MNCCスタッフによる活動写真・動画と、引率者による文章レポートを掲載します。上記バナーをクリックしてご覧ください。

 
レポート更新情報
更新日
期 間
7月31日
8月05日
8月09日
8月14日
8月16日
8月19日
8月27日

 成田の出発が、機材交換のために1時間ほど遅れましたが、9時間25分のフライト後、無事にサンフランシスコ空港に到着しました。機内では、長いフライトを楽しむためのいろいろなコンテンツが準備されており、それぞれが眠りにつくまでの間、音楽や映画を楽しんでいたようです。空港では、TCのパム先生とウェンディ先生が、とびきりの笑顔と大きなハグで私たちを出迎えてくださいました。そこから大型バスで2時間半かけて目的地のローダイへ向かいました。めまぐるしく変わる外の景色に生徒たちは感嘆の声を上げ、たくさんの写真を撮っていました。何人かは疲れていて、少し寝入ってしまいました。予定より1時間遅れで、Study Center である地元の教会に到着すると、何組かのホストファミリーはすでに歓迎の手作りカードを持って、待っていてくれました。順次、ホストファミリーが出迎えに来て、到着20分後までには全員が感激の初対面を果たし、それぞれの家族の元へ行きました。

ローダイ レポート 7月25日(木)

 Study Centerでの授業は8:00からでしたが、7:30〜8:15の間に全員が到着しました。日記を提出してもらい、3つのテーブルに分かれて座りました。まず、一人一人に配られた模造紙にマジックで線を引いて曜日と日にちを入れて、前日のことをマスのなかに絵で描くように指示されました。定規なしで線を引くことにとまどっていましたが、ウェンディ先生が手本を見せてくださり、時間のかかる子もいましたが、なんとかやっていました。この作業は、これから毎朝最初の課題として進めていきます。次に、I like~の文をゲーム形式で全員が発表していき、♪It’s a small worldを歌詞を見ながら歌いました。この日は、ウェンディ先生の娘さんがお手伝いに来ていて、彼女のi-phoneから音楽を流してくれました。お別れパーティーでの出し物(歌、ラジオ体操、習字など)も少し確認して、当日のMCも決めました。その後、配付されたAmerican Homestay English のテキストを使って簡単なあいさつや英会話を確認、練習しました。さっそく、宿題もテキストから1ページと、ノートにホストファミリーの紹介文を書いてくるように出されました。また、これからの生活で万が一の時のために、配付されたIDカードにも必要事項を記入して財布などに入れました。少し早めの昼食を取り、午後は地元ツアーでした。Wonders of World Museumという科学技術館みたいなところで2時間半を過ごす予定でしたが、施設は1階のみで日本のものと比べると数が少なく、時間を持て余してしまい、ローダイ市街地を散策しました。集合時間と場所を確認して皆それぞれで、初めての注文や買い物を楽しみました。夕方は、6時から歓迎パーティーがローダイ湖畔であり、BBQで準備されたハンバーガーかホットドッグを選び、各家庭から持ち寄ったいろいろなサラダやブラウニー、アップルケーキといったデザートを楽しみました。それぞれの家族と一緒に話をしたり、持ってきたフリスビーなどで遊んだりして楽しいひとときを過ごしました。

ローダイ レポート 7月26日(金)
 8名が8:00を回って、Study Centerに到着。中には、生徒の準備が遅れたためにホストマザーが仕事に遅れてしまったところもあった。ボランティアで受け入れてもらっているところに迷惑をかけないように、せめて開始15分前には、到着できるよう努力をすることと、水分補給、日記提出の3点の連絡をして授業開始となりました。この日の日記は、全員が提出してくれました。最初の課題は、すでに作成のカレンダーのマスに、それぞれが印象に残った前日の様子を絵で描き入れました。次に、配付されたFiding about youというプリントに沿って、お互いに聞き合って(もちろん英語で)、聞き取った情報を書き入れた後、レポート文を何人か発表しました。その後、前日の宿題であったホストファミリーの紹介文を発表して、それを聞いたパム先生の質問に答えるというやりとりをしました。テキストの宿題確認もあり、何人かが、ホストファミリーと日本の自宅との違いを、わかる範囲で発表しました。また、テキストを使って、すぐに使える簡単な英会話を役割分担(ホストファーザーやホストシスターなど)して、前に出てきての発表もありました。もっと全体的に積極的になってほしいと思いますが、受け身のままの生徒がいるのはちょっと残念です。まだ、耳が慣れないのかもしれません。
11時に英語研修が終わり、昨日、歓迎パーティーのあったローダイ湖畔に移動して、それぞれの家からもってきた昼食をとりました。ウェンディ先生の次男も来てくれ、トランプや輪ゴムを使った手品を披露してくれました。その後、5ドル30分のボート漕ぎに、9名が挑戦して楽しみました。向かいのソーダのおいしいお店で飲み物(コーラ)を注文するのに、すごく時間がかかっていましたが、アイスクリームやストロベリーソーダなど楽しんでいました。その後、パム先生のあとに続いて全員が湖畔の散策に出かけました。ホストファミリーが迎えに来るまで45分しかなく、かなり大急ぎで歩くことになりましたが、自然のまま残されている木々や植物、野生動物のうち、この日はリスだけ見ましたが、久しぶりの運動に皆、心地いい汗を流していました。朝方は涼しかったのですが、日中は33度近くまで気温が上がり日差しが強く参りました。3時から順次、ホストファミリーが迎えに来てくれました。何とか、初めの2日間は病気、けが、事故等もなく無事に終了し、アメリカに来て初めての週末をホストファミリーと過ごすことになります。
  今日は1日研修で、COLOMAという19世紀半ばから20世紀半ばまでゴールドラッシュで栄えた、現在は見学地になっているゴーストタウンに行きました。朝の集合時間には16度しかなく(今週は金曜日までこのくらいの予報が出ています)、寒く感じるほどでした。ローダイから北東に高速道路を使って1時間半ほどかかる場所で、いつもお世話をしてくださるパム先生とウェンディ先生に加えて、ホストファミリーのが車を出してくださり、分乗して向かいました。現地に着くと、当時のまま残されている金を運んだ貨車や郵便局、鍛冶屋、住居跡を見て回りました。鍛冶屋では、2人のおじいさんが実演をしておられて、Smithという苗字は、金、銀、銅、鉄などハンマーを使って製品を作っていた人に由来することを教えていただきました。その後、1815年に架けられた橋を渡って川へ行き、実際にプラスティックの容器を使って川の砂利をすくい何度も水を取り替えては、よけいな泥を落としていき「金」探しに挑戦しました。もちろん、塊はなかったのですが「金粉」を確認することができました。見つけた金は日本に持って帰っていいと言われたのですが、生徒はみな「どうやって金粉を?」というわけで無理でした(残念)。この時にはすでに、気温は30度近くになっており、多くの生徒は靴を脱いで、冷たい水に足を浸しながら金を探しました。

 その後、車を止めた場所に戻って昼食を取り、そこからさらに車で12kmほど先の山の中腹にある、やはりゴールドラッシュで栄えた、現在は観光地になっているPLACERVILLEという小さな古い町に買い物に出かけました。まず、1852年創業の西部で一番古い金物屋にみんなでそろって行き、その後、そこで午後2時半まで各自、自由時間を過ごして買い物を楽しみ、ローダイへ戻ってきました。予定より早く到着し、ホストファミリーが迎えに来るまでの約1時間はスタディーセンターの芝生の上で、土曜日から月曜日までの出来事をカレンダーに絵で描き込み、この日の日程が終了しました。

ローダイ レポート 7月30日(火)
 今日は午前中、スタディーセンターでの授業でした。カレンダーに絵日記を描き込んだあと、最初に♪“You are my Sunshine”のさびの部分を練習しました。さよならパーティーで披露するためです。これから、いつも練習することになりました。次にウェンディ先生が作ってきたTell Me About Yourself(あなた自身について教えてください)という日本語訳(少し違和感のある日本語もありましたが)のついた30の質問(プリント3枚)に、英語で答えを書いていきました。この日は、アメリカのお金についての学習があって、まず、ウェンディ先生が子どもの頃の1975年〜2000年〜2013年までの、物価(家やガソリン、車など)の変動(物にもよりますが4倍〜10倍上昇)を聞いた後、実際に持っているお金をテーブルに出して確認していきました。紙幣は、$1、$5、$10の3種類について説明があり、硬貨は1セント、5セント、10セント、25セントの確認とそれぞれの呼び名(penny, nickel, dime, quarter)を学習しました。これからの買い物に生かされると思います。

 この日の宿題は、1970年と現在の物価(パン、牛乳、ガム、キャンディ、映画、新聞)比べでしたが、1970年当時の値段は、すでに書き込んで帰りました。ちなみに、ウェンディ先生の娘さん(18歳)はこの夏、高校を卒業してマクドナルドのパート従業員をしており時給は800円。月収は8万〜9万円だそうです。昼食後はローダイ市街に移動して市役所に向かい、市議会のある部屋で市長の到着を待ちました。その手前の別の小さな会議室には、ぶどうつながりで姉妹都市の山梨県甲府市(今年の10月に訪問予定とのこと)から贈られた御神輿が飾られていました。なんとローダイ市の市長は日系人(父親は和歌山県出身、母親は広島県出身・・・日系人の多くは、この二県の出身だそうです)でAlan Nakanishiという方でした。本業は眼科医で病院からわざわざ、私たちに面会のために駆けつけてくださいました。驚いたことに、市長や市議会議員はすべて、本業の傍らパートタイムで働いているそうです。月給は7万〜8万ほどだそうですが、ローダイ市をとても愛しているのでできることだとおっしゃいました。戦前、父親はサクラメント市内で3軒の店を経営していてとても裕福だったそうですが、1942年12月8日、日本軍の真珠湾攻撃により、当時のルーズベルト大統領の政策で、すべての日本人は西部から中部(多くはアーカンソー州)へと強制収容所に送られました。ナカニシ市長はそのとき3歳か4歳だったそうです。戦後、ローダイ市に移り住み、何もかも失った貧しい日本人に対して教育を施してくれたそうで、この国にとても感謝し誇りに思っているそうです。3人のお子さん(2人は白人と結婚して1人は日本人と結婚)と11人のお孫さんがいるとのこと。日本語は全くと言っていいほど話されませんでしたが、努力をすれば日系人であっても夢は叶うという、まさにAmerican Dreamを果たした感動的なお話はとても心に残りました。また、改めて「教育の大切さや重要性」に気づかされました。第二次世界大戦中の日系人のことを知っている生徒がいるかどうか尋ねたところ、誰からも手が挙がらず、これからはアメリカの歴史についても勉強するよう伝えました。

ローダイ レポート 7月31日(水)
 今日の授業は、前日に続いて、カレンダー絵日記のあと、歌の練習。この日は、まず白紙のプリントに自分に関することを英語で3文書いて、それを飛行機に折りました。円になって飛ばしあった後、自分の近くに飛んできたのを拾って順番に読み上げて、それを書いたのは誰なのかを当てるゲームをしました。とても盛り上がりました。次にアメリカの祝日について学びました。18日ある中で、日本と同じ祝日は元日だけでした。ハワイでは、前日、話に聞いた真珠湾攻撃の日が祝日になっていることに驚きました。今でも沈んだままの軍艦を見ることができるそうで、記念碑が建てられているそうです。説明を聞いた後、テキストでくわしく説明されているページを開けて順番に読んでいき、それぞれが気に入っている日本の祝日や休日の質問に答えていきました。その前に、日本の祝日はどのように祝うのか質問があったのですが、いったい日本にいくつ祝日があるのかグループ内で数えていくことから始まって、それを説明するとなると難しかったようです。他にもアメリカの卒業式や結婚式についての説明もありました。

 この日の昼食は祝日にちなんで、パム先生とウェンディ先生がスタディーセンターの外庭で7月4日の独立記念日BBQをしてくださって、ホットドッグとチップス、それにウェンディ先生手作りのポテトサラダをいただきました。おかわりをしている生徒が何人もいました。(しかし、BBQは日本のとは大きく違っていて、こちらではハンバーガーかホットドッグであって焼き肉ではないので、その違いに多くの生徒はがっかりきているようです。)ホストマザー達が3つのテーブルにそれぞれ自分たちが気に入っている祝日の飾り付けを家から用意してきた物で準備してくれ、午前中の研修で聞いたアメリカの祝日を実際に目で確かめることができました。独立記念日、感謝祭、最後にクリスマスの由来や説明などを聞きました。3種類ではありましたが、実際にその日に食べるクッキーやドーナツも準備してくださって、とてもありがたかったです。その後は、それぞれのホストファミリーが迎えに来るまで、フリスビーやキャッチボール、生徒のホストシスター2人も加わっての6人対6人でのキックベースボールを楽しみました。暑い中でのプレーに疲れて、木陰で昼寝をしている生徒も何人かいました。

ローダイ レポート 8月01日(木)
 今日の授業は、カレンダーに絵日記を書いたあと、この日のゲームはビーチボール使って行いました。英語で質問(好きな色、教科、歌手、場所や兄弟姉妹の数など)を考えて言った後、ボールを投げて、受け取った人は、その質問に答えることを繰り返していきました。その中で、When is your birthday?(誕生日はいつなのか)の質問が出たところで、ウェンディ先生から、アメリカ滞在中に誕生日を迎える生徒はいないかどうか聞かれ、2人いることがわかりました。そこで、7月25日が誕生日だった生徒と、8月20日に迎える生徒のバースデーパーティーを、翌日してあげよう(明日は野外昼食のため)ということになり、配られたA4用紙を利用してバースデーカード作りを30分ほどしました。短時間で日本語、英語混じりのオリジナルカードが上手に出来上がっていました。

 その後、アメリカの学校生活について学びました。保育園、中学校、高校の始業時間や終業時間の説明があり、日本との比較をしました。午後、訪問するTokay高校の生徒数が2600名であることもわかりました。また、テキストを使って学校生活の中で必要な語彙確認をして、さし絵を見ながら教室内の物がどこにあるか空欄に必要な前置詞(選択あり)を埋めるものや会話がうまく成り立つように線で結ぶ練習問題に取り組みました。これらを覚えて実際に運用できると、表現力はぐっと上がることと思います。昼食後は、スタディーセンターから歩いてTokay高校に向かいました。

 昼食後は、スタディーセンターから歩いてTOKAY HIGH SCHOOLに向かいました。片道約1時間かけて、ゆっくり歩いて行きました。途中、姉妹都市の甲府の名のついた公園を目にすることができました。「KOFU PARK」と「甲府公園」の2つの看板がありました。ローダイ市には高校が2つ(LODI HIGHと TOKAY HIGH)があり、ほぼ同じ生徒数とのこと。時間は7:30〜14:30で、日本の高校よりかなり早く終わります。ちなみに、訪問したTOKAYという校名はぶどうの品種の1つだそうです。スクールカラーは紫と金。スクールマスコットは虎でした。行きがけの道路から運動場とテニスコートが見えたのですが、なんと!グラウンドはタータンで9レーンもあり、テニスコートは10面もあって、紫色のハーフパンツの体操服を着て、ちょうど体育の授業を受けていました。

 日本語クラスを訪問すると、教室には、着物や富士山の絵、トトロ、ピカチュウ、ナルトなどの絵が飾ってあって日本を感じることができました。日本語クラスを担当している先生は日系人で1年間、東京に住んでいた方でした。1日に5時間の授業を受け持っており、日本語を取っている生徒は150名いるそうです。13:15からの授業には25人の生徒がやってきました。あらかじめ、生徒たちはそれぞれ日本語で2つの質問を書いてきており、日本の車やアニメ、野球、好きな食べ物、将来なりたいものなどについて日本語で尋ね、彼らの練習のために日本語で答えました。次に、日本からの生徒が英語で質問することになり、これまでに日本に行ったことがあるかどうかを尋ねました。すると、すでに日本を訪ねている生徒が1人おり、東京、大阪、京都、熱海に行ったことがあるとのことでした。動機を尋ねると、「とても興味を引かれたから」「日本のアニメが好きだから」「外国語の1つで、あんまり多くの人が勉強していないから」という答えが返ってきました。日本の生徒は間違いをおそれてか、とても静かで、こういうときに恥ずかしがらずにどんどん発言するようにと促されましたが、あまり質問しなかったのは残念でした。もっと勇気をもって間違ってもいいので、声に出してみることが大切だと話しました。その後、校内の教室(と体育館の案内を受けて、先生からのアイスクリームをごちそうになり、また徒歩でスタディーセンターまで戻り、この日の日程を終了しました。

 カレンダー絵日記のあと、You are my sunshine の歌の練習をして、すぐにテキストに入りました。この日は、話し言葉(口語)の学習でしたが、wanna, gonna, goin’, gottaなど、ホストファミリーなどが話すのを聞いたことがあるかどうか尋ねたところ、6人しか手が挙がりませんでした。おそらく、ゆっくりわかりやすく話してもらっているからかもしれません。そのせいか、これ以外にも20個近くの説明があったのですが生徒たちはあまり興味を示さず、英語独特の言い回しや俗語に進みました。中でも、boo-boo, on and on, over and over, R&R, so-soなどの繰り返し言葉は、すぐにこれからの会話に役立ちそうでした。この日は野外昼食のため、いつもより30分程早く終わって、Micke Groveというゴルフコースを備えた公園へ車で移動しました。着いてすぐに屋根付きベンチで昼食を取り、ゴルフボールの打ちっ放しに挑戦しました。ほとんどの生徒が初めてだったようで、なかなか思い通りには飛んでいかなかったのですが、回数をこなすうちに上手になって楽しんでいました。気温は26度くらいだったのですが日差しが強くまぶしくて、200球を打ち終わるのにはかなり時間がかかりました。

 その後、公園の木陰のベンチでウェンディ先生の娘さんとその友達が準備してくれた、生徒の誕生日を祝う会がありました。日本では見たこともないようなデコレーションケーキに21と17のろうそくに火をつけ、みんなで♪Happy Birthday to youを歌ってあげました。2人へプレゼントとして、ウェンディ先生が風船を使って目の前で作りあげてくれたバルーンアートの人魚と釣り竿付きさかなが贈られました。みんなにも1本ずつ風船が配られてウェンディ先生の手ほどきを受けながら犬作りに挑戦しましたが、途中で破れてしまうなどしてかなり難しく完成していたのは数人ほどでした。それから、メキシコ由来のスイカ割りならぬキャンディボックス割りに挑戦しました。木の枝にひもをかけてつるされた箱を目隠しして棒でたたくのですが、そのひもを引っ張ったりゆるめたりするのでなかなか割れず笑いを誘いました。4人目でようやく割れて中からたくさんのキャンディがこぼれ落ち、みんなで拾い集め、日本の友達へいいおみやげができたと喜んでいました。

ローダイ レポート 8月05日(月)
 サンフランシスコへ1日研修の予定でしたが、サンフランシスコの鉄道会社のストライキのため、12日(月)の日程と入れ替えになり、州都サクラメントでの1日研修となりました。ローダイをチャーターバスで8時に出発の予定でしたが、バス会社の手配ミス(9時に出発予定と勘違い・・・しかし、パム先生が連絡すると日本では考えられませんが、We’re sorry. ではなくThank you for telling us.でした!)のため40分遅れで向かいました。ホストマザー1人とホストブラザーやホストシスター3人も一緒に参加しました。1時間ほどで到着し、まず、MNCCスタッフが待つカリフォルニア州議事堂前で記念撮影。その後、全体に団体行動の際の注意があり議事堂内の見学となりました。

 セキュリティチェックが厳しく、まるで空港と同じ検査を受けなければなりませんでした。黒いスーツに身を包んだ男の人たちに囲まれて、まるで映画を見ているようでした。中に入ると、これまでに何回か地震補強のための改修や改築があっているようですが19世紀の環境はそのまま残してあり、なんと言っても建物の中心にそびえるドームに圧倒されました。1階から3階が見学コースになっており、1900年代初期に使われていた州知事事務室や州知事私室、主要事務室、古文書史料展示室などは博物館を兼ねていました。壁面には歴代の州知事の肖像画が飾られており、後に第40代大統領になったロナルド・レーガン氏を確認することができました。3階の立法議会室は現在も上院議員と下院議員の議会に使われており、正面にワシントン初代大統領の肖像画が飾られた州議会上院側の傍聴席から中を見学することができました。それ以外にも、通路、階段、彫像、廻廊、議事堂公園のどれをとっても本当に素晴らしい建物で圧倒されっぱなしでした。

 11時に見学が終わるとバスでOld Sacramentoへ移動しました。バスを降りると全員で歩いて、14:00にMNCCスタッフが再度、集合写真を撮影する場所(Delta King)まで行き確認をして、その時間をはさんで自由行動となりました。古い時代の鉄道駅舎や町並みがそのまま残されていて、現在はそれを利用したおみやげ店などが立ち並ぶ観光地になっており、生徒たちはお店で昼食を取ったり、買い物をしたりして楽しみました。朝方は16度ほどで肌寒く、日中は32度を超える暑さでした。4時に現地を経って5時前にSTUDY CENTERに到着しましたが帰りのバスの中では、ほとんどの生徒が疲れて寝入っていました。

ローダイ レポート 8月06日(火)
 午前中、STUDY CENTERでの授業でした。いつものカレンダーに絵日記を描いて、Find Someone Who・・・というプリントを使ったゲームをしました。ピザが好きな人、大学に行きたい人、姉妹のいる人、トマトが嫌いな人、野球をする人、英語が大好きな人など、10個の英語の質問にそれぞれ該当する人を3人ずつ、英語でやりとりして探して名前を書いていくものでした。途中で日本語が聞こえると、ウェンディ先生から“Speak English!”の声が何度か飛びました。尋ね終わると、ウェンディ先生が読み上げる質問にそれぞれがプリントに書き留めた名前を発表していきました。該当する名前を聞いては歓声が上がっていました。次に、午後の警察署訪問にちなんで、Police Station and Searchという警察署に関連する30個の単語を、縦、横、斜めに探して囲んでいくプリントに取り組みました。生徒がみんな真剣に一生懸命に単語を探している間、ここでの学習が始まって初めて沈黙の時間がしばらく流れ、ウェンディ先生から「日本の生徒は真面目で素晴らしい!これがアメリカだと、必ずふざける生徒が出てくる。」とお褒めの言葉をいただきました。その後、日本とアメリカの犯罪件数の違いを少しやりとりして、午後は消防署も訪問することになっていたため、火災の場合の避難の仕方を確認しました。アメリカの学校で行う生徒の避難訓練を伝授してもらいました。もしも室内で火が迫ってきたら、STOP, DROP, ROLL(止まって、横になって、ころげる)という動作をするそうで、この日授業に参加していたホストシスターに実際にやってもらいました。

 警察署近くの公園で昼食をとった後、生徒たちはそこの公園にお母さんと遊びに来ていた小さい子どもたちと砂場遊びなどを楽しみました。その仕草のかわいさに、女子生徒は撮影会さながらにカメラのシャッターを押し続けていました。1時間ほど遊んで、徒歩で地元の警察署に向かいました。15分ほどで到着し、笑顔で出迎えてくれたのは警察官の制服に身を包んだ75歳のボランティアで署内を案内してくれる方でした。絶対に静かにすることを条件に、署内の1階にある取調室や記録室、留置室、血液や薬物鑑定室、証拠品保管室、更衣室、会議室などを見学することができました。牢屋だけは許可が出ず見学ができませんでしたが、室内の説明は聞くことが出来ました。狭い室内にはコンクリートのベッドだけでガラス張り、ガラスの厚さは4インチ(約10cm)あって絶対に割って逃げられないようになっているとのことでした。通信室では、4台のうち3台のテレビモニターで署内のすべての場所が確認でき、残りの1台は、以前はワールドニュースが流れていたそうですが、現在では通報を受けた電話がコンピューターとつながっていて、どこからの通報かその場所をすぐに特定して、画面に住所が映し出される仕組みになっているそうです。この後、外でパトロールカーも見せてもらったのですが、車の中にもパソコンが設置されていて、署とパトカーと携帯トランシーバーは常につながった状態になっていました。車の中はまるでミニ留置場のごとく、窓と前方、後方座席の仕切りには鉄格子がつけられていて中からは絶対に逃げられないようになっていました。何人かの生徒は試乗体験をしました。最後にボランティアの方の事務室を訪問しておみやげの記念シールをもらい、通りを挟んだ向かいの消防署へ行きました。

 消防署では、まず消火にあたる消防車と人命救助にあたるレスキュー車両の説明を受けました。レスキュー車両の長さはなんと100フィート(約30m)もあって、その長さ、大きさに圧倒され、あらゆる事態を想定した装備がされていてチェンソーや鉄を切るはさみなどを目にして、ただただ驚くばかりでした。前方の運転席は特別な免許を持った人のみが乗り込むことができ、車両後方の消防士やレスキュー隊が乗る運転室に何人か試乗体験をさせてもらいました。次に、火災の通報を受けていかに早く防災服に着替えをするか、実際に目の前で見せていただきました。すぐに脱ぎ着できるボタンやホック、ファスナーなどの工夫がされていて、あっという間に着替えを済ませるとヘルメットをかぶり酸素マスクを装着、酸素ボンベまでかついで準備が整いました。装備品すべてで40kgだそうです。救助にあたっている時に酸素不足を知らせるブザーの音も聞かせていただきました。少し怖い感じがする出で立ちのため、救助の際、小さい子どもが逃げていかないように、ときどき子ども向けの見学会も行っているとのことでした。勤務は2日働いて4日休みという体制を取っているそうで、署内の2階にある寮を案内してもらいました。泊まるときの食事は交代制で買い出し〜料理を担当していることでした。消防士の試験に受かっても16週間の試用期間があり、正式採用後も1年ごとに様々なランクの試験があり、勉強をし続けなければならないとのことでした。ローダイ市に4つある消防署の中の1つだったのですが、特に特殊車両の運転手は署内のエリアすべての住所が頭に入っていなければならないとのことでした。最後に、ここでも記念のシールをもらって、消防士の方にも入っていただいてみんなで記念撮影をして終了となりました。みなさん、素晴らしい仕事をされているだけあって、かっこいい方たちばかりでした。この日は、ここでホストファミリーの迎えを待って順次、帰宅しました。

ローダイ レポート 8月07日(水)
 いつものカレンダー絵日記が終わると、STUDY CENTERの1階にあるLodi Day Nursery School(日本の幼稚園と保育園を兼ねたところ)を訪問しました。0歳〜6歳までの90人近くの子どもたちをクラス別に19人の先生方が見ておられました。遠くはサンフランシスコまで働きに出かける保護者や早い時間から仕事がある保護者のために、朝6:15〜夕方6:00まで開園しているとのことでした。毎朝、私は7:30にはSTUDY CENTERに来て玄関先で8:00まで生徒たちを出迎えるようにしているのですが、20人の生徒を待つ間に、それより多い数の親に手を引かれたり抱かれたりしてやって来るたくさんの小さい子どもたちを目にしています。とってもかわいく、つい自分の子どもの保育園時代を思い出しています!おやつの時間(10:00〜)、昼食の時間(11:00〜)、お昼寝の時間(12:45〜)は順次グループ別に取って、昼食を取ってすぐに帰る子やお昼寝をせずに帰る子がいるとのことでした。

 生徒たちは、まず2グループずつに分かれて4歳〜6歳の子どもたちを相手に遊び始めました。初めはなかなか英語で話しかけられず、どう入っていったらよいか戸惑っていましたが、持参した折り紙をテーブルで折って見せたり、ブロック、ミニカー、おもちゃの恐竜などを使ったりして遊び始めました。外でもボール蹴りやバスケットボールを一緒になって走り回ってはしゃいでいました。小さい子どもたちもどんどんうち解けていきました。10時に保育園がおやつの時間になったので、2階のいつもの学習室に戻り、生徒たちも初めてのおやつの時間となりました。この日は、ウェンディ先生が手作りのマシュマロ入りライスクリスピーを持ってきてくださっていて、それをみんなで食べました。とっても甘くておいしかったです。その後、今週金曜日のボランティア活動のための「CAR WASH」の看板作りをグループ別に取り組んで11:00から昼食となりました。昼食後は、いつもの活動とは逆で午後が学習の時間となり、ゲーム中心の活動に取り組みました。

 いつものカレンダー絵日記が終わったあと、早くもさよならパーティーの準備に入りました。予定では、それぞれの家族に渡すお礼のカード作りを半分、残りの半分の時間で出し物の話し合いをするはずでしたが、カード作りの説明を受けて、いざ作り始めると、みんな一様にひたすら集中して取り組んでいたので、ウェンディ先生は途中で止める指示を出すことが出来ず、この日は、結局11:00まで作業を続けました。みな、個性あふれる心のこもったカードを作っていました。日本では見かけないような、たくさんの種類のデザインがついた用紙やアルファベットシールなどが準備されていたので、とてもアイデアを膨らませることができました。すでに仕上げた生徒もいますが、未完成の生徒はまた明日続きをします。並行して、翌日のガレッジセールのための看板作りもしました。昼食をとったあとは、ローダイ市街地にあるMud Mill Potteryという、陶器に絵付けをするお店へ移動しました。

 さよならパーティーでのホストファミリーへのプレゼント作りのためです。お店の方から説明を受けた後、約10cm四方の素焼きのタイルに思い思いにデザインを描いて、それぞれのホストファミリーの家族の名前を書いて色つけしていきました。午前中は、カード作りに取り組んでいたため、割とスムーズに作業を進めることが出来て2:30までに終わらせることができました。なんだか、久しぶりに図画工作に取り組んだような1日でした。

ローダイ レポート 8月09日(金)
 カード作りの前日の後片付けが不十分だったため、各班の美化係にゴミ拾いを頼んでいたのですが、全員の登校を待って教室へ入ってみると、やっていなくて、全員に1人5つずつ自分の周りのゴミ拾いを指示しました。次の日記提出では、忘れているにもかかわらず正直にそのことを言わずいいわけをしたので、「自分の日課はきちんとこなすこと」と「人に言われる前に伝えに来ること」を言い聞かせました。スポーツ、勉強など何に対しても「素直な気持ち」が上達の秘訣だと思います。また、前日はホストファミリーの迎えを待っている間、パム先生から何人かの生徒に駐車する車が待っているからすぐに移動するように言われたにもかかわらず、言うことを聞かずに叱られていたため、私の方からも再度、「人から指示を受けたら、友達がどうするか様子を見てから自分の行動を判断するはやめること」と「聞いたらすぐに言われたことをやること」を強く伝えて、いつものカレンダー絵日記に入りました。今日のプリントは、Match Similar Wordsということで、左右それぞれ12個ずつ書かれた単語を意味の似ている同士(fast-quick, huge-large, pretty-beautifulなど)、線で結んでいきました。その後はテキストを使って、Feeling Good!という単元の学習でした。関連するSports, Body, Health, Otherの語彙確認をして、それを使った3つの場面での会話練習を前に出て役割分担で行ったり、必要な単語の穴埋め問題に取り組んでのReadingをしたり、グループごとにスキット作りに取り組んで前に出ての発表をしたりしました。

 午後は、アメリカからの生徒を日本へ招くためのJapan Homestay への寄付金を募るボランティア活動(Car Wash & Garage Sale)でした。洗車のための十分なスペースを確保するため、昼食後、STUDY CENTERの近くにある別の教会Temple Baptistの駐車場に移動して取り組みました。まず、6枚の手作り看板を持つ生徒を6名募り、道路に沿って等間隔に並んでもらい、残りの生徒は、どのように洗車するのかアメリカのホストブラザーやシスターから手本を示してもらいました。午前中の授業で、これまでに洗車をしたことがあるかどうかを聞かれたとき2名しか手が挙がりませんでしたが、ホストファミリーの車で2、3台練習するうちに、スポンジに泡を立てて洗う班とそれをホースの水で洗い流したあとタオルで拭き上げる班とに分かれて上手にこなせるようになりました。初めにホースで車全体に水をかけるとき、水しぶきがかかってキャーキャー声を上げていましたが、暑い中、みんな一生懸命に自分の持ち場の仕事に取り組みました。

 ちなみに、Car Washはアメリカでは子どもたちがお金を稼ぐのによく行われていて、どうせ濡れるので、たいていは水着でやっているとのことでした。並行して、各ホストファミリーから寄せられた家庭での不要品販売を何人かのホストマザーが手伝ってくれました。販売と言っても、洗車代もそうですが、寄付という形なので値段設定はなく、立ち寄られた方々の気持ちでお金を出していただきました。12:00〜14:00の2時間で、練習を除くと10台にも満たない台数だったと思いますがガレッジセールと合わせて、何と200ドルの寄付金が集まりました。中には1台の洗車代金を40ドルも置いていってくださった方がいて、本当にありがたかったです。貴重な体験ができた活動でした。

  生徒たちが待ちに待ったサンフランシスコ1日研修でした。朝8:00すぎに5組のホストファミリーも参加してSTUDY CENTERを出発しました。2時間半ほどでゴールデンゲイトブリッジに到着し、ここでゴールデンゲイトブリッジを背景にMNCCによる集合写真撮影がありました。この時の気温は18度と聞きましたが、吐く息は白くなりとても肌寒く感じました。特に夏には、冷たいアラスカ湾流が流れ込む影響で霧が多く発生し、この日も橋の上には深く霧が立ちこめていました。

 1933年(昭和8年)に建設が始まり1937年(昭和12年)に完成して、昨年75周年を迎えたとのこと。建設中の前半3年半は、わずか7名の死亡者しか出さず奇跡だと言われていましたが、残りの半年で足場が落下し残念ながら12名の死亡者を出してしまったそうです。橋の名前はゴールデンゲイト海峡にかかることに由来しており、橋のオレンジ色は上空を通過する飛行機の衝突を避けるためです。年間、140万人の観光客が訪れる世界で最も有名な観光スポットの1つになっています。そのせいか、月曜日にもかかわらず多くの人で混雑していました。写真撮影が終わると再度、MNCCから集団行動の際の注意点を聞いてバスに戻り、15分ほどで、最もにぎやかなショッピング街Union Squareに到着して、13:00まで昼食を兼ねた自由時間となりました。

 ここでは、路面電車や軒を連ねる世界の有名店を多く目にすることができました。ユニオンスクエアから、またバスに乗り最終目的地の        Fisherman’s Wharfに向かいました。25分ほどで到着しPier39で、この日2度目のMNCCによる集合写真撮影があり、その後14:00〜19:00まで夕食を兼ねた自由時間となりました。フィッシャーマンズワーフはその名の通り、その昔400隻もの漁船が波止場で直接、取れたての魚介類を販売していた場所で、桟橋も1番からあって、この39番地点が食事、買い物、娯楽施設が集中する最も有名な観光地になっていて、年間60万人が訪れているそうです。博物館や水族館もあり、両側の通りにはレストランやお土産店が数多く建ち並び、楽器演奏や仮装芸人など、飽きることなく時間が過ごせました。昼間の最高気温は20度と肌寒く、帽子や上着を買っていた生徒もいました。19:00の集合時間には、ほとんどの生徒が日本の家族や友達へのお土産を手に集まってきました。時間通りにローダイへ向けてバスは出発し、予定どおり21:00には無事、STUDY CENTERに戻ってきました。帰りは疲れて眠るだろうと思っていたのですが、かえって行きの方が週明けのせいか熟睡の生徒が多く、帰りは興奮冷めやらずといった感じで、にぎやかな話し声や笑い声がずっと続いていました。きっと大満足の1日だったことと思います。

ローダイ レポート 8月13日(火)
 いつものカレンダー絵日記が終わったあと、さよならパーティーでの出し物確認をちょっとやって、9時すぎにはSTUDY CENTERを後にしてボランティア活動をする場所へ移動しました。直訳すると「救世軍」を意味するSalvation Armyという教会に併設された施設に行きました。ここでは週に3回(火曜、水曜、木曜日)、ホームレスの人をはじめ、低所得者やアルコール中毒者、薬物乱用者(10代ですでに歯が抜けて老人のような若者も来るとのことで、生徒には施設の代表者から絶対に薬物で人生を無駄にしないようにと強く話しがありました)に救済措置として食べ物を配給する活動が行われています。

 まず午前中は、7名のボランティアでお手伝いに来ている方から、どのように食べ物を袋詰めすればよいか説明を受けて、生徒たちはゴム手袋をして流れ作業で紙袋の中に、牛乳→シリアル→ヨーグルト→砂糖→クッキー→ズッキーニ→きゅうり→ししとう→西洋なし→アスパラガスの順に手際よく詰めていきました。並行して、どんどん空いていく段ボール箱やシリアルの箱を開いてたたんでいく作業をしていきました。いつも行動が遅いことでパム先生に注意を受けてきたのですが、このときばかりは素晴らしいチームワークを発揮して前日の疲れも見せず、みんな手早く仕事を片付けていき、何と45分で準備された分を終えることができました。袋詰めしたものは移動式スチール棚にきちんと並べていき、配給まで少しでも新鮮さを保つためにいったん冷蔵庫へ。中に入らせてもらいましたが、凍えそうでした!昼食までの残った時間は余った野菜やくだものをスーパー袋に詰めていくお手伝いをしました。施設の方々も生徒の動きの良さに、ただただ感心しておられました。やはり日本人の勤勉さは誇りです。また日本には、公にこういう施設が必要ない社会であることにも感謝しなければなりません。

 昼食後は12時半から、それを受け取りに来る人たちのために、スーパーマーケットで使われているカートにさらに、パン→ケーキ→袋詰めした紙袋→野菜→メロン2個を入れていきました。これらの食料品は全て、スーパーマーケットで外装が破損した商品や賞味期限切れのものを提供してもらって賄っているとのことでした。牛乳であっても表示の賞味期限期日から2週間以内は大丈夫で、それをローダイ市も許可しているということでした。施設の外で列をなして並んで待っている人たち(この日は火曜日グループの人のみ)がIDカードで受付を済ませた順に、その人の車や自転車までカートを2人1組で運んで移す作業を手伝いました。途中、ペットボトルの水やグミ、アイスキャンデーをおやつにもらいながらの作業でした。2時半までの予定でしたが、思ったより早く終わり、施設の方と一緒に倉庫の中に掛けられたバスケットゴールにボールを投げ入れて遊んだりもしました。人生でとても貴重な体験のできた充実の活動でした。今週の木曜日には、ローダイ市内にある別の救済施設を訪ねる予定です。

 カレンダー絵日記の後、さよならパーティーでの出し物と出演者の最終確認を行いました。しおりの表紙担当ともう一人のMCも決まりました。この日のWarm-upは新しいバージョンのAbout myselfプリントで、Start→Goalまで外側から中心へぐるぐる巻きの質問に自分の答えを記入していくものでした。I have a great name. It is ○○ .から始まって→今日の気分→特別に大切なもの→嫌なもの→好きなもの→腹が立つとき→お気に入りの場所→学校に望むこと→先生に望むこと→世界で一番大切な人などの質問に答えていき、最後は四角いマスがあって、そこに人から笑顔を向けられたらどんな顔をするか描くようになっていました。全体的に、答えを考え込んでいてなかなか進んでいけず、結局残りは翌日に回すことになりました。

 次に、月曜日の1日研修で行ったサンフランシスコでの出来事を、ウェンディ先生が分けた4つの班でスキット作りをして発表することになりました。正面のホワイトボードに、生徒がハンドライティングで上手にゴールデンゲイトブリッジを描いてくれ、パム先生とウェンディ先生がそこでの集合写真撮影時の様子をおもしろく再現して発表例を見せてくださったので生徒たちはそれを参考にして、無料かと思って受け取ったCDを1ドルで売りつけられた場面、ブッシュマンに遭遇した場面、マクドナルドでのハンバーガー注文の場面を再現し、もう1班は1日の感想を述べました。10:30には、この日の学習は終了してスタディーセンターから地元のスポーツ施設へ移動しました。到着後すぐに外の木陰のベンチで昼食を取って14:30まで、生徒たちは野外でバレーボールやサッカー、バスケットボール、バドミントン、卓球、水泳などを交替で楽しみました。初め、プールに入る生徒は男子が1人だけだったのですが、時間が経つにつれて増えていき、結局男女合わせて8人が入り、泳いで競争などしていました。途中から4名のホストブラザーやシスターも加わって水中でのボール遊びも楽しんでいました。プールサイドには休憩用椅子がたくさん並んでいて、しばしのくつろぎの時間も過ごすことができました。

ローダイ レポート 8月15日(木)
 カレンダー絵日記のあと、前日に途中までだったプリントに取り組んで、全員が最後まで進むことができました。また先週中途半端になっていた、さよならパーティーで渡すホストファミリーへのカード仕上げに入って、これもほとんどの生徒が完成することができました。すでに終わっていた生徒や早く終わった生徒は、テキストの指示されたページのReadingに取り組みました。その後は班ごとに、テキストにある3つの場面から1つを選んで、スキット作りと役割分担をして前に出て発表しました。回数をこなすごとに、だんだん慣れて上手になってきて、声の大きさや演じ方をウェンディ先生から誉められました。生徒たちは楽しんで発表していました。

 昼食後は、地元の施設訪問でLodi House Women ShelterというDVなどに遭ってホームレスになった女性の保護施設に行きました。ローダイ市と市民からの寄付金でできている5家族対応の家で、現在5家族19人が過ごしているとのことでした。キッチン、ダイニング兼リビングルーム、ランドリー室、ベッドルームが5部屋あり、ベビーベッドや子どもの遊び部屋も兼ね備えている充実の設備でした。ここには、無料で4ヶ月間滞在することができるそうで、昼間は職探しや職業訓練校に出払っていて留守で、その間に見学させていただきました。4ヶ月後に社会復帰が出来ないときは、もう一カ所、有料で利用できる施設が準備されているそうです。

 次に、ここの施設の運営費を賄っている中古品を売る店Thrift Store を訪ねました。衣料品や日用雑貨品など全ての品物はローダイ市民からの寄付で、1つ1つの品物がとても安い値段で売られていました。30分ほどいて、気に入った品物があった生徒は買い物を楽しみました。その後、Serpentariumという、生きている蛇や爬虫類を展示した小さな施設を訪ねました。事前に、「決して大声を出さないこと、入りたい生徒だけ入ること」とパム先生に言われて、結局は全員が入っていきました。私は大の苦手なので、入らずに外で待っていました。出てくるのを待って中の様子を聞くと、大蛇、蛇、イグアナ、カエル、亀、スッポン、蜘蛛、芋虫みたいなものまで展示してあって、中は暖かく臭いがきつくて長居はできなかったとのことでした。というわけで予定より早く見学が終わったので、COSTCOへ行って、ドリンクかアイスクリームかを一人1つずつ選んでウェンディ先生から買ってもらいました。とってもおいしかったです。ここで買い物をしたかった生徒もいたのですが、残念ながらメンバーズカードがないと買い物できないとのことでした。

ローダイ レポート 8月16日(金)
 カレンダー絵日記の後、昼食をはさんで1日、さよならパーティーの準備でした。午前中は、司会や出し物である歌、ピアノ、ラジオ体操、折り紙など自分の役割分担の仕事や練習をして、午後は時間配分を確認するために、プログラム順に一通り流してみました。まだ、練習が必要なところもあって、来週月曜日の最終日に再度、練習とリハーサルに取り組みます。
 いよいよ最後の授業日となりました。カレンダー絵日記を想像で最終日の分まで完成させて、各ホストファミリー宅へ持ち帰りとなりました。プレゼントとして手渡してほしいとのことでした。私の方から、荷造りや帰りの飛行機内で書く感想文の注意点を伝えた後、生徒は、この1ヶ月のホームステイプログラムを振り返って英語での無記名アンケートの記入を始めました。たっぷり時間をとって、分からない単語など調べさせながら取り組ませました。早く終わった生徒から、さよならパーティーの練習や準備に入りました。

 昼食後は、1階の教会本堂で本番さながらのリハーサルを2回ほど繰り返して、出入りなど最終確認を行いました。折り紙や日本からのお菓子を並べるテーブル、習字を書くテーブルや椅子も準備して、いつも通り午後3時にはホストファミリーの迎えでいったん帰宅し夕食後、生徒は午後6時集合となりました。さよならパーティーは午後6時30分開演。素敵なパーティードレスに身を包んだパム先生からの簡単な挨拶の後、MCの生徒にマイクが渡され、まず集まった18組のホストファミリーにこれまでの1ヶ月間の受け入れに対する感謝の言葉を述べ、ピアノ演奏「手紙、15の君へ」を皮切りに出しものがスタートしました。次に「未来へ」に合わせて、私が手話で歌い、ラジオ体操第一、バックストリートボーイズのデュエット、ピアノ演奏「さくらさくら」と続き、最後にみんなでステージへ出てYou are my sunshineのコーラス部分を歌い締めくくりました。歌詞にあるdearの部分をguysに変えてそれぞれのホストファミリーを指さし、歌い終わりには投げキッスをして盛り上がりました。この他にも折り紙制作、習字、しおりをそれぞれの生徒が担当し、皆が一人一役で感謝の気持ちを表しました。

 その後、パム先生、ウェンディ先生から、18組のホストファミリーがアルファベット順に名前が呼ばれて生徒と共にステージに上がり修了証書が手渡されました。それぞれのホストファミリーから感想など一言ずつもらい、生徒からはTHANK YOU CARDと絵付けをして出来上がったタイルをプレゼントしていったのですが、どの生徒の目にも涙、涙で特に女子の中にはステージに上がった時から号泣している生徒が多く見られました。ホストファミリーの中にも感極まって、涙で言葉が詰まる家族もありました。パーティー閉会後はロビーでデザートタイムとなり、習字でホストファミリーの名前を書いてあげたり、泣き顔で何度も抱き合ったり、写真撮影をしたりと、多くの生徒が別れを惜しんでいました。帰宅後も夜遅くまで、最後の家族との時間を過ごしていたようです。

ローダイ レポート 8月20日(火)
 朝8時にバスでスタディーセンター出発となり、多くの家族が、バスが出るまで見送ってくれました。前日に続きこの日も涙、涙で別れ難く、パム先生の呼びかけでようやく全員がバスに乗り込みました。スーツケースには入りきらない程たくさんの見聞をおみやげに、20名の生徒は全員無事に帰国の途につきました。

 

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