MNCCスタッフによる活動写真・動画と、引率者による文章レポートを掲載します。上記バナーをクリックしてご覧ください。

 
レポート更新情報
更新日
期 間
7月27日
8月06日
8月13日
8月24日

 やっとサンフランシスコ空港に到着した。長旅だった。生徒たちは、まだアメリカに来たという実感が沸いていない様子だった。税関を通って到着ロビーに出ると、コーディネーターのマーシー先生とベニータ先生、ベニータ先生のご主人が私たちを待っていてくれた。笑顔とハグでみんなを迎え、バスへと移動した。サンフランシスコは風が強く、とても冷たい。日本人の私たちには寒すぎた。

バスに乗り、いざユバシティへ出発。お腹をすかせている生徒がいたため、途中で「In&Out」というハンバーガーショップに寄った。注文を待つ間ドキドキしていたようだが、前の生徒の英語を真似ながら注文していた。初めてのハンバーガー。同じタマネギも、アメリカのはおいしく感じたそうだ。ハンバーガーやカップの大きさにビックリしていた。

サンフランシスコ空港を出てから約3時間余り。教会に到着したのは午後10時をまわっていた。ホストファミリーが名前を書いた画用紙を持って、それぞれの名前を呼んでいた。翌日の日記には、「名前の書いてある画用紙が嬉しかった」「ホストファミリーはみんな優しく、自分の英語を理解しようとしてくれた。安心した」と何人も書いていた。

 

ユバシティ レポート 7月23日(月)

 授業の初日。生徒たちは疲れているようだった。さらに、1日中エアコンがつかなかったので、疲れがさらに増した感じだった。オリエンテーションでは、キャシー先生が来られた。好きなアイスの味を聞いたり、簡単な劇を交えたりしながら生徒たちに英語で問いかけていた。また、コミュニケーションをとるための大事な4つのキーワードを教えてくれた。(笑顔・「ありがとう」を言う・質問をする・「手伝いましょうか。」を言う)生徒たちは、キャシー先生の英語を何とか聞き取ろうとしていた。特に高校生の女子は反応がよく、場を盛り上げてくれた。午後は、Wincoというスーパーマーケットに行って、スキャベンジャーハント(果物や飲み物の値段を調べて書く)いうゲームをグループ毎に行った。初めてのスーパーマーケットに、その広さや品物の数、カートの大きさに圧倒され、「うわあー、すごい!」「アメリカは何でも大きい」の連発だった。

夕方からはウェルカムパーティーの予定だったが、生徒の疲労を考え、残念ながらキャンセルとなった。2人のコーディネーターの配慮に感謝したい。

 

ユバシティ レポート 7月24日(火)

 今日からは2つのグループに分かれての授業が始まった。まず、職業について勉強した。知っている単語やそうでないものもあったが、2人の丁寧な説明を聞いたり、グループで助け合ったりしながら理解していた。昨日の日記に、ある生徒が「英語っておもしろい」と書いていた。全てはわからなくても、辞書やジェスチャーを使い、少しでも「わかった」という喜びがそう思わせたのかもしれない。がんばれ!チーム・ユバシティ。一通り単語と意味を確認したら、雑誌からその職業を表す写真を探し出し、切り抜く作業に進んだ。それをノートに貼っていった。ページをめくり、絵を探す作業は楽しそうだった。疲れて眠そうな生徒が多かったが、この作業は手や目を使うので、眠気も吹き飛ぶよい活動だったと思う。

午後からは、近くのプールに泳ぎに行った。行く途中、とにかく写真を撮りまくっていた。日本では気にも留めないようなことが、ここアメリカでは新鮮に見えるのかもしれない。また、女子はよくしゃべる。ときどき「キャー」とか「あー」と大きな声を出して大騒ぎもする。それを見ていたベニータ先生が"アメリカの女の子も同じだ"と話していた。女子の話し好きは世界共通である。プールでは、遊びに来ていたホストファミリー以外の子どもたちとも仲よくなり、一緒にバレーボールや卓球をして、2時間半を楽しんだ。今日はよく眠れるだろう。

 

ユバシティ レポート 7月25日(水)

 午前中は、消防署見学だった。日本のような蒸し暑さはないが、刺すような日差しの中、約40分も歩くと疲れる。しかし、消防隊員の話を聞いたり、実際に消防車の中を見せてもらったりするとワクワクした。また、消防署内も見学することができ、日本ではここまでは見せてくれないのではないかと感じた。女性の消防隊員は、「いちばんは市民に安全に生活してもらうことで、私たちは火事が起きたらすぐに駆けつけられるように日々訓練している。それを市民に知ってもらうのは当然のことだ」と言っていた。頭が下がる思いだった。その後、図書館へ行った。入口横では、ちょうど幼児向けの活動が行われている最中で、子どもたちの可愛らしさにみんな心が癒された。そして、図書館職員の方が丁寧に説明をしながら館内を案内してくれた。日本とほぼ変わりはないが、ワンピースやナルトなど日本のアニメコーナーが別に設置してあった。日本のアニメは本当に世界中で有名なのだと改めて感じた。図書館を後にして、ユバシティ高校のベンチで昼食をとった。

午後は、建物や身の回りにあるものを勉強した。まず、単語と意味を確認し、それを文で表すというものだった。自信がないのか、やや元気さには欠けるが自分なりに英文を作っていた。間違ってもいいから大きな声で、相手に自分の声を届けよう! 今日の授業は、30分ほど早く終わった。ホストファミリーの迎えを待つ間、ベニータ先生にみんなの名前をテストした。自分のグループはほぼ完璧だったが、マーシー先生のグループの生徒名はもう少し時間がかかるようだ。私たちはkeを「け」と読むが、それがこちらでは「き」と読み、mi「み」は「ま」と読んでしまうらしい。名前を覚えるのも一苦労だ。ガンバレ!ベニータ先生。明日の朝、教室に行ったらまずベニータ先生に自分の名前を聞いて、早く覚えてもらおう。

 

 今日は映画を見に行った。日本でも上映されたことのある"長靴をはいたねこ"(Puss in Boots)である。もちろんAll Englishで字幕もないため、わからないところもたくさんあっただろうが、映像を見ながら楽しんでいた。「日本で見たことがあったから大体わかった」という生徒もいた。映画館では、ポップコーンやジュースを買う生徒がいた。前日、マーシー先生とベニータ先生から、「映画館で買うと高いから、食べ物や飲み物は家から持ってきた方がいい」とアドバイスをもらっていた。しかし、いざ映画館に入るとポップコーンのいい匂いが漂ってきて、「食べたい」という衝動にかられた生徒も少なくない。生徒の様子をロビーから眺めていると、困っている生徒を2人発見。「自力で頑張れ!」としばらくは見ていたが、本当に困っているようだったので近くまで行ってみると「値段が違う」と言っている。詳しく聞いてみたら、「2番のセットが77セントと書いてあったからそれを注文したのに、金額が違う」と言う。レジの女性に尋ねてみたら、彼女たちが見たのは"77¢SAVE"="77セントお得"ということだった。高いお金を払うことにはなったが、これもひとつの社会勉強だと思う。

午後は、睡魔と戦いだった。疲れがとれないのか、それともまだアメリカ時間に慣れないのか・・・。今日の内容は、明日のランチで寄るピザショップでの注文の仕方だった。私たちのグループには、中学1年生から高校2年生までの生徒がいる。中学生にとってはやや難しい表現も出てくるのだが、ベニータ先生は一人ずつ発音を確認しながら丁寧に教えてくださるので、生徒たちにとってはいい練習になっている。欲を言えば、もっと大きな声で練習しよう! 明日が楽しみだ。

 

ユバシティ レポート 7月27日(金)

 今日は、多くの生徒が楽しみにしていた警察署見学である。今朝は9:45までに直接、警察署に集合だったので、朝はゆっくりできた。中に入る前に、女性警察官から勤務態勢や見学時の注意事項などが述べられた。公共の場においては当然のことなのだが、生まれて初めて入るアメリカの警察署に、生徒たちは興奮を抑えられるかやや心配ではあった。玄関ロビーを入り、中を通り抜けて駐車場へ案内された。パトカーのサイレンは赤と青であること、車内にはライフルやショットガンが常備してあること(実際に取り外してくれ、近くで見ることができた!)、後部座席はプラスチックのイスに、窓には鉄格子がつけられていることなど、いろいろなことを丁寧に説明してくれた。また、白バイや特殊部隊SWATの車両も見ることができた。映画やテレビで見るものが、実際に目の前にあり、感動と驚きで一杯だった。その後、取調室を見学し、実際に指紋も採らせてもらった。生徒たちは大喜びだった。

午後からは、School Daysについての授業だった。学校にあるものや授業で使うものなどを学んだ。また、前置詞についても勉強し、絵を見ながら文中の空欄に入る前置詞を選び出すテストも行った。ここでは、ベニータ先生やマーシー先生の娘たちがリトルティーチャーとなり、一緒に問題を解いていった。早く終わった高校生が、同じテーブルの中学生に教える場面も見られた。

 

ユバシティ レポート 7月30日(月)

 今朝は、Preschool(日本で言う幼稚園)を訪問した。着くやいなや、園児の可愛らしさに女子生徒たちは写真を撮りまくっていた。そして、折り紙のスタートである。2グループに別れ、園児たちと一緒に折ったり、あらかじめ準備していた作品を渡したりしていた。中には、本を見ながら必死に練習する男子の姿もあった(笑)。その後は、教室や園内を案内してもらい、1日の流れについても話していただいた。「質問はないですか」の声にシーンとなったが、女子高校生が「園児は何人くらいいますか」と手を挙げた。これ以外にはなかったが、もっと積極的に聞くことも必要かと感じた。

午後の授業は、スポーツや体のパーツについての学習だった。習った単語を使って文を作ったり、3チームに分かれて早当て競争(代表が一人ずつ前に出て、出された単語の絵を黒板に描き、それをどのチームが早く言い当てられるかを競うゲーム)を行った。途中でわからない単語が出てくると、「せんせ〜い!」と私を呼び、意味を確認していた。たいへん盛り上がった。何でもそうだが、楽しいと記憶に残る。私も勉強になるし、日本での授業に取り入れたいと思った。

 

ユバシティ レポート 7月31日(火)

 今日は終日研修で、サクラメントにあるSunSplashというウォーターパークに行った。1時間近くバスに揺られ、到着したのだが、それらしき建物が見えてくるとみんな声を上げて興奮を抑えきれないようだった。バスを降りる前に、マーシー先生から集合場所と時間が告げられた。しかし、ここでパプニング発生! 持ってきたランチや飲み物は全て持ち込み禁止。え〜? 日本人ならあらかじめ確認しておくことかもしれないが、到着してから確認するとはアメリカ人らしい・・・。そして、生徒たちには約5時間の自由時間が与えられた。「うわあ〜、すごい!」「あれに乗ってみたい!」と大はしゃぎしながら、ウォータースライダーの長い列に並びに行った。ここには、何種類ものウォータースライダーがある。ほとんどが浮き輪(1人用〜4人用)に乗って滑るものなので、逆に怖さよりも楽しさの方が増したようだ。スライダーの出口で待っていると、「ギャー」という悲鳴とともに滑り落ちてくる。みんな笑顔で本当に楽しそうだった。中には幼い時の怖い体験から無難なものを選んだり、ジェットコースターのように揺られるので気分を悪くして休憩したりする生徒もいた。

昼は、自分たちで注文して食べた。「先生、あのー、セットじゃなくて単品が欲しいんですけど、どうやって注文したらいいですか?」と尋ねてくる生徒もいた。言い方を教えると、「わかりました。がんばって言ってみます」と言って注文に行った。彼らはよくTryしている。表現がわからなくて聞くことはあっても、必ず自分で言おうとする。この調子であと2週間余りを楽しみ、多くを吸収してほしいと願う。帰りもハプニングがあった。バスのエアコンが故障したので、新しいバスを1時間近く待たなければならなかった。疲れてはいたが、マーシー先生やベニータ先生も一緒になって、キーパーの水をみんなでかけ合ったり、氷をこっそり背中にいれたりして楽しんだ。帰りのバスでは、趣味や特技で盛り上がる生徒、ぐっすり眠る生徒とそれぞれだった。先週から半日社会見学、半日授業が続いていたので、今日のウォーターパークは思い切り遊び、満足するものであっただろう。

 

ユバシティ レポート 8月01日(水)

 今日の午前中はボーリングに行った。今のところ、移動は全て歩きである。いい運動にはなるのだが・・・。刺すような日差しの中を歩くのは確かに辛い。生徒たちは、「先生、今日はどれくらい歩くんですか?」と尋ねてくる。「うーん、15分〜20分くらいかな」と答える。こんな会話をしながら出発する。ボーリング場は、先週行った映画館の先にあった。夏休み中は、2時間プレーし放題で6ドルである。日本では、何か特別なことがない限り、こんな料金設定はない。とても良心的である。5つのレーンに分かれて、ゲームがスタートした。ボールをドーンといわせて床に落とす生徒やスムーズに投げる生徒など、みんなそれぞれに楽しんだ。ある生徒は、1ゲーム中ストライクを8回出していた。すごい! 3ゲーム目の途中で時間となり、カウンターの前で"Thank you"を言ってボーリング場を後にした。

午後の授業は、お金について学んだ。アメリカには、6種類のコイン(1セント、5セント、10セント、25セント、50セント、1ドル)と紙幣(1ドル、5ドル、10ドル、20ドル、50ドル、100ドル)がある。また、1セントをペニー、5セントをニッケル、10セントをダイム、25セントをクウォーターということも学んだ。その後、バスケットの中から1つずつお菓子を選び、それの値段をきちんと示すことができたらそのお菓子をもらえるというゲームをした。グループで協力して、コインを選んでいた。正しく出すことができ、お菓子がもらえるとさっそく食べていた。前にも書いたが、ここでの活動は本当に楽しい。生徒の興味をひく内容をよく考えている。

 

 今朝は、VBS(Vacation Bible School)に行った。夏休みを利用して、教会で聖書の勉強や楽しい活動をするのである。小学生やそれ以下の子どもたちがほとんどで、高校生にとっては物足りないものだったようだが、最初と最後にメインホールで行う歌やダンスは楽しそうだった。まず、4つのグループに分かれて、工作やゲーム、劇などが行われる部屋を回っていく。各グループには、高校生くらいのリーダーがおり、グループや活動をサポートしてくれる。劇の部屋では、マーシーの長男サムがキリストの役を演じていた。なかなかの演技であった。午後からは、一斉授業でスラングを勉強した。また、今日はキャシー先生がチョコレートアイスを持って訪問してくれ、みんなでおいしくいただいた。

=====生徒の日記より

今日の午前中は教会へ行きました。お祈りとか聖書の勉強をするのかと思っていたけど、実際は小さい子どもたちがたくさんいて、とても賑やかでした。最初にメインホールで踊りながら3曲歌いました。「ここは本当に教会?」と思うほどでした。「夏休みは子どもも教会に行くんだな」と思って、日本と違うと感じました。午後は、全員一緒の授業でした。キャシーさんがチョコレートアイスを持ってきてくれたので、みんなで食べました。コーンの色がピンクやみどり色、茶色でビックリしました。日本にないものばかりで、毎日毎日驚いてばかりです。

 

ユバシティ レポート 8月03日(金)

 ここ最近、午前中に活動して、午後から授業というパターンが多かった。歩く距離もやや長く、その疲れとランチ後の満腹感からくる眠気と戦いながらの授業だったので、久しぶりの午前の授業はありがたい。それに、今日の午後は農業祭だ。楽しみがあると頑張れる! 授業の内容は家の周辺や隣人についてだった。まず、書いてある単語をノートに書き写す。それから単語の意味を説明し、発音練習をする。その後、テキストの問題を解く、というパターンで授業を進めている。特に単語をノートに写す作業は、とても静かで黙々と取り組んでいる。一通り終わったら、3チームに分かれて早描き競争をした。ジェスチャーならやり易いのかもしれないが、それを絵に描いて表すというのは案外難しい。それでも、生徒たちは工夫しながら描いていた。なかなか上手である。その絵を見ながら、チームのメンバーが、「バキューム(vacuum)」「バックヤード(backyard)」などポイントを得ようと必死に単語を叫んでいた。

午後からは、市内のバスに乗って農業祭へ出かけた。1ドルで市内どこでも行ける。何度も書くが、日本では考えられない金額だ。また、昨年度の1年生の教科書に"County Fair"と載っており、何となくこんなものかなとは予想していたが、実際に見られるとあって私もワクワクしていた。会場では、2つのグループに分かれた。1つは会場内を見て回り、もう一つは折り紙や習字のデモンストレーションを行った。通りかかる子ども連れの家族に声をかけ、それぞれの名前をカタカナで書き、折り紙と一緒に渡した。あるお母さんは、たいへん喜ばれ、「額に入れて飾るわ」と言ってくれた。生徒たちも喜んだ。最初のグループが戻って来たので、交代して会場を見て回った。室内には、既に行われた果物や野菜の品評会の優秀作やフラワーアレンジメント、絵画、写真などが展示してある。屋外には、たくさんの出店やジェットコースター、観覧車などの乗り物が設置してあり、楽しむことができる。日本で言う"お祭り"なのだが、この農業祭は1週間続き、規模もかなり大きい。男子は食べ物を、女子はアクセサリーなどを買って、楽しんでいた。生徒も私も農業祭を楽しんだが、今日は本当に暑い日だった。今夜はぐっすり眠れるだろう。

 

ユバシティ レポート 8月06日(月)

 1週目はゆっくりと流れ、2週目はいつの間にか過ぎていった。そして、今日から3週目。今週はもっと早く過ぎていくのだろうか。1週目にホームシックになっていたある生徒が、「アメリカに残りたい。日本に帰りたくなくって泣きそうです」と話していた。アメリカの生活に馴染んできたからこそ、出る言葉なのだろう。午前中の授業は、天気や曜日、季節などの単語を使って文を作ったり、ビンゴゲームをしたりして楽しんだ。ビンゴは、日本と少しやり方がちがう。まず最初に四つ角をうめる。最初にビンゴになった生徒がキャンディーをもらえる。その後は全部うまるまで続ける。全員、同じ数の単語を書いているので、終わるのは同時である(結局は全員、キャンディーがもらえた)。この方法はなかなかおもしろい。日本に帰ったら、実際にやってみたいと思う。

生徒の日記を読んでいると、週末の様子がよくわかる。キャンプやショッピングを楽しんだ生徒、家でゆっくり過ごした生徒など、ホストファミリーとの時間を楽しく有意義に過ごしている。私もタホ湖に連れて行ってもらった。とても広大で美しい湖だった。自然のすばらしさを感じ、新鮮な空気に触れ、身も心もリフレッシュすることができた。生徒同様、このようなすばらしい体験を与えてくれるホストファミリーに感謝しなければならない。

午後からはバスを利用して、市内のモールショッピングへ出かけた。モールからのステキなプレゼントで、3人に15ドル分のクーポンが準備された。生徒たちは"当たりますように!"と祈るような思いで、ベニータ先生が引くクジを見つめていた。Thank you, Yuba Sutter Mall!

 

ユバシティ レポート 8月07日(火)

 今日は待ちに待ったサンフランシスコ研修である。8時半にユバシティを出発し、約3時間弱でゴールデンゲイトブリッジに到着した。バスを降りると風の強さと寒さに身が震えた。寒いとは聞いていたものの、実際に降り立つとその寒さは想像以上だった。そこでは、MNCCのスタッフが私たちを待っており、ゴールデンゲイトブリッジをバックに集合写真を撮った。全長2.2マイル(約3.5km)のゴールデンゲイトブリッジを渡った。歴史を感じさせる偉大な橋を、右手に見えるアルカトラズ(昔の刑務所)を眺めながら歩いた。生徒たちは至る所で橋から見渡すすばらしい風景を何枚も写真に収めていた。私も18年くらい前に来ているのだが、その時は橋を渡っていない。今回は実際に歩いて渡ることができたので、本当に嬉しかった。

橋を渡り終え、バス内で昼食をとった。そして、ピア39でバスを降り、グループ毎に観光を楽しんだ。私も生徒たちのグループに同行し、一緒に歩いて回った。ホストファミリーが、「サンフランシスコは世界中の人が一番多く訪れる街だ」と言っていたが、本当にそうである。どこを見ても人・人・人! 立ち並ぶ店を見ながら歩いていると、MNCCの別のグループに会った。オリエンテーションで知り合った先生がいたので、声をかけたら、「ゴ−ルデンゲートブリッジでみんなとはぐれてしまって・・・。」と話していた。その後、自分たちのグループと合流できたと聞いたが、かなり心配しただろう。生徒たちは、日本の家族や友だちへのお土産を吟味しながら、買い物を楽しんでいた。集合時間前には、その場所に集まり始め、近くのお店で帰りのバス内で食べる軽食を買っていた。ベニータ先生が、「サンフランシスコのクラムチャウダーは最高だ」と言っていたので、それを買っている生徒やホストファミリーもいた。

帰りのバスでは、疲れて寝るのかと思っていたが、自分たちが買ったものをお互いに見せ合い、それを写真に撮って、かなり会話が弾んでいた。ハイテンションのあまり、席を立つ生徒に、ドライバーやマーシー先生、ベニータ先生、そして私から「席を立たないように!」と何度か注意を受けたが、興奮冷めやらぬ、といった状態だった。生徒たちは、「また来たい」と連呼していた。

 

ユバシティ レポート 8月08日(水)

  あと10日でホームステイも終わりかと思うと、早く感じる。それだけ、こちらの生活に慣れ、充実した毎日を送っているからだろう。「日本に帰りたくない」という言葉を何度も耳にするようになった。今日は、住居に関することを学んだ。昨日の疲れからか、ぐったり感が感じられる。2名の生徒が体調不良で欠席をした。今日はゆっくり休んで、明日に備えてほしい。授業では、徐々に大きな声を出し、文を作ったり、授業の最後にあるゲームを楽しんだりした。
今日のゲームでは、いつもと違った。ひとりひとり前に出て、単語を選ぶ。選んだ単語の文字数を黒板に示し、グループ毎にアルファベットを言う。わかった時点で、単語を言って正解ならポイントが入る。みんな必死に文字数とテキストの単語を見比べていた。

午後からは、Car Wash(洗車)に出かけた。"Car Wash"と書かれたボードを持って呼び込みをするグループ、洗車をするグループ、日本から持ってきた不要品を売るグループの3つに分かれて活動した。今日は平日なので、なかなか車がやってこない。今日もかなりの暑さで、ただひたすら外で呼び込みをするのはかなりきつい。しかし、がんばった。すると、駐車場を借りているタイヤ店の方が会社の車やトラックを4台持ってきてくれた。みんな大喜びで、一所懸命に洗った。時折、マーシー先生に水をかけられ、「ギャー」と悲鳴を上げていた。イタズラ好きな先生である。そうこうしているうちに、ホストファミリーがわざわざ来てくれたり、一般の方が来てくれたりと立て続けに車が入ってきた。10台くらいは洗っただろうか。また、生徒たちが持ってきた品も少しは売れていた。合計金額26ドルくらいだった。しかし、今日も本当に暑い日だった。サンフランシスコの疲れがとれぬまま、今日の洗車だったので、生徒たちの体調が心配である。

 

 今日は高齢者施設の訪問日だ。最近バスをよく利用するので、バス停までの距離がどれくらいかわかるようになり、そこまで遠く感じなくなった。しかし、今日も朝から暑い。施設に到着し、まずその外観に驚いた。施設と言うよりリゾートホテルのような雰囲気で、ハワイアンミュージックが流れる中、利用者の方たちは中庭で優雅に時間を過ごしていた。

徒たちは各テーブルに分かれ、折り紙や習字を楽しんだ。英語がわからず、「先生、助けてください」という生徒もいたが、「ガンバレー!」と言って近くで見守った。ジェスチャーを使ったり、辞書で単語を探したりしながら、会話を続けようと一所懸命にトライしていた。その施設で、ご両親が広島出身だという男性に会った。アメリカに移住し、キウイ栽培を始めたらしい。その男性はアメリカで生まれ育ったので、日本語はあまり話せないと言っていたが、英語での会話にところどころ日本語が混じっており、何か不思議な感じがした。また、キウイ栽培の写真もたくさん見せてくれた。そして、驚いたことに、この施設には日本と縁のある利用者がけっこういた。若い頃、船乗りをしており、日本に行ったことがあるという男性、お孫さんが日本に住んでいるという女性など・・・。また、ランチはこちらの施設の方が準備してくださった。ボリューム満点のサンドイッチにパスタ、スイカ・・・。とてもお腹いっぱいになった。午後の授業で眠くならないかと心配する生徒もいた。

午後は、さよならパーティーの出し物について少し話し合ったのだが、今ひとつ、話し合いに身が入らない様子だった。大丈夫だろうか? 慣れてきた分、気がゆるみが生じているように感じる。ホームステイも残りあと1週間。学べることは一つ残らず吸収し、気を引きしめて最後を締めくくりたい。気合いを入れ直そう!チーム・ユバシティ。

 

ユバシティ レポート 8月10日(金)

 生徒の大好きなショッピングの日である。いつものバス停まで歩いていった。そこには、トイザラスや古着屋、食料品店など、いくつかのお店が集まっている。まず、食料品店に入った。生徒たちは、「先生、買い物できるのは今日と来週のサクラメントですよね」と何度も尋ねる。日本の家族や友だちへ"アメリカならではのもの"を探しながら、お互いに「こんなのが○○にあったよ」と情報交換し、買い物をしていた。また、今日がホストシスターの誕生日なので、彼女に何かいいプレゼントはないかと見て回っている生徒もいた。食料品店の左隣にはトイザラスがある。中高校生には少し幼いのかなと思っていたが、案外、楽しめたようである。また、Goodwillという古着屋では、マーシー先生やベニータ先生も自分や家族に買い物をしていた。ここはとにかく安い。Tシャツやスカート、ズボンなど5ドルくらいで買える。他にアクセサリーやバッグ、食器などもあり、お買い得の品がたくさん並べてあった。12時の集合では、生徒たちは両手にいくつもの買い物袋をさげていた。

午後は、"さよならパーティー"で歌う"You are my sunshine"を練習した。日本でも耳にしたことがある曲で、歌詞もそれほど難しくない。女子はノリがよい。しかし、男子は声を出そうとしない。イライラを抑えつつ、「しっかり歌え〜!」と心の中で叫んだ。それでも"だるい"オーラが漂っている。それを見かねたマーシー先生が、「ちゃんと歌わないと、Root Beerを飲ませる」と言い出した。Root Beerとはジュースなのだが、薬のような匂いと味がする。ほとんどの生徒は嫌うので、マーシー先生はそう言ったのだろう。私も飲みたくない。その後、満足するものではないが、男子は一人ずつ歌詞を読み、とりあえず歌の練習は終了した。残り1時間半余りはゲームをした。神経衰弱やレゴ、ドミノなどいくつかのグループに分かれて楽しんだ。

いよいよ最後の週末である。ホストファミリーとの会話や時間を十分に楽しんで、いい思い出を残してほしい。

 

ユバシティ レポート 8月13日(月)

 今朝は、ホストシスターのジェニファーが来て、ギターをひいてくれた。生徒たちはそれに合わせて、"さよならパーティー"で歌う曲を練習した。今日は、"It's a small world"も練習したのだが、キーが低く、最初は歌いづらそうだった。何度か練習したが、またもや男子の声が聞こえてこない。そして、マーシー先生とベニータ先生が生徒を大ホールへ連れて行った。そこで、何度も何度も繰り返し、練習した。徐々に男子の声も聞こえるようになり、最後は大きな拍手とともに合格をもらった。本番でもしっかり歌って、ホストファミリーに感謝の気持ちを伝えてほしい。

午後からは、アメリカのホリディについて、4つのプレゼンテーション(誕生日・独立記念日・クリスマス・感謝祭)が行われた。ホストファミリーもそのプレゼンテーションを計画し、"その日がどんな日なのか""一体何をするのか"など写真や本を見せたり、実際に試食させてもらったりして丁寧に説明してくれた。また、この日はある女子生徒の誕生日でもあり、みんなで"Happy Birthday"を歌った。
プレゼンテーションの後、イースター(復活祭)で行うエッグハンティングをした。教会の芝生や木に卵が隠してあり、4つ見つけたらマーシー先生のところに集まるという流れでスタートした。外は暑かったが、卵を見つけようと、生徒たちはあちこち探し回っていた。卵はプラスティック製になっており、中には飴が入っていた。残りの時間は、グループ対抗風船ゲーム!?をして楽しんだ。

 

ユバシティ レポート 8月14日(火)

 今日は最後の終日研修となった。州都であるサクラメントへ行き、議事堂やOld Townを見学した。そこには、同じMNCCの別のグループも来ており、知っている生徒を見つけては手を振っていた。私も事前研修で一緒になった先生方と話をすることができた。議事堂では、2つのグループに分かれた。各グループには案内係がおり、議事堂内の部屋を案内して回ってくれた。日常会話と違い、専門用語がたくさん出てくるので、理解は厳しかったが、それでも相づちを打ちながら、説明に耳を傾けていた。外観もすばらしいが、内装はお城のような雰囲気で、圧巻という感じだった。

その後、ショッピングモールへ行った。日本の家族や友だち、ホストファミリーへのお土産を探しながら、いろいろなお店を回っていた。そして、Old Townへ歩いて行った。木製の床が貼られ、お店の看板や外観など、昔の町並みを味わうことができる。現代からタイムスリップしたような気分だ。また、その時代の衣装を着た観光客の写真が店先に飾られており、日本人ばかりでなく他の観光客の目も引いていた。今日は、oldとnewの両方を味わうことができた。

帰りのバスでは、「あと3日だ」と女子生徒が話していた。帰りたいけど帰りたくない。わかるような気がする。しみじみと今の心境を語りながら、サクラメントを後にした。

 

ユバシティ レポート 8月15日(水)

 今日はまず、"さよならパーティー"で歌う英語の歌を練習した。うーん、50点と言ったところだろうか。朝だからかもしれないが、まだまだ声は出る!ガンバレ!!  その後、教室に戻り、感情表現やスポーツについて学んだ。angry, excited, happy, baseball, soccer…そして、発音した単語の中から5つ選び、文を作った。それから、ホストファミリーへの手紙を書いた。楽しかったこと、嬉しかったことなど、生徒それぞれがいろいろな思いを手紙に書き記し、これまでお世話になった感謝の印として、オリジナルの手紙(カード)を完成させた。時間が足りず、「家で仕上げたい」という生徒もいた。

午後は、"さよならパーティー"の準備に時間をもらった。その前に、全体に向けて後半の自分を振り返らせた。慣れてきた分、気がゆるみ、学習意欲も低下している。楽しいだけで終わってはいけない。アメリカに来た目的を再確認し、充実した残り2日間を送ってほしい。そのためには、反省をし、実行に移すことが大切である。マーシー先生やベニータ先生、ホストファミリーをがっかりさせたくない。その思いはみんな同じだと思う。真剣に受け止めてほしい。そんな思いでみんなに話した。残り2日間の生徒の行動を見守りたい。

話の後、各グループに分かれ、出し物の練習を行った。「説明の文はこれでいいですか?」と聞いてきたり、画用紙にクイズの問題を書いたりして準備にあたった。1時間くらいたったところで、一通り流してみた。女子高校生3人がMCを務める。依頼した時も、快く引き受けてくれた。頼りになる3人である。司会進行の原稿も事前に仕上げており、スムーズに流すことができた。そして、最後に朝、練習した英語の歌2曲も歌った。私たちは、ただ後ろから見守っていたが、その歌はまずまずの出来だった。70点!本番では100点以上のコーラスを聞かせてくれるだろう。

 

ユバシティ レポート 8月16日(木)

 今日の午前中は、個人経営の牧場見学だった。広大な敷地にトウモロコシ畑や牛舎などが並んでいる。到着すると、ヨーグルトと牛乳をいただいた。牛乳は甘みがあり、「おいしい!」と生徒たちと言っていた。その後、牧場内を見学した。Cow's Kitchen(牛のえさを保管している場所)やCow's Bathroom(牛のトイレ)など、説明をしてもらいながら敷地内を回った。また、子牛にミルクを飲ませたり、乳搾りをしたりする体験も特別にさせてもらった。両方とも「体験したい」と言うのは女子ばかりである。男子は、牧場独特の匂いに参っているようだった。(笑)

午後からは、"さよならパーティー"の準備をした。出し物の練習や飾り付けなど、各グループとも明日の本番に向けて、頑張っていた。最終リハーサルを行ったが、特に英語の歌2曲がよかった。明日もこの調子でホストファミリーにすばらしい歌を披露してほしい。

 

ユバシティ レポート 8月17日(金)

 いよいよ最終日である。ほとんどの生徒が、「帰りたくない」と言っている。それだけ、アメリカの生活に慣れ、ホストファミリーとの絆も深まってきたのだろう。午前中は、自分たちが使った教室の掃除をした。窓を拭いたり、黒板をきれいにしたり・・・。ある程度片付いたところで、大ホールに移動し、"さよならパーティー"の準備に取りかかった。机やいすを並べたり、空いた時間を使って出し物の確認をしたりと、みんな忙しく動き回っていた。また、同時進行でマーシー先生が一人一人に最終インタビューを行っていった。

早めの昼食を取り、料理班はキッチンで下準備に取りかかったのだが、ここで問題発生! 包丁がない! ベニータ先生にお願いしたが、なかなかこない。そうしているうちに生徒たちは、食事用のナイフで野菜を切り始めた。たくましい!結局、料理がほぼ出来上がるころに包丁が届いた。

続々とホストファミリーが集まり始めた。女子の浴衣姿に、"Cute!"を連発しながら、写真を撮っていた。そして、さよならパーティー。マイクが故障して使えない。本当にいろいろとハプニングが起こるものだ。司会進行の3人は地声で、頑張っていた。最初に、エリアの責任者であるキャシー先生があいさつをされた後、みんなでメキシコ料理や生徒たちの作った日本食を食べ、会話を楽しんだ。ある生徒は、食事もほどほどにし、別室で出し物の練習をしていた。そして、出し物の時間がやってきた。クイズやビンゴ、駒回しやけん玉、うまく流れた。見ている私もドキドキだった。

その後は、修了証がホストファミリーと生徒に渡された。「本当に終わったのだなあ」と感じる瞬間だった。

 

ユバシティ レポート 8月18日(土)

 いよいよユバシティを経つ日である。バスの出発時間が近づくにつれ、涙を流したり、ハグをしたりしてホストファミリーとの別れを惜しんでいた。空港までは、マーシー先生とベニータ先生も来てくださる。サンフランシスコまでの約3時間、生徒たちはアメリカでの滞在やホストファミリーと過ごした時間を振り返り、思い出話に花を咲かせていた。

そして、サンフランシスコ空港到着。本当にここでマーシー先生やベニータ先生とお別れである。そう思うと、生徒たちはなかなかその場を離れない。涙を流し、「もう少し一緒にいたい」という生徒を説得しつつ、手続きを済ませた。いつまでも振り返り、手を振っている。

今年の夏の体験は、生徒にとって一生の宝物になるだろう。またいつの日か、ホストファミリーとの再会できることを信じ、日本でも活躍してほしいと願う。

 

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