MNCCスタッフによる活動写真・動画と、引率者による文章レポートを掲載します。上記バナーをクリックしてご覧ください。

 
レポート更新情報
更新日
期 間
7月31日
8月01日
8月04日
8月07日
8月08日
8月12日

8月14日

8月18日

  サンタローザでの3週間のホームステイがスタートしました。羽田空港では参加者33名全員が初めて顔を合わせ,バスで成田空港に向かいました。それぞれの地域の空港を早朝に出発してきたせいか,成田空港でチェックインの手続きが終了した頃にはすっかり疲れ切った様子でサンフランシスコ行きの飛行機に乗り込みました。機中では,持参した宿題をする人もいたが,夕食が終わってしばらくするとほとんどの生徒が眠りについていました。

到着したサンフランシスコの天候は曇り,気温は16度。空港にはTCの3名が迎えに来てくれていました。さっそく英語のシャワーを浴びて戸惑いながらも,疲れて眠そうだった生徒たちの表情が一瞬で明るく変わったことが印象的でした。バスで約1時間かけてサンタローザへ向かいました。途中でゴールデンゲートブリッジに立ち寄り,全員で記念撮影をしました。ここではあまりの寒さに全員が身を寄せ合いながらの記念撮影になりました。しかし,霧のかかったサンフランシスコの景色はとても美しかったです。

サンタローザに到着すると,これからお世話になる別のTCの方々がウェルカムパーティーと軽食を準備して温かく,熱烈に迎えてくださいました。トルティーヤチップスとサルサソース,チョコレートクッキー,ジェリービーンズ,マドレーヌ,オレンジ,そして数種類のジュースというこれぞアメリカという味を,生徒たちは興味津々に口に運んでいました。ここで多くの現地スタッフの方々に出会い,私たちの滞在を成功させるために多くの方々にサポートしていただいていることが生徒たちにも伝わったはずです。とてもありがたい思いでいっぱいになるのと同時に,これからのサンタローザでの日々がとても楽しみになってきました。食事をしていると,次々にホストファミリーの方々が生徒を迎えにきました。どの家族も本当に愛情いっぱいでとても良い方々のように思えました。生徒たちは緊張しながらホストファミリーと共にそれぞれの家に帰って行きました。すでに日曜日の計画を話してくれる家族もあり,どの家庭も生徒たちの受け入れを楽しみにしてくださっているようでした。生徒たちはホストファミリーと過ごす最初の日。きっと緊張でいっぱいのはずです。どんな時間を過ごしたのか,どんな発見をしたのかなど,明日は生徒たちに聞かせてもらえるでしょう。どんな表情をして明日の朝やって来るのか楽しみです。

 

 2日目の朝は天気は良かったが肌寒く、生徒たちは寒い、寒いと言いながら集まってきました。昨日はホストファミリーと初めて過ごし、楽しかった、ご飯が美味しかった、サッカーを観に行ったなど、たった一晩の出来事とは思えないような感想を沢山話してくれました。とても楽しんでいる生徒たちがほとんどなのですが、ホストファミリーに思いをうまく伝えられずに困っている生徒もいました。こんなふうに言ってみたらとアドバイスはしましたが、自分で挑戦して乗り越えるしかありません。勇気を出して、頑張って思いを伝えてほしいです。

午前中の授業では、33人を2つのグループに分けて、それぞれあいさつの仕方とお金について勉強しました。最初は声が小さくて、恥ずかしがっていた生徒たちも、少しずつ声が出せるようになってきました。日本の授業では見慣れた生徒たちの反応でしたが、TCの先生方は生徒たちが理解できているのか、授業を楽しんでいるのかわからず、何度も引率者の私に心配して小声で質問されました。次はもっと大きな声が出せるといいなあと思います。しかし、生徒たちは次第に発音が良くなっているような気がしました。

 お昼はサンドイッチのランチをみんなでいただきました。TCの先生方に手伝っていただきながら、準備されていた材料をはさんでサンドイッチをそれぞれに作りました。普通のハムとターキーとどちらがいいか、マヨネーズ・ケッチャップ・マスタードのうちどれをパンに塗るかなど、TCの質問に答えながらサンドイッチを完成させなければなりません。これも良い英語のレッスンになっていました。
 午後はサンタローザの市内散策に出かけました。この時には気温も上がり、外はとても暑くなっていました。建物の外で迎えの車を待っていたのですが、なにかの行き違いだったのかまだしばらくは車がこないということがわかり、また建物の中に戻ることになりました。この時、生徒たちは日本だったら時間通りなのに、日本ってすごいよねと日本の良さを口々に話していました。街の中心地に出かけてビジターセンターへ行きました。生徒たちはポストカードを見つけると、家族に手紙を書きたいと言って購入していました。ここでさっそく午前中に勉強した小銭の使い方、税金のことなどが活かされていたようです。多くのお店が集まるショッピングセンターは生徒たちにとってとても魅力的なところだったようです。しかし、時間があまりなくてゆっくりと見て回ることができずに、残念そうにサンタローザの市内散策を終えました。

 迎えに来られたホストファミリーの方から、何かしてほしいこと、食べたいものがあったら何でも言ってほしい、私は料理が下手だから満足してもらっていないかもしれない、日本の文化を勉強中だがまだ理解できないことばかりで失礼な態度をとっていないか、嫌な思いをしていないかなど心配する声が聞かれました。ホストファミリーの方々の優しさと思いやりの気持ちに感動しました。言葉という壁はありますが、その壁を越えてお互いの思いはきっと伝わるはすだと思います。生徒たちには今日もホストファミリーと楽しい時間を過ごしてほしいと思いながら、帰っていく生徒たちを見送りました。

 

  今日は朝から薄手の長そでの服では寒すぎるくらいの天気でした。生徒たちが楽しみにしていたSonoma County Fairというお祭りに朝から行ってきました。会場の近くに集合して、10時半の開演まで野外での授業でした。まずはみんなで大きな輪になって自分の名前と、昨日ホストファミリーとしたことを発表しました。映画を観たり、サッカーやビリヤードをしたり、習字を披露したり、けん玉で遊んだり、お祭りにすでに行ってきた人もいたりと、それぞれのホストファミリーとの楽しい時間を過ごしている様子がわかりました。英語での発表もとても上手にできるようになってきました。その後はアメリカの鬼ごっこのような遊びを教えてもらい、みんなでしばらくの間走り回って楽しんでいました。

走って体も温まり、空の雲もなくなり気温がどんどん上昇する中、お祭り会場に入場しました。手づくりの作品や花の展示会場を見学したり、牛やヤギ、イルカショーを見たりしながらお祭りの雰囲気を満喫しました。昼食はホストファミリーの家から持参した人もいましたが、会場でコーンドックやハンバーガーなどを買って食べる姿も見られました。お祭り会場で見たかき氷のシロップの鮮やかさに驚いたり、ジュースの味に困惑したりと生徒たちは様々な表情を見せてくれました。昼頃には日差しも強くなり、炎天下の中で歩き回ったので頭痛を訴えた生徒もいましたが、水分補給や休憩で元気を取り戻したので安心しました。生徒たちは観覧車やジェットコースターなどの乗り物に乗って遊ぶことを期待していたようです。しかし、TCの先生方の生徒たちにお金の無駄遣いを絶対にさせたくないという配慮で、食べ物以外でお金を使わないというルールが出されました。お金のことだけでなく、迷子にならないように、昼食を買う際に気をつけることなど、TCの先生方はとても配慮してくださいました。混雑するお祭り会場に33名を連れて行くことで、TCの先生方もかなり緊張されていましたが、無事に終わってほっとしました。

あるホストファミリーから受け入れている生徒に伝えてほしいと頼まれたことがありました。日本では朝起きることから朝食の準備や洗濯など、すべて親にやってもらっているのでしょうが、ここはアメリカです。アメリカの文化を学んでほしい。アメリカの家庭の一員として生活してほしい。だから、自分の子どもたちと同じように、自分のことは自分でさせたい、自立してほしい。そして自分でできるんだという達成感を味わってほしい。嫌っているのではなく愛しているからこそそうさせたいとのことでした。その生徒は理解してくれました。自分でできるようになった時に、彼の自立と本当の意味でのホストファミリーの一員になれるのだと思います。頑張ってほしいです。そして、TCの先生から生徒に伝えてほしいと頼まれたことは、人に何かをしてもらった時、必ず”Thank You.”と感謝の気持ちを表してほしいということでした。生徒たちはホストファミリーやその他の方々からの送り迎えの際にも、車を降りる時にお礼を言わない、その他の場面でも”Thank You.”という言葉が出てこない生徒が確かにいます。TCの先生方はこの短い期間でそれを感じ取られたのだと思います。これはアメリカでも日本でも必要なことです。素直に感謝の気持ちを言葉で表すことも、この3週間で学んでほしいと思いました。

明日と明後日は初めてホストファミリーと過ごす週末です。みんなそれぞれ週末の予定を話してくれました。プールや海に行く人、様々のようです。ホストファミリーの方々が生徒たちに楽しい時間を過ごしてもらおうとして計画してくださっていることがわかりました。月曜日はきっと週末の出来事をたくさん聞かせてくれるはずです。どんな新しい発見や挑戦があるのか楽しみです。

 

  今朝もサンタローザは朝から霧がかかり、寒い一週間のスタートとなりました。初めての週末を過ごして顔を合わせた生徒たちは、週末の楽しかった出来事をうれしそうに話してくれました。今日の生徒たちの日記にもたくさんの経験と新しい発見が書かれていました。ホストファミリーの方々が生徒たちのために様々なことを計画してくださったことをありがたく思いました。スケート、海や川、プール、ジェリービーンズの工場見学、サンフランシスコ、買い物、お祭り、日本食を作るなどなど多くのことを経験できたようです。どれも生徒たちにとって貴重な時間となったはずです。今週も元気に楽しく過ごしてほしいです。

 今日の午前中はお金を使ってお金の数え方、お金に関する英語などを学びました。お金のことは先週の木曜日も勉強していましたので、生徒たちはとてもよくできていました。TCの先生方から、英語の授業なのに生徒が日本語ばかりでおしゃべりして困る、注意してほしいと言われ、引率者の私が注意する場面がありました。生徒たちが仲良くなり、良い関係になってきたことはとてもうれしいことなのですが、授業中も日本語でおしゃべりをすることをやめられない生徒がいたことが残念です。

 昼食はピザをみんなでいただきました。チーズとサラミの2種類のピザをたくさん準備していただきました。あの大きなアメリカのピザを中には1人で7枚も食べた生徒もいたようです。授業の後でお腹もすいていましたが、みんなで食べたことでさらにおいしく感じました。

 午後からは、公共のバスに乗ってティーン・クラブというところに行きました。そこは10代の子どもたちのために作られた施設なのですが、スポーツやコンピューター、美術などの体験や活動ができるところです。実際にアメリカの中高生も利用していました。美術の活動を選んだ生徒たちは、折り紙をしたり絵を描いたりしました。生徒たちが見事に作り上げる折り紙の作品にアメリカの子どもたちも驚いていました。また、2チームに分かれてドッヂボールをしました。日本のルールと少し違っていて、たくさんのボールを使ってことに少し戸惑っていた生徒たちですが、アメリカの同年代の子どもたちと一緒になり、思いっきり体を動かして楽しんでいました。

 明日はサンフランシスコに行きます。ここサンタローザは想像以上に朝夕が寒いのですが、サンフランシスコの寒さはサンタローザ以上のようです。温かい服を準備してきていない生徒が多いので、必ずホストファミリーから服を借りてくるようにという連絡をして今日1日を終えました。借りるときは何と言えばよいのか、英語の表現を確認して帰った生徒もいました。明日も楽しい1日になりそうです。

 

サンタローザ3W レポート 8月5日(火)
  今日はサンフランシスコ一日研修の日でした。サンタローザはいつものように霧がかかって肌寒い朝でした。今日はサンタローザで研修している他のグループと一緒に集合して、バス3台でサンフランシスコに向かいました。サンフランシスコ行きを生徒たちは楽しみにしていたので、集まってくる生徒たちの表情は朝から笑顔がいっぱいでした。

約1時間でバスはゴールデンゲートブリッジに到着しました。サンフランシスコは曇りで、ゴールデンゲートブリッジの上の方にも霧がかかっていました。素晴らしい景色と共に記念撮影をして再びバスに乗り込み、港町サンフランシスコの代表的な観光地であるフィッシャーマンズワーフへ向かいました。ここでは6つのグループに分かれて、それぞれTCの先生やアメリカの方と一緒に昼食時間となりました。ホストファミリーの家から持ってきた昼食を食べた人もいれば、立ち並ぶシーフードなどの屋台で食事を購入して食べた人もいました。さっそく名物のクラムチャウダーを食べる人もいました。

昼食を終えて再び集合して記念写真を撮影すると、フィッシャーマンズワーフ内にあるピア39で生徒たち念願の自由行動の時間となりました。ここには多くのレストランやお土産屋さんがあります。ここで2時間半ほど自由な時間があると知って、生徒たちは大喜び。ほとんどの生徒たちがお土産の買い物に歩き回っていました。家族や友だちへのお土産を一生懸命に、楽しそうに選ぶ姿があちこちで見られました。ここは多くの観光客であふれていました。英語だけではなく様々な国の言葉が飛び交っていて、世界中から観光客が集まっていること、そして私たちもその一人であることを肌で感じることができました。フィッシャーマンズワーフから見える港町の景色はすばらしく、ここからゴールデンゲートブリッジや有名なアルカトラズ島も見ることができました。そして、シーライオン(アシカ)もたくさんいました。生徒たちもこのサンフランシスコの美しい景色を堪能できたはずです。

 集合時間になり、生徒たちは十分にサンフランシスコでの時間を堪能できたようでした。日本の家族に買ったお土産を、うれしそうに見せてくれる人たちもいました。日本に帰ってから、生徒たちはサンフランシスコで買ったお土産とともに楽しかった時間のことをどのように家族に伝えるのでしょう。帰りは道が混んでいて、サンタローザまで少し時間がかかりました。1日を十分に楽しんだ生徒たちはすっかり疲れていて、バスの中では多くの生徒が気持ちよさそうに寝息を立てていました。

 アメリカでのホームステイが始まって約1週間が過ぎました。やっと緊張の糸がほぐれてきたころです。これまではホストファミリーとの生活に慣れることで精いっぱいだった生徒たちは、体調不良を訴えることもありませんでした。疲れが出てくる頃ですのでゆっくりと休み、明日はまた元気に顔をそろえてほしいです。

 

  今朝はいつもの霧もあまりなく、太陽の日差しが見える朝でした。当初の予定と変更になり、洗車とガレージセールを1日中行うことになりました。急な予定の変更に、日本からガレージセールで売るものを持参できない生徒もいてとても残念がっていました。しかし、それは最後のさよならパーティーで使うことになりました。今回の研修では急な予定の変更がこれまでもあったのですが、生徒たちが臨機応変に対応してくれることに助かっています。

 今日は小学生のグループと一緒に活動をしました。まずは小学生たちが大きな通りで”Car Wash”のサインを持って立ち宣伝をして、車が来ると中高生が中心となって洗車をしました。日本で車を洗ったことのない生徒たちも多かったはずですが、みんな一生懸命に時にはびしょ濡れになりながら車を水で流し、洗剤のついたスポンジで磨き、水で汚れを洗い流し、最後に車を拭きあげるという作業をみんなで手分けをして繰り返しました。生徒たちのホストファミリーもたくさん洗車に来てくださいました。中には別々の車で2回も来てくださった方もいました。この洗車の活動の趣旨を説明すると、みなさん快く寄付をしてくださいました。みんなの頑張っている姿を見て、中にはたくさんのお金を寄付された方や、全員で食べてほしいとたくさんのピザの差し入れをしてくださった方もいました。昼食は持参したものを交替で食べて、午後からも洗車を続けました。午後からは私たち中高生のグループが小学生に代わって”Car Wash”のサインを持って通りに立ちました。なかなか車が止まってくれないため、生徒たちは大きな声で呼び込みをしたり、気がついてもらうために中にはダンスをする生徒もいました。

 朝から夕方の4時頃まで、日差しの強い中で生徒たちは一生懸命に頑張りました。洗車の活動を始めた時には、1台だけ洗うと疲れたと言って座り込んでしまう生徒、協力しないでおしゃべりばかりしている生徒もいましたが、最後には自分たちで仕事を見つけて積極的に動くことができるようになっていました。今日はきっと疲れたと思います。みんなでたくさんの車を洗って感謝されたことは、生徒たちにとって忘れられない経験になったはずです。

 

 今日も朝から霧がかかって肌寒かったですが、生徒たちはこの朝の寒さにもすっかり慣れたようです。昨日は一日中外で洗車をしたので、今朝はまだその疲れが残っている生徒が多かったようでした。昨夜はすぐに寝た、今日もまだ疲れが残っているなどの声が聞かれました。生徒たちの昨日の日記には「始めはやり方がよくわからなかったけど、洗車をしているうちに楽しくなった」「最後の水滴を拭きあげてきれいになった車を見ると気持ちがよかった」「終わった後ありがとうと感謝されるとうれしかった」「アルバイトみたいだと思ったけど、働くっておもしろいなあと思った」「カーウォッシュのサインを持って立っていると、車の中からからかう人もいて嫌だったけど、手を振ったりクラクションを鳴らして応援してくれる人もいてうれしかった」などの感想が書かれていました。生徒それぞれにとって貴重な体験となったようです。

今日の午前中は英語の授業を受けました。2つのクラスでTCの先生方が新しい方に変わりました。教科書に沿って授業が行われていました。授業が始まる前に生徒に注意したことがあります。それは、授業中に日本語でおしゃべりをしないこと、英語の授業なので英語を使う努力をするということでした。授業の様子を見ていると、先週までのように自分たちで楽しく雑談をすることも少なくなり、真剣に取り組んでいる様子が見られました。せっかくの授業の時間を無駄にしてほしくないですし、1つでも多くのことを学んで身につけてほしいと思います。

午後からはフードバンクというところでのボランティア活動をしました。ホームレスの人たちや貧しい人たちのための食べ物が集まってくるところで、Pears(西洋ナシ)を袋に詰める作業を全員で手分けをして行いました。5ポンドと3ポンドの重さになるように重さを計りながらの作業でした。大量のナシを目の前にして、「これ全部するんですか?無理だし」と言いながらも、いったん始めるとみんな真剣な表情。あっという間に大量のナシのほとんどが袋に入れられていきました。生徒たちの集中力には驚くばかりでした。フードバンクの職員の方々も、予想以上に生徒たちが頑張ってくれたことにとても感謝をされていました。今日生徒たちが袋に詰めた大量のナシは、生徒たちと同じ年頃の子どもたちのもとにも届けられるそうです。アメリカのスーパーマーケットには大量の食べ物があふれています。しかし、それを手に入れることさえできない人たちがたくさんいるというアメリカの現状も知りました。生徒たちからは、アメリカの格差社会の現実を実感する、または日本の将来を見ているようだという声も聞かれました。

生徒たちの日記には、毎日の出来事や考えていることが書かれています。最近は、「日本のことを考えるとさみしくて泣きたくなる。でもホストファミリーが迎えに来てくれていつもどおり優しい言葉をかけてくれた時、寂しいなんて思って申し訳ない気持ちでいっぱいになった」「ホストファミリーに感謝の気持ちを表したい」という内容が増えてきています。ホストファミリーに感謝しつつも日本が恋しくなってきている生徒もいます。生徒たちが笑顔で楽しんでアメリカでの生活を送ることが、ホストファミリーにも日本の家族にも一番うれしいことだと思います。早く日本に帰りたいという声も聞かれますが、せっかく来ているのだから今を楽しもうと生徒たちには毎日話しています。

 

サンタローザ3W レポート 8月08日(金)
  いつものように霧で肌寒い1日のスタートとなったが、日中はとても暑くなった。しかし、湿気があまりないサンタローザでは汗をかかないのが日本の夏の暑さと違うなあと生徒たちは言っています。

午前中は教科書を使っての授業でした。ある生徒は昨日の日記に、「ネイティブの先生から英語で授業を受けられるなんて幸せな時間を過ごせているなあと思う」「日本の学校の英語の授業と違って、勉強したことがすぐに活かせるから楽しい」と書いていました。短い期間ではありますが、この機会にぜひ英語がもっともっと上達してほしいと思います。

食事をした後はスタディーセンターの前からバスに乗ってAsian Martというアジアの食材が売られているスーパーに行きました。今夜は生徒たちがホストファミリーのために日本の料理を作る予定になっています。スタディーセンターからその店までは車では10分ほどの距離ですが、バスを乗り継いで約1時間かけて到着しました。日本から持参したレシピを片手に、様々な食材を選んでいました。カレーライス、肉じゃが、味噌汁、焼きそばなどを作る予定の生徒が多いようでした。日本のスーパーと比べると値段は高いですが、生徒たちが必要とする食材はほとんどが手に入りました。米、しょうゆ、こんにゃく、だしの素、焼きそばの麺、豆腐など、値段を考えながら夢中になって選んでいました。日本のお菓子やお茶、カルピスなども自分用に購入している生徒も多かったです。「日本に帰ったらいつでも買えるものだから買わなくてもいいのに」と言っても、生徒たちは日本の味に飢えているようでした。「日本に帰ったら何が食べたいかなあ」「帰った日にお母さんは何を作ってくれているかなあ」「スシローとくら寿司はどっちが美味しい?」という会話が生徒の間で飛び交っていました。日本の食べ物に思いを巡らせた1日だったようです。

帰りもバスで帰りましたが、乗り継ぎはせずにバス停から15分ほど歩いて帰りました。途中でセブンイレブンとドーナツショップに立ち寄りました。暑さで少々疲れていたのですが、みんなお菓子やアイスクリーム、冷たい飲み物を目の前にすると一瞬で表情が明るくなりました。甘いものも食べて元気を取り戻し、スタディーセンターに帰りました。ホストファミリーのお迎えを待ちながら、生徒たちは伝言ゲームをして楽しみました。

今日は買い物をする中で、実際に店員とのやり取りをしながら、生徒たちは様々な表現を学ぶことができたようです。英語を自分で使って伝えようとする努力をたくさんしてほしいです。今日は家に帰り、生徒たちはホストファミリーのために頑張って夕食を作るのだと思います。それでまたホストファミリーとの距離が近づくはずです。また、明日からの週末の予定もいろいろとあるようです。サンフランシスコに行ったり、キャンプに行く生徒もいます。ホストファミリーと過ごす2回目の週末です。どんな時間を過ごすのでしょう。月曜日に話を聞くのがとても楽しみです。

 

 月曜日です。ホームステイ最後の1週間がスタートしました。ホストファミリーと過ごした2回目の週末を終えて、生徒たちは元気に顔をそろえました。教会、ボランティア、サッカー、キャンプ、お祭り、海、山、サンフランシスコ、買い物など、様々な活動をホストファミリーと一緒にしたようです。とても充実した週末をそれぞれに過ごしてきたようでした。また、日本の料理をホストファミリーのために作った生徒もたくさんいたようです。カレーライス、肉じゃが、卵焼き、牛丼、焼きそばなど、どれも喜んでもらえたようでした。生徒たちの日記には、一生懸命に心を込めて作った様子、ホストファミリーの反応などか良く書かれていました。どの生徒も、感謝してもらえたことがとてもうれしかったようです。

午前中は教科書を使っての英語の授業でした。午後からサンタローザ博物館へ行くために、少し早く授業を切り上げてバスに乗りました。バスに乗るのは3回目なので、生徒たちはすっかり慣れた様子で、バスの座席に座っていても小さな子どもたちが乗ってくると、すぐに座席を譲るなどしていました。初めのうちはTCの先生方から言われて席を譲っていたのですが、自分たちで自然にできるようになったことがとてもうれしかったです。

昼食は博物館の庭で食べました。みんなで日陰を探して座り、ちょっとしたピクニックのようでした。毎日生徒たちは様々なお昼御飯を持参してきます。みんなで持ち寄った珍しい食べ物を分け合って食べることが、昼食時間のちょっとした楽しみになっています。果物を丸かじりするのにも慣れてきたようです。博物館はあまり2階建てのあまり大きくない建物でした。郵便局として建てられた建物が、現在は博物館として使用されているところがとても印象的でした。古い大きな金庫や床のひずみなどにその名残が今でも残っていました。中には古い版画や写真などの作品が展示されていました。博物館の方のそれぞれの作品についての説明を聞きながら、作品を見ました。説明していただいている時に生徒たちがおしゃべりをする様子を見て、とても失礼だということを生徒に伝えてほしいとTCの先生から注意されました。このホームステイの期間中、授業中のおしゃべりやバスの中にゴミを置きっぱなして持ち帰らなかったりと、注意しなければならないことがいくつかありました。最後の1週間はTCの先生方にご迷惑をおかけしないように、しっかりと過ごしてほしいと思いました。

当初の予定では博物館見学の後にサンタローザの市内散策が予定されていましたが、先週から体調不良を訴える生徒が出てきています。病院に行くほどではないようなので安心していますが、日中の日差しの中を歩くことを避けるため、近くのショッピングモールに行くことになりました。博物館にはあまり興味がなさそうな生徒たちも多かったですが、買い物となるとすっかり表情も明るくなりました。スターバックスやハーゲンダッツで飲み物や食べ物を買って楽しんだり、お土産を買ったりしながら、30分という短い時間でしたが思い思いに楽しんでいました。

明日はサクラメントに行きます。何を見るんですか? 買物はできるんですか?と生徒たちは興味津々でした。明日もきっと新しい発見がたくさんあることでしょう。

 

サンタローザ3W レポート 8月12日(火)
  今朝は雨から小雨が降っているかと思ったら、それは雨ではなく霧だったそうです。相変わらずどんよりと曇り空のように霧がかかったサンタローザを朝9時過ぎに出発して、バスで約2時間かけてカリフォルニアの州都であるサクラメントに行きました。サクラメントまでは見渡す限り平らな台地に畑や草原が広がる中に、まっすぐに走る直線の道路をバスが走って行きました。はるか彼方まで終わりのない地平線が続く、日本では見られないような美しい光景が、生徒たちの目にはどのように映ったでしょうか。バスの中では、オセロをしたり、トランプをしたり、おしゃべりをしたりと元気に過ごす生徒もいれば、熟睡している生徒もいました。

サクラメントに到着すると、州議会議事堂前でバスを降り、全員で記念撮影をしました。建物の中に入る前に、美しい庭園を歩きました。その一角に、消防士の記念碑が建てられていました。2人の生徒がお世話になっているホストファーザーも同行していたのですが、消防士である彼がその記念碑の前で生徒たちにどうしても話をしたいと言って話をしてくれました。消防士の仕事は重労働と多くの犠牲を伴うということ。仕事の途中で亡くなった消防士たちの名前が記念碑に刻まれていること。その中の何人かは自分も一緒に仕事をしていた人であること。これ以上記念碑に名前を増やしたくないことなどを話してくださいました。その話に生徒たちも静かに耳を傾けていました。生徒たちに伝えたかったホストファザーの思いは、きっと生徒たちに伝わったはずです。

州議会議事堂の中に入るために、空港で飛行機に乗る時と同じような厳しいセキュリティーチェックがなされました。突然の重々しい雰囲気に戸惑いながらも中に入り、歴史的な建物の豪華な内部を少しだけ見学することができました。短い時間だったのでじっくりと見学することはできませんでしたが、生徒たちは高い天井を見上げたり、昔の州知事の執務室などを見学することができました。

その後、バスでオールド・サクラメントに向かい、そこでまた記念撮影をして約3時間の自由行動になりました。生徒は大喜びで、まるで西部劇にでも出てきそうな古い街並みの中を歩いて、思い思いに過ごしていました。多くのお土産屋さんがあり、生徒たちは家族や友人たちへのお土産選びに夢中になっていました。ここには州立の鉄道博物館もありました。蒸気機関車や食堂車、寝台列車など、多数の列車が展示され、アメリカの鉄道の歴史とアメリカの歴史が感じられるとても良い博物館でした。見学した生徒たちがほんの数名しかいなかったことが残念でした。

全員が集合時間に遅れることもなく、予定通りにバスはサンタローザへ出発しました。帰りの車内はみんな疲れていたようで、熟睡する生徒も多かったです。サンタローザやサンフランシスコとは違う表情を持つサクラメントで1日過ごした感想を、日記で読ませてもらえのが楽しみです。

 

  今日は朝から”Harvest for the Hungry Garden”というところに集合しての活動でした。ここでは貧しい人たちのために野菜や果物が植えられていて、ボランティアの方々の手によって栽培から収穫まで行われているところです。ここで収穫した野菜は、先週私たちがボランティアをしたフード・バンクにも送られているそうです。まずは簡単に説明を受けてから、さっそくボランティアの方々に連れられて、野菜の収穫作業に取りかかりました。トマト、きゅうり、ズッキーニ、さやいんげんなど、いろいろな種類の野菜を、手分けをして収穫しました。ボランティアの方はほとんどがお年寄りの方で、生徒たちが英語を理解できるのかどうかと心配されていましたが、ゆっくり話してもらえばちゃんと理解できます、とお願いしたところ、みなさんとても丁寧に生徒たちに説明をしてくださいました。野菜の収穫などこれまで経験したことがない生徒もいたようで、楽しそうに作業をしていました。
 
 トマトを担当した生徒たちは、真っ赤に熟した美味しそうなトマトを眼も前にしてトマト食べたい!トマト食べたい!として連呼しながら収穫していました。野菜の収穫作業だけでなく、種のみを購入して土作りから行っていること、大変な作業があってやっと収穫できることなども生徒に話してくださいました。しかし、元気に収穫作業をしていた生徒でも、草取りの作業となると表情が暗くなり、作業の手が止まってしまう人もいました。野菜を作る大変さを生徒たちも理解することができたのではないかと思います。1時間ほど作業をしたら休憩時間となりました。用意していただいたプレッツェル、ナッツ、トマト、チーズ、レモンキューカンバーを取り囲み、生徒たちはあっという間に食べつくしてしまいました。指導してくださったボランティアの方々はまだ何も手をつけていないのに。「自分たちだけで食べるのではなく、もっと周りの人のことも考えなさい!食べ物から離れなさい!」とPAに注意される様子を、お年寄りの方々はにこやかに見ておられました。この時間に、ボランティアの方がこの農園でこの夏の水不足へいかに対抗しているかについても話をしてくださいました。その他にも、日本の果物・野菜の話など、あちこちで聞こえてきました。生徒たちとボランティアの方々と触れ合う、とても良い時間となったようです。

 ボランティアのお年寄りの方々に別れを告げて、生徒たちは歩いてバス停へ向かいました。その途中にあるショッピングセンターの一角で昼食時間となりました。この時間にPAと各グループの班長は、”Dollar Tree”という1ドルショップでさよならバーティーに必要なものの買出しをしました。店内は日本の100円ショップとほぼ同じで、いろいろなものが1ドルで売られています。班長は自分たちで必要なものを考えて、探してくれました。お店の方に英語でほしいものや商品の違いを尋ねたりする様子は、さすが高校生だと思いました。バスでいつものスタディーセンターに帰ってくると、高校生はさよならパーティーの計画を話し合ってくれました。自分たちの役割分担や中学生にどのような指示を出すかなど、積極的に意見を出し合っていました。その間に数名の中学生は会場の飾り付け用の折り紙を折ってくれました。準備が間に合うのだろうかと心配なこともありますが、どんなさよならパーティーを生徒たちが作ってくれるのかとても楽しみです

 

サンタローザ3W レポート 8月14日(木)
  今日はアメリカ先住民のベアーさんのお話しから1日の活動がスタートしました。ひんやりとした朝の空気の中で、地面の落ち葉や岩の上に座って話を聞きました。今日は小学生のグループと一緒に活動しました。ベアーさんが話を始める前に、その場所が神聖な場所となるように清めてから話が始まりました。私たちに水や命を与えてくれているこの地球の母なる大地を大切にしなければならないこと、動物、木々など生き物は私たちの兄弟姉妹であり一緒に地球上に生活していること、命を産み出し守り抜く女性の強さの話などをしてくださいました。キツネやワイルドキャットなどの毛皮が生徒に手渡されると、興味津々の小学生とは対照的に、中高生の生徒たちは恐る恐る触れていました。ベアーさんの話に耳を傾ける間、時間は静かに流れ、アメリカ文化の新たな一面に接することができました。
 
 その後は小学生と中高生が一緒になって、3つのグループに分かれてゲームをしました。その後は生徒たちが楽しみにしていたバーベキューランチ。ホットドッグとコーンチップス、そして、マシュマロを火であぶってクラッカーにはさんで食べるスモアーを生徒たちは楽しんだようです。食後は小中高生が一緒になって野球などのスポーツで思いっきり体を動かして、良い時間を過ごしたようです。

 体調不良で今日は欠席していた生徒が朝から熱を出したという連絡があり、引率者のPAは生徒たちがゲームを始めた頃からその生徒を病院に連れて行きました。そのため、他の生徒たちと一緒に活動をすることができなかったのですが、病院に連れて行った生徒の熱の原因が風邪からであるということがわかり安心しました。恐れていたのは何か別の病気ではないかということです。来週月曜日に帰国する時、飛行機に乗れないのではないかと緊張しましたが、一緒に帰ることができそうです。サンタローザは日本と違って湿気があまりありません。だから、たくさん水を飲まないと喉が乾燥してしまうそうです。湿度の違いに気がつかず、水をあまり飲まないために喉からの風邪にかかりやすいというお医者さんの話でした。手をよく洗うようにというのは日本と同じだなあと思いました。

 明日はさよならパーティーです。生徒たちがどこまで頑張ってくれるのかとても楽しみです。この3週間でお世話になったホストファミリーやTCの先生方などに感謝の気持ちを込めて、精一杯のおもてなしができるパーティーになればいいなあと思います。

 

サンタローザ3W レポート 8月15日(金)
   今日はとうとう「さよならパーティー」の日。今日は一日で準備と練習をしないといけないため、朝から大変だろうなあ、間に合うだろうかと心配していました。しかし、朝の打ち合わせで、今日一日の動きを確認して全員の役割分担などを決めると、後は見事に生徒たちが動いてくれました。日本で話を聞いて計画していた日本食を作ることができず、生徒たちは戸惑いましたが、自分たちでできることをやることになりました。そして、準備を進めていると、会場の都合でいくつも準備していたことができなくなってしまいました。しかし、生徒たちが臨機応変に対応してくれたので本当によかったです。ステージの全体リハーサルをして、会場の飾り付けをすませると、少しずつホストファミリーが集まってきました。

 さよならパーティーの料理は、ホストファミリーの方々が一品ずつ料理を持ち寄ってくださいました。おかげで一度にたくさんの様々なアメリカの料理をいただくことができました。どれも本当に美味しかったです。生徒たちはお腹をすかせていたので、大喜びで料理に飛びついていました。日本の生徒たちが料理を取り終わるまで、ホストファミリーのみなさんはじっと待って誰も料理を取らなかったことを、生徒たちは気づいていたでしょうか。これがアメリカの方たちの心遣いなのだろうと思いました。アメリカの大きな甘いケーキも準備していただき、生徒たちはホストファミリーの方々と一緒に楽しい時間を過ごしていました。

食事の後は生徒たちのステージ発表の時間です。高校生2人が英語での司会を見事にやってくれました。最初は『恋するフョーチュンクッキー』のダンス。フルート、篠笛の演奏。剣道と書道のパフョーマンス。そして全員で『ふるさと』と『上を向いて歩こう』を合唱してステージを盛り上げてくれました。その後、生徒代表のお礼の挨拶、そしてお世話になったTCの先生方への生徒からの感謝の寄せ書きを渡しました。その後、生徒たちはステージで一人ずつ名前を呼ばれ、全員に終了証書が手渡されました。お世話になった先生方と握手やハグをすると、思わず泣き出してしまう生徒もいました。ホストファミリーは、自分の生徒がステージに上がると、とてもうれしそうに手を振ったり、立ち上がって写真撮影をしていました。この3週間で、生徒たちはホストファミリーの家族の一員となり、深い関係を築くことができたんだなあと感じました。

 ホストファミリーの方々と話をすると、コミュニケーションがうまく取れなくて困ったこともあったようですが、皆さんが同じように言われたのは、本当に良い子だ、毎日が楽しかった、日本に帰ることでちょっとだけ毎日の大変さから解放されるけれども、寂しさの方が大きいということでした。ホストファミリーや多くの方々から支えられて、生徒たちはすばらしいサンタローザでの3週間を過ごすことができました。すべてが新しい体験ばかりで、生徒たちの感性で多くのことを吸収してくれたことと思います。明日からは最後の週末です。ホストファミリーと思いっきり楽しんで、たくさんの思い出を作ってほしいです。

 

 

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