MNCCスタッフによる活動写真・動画と、引率者による文章レポートを掲載します。上記バナーをクリックしてご覧ください。

 
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8月08日
8月12日

8月14日

8月18日

8月18日

8月26日

いよいよ、今日からホームステイへ出発!各県の子どもたちが成田で集合。でも、なかなか話しかけられない子もいれば、ふとしたことをきっかけにどんどん友達を増やしていく子もいた。小・中の子どもたちが混じっていても、座席が男女が一緒でも、時間がたつたびに、打ち解けていく姿はこれからの未来を暗示しているようだった。しかしふと、子どもたちの様子を見て思うことは、いろいろな方にお世話になっているのに(送ってくださった保護者・親戚、各県、成田の空港会社の方、MNCCの方)「ありがとうございます」と声になかなか出せないことが残念だった。ぺこりと頭を下げる子もいるのだが、声に出せないのでは、なかなかわからない英語の交流で、ホストファミリーに伝えられるのか少し不安を感じたが、言われなくてもさっと行動できる子どもの姿にはこのホームステイへの意欲が感じられた。きっと、そういう子が徐々に増えていくのだろうとも思った。

ところが、少し残念な事態が起こった。1つ目は、外国の方が多くいられる中で、使ってはいけない英語での発言。誰が聞いているかもわからないのに、発言するのは子どもだからだろうか。テレビや映画の世界ではなく、現実世界であるのに・・・。逆に外国だからと、日本語で聞いていると失礼な発言をする子どももいた。そして2つ目は、忘れ物。あれほど、オリエンテーションでも自己責任だと言われているのに、もうすでになくした子がいる。何度も声をかけている。引率として、子どもたちに響く声かけをしてかなければならばいと感じた。3つ目は飛行機の中でも、大声で話していて、後ろの方に迷惑がられたり、苦情を言われたりしている子がいること。どうやら機内で、ずっとゲームをしていたらしい。9時間というフライトの中で、手持ちぶさたで寝ている子も多くいたが、それは賢い選択である。せっかくのカリフォルニアの風景を見ずにバスの中で寝てしまうより、眠れるときに寝て、時差の感覚をなくしていくことは今後の生活にもつながっていく。

そんなこんなで、ホームステイと言うより、旅行気分の子どもたちの気分をより高めたのが、公園でのホストファミリーとの対面。少し予定の時間よりも早く到着したのだが、公園に到着するとバスの中で寝ていた子どもたちのテンションも上がってきた。最後まで、バスの中で公園に着くまで子どもたちと会話の練習をしてくださったTCのタビサ先生に感謝したい。

さて、公園では、自分のホストファミリーに出会うのをわくわくしているようだったが、いざ、出会ってみるとなかなか話せない子どももいた。写真を撮ったり、ランチをしたりする中でどんどんお迎えが来た。子どもたちの様子はそれぞれであったが、何とここでも、大きなあのキャリーケースを忘れてホストファミリーと帰ったり、食べたものを机の上にそのままにして帰る子もいた。ただ中には、ホストファミリーと連絡がうまくいかなかった子もいた。でも決して子どもたちは慌てることもなく、意外と受け入れていた。そして、みんな、それぞれの家に帰っていった。そう、これから3週間の大切な家である。

明日、学校で子どもたちはどんな言葉を私たちに初めに話すのか、楽しみである。この文章を読む保護者の方々の不安が伝わるが、始まったばかりである。すべてがうまくいくとは限らない。そんなときに、どのように接したり、行動したりすることを学ぶのか、そんな成長が見られる日々にしていきたい。

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 いよいよ3週間のホームステイが始まった。成田空港には、各県から続々と子どもたちが集まってきた。それぞれにやや不安げな緊張の面持ちであった。最初は、オリエンテーションで顔を合わせた子たち同士で会話が弾む様子が見られたものの、徐々に会話も弾み、気の合う子を見つけると、少しずつ話の輪も広がっていった。
 成田空港で、男子の落ち着きがない様子が一部見られた。じっとせず動き回ったり、友だちとのふざけが大きくなりすぎたりしたため、「何をしに、ホームステイに行くのか。観光旅行に行くのではない。」と指導をする。その後は、やや落ち着き、落ち着きのない友だちを諌める姿も見られた。
 9時間のフライト中も、テンションの高い一部の児童に就寝するように促すもなかなか寝付けず、到着する3時間前にやっと就寝する。入国審査の長い行列では、だいぶ友達同士が打ち解け、各県でどのような替え歌をしているかを言い合いながら並んでいた。

荷物を取り、ゲートをくぐると、そこにディレクターのスーズさんとTCのタビサ先生、MNCCのスタッフが待っていてくれた。タビサ先生と子どもたちも、お互いにまだよそよそしい感じも受けた。
 いよいよサンフランシスコ空港からサンタローザまでバスで移動。ここで、大きく睡魔が襲ってきたようで、気がつくと多くの子がうとうとと就寝…。途中何度か起こしながら、ゴールデンゲートブリッジで休憩。肌寒い中、多くの子がカメラを片手に写真に収めていた。

 Finley Parkでは、子どもたちを多くのホストファミリーが待っていてくれた。中には、大きくWelcome!と書いたボードを持ってくる家庭もあり、その寛容な姿勢に感謝したい。そこで、Welcome Party のスタート。スナックやジュースを飲みながら、ホストマザーがいろいろとコミュニケーションを取ってくるが、何せ日本の小学生。「何と言っているか分からない。」という表情(苦笑)。中には、自分からハグをしていく子もいる。すごい!タビサ先生や通訳できる方を介して何とか伝える。そして、それぞれにホストファミリー宅へ向かう。1人、また1人とホストファミリーと家へ向かう姿をまだ迎えの来ない子たちは眺めている。何だか寂しそう。とりあえず、全員子どもたちはステイ先に向かった。

いよいよ明日から授業が始まるが、授業どころではないような気もする。各家庭で起こった出来事を聞いてあげよう。そして、この3週間のホームステイが実り多きものにしてあげたい。

 

 今日から授業を含んだ研修が始まった。8時30分にスタートするはずが,8時25分になっても,児童がなかなか揃わない。中学生や高校生も来てしまう。どうなってるの?と思いつつ,待っていると徐々に集まり始め,9時前にようやくほぼ全員が集まる。登校した子たちに,日記の提出を聞くと,書いていない子が三分の一程度いる。確かに昨夜はきつかっただろうな,と思いつつも研修で来ている身。書いている子も多いのだから,きちんと書いてくるように指導する。また,昨日配布された名札をつけていない子も3名いた。オリエンテーションでも聞いてきたはずなのに,できていない。今日の午前の最後に,月曜日に持参するものとして「日記」と「名札」を付け足した。体調不良で,登校後まもなくホストマザーに迎えに来てもらった子がいた。どうやらしっかり眠れていないようだ。早く体調を回復させてほしい。また,涙ながらに登校する子も見られたが,話を聞いてあげて,涙もすぐに乾いた。子どもたちなりにいろいろと思い描いていたことと現実が違うらしく,様々な不満(?)を口にしたが,時間が解決してくれるものもあると回答した。知っている人と離れた一夜が寂しかったに違いない。

午前中は,IDカード(自分・ホストファミリー・TCの名前,住所,電話番号)を作成し,それをもとにTCとの会話と友達との会話を楽しんだ。やはり2日目の最初だけあって,異性との交わりは少なかったので,異性の5人と会話をするよう指示する。ついつい日本語が出てしまうところを「オンリーイングリッシュ」で行うよう見届ける。その後,日本の外国語活動でも見られる "I like to eat〜","I don't like to eat 〜"の練習をする。この練習がホストファミリーへの食事の大事な意思伝達になるのだ。最初は,「何でも」と言っていた子もPAの指導により,好きなものを自己主張できるようになった。 しばらく休憩をとったが,中庭の遊具(滑り台のついた木製のアスレチック)で遊ぶ姿は,小学生だなと感じる。その遊びを通して,子ども同士のふれあいが増したようにも感じられた。

昼食は,TCがサンドイッチを準備してくれたが,作るのは自分。レタスやマスタード,マヨネーズの量などを考えて作るのだが,レタスをわけてもらっても,頭をぺこりと下げるだけ。 "Thank you"が出ない。「してもらって当たり前」まさにこれまでの子どもたちの様子である。「Thank you=ありがとう」がスムーズに出てくるよう,継続して指導が必要だと感じる。そして、食べてみて自分で作ったのに「"まずい"から食べたくない」とぽつり。自分で作り,わざわざ材料を作ってくださった方がいるのに,その一言。残念だった。また話に夢中になりすぎて,なかなか食べ終わらない。午後からの授業があるので,「早く,食べないと」と促すと「食べてるし」の言葉。私たちは友達ではない。そのような態度はこれからのホームステイで必ず,相手に出てくるであろう。注意した。それでも,その子は首をかしげる。

午後は,サンタローザの中心地を散策するプログラム。お腹も満たしていざ出発。しかし,朝のひんやりした天候が,午後には日差しも強くなり,日なたに出ると汗ばむ陽気。ビジターセンターやショッピングモール,サンタローザの施設を回り,写真もたくさん撮っていた。ショッピングモールで面白い光景が見られた。子どもたちはほとんど皆,自動販売機に群がった。のどの渇きを潤すためだろうが,店頭で買わない。なぜか。それは,会話をしなくていいから。それじゃ,来た意味がないな,と思いつつも,現状では仕方ないかもしれない,日本の自販機との区別も勉強と思い,見送った。子どもたちの中には日本とジュースの量が違うことに気付いた子もいたが,店頭のロッキングチェアに乗り,遊ぶ姿も見られた。私たちの姿を見ると,「次に行こう」と去っていく。やはり,旅行気分が抜けないようであった。しかし,ショッピングモールでは,グループ行動をとったが,集合の時間厳守ができた。だいぶ研修生らしくなってきたと感じる。

いよいよ下校。ホストファミリーが迎えに来ると,笑みがこぼれる。うれしいのだろう。ホストファミリーも子どもたちのためにいろいろとプランを立ててくれている。でもこれは,「してもらって当たり前」ではないことを教えたい。2日間の週末を終え,来週どんな顔で登校するか楽しみにしたい。

 

 週末を過ごした子どもたちと久々の再会。体調の悪い子も回復したようであった。逆に慣れない環境から、体調を崩したり、野菜不足でお腹が痛くなったりする子どももいた。また、元気そうに見えるけれど、よくよく見ると目が赤い子も。どうやら、女の子達の数人はホームシックにかかったようであった。この年で親元を離れて、こんなに長く知らない土地で過ごすのも初めてだから仕方ない。日記を読むと、「思い出すのを我慢しなければならないと思った。」「日本のことを考えて涙が出た。」と切なくなる文があった。でも、話を聞いてみると、「大丈夫。」との言葉。彼女たちは親から勧められたとしても、自分で決心してきた子どもたち。やはり、たくましい。「何かあったら、話してね。我慢しなくていいよ。」という私たちの言葉に頷く姿を見ると、心からこの3週間を楽しんでほしいと思った。
 
 そして、初めての週末はホストファミリーの方が、いろいろと考えてくださって、ビーチに行ったり、釣りに行ったり、祭りに行ったり、野球観戦に出かけたりと充実した日々であったようだ。日本の子どもたちのためにいろいろとプランを立ててくださるホストファミリーの方に、本当に感謝である。

 登校した子どもたちは早速、午前中は、TCのタビサ先生とアンバー先生とショッピングゲーム。これから、買い物に行く機会も多くあるのだから、練習する絶好のチャンス。買い物ゲームを待っている間に、何の日本食を作るのか、そのために何が必要かを話す練習を行った。すべての家庭で、しっかりと考えて、練習し、食材も持ってきたようである。日本の家族の方々に対して、感謝の気持ちでいっぱいになる。そして、日本食を作るために、家族と会話をするために辞書を片手に単語を探したり、英語の言い方を練習したりと意欲は十分!木曜日が楽しみである。その後は水曜日に行う、寄付のための洗車案内のポスター作りを行った。「Free Car Wash」という言葉を大きく書いて、カラフルに彩られた大きなポスター。みんなで話し合いながら作った初めての作品。上手に仕上がった。さて、どれだけ多くの人を呼べるのか、とても楽しみである。

 そして、いよいよランチタイム。ホストファミリーの方はこれでもかというくらい、たくさんの物を持たせてくださっていた。サンドイッチやスナック、フルーツ、ヨーグルト、ジュース等々。食べきれないくらいである。子どもたちは日本の家族やホストファミリー、TC、スタッフなど、多くの人に支えられて、助けられてここで過ごしているのに、「方言がおかしい。」「なまってる。」「これはおいしくない。」「まずい。」とか、お互いのことを言い合ったり、ホストファミリーが朝早くから作ってくださっているランチに文句ばかり言ったりしている。これまで自分では普通と思っていること、つまり自分の価値観の押し付けが見られる。そこで、PAから指導が入る。「何のために、ここに来ているのか、よく考えて!」「あなたが基準ではない。」果たして子どもたちに伝わっているだろうか。ホストファミリーが変わったり、迎えがいろいろ変わったりしても、文句も言わず、その環境を楽しんだり、適応しようとしたりしている子どももいる。

 気分を入れかえて、午後からは、アメリカの「Boys & Girls Club」へ。中学校のグループも一緒に楽しんだ。アメリカの子どもたちは、ものすごく元気であった。日本とは違う雰囲気であるのは当たり前だが、希望者が参加する障害物走に、アメリカの子どもたちは意欲的に手を挙げて、アピールしていた。しかし、私たちのグループは…誰も手を挙げず、しんとしている。いろいろな子に声をかけ、先陣を切って2人の子が名乗りを上げた。素晴らしい。その後もそれに続いて、数人の小中学生がチャレンジし、ゲームを楽しんでいた。

 その後は、日本から持ってきた折り紙を子どもたちが教えてあげた。本を見ながら作る子、手本を見せて作る子、難しそうにしているアメリカの子どものために代わりに作ってあげる子、それぞれが様々に作っていた。新聞紙で作った大きなカブトが大好評であった。帰りがけに「Thank you」と言って手を振って帰ってきた。子どもたちはアイスをもらう。しかし、バスの時間が迫っていて、アイスを座って食べていると間に合わない。お行儀が悪いのだが、歩きながら食べた。日本とは違う楽しさに、子どもたちのテンションは上がっていた。
 
 帰りにお迎えが来たとき、ある子がなかなか英語で家族と話せていないようで、ホストファミリーが心配していた。彼女自身は楽しんでいるのだが、なかなか伝えられていないらしい。ホストファミリーは「英語の勉強できたのだから使ってくれると嬉しい。」と望んでいた。日本では黙っていても、周りがいろいろとしてくれることもあるが、今はアメリカにいる。さて、これから彼女がどのようにコミュニケーションを取っていくのか、彼女の目標でもあると思う。

 帰りに日本への手紙を書くように伝えたが、すでに出している子もいれば、まだ全然書いていない子もいる。「手紙なんて、待ってないよ。」という子どもも。日本でこの日記を読みながらご家族の方は心配しているのに。さて、ホストファミリーに自分で伝えて、手紙を出せているかどうか、手紙が届くのを待っていていただきたい。

 いよいよ、明日はサンフランシスコへの遠足。お小遣いをいくら持って行こうか、考えているようであった。サンフランシスコは寒いので、上着を持ってくるように話した。どうやら、毎日何をするのか、しおりを見ていない子どももいるようだ。様々な変更もあるが、自分のことは自分で今まで以上にできるように、この機会を生かして取り組んでいってほしい。

 

サンタローザ小学生 レポート 8月5日(火)

 今日は、終日研修の日。サンフランシスコにて、買い物をしたり、見学をしたりと研修が行われる。集合場所のFinley Parkに、小学生グループを含むSanta Rosaの3グループが集合した。いつもよりやや早めの集合だったためか、いつもの集合場所(学習センター)でなかったためか、集合にやや時間がかかった。いよいよバス3台に分乗し、およそ1時間余り、バスに揺られてサンフランシスコへ向かう。

 途中、ゴールデンゲートブリッジで記念撮影を行う。MNCCスタッフも大勢サポートに来てくださった。そこで不審人物等への注意がなされた。3人以上で行動すること、バッグをできるだけ前に持つこと、ホームレスもいるので写真を撮ったり、声をかけられても無視したりすることなどである。これまで、Santa Rosaにいるときは、子どもたちもあまり感じていなかったことだろう。Santa Rosaは比較的治安がいい場所のようだ。渡米して約5日。「アメリカって、こんなもの。」と思っていたところにやや緊張が走る。買い物をしたり、休憩をとったりする時間は短かったが、子どもたちはお土産や自分のものを買ったり、見学したりできた。

 いよいよ目的地のサンフランシスコへ。ピアの近くで昼食をとった。それぞれのホストファミリーが作ってくれたものや現地だからこそ食べられるものなど、ときどき飛んでくる海鳥を気にしながら各々が食事を楽しんだ。昼食後は、目的地のピア39へ。昼食をとった場所よりぐっと観光地らしさが増し、レストランやお土産や、もちろん換金できるところもある。ここでも集合写真を撮った。その際、MNCCスタッフに「小学生グループは、整列が早いですね。」とお褒めの言葉をいただいた。これまでも写真撮影やグループ集合など、機会を見つけて整列させてきた成果であろう。指導する者も、また子どもたちもうれしかったことだろう。

次は、グループでの自由行動を行う。子どもたちに与えられた時間は、なんと2時間。それぞれに、お土産を見つけたり、「とりあえず飲み物。」と買いに行ったり、ウインドウショッピングをしたり、それぞれのグループ毎に品定めを行った。2日目までは、男女間の交流が少なかったものの、グループ活動を取り入れることにより、男女ともに話しかけたり、お互いに気を遣ったりしながら、トラブルも少なく過ごしている。レストランはもちろん、洋服やアクセサリー、果物まで売っている。キーホルダーを買う子に「誰に買うの」と聞くと、「スーツケースをもらったから」との返事。自分の体よりも大きくて、車輪を動かすのに苦労していたスーツケースを引いている空港での姿が目に浮かんだ。そして、2時間もあっという間に終わった子どもたちは、手にいろいろな袋を下げて集合場所に戻ってきた。戻ってきた子どもたちは、それぞれに「あんなのがあった。こんなのがあった。」と自分の買ってきたものを披露している。逆に、次の終日研修で買おうと思っている子は、それを見ながら次の買い物に思いを馳せていた。

集合して、バスに乗り込んだのが4時前。この時点でいつもの下校よりだいぶ遅くなることが分かった。予定では、チョコレート工場に行くつもりだったが、とても立ち寄れる行程ではない。一路、Santa Rosaに向けてフリーウェイをひた走ると思いきや、国道を北上する。バスの中では、子どもたちは久々の長い日本語で会話できることを楽しんでいた。

そして渋滞もありながら、Santa Rosaに着いたのは、7時前。ホストファミリーは、笑顔で迎えに来ていただいているが、バスから降りた子どもたちの表情は、「疲れた。」というものだった。普段、学校の遠足でもこんなに長丁場なものはない。このホームステイは「自立への旅」が大きな目的である。ただ、子どもたちに勘違いしないでもらいたいのは「自立」と「自由」の違い。似ているようで、大きく違う。みんなが並んでいる中、中学生と話すのはよいが、列を乱し、スナック菓子をほおばる姿は、自由?自立?アメリカだから?きっと、この終日研修で多くの成果があっただろう。

この終日研修でサンフランシスコに来たMNCCの研修生はおよそ200名。この団体を大きなトラブルもなく運営するMNCCをはじめ、現地受入団体、そして送り出してくださった日本の家族とホストファミリーに感謝したい。子どもたちは、お土産の大きな袋だけなく、心の中に大きな大きな思い出と大きな大きな感謝を持って帰ることになると願っている。

 

  今日は、午前中が授業で午後から、Car Wash&Garage Saleの予定であったが、終日Car Wash&Garage Saleに変更。私たちも子どもたちも学校から、Car Washの場所へ移動。予定変更には慣れてきているのだが、やはり、少し驚いた。このボランティアは、今度はアメリカからホームステイをする子どもたちのための寄付金集めである。

 今日も、中高生グループと一緒に活動。MNCCのスタッフの方も今日から滞在してくださっているので、心強い。TC補助のリサ先生の説明を聞いて、タビサ先生が車の洗い方の説明をしてくださった。最近のタビサ先生との合言葉は「English English English!」私たちも心がけてはいるが、つい日本の学校のように説明してしまう。子どもたちにまず、ある程度はさせないといけないと反省。

 まずは、中高生が先にCar Washへ。そして、小学生グループは先日作ったポスターを持って、大通りで運転手さんたちに呼びかけたり、日本から持ってきたGarage Saleの品物を並べて販売したりした。机の上には、扇子、シール、ぬいぐるみ、日本食、子どもたちの各県の名前が表示されている手ぬぐいやタオル、文房具などなど。ところ狭しと多くの物が並べられた。ここでも、日本で家族の方と考えながら持ってきたんだなと保護者の方々の優しさが感じられた。だからこそ、たくさんの方々が来てくれることを願った。

 初めての呼びかけの活動に子どもたちは意欲満々!「Hello! Free Car Wash!」とジャンプしたり、ポスターをたたいてアピールしたり、「Come Here」と体全身を使ってCar Washの場所を指さしたりとがんばっていた。それに答えるように、走る車からはクラクションが鳴らされる。日本ではまず見られない。また、洗車はしなくても、わざわざ窓からお金を出して寄付してくださる方もいた。本当に親切な方が多い国だ。だが、子どもたちも一生懸命に呼びかけるのだが、そんなに多くの車は曲がってはくれない。人を呼び集める難しさが分かったことだろう。そして、今日はアメリカに来てから一番の暑さだ。子どもたちの体力も限界に近づく。しかし、呼びかけるたびに車が1台、2台と曲がっていくと、元気も回復。また、大きな声で呼びかけることができた。そして、短いランチタイム。待っている場所には陰の場所もなく、持たされた水もどんどん減っていった。グループごとに交代で食べるので、ゆっくりする余裕もなかった。

 ところがここでサプライズ!何と地元の方が、がんばっている子どもたち全員にピザの差し入れをしてくださった。しかも、長机の幅ほどのBig Size!子どもたちが食べきれないくらいの6箱も持ってきてくださった。それをおいしそうにほおばる子どもたち。でもゆっくり休んでいる暇はない。

 午後からは、中高生と協力してお待ちかねのCar Wash Time!!自分たちで考えながら、コツをつかんで取り組んでいった。ホストファミリーも車をたくさん持ってきてくださった。水分補給をしながら、車が入ってくると、さっと動く子どもたち。タオルの種類で場所を分担して拭く。ときには、高圧洗浄の水をかぶりながら。そして、拭き終わった後は、笑顔でお見送り。そうした、ある種日本の「おもてなし」的な行動が共感を呼んだのかもしれない。今日は、アメリカに来て、特に自分たちで考えて行動できた日かもしれない。寂しくても、自分の思い通りにいかなくても、誤解されても、それを受け入れて乗り越えていかなければならない。

 そして、明日はホストファミリーに日本料理を作る日である。先日、練習した質問を何とかがんばって話しているようである。でも、ある子がぽつりと一言「カルピスを買おう」どうやら、こちらでも売っているらしい。やはり、日本の食べ物や飲み物が恋しい子どもたちであった。

 

 今日は,午前中学習センターで授業を受けた後,午後にアジア系のスーパーマーケットへ食材を買いに行く計画だ。

午前中に,まず大きなお礼状(?)を書いた。Boys & Girls Clubへ,Car Washの場所を提供してくださった方へ,ピザを差し入れてくださった方へ,である。先日,Car Washの看板を作ったので,やり方はさほど難しくないようで,自分たちなりに工夫して描けていた。今回は,お礼状ということで,みんなそれぞれにサインを記した。私たちのプログラムのために尽くしてくださった方々へのお礼に心を込められただろうか。

書き終えると,中庭に出て英語を使ったゲームを行った。前の人が "I am going to make〜."と言うのを聞いて,次の人が"He(or She) is going to make〜."と自分の"I am going to make〜."を言っていくゲームである。「〜」のところには,今日帰ってからホストファミリーに作る料理名が入る。もちろん,ゲームは最初の方が楽で,人数が多くなっていくうちに誰が何を作るんだったか分からなくなる。しかし,TCやPA,MNCCスタッフの支援を得て,何とか1周(20名以上)を終えることができた。英語の発音が難しいとはいえ,やはり声が小さい。これでは,ホストファミリーも困るだろうなと思う。日本と違い,自分の意思をしっかり伝えないと分かってもらえない国では,これだと苦労する(これを書いているPAはそれで苦労しているから)。曖昧にしていると,放っておかれてしまうので,声をしっかり出して自分の意思を伝えさせなければならないと感じた(自分自身もそうだが)。次にYes, Noクイズ風のものを行う。"I like〜."と言うのを聞いて,共感できる人はYesへ,共感できなければNoへ移動するものである。ここでは,徐々にシビアなものが出てきて"I like English."と言われて,日本だったら,Yes, No分かれるところだが,ここはアメリカ。そしてホームステイの研修で来ている身。子どもたちは,TCやPAの顔を覗きつつ,Yesへ。他にも"American culture","American Foods"など。そんなことを聞いてNoを選べないのか,本当に心から好きなのか・・・。"I like home."では全員がYESへ。お家では,多くのけんかを保護者としていたも,恋しいのだろう。子どもたちが話すことは親や兄弟のことが多いのだから。

次は,暑い室外から屋内に入り,これまでで好きだった活動を問いかけ,それが「いつ」「どこで」「だれと一緒だったか」を問う学習を行った。外国語活動が小学校に導入されたとはいえ,文字の読み書きを学習していない子が多い中で,耳で聞いた発音を混ぜながら,質疑応答を繰り返した。アメリカに来た頃はいつも「?」だった子たちも,周りの環境で耳が慣れてきたせいか,しきりに言おうとしている。感心! 中には辞書を持ってきて調べる子も。偉い! そうやってたくましく生きていってほしい。今日の学習を総括すると,おそらくTCが子どもたちとホストファミリーとがコミュニケーションを取れるように仕組んだものだと感じた。今日学習したフレーズは,家でも使える。使ったかな?

午後からバスに乗って,アジア系のスーパーマーケットへ。公共バスに乗るのは,3回目だがだいぶ慣れてきたようだ。聞くところによると,日本であまりバスに乗ったことがない子もいる。アメリカでいい経験になったね,と話す。スーパーマーケットに入ると,それぞれお目当ての品物を探しにマーケット内を歩き回る。「先生,これでいいですか?」「先生,これしかないんですか?」って,"English!, English!, English!"じゃないの? まあ,こればかりは,TCの先生に聞いても分からないので,PAが担当する。しかし,日本の親御さんが準備してくださったものが多く,たくさん買い込む子は少なかったようだ。しかし,アジア系で多くのものがあった。白菜,「辛」と書いてあるラーメン,チャイナ服,ドリアン…。日本のものだけじゃない。価格的には,嗜好品といわれるものはやや高いものの,食料品は,それほど高くないと感じた。今日このスーパーで一番売れたものは,「おーいお茶」だったようだ。日本の物が恋しいのが伝わってきた。

今日の宿題は,日本から持ってきたり,今日買ったりした食材を使って料理を作り,ホストファミリーにごちそうをすること。そして,それを写真に収め,感想を聞いてくることと言っている。明日,どんな日記を書いてくるのか楽しみだし,うまくいかなくても,ホストファミリーは喜んでくれるだろう。

 

サンタローザ小学生 レポート 8月08日(金)

 今日は,1日,Fair会場で過ごす! 昨日から,子どもたちもとても楽しみにしていた。最近は,ホストファミリーが子どもたちを旅行やキャンプに連れて行ってくださったり,アメリカンスクールに通わせてくれたりとしてくださるので,小学生全員がそろってはいない。アップされる写真を見ながら,「うちの子どもが写っていない」と思われずに,安心していただきたい。みんな,それぞれに自分のホストファミリーと楽しんでいるので。

さて,朝はFair会場にそれぞれで集合。集合した子どもたちに,昨日,何を作ったか質問してみると,「卵焼き」「おにぎり」「あおさスープ」など様々な答えが返ってきた。ホストファミリーがおいしそうに食べる姿や作った料理の写真を見せてくれた。日記にも「誰かのために作って,『ありがとう』言われて,初めてその意味がわかった」と書いている子どももいた。でも,中にはまだ実施できていない子どももいるので,せっかくの機会を無駄にしないようにアドバイスした。そんな朝の始まりにハプニング発生。しおりには10時開園と書いてあったが,開園は11時からであった。そんな中でもTCの先生方は時間の変更は気にされない。そこで,子どもたちが楽しめることを考えて実行してくださる。まずは,みんなで歌を歌う。子どもたちには少し難しめだったが,単語を繰り返しながら,歌っていく。小学生にとっては,ややつらかったかもしれないが,「1,2,3・・」「4,3,2」のような簡単な単語も出てくるので,何とか歌っていた。

その後は,全員で,鬼ごっこをした。何というゲームか,ゲームの名前はわからないが,真ん中にオニの役割をする人が立ち,(こちらではサメ)魚の役の子どもが,端から端を走って,オニ二に捕まらずに逃げていくゲームである。もし,オニにタッチされたら,海のわかめのようにそこに留まり,逃げていく子どもたちをタッチするのである。また,一斉に走ると混雑するので,服の色や身に付けている物の色をオニが指定し,その子どもたちが走り抜けていく。初めはルールのわからなかった子どもたちであるが,やっていくうちに慣れてきた。元気に走り回り,自らオニになりたいと言って,多くの子どもたちを捕まえていた。

みんなで楽しんでいるうちに,あっという間に,開園時間。早速,入場と思っていたら,会場内ではお金を使わないようにとのこと。どうやら,以前,乗り物やゲームに持ってきたお金をすべて使い込んだ子どもがいたらしい。子どもたちはがっかりとした表情。それもそうだ。目の前にはゲームやアトラクションがあるのだから。そして入園。早めのランチタイム。最近では自分でランチを作ってくる子どもたちもいる。もちろん,ホストファミリーも働きに出ているので,自分で買う子どもたちもいる。おにぎりを食べる他の友達がうらやましくても,持たされたものや買ったものをしっかり食べていた。

その後はどのように行動するのかと思っていたら,やはりアメリカは子どもたちに優しい国だ。乗り物に乗らなくても,様々な場所を無料で楽しめるようになっている。スタンプラリーで,全部集めると景品をプレゼントしてくれたり,アイスクリームをくれたり,アシカのショーも見たり,牛や羊や山羊などの動物たちとふれあえたり,石のネックレスを作ったりすることができた。

今週末の予定を聞くと,誕生日パーティーがあったり,ネイティブアメリカンの家に行き体験をしたりとさまざまである。ふとカレンダーを見ると,8日。帰国まであと11日。子どもたちは残りの日々をどのように過ごすのか,楽しみである。

 

 週末が明けた月曜日。子どもたちは,どんな表情で来るだろうと見ていると,何だか疲れた様子。日記を読むと,週末に海へ出かけた,キャンプに行った,バースデーパーティーに呼ばれた,アイススケートをした,ジェットスキーに乗ったなど,充実した週末を送ったようだ。その分,その反動が出ているよう。日本ではなかなかない体験をした子が多い。ホストファミリーに感謝したい。PAや日本の保護者からすると「いい思いしてるね」という感じだろう。保護者の皆様,お子様が帰ってきたら,どんな週末を送ったか,ぜひお聞きください。

さて,今日はいつもどおりの学習から入る。まず, "I like 〜.","I don't like〜."の復習だったが,そこに,友だちの好きなものも覚えておいて付け加える学習も行う。ここで,"don't"と"doesn't"の違いに気付く。日本の中学だと,文法で学習するところを,実地で学ぶ。これこそホームステイのいいところ。子どもたちは,すぐに適応する。さすが,耳が肥えてきただけはある。次に,週末に何をしたか,どこへ行ったか,誰といったか,面白かったかを問う復習。日本語を英語にするのがだいぶ早くなってきた。Excellent! ただもっと声を出してほしい。日本人の特徴だろうか。ホストファミリーは大きな声で話していると日記にも書いているのに。さらに,質問をした答えがYesだった友だちやTC,PAの名前を書いてビンゴにするゲーム。これがなかなか手強く,どう質問していいやら分からない中でも一生懸命尋ねていた。少しでも早くビンゴにしようと,男女ともに関わらせる。そうやってグループも円滑になっていくのだ。最後に,いわゆる「手遊び歌」を行う(九州の方へ。授業中にする手遊びではありません)。右隣の人の左手に右手をのせて大きな円を作る。そして,歌に合わせて右手をタッチされたら,左隣の人の右手にタッチしていく遊びを行う。「アルプス一万尺」のような曲に合わせて,手をタッチしていく。これが非常に盛り上がった。自分が最後にならないように早く回す子,わざとゆっくり回す子,いろんな作戦(?)を立てていて楽しめた。

このあとランチを食べる。先週は「多すぎる」「甘すぎる」などぼやいていた子たちも今週は何も言わず食べる。慣れてきたのか,それとも自分で少なくしてとか言ったのか。自分で作っている子も増えてきた。昼食もそつなく食べ終わるようになった。

午後のプログラム開始。今日の午後は,食事が十分でない人たち(子どもを含む)のために集められたいろいろな食材を見学したり,実際に袋詰めにしたりする学習だ。数台の車(ホストファミリーが車を出してくださったところもあった。ありがたい)に分乗して,いざフードバンクへ。箱や缶詰が山積みになっている様子を写真に収めたり,施設の方の話を聞いたりして学習していく。満足に食事が与えられていない人の40%が子どもだということを聞いた。私の近くにいた子と,学校があって学校に行けていることがどれだけ幸せなことか,給食があってそれが与えられることがどれだけ恵まれているかについて話した。自分の状況に置きかえて考えている子もいた。日本では,「当たり前」のことがそうでないことに直面する。そんな話をしたからか,その後の人参の袋詰めは,みんなが懸命に取り組む。提供された人参を5パウンド(約2.3s)ずつ袋に入れて,口を結ぶ活動。最初は,どれぐらいの重さか分からなかった子もコツをつかむと順調に作業が進んだ。あっという間に袋の山が。子どもたちは,よく取り組めた。

今日は早めの帰宅。明日は2度目の終日研修。サクラメントに行く日だ。前回のサンフランシスコ研修を生かして,元気に,そして実のある研修にしたい。そして,集団行動を乱したり,失礼のない言動のないようにしたりしたい。

 

 

サンタローザ小学生 レポート 8月12日(火)

 今日は2度目の終日研修。中高生も併せての大きな団体で,サクラメントに行く。前回のサンフランシスコ研修を生かして,子どもたちがどのように過ごしていくのか,楽しみだ。今日も,サンフランシスコ研修で集合した公園へ。小雨が降っている。いつもより肌寒い。前回よりも何だか,集合が悪い。私が到着したときにはまだ,バスも到着していなかった。そんな中で小学生は徐々に集合してきた。子どもたちの中にはサクラメントは何もないところとホストファミリーから聞かされている子どももいたようだ。また,今日も眠そうな子もいる。この場所での集合する予定の全員がそろったので出発。今日は,一緒にホストファミリーも同行した。出発して早速,寝ている子どももいる。私たちのいるサンタローザからサクラメントまで,バスで約2時間あまり。暑さはこちらが70とすると,むこうは90くらいと暑いとのこと。(日本の気温ではないので,お間違えなく)

そして,スムーズにカリフォルニア州議事堂へ到着。ここは1982年に完全補修された議事堂で,1回には歴史博物館,3階には立法議会がある。その大きさと迫力に子どもたちのカメラがリュックから出される。中に入るときにはセキュリティーチェックが行われた。それもそのはず。今も,この議事堂ではカリフォルニア市民のために政治が行われているのだから。子どもたちは,そこのセキュリティーの方々にやや圧倒されながら,通過。「よかったあ。中にはさみが入っていたんだ」と一安心。いよいよ,中の散策へ。ここでは団体で行動した。議事堂の中は広いし,中に何があるのか,見当もつかない中で,グループ行動は不安である。また,ここでの時間も少なかった。

そしてそこで,最初に見たのは,高さ120フィートもあるドーム。19世紀初期の壮麗な建物を保存するために,職人達が古い写真を見ながら,色やデザインを確定していったようだ。その大きさと美しさに感動した。中の施設も,昔の長官室や事務室の様子が再現されていた。子どもたちは至る所で,撮影大会。「アメリカに来て300枚は写真を撮った」という子どもも。お家の人に説明できるのかが気になったが,それくらい,日本では見たことのないものに出会っている証拠だと思う。慌ただしいながらも,充実した時間が過ぎた。

そして,バスに乗って,昔のサクラメントの建物が残るオールドタウンへ。川沿いに船があったり,近くに鉄道博物館があったりしていた。町並みは,まるでアメリカの西部劇に出てきそうな建物が残されていた。そこで,お待ちかねのランチタイム。自分で作っている子もいれば,作りたいとお願いしても,なかなか作らせてもらえない家庭もあるようだった。それぞれの家庭の事情があるから仕方がないが,そのことに関して文句も言わない子どもの姿に成長を感じた。まあ,でも日本の家族や親戚などの自慢はよくしているが。

ランチタイムも終了し,早速,町並みの散策へ。ここで,一緒にいらしたホストファミリーの方が様々な説明をしてくださった。「初めて鉄道が開通した場所だ」とか,「向こうの方には,鉄道が並んでいる」などと教えてくださった。初めての場所で子どもたちをどのように案内するか迷っていたので,本当にありがたかった。まずは,鉄道博物館へ。昔の蒸気機関車や鉄道を開通するための様子が再現された博物館であった。そこでも,素敵な出会いがあった。日本に何度も訪れたことのある博物館の方が,わざわざ案内をしてくださった。流暢な日本語と共に。見ただけではわからない仕組みなどをわかりやすく教えてくださったので,子どもたちも楽しく過ごしていた。記念写真の言葉は「ASAHI」「KIRIN」「SAPPORO」というので,とてもおもしろかった。(大人にしかわからないだろうが)「Thank you」と言ってお土産物屋さんへ。まだ小学生なのに自分のものではなく,家族や友人に買う姿がかわいらしかった。

そして,いよいよ町の散策へ。ここではグループ行動へ。1時間という時間ではあるが,様々なものを見ながら,手に取りながら楽しい時間を過ごしたようであった。そんな中,子どもが一言。「ハンバーガーを買ってもらわなくちゃ」そう,オリエンテーションでの社長との約束を思い出したのだ。スタッフの方が連れて行ってくださり,本当に社長からハンバーガーをごちそうになった。ありがたいことである。

今日はホームステイで感じる人との出会いのありがたさを実感した1日であった。また,子どもたちの偉かったところは,食べ物や飲み物を買ってもずっと,飲んだり食べたりしながら歩かなかったところ。日本人特有の学校の決まりなのかもしれないが,アメリカでも,食べたり飲んだりしながら町中を歩いている人をあまり見たことがない。何を学び,何を貫いて,自分のものにしていくのかも大切なことだと思う。

 

 このホームステイも残り1週間となった今日は,日程が変更された。もうだいぶ慣れてきた。昨日の時点で,ファーマーズ・マーケットに行くことは聞いていたが,まさか午前中に行くとは思わなかった。今日は,全員が登校した。朝ごはんもしっかり食べてきているよう。しかし,日記を見ると就寝時刻が遅い子が増えてきているのが気になる。 

 午前中,上記ファーマーズ・マーケットに行く。日本だと産地直売所というものだろうか。PAは,以前別のファーマーズ・マーケットに行ったことがあったので予想できていたが,サンタローザのそれは,少し規模が小さかった。平日だというのも影響しているのだろう。中には,初めて訪れる子もいて,初めはいろいろな野菜や果物の写真を撮るのに夢中になっていた。そのうち,試食させてくれるところを見つけるや,そこに20人が群がる。子どもたちに人気があったストアは,ジャムの店とはちみつの店。さじに乗せてくれるそれらをテイスティングして,買うのを決めていた。一人が買うと,次々と。お店の人も何を売ったか分からない場面もあった。そうこうしているうちに1時間があっという間に過ぎた。ホストファミリーへと,ブドウを買う優しい姿も垣間見られ,微笑ましかった。 

 学習センターへ移動し,昼食。2週間も経つとグループが固定化してくる。できるだけ多くの人と他県の人と関わらせたく,席替えを促す。残り1週間しかないので,ここでもいろいろな交流を行ってほしい。午後は,TCがゲームや歌を取り入れた英語の学習を進める。まず,フリスビーで遊びを生かしての学習。小さな円を作って,昼食に食べたものを質問して投げて,受け取った子どもが答えた。次に,”Mr.FOX”ゲーム。日本で言う「だるまさんが転んだ」を行う。日本とルールが多少異なるが,子どもたちはそれぞれに鬼に近づいたり遠ざかったりして遊ぶ。子どもたちの元気な姿がカリフォルニアの日差しに輝いて見えた。そして,場を屋内に移し,”California Camping Song”を習う。カリフォルニアの自然を織り込んだ歌詞だ。子どもたちには歌詞を提示せず,耳から聞こえた音を拾って歌わせた。山が,湖が,川が,花が好き…。といったような内容だ。高学年児童で,初めて聞く曲なので,声がなかなか出ないのも分からなくもないが,研修で来たのだからとTCやPAから”Louder!”と声が。途中のハミングだけは,声が出ていた。最後に,”Telephone”ゲーム。日本で言う「伝言ゲーム」。もちろん英語で行う。6〜7人のグループで,最初は簡単な単語から。徐々に,2〜3語へ。最後は文を回すグループも。それぞれに工夫をして,非常に盛り上がった。 

 先週末から,帰国することを想定した準備も始まっている。今日は,さよならパーティで行う出し物をそれぞれのグループで決めた。内容は,後日をお楽しみに。果たしてうまくいくのか分からないが,決めたからにはしっかりとそれが伝わるようにやってほしい。また,昼食後やゲーム等の合間を見て,同じくさよならパーティ時のお礼文を書かせた。すでに家で書いてきた子はそれを英文にし,TCに発音を習い,練習に入っている。一部の子の文章を読んだが,しっかりと感謝の言葉が入っている。これを書かなくてはならない。長い文章を英語で発音するのが難しい子は,簡単な英文に書き換えている。そして,残り1週間で暗記してくるように話した。最後に堂々と発表することを期待したい。 

 日本の保護者のみなさん。子どもたちの手紙は届いたでしょうか。ほぼ全員出しました。残念ながら手紙を書いていない子も,日本料理を作っていない子も。その手紙は1週間が終わったころの文章なので,不安な様子が書かれていると思います。日本料理が食べたいとか,帰ったら○○がしたいだとか・・・。でも,2週間たった今,複雑な思いを抱えながらも元気にやっています。「自立」に向かって歩みだしている子どもたちをぜひ遠くから見守ってください。あと1週間もありません。できることを精いっぱいやらせて帰らせます。

 

サンタローザ小学生 レポート 8月14日(木)

 今日は学校外での終日研修。公園に集合しての研修である。中・高校生も一緒の研修であった。 朝,公園に集合したのだが,肌寒い。小雨も降っている。いつもの気温が70度とすると今日は50度(摂氏で言うと10度くらいだろうか)。あまりの寒さに,みんな,固まって集まっている。 

 今日は,まず初めにラコタ族の方のお話を聞いた。今日のこの話のことで,公園に行く途中の車の中で「その人たちはどこに住んでるの?森の中?」との質問。マンガの読み過ぎなのか,テレビでよく見るアフリカの民族と勘違いをしているのではないだろうか。ホストファミリーに話すと苦笑いをしていた。小学生の知識だから仕方がない。みんなで円になり,座る。その方が,みんなが座っているところを清めてくださった。友達になるための儀式だという。太鼓の音が流れていた。ゆっくりとその方が話す。「私はベアと言います。私の精神は,熊から影響を受けています。私の由来は,白のアフリカンバッファローです。」日本語に訳し,文章にすると,うまく伝えられないが,Mr.Bearの言葉は重みがあった。儀式の時にかかっている太鼓の音についても話された。「なぜ,太鼓の音かわかりますか?それはこのリズムが母なる地球を流れる水の音と同じだからです。私たちは自然から与えられて生きています。だからこそ,水などを無駄に使ってはいけません。」一つ一つの言葉が心に染みる。また,動物の毛皮も見せてくださった。「動物を殺しても,どこも無駄にすることはない。」と。目の穴や足の爪がついている毛皮を初めは怖がっていた子どもたちも,後から触れるようになった。「かわいそう」と言う中学生の女の子がいたが,私たちは牛肉や豚肉や鶏肉,野菜などを体に取り入れて生きている。目の前にあるステーキを見て,かわいそうとは言わない。命をいただいて,私たちは生かされていることをより実感した。 

 そして,「男性と女性はどちらが強いと思うか。」との質問。中学生の男の子が答えた。「女性」と。「私たちは誰から生まれたのか,病気のときに看病してくれるのは誰か,どちらが長生きをしているのかを考えればわかる。だから,男の子たち,結婚するときはちょっと考えないといけないよ」とのメッセージに笑ってしまった。その方といると,みんなの心が穏やかになったような気がする。朝,頭が痛いといっていた女の子が元気に写真を撮っていた。不思議な力を感じた。 

 お話の後は,みんなでオリエンテーリング。TCの先生方が準備してくださったメッセージをたどりながら,公園内を中・高校生を交えた3グループに分かれて散策した。やはり,小学生は行動が早い。英語の文字は読めなくても,どこにあるか話すと,走って取りに行ったり,遊具の中を探したりしてゴールした。そして,お待ちかねのランチタイム。BBQと思っていたら,公園内のグリルでソーセージを焼いてのホットドッグとスナック。頭の中に「お肉」とあったので,子どもたちにはやや,物足りなかったようだ。みんなでおかしを分け合う姿がかわいらしかった。食後には公園内のグリルで,マシュマロを焼いて,ビスケットに挟んで食べた。「S‘MORE」というお菓子だ。口の周りが溶けたマシュマロだらけになっていた。 

 午後は,フリータイムとなった。アメリカの友達との交流はなかったけれども,中学生と野球をしている男の子達がいた。日本から持ってきたグローブが役に立った。他の子は公園でゲームをしたり,遊具を楽しんだり,おしゃべりをしたりして午後を過ごした。明日も数人の子が来ないようである。月曜日は場所を変えてのさよならパーティーである。少しつらいものがあるが,子どもたちなりに考えているので,成功できるようにアドバイスをしていきたい。明日は,お待ちかねのスヌーピーショップに行く日である。お金をいくら持ってこようかなと張り切っていた。

 

サンタローザ小学生 レポート 8月15日(金)

 今日は,午後からショッピングモールへ行き,サンタローザのアイスホッケーチームの練習を見学したり,スヌーピーのショップへ行ったりする計画だったが,アイスホッケーチームの見学がキャンセルとなった。午前中,学習センターで学習する前に,17日がTCタビサの誕生日ということで,まずはハッピーバースデーソングでのサプライズ。この数日間,TCは所用で席を外していたため,久しぶりの子どもたちの再会とこのサプライズに大変喜んでいた。そして,さらに子どもたちからお菓子の詰め合わせセットが送られた。一つ一つの品を手にしながら,喜んでいた。そして,子どもたち一人一人とハグをした。 

 さあ,学習開始。まずは,数人で円を作り,一人がボールをトスして渡す。もらった人にアメリカで楽しかったことやおいしかったものなどを聞き,もらった人が答えるゲームを行った。こちらへ来た当初は,なかなか言えなかった英語も少しスムーズに言えるようになってきた。単語が分からない子も,友だちの答えを聞いて言えるようにもなってきた。次に,グループの一人が目隠しをして,他の子の指示で宝物を探すゲームを行った。ここでは,”turn right”, ”turn left”, ”go straight”, ”stop”などの単語を使って,案内をする。自分たちで難しい所に隠しておきながら,指示が難しくなることも。そして,意地悪なPAから”jump”などの指示も。跳んでも宝物はないけど,指示通りに動くから感心。午前中の最後は,自分の名前を縦に書き,そのアルファベットから,始まる主に性格を表す言葉を見つけるゲームを行う。長い名前の子は苦労した。リストと辞書を見比べながら,自分に合う単語は何かを一生懸命探した。持ち帰っていると思うので,帰国した際に見てみてほしい。

 昼食をとるが,これまでは何度となく昼食の不満を口にしていた子も,自分で作ってきたり,味に慣れてきたりと適応する姿が見られた。自分でハンバーガーをお店で頼んだのはいいが,大きすぎて食べるのに苦労した子もいた。昼食を食べ終わり次第,さよならパーティの招待状を書いた。なかなか慣れなかったアルファベットも午前中のゲームのおかげか,スムーズに書ける子が増えたようだ。なお,さよならパーティは18日(月)の夕方。きちんとホストファミリーに招待状を渡すように伝える。 

 午後からバスに乗って,ショッピングモールとスヌーピーのお土産屋さんへ。バスに乗る時間が迫り,バス停までダッシュ。子どもたちは本当に元気である。引率の先生もがんばらなきゃ。ショッピングモールでは,残り日数が少ないこともあり,ほぼ全員が手にいろいろな物を買ってきた。お菓子,おもちゃ,ジュースなど。限られた予算内で,やりくりしている姿が微笑ましかった。「これはお父さん,お母さん,兄弟へ・・・」と日本の家族のことを考えている。最後のスヌーピーのお土産屋さんでは,待ってました!とばかりに財布の紐が緩む。ぬいぐるみ,キーホルダー,写真入れ等々。しかし,よく見てみると,UNIVERSAL STUDIO JAPANの文字が。えっ!ここが本場じゃないの?と言いつつも,買っている子どもたち。本場で買うのがいいのかしら。1セントのコインを記念硬貨にする子も見られ,それぞれに買い物を楽しんでいた。そして,買ったら友達と見せ合いっこ。何だかお決まりのパターンになってきた。 

 さあ,このホームステイも残すところ4日。最後の日は,空港に向かって帰国するだけとなると,実質3日しかない。この週末は,それぞれにホストファミリーと最後の楽しいひと時を過ごすに違いない。帰りに迎えに来たホストファミリーに聞くと,公園に連れて行ったり,パーティを開いてくれたりと子どもたちのためにいろいろな楽しい企画を考えてくれているようだ。中には,その前倒しで今日からキャンプに行っている子もいるぐらいだ。そうしてもらった子どもたちもそれに応えて「ありがとう」と言ったり,表情や表現で見せたりしてほしいし,これまでにしていただいた分,さよならパーティを盛大に盛り上げたい。月曜日の登校が楽しみだ。

 

 今日が最後の日。アメリカでの最後の1日である。最後の週末を楽しく過ごしてきたのもあるのだろうが、「日記は持って来ていない、日記はあるけど書いてきていない」という、最後の日の行動にがっかりした。この3週間で変な自己判断だけがついてしまったのか、今日の「さよならパーティー」が不安である。

 今日の集合場所も今まで学習してきた場所ではなく、実際のさよならパーティーの場所であった。早速、打ち合わせてきたことの確認をする。小学生なので、やはり練習が大切である。経験している子どもでも、1年に1回の発表会の仕方は忘れてしまう。例えば、運動会では中高生は練習時間が少なくても、自分たちで行動できるであろうが、小学校では並び方、走る順番、入場の仕方など、様々な練習を何回もしているのである。それなのに、計画を立てていたとしても、1日で練習も本番も行わなければならないというのは、子どもたちにとっても大変である。ただ、先週末に、同じ場所での中学生のさよならパーティーに行っている子どもがいたので、とても助かった。

まずは、会場の飾り付けから行った。持ってきた折り紙で輪飾りを作る。でも、作っている姿を見ると、経験のない子がいるようだ。しかし、子どもたちが互いに協力して部屋いっぱいを飾れるくらいの長い輪飾りができた。また、ある子が紙の花飾りを持ってきていたので、それを使い、飾り付けをする。折り紙で様々な飾りも作った。習字の得意な子が「さよならパーティー」の文字も習字で書いて看板もできた。なかなか手際よく飾り付けができた。
 
そして、いよいよデモンストレーションとパフォーマンスの発表練習。しかし、ここでも変更!先週末のパーティーもどうやら時間が足りなかったらしい。そこで、計画していたものをどのように変更するか、再度、グループで打ち合わせをしていよいよ、リハーサル。ところが、何を言っているのかもわからないほどの小さな声。PAからの「これまでに大きな声で言おうと言ってきたことがここでの本領発揮だよ」という言葉は伝わっているのだろうが、なかなか言えない。挙げ句に、全員でかぶとを作るパフォーマンスのはずが、実は作れない子もいたようだ。また、人とのコミュニケーション不足を感じた。この3週間の意味は何だったのだろうか・・・。発表が不安になってきた。

 気持ちを切り替えるためにTCが準備をしたThank youカードを作成した。思いを込めて、カードを作る。TCが写真まで用意してくれていた。ありがたいことである。自分の漢字の名前を書いたり、写真をデコレートしたりして、思い思いのカードが仕上がっていた。

 どんどん時間も迫っている。4時前にはホストファミリーが迎えに来る子どももいる。全員での練習も限られている。そんな中での2回目の練習。だいぶよくなってきた。子どもたちに再度確認をする。「何のためにさよならパーティーを行うのか」と問うと、「ホストファミリーへの感謝の気持ちを伝えるため」との答えが返ってきた。練習不足でも思いがあれば、見ている人に伝わるものはある。最後の練習のラストスパートを行った。
 時間が過ぎ、4時過ぎに帰って行く子どもたち。残りの子どもたちで、日本から持ってきたお菓子の飾り付けやガレージセールの残り物を飾ったり、イスや机を並べたりした。子どもたちのさよならパーティーへの思いが伝わってくる働きぶりだ。

 そして、いよいよ本番。急に言われた司会の2人もがんばって声を出している。4つのグループがそれぞれに工夫した。習字を発表したグループが多かったのだが、習字でアメリカの文字を書いたり、折り紙で作った物を見せたり、ピアノを弾いたり、空手の型を見せたり、クイズを出したりと自分たちで工夫して発表できた。全体ではラジオ体操をした。ホストファミリーも一緒にしてわきあいあいと行えた。またホストファミリーへのさよならスピーチでは、思いを込めて言うことができた。修了証書も笑顔で受け取った。ホストファミリーも我が子のことのように写真やビデオに収めてくれている。ホストファミリーの子どもたちへの愛がたくさん伝わってきた。

 いよいよ、明日の朝は帰国する。集合時間は早い。まだ片付けの済んでいない子もいるようだ。やや、体調を崩している子もいる。さよならパーティーの会場に忘れ物をしている子もいるので、ホストファミリーの家に何か忘れないか心配でもあるが、日本では家族が首を長くして待っていることであろう。どうか、待っていてくださいね。

 

  今日は帰国の日。わずか10時間ほど前にさよならパーティを終えたばかりの子どもたちは、寝ぼけ眼でFinley Parkにぞくぞくと集まりだした。今日は、これまでにも増して霧が深く、そこから細かい雨となって落ちてくる。その雨が涙雨と感じられたのは、私だけではなかったはずだ。思い出の詰まったスーツケースとデイバッグの他に、最後の昼食まで準備してくださるホストファミリーも多く、大変ありがたい。めいめいにホストファミリーとハグをしたり、握手をしたり、写真を撮ったりと最後の別れを惜しむ。TCも早朝ではあったが、最後まで見送りにきてくれた。

 いよいよ午前7時(日本時間11時)にバスが出発する。窓から大きくバイバイと表現し、最後の最後までお見送りが続いた。この後、バスは数か所(ロナートパークやペタルマ)を経由し、その都度ホストファミリーとの別れが見られた。そして、一路サンフランシスコ空港へ。空港では、諸注意がなされる。パスポートやチケット等の確認、デイバッグの中身の確認等、最初に日本を発ったときのことが思い出される。行きは軽かったデイバッグが、帰りはお土産等で本当にパンパンに膨らんでいた。サンフランシスコ空港での搭乗手続き、手荷物検査(搭乗手続きを含む)の様子もこれまでの大人を頼る姿から自分でそこをクリアしようとするたくましい姿が見て取れた。そして、免税店で最後の(?)買い物。もうお金はほとんど残っていないと思った私だったが、子どもなりにいろいろなものを購入していた。

 機内に入ってから10時間ほどの長旅。この機内で感想文やプロフィールを書く作業が待っている。離陸後、すぐに取り掛かる子もいれば、眠くてすぐ寝てしまった子もいる。PAとMNCCスタッフが機内を巡回しながら。感想文の記入を促す。行きの飛行機よりも立ち歩いたり騒いだりする子は小学生には少なかった。映画を見たり、音楽を聞いたり、機内食を摂ったりしながらこの長い時間を過ごし、成田空港に到着。手荷物受取所でうれしいことが。機内で親切を受けたロシア人の方から「あなたの学校の生徒さんが優しく接してくれた。私はとてもうれしかったので彼と話をしたい。」とおっしゃる。その子は、一言二言話をした後、記念硬貨をもらっていた。Give & Takeの実践ができているなと感じた。ここの税関でもこれまでだったら、友だちと並んで長蛇の列ができていたが、自分で列の少ない方に並ぶ姿も。子どもたちが物怖じせず、自分で対処しようとする姿が見られる。

成田空港で5人の友達とお別れ。PAとハイタッチしたり、友だちとハグをしたりして、別れる。残り15名でバスにて羽田空港に向かう。そのバス内でもカメラを片手に、東京ディズニーリゾートやレインボーブリッジを写真におさめていた。現地時刻で夜の12時を超えている時間なのに、元気な子どもたちの姿も。一方で眠くて仕方のない子どもも見られる。羽田空港でそれぞれの県ごとに整列し、搭乗手続きを済ませ、およそ19時前後(カリフォルニア時刻3時)の便で帰国する。各県が移動するごとにハイタッチや名前を呼び合う姿も。いよいよこれが最後の別れになる。PAも自分の県の子どもたちを引率し、いよいよ最後の機内へ。PAが降り立った空港では、他のお客さんが「今日は何かあったの。」という声も聞かれるほど、多くの家族や親類の姿が見られる。手に手にカメラやお帰りの札を持った姿も。その姿を見て、子どもたちから安堵の表情も見られた。やっと帰ってこれたんだとうれしそう。MNCCスタッフの解散の言葉を聞くと、一目散に家族のもとに駆け寄る子どもたち。やっぱり親元がいいんだなとその姿を見て、うれしくなった。保護者の皆様のおかげで、大きなけがもなく、このホームステイを終えられたことを感謝したい。子どもたちの感想等は、帰国報告会で配られる冊子にまとめられる。楽しみにしていただきたい。

 

 

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