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レポート更新情報
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7月30日
8月01日
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8月12日

8月14日

8月18日

  いよいよ初日、楽しみと不安とが入り混じった表情で羽田空港に集合した24人のメンバー。羽田空港から成田空港へとバスで移動し、サンフランシスコへ。空港での手続きでは大きなトラブルもなくスムーズに進み、入国審査も無事に終了。とてもいいスタートが切れた。10時間のフライトを終えて、TCのエレンとのご対面。大きなウエルカムボードを持っての大歓迎で、一人一人に対しての丁寧な声かけに笑顔で応えるメンバーの姿があった。

大きなスーツケースを貸し切りバスに積み込み、グラスバレーへ出発。日本とは違う景色にバスの中では歓声が上がった。お菓子と一緒に配られたリンゴに「これどうやって食べたらいいんですか?」とさっそく文化の違いに驚く声もあった。途中いくつかのレストランが並ぶフードコートに立ち寄り、グループごとに昼食をとった。アメリカに到着して初めての買い物、エレンに買い物で使える英語のフレーズをアドバイスしてもらい、いざバスの外へ。口々に「I would like to have this one.」「Can I have?」などと練習しながらマクドナルドへ入り、勇気を振り絞って注文。日本のサイズ、システムとの違いに驚きながらも思い思いに昼食を楽しむことができた。グループの仲間ともすっかり打ち解けて、年齢も性別も関係なく笑顔で笑い合う楽しいひと時となった。

昼食後、スタディーセンターへ。教会の裏の公園でゲームやバーベキューをしてホストファミリーと交流を深めた。ホストファミリーの紹介の場面では、疲れと緊張の面持ちだったメンバーの顔が一気に晴れ晴れとした顔に変わった瞬間だった。メンバーが楽しみにしていたのと同じように、ホストファミリーもこの瞬間を心待ちにしていた様子。手作りのウエルカムボードで迎えてくれ、それぞれの家へ生徒を連れて帰っていった。とても暖かい人たちばかりで、アットホームな雰囲気に生徒達も安心した様子であった。

ほぼ丸一日かけてグラスバレーまで来た初日は、生徒たちの協力もあって大きなトラブルもなく無事に終わった。それぞれの責任感とプログラムにかける積極的な姿勢がたくさん見られた。進んでスーツケース運びを手伝ってくれたり、自分から初対面の仲間に声をかけたり、受け身ではなく自分から行動する姿がとても頼もしく感じられた。これから一か月間さらに成長していく彼ら彼女らの姿を楽しみに見守っていきたい。

 

グラスバレー レポート 7月23日(水)
  朝ホストファミリーと一緒にスタディーセンターに来る顔は、昨日の別れ際の疲れた顔とは一転して、とても安心した穏やかな表情になっていた。「ホストファミリーの家すごい!」「犬がかわいい!ヤギもいる!」「みんなでダンスして盛り上がりました」などとそれぞれの家庭で素晴らしい初日を迎えたようであった。午前中は教会の中にある小さな教室を使っての簡単な英語の授業があった。全て英語のみの授業に苦労しながらも新しくもらったテキストに一生懸命書き込む姿があった。昼食は教室の中や、気持ちのカラッとして気持ちのいい陽気の中、外のベンチでゆっくり楽しんでいた。サンドイッチやサラダ、フルーツのデザートなど、中にはポテトチップスや皮のついた人参丸々一本という変わったものもあった。

午後からはグラスバレーの町を見学して回った。市役所に行き、とても気さくな市長さんとの記念写真はとても盛り上がった。警察署の訪問では、映画で見たことのあるようなたくましい警察官の方が署内を案内してくれ、パトカーの中や本物の手錠、取調室などに大興奮であった。最後は「Let's eat chocolate!」ということで、チョコレートはもちろんキャンディーやアイスクリームなどがこれでもかと店内を埋め尽くすお店で楽しんだ。大きすぎるアイスに「もう食べられない・・・甘すぎ」という声もあったが、一日アメリカの文化とグラスバレーのあたたかい人々に触れてとても充実した一日になったようであった。

 

 午前中の授業では実際のアメリカのお金を使って買い物の練習をした。Quarter, Dime, Nickel, Pennyを使って日本とは違う小銭の使い方を学びんだ。お金の計算をする際には「英語なのに数学や」という声も聞こえてくるような計算の練習も行った。 昼食の時間はそれぞれリラックスしながら生徒達で楽しく過ごしている。今日はサンドイッチの他に親子丼が登場し驚いていた。2日連続で大量の人参がランチボックスに入っていて「先生、生の人参はあまり好きではありませんってホストファミリーになんて言ったらいいですか」と質問する生徒もいた。嫌いなものは嫌いだとはっきり自分の意思を伝えることもコミュニケーションの中では大切なことである。特にこの国では言わないと伝わらないので、そういった文化の違いも肌で感じながら、または胃袋で感じながらの生活となっている。

午後はホストファミリーの子どもたちも参加して、アメリカのゲームをみんなで楽しんだ。汗をかきながらキックベースで盛り上がったり、トランプを使った遊びを紹介する場面もあった。「だるまさんがころんだ」をホストシスター、ブラザーと一緒にやって、言葉だけでなくゲームを通じて交流できていた。学校の授業だけでなく、家でのホストファミリーとの時間もとても充実しているようで、スーパーに行ってスケールの大きさに驚いたり、教会に行って同年代のアメリカ人と交流する中で英語力に自信が持てた、という生徒もいた。まだまだ始まったばかりだが、「この3日間で自分が変わった気がする!」「少しずつ英語がわかるようになってきた!」と前向きなコメントが多く出てきたことをとても嬉しく感じている。

 

  初めての週末を前にクラスにも慣れ、生活のペースをつかんできた様子であった。午前中は2つのグループに分かれ、Houseについて学んだ。エレンとアマンダの英語だけの授業になんとかついていこうと真剣に耳を傾けている姿が見られた。「言ってることはわかるようになったけど、言いたいことはまだ言えない」という生徒が多いようである。午後はアメリカのHolidayについて学び、後半はグループごとに日本の祝日を紹介する簡単なプレゼンテーションに挑戦した。昨日からの少ない準備時間の中だったが各グループポスターを作成し、お正月や、たなばた、ひな祭り、子どもの日、そして敬老の日など、工夫を凝らした発表ができた。各グループで年上のメンバーが中心となって協力しながら活動ができている。初めての英語のプレゼンテーションだった生徒もいたが、ホストファミリーからの質問にも身振り手振り、全員で協力しながら日本の文化を紹介することができていた。文化を学ぶだけでなく、伝える中でもとても貴重なことを学ぶことができているようである。昨日の日記の中に、これまでの3日間の生徒たちの様子や学んだことをよく表した日記があったので一部紹介する。

「今日は朝からのんびりしていると、家を出るのが8時55分くらいになってしまいました。でもマザーとシスターは慌てもせずに普通に余裕の表情だったので大丈夫かな?と思いました。なぜあんなにも余裕だったのでしょう? 食後のアメリカと日本の遊びを教え合う活動は、童心に返るかのように興奮しました。日本のゲームは、だるまさんがころんだが、かなりアメリカの子どもから好評でした。教えたり一緒に何か一つの事をすると、自分が知らなかったことも見つかるということがわかったので良かったです。アメリカ人の2人の少年少女をみんなとても可愛がっていました。母性愛に目覚めた人がかなりいました。やさしく教えている人たちを見ていると、本当に英語は道具として使っていただけで、自然と感情や表情、身振り手振りでお互いの言いたいことが伝わっていました。今日はみんなにとってもかなり成長した日になったんじゃないかな、と思いました」

 

 ホストファミリーと過ごす初めての週末を終えてのクラスであった。休日にゆっくり休めたのか、すっきりした表情で登校してきた生徒達だったが、週末の話になると大量に撮った写真を見せ合いながら興奮して話をしていた。それぞれの家庭でショッピングやボーリング、遊園地に行ったり、近所のパーティなどに参加した生徒もいて、それぞれ充実した週末を過ごせたようであった。いろいろな経験の中で新しい発見の連続のようだが、その中にも共通するものも見えてきたようである。英語が通じる喜び以外にも、一緒に笑い合えることや価値観を共有し合えることにも大きな喜びを感じることができている。ホストファミリーと過ごす中で言葉や文化を越えたとても貴重な経験ができているようである。本日の午後はTCエレン先生の家のプールで楽しんだ。強い日差しをものともせずはしゃぐ姿や、巨大なピザをおいしそうに頬張る姿に、すっかりアメリカの生活に馴染んできた生徒たちの様子を見ることができた。

週末の日記を紹介する。

 「今日は初めてアメリカのスーパーに買い物に行きました。まず驚いたのが食材の大きさです。とにかく肉がでかいです。鶏肉が一羽丸ごと売られていたことに衝撃でした。また、チーズなども豊富でテンションが上がりまくりでした。話は変わりますが、昨日の夕食中始めてホストファミリーといろんな話をしました。日本の話や自分の夢の話など、そして、半世紀以上続いた戦争の話も・・・昔はお互いを受け入れられず互いを傷つけ合っていたけれど、今私たちがこうして出会えたのだからお互いをたたえ合い、二度とあんなことを繰り返してはならない、ということを話し合うことができました。子どもたちのいるホストファミリーのところにステイすればそれはそれで楽しかったかもしれませんが、こんな深い話はできなかったと思います。このホストファミリーのところに来れて良かったです。また明日からも新しい発見がたくさんあると思います。チャレンジすることを忘れずにプラス思考でがんばっていきたいと思います」

 

グラスバレー レポート 7月29日(火)
  今日は一日かけて小旅行に出かけた。朝からバスに乗ってコロマへ。グラスバレーはゴールドラッシュの時代に多くの人々が世界中から金を求めて集まってきた場所として有名である。その中でもJames Marshallという人物が一番最初に金を発見したのがコロマとう場所である。Grass Valleyから隣町Auburnを通って、山道を抜けるとコロマという町に出た。小さな公園のような広場に博物館があり、そこで本物の金を見せてもらうことができた。また、昔日本人として初めてアメリカへ渡ってきたジョン万次郎の話やゴールドラッシュ時代に移住し集落を築いた日本人たち、おけいさんの話を聞かせてもらうことができた。日本とアメリカのつながりの歴史を学び、英語の解説を熱心に聞き入る生徒たちの姿があった。博物館を出ると、砂金採りの体験をさせてもらうことができた。生徒たちは現地の人に教わりながら、実際に砂の中から金を選り分ける作業に目を輝かせてとりくんでいた。小さな粒程度の金だったが本物の金を持って帰ることができ、痛いほどの強い日差しの中を歩き回った疲れも金が採れた満足感で少しは和らいだようであった。

今日の日記から「アメリカに来て一週間が経とうとしています。一人一人が不安や葛藤を抱えながらもよく乗り越えてきたと思います。いろんなことに慣れてきて充実してきているでしょう。ぼくもそうです。しかし、これからは『慣れ』との闘いだと思います。人間は慣れてくるとどんどん楽な方に流されていきます。でも、あとたった3週間ちょっとです。時間ははっきり言って全く足りません。今ここでやれることを精一杯やりきって日本に帰れるように、さらに気を引き締めたいと思います」

 

  今日の午前中は近所の消防署に見学に行きました。カッコイイ消防車に囲まれて、男前のファイヤファイター達(消防士)にも囲まれて、目を輝かせながら話を聞きました。実際に火の中に飛び込む時の防火加工されたウエアや酸素ボンベ、ドアを突き破るための道具などいろいろな物を見せてくれ、実際に実演もしてくれながらの説明でとても興味深い話でした。ここはとても乾燥している地域なのでこの時期は深刻な火事も多いよ、と話をしてくれているちょうどその時、出動要請の連絡が入り、生徒たちの見ている目の前で消防車に飛び乗り出動していきました。現場へ向かう消防車に手を振りながら大興奮のひと時でした。消防士には女性も多く、男女関係なく働いているという話には生徒達も驚いたようでした。消防署からの帰り道、歩いて道を渡る私たちのためにと、4車線ある道路の車を消防隊員が止めてくれるというサプライズがありました。文化の違いと彼らの気さくな人柄に「ワーオ!」の声が上がりました。

30日の生徒の日記「今日はピザ屋さんに行きました。ピザを作っている姿がとてもかっこよかったです。あのピザをグルグル回すところがGood! 思わず動画で撮っちゃいました。お店の中を見学した後にはピザを食べました。とってもおいしかったです。日本のものと比べものにならないくらいのおいしさでした。日本に帰ったら家族に教えたいです。その後、教室に帰って授業を受けました。日本の好きな食べ物や外国での好きな食べ物を言う授業でした。みんなそれぞれの答えでおもしろかったです。その後にゲームをしました。ピクニックに持っていくものを、A、B、C〜Zまで覚えて言うゲームでした。私達のグループは、後ろの席に座っていたので、あまりにも不利でした。だってあんなに長いの覚えられませんもん!でも頑張って言えました!帰ってからマザーにピザのことを言いました。そしたらマザーが「ピザ屋で働いたことあるよ」と教えてくれました。また一歩ホストファミリーに近づけた感じがしてとても嬉しかったです。」

 

 朝からダンススタジオでZumbaダンスをみんなで踊った。最初は戸惑っていた様子の生徒達も、インストラクターの女性や一緒に来ていたホストファミリー達が音楽にのって踊るのを見ながら見よう見まねで体を動かしていた。アップテンポのノリの良い曲に思わず体が動き出し、数週間分の運動不足をしっかり解消できていた様子であった。最後は日本でもお馴染みの曲「Let's it go」で大いに盛り上がり、音楽とダンスは国境を超えることを証明してくれた。汗だくのままスタディーセンターに帰り、「今から授業?!No way!!」と言いながらもtextbook(教科書)と格闘する姿があった。午後からは美術の時間で、TCのAmandaが用意した水彩道具で風景画を描いたり、持参した習字道具で得意の書道の技を披露したりした。ホストファミリーの名前を漢字で書いたり、好きな言葉を紹介したり、中には詞をしたためた作品もあり、日本人、TCの先生達からもWow!の声が上がった。

 

  アメリカでの生活も2週間が経ち、本プログラムも半分が過ぎた。「あと2週間しかない!」という焦りの声が多いが「日本の家族や友達にもっとたくさんのことを伝えられるように、残りの2週間一日一日を大切に過ごしていきたいです」という決意の言葉もたくさん聞かれるようになってきた。特に「英語を話すこと」に対してさらに積極的にチャレンジしてほしい。「会話は聞き取れるようになってきたけど、自分の言いたいことが言えないことがもどかしい、とっても悔しい!」と今の気持ちを素直に教えてくれた生徒がいた。楽しい経験も、悔しい体験もすべてが自分を成長させてくれる貴重な財産になっている。今回の週末も悪戦苦闘、すべてが楽しいことばかりではないが、それぞれにとってかけがえのない時間になったようである。

 本日は、朝からTie Dye!というかけ声と共にみんなでオリジナルTシャツ作りにとりくんだ。真っ白なTシャツを好きな色に染めていくもので、青赤黄色紫カラフルな模様を自分の好みでつけていく。「明日はみんなこのお揃いのTシャツを着てサンフランシスコに行くよ。目立つからね!」とTCのエレン。悲鳴にも似た歓声が上がり、ダウンタウンをカラフルなTシャツを着た日本人25人が歩く姿を想像してお互い顔を見合わせていた。TC2人が言うには、これがヒッピースタイルだそうだ。午前中はTシャツを染める作業と、明日観光するサンフランシスコの歴史についての勉強をした。午後からは、Zumba。インストラクターの女性が出張レッスンをしにスタディーセンターまで来てくれた。プログラム最後のサヨナラパーティーでみんなでダンスを披露することになり、今日から特訓が始まったのである。アメリカに来て初めての雨に打たれながら(小雨)駐車場で汗をかきながら踊る生徒たちの姿があった。これも日本ではなかなか目にしない光景であったが、一生懸命にとりくむ姿があったのは、生徒達以上に真剣に教えようと頑張ってくれていたインストラクターのリンダの気持ちが伝わったからだと感じた。言葉の壁に苦労しながらも、人の優しさとあたたかさに日々励まされながら挑戦を続ける生徒達である。

 

  待ちに待ったサンフランシスコでの終日研修の日。朝から大型バスに乗り込み、Tie DyeTシャツに着替えて、揺られること3時間、ドラマ「フルハウス」のオープニングで有名なGolden Gate Bridgeに到着。観光客でごった返す中、集合写真を撮って橋へと向かった。かなりの高さと長さにおびえながら橋の上を渡ってみると、想像以上に怖い・・・下を見ないように歩いたが、途中でリタイアする人もいたくらい迫力のある橋であった。さすが世界の観光名所。日頃耳にしない世界各国の言葉に囲まれ、いろんな人種の人が行き交う中をかき分け、自転車をよけながら歩いて写真を撮って、たった20分程度歩いただけだったが十分に満喫できた。次回は、ぜひ50分かけて橋を渡りきって欲しい。その後バスに戻ってGolden Gate Parkへ。大きな科学博物館に入りそこで昼食をとった。この場所でも人種や国境を越えた空間に世界の広さを感じつつ人ごみをかき分けて昼食をとった。おいしいサンドイッチや肉まん、期待外れのタイ米カレーなど食事のバリエーションも様々で、大いに楽しむことができた。                                                          
最後はメインイベントのPear 39での買い物。サンフランシスコの名所の一つで、海沿いの一角にレストランやお土産屋さんが集まってる場所があり、そこが定番のショッピングプレイスになっている。昨日の授業で、「盗難、詐欺行為には十分気をつけるように!」と散々注意されてからの今日の買い物であったので、周囲をしっかり警戒しながらも思い思いに買い物を楽しむことができたようであった。帰りの時間もあり、ゆっくりと全てのお店を見て回る時間はなかったが帰る際には、大きな袋を抱えて笑顔でバスに乗り込む生徒たちの姿があった。帰りのバスでは、行き同様楽しい笑い声がバスに響き渡り、一緒に同行したホストファミリーが「すごく楽しそうに話してるけど、どんな話をしているの?」と聞いてくるほどであった。ショッピングに食事、文化の発見や、人種や国境を越えた交流に加え、仲間とも大いに盛り上がり楽しんだ一日になった。

 

  今日の授業では、昨日のサンフランシスコでの出来事をお互いに発表した。買ったものや食べたもの、印象に残っていることを英語で書きおこし、クラスでシェアするというものであった。それぞれの想いが英語で表現され、クラスからWow!の声がたくさん出て盛り上がった。その後ランチとZumba(ダンス)をはさんで、キャンプファイヤーをした。と言ってもスタディーセンターの裏でマシャマロをローストしただけである。s’more (some more)と呼ばれる、アメリカのキャンプで定番の食べ物を作って楽しんだ。ビスケットに火であぶったマシュマロとチョコレートを挟んでサンドイッチにしたものである。暑さも忘れ、もっともっと!(some more)と言いながら食べていた。アメリカの食べ物にもすっかり舌が慣れてきたようである。食べ過ぎに注意である。

 

 今日はAmerican danceについて学んだ。TCの先生やホストファミリーが音楽に合わせて簡単なステップを紹介してくれて生徒たちみんなで体を動かして楽しんだ。マカレナは聞き覚えのあるリズムに体がついていったが、他のダンスは、踊り慣れていない日本人にとっては少し難しいようであった。「さすがあやの先輩!」「アンナすごい!」「ルースカッコイイ!」「キャロラインかわいい!」と大いに盛り上がった。4人のアメリカ人が髪を振り乱して踊りまくる姿に大きなカルチャーショックを受けた生徒も少なくないかもしれない。しかし、体を動かせば自然と笑顔になり、音楽に合わせて動くことで一つになれる感覚を味わうことができたのではないかと思う。とても貴重な文化の交流になった。結婚式ではお馴染みだよと紹介してくれたチキンダンスはホストファミリーと一緒に盛り上がった。ひとしきり踊ってもらった後で、日本のソーラン節を紹介。アメリカ人がソーラン節を教わりながら真剣に踊る姿もなかなか見られないな、と思いながら、熱心に覚えようと何度も繰り返し練習してくれていた姿をとても嬉しく感じた。自分の文化に興味を持ってくれ熱心に学ぼうとする姿は、アメリカ人も日本人も関係なく、世界共通で誰にとっても喜ばしいことなのであろう。ぜひ残りの数日間、学ぶことをためらわずに自分から文化の壁に挑戦していってほしい。

 

グラスバレー レポート 8月08日(金)
 Nevada County Fairでの一日研修の日。年に一度の町のお祭りである。たくさんのお店や動物たちが集まりとても賑わっていた。ジェットコースターやゲームがたくさん集まった遊園地のようなコーナーもあり、一日たっぷり満喫した。乗り物は回るものばかりだったが、顔色を悪くしながら、気持ち悪いと言いながらもひたすら回り続ける生徒たちの姿があった。朝から夕方までたっぷり時間を使って、買い物ももうお手の物という感じであった。英語でのやり取りにもすっかり慣れ、気に入ったアクセサリーやおいしそうな食べ物を見つけるとにこやかにお店の人と話しながら買い物をしていた。「お店の人がとっても優しくてサービスしてくれました!」とすっかり買い物上手になっている。サンフランシスコでは知らない人とは話してはダメ!と言われていたが、このお祭りではとてもフレンドリーな地元の人たちとの交流も楽しめた様子、無料の水やお土産品をもらって上機嫌であった。中には金魚をホストファミリーにお土産で持って帰った生徒もおり、果たしてどんな反応をされるか心配であるが、そのやりとりもいい英語の勉強になるであろう。明日からはアメリカでの3回目の週末。今回はどんな発見、驚き、出会いがあるか、良い週末を過ごすことを願う。

 

  いよいよ残り一週間となった。今日は午前中授業をして午後はZumbaを挟んでガレッジセールを行なった。午前中の授業では、先週金曜に行ったFairでの思い出を発表し合う活動に取り組んだ。3週間で鍛えた英語力がしっかり発揮できている生徒も多く、前に出ての英語の発表にもすっかり慣れた様子であった。午後のガレッジセールでは、近所のスーパーの入り口の場所を借りて、カップケーキや日本から持ってきたお土産を売った。売り上げで集めたお金はアメリカ人が日本に留学に来るための支援金に充てられることになっている。「留学をサポートするために何か買ってくれませんか? いかがですか?」"Would you like to buy something to support American visiting Japan? "と長いフレーズをがんばって覚え、通りがかった人に話しかけていた。3週間でかなり度胸がついたらしく、アメリカ人を見つけては自分からどんどん話しかけていくのでTCエレン先生が「あまりアグレッシブに行き過ぎるとびっくりされるのでほどほどに」と注意するほどであった。覚えたての英語でたどたどしくしゃべる日本人のために足を止めてにこやかに話を聞いてくれる地元に人々の優しさに触れた時間であった。

週末の日記から「今日はみんなにゆかたを着せてあげることにしました。まずは私が着てみんなに見せると、みんな『Cool!』と言ってくれました。それからあなた達に着せますよと言うと、シスターは飛び跳ねて喜んでくれてとても嬉しかったです。着せるととても喜んでいました。その後家の庭に出て写真を撮って、ブラザーやファザーにも着せてあげました。みんなとても大喜びでとても嬉しかったです。その後、みんなでショッピングに行きました。行ったのは文具のお店で、すぐいろんなものを大量にカートの中に入れていたのでびっくりしました。夕食はベトナム料理のお店に行きました。写真付きのメニュー表がなくて困ったけど、ホストファミリーのオススメをたのむことができて、おいしかったので良かったです。とても楽しい一日でした」

 

グラスバレー レポート 8月12日(火)
  Sacramentoでの一日研修の日。映画Frozenをみんなで見ながらバスに揺られて約40分、サンフランシスコの州都であるサクラメントに着いた。まずはカリフォルニア州議会議事堂の中を見学し、歴代の州知事の大きな写真に歴史の長さとスケールの大きさを感じた。州を象徴する熊の彫刻があちこちで見られ、州知事の部屋の前の大きな熊の前で写真を撮った。その後はバスでオールドサクラメントまで移動し、西部劇さながらの昔の町並みを歩きながらショッピングを楽しんだ。日本へのお土産用にとたくさんの袋を抱えて忙しそうに回る生徒達、家族や友達へのプレゼント探しに夢中で自分の物が何も買えなかったという生徒もいたが、お土産探しも旅の醍醐味の一つであろう。

「今日はサクラメントに行く日でした。議事堂で写真を撮ったり、キャシー先生の話を聞きながら回りました。鹿児島の県庁と違って、めちゃくちゃ大きい建物で、ずっと広くてびっくりでした。その後はオールドサクラメントに行って、ちょろちょろ歩き回りました。お昼ごはんのピザが予想以上の大きさで、お持ち帰りしました。お土産を家族に買ったら全部99セントだったから申し訳なくなってきて、Tシャツとかタオルとかマグカップとか買ってあげました。あとは学校の友達とクラスのみんなにおやつを買いました。結局自分の物をほとんど買わずにちょろちょろしていました。あるお店でトトロのぬいぐるみやNHKのキャラクターどーもくんのストラップを見つけて「そんなに成長したのか日本!すごい!」と思って、家でホストマザーに聞いてみたら「何それ?」って言われてしまいました。ちょっとショックでした」

 

 今日から本格的にFare Well Partyの準備を始めた。これまでお世話になったホストファミリーやTCの先生方へ感謝の気持ちを込めて個人の特技やダンスなどのパフォーマンスを披露する。また日本の文化や故郷の紹介をして文化の交流も行う計画をしている。それぞれのグループに分かれて練習や準備を進めていく。これまで少しずつレベルアップさせてきた英語力を駆使し発表用の台詞を考えるのに頭を抱える生徒もいたが、プログラム最後の活動を全力でやり遂げようと、真剣に取り組む姿勢をとても頼もしく感じた。Partyまではあと2日、帰国の日まではあと5日と迫っている。最近「日本に帰りたくないよー!」と叫ぶ生徒も増えてきたが、残りの数日悔いの残らないよう日々大切に過ごしてほしい。

 

グラスバレー レポート 8月14日(木)
 明日のPartyに向けての準備を行った。お世話になったホストファミリーへの手紙を書き、コメントと一緒に渡す計画である。TCエレンが準備してくれた用紙にイラストや感謝の言葉を書き、写真を添えて作成した。それぞれの思い出や家族の良い所を英語で書き、悩みながらも一生懸命にとりくんでいた。午後の時間はグループごとにパフォーマンスの練習と準備にとりくんだ。4週間一緒に苦労を乗り越えてきた日本人の仲間との最後の活動でもあり、残り少ない時間を名残惜しみながらも今まで以上に協力し、知恵を出し合いながら準備を進めていた。英語を使ってのコミュニケーションの難しさを経験しながらも、同じ日本語をしゃべる日本人同士のコミュニケーションの難しさ、人間関係の奥深さも学ぶことができているようである。相手を思いやる気持ちや、感謝の想い、自分の意見をしっかり伝えるということは、言葉や文化に関わらず人間関係の中では大切なことである。1か月の活動の中での楽しい経験、つらい経験、全てが成長の糧となって生徒たちの財産になることを期待している。明日のFare Well Partyはプログラムの締めくくりの活動である。今までの経験を活かし、24人で協力して感謝の気持ちを伝えられる素晴らしい会になることを願う。

 

グラスバレー レポート 8月15日(金)
 いよいよ最後の日、昨日のリハーサルですでに涙を流す生徒が続出でTCエレンのスピーチの練習を取りやめるという場面があった。果たして今日はどんなPartyになるのか、朝から興奮と寂しさといろんな感情で複雑な表情の生徒たちであった。一日かけて夕方6時の開始まで最後の練習とリハーサルを重ねた。「この英語で伝わりますか?」「本番失敗したらどうしよう・・・」直前まで練習を繰り返し、会を盛り上げようと真剣にとりくむ生徒達の姿をとても嬉しく感じた。

夕方6時、日本から持ってきていた浴衣や法被に着替えた生徒達、会場の装飾も終えて、ホストファミリーが来るのを待った。会場には日本食と日本のお菓子を並べた。日本食は耕大と智士が昨夜徹夜して作ってきてくれたものである。おにぎりや唐揚げ、卵焼きや和風パスタなど、アメリカ人も日本人も喜んで食べてくれていた。たくさんの人で会場が賑わってきた6時30分エレンのかけ声でメイン会場へ移動、司会の彩乃と温実の元気なあいさつでパーティーのプログラムが始まった。「Ladies and Gentlemen. Welcome to the Fare Well Party!」 出だしは順調、さすが陽気なアメリカ人、大いに盛り上がってくれた。プログラムの前半は各グループの出し物で、最初は日本語の歌を披露した。晴也、優美、桃香、優花、早貴、彩乃、由衣、寿、光右、悠人、南、温実がLet it goとポニョを歌った。アメリカでも人気の2曲で、一緒に振り付けも踊ってくれながら盛り上がった。司会に名前を呼ばれた直後、慌てた様子で「先生! 英語のセリフの紙がない!」ハプニングはつきものである。困難を乗り越えてきた4週間、今回も動じずに落ち着いて乗り越えた生徒達Good jobである。

次は司会もやってくれた志賀彩乃がステージでダンスを披露した。照明を落とし、音楽もムードもバッチリの中ダンスが始まると、会場全体が一気に引き込まれたようであった。思わず立ち上がってカメラを向ける観客がたくさんいた。音楽とダンスは簡単に国境を超えてしまう。3組目は日本の文化紹介グループである。実紗と知優が書道の作品を紹介するとOh!やAh!などの感嘆の声が上がった。智士、耕大、皓太は日本料理を紹介した。会の始めに振る舞った日本料理の味を尋ねると会場から拍手が起こった。大分県玖珠町から来ている12人の研修生、実紗、知優、優実、雅、満鈴、智士、桃花、優花、早貴、彩乃、由衣、寿は日本地図を使って各地の特色の紹介、そして故郷玖珠町の紹介をした。

4つ目は楽器の演奏グループである。雅、満鈴、早貴、希美、由羽、美羽がバンドを組み、それぞれ楽器を演奏した。日本で人気の曲を一曲と、アメリカの国歌を演奏した。このグループは楽器を借りるための英語の交渉から始まり、楽譜を準備したり練習会場を調整したりと時間をかけて苦労して今日までやってきたグループでもある。ホストファミリーも喜んでくれて、彼女たちの苦労も報われたように思う。このグループも「先生!英語のセリフの紙がない!」と慌てていた。準備と確認は大切である。グループ発表の最後は茉莉乃が新体操を披露してくれた。音楽に合わせてリボンを操り、グルグル回る姿にみんな驚いていた。「彼女はオリンピックに出るのか?」パーティーの後数人のアメリカ人に同じ質問をされた。それくらい素晴らしい演技であった。

次はクラス全体の発表に移り、Zumbaで鍛え上げたダンスを披露した。Zumba Linda Cucumberのキャッチフレーズがつくくらい生徒達の人気者になったLinda先生も駆けつけてくれて、楽しい時間になった。最初は踊りに少し抵抗があった生徒も体を動かすことの楽しさを覚え、大きな文化体験の一つになったと思う。Lindaに感謝である。次はパフォーマンスの締めくくりの歌の披露である。24人全員がステージに並び、英語の歌を披露した。Let it goは会場みんなでの合唱となり大いに盛り上がった。生徒達の今までにないくらいの生き生きとした表情がとても印象的であった。

パーティーもいよいよクライマックスに近づいてくる。生徒代表のスピーチで実紗と耕大が英語のスピーチを披露した。来る前は不安だったこと、驚きの連続だったこと、自分の成長を実感できたこと、そして素晴らしい家族に出会えたこと、とても立派なスピーチが本プログラムの成功を証明してくれたように思う。その後サプライズでTCエレンとアマンダにプレゼントを渡した。エレンはOh my Gosh!と言って驚いていた。みんなで少しずつお金を出し合って買ったプレゼントとメッセージを書いた寄せ書きを知優と悠人が渡すと二人を抱きしめて喜んでくれた。感謝の気持ちが十分伝わったようでよかった。

最後は修了証書の授与とホストファミリーへの感謝の手紙の贈呈である。涙涙の時間であった。生徒から家族に手紙を渡す際にI love you.と言うとOhh…と会場から大きなため息が何度も聞こえてきた。とても感動的なあたたかいひと時であった。いろんな葛藤や不安を抱えて過ごしてきた生徒達をいつも支えてくれていたホストファミリー。その優しさに触れ、言葉では表せない感謝の想いをどうやって伝えようかと悩んできたが、込み上げてくる感情で声にならないThank youを言ってハグをして、言葉ではうまく伝えられなかったかもしれないが、生徒たちの想いはしっかり届いたはずである。感謝の想いを込めたFare Well Partyは大成功に終わった。

 

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