MNCCスタッフによる活動写真・動画と、引率者による文章レポートを掲載します。上記バナーをクリックしてご覧ください。

 
レポート更新情報
更新日
期 間
7月29日
8月01日
8月05日
8月07日
8月14日
8月16日
8月19日

この日家族のもとを離れて、佐賀、鹿児島、沖縄県それぞれから18人は羽田に到着し、バスで成田へ向かいました。ところどころで話は聞こえるものの、会話は少なく緊張感でいっぱいでした。途中「お台場」、「レインボーブリッジ」、「銀座」の看板に見たことがある場所だとざわめきが起こったり、車窓から見えるスカイツリーをのぞき込んで「高いですね」と声をだしたり、写真を撮ったりとこれからの不安と期待でいっぱいの面持ちで成田へ向かいました。

 成田到着後2人が合流し全員が集合。集合や写真撮影時の隊形作りの練習をして、簡単な自己紹介。少しずつ同じ学年の生徒たちで話声が聞こえるようになってきました。その後、初めての出国手続きでぴりぴりとした緊張感と、不安な様子でしたが何事もなく終了。搭乗口を確認後、しばらく自由行動に。ロサンゼルス空港まで行動が同じBakersfieldの生徒たちとも仲良くなり、一緒に写真を撮ったり、話も盛り上がるようになり元気よくアメリカへ出発しました。 初めての機内食に写真を撮ったり、「おー」という声があがったり。

 ロサンゼルス空港到着後TCの一人のジュディーン先生とCHIのジーナ先生のお出迎え。バスに乗るまで緊張していましたが、バスに乗って安心したのか車窓から写真を撮ったり、声を出してはしゃいだりする場面も見られるようになりました。その後、Santa Monikaへ立ち寄り、メキシコ料理の店でちょっと遅めの昼食です。初めての買い物にジュディーン先生の手伝いをもらいながらそれぞれ何とか買うことはできたものの、お米や豆など口に合わなかったり、思っていたよりも多かったりとそれぞれ大なり小なりのチャレンジを経験しました。その後、ホストファミリーの集合場所への移動中ではぐっすりと多くの生徒が寝ており長時間のフライトや慣れない場所での緊張感からの疲れがどっとでたのでしょう。多くの生徒が複数での滞在になり少し安堵感を漂わせつつも、言葉への不安を抱えながらそれぞれのホストファミリーの車に乗り込み、アカデミックホームステイが始まります。

ウェストベンチュラ レポート 7月24日(水)

 TCのジュディーン先生が生徒たちは長旅で疲れているだろうと配慮してくれて、9時からの予定を10時からの授業にしてくれた。ホストファミリーと過ごした一夜が明けて、生徒たちがスタディーセンターに集まっていた。私が着いた頃には、ほとんどの生徒が3つのテーブルを囲むようにして座っていた。日本語で話せるということもあってか、一晩だったが久しぶりに会ったかのように話が弾んでいた。ホストファミリーへプレゼントを渡したときにどのような反応だったか、夕食にどんなものを食べたか、シャワーの使い方が分からず水シャワーだった、家は広くてどんなものがあったかなど笑顔で10時を過ぎて始めてもいいかとTCのジュディーン先生が迷うくらい、笑顔でそれぞれが話していた。慣れない環境のせいか疲れの見える生徒もいた。昼食時間に個人面談をしたが前日にバスで寝過ぎたり、少し寝るのが遅くなったりしただけだったので、元気に過ごすことができた。

 10時になり、TCのジュディーン先生とジニー先生、助手としてジュディーン先生の子ども、8才のフリーシア・5才のアリーシア姉妹による授業が始まった。まず初めは自己紹介I am 名前とI like .の2文を陽気で元気な女の子たちのフリーシアとアリーシアのお手本のもと始まった。英語での自己紹介に緊張しながらも全員が恥ずかしそうな素振りを見せながらもはっきりとした声でできていた。一人一人の発表だったのでしっかりできるか心配をしたが、私が思っていた以上に生徒たちはしっかりとしていた。その後、ネームカードを作成し、これからの授業で使うノート(Journal)の表紙作りをした。まず初めに表紙の上のあたりに作成した自分のファーストネームのカードを貼った。そして、多くの雑誌や新聞などから好きな写真やポップを5つ選んでノートの両表紙に貼った。雑誌を見ながら「これ見たことある」、「これ知ってる」、「これかっこよくない」など近くの友だちと話が弾み、オリジナルのノートを作り上げていた。助手のフリーシアとアリーシアがノートを配ったり、はさみやノートを配ったり、ごみを集めたりと何回も声をかけて回ってくれる中、「Thank you.」と声をかけたり、一緒に話したりする様子が多くなっていき、積極性がでてきた。完成した生徒からジュディーン先生が一人ずつ「Good job」と声をかけてくれたり、それぞれが選んだ写真の単語の説明などをしてくれたりして、生徒たちもうれしそうにしていた。日本でやると簡単なことなのかもしれないが、英語での説明やアメリカでの初めての活動を終えてか、満足げな表情をしている生徒が多くうれしかった。

 もうすぐで12時という頃、昼食休憩の前にトイレの使い方について勉強した。日本のようにいつも空いているトイレではなく、鍵がないと使用できないトイレにとまどいながらも集中して英語の説明を聞いていた。その頃から分からないままにしていてはだめだと思い、「先生こんなことを説明したんですよね」と尋ねてくる生徒も出てきた。また持参したノートに表現や文化の違いを書き込んでいく生徒も見られるようになり、多くのものを学び取ろうとする姿勢がうかがえた。

 昼食休憩。各ホストファミリーから持参したサンドイッチを持参。日本食が好きなホストファミリーもいてご飯を持参している生徒もいた。テーブルを中心にグループで食べた。果物やチップスなど交換しあう姿も見られ、グループ内での様子はかなり打ち解けてきた。

 午後からはそれぞれが作ったノートの表紙の紹介を一人一人行った。途中緊張感が溶けてきたのかしっかり聞くようにと叱られたが、その後はめりはりをつけて行動していた。また、ノートの1ページ目にそれぞれのホストファミリーの名前や似顔絵、新しく覚えた単語を書き込み、1ヶ月間の授業記録の1ページ目を作った。質問を書き写すのに戸惑う生徒、苦手な絵に戸惑う生徒に協力しながら仕上げていた。その後、ホストファミリーと話をしながら仕上げてくるように言われていた宿題の確認をした。宿題は、「何時に起きないといけないか」、「朝食や昼食は自分で作るのか」「電話やインターネットのルールの確認」など生活していく上での約束事について話し合ってくる内容だった。その間にTCのジニー先生と一対一で趣味や特技、性格などを答えるインタビューがあった。

 トイレ休憩をはさんで、スタディーセンターのあるThousand Oakの地域散策にでかけた。多くの生徒は九州出身なので「日差しは日本ほど強くないですね」などの声も聞かれた。また気温もあまり高くなく歩いて行動するには最適な気候だった。Thousand Oakの名前に入っているOakの木を教えてもらったり、演劇やオペラなどを鑑賞できるCity Hallを教えてもらったり、The Lakeと言われるショッピングセンターに行った。40分ほど自由時間があり、飲み物や果物、アイスなどを買っていた。1つのものを注文して2人でシェアできるように頼んだり、地元の人たちに一緒に写真を撮って欲しいとお願いをしたりするなど、どんどん積極的になっていく成長が目に見えるように分かった。次の日の宿題と授業の概要を聞いた後、各家庭に帰っていった。

 夕方にはウェルカムパーティーを開いてもらった。連絡不足があって迎えの連絡が行き届かず、帰るのが遅くなってしまい、ホストファミリーの都合により、2人が出席できなかった。私が着いた頃にはパーティー会場の近くにビーチバレーのできるコートがあり、フリーシアやアリーシア、そのお父さんたちとビーチバレーを楽しんでいた。各家庭が到着するとレーン上に持ち寄った料理を順番にバイキング形式で取っていき、思い思いのグループで食べていた。全員が食べ終わった頃、ホストファミリーが我が子のように、他のファミリーへ温かく紹介してくれた。生徒たちは恥ずかしそうにしながらもとてもうれしそうだった。また、どの生徒たちも自分のファミリーに誇りをもち、優しい家庭で良かったですと口をそろえて言っていたので安心した。

 明日からはさらに成長していく姿が見られるのではないかと期待してしまうくらい吸収していこうという姿が見られるので、アメリカ生活を楽しみながらたくさん勉強して欲しい。

 9時には多くの生徒が集合した。スタディーセンターの隣のドーナッツショップでモーニングスナックとして一人一つずつドーナツを食べた。自分の好きなものを指差し、TCのジュディーン先生に買ってもらい外で食べた。コーラやジュースが欲しい生徒はもうとまどうことなく自分で買えていた。その後近くの芝生の上で円になって、昨日の宿題だったお金について復習をした。ホストファミリーと話をしながら硬貨や紙幣の名前、単位換算などについて学習してきていた。それから日本で決められたグループになって、午後から行く消防署への質問事項をグループで1つずつ考えた。高校生のリーダーが中心となって単語のチェックや文法など確認しながら試行錯誤しながら作成した。途中ドーナッツショップの店員からたくさんのプラムをもらった。初めて食べる生徒も多く「皮をむかなくてもいいのか」「どんな味がするのか」などを気にしながら多くの生徒がチャレンジしていた。食べてみると「甘い」や「おいしい」などの声が聞かれた。残った種は助手のジュディーン先生の娘のフーリアに教えてもらいながら片付けてスタディーセンターに入った。TCジュディーン先生とジニー先生が日本の消防署について知ってもらうためにグループで4文の英文を作成した。日本で勉強した単語や文法などを手がかりに少しでもしっかり伝えようと高校生のリーダーが中心となって作成した。TCのジュディーン先生とジニー先生が回りながら質問をしてくれ、伝えることができていた。その後、消防署で渡す手作りのサンキューカードをグループで作成した。日本ではあまり見られない習慣なので、どのようなものを作ればいいかと悩んでいたが、フーリアやアリーシアが例を見せてくれたり、TCの先生からアドバイスをもらったりしてグループで個人の特技を活かして作り上げた。絵を中心に作成したグループ筆ペンやマーカーを使って日本語の「ありがとう」を混ぜて作成したグループなどお互いを理解し合えるようになり、個性が少しずつ活かされるようになってきた。休憩時間には各家庭でホストファミリーでの話題が聞かれるようになってきた。「聞き取れないときはどうしてる?」、「何て言っていいか分からない時があるけどどうしてる?」など、なんとかうまくいくようにがんばりたいのだが、うまくいかないジレンマに悩んでいる生徒も多かった。 昼食休憩では昨日とは違うグループで食べていた。途中ダンゴ虫を見つけたフーリアが「rolly polly」と叫びながら捕まえて生徒たちと遊んでいた。生徒たちにとっては初めて聞く単語だったのでとても新鮮だったようだ。出発前にトイレの鍵を返しにスタディーセンターのオーナーの所へ行ったときに、「部屋をきれいに片付けてあって日本の子たちは良い子ばかりだね」と昨日に引き続きほめられた。

 午後からはバスに乗ってファーマーズファクトリーを最初に訪れた。スタディーセンターからの距離は約2マイルだったが、TCの先生が近くの風景を楽しめるようにとバスの運転手に近くをぐるりと回ってから移動してくれるようにお願いをしてくれた。バスの中では興奮してしまい、他の客の迷惑になるくらい騒いでしまい楽しそうだったが、公共のマナーについては日本もアメリカも変わらないということを確認した。途中車いすを利用している乗客がくると優先席に座っている人はさっと席を移動し、運転手はスペースを用意してあげたり、シートベルトをつけてあげたりと優先席を利用する人たちに優しいことを発見していた。バスを降りて、ファーマーズファクトリーへ移動した。果物や野菜、花などの生鮮食品が日本の祭りの出店のように売られていた。試食できるものがたくさんあるのでアメリカの果物に挑戦していた。写真を撮って回っている途中複数あるブドウ売り場で「お勧めはどれですか」、「試食したいのですが」はどう言えばいいですかと質問する生徒もいて、積極的に学ぼうとする姿がたくさん出てきた。自分が欲しいものを買うことに慣れてきて果物やハチミツのチューブなどをシェアして買っていた。

 その後、ベンチュラの消防署を訪問。消防署のキャプテンから消防署の役割や人数など組織について説明をしてもらった後、休憩室やトレーニング施設を見学した。消防車について説明をしてもらった。説明を聞きながら初めて見るものばかりのため、ほとんどの生徒がたくさんの写真を取りながら理解しようとがんばっていた。消防士は火事だけではなく、交通事故への手助けや動物の退治、高いところにひっかかった動物を助けたりと多岐に渡る仕事の様子を聞いたり、道具を見たり、触ったりしていた。消防士は出動要請から1分以内に出動しなければならず、みんなで60秒間を英語で数えて出動までの準備の様子を間近で見た。グループごとで消防服をまとった消防士と一緒に写真を撮って、コンクリートなどを切る「roadly saw」などを見てすごいと驚いていた。しかし、はしご車がはしごを最大まで伸ばすとフレームに「おさまらない」「まぶしくて見えない」「首が痛い」と声が聞こえるくらい高いところまであがるので感動していた。その後、英語で質問しようと挑戦する生徒も出てきて「消防士として大切にしていることは何ですか」「どうやったら消防士になれますか」など積極的にがんばっていた。たくさんの消防士とはしご車をバックに全員で撮影をした後に午前中作成したサンキューカードを渡した。消防士たちはきさくで「ありがとう」「どういたしまして」と生徒たちに教えてもらって日本語で対応してくれたり、プログラムについてたくさん質問してくれたりたくさんの交流をすることができた。ホストファミリーと帰る頃には満足そうに、もう少しいたいという声が聞こえるくらい楽しかったようだ。

ウェストベンチュラ レポート 7月26日(金)

今日の集合は昼食にバーベキューでホットドックを作ろうとウェルカムパーティーの会場での授業だった。ほとんどの生徒が9時前に集合し、近くのビーチバレーコートに来た順番に参加していった。2名が寝坊したために時間に間に合わず、待って始めよういうことだったのでしばらくビーチバレーをして遊んだ。同じようなプログラムの外国のグループも近くのテーブルで学習していた。Arminaという小学校高学年くらいの女の子も参加したいと生徒たちに声をかけたところ、「Good」「It’s OK.」「Thank you.」などたくさんの生徒が返答し、かなり受け答えにも慣れてきたようだ。しかし、慣れてきた反面、少しずつ気の緩みも出てきたようだ。寝坊の理由はホストファミリーと11時くらいまで一緒にゲームをして遊んでいて、眠れずに2時過ぎまで話をしていたということだった。ビーチバレーを終えて授業への移動中もゆっくりと移動していて「Hurry up」と注意をされるようになった。TCのジニー先生は所用で参加できなかったため、ホストマザーのロバート先生とTCのジュディーン先生の授業が始まった。授業が始まるとホストファミリーと自分の日本の家についての宿題の確認のときに、手を挙げて発表したり、隣同士で話し合ったりして一生懸命受けていた。しかし、急にカリフォルニアではめったに降らない雨が降ってきたので雨宿りをして、図書館見学にスケジュールが変更になった。TCのジュディーン先生によると最近10年間ではこの時期に雨が降ることはないというくらい珍しいことらしい。ロバート先生とジュディーン先生で図書館まで送ってもらい、各自で館内を自由に見学した。「英語版ばかりしかないのでわからない」「CDやDVDがあるよ」などの声が聞こえたり、館内にあるアメリカで始めてみる自動販売機についつい買ってみたいと挑戦したりしている生徒も多かった。途中1ドル紙幣が中に入ったまま動かなくなり、近くのグッズショップの店員に声をかけて直してもらうように頼むことも生徒たちでできるようになった。図書館のツアーガイドの方に館内を案内してもらい、キッズコーナーにたくさんあるパペットで遊んだり、紙コップに飾りや絵を描くクラフト活動に取り組んだりした。

 日記を点検していると言葉の壁にぶつかっていたり、日本の家庭との違いにとまどっていたりと日本が良いと思う生徒が数人いた。保護者のありがたさや我慢することの大切さを肌で感じているようだった。声をかけると「大丈夫です。」「がんばれます」と言ったので安心した。また、ホストファミリーに日本料理を作ったり、自分自身について紹介したりしている姿もあった。

 12時過ぎにサウザンドオークのモール見学に行った。ジュディーン先生とロバート先生の車での移動だったので複数の班でピストンでの移動だった。前半のグループはフードコートで昼食を取り、後半のグループはマクドナルドで昼食をとった。初めてのマクドナルドではフライドポテトにマスタードやケチャップをつけて食べること、チーズバーガーにポテトをはさんで食べる人も多いことなど日本と違うところや同じ所をみて感じることも多かったようだ。モールでは日本に関するグッズやアクセサリーが売っている店にたくさんの生徒が行っていた。また、5ドル好きな絵をプリントしてもらうTシャツ屋で色や絵やサイズなどを伝えて買った生徒もいた。日本の学校で勉強したことが使えたと嬉しそうにしている生徒もいた。私がぐるっと一回りして1時間半くらい歩き続けるくらいの広さのモールに集合時間に全員が間に合うか、道に迷わないか心配したが、全員が時間前にしっかりと集合したので安心した。

モールの入り口付近で来週の月曜日の連絡を済ませた後、噴水の前で集合写真を撮った。帰る前に英語の質問に答えると、ロバート先生が作ってくれたケーキをもらうことができるゲームをした。今日の授業の復習だったので積極的に挙手をして答える生徒が多く、かなり速いペースで全員がクリアした。ケーキを食べながら写真を撮ろうと声をかけ合い、雨が降って急な予定変更で慌ただしい一日だったが、楽しい雰囲気で一日が終わった。

 ホストファミリーのお迎えの時に、どの家庭も生徒との様子がよく感じられ、ホストファミリーと過ごす初めての休日を終えてどんな声が聞こえるか楽しみだ。多少の体調不良を訴える姿も見られたので無理をせずに休息もしっかりとって欲しい。

 授業前のTCの打ち合わせの時間をぬって、週末の様子をホストファミリーに尋ねてみた。「よく働いてくれ、よくがんばっている。日曜日には焼きそばとフルーチェを作ってくれた。フルーチェは初めて食べたけどとてもおいしかった。仲良くサッカーをして遊んでいるよ」、「土曜日にホームシックになって泣き出したけど、日曜日にはビーチに遊びに行ったら元気になったよ」、「ハイキングに行ったけどたくさん話をして楽しかったよ」など生徒たちのがんばっている様子が聞けた。複数で滞在している生徒が多いので、助け合いながらファミリーのために何ができるかを考えて頑張っていたようだ。スタディーセンターに着くとすぐに「週末はどうだった」と会話が弾んでいた。スタディーセンターが開くのは10時からなので、歩いて5分ほどのスターバックスへ行った。距離的には5分くらいで着く予定だったが、移動中話は尽きることなく15分くらいかかってしまうくらい、充実した週末を送っていたようだ。飲み物の購入は、いつもは私やTCのジュディーン先生に手伝ってもらっていたが、店員にお願いをして全員に自分で注文させてもらった。メニューには写真があったが英語で書かれていて複数の生徒で確認をしながら注文していた。フリーの水さえも注文しないと飲めないので、全員がチャレンジすることができた。ローマ字読みなどで予測しながら注文し、店員に分かってもらうと嬉しそうな顔で自分のものを受け取っていた。初めてスターバックスを利用する生徒も多く、サイズにもとまどいながら全員が注文を終えるまで20分以上かかった。途中他の客に先にどうぞと譲ったり、注文中に話しかけられ、それに応答したりして、アメリカの生活にも自信がついて来たようだ。

 大きな部屋へ移動し、各グループに机が1つずつあり、ゆったりとした雰囲気で学習できるようになった。日本語で話す機会があるということもあり、話は途切れることなく続き、TCのジュディーン先生の「Pay attention」の声に反応する生徒が少なかったので、日本では聞く姿勢ができるまで待って、静かにしなさいと何回も注意するけど、アメリカではあまりにひどい時には外に出されることもあるということを確認し、聞くべきところはしっかりと聞き、学習時間を大切にしようと確認してから授業が始まった。最初に週末にどのようなことをしたか絵を描き、関連する単語を5〜10個書いていく活動をした。辞書で調べたり、TCのジュディーン先生やジニー先生に尋ねたりして、自分のジャーナルに書き込んでいった。その後、一人ずつどこに行ってどんなものを描いたのかを全員の前で説明した。発表に対して聞く姿勢がよくなり、拍手も見られるようになって、1人1人を大切にしようとする姿が見てとれてとてもうれしかった。TCの先生たちからも「good」「great」「excellent」と生徒に合わせてたくさん褒めてもらった。

 その後、先週の金曜日の宿題だった日本の家からの周辺地図とホストファミリーの家からの周辺地図を使って、説明するときに必要な単語を学習した。単語の音読練習をし、それぞれの地図についての質問に応答していた。20人のクラスなので全員が発表するチャンスがあり、自信がないときは助け合いながら答えようとしている。その間に3日分の全員の日記を点検した。バルーンフェスティバル・サルサフェスティバル・ハイキング・ビーチ・ピアと各家庭でどこかに連れて行ってもらったり、ゆっくりと時間を過ごしたりと日本とは違ったアメリカの週末を満喫していたようだった。ただ言葉の壁にぶつかっている生徒も多く、日本に帰りたいとホームシックになりそうな生徒もいる一方、ずっとアメリカにこのままいたいと生活に慣れて充実した日々を送っている生徒もいた。休憩時間になると、「はぁー」とため息をたくさんの生徒がもらすくらい、英語だけの授業はきつかったようだ。日本の休み時間のように話をしたり、ちょっかいを出し合ったりして日本の学校での休み時間のような雰囲気だった。午前の後半はアメリカの休日や習慣について学習した。先週はサンキューカードを作成したが、今日はバレンタインデーに送るカードを作った。アメリカでは日本とは反対で男性が女性にものを送ったり、カードを送り合ったりするそうだ。クラスの友だちにカードを作った。相手のことを思って、いろいろな工夫がされていた。完成させたものを「ハッピーバレンタイン!」と言って相手に渡すときには恥ずかしそうにしながらも、もらった側は嬉しそうにしていた。

 昼食休憩。テーブルごとで好きなものを交換しながら各家庭から持参した昼食をシェアしていた。チョコレートやピーチなどよく使う単語は、英語らしい発音が自然に出るようになり、生活に慣れて来ている様子がうかがえた。食べ終わると教室に戻り、腕相撲大会で盛り上がっていた。男女問わず楽しそうにしていたがチャンピオンは女子だったので、男子からは「すげぇ」の声が上がっていた。

 午後からはイースターについて学習した。どんな意味があって、どんなことをするか具体的に聞いて、関連する単語を使ってビンゴゲームをした。そして、イースターエッグハンティングを班ごとで体験した。休憩をはさんで、先日行ったショッピングセンターへ向かった。途中グループごとで写真を何回か撮ったが、リーダーを中心にいろいろなポーズが見られるようになり、雰囲気が良くなっているのを感じた。明日は初めの終日研修である。いつもと違うところでの学習に心を躍らせている生徒もいた。

 

========生徒の日記より

7/28
ホストファミリーの提案で、ハイキングに行きました。名前はよく分からなかったけど、高低差のある本格的な山でした。犬や鳥を連れてハイキングしている人もいました。その山はとても乾燥していたので、植物はほとんど枯れて、すぐにのどが乾きました。けれど、なぜか滝がありました。まさに絶景!すごかったです。そこでランチを食べました。サンドイッチより、空気の方が美味しかったです。途中でホストシスターが泣いたりしたけど、最後まで登りきるごとができました!いい汗かいた!明日、みんなに「土日何した?」って聞くのが楽しみです。

ウェストベンチュラ レポート 7月30日(火)

最初の終日研修。8時頃にサウザンドオークスを出発し、カマリオ、ヴェンチュラとそれぞれのステイ先からバスに乗った。私は9時過ぎに最後に乗車したが車窓から手を振ってお出迎え。50人くらい乗れる大型バスだったが、後ろから積めて座っていた。全員がそろったところで、TCのジニー先生からドーナッツを1人1つずつもらった。今日はジニー先生の子どもたちとホストシスターの友だちジュニアとホストマザー1人が同行してくれ28人でのカリフォルニアでも有数の観光地Solvangへの旅が始まった。お菓子を食べたり、話に夢中になったり、まるで日本の一日遠足の雰囲気。バスに揺られること1時間半。ダチョウのいるOSTRACH LANDに立ち寄った。牧草地帯のようなところに大人から赤ちゃんまでのダチョウがいた。2人1組になってダチョウへえさをやる体験ができた。皿に入っているえさをフェンス越しに差し出し、ダチョウが首を伸ばして食べさせた。目の前でえさをがつがつと食べる様子に写真を撮ってと余裕を持っている生徒、「すげぇー」と歓声をあげる生徒、「こわい」と逃げて行く生徒と様々だったが、大きさには全員が驚き夢中になっていた。えさやりを終えて赤ちゃんダチョウのところへ移動し、アメリカの広大な牧草地帯を見ながら「広いですね」、ダチョウの走る速さが時速約50kmと聞いて「速い」「当たったら怖そうですね、骨折れるかな」など写真撮りに夢中になりながら楽しんでいた。

 続いてミニチュアホースを見学できるQUICKSILVER RANCHへ行った。カウボーイのお迎えに「本物のカウボーイだ!」「映画とかテレビの世界だけじゃなくて現実にもいたんだ」とバスから声が聞こえた。フェンス越しにミニチュアホースを見学したり、触ったり、馬のつめを研いでいる様子を見学したりした後、カウボーイとミニチュアホースと一緒に全体写真とグループ写真を撮影した。個人でも撮影したが、馬にまたがったり、カウボーイと片を組んだりして積極的にポーズを決めていた。

 12時半を過ぎた頃、Solvangに到着。デンマークを中心とした北欧文化の色合いの強い観光地を自由に見学した。大きな風車を目印に集合場所を確認して、思い思いの場所に移動を始めた。持ってきた昼食を食べる生徒もいれば、途中の店に入って昼食を自分で食べる生徒もいた。成田空港からロサンゼルス空港まで行動を共にしていたベイカーズフィールドグループとも合流して、いつもとは違うグループで行動していた。今までの行程や活動の情報交換をしたり、ホストファミリーの話をしたりしながらお互いの交流を深めていた。観光地なので食事は全体的に高いものが多かったが、アンティークショップやおもちゃ帽子などいつもとは違う光景に目をきらきらさせている生徒が多かった。店でのやりとりは慣れてきたようで写真を撮りながら回っていくと「ホットドッグを食べたよ」「ここのジュース飲み放題だよ」「こんなものを買ったよ」と見せながら楽しそうにしていた。集合時間5分前には全員が集まり、有名な風車とミッションという宣教師たちが布教活動を行っていくために建てた建物をバックに全体写真を撮って帰路についた。バスからの景色を楽しんでいたり、話に夢中になっていたり、疲れ果ててぐっすり眠っていたりとそれぞれバスの中を楽しんでいた。

 日記を点検していると多くの生徒が日本文化を紹介したり、料理を紹介したりしているが、話題に困っているようだった。金曜日にファッションショーが計画されているので、各家庭に帰ってからハロウィーンで身につけるものやカウボーイの衣装のようなアメリカのようなものを聞いて話をすることを宿題とした。また、日本から持ってきている着物や浴衣、甚平などをホストファミリーに紹介して、文化の交流を図ってみることを提案した。生徒がホストファミリーとどのような話をするか、明日の感想がとても楽しみだ。

ウェストベンチュラ レポート 7月31日(水)

 今日はベンチュラで行われるフェアでの学習だった。今日から始まるイベントでフェアとはどんなものだろう、どれくらいの規模で行われるものだろうと子どもたちだけでなく私も楽しみにしていた。11時から始まるので、ホストファミリーに送ってもらう生徒と、私とTCのジニー先生とベンチュラのガバメントセンターからシャトルバスを利用する生徒と分かれて移動した。10時半近くにバス停に並び始めたが、その時には100人近くの人たちが並んでいて4台目でやっと乗ることができた。シャトルバスはアメリカの学生が普段利用しているスクールバスで、初めて見る生徒も多かったので新鮮だったようだ。また、「アメリカのバスはつり革がないですね」「車いすや体が不自由な人たちにはとても親切なんですね」「立って乗っている人たちはいないですね」などの声が聞こえて、日本と比較しながら観察している生徒に感心した。15分ほどバスに揺られ到着すると近くに電車が止まっていてその電車の大きさに驚き、フェアの広さにも驚いていた。到着したときには11時を過ぎていたので、直接集合したグループは先に入場していた。各入場チケット入口には、すでに列があってTCのジニー先生が入場券を買っている間にもフェアにわくわくしていた。入場を済ませ、グループで写真を撮った後、集合時間・場所・迷子になったときやトラブルに巻き込まれたときに行くところを確認して、2人以上のグループでの行動となった。

 フェアには遊園地のようなアトラクション・ステージでのイベント・フードコート・農業関係のコーナー・化石やアンティーク用品の展示・アマチュアのシニア・キッズ部門に分かれた写真や制作したもの・子豚のレース・乗馬グループのショー・羊ややぎなどに触ったり、野生の状態で見たりすることができる展示場などとても大規模なフェアのため、各生徒を探して回ったが、集合時間と帰宅時間の関係で1度も顔を合わすことができない生徒もいた。行動中に会うことができた生徒も、多くて2、3回程度だった。途中回っていると手を振りながら駆け寄ってきて、空中ブランコで大きく回る乗り物や、大きな船が左右に大きくスウィングする乗り物など、足りないチケットを買い足しながら現状報告をしてくれた。日本のものよりも怖かったようで、声を出しすぎてむせたり、興奮したりしていた。食べ物は高めだったが、ホットドッグや肉などは予想していたものよりも大きかったようで、複数の生徒でシェアしないと食べられないものもあったようだ。顔や髪などにペインティングをしてくれるコーナーに挑戦して髪の毛をペイントしてもらったり、アメリカの軍隊で腕立てをしてバッグや水筒をもらったりしていた。言葉だけでなくジェスチャー等を交えながら、いかに楽しく自分のやりたいことをするか実践していた。集合時間3時の5分前には集合を完了した。それぞれの行動の記録を写真に収めながら大規模なフェアでの一日を充実させていたようだった。

 日記を点検しているとトライコーナー、発見コーナー、紹介コーナー、英語コーナーに書いてくる量が日に日に多くなってきている。日記自体の内容もスタディーセンターでの学習の成果をホストファミリーに報告したら話が広がっていき、会話を楽しんでいる生徒も多いようだった。アメリカに到着してから数日の日本に早く帰りたい、日本の家族に会いたい、声を聞きたいという内容はどこに行ったのやらと思うくらい充実した日々を送っているようだ。

 

  先週行う予定だった昼食のバーベキュー、スポーツをサウザンドオークスの公園で行った。先週はめったに降らない雨が降り始め、急な変更を余儀なくされた。今日はというと昨日の快晴と暑さからは想像もできないくらいのあいにくの曇り空で、今日ももしかしたらと頭をよぎった。さらに半袖で過ごすにはあまりにも空気が冷たく、今日も雨が降ったらどうしようかとTCを待っていた。夏だからと長袖を持ってきていない生徒もいて、ホストファミリーに貸して欲しいとお願いしましたと距離なく家族の一員として過ごしている様子が伺え嬉しく感じた。そんな心配を生徒たちはものともせず、いつものようにビーチバレーを始めた。しばらくして全員がそろい、9時半をまわる頃には子どもたちの行いが良かったからか太陽が顔を出し始め、バーベキューの道具を準備し終える頃にはまぶしいくらいの太陽が出てきた。太陽の日を浴びながらJournalに昨日、一昨日の出来事を絵に描いて日記の作成から授業が始まった。中学1年生〜高校2年生までのグループなので3つのクラス分けをして活動した。上級クラスは日記に今まで使っていない新しい単語を5語以上使い、英文を5文以上仕上げること、私の手伝いなしでTCの先生の英語だけで進めた。中級クラスはTCの先生の英語を中心に進め、私が時々ヘルプに行き、新しい単語を使いながら10語以上の単語を入れていくこと、初級クラスはTCの先生の説明に私が中心にヘルプをしながら単語を5語以上使うことと条件を分けて実施した。それぞれのレベルに応じて日記を作成し、一人ずつ発表した。

 その後、各グループでスカベンチャーハントという自然にあるものを見つけてくるゲームをした。どんぐり、大小の葉、小枝、砂、虫、クローバー、ごみ、虫、鳥の羽が条件で男女で協力しながらリーダーが中心となって探し回っていた。TCのジュディーン先生とジニー先生に見つけてきたものを確認してもらい、ごほうびにキャンディーをもらった。しかし口に合わなかったり、太陽の光で溶け始めていたりしたからかあまりおいしくないとアメリカのキャンディーにはまだ対応しきれていないようだった。全員で芝生の上でテキストを使って、リスニングの練習をした後、スポーツに関する単語の練習をしてスポーツの時間が始まった。男子はフットサルを始め、女子はビーチバレー、テニスやクリケットのようなものなど使える遊具をまんべんなく交代で試していた。その間にTCのジュディーン先生とジニー先生が昼食とホットドッグの用意をしてくれ、「用意ができた」と呼ばれると群がるように用意されたテーブルに集まった。体を全力で動かす機会が少なかったので体がなまっていたのか元気よく走り回っていたので、相当お腹がすいていたのだろう。おかわりがあるよと言われると男女かまわず取りにいき、あっという間になくなってしまった。用意していたパンが足りないくらいホットドッグがおいしかったようだ。デザートにサムモアというキャンプやバーベキューで行うアメリカの料理を全員が行った。マシュマロを串に刺し、茶色になるまで焼いて、チョコレートと一緒にビスケットで包むという簡単そうなものだ。生徒たちも「簡単じゃん!」と言っていたが、バーベキュー用の炭で焼くのは難しく、遠すぎると焼けなく、近づけすぎるとこがすという慣れない作業にとまだいながらも完成させていた。いざ食してみると「甘すぎる」という声が多くて、もう一つ食べたいという生徒は一人もいなかった。

 昼食を終え、簡単に片付けを済ませて午後からの活動はスポーツ活動を続けるか、湖にいるあひるにえさをあげて図書館に行くかの選択制だった。全員がスポーツ活動を続けたかったようで、引き続きスポーツをした。しばらくはビーチバレーやサッカーをしたり、バスケットボールで遊んだりしていたが、疲れた生徒は木陰でゆったりとおしゃべりを楽しんだり、スケッチをしたりしながらゆっくりと時間を過ごしていく生徒もいた。砂場でビーチバレーをしていたグループには休憩を取っている間に、公園へ遊びに来ていた家族の子どもたちが数人、ジニー先生の息子も参加していた。いろんな人たちが参加したいと思えるような雰囲気で活動している姿にグループの良さを感じた。スポーツに疲れた生徒たちとジュディーン先生とあひるのえさやりをして図書館へ行き、その後ギフトショップを見学して公園に帰った。公園ではホストファミリーも一緒に野球やテニス、長縄など広いはずの公園が狭く感じるくらい元気に走り回っていた。3時のスナックにクラッカーをもらってからも動き回った後宿題の連絡と明日の準備を確認して各ホストファミリーをと共に帰って行った。

========生徒の日記より

今日はスポーツDayでした。午前中は勉強をしました。3つのグループに分かれて、昨日のことを絵を使って学習しました。新しいグループでの活動で楽しかったです!午後は自分の好きなスポーツをすることになり私はテニスをしました。はじめてだったので下手だったけど、やり方を教わって楽しくできました。お昼は、ホットドック、ポテトサラダ、クッキーなどをたくさん食べました。運動した後、みんなで外で食べたのでとてもおいしく感じました。午後はバレーをしながらお喋りをしていました。家に帰って、夕食はメキシコ料理のお店に行きました。初めてメキシコ料理を食べましたがあんまり美味しくはなかったです。でも色々な料理を食べれてよかったです。今日も1日楽しい1日でした。

ウェストベンチュラ レポート 8月2日(金)

 今日はハロウィーンを体験するために各ホストファミリーからコスチュームを持参するよう話をすることを宿題としていた。協力的な家庭が多く、各家庭の生徒たちの分に持っていない生徒もいるだろうと余分に持ってきてくれる家庭もあった。朝集合すると持参したコスチュームについて話が盛り上がっていた。また、ホストマザーがマニキュアやペディキュアを塗ってくれたり、教えてくれたりしておしゃれについても話をしているようだ。しかし、スタディーセンターに着いてすぐ、あるホストマザーから生徒に注意して欲しいと相談があった。家庭では手伝いをよくしていて、よく食べる元気な子たちでたいへん大好きなので、アメリカでの生活をしっかりさせてしつけてあげたいという気持ちからだった。そんな話をしている間に授業が始まった。Journalに書く日記を昨日に引き続き上級、中級、初級クラスの3つに分けて、昨日の出来事を6コママンガで表現した。上級クラスは文章のみで6コマを埋めて、TCのジニー先生がチェックをしながら文法や新しい単語について学習した。中級クラスはTCのジュディーン先生がチェックをしながら絵を描いて各コマに文章や会話表現を入れながら新しく学習する単語を調べるか聞いて仕上げた。初級クラスは私と一緒に絵を描いて辞書を引きながら今まで使っていない単語を各コマ2つずつ増やしていった。一日の授業の中でグループを変えながら行うことで生徒にとっても楽しいようだった。その後、週末の話題や各ホストファミリーについての情報交換をしていた。どの家庭もビーチやフェアなど生徒たちと楽しもうとでかけるようなので楽しみにしていたが、お金について心配している生徒も多かった。「I don’t have much money.(そんなにお金を持っていません)」、「I don’t need it(私には必要ないです).」、「No thank you(結構です)」など断る表現を再確認した。

 スタディーセンターに入ってからは日本で作ったグループで学習した。まずは宿題になっていた手紙の送り方や住所の書き方について点検した。先週から手紙を書こうとしているが、住所を書くときに送り主と送り先が逆だったり、切手が足りなかったりして戻って来た生徒も多かったので今週末に仕上げられるように再度確認した。その後、アメリカの祝日について学習した。まずは独立記念日についてだった。すべてが英語なので絵や単語をキーワードに説明してもらっているが、中学1、2年生にはすべてを理解するには難しいので高校生が中心となって手伝いながら理解していた。次にハロウィーン。コスチュームやカボチャを切り抜いて光をつけるジャックオランタンについて写真を見ながら「すげぇ」と驚きながら学習していた。そしていよいよ待ちに待ったコスチュームを身につけ、ドアをノックして「Trick or Treat(ハロウィーンで用いられる決まり文句)」と言いながらお菓子をもらう行事の体験が始まった。コスチュームは、ハワイをイメージしたもの、カウガール、ドラキュラ、ミイラ、海賊、エルフなど家庭が協力をしてくれたおかげで良いものばかりだった。生徒たちも写真を撮りながら次はどんなのだろうとわくわくしながら体験して楽しかったようだ。

 昼食休憩はしばらく歩いたところにある「Gardens of the world」だった。世界の庭が表現されているところできれいな緑に囲まれたところで昼食だった。食事が終わるとぶらぶらと園内を歩きまわっている生徒、おしゃべりを楽しむ生徒、食後の昼寝を楽しむ生徒とゆったりと過ごした。帰るときに走っていたり、大きな声で話していたりしたので園内の人に叱られてしまった。私はTCの先生と打ち合わせをしながら後ろの方から歩いていたので、何人かの生徒が呼びに来てくれ一緒に謝ることで解決できた。生徒たちにとっては何を言っているのか分からないことが多かったようだが、雰囲気ですごく叱られているというのは察したようで、歩きながら何て言っていたんですかとたくさんの生徒が尋ねてきた。今後は気をつけないといけないと気持ちを引き締めなおしていたようだ。 

 スタディーセンターに戻って午後からはサンクスギビングデーとクリスマスについて学習した。その後、となかいとクリスマスツリーのクラフトをして、クリスマスに関する単語の練習をして、今日の復習をクイズ形式で行った。挙手制だったが、正解するとチョコレートやキャンディーがもらえるとあって積極的に答えていた。最後に来週からスタディーセンターが変わるので今までお世話になったスタディーセンターの方へのサンキューカードを作った。出てくるときには気持ちを込めて「Thank you」と言っていた。外に出ると、生徒たちにとっては不安な中ホストファミリーが迎えに来てくれた思い出深いところなので、所々を写真に収めていた。

ウェストベンチュラ レポート 8月5日(月)

 今日からカマリオにある教会にスタディーセンターが変わった。9時から利用できたので上中初級クラスに分けてテーブルに着いた。4日に2組がホストファミリーの諸事情によりホストファミリーが変更となった。気になっていたので様子を聞いてみると前のホストファミリーと変わらず、優しく接してくれ、日本にも興味を持っているので話が弾んだそうだ。前のホストファミリーと別れるときにもサンキューカードを準備したり、別れるときにハグしたりしながら涙をためて送り出してくれたようだった。TCのジニー先生は所用でお休みだったのでアン先生がTCのジュディーン先生と一緒に授業を行ってくれた。最初に週末についての日記を作成した。上級クラスは文章で、中級クラスは絵+文を作りながら新しい単語10語以上、初級クラスは絵+新しい単語10語以上といつものように課題を設定した。書き始めた頃は学校で学習した単語で作り終えていたが、新しい単語を増やしていかないといけなかったので辞典を使って調べたり、グループで教え合ったりする様子が以前よりも増してきた。書き終えると初級クラスはアン先生がチェックをしながら自分の週末についてグループにスピーチ形式で絵や単語を説明した。中級クラスはジュディーン先生に初級クラスと同じように説明した。最後に上級クラスだったが、グループに向けてスピーチをしたが、全員が耳を澄ませていて一人が終わると自然と拍手が出てくらいに完成度の高いものを書いていた。全員が終わるとトイレ休憩とスナック休憩。以前のスタディーセンターと違う形の公衆トイレで興奮気味に帰って来た。

 休憩後、学校生活に関する単語の練習を行った。日本語を使わずにパラフレーズしたり、ジェスチャーを使ったりしながら意味の確認をした。その後、前置詞について学習し、同じくものを使って説明があり、問題演習をしながら理解を深めた。中学1年生には大変かもしれないとチェックをして回ったが、予想していたよりも理解していて毎日英語中心で生活しているので慣れてきているようだ。放課後の課外活動や休日を過ごす時に使われる熟語の勉強をした。日本では中高生の多くは部活動をして過ごしているが、アメリカでは家族で過ごしたり、自分の余暇として過ごしたりすることが多いようだ。単語を学習した後教室内を回って友だちがどのように放課後や休日を過ごしているかを尋ねるインタビューゲームをした。10人以上と設定していたが、10人終了しても着席しようとはせず、席に着きなさいと言われるまで聞き続けていて学習意欲が高まっているのを感じた。そのインタビュー結果をもとに友だちの紹介を1人3人ずつ行った。特に指示したわけではないが、発表者は多くの方に体を向け、聞く側は発表者の方に体を向け、発表が終わると拍手をするという良い雰囲気だったのでグループとしての良さを感じた。 

 最後に今日の復習としてハングマンゲームをした。設定された単語を予測して適当にアルファベットを言いながら単語を完成させていくゲームだ。高校生以外はほとんどの生徒が初めてだったので最初は高校生が積極的に発表していたが、慣れてくるとどんどん声が上がるようになり、一人ずつ言ってと言われるくらい声が出るようになってきた。それでもよく発表するので挙手制にしたが、それでも途切れることがないくらいによく発表していて積極的に学習に向かう姿勢が見られ近くで見ていてとても楽しかった。昼食は近くにある芝生の上か教室の中で自由にとっていたが、各ホストファイリーから持参したスナックを交換したり、新しく見たものを紹介し合ったりしながら楽しそうに食べていた。
 午後からはカマリオの映画館で「Turbo」とアニメの映画を見た。アメリカの映画館に行くのは初めてだったのでわくわくしながら行った。大きなポップコーンを5人でシェアして1人1人に配っていた。それでも日本のS〜Mサイズくらいの量だった。しかし、他の客が1人で大きなサイズのポップコーンを持って行くのを見て、アメリカのものって大きいのが多いんですねと驚いている生徒が多かった。映画は、字幕なしの英語のみだったので分からない会話も多かったようだが、絵や動きからほとんどの生徒がどんな内容だったかは予測してできたようだった。

 日記を点検していると先週までは高校生が2人困ったことや疑問点を日本語でその他は英語で日記を書いていた。今週になると中学生も挑戦し始めて今日は合計4人の生徒が英語で日記に挑戦していた。TCのジュディーン先生にもチェックをしてもらいながらアドバイスをしてもらった。またほぼ全員が充実した週末を送っていた。ビーチに行ったり、スーパーマーケットなどにおみやげを買いに行ったり、フェアに行ったり、ホストファミリーの親戚の家のパーティーに行ったりなど家族の一員として満喫していた。誕生日を迎えた生徒はファミリーでパーティーをしてもらったようだ。また、2週間がたち、残り半分だと思うと時間が過ぎるのが早く感じるとほぼ全員が書いていて毎日を楽しく過ごしているようだ。1週目には日本の家族が恋しいとか、日本に戻りたいと書いている生徒も多かったが、先週がなんだったと思うくらいに慣れていて残り2週間と言わずずっといたいと書いている生徒が多かったのも印象的だった。

ウェストベンチュラ レポート 8月6日(火)

 今日は終日ベンチュラにあるZuma(ズマ)ビーチで終日過ごした。9時少し前にサウザンドオークスのティーンズセンターに集合するとCHIのジーナ先生とTCのジュディーン先生が待っていた。もう1人のTCのジニー先生は明日の午後からあるスーパーマーケットでの研修や明後日のたこ作りの準備や日程調整をしているのでジーナ先生とジュディーン先生と私のホストマザーの3人の協力のもとバスを利用しての研修となった。ジーナ先生はたくさんの日本人グループと関わりを持ったことがあって、少し日本語ができ、「おはようございます、アロハ」と言って花の首輪を全員にかけてくれた。写真を撮ろうとすると生徒たちも写真を撮られることに慣れて来たのかカメラに向けて笑顔やピースなどが自然と出てきたり、「先生このカメラでも撮ってください」と言ってきたりするようになった。バスに乗るといつもとは違い、手首に往復チケットのバンドを巻かないといけなかったが普段時計等をつけ慣れていない生徒はこそばゆかったようだ。バスの中では他にもビーチへの利用客がいたので、いつもよりも静かで景色を楽しんでいるようだった。車窓からはカリフォルニアの岩肌が見える山々や広大な畑、森林など代わる代わる景色に喜んでいる生徒も多かった。途中景観がきれいなマリブを通った。TCのジュディーン先生の話によるとジャネットジャクソンやトムクルーズ、歌手のシェアなど有名なスターたちが住んでいる所で地価がとても高いが、景色がよくリッチな人たちが家をかまえるところらしい。豪華な家々を眺めながら海や砂浜が見えてくると目を輝かせてまだかまだかと我慢している様子が感じ取れた。

 約1時間半バスに揺られZumaビーチに到着した。朝は曇っていて霧もかかっていたので「ビーチでの活動は寒くてほとんどの生徒は砂浜で遊ぶことになるかもしれないよ」とホストマザーが行くときに言っていたが、太陽がかんかんに出ていて影がないくらいに天気がよくなっていた。これ以上ないビーチ日和。行動していい範囲、集合時間と場所、トイレや更衣室などの注意点を確認してそれぞれで砂浜に散っていった。まずはシートを整えて場所を確保してからまずは座って様子を眺めながら日焼け止めをしっかり塗って準備している女子と海を目の前に我慢できずにすぐに水着に着替えてから荷物をおき、海へ走って行く男子とで大きく行動は別れた。気温は約22度、水温は約17度だったのでしばらくすると水が冷たくて寒いと太陽に当たりに男子が帰ってきた。しばらくすると準備ができた女子数人が交代で海に行ったが同じく寒いと帰ってきた。太陽にあたっていると温かくなり、サーフボードをしている人たちを見て挑戦したいという男子がたくさんいたのでホストマザーが持ってきていたボードを借りてコーチをしてもらいながら海に帰っていった。海に入るのをためらっていた高校生の女子もサーフボードの様子を見て楽しそうと走って海に走って行った。海で楽しんでいるグループと砂で遊んでいるグループに別れた。砂に埋めて男子が遊びながら胸や股間付近に砂を盛り上げているとライフガードに砂で遊ぶのはいいけど考えて遊びなさいと注意された。日本でも同じような光景を見かけるが英語で注意され、さすがに残念がってはいたがおとなしくやめていた。しばらくして目をやると陽に焼きますと川の字に寝そべって会話を楽しんでいた。12時を過ぎるとさすがにお腹がすいたのかほとんどの生徒が昼食休憩。いつものように各家庭から持参した昼食を交換しながらいつもとは違うグループになって食べていた。

 昼食を終えて一泳ぎすると女子は疲れたと着替えてフリスビーやボール遊び、おしゃべりをして楽しんでいた。男子は再び海に行ったり、砂遊びをしたりを交互にくり返しながら時を過ごしていた。TCのジュディーン先生が砂浜を歩かないかと誘ってくれ数人の生徒が一緒に散歩に行ったが、しばらくすると私を呼びに1人の生徒が帰って来た。砂の中に蜂がいて足を刺されたようだった。初めて感じる痛みや赤く腫れている様子に泣きじゃくっていたが、針を抜いてライフガードに消毒液を塗ってもらって足を洗ってしばらくすると腫れもひいて普通に歩けるようになったので安心した。生徒たちがいるところに戻ってくると「大丈夫」とすぐに声をかけて来る様子に本当に良いグループだと感心した。しばらくグループごとで遊んでそろそろ帰ろうかと片付けをしていると別の生徒が足の裏を蜂に刺されたと私を呼びに来た。今度は腫れはほとんどなかったが、消毒液を塗ってすぐに痛みはひくよと声をかけると安心していた。帰る準備を終えてバスを待っているとカルチャーセンターのスタッフがかけつけてくれたので全体写真をとってもらい、明日の連絡をしてバスに乗り、ホストファミリーに迎えられ帰っていった。

 カマリオのスタディーセンターに8時50分頃に到着するとカルチャーセンターのスタッフが先に駆けつけてくれていてファミリーと生徒たちの写真を撮ってくれていた。サヨナラパーティーでホストファミリーに渡すサンキューカードに貼るファミリーとの写真を撮り、スタディーセンターの中に入った。昨日が終日ビーチでの研修だったので疲れていないか体調が特に心配だったので、健康観察と日記の回収を兼ねてグループで確認をした。全員がそろったところで、いつものように上中初級に別れて昨日の日記を書いた。昨日はビーチでの研修だったので新しく加える単語のリストのイメージは早くできあがっていた。絵から英単語を導いていくために辞書を使ったり、TCの先生に聞いたりしていた。活動を終えて1人1人行う発表も慣れてきて物怖じせず声を出したり、しっかりと聞いたりできるようになってきた。日が経つに連れて密度の濃い活動になっていくのを嬉しく感じる。 10分間の休憩時には、各家庭から持参したスナックを楽しんだり、芝生で遊んだりしながら男女一緒になって過ごしていた。

 休憩後、日本で決めた4グループに別れてホストファミリーと一緒にした宿題の確認をした。学校生活についてで「学校は何時に始まり、何時に終わるか・1クラス、また1つの学校に何人の生徒がいるか・学校にはどうやって行き、放課後は何をしているか・宿題は何時間くらいするかという質問に答えてもらいながらの情報交換だった。その後、午後からスーパーマーケットでの研修なので、食べ物や食事などの単語や会話例を学習した。各家庭で聞いたことのある単語も多く、いつもよりも反応は良かった。リスニングの練習ではグループにしたことで各グループのリーダーを中心に教え合っていた。テキストでの学習を終えると各家庭から持参したスーパーの広告から肉、パン、野菜、フルーツ、スウィーツ、乳製品、ドリンクを2品ずつ探しだして切り取っていく作業をした。足りないものはシェアしながら全員が作り終えて各グループで写真撮影をして少し早い昼食休憩に入った。Advertisement(広告)という単語は知らない生徒が多かったので、何とか伝えようといろいろな方法を使って集めてきたらしくがんばったんだと感心した。昼食休憩では、室内、室外で食べるグループに別れたが毎日グループが変わるのでグループの仲の良さを感じる。食べ終わってからはサヨナラパーティーの時に着用する予定の衣装でサンキューカード用の個人撮影を行った。当日ホストファミリーが喜びそうな衣装ばかりでサヨナラパーティーが楽しみだ。

 午後からのスーパーマーケットでの研修に向けて3マイルほど離れたところへ歩いて移動した。歩いて移動するときは全体的にゆっくり歩いて来るので待ちながらスピードを落としていき、活動の時間が少なくなることが多かったので今日は待つことなく歩いていった。離されていく生徒たちを見てTCのジュディーン先生が「スピードを落とさなくてもいいか」と心配していたが、「この子たちは状況を見て判断できるから大丈夫だよ」と話していたらすぐに全員が追いついて来ていた。いつものことながら期待以上にがんばってくれる生徒たちだとジュディーン先生と話しながら歩いた。スーパーマーケットに到着すると店長・副店長・エリアマネージャーが迎えてくれた。2グループに別れてフロアのツアーが始まった。各ホストファミリーと買い物等で来たことはあっても説明を聞いている姿から初めて知ったものがたくさんある様子が伺えた。フルーツ売り場やスウィーツ売り場などでは試食をさせてもらった。初めのうちはあまり質問もなかったが、しばらくすると「これは何ですか」「この肉や魚介類は日本製ですか」などの質問から日本では見かけないものを説明してもらったり、日本の売り場とは違うものを説明したりしてやりとりをしていた。魚介類や肉売り場ではロブスターを持ったり、約13kgの肉の塊を持たせてもらったりしていた。肉の塊は小さい方だよという説明に「大きいのはどれくらいですか」、「どんな風に使うんですか」など質問したいが英語が出てこないというジレンマに悩まされながら積極的に質問していこうという姿が見られた。おみやげに水・クッキー・ドライフルーツセット・売り場から好きな果物を一つずつ買えるカードの入ったエコバッグをもらい、各々で好きな果物を持ってレジを通過した。1人でレジを通過するのは初めての生徒も多く、無事に買えて安心している生徒も多かった。

 外でグループの記念撮影をしてからグループごとにスカベンジャーハントをした。要求されたものの値段を調べてくるものだった。パウンドやガロンなど日本とは違う単位に戸惑いながらもグループで協力して店内を探し回っていた。生鮮食品や家庭用品などの10項目を早いグループで15分〜遅いグループでも25分程度で探し終えてきた。お客さんや店員に聞きながら協力してできた。しばらくの自分の買い物の時間では日本へのおみやげ用のお菓子の散策や自分用のお菓子を複数でセールになるように話し合いながら購入していた。おみやげ用のお菓子はTCのジュディーン先生に賞味期限の見方を聞きながら慎重に選んでいた。歩いてスタディーセンターに帰って来てからサヨナラパーティーの舞台発表について話し合った。来週に迫っているサヨナラパーティーに向けて個人での出し物も練習を開始するように指示をして各ホストファミリーの車で帰って行った。

ウェストベンチュラ レポート 8月8日(木)
 スタディーセンターに到着すると、近くでバスケットボールをしたり、話をしたりして盛り上がっていた。2人の女子生徒が美容院に連れて行ってもらって髪の毛を切っていたからだ。今日は午後からバースデーパーティーをする予定なのでおしゃれにしたらということで連れて行ってくれたようだ。ジュディーン先生が所用で午前中いないのでTCのリニー先生とホストマザーで中学校の先生をしているローラさんが授業をしてくれた。いつものように上中初級クラスに別れて昨日の日記を書いた。昨日はスーパーマーケットでの研修だったので、「おいしい」「甘い」「エビ」「フルーツに関する単語」「レジ」などの単語を使って作成していた。絵を描いたり、辞書で調べたりするのには慣れてきて初級、中級クラスは早く終わるようになってきた。初級、中級クラスは時間があったので、それぞれの発表の後に、ローラさんとジニー先生が2つずつ程度質問をして、それに答えながら理解を深めていた。次に宿題の点検をした。内容は朝食・昼食・夕食・スナックについてホストファミリーの好きなものを聞いてくる宿題だった。発表を聞いているとタコスやブリート、寿司などバラエティ豊かな食事が聞こえてきて楽しかった。 

 休憩後、サヨナラパーティーの歌について、ローラさんが手伝ってくれた。まずはほとんどの生徒が、日曜日にドジャースの試合を見に行くので、アメリカの国歌を学習した。使われている単語は古い時代の語も混じっているので意味を理解するには、大変そうにしていたが、オリンピック等で聞いたことはあるらしく口ずさもうとしている生徒が多かった。日本のあるグループで「Oh、 happy day」を話し合っていたので歌おうとしていたが、練習期間からも難しいということで、ローラさんから「American the beautiful」を提案してもらった。歌詞は比較的簡単なので一緒に手話を交えながら数回練習した。歌について複数の候補からグループで話し合いをして、「American the beautiful」と「ドレミの歌の英語版と日本語版」に決まった。続いてオリジナルの凧作りが始まった。映像を見て英語の説明から作っていくものだったが、日本のものほど難しくはなく、紙を折り曲げてホチキスで止めてひもを通すだけだったのでグループで話し合いながら完成させていた。凧のデザインには自分の名前を入れたり、漢字や絵を入れたりしながら思い思いのものに仕上げていた。ホッチキスは日本語で英語では「stapler」、ひもは「string」と言うことを知った生徒が多かった。早く終わった生徒は教室を出てすぐのところで走り回って調整をしていた。全員が終わったところで近くの広場で凧あげをして楽しんだ。昼食休憩では、食事を終えると外でバスケットをして楽しんだり、ピアノを弾いたり、サヨナラパーティーに向けて写真を撮ったりと行動の幅を広げて過ごしていた。

 午後からはホームステイ期間中に誕生日を迎える生徒たちのために、バースデーパーティーをした。アメリカでのパーティーを勉強する意味でもまたとないチャンスだった。小さなコーン型の帽子をかぶり、息を吹き入れるとピューとなって紙が伸びる遊び道具を1人ずつ持って野外でお祝いをする準備をした、1人2つずつのカップケーキが用意され、デコレーションすることになった。午後から合流したジュディーン先生のデモンストレーションで、たくさんのチョコレートを塗っている様子に「うわー」と声が出ていてアメリカの人たちは甘いものが好きなんだという様子を感じたようだ。ストロベリー、バニラ、チョコレートから好きなものをぬり、スプリンクルを選んでトッピングして全員がろうそくをたてて、誕生日を迎える4人にハッピーバースデーの歌を歌った。シャボン玉のボトルを1つずつもらい、小学校以来久しぶりにする生徒が多かったので、小さい子どもが遊ぶようにはしゃぎながら写真を撮ったり、シャボン玉を飛ばしたりしていた。

 室内に戻っていす取りゲームを行った。最初のルール説明は英語やジェスチャーだったので分かっていなかった生徒も最後に私が日本でのいす取りゲームだよと一言加えると「あー」と声をあげて準備をし出した。小学校でして以来していなかったらしく初めのうちはあまり乗り気ではなかったが、時間が経つに連れて、歩きながら踊ったり、真剣になったりしていて楽しんでいた。2回目を始めようとしたときにホストファミリーも参加をしてくれてさらに盛り上がった。最後に誕生日を迎えた人が前に出て、全員が1人ずつにバースデーカードを渡した。渡すときに「ハッピーバースデー」と声をかけ、「サンキュー」のやりとりには、こっそりと準備をさせていたので驚きと恥ずかしさが混じっていてほほえましく感じた。誕生日を迎える4人を中心に全体で写真を撮って、バースデーパーティーを終えた。最後にサヨナラパーティーの歌の練習をし、設ける予定のブースの打ち合わせをして各ホストファミリーのもとへ帰って行った。

ウェストベンチュラ レポート 8月9日(金)

午前中はチャネルアイランド国立公園の博物館見学から始まりだったので、ベンチュラ地区に住んでいる生徒は直接集合して、カマリオ、サウザンドオークス地区に住んでいる生徒はスタディーセンターに集合してジュディーン先生と一緒にバスで移動だった。9時40分には全員がそろって、博物館へ。週末に連れて来てもらった生徒も多く、おみやげ売り場にたまっていた。初めての生徒は興味深げに館内を回り、小さな国立公園の様子を楽しんでいた。しばらく後、チャネルアイランド国立公園についての解説映像を見た。すべてが英語だったが英語の字幕もあり、写真等の映像が中心だったので概要を分かった生徒も多かった。国立公園はベンチュラのハーバービレッジの中にあるので海沿いを歩きながらレストランや店のあるアーケードへ歩いていった。海沿いにはたくさんのヨットが留まっていて、マリーナという言葉を初めて知る生徒も多かった。たくさんのヨットを見ながら「どれくらい買うのにかかるんでしょうね?」「どんな風に動かすんでしょうね」と珍しいそうに話していた。集合場所を決めて、昼食休憩と店や海沿いを見る時間になった。

 11時を回ったところだったが、近くでグループになって昼食休憩から先にしてその後、散り散りになった。帽子屋で試着しながら写真を撮って楽しんでいるグループはあまりにたくさん撮りすぎて店員に注意されたようだ。写真を見せてもらうと確かにこれだけ撮れば注意されても仕方がないと思うくらい撮っていたので楽しむ度胸も注意されてもしっかり謝って対応できるくらいの力がついてきていることにうれしくも思った。数人の男子のグループはゲームセンターに夢中だった。日本のようにお金を入れる形式ではなく、お金を払ってチケットを買ってゲームの内容に応じてチケットを入れていくものだったがすんなりと買えたらしい。ここぞとばかりにゲームに夢中になって時間を過ごしたようだ。足りなかった昼食にピザをシェアして食べていたり、おみやげ屋で友だちや保護者にどんなものがいいかを選んでいたり思い思いの場所を見ていた。集合場所には時間前に集合した。集合時刻になる頃には何も言わなくても高校生のリーダーが全員そろったのを確認して連絡するようになりさすがだと感心した。 

 バスでカマリオにあるショッピングモールへ移動した。200店舗が並び、ノンストップで歩いた生徒がすべてを外から見て1週回り終えるのに約25分かかる広さだった。ホストファミリーと一緒に映画を見に来たり、買い物に来たりしたことがある生徒はどの店に行こうとターゲットを絞っていた。TCと来週の打ち合わせをして写真を撮りに行こうと探し回ったが半分も見つけきれずに集合場所に戻った。目的のものを見つけてきた生徒やウィンドウショッピングで時間がきてしまった生徒、安くて良いものを見つけた生徒などモールに満足そうだった。しかし、2人の生徒が時間になってきても帰ってこなかった。集合場所には1回来たのだが、飲み放題のジュースをもう一回欲しいと取りに行ったようだった。10分ほど待って全員がそろったが、時間を守って行動していくことを確認してバスに乗りスタディーセンターに帰った。バスの中でサヨナラパーティーの話や最終日までの確認をしたのでもう残りも少しかと残念がる生徒が多く、充実した日々を送っているのだと安心した。11日の日曜日にはほぼ全員がロサンゼルスドジャースの試合を見に行くのでアメリカの野球文化を直に感じることができる。各家庭でのテレビでは試合を見ていることも多いようなので野球を知っている生徒も知らない生徒も楽しんで欲しい。 

 スタディーセンターに到着すると、近くのバスケットゴール付近で多くの生徒が遊んでいた。この光景も自然で、早く来た生徒から駐車場で遊んで待っている。次々と到着した順に和に入っていく。アメリカでは新学期がもう少しで始まる。TCのジュディーン先生が、教員としての仕事があるということで今日からリニー先生がTCとして授業を行うことになった。また、ホストファミリーのロベータさんがアシスタントとして授業を手伝ってくれた。リニー先生は今まで長年TCとしての仕事をされている大ベテランだそうだ。最後の週なので授業中は話し合いの時も日本語を使わずに英語のみを使って進めていくことを課題として授業が始まった。まずは明後日のサヨナラパーティーの時に行う絵画コンテストの宿題が提示された。ホームステイ期間中に一番の思い出を絵に描いて、サヨナラパーティーの時にホストファミリーに選んでもらい表彰するので、水曜日までにファミリーには内緒で仕上げてくるように課題となった。次に英語で感情や状態を表す練習をした。初めてということで最初の頃のような緊張感が漂っていている。しかし、感情や状態を表す語は、各家庭でも頻繁に使っているので比較的容易にできていた。1人ずつ会話例を読んだり、前に出てペアで会話の音読をしたりしながら授業は進んだ。感情や状態を表す表現なので意味の確認のときには大きなパフォーマンスをしてくれ、緊張感の中に時々笑いがもれていた。ロベータさんが声が小さくて恥ずかしがっているからお手本を見せるということでリニー先生と会話のパフォーマンスをしてくれた。大きな動きや感情表現に笑顔がこぼれながらも真剣に聞いていた。その後スラングを勉強した。日本の教科書にはあまり出てこない表現ばかりだったので一生懸命にノートにとっていた。

 10分間の休憩の時にはいつもはチップス等のお菓子を食べて過ごしていることが多いが、体を伸ばしに外に出たり、芝生で体を動かしたりする様子が見られた。休憩後、先週の日記からレベルアップしてアメリカでの思い出を英文で書く課題となった。1、2、3週目と最低各週で2文以上書くように課題が設定された。初・中級の生徒は、単語中心だったので最初は戸惑いながらも辞典で調べたり、上級生に教えてもらったりしながらそれぞれが書きたい文を書いていた。チェックをしてもらいながらどんなことをしたかどう思ったかなどを補充してもらい理解を深めていた。最終日までの予定を全体で確認して必要なものや荷物などの重さなど注意しなければいけないことを確認して昼食休憩になった。昼食を早々に食べ終わると外でバスケットボールをしたり、バドミントンをしたり外で遊ぶようになった。学年を問わず1つとなって遊んでいる姿がとてもほほえましく、せっかくここまで良いグループになってきたのにとうれしい気持ちの反面、もう少しで終わりかと思うと悲しい気持ちと複雑だった。

 昼食休憩を終え、ガレージセールの準備になった。ホストファミリーが協力して出してくれたものや、それぞれが日本から持参したものをテーブルの上に並べるといっぱいになった。値札を付けていく生徒、呼び込み用の紙を作る生徒、売り場をセッティングしていく生徒と役割分担をして準備。値札をつけるグループはいくらぐらいが妥当かを聞きながらいかに売れるかを検討し、紙を作るグループはいかに目立たさせるかを検討し、売り場のセッティンググループは張り紙やテーブルの位置など道路沿いに目立つようにアイディアを交換しながらがんばっていた。準備の時間を1時間とっていたが、約半分で終了しいざガレッジセールへ。大きな声を出したり、看板を高く上げたりしながら少しでも多くの客を呼び込もうとしてがんばっていた。通常ガレッジセールは、週末に行われるものなので月曜日は仕事などの移動でなかなか止まってもらえなかった。約1時間で3人の人が寄ってくれ、見物しながら「これは何?」「これはどうやって使うの?」などの質問をしながら選んでくれた。生徒もなんとか答えようと必死になり、買ってもらったときには「Thank you」と大きな声と笑顔で本当に嬉しそうにしていた。客がつかまらないので窓から手を振ってくれたり、笑顔を返してくれたりする人に喜んで少しでもとアピールするが、結局は来てもらえなかった。多くの生徒が飽きて限界というところで各ホストファミリーに売ろうと片付けをしてサヨナラパーティーの打ち合わせをして終わった。多くのホストファミリーが協力してくれ、売り上げは$32.55だった。平日のガレッジセールとしては良いできばえだったようでTCのリニー先生もロベータさんもたいへん評価してくださった。お金を稼ぐことの大変さやものを売っていくことのたいへんさを身にしみて感じたようで、良い勉強になったと思う。

ウェストベンチュラ レポート 8月13日(火)

 今日はチャネルアイランド州立大学の見学スタートだったので、大学の図書館前に集合だった。中高生のグループだったので初めて大学を見る生徒も多く、目の前の大きな建物が図書館であることに驚いていた。2人の生徒はホストファミリーの都合で遅れてくるということで、まずはキャンパスツアーの受付のところでパンフレットを受け取った。パンフレットを受け取るとまずは大学のキャンパスの広さに驚き、中を見ながらどんなところなのだろうと話をしていた。しばらくして全員がそろい、大学生のカレラさんの案内のもとキャンパスツアーで出発した。総合大学ということで大学の概要について説明があった。公立大学と私立大学の違い、四期制で各期3000ドルずつの学費、勉強できることなどを説明してもらった。生徒たちの聞いている様子はしっかり目を見て、なんとか理解しようとしているのだが、大学のイメージがあまりわかず、専門的な単語も多かったので私の日本語の説明を加えながら理解していた。移動しながら高校生は自分の進路選択を考えながら、日本の大学はどうなんですかと質問をするので、将来についてどうしようか悩みながらも、大学進学への希望を膨らませていた。

 その後、ベルタワーという建物について説明があった。15分ごとに短い鐘がなり、1時間ごとに長い鐘がなって時刻を知らせてくれる棟で日本では学生係における建物について説明をしてもらった。1年生が大学に慣れるまでのサポートシステム、カウンセリングや授業適応へのサポートなど学生に対してのサポートシステムに感心していた。その後日本での寮にあたる建物を見学し、緑の多いきれいな学校をモットーにしている国立公園を所有している州の考え方を聞いた。カリフォルニア州は雨が少なく乾燥した気候が特徴なのでキャンパス内の建物のすぐ近くの火事で燃えてしまった山を見て、土の様子や燃えかすのようになっている木に怖さを感じていたようだ。最後に平和のモニュメントを見た。世界の平和を願うためたくさんの言葉が書かれていて、日本語を見て大喜びだった。約1時間半かけてキャンパス内を一周したが、高校生には今後控えているオープンキャンパスのイメージと合わせながら楽しそうにしていたが、中学生にはイメージがわきにくく、少し退屈そうにしていた。きれいな景色やグループでの写真撮影は楽しんでいたようなので、これから将来をイメージするときに思い出してくれることを願いたい。

 キャンパスツアーからバスでスタディーセンターの近くのキャンディーストアに移動した。中に入るとたくさんの種類のキャンディーやチョコレート、炭酸飲料があり、陳列されている品物を見ているだけでもわくわくした。日本でもよく見るキャンディーなどを見て「懐かしい」と言っていたり、変わったものを見て「すごい」と言って見せ合ったりしながら、おみやげ用のものや珍しいものを選んで買っていた。コインの使い方にも慣れてきたのか、レジでのやりとりも詰まることなくスムーズにやりとりをしていた。スタディーセンターへの移動をTCのリニー先生がピストンで連れて行ってくれたので、待っている間に近くのディスカウントショップで日本へのおみやげを選んでいた。おこずかいと相談しながら日本へのおみやげを気にしてどうやりくりしていくかを見ていると、賢くお金を使おうとする姿に感心することがよくある。昼食休憩を終えると男子はバスケット、女子はバレーをして全員が輪になって遊んでいた。たくさん遊ぼうと日に日に食べるのが早くなり、汗の量が増えてきている。せっかく出会えた仲間たちなのでこうやって楽しそうに遊んでいる姿を見ているとこれからも関係が続いていって欲しいと願いたくなる。

 午後からは水に濡れても良い格好に着替えてゲームをして遊んだ。まずはグループになってスプーンに生卵を乗せてリレーをした。途中いくつかを落として割れることもありスリリングなゲームを楽しんだ。次に卵のキャッチボールをしてどこまで下がっていけるかを競うゲームをした。長いところで5メートルくらいまで割らずにできていた。最後にたくさんの水風船で当てあいをした。200以上の水風船があったが、5分もしないうちに当て終わって何人かの生徒はびしょびしょになるくらい盛り上がっていた。着替えを済ませて最後にサヨナラパーティーの準備に入った。全員がステージにあがってパフォーマンスを行うので、各グループで明日のリハーサルの準備を話し合った。今日の夕方は日本の関東方面の地区の野球の選抜チームがスタディーセンターの近くのグラウンドでアメリカのチームと試合をするので、半数以上の生徒が見に行くようだ。日曜日には多くの生徒がロサンゼルスにドジャースの試合を見に行っているので野球の試合を楽しみにしていた。

ウェストベンチュラ レポート 8月14日(水)
今日はいつもよりも涼しくスタディーセンターに着いた時には、男子だけが外に出ていつものようにバスケットボールをしていた。2人の生徒が体調を崩して欠席だった。微熱があるので明日の終日研修のことも考えて、無理をさせずに欠席させたということだった。帰るときにホストマザーに確認をしたら2人とも元気で明日は来られそうという様子だったので安心した。最初に火曜日に宿題だったアメリカでのホームステイで印象に残っている絵の投票を行った。サヨナラパーティーの時に使うパンフレットの裏表紙に使う絵ということを説明して、1人1人が全員の絵を見て回ってTCのリニー先生にどの絵が良いかを伝えた。得票が一番多かったのは、ホストファミリーと一緒に行った気球のイベントで印象に残った気球の絵だった。他にもレーガンライブラリーやベンチュラフェア、ドジャースの試合、誕生日パーティーなどそれぞれ印象に残ったことをしっかり書いていた。次にカリフォルニア州の地図をもらい、授業で行ったところやホストファミリーと一緒に行ったところを日本に帰ってから家族とシェアできるようにとチェックをしていった。日記や会話の中で地名は知っていたが、地図上では初めて知ったという生徒も多かった。グループで教えあいながら取り組んでいた。次にアメリカ全体の地図を使って、カリフォルニア州以外の州について、有名なところやアメリカの歴史を勉強した。英語の説明に聞いた単語からなんとか理解しようとTCのリニー先生の言葉に反応しながらチェックをしていた。

 休憩をはさんで1人1枚ずつホストファミリーにサンキューカードを作成した。事前に撮影したファミリーとの写真と日本から持参した衣装を身につけた個人写真を入れながら感謝の気持ちを示そうと絵を書いたり、英語と日本語をアレンジしたりしながら力作を仕上げていた。昼食休憩時にはスタディーセンターを利用するのも今日と金曜日の2回で、気候も良かったのでほとんどの生徒が外の芝生で食べていた。そして午後からのサヨナラパーティーのリハーサルに向けて、早めに日本から持参した衣装に着替えたにも関わらず、女子はスタディーセンターの回りで鬼ごっこをし、男子はバスケットボールをして汗を流していた。教室に帰ってくる頃には明後日も着ないといけないのにどうしようと後悔するくらい全力で楽しんでいた。

 午後からはサヨナラパーティーの全体の通しのリハーサルを行った。スタディーセンターにあるチャペルで舞台やキーボードを使いながら本番さながらで通した。全員がステージに上がれるように、ステージでは剣道の形、ピアノ、空手の形、けん玉を使ったパフォーマンス、日本の衣装を使ったファッションショー、全員で歌を歌うというプログラムを確認しながら行った。America the Beautifulという歌をファミリーに歌ってもらい、生徒たちは英語の手話を舞台で行うという試みもする。中高生のグループで歌を大きな声でしっかり歌えるか心配したが、チャペル内に響き渡り、遠くの部屋にいるオーナーも駆けつけて拍手をしてくれるくらいよく声が出ていた。盛りだくさんで大丈夫か心配したが、いつものように予想を上回るできだったので当日が楽しみだ。 

 サヨナラパーティーに向けてみんなががんばったので、外で遊んだり、個人練習をしたりしようと1時間半ほど自由時間になった。外を走り回ったり、けん玉で遊んだりおしゃべりを楽しんだり、写真を取り合ったりしながら思い思いに過ごしていた。最近休憩時間に見られるようになったのがフェイスブックやメールアドレスなどの日本に帰ってからの連絡先の交換である。ホームステイが終わってからも関係を持ち続けたいと情報交換している姿にお互いに良い関係ができたのだとうれしかった。ホストファミリーと話したり、日記の点検をしたりしていると、家族の一員として手伝いをしっかりしていてまだ日本には帰りたくないと多くの生徒が感じている様子がうかがえた。そんな思いをさせてくれたファミリーに感謝をして、サヨナラパーティーでの最高のパフォーマンスと週末のお手伝いをしっかりとしてこれからも関係が続いていくようにさせていきたい。

 今日はサンタバーバラへ終日研修だった。住んでいる近くのところからそれぞれバスに乗り出発した。バスは大型バスで座席には余裕があるが、半分よりも後ろの方に2人ずつ座っていた。いつものようにおしゃべりをしたり、朝食を食べてきたばかりのはずなのにチップスなどのお菓子を食べたりしながらバスの中を過ごしていた。最後のグループを乗せてから40分ほどバスに揺られるとサンタバーバラの自然博物館に着いた。入り口のくじらの骨型の前でグループ写真を撮って、それぞれで写真撮影をした。博物館の開館時間よりも早かったので中には入らなかったが、入り口でグループ写真を撮り100年以上前からある石の壁でそれぞれ写真を撮った。その後ミッションへ移動。バスを降りてすぐの床にキリスト教に関する絵が描かれていて集合写真を撮らないといけないにも関わらず、感動のあまりに声をかけても聞こえないくらい夢中になって写真を撮っていた。興奮が落ち着いたところでミッションをバックに全体写真を撮って、しばらく自由行動。個人写真を撮ったり近くのローズガーデンに行ったりしていた。 

 次にサンタバーバラのCity Hallへ移動。キリスト教に関連する教会や学校の外観を見ながら写真撮影をして列に戻るために走っている様子が印象的だ。まずは4階の展望台へ。四方を見渡すと絵はがきに出ていそうな絶景だった。景色の良さに動画で一周している生徒、景色をバックに友だちと交代で写真を撮る生徒など記録に残しておきたい景色ばかりだった。その後裁判が行われていた司法台のある部屋へ移動。中に入ると1492年にコロンブスがアメリカ大陸を発見してから先住民族との交戦やアメリカという13州の国ができるまでの壁画が一面に広がっていた。世界史で勉強している世界に写真を撮りながら驚いていた。裁判官が座るところまでは入れなかったが、受刑者が話す台のところにマイクのレプリカが置いてあり、歌手のマネをしたり、これからの決意表明をしていたりして楽しかった。「日本に帰ったらダイエットするぞ」など決意表明を披露し合っているうちにあっという間に時間が過ぎてしまった。ガーデンに出て緑の絶景を堪能した後、全体写真を入り口の前で撮影して次の場所へ移動。

 Paseo Nuevoで昼食を兼ねたショッピングの時間は5時間だった。たくさんの店があり、集合時間10分くらいまでほとんど帰って来ないくらい堪能していた。有名なブランドのチョコレートを家族や親戚、学校関係に大量購入している生徒が数名いてスーツケースに入るのだろうかと心配した。母親へ化粧品を値下げ交渉して買っている生徒もいた。高級ブランドショップへ行き、ネックレスやブレスレットを試着したり、セールになっていたブランドもののキーホルダーを母親や自分に買ったりして興奮していた。髪の毛用のアイロンの展示販売で、ストレートにしてもらったり、パーマをかけてもらったりしながら体験している生徒もいた。ディスカウントの表示や2つ買うとサービスがどうなるなどの表示も英語で書かれているが、店員とやりとりをしながら理解できるようになっていて買い物にも慣れてきた。

 Stearns Wharfへ移動。サンタバーバラで有名な場所に到着した。有名人やお金持ちの人たちが別荘を持っていたり、Pierの景色がきれいだったりする場所で全体写真を撮った後Pierを歩いた。帰りのバスの中では、私が昼食時に見つけた中国料理店でフォーチュンクッキーを食べながら、中に入っている占いを見てそれぞれに書かれていることに一喜一憂していた。また、明日のサヨナラパーティーの打ち合わせと帰りまでの注意事項等を確認すると、もう終わりかとがっかりした様子で寂しそうにしていたので勉強しながらも満喫しているのを感じた。

ウェストベンチュラ レポート 8月16日(金)
 スタディーセンターに到着すると、教室ではホストファミリーに渡す折り紙の箱作りをしていた。1つの箱に16枚の折り紙を使い、サヨナラパーティーでプレゼントとして渡すものを自分のファミリーにも渡そうと協力して作っていた。今日の日程と19日最終日の日程の英語の説明に半数くらいの生徒はうなずきながら聞いていた。ホームステイ初日の授業ではほとんど分からず、日本語で話をして話の途中だと注意されたり、あとで何て言っていたのという会話が飛び交っていたが授業をがんばったり、ホストファミリーと過ごしたりした中で慣れて来たのだろう。今日はMNCCから社長とスタッフが来てくれたので、サヨナラパーティーと最終日までの激励と特に重要なポイントを社長から説明してもらった。 

 TCの先生とホームステイでの印象に残っていること、どんな教科が好きかなど1対1のインタビューをした。ホームステイ1週目と最終日でどれくらい伸びているかを計るテストだそうだ。同時にホームステイを評価するアンケートを全員で行った。すべてが英語なので私と一緒に全員で合わせて行った。グループで行ったので分からない時にはリーダーを中心に教え合うという姿も自然になってきた。アンケートを終えるとサヨナラパーティーの準備が始まった。ホストファミリーにかぶせてあげる新聞紙のカブトとテーブルの上にかざる折り紙と花飾りをグループリーダーを中心に行った。リーダーを中心にグループで行動するのにもだいぶ慣れ、これまでの思い出話や日本に帰ったらどうしようかという話で盛り上がりながらファミリーのためにがんばっていた。書道で「Welcome to our party」「Welcome to サヨナラパーティー」と広幅用紙で大きな幕書きも作った。しばらくして、やることが少なくなってくると、折り紙をリング状にしてホストファミリーにかける首飾りを作ってはどうかと提案された。少しでも何かできることはないかと考えている姿に感心した。昼食休憩の時間になっても手を止めようともせず必死になって作っていた。さらに感心したのが、誰も遊んでおらず、遊んでいるときにはリーダーを中心に仕事を分担していた。私は写真を撮ったり、足りないものを調整したりするだけでよく、生徒たちで声をかけ合いながら作業する姿がうれしかった。昼食を終えてもピアノの練習をしたり、けん玉の練習をしたり、折り紙を折り続けたりとサヨナラパーティーを成功させようと全員が動き回っていた。 

 午後からはサヨナラパーティーのリハーサル。夜に行なう流れを確認し、アナウンスと舞台への登り下りのタイミングの確認など細かいところまで行った。全体を通した後しばらく休憩。休憩中にスタディーセンターの責任者にTCの先生と呼ばれた。何があったかと心配しているとスタディーセンターとして使っている教会の広報誌に載せたいということだった。写真も入れるのでチェックをして欲しいと言うことだった。チェックをして部屋を出るときに「このグループの子たちをとても良い子たちだ。まじめに一生懸命取り組み、素直そうでまっすぐ育ってきたいい目をしているね。この子たちを引率できることを誇りに思いなさい」と声をかけてもらい、この2週間の生徒の姿をすごくほめてもらいとてもうれしかった。リハーサルをしている部屋に戻るとリーダーを中心にAmerica the beautifulの手話の練習をしていた。数人の生徒が手遊びをしたり、話をしたりして一生懸命としていなかった。TCの先生たちと今日の送り迎えの打ち合わせをするために席を外し、再度確認してみると同じ生徒が遊んでいた。全体でサヨナラパーティーの目的、なぜ練習しないといけないのかを確認しながら厳しく叱った。面白くないからと1人の生徒が外に出て行った。すぐにリーダーの1人が駆け寄っていって、楽しいか楽しくないかではなくホストファミリーに対してどんな形で表現すれば喜んでもらえるかを考えて感謝の気持ちをグループのみんなで伝えていくのがサヨナラパーティーの目的だと話してしばらくしてから全体で再度練習した。結束がさらに強まったような気がして、練習にもさらに集中力が増しているように感じた。 

 サヨナラパーティーの会場にTCのリニー先生と数名の生徒と最初に入り、準備を進めていた。各家庭で作った日本料理を手に日本から持ってきた衣装を身につけてファミリーと一緒に入ってきた。日本にいる保護者には悪いと思うが、本当の家族のような姿に約1ヶ月間過ごしてお互いが思い合っているというのを感じるくらい微笑ましい光景だった。ピアノ演奏→日本の衣装のファッションショー→英語の詩の朗読→剣道の型→空手の型→けん玉の技の披露→ドレミの歌の日本語・英語→君が代斉唱→America the beautifulの手話の順に披露した。ホストファミリーは自分の子どもの出番ではカメラを構えていた。同じような光景を日本でもよく目にするなと思いながら我が子のように大切に育てていただいたんだと思った。ファミリーの見る姿勢も素晴らしく、静かになるところでは音を出すことも許されないような緊張感を、盛り上げるときは大きな声でパフォーマンスをしやすいように、終わると大きな拍手と声援を送ってくれた。最後に私の話で終わりだったが、先週までTCをしてくれたジュディーン先生もホストマザーとして駆けつけてくれたので、TCをしてくれた3人の先生に舞台にあがってもらい全員からの寄せ書きとプレゼントを渡した。サプライズでの演出に涙を浮かべて喜んでくれた。家族へサンキューカードとバラを生徒から渡し、家族からは修了証書を受け取り、舞台で写真撮影・舞台を下りて写真撮影をした。その後日本から持参したお菓子や生徒が作った料理をふるまった。肉じゃが、カレー、おにぎり、照り焼きチキンなど約50人の出席者でも食べきれきれないくらいの量だった。ファミリーと一緒に食べながら梅干しやしそ、いかなど日本のものを伝えながら写真撮影をして、おいしいと評価をもらい食べていた。帰るときには学年に関係なくファーストネームで呼び合いながら月曜日に会おうねと見慣れた光景をうれしく思いながら最後なんだと寂しくも思った。

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