした。料理はTakahiroを中心にSota、Yua、Ayane、Koyuki、Ayakaによって行われた。さらにRinko、Ayakaが昨晩お好み焼きを作って持ってきてくれたので、豪華な食事ができあがった。

 そして18時になり続々とホストファミリーが集まる。壁に飾られた折り紙や書道の文字、Akaneが描いた浮世絵の模写を見ながら楽しむ。テーブルに盛られた日本のお菓子の山に手を伸ばし、ホストブラザーやシスターもとても喜んでいる。ほとんどの家庭が揃い、席に着いたところでMCのDaisukeがはじめの言葉を言う。前日のロザリオからの言葉を紹介しながら気の利いたスピーチをするDaisuke。まだ始まったばかりだったが、思わずホストマザーも涙していた。その後はTakahiroたちが頑張って作った料理を1時間ほど味わう。その間Sumika、Sayaka、Nanami、Rui、Mina、Yuzukaが書道コーナーでゲストの名前を書いたりしながらホストファミリーを楽しませてくれた。

 後半にうつり、生徒による出し物のコーナー。Minaが生徒と演目を紹介してくれた。トップバッターはNatsukiの茶道。ホストファーザーを相手に実際お茶をたてる。その横でRinkoとYuzukaが茶道の説明を入れた。静かな集中した雰囲気に、一同その世界観に引き込まれた。2番目はManami、Rinko、Daisukeによる剣玉披露。数々のすごい技に会場も盛り上がる。3番目はSotaによるキーボード演奏。「エンターテイナー」を元気よく弾いてくれた。4番目はDaisukeのギター弾き語り。「Let it be」を観客も口ずさみ、それを聴きながら涙を流す生徒もいた。最後は全員の合唱。「翼をください」「Daydream Believer」を歌った。様々な感情が込み上げ、生徒たちは泣きながらも一生懸命歌うことができていた。

 会場がとてもあたたかい空気になって、ここからは各家庭・生徒に修了証書が受け渡される。まずはDaisukeが先生たちの紹介をする。その後はダイアナとロザリオによる涙、涙の授与式。生徒もホストファミリーもとてもいい表情をしていた。ここでは午前中に作成した手作りキャンドルを生徒からホストファミリーへプレゼントをし、感謝の気持ちを伝えた。それが終わると先生方からの言葉、そして生徒代表・マンティカグループのリーダーでもあるRuiによるThank You Speech。涙ながらのスピーチに皆更に感動した。終わりに福引をし、大きなケーキを食べて和やかな雰囲気の中Sayaka、TakahiroからTCの二人へのプレゼント贈呈をし、Daisukeが終わりの言葉を述べてパーティーは終わった。

 とても長い1日であったが、とてもいい1日でもあった。生徒の頑張りに感謝。予想以上のサヨナラパーティーの出来に参加者全員満足気であった。幸せな時間をありがとう。

  午前4時45分。まだ辺りも真っ暗なStudy Centerの前。大荷物の生徒とそのホストファミリーたちが続々と集まる。あまりに早い集合時間に皆眠そうな表情をしていた。大型バスが到着し、とうとうホストファミリーとのお別れのとき。それぞれ別れの挨拶をし、ハグをし、涙しながらバスに乗り込んだ。そこからは大渋滞の中3時間以上かけてサンフランシスコ空港へ。ほとんどの生徒はバスの中で眠っていた。

 空港に到着し、荷物を預け、今度はTCの二人とお別れ。一人ずつハグしながらお互いに言葉をかけ、アメリカに到着した時からずっと一緒に過ごしてきた二人との別れはとても辛く、皆涙がとまらなかった。姿が見えなくなるまでずっと手を振り続けてくれ、生徒も遠くから手でハートマークを作って掲げたりしながら、名残惜しそうにしていた。本当にこの二人のTCでよかった。素敵な出会いに感謝である。

 飛行機に乗り、生徒は最後のレポートを書く。機内食が2回出たのだが、行きの飛行機とは違い飲み物をもらう姿なども慣れが見えて、1ヶ月での大きな成長をここでも感じた。成田空港に到着し、雨が降っている様子に興奮する生徒たち。「先生、水です!水!」と、カリフォルニアの水不足と共に生活してきた生徒の素直な反応がとても面白かった。成田空港はとても暑く湿度も高く、一気に汗をかいた。日本に帰ってきたんだなと実感する。羽田行きのバスに乗り、1時間半かけて移動。羽田空港でまた荷物を預け、ロビーで集合写真を撮り、ここで大分空港組と福岡空港組で別れる。手紙を渡したりハグしたりしながら24日間一緒だった仲間との別れを惜しんだ。羽田空港でもあまり時間はなく、それぞれの飛行機に搭乗し、定刻通り各空港へ到着した。家族との再会に喜ぶ生徒たち。お迎えに来ていた家族の方も日に焼けて一回り大きくなった生徒たちの逞しい姿に目を細めていた。解散する際に多くの生徒から手紙をもらった。あたたかい生徒の気持ちに本当に嬉しい気持ちになった。この子たちとももうお別れかと思うと、また切なさがこみ上げてくる。こうして24日間のホームステイプログラムは幕を閉じた。24日間様々な経験を積んできた生徒たち。きっと皆お土産話に花が咲いていることだろう。

 

 

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