MNCCスタッフによる活動写真・動画と、引率者による文章レポートを掲載します。上記バナーをクリックしてご覧ください。

 
レポート更新情報
更新日
期 間
8月03日
8月13日
8月23日
8月30日

 いよいよマンティカへと出発する日が来た。程よい緊張感を感じながら福岡空港で、まずは佐賀から羽田まで行く14人の生徒を待っていた。15:00集合完了の予定である、がなかなか集まってこない。14:30。30分前だがまだ少ない。14:45。15分前だがまだ来ていない生徒が多数。なかなかのんびりとした面子のようだ。でも15時ぎりぎりに全員が集合し、なんとか一安心となった。少しばかり古江さんから今日の予定の説明があり、そのあとスーツケースのチェックを受けにいった。さっそく1人重量オーバーで、慌てて荷物を減らしている。2回目はなんとか切り抜けたようだ。それからしばし家族とのお別れの時間をとり、自分たちはスターバックスで一休み。再び集合し、まずは羽田までの移動が始まった。ショウタロウに音頭をとらせ、全員横一列に並び、見送りの人々に「行ってきまーす」のあいさつ。いまいちそろってなかったぞ。まー、それは良しとして無事に飛行機に乗り込みしばしのフライト。案の定、落ち着かない生徒がちらほら。ある生徒は頭が出たり引っ込んだり、まるでもぐらたたきゲームのようだった。別の生徒は前後左右の生徒とひたすら話している。声がえらい響いている。でもまー、一回注意するとあとは静かになった。

羽田につき、長崎の空港から来たランとタマキ、さらに熊本からの四人組と合流。熊本組は知らないメンバーが一気に増えたことで、若干緊張しているように見えた。バスで国際線へと移動。そしてそこで、マンティカグループ最後のメンバーであるリノが加わり全員集合となった。そこではまず各班のメンバーを発表し班ごとに整列。それから平原さんの話を聞き、時間もあるので晩飯の時間。各班に必ず佐賀県外のメンバーがおり、そこの中を深めるためにも、晩飯は班ごとに食べるように言った。自分は1班のメンバーと食べた。先ほど緊張していたリノもすぐになれたようで、タマキやコトネと話せるようになっている。晩御飯も終わり、再集合。そして出国審査を終えターミナルへと向かう。112番ゲートに集まり、時間もあるので再び自由時間とした。しかしここからが長かった。最初はみんな思い思いにお店をまわっていたが、結局やることなくなり自然とみんなソファーに集合し始めた。再集合の時間まであと30分もあるのに. . . 。でもそこでみんなと話をしながら過ごすのも悪くなかった。

そしていよいよアメリカ行きの飛行機へと乗り込む時間が来た。自分たちの座席は飛行機の最後尾。まー、周りに迷惑のかかりにくい場所なのでちょっとほっとした。飛行機の中では、すぐ に眠ってしまうものやひたすらテレビを見ているものなどさまざまだったが、全体的には落ち着いていて非常に静かだった。約10時間の長いフライト。みんな寝ては目覚めてを繰り返し、そのたびに疲れがたまっていっているようだった。サンフランシスコまであと2時間という頃、食事が配られだし、徐々にみんなが目を覚まし始めた。平気な顔で食事に食らいつくものもいたが、中には具合が悪くなって、食べきれない生徒もいた。わたしはもちろん、しっかりといただいた。隣の生徒はかなり気持ち悪くなったようで、着陸まであと30分をきってからトイレに行き、しばらく戻ってこなかったのでとても心配になった。いよいよ着陸である。程よい緊張感が走る。無事着陸完了。隣の生徒の表情も先ほどに比べいくらか柔らかくなっている。シートベルト解除のサインが出て、みんなが一斉に動き出した。ふと後ろを見ると2人の生徒が動かない。この2人も具合が悪くなっているようである。まー、人はたくさんいて時間は相当かかるから、ゆっくり休んでから来るように言った。

飛行機をおり、入国審査の会場へと移動。席が最後尾であったため、自分たちの前にいるはいるは、大勢の人。自分の番が回ってくるまでしばらくかかった。いざ自分の番が来た。いかつい面持ちの審査官がチェックを行う。途中英語を聞き取れず、向うがだんだんと苛立ち始める。「そんな怒らんでいいやん」と思いつつ、何とか審査を切り抜けた。その後スーツケースを受け取る場所に全員集合し、出口へと向かう。扉が自動で開いたその先にTCのオリビアとハイディの姿が見えた。二人はすぐに自分たちに気づき近づいてきてくれた。お互いの自己紹介をし、二人は次々に生徒に声をかけてくれた。疲れていた生徒たちも話しかけられることで若干テンションが上がったようだ。その後全員で写真撮影をし、マンティカ行きのバスへと向かう。もうこのあたりから、みんなカメラが手から離せない。みんな思い思いに気になるものを写真へとおさめていく。バスの中からもいろいろな風景を写真にとりながら、およそ1時間半かけて、マンティカのスタディセンターへとついた。もう夜で暗くなっており、バスを降りるとその寒さにみんな驚いた。暖かいと聞いていたので予想外の気温に戸惑った。順番にホストファミリーの名前が読み上げられ、そこにステイする生徒と対面していく。それぞれ今日一番の緊張の瞬間だったのではと思われる。

長い一日がやっと終わった。

==========生徒の日記より

全然聞き取れなかった。そして、わからなくても「Yes、Yes」と言っていた。だから、これから、「No!」とはっきり言うようにする。食べ物も好きだったら「Yes」、嫌いだったら「No」と言うようにしたい。

 

マンティカ レポート 7月26日(木)

 朝スタディーセンターへと到着すると、すでに2/3の生徒が到着していた。表情からそれぞれどんな一晩を過ごしたかうかがえる。うまくコミュニケーションをとれたもの、そうでないもの、よく眠れた、眠れなかった、よく表情に表れている。最初の1時間はこのマンティカでの生活についてのオリエンテーションだった。アイのホストマザーが話をしてくれた。みんな話の内容がほとんどわからずポカ〜ンとなっている。こちらで内容を日本語で伝えると分かったようだが、だんだんこっちの訳を期待するようになってきている。あまりよくない傾向だ。休憩のあと、今度はオリビアが中心となりお互いの自己紹介が始まった。これが、ま〜声が小さい。そして極力少ない内容で終わろうとする。もっと挑戦することを覚えさせないといけない。

しばらくしてちょっと早めのランチタイム。それぞれの昼食を出し、お互いのものを見比べる。サンドイッチからカップヌードル、チップスやフルーツ、日本の昼食とはだいぶ違うものだった。なかにはしっかりと弁当を用意されている生徒もいたが多すぎて苦戦していた。午後からはさよならパーティーの際に壁に張る自己紹介用のポスター作成だった。雑誌から自分が興味のある写真を切り取り、B4サイズのポスターに思い思いに貼り付け、文字を書き色を塗り、おのおのを表現した作品が仕上がっていった。みんな上手いものだ。それぞれの作品の紹介をしているときにホストファミリーが迎えに来はじめ、1日目は終了となった。

初日の活動を見て、積極的に活動できている子はいいが、そうでない子たちが気になる。いかに気持ちを前向きにさせるか、それを一緒に考えていかないといけない。

==========生徒の日記より

6時位にジョセップが起きて、一緒に話したり、テレビを見たり散歩をしたりした。散歩ではジョセップの学校まで行った。次にホストマザーが起きた。ホストマザーがキッチンに立っていたので、「手伝うことはありますか?」ってきいたら、昼食のサンドイッチを作ってと言われたので、作った。

 

マンティカ レポート 7月27日(金)

 今日も朝から疲れ果てている生徒が数名。どちらかというと男のほうが元気だ。どいつも楽しそうな顔をしている。一方女の子の中には、「もう帰りたい」と早くも弱音を吐いている子が。まだ2日目なのに。今日は午前中、"Boys and Girls Club"という施設を訪問した。TCと数人のHFの車に乗り別れ目的地へ。そこで折り紙と書道を教えることに。しばらく自分たちだけで文字を書いたり、折り紙を折っていると、徐々に子どもたちが部屋に入ってくる。いったい何をやっているのかと興味津々。まずはほとんどの子が折り紙に挑戦。大人気である。そのうち習字で名前を書いてあげるコーナーにも子どもたちが集まり始めた。また隣のアミューズメントルームで一緒にビリヤードやダンス、エアホッケーや卓球など様々な遊びをして楽しんだ。朝「帰りたい」と言っていた生徒も、子どもたちに折り紙を教え、楽しそうに活動していた。どの生徒も何かしら子どもたちの役に立てたようで、ちょっと自信を得た顔をしている。

あっという間に時間が過ぎ、スタディーセンターに帰る時間に。SCに戻るとみんなで近くの公園まで移動しお昼ご飯を食べた。いたるところに芝生の公園があり、うらやましいと思った。午後の前半は2手に分かれ、前日出た宿題のチェックと、アメリカでの生活に役立つ簡単な単語の紹介が行われていた。自分は日記のチェックをしていて、ほとんど手助けしなかったが、理解できる生徒を中心に何とかみんな授業についていっているようだった。

約一時間経過し、しばしの休憩。疲れている子は疲れている。休憩中ずっと寝ている。後半はお金についての説明。硬貨の種類やそれぞれいくらなのかを勉強していく。これはためになると思い、自分も生徒と同様に参加し一緒に考えた。結構面倒くさい。理解できたところで2日目の授業終了。18:30にスタディーセンターに再集合しWelcome Party。たくさんの家族が参加している。それぞれのホストファミリーが自己紹介をしていく中で驚いたことが、意外と子どもたちの名前を覚えていない家庭が多いこと。ちょっとショックだった。パーティーはPott-Luckというスタイル。要は各家庭からいろいろな食べ物と飲み物持ち寄ってみんなで食べるということ。チキンやライス・パスタ・サラダ・フルーツなどいろいろなものが並んでいた。サラダとチキンが人気だった。しばらく食事をとっていたが、自然と席を立ち、それぞれがいろいろな人とコミュニケーションを取り始める。中には積極的に参加者に話しかけ全員と写真を撮っていく生徒も。それにつられて、ほかの生徒もどんどん活動的に動けていた。なかにはまだどうしていいかわからないといった生徒もいるが、ほとんどが前向きに動き出しているように思えた。

==========生徒の日記より

午前中はアメリカの子ども達の所に行きました。最初は緊張して全然話しかけることができませんでした。向こうから来てくれるかなと来たいしていたけれど、やっぱり自分から行かなければいけないということがわかりました。それから「かぶと」をずっと折っていたら、1人でイスに座っている男の子がいました。「Here you are」と言ってかぶとを渡すと、ニッコリ笑ってかぶとをよく見てから照れたように逃げていきました。とてもかわいい笑顔で、私はとっても嬉しくなりました。

 

 今日から朝ちょっと早めに行くようにした。スタディセンターに着くと、ちょうどオリビアがセンターを開けているとことだった。数人の生徒が来ているが、それぞれに表情が違う。中には朝から泣いている子もいる。聞いても反応が悪いので後で話を聞くことにしよう。入り口で他のメンバーが来るのを待つ。なかなか来ない。8時50分すぎると次から次にやってくる。それぞれの生徒とホストファミリーとあいさつを交わし、週末のことを聞いていく。外出した者、家で過ごした者、これも様々だ。ただ生徒の話を聞いていると週末の過ごし方で、「いいな〜」という声があちこちで聞こえる。やっぱり比較してしまうんだろうな〜。

午前中の授業は、今日も2手に分かれて日本とステイ先の家の比較。相変わらずヤスが中心になって授業を盛り上げている。それにつられて他の男の子たちもよく発言をするようになってきている。女の子は . . . やっぱりおとなしい。このステイの間にどれくらい変われるんだろうか。午前中後半は食べ物の勉強。英語で何というのか学んでいく。食べ物のイミテーションがたくさんあって面白い。それぞれの班で一人ずつ注文を受け、必要なものを取っていくということを繰り返す。だんだん慣れてきてきれいに話せるようになっている奴もいる。それから昼食。もうみんな動きが慣れてきている。相変わらず男は外、女は中という構造が変わらない。男たちは食べ終わると、ショウタの持ってきたサッカーボールでボール遊び。もちろん自分も混ざって遊ぶ。やっぱり体を動かすのは楽しい。午後は30分ほどオリジナルのメニュー表作り。店の名前からメニュー、値段を自分で決めていくのでそれぞれの発想力やアイデア、表現力が見れてとてもおもしろい。こういう活動で違いを認めオリジナリティを大事にすることで、表現力が豊かになっていくのかなーと思った。

それからFireStationへと移動。2手に分かれて見学していく。みんな日本でも消防署は見学に行ったことがあるらしいが、外国の消防署ということでテンションがあがっている。途中でベルが鳴り、出動要請がかかり、自分たちのグループに説明をしていた男性が離れることに。非常に緊張感の漂う貴重な体験となった。もう一つの班と合流し、消防車の止められている場所に行き、写真を撮ったり、実際に消防車の中にはいったり。みんなテンションが上がりっぱなしである。最後に記念写真を撮って見学終了。みんなにとっていい体験となったようだ。スタディセンターに戻って再びメニュー表作り。そのあと明日のサンタクルスへの終日研修についての説明。みんな楽しみにしているのでいろいろな質問が出る。いい準備をして明日がいい研修になることを祈る。説明も終わり解散。しばらくいろいろな生徒と話をする。男の子たちはあまり心配していないが、女の子、特に朝から泣いていた子たちは心配である。話を聞くとやはり不安を抱えている。子どもたちにもホストファミリーにも話をしたが . . . あとは上手くいくことを祈る。大丈夫かな〜 . . .

=====生徒の日記より

学校から帰ってから、ホストマザーの料理の手伝いをしました。英語でレシピが書いてあり、ほとんどわかりませんでした。アメリカの人々は、日本、中国、メキシコなど、どこの国の料理も食べるそうなので、そこは日本人と共通しているところでした。また、料理のときは、キッチンはけっこうよごしてよく、しかもふかないようです。やっぱりけっこう大ざっぱ? ゴミ箱には、生ゴミも燃えるごみも、燃えないゴミも全て一緒に入れてしまっていました。分別するのは缶とペットボトルのみ。しかもペットボトルはラベルをはがさない。ペットボトルのふたはリサイクルができないから小さくなったそうだ。これはいいことだけど、他にもすることはあるんじゃないだろうか・・・

 

マンティカ レポート 7月31日(火)

  今日はサンタクルスのビーチへの終日研修。なんといきなりバスが遅刻。それにホストファミリーの家族もたくさん参加した訳のわからない状況。大胆というか適当というか、「さすがアメリカ」では済まされないような気もするが . . . 。サンタクルスに到着して写真撮影。昼食をとっていよいよみんなが楽しみにしていた自由行動。それぞれにビーチで遊んだり、アミューズメントパークに向かうなどそれぞれに散らばる。パークのほうはローラーコースターやらその他わけのわからない回転をする恐ろしい乗り物がたくさん。男どもは楽しんでアメリカ人の仲間と次々に挑戦していく。とっても楽しんでいるようでよかったよかった! 今日は一日中動いてみんないいリフレッシュになったようだ。

 

マンティカ レポート 8月01日(水)

 今日から8月である。午前中の授業は今日も二手に分かれてだが、少し入れ替え。ショウタとキョウスケがハイディのクラスに行きカオルとランはオリビアのほうに。オリビアのクラスは女の子は相変わらず静か。でもショウタとキョウスケが抜けた分ほかの男の子の発言の機会が増える。ハイディのほうは移動した二人にとっては静かすぎて物足りないようだが、元のメンバーは明るくなったと喜んでいる。休憩がやたら長くて男みんなで外でバレーボール。コウヘイとショウタロウの掛け合いが面白い。それにしても休憩が長い。20分は外で遊んでいたようだ。それから続きの授業を行い、早めの昼食。お昼を済ませると男は今度はサッカー。2手に分かれて5対5。みんなほんとにスポーツが好きなようだ。女の子も何人か外に出てきてボールで遊んでいるようだ。いい傾向だ。最終的には全員外に引っ張り出してやる。

午後からは"Mayor's Office"と"Police Department"を訪問。まずは市の会議場のような場所で仕事の説明。市民から選挙で選ばれた5人の"office of mayor"の一人が、一つ一つの仕事を説明してくれる。しかも仕事ごとに生徒たちを席に座らせてくれるので、みんな喜んでいる。そのうちだれが"Mayor"の席に座るのか、みんなそこを狙っている。結局ショウタがアピールして座る。説明をしてくれているジョン・ハリスさんは32年間このように子どもたちに仕事の紹介をしてくれているそうだ。しかも4年に1回ある選挙で選ばれ続けて20年間"office of mayor"を続けているすごい人らしい。最後はこのプロジェクトに対する友好を示す"Proclamation"とバッジを一人ずつ受け取り、記念撮影して終了。気になったのはハリスさんが、「アメリカは弁護士が多すぎて困る。日本はいいなー、弁護士が少なくて」とか「弁護士が多すぎるから、事がうまく進まないんだ。困るよ。日本がうらやましい」とやたら弁護士に関して話していたこと。よっぽど今までにいろいろと弁護士がらみで問題があったんだろうね。それ聞いて笑ってたら「ほんと笑い事じゃないんだよ」って真剣に困ってた。

次は警察署へ。最初は事務室みたいな場所に連れて行かれる。仕事中だがカメラを向けると笑ってこたえてくれる。次は外に出て警察犬を見せてもらう。麻薬の捜査犬らしい。みんなこぞって犬と警察官と一緒に写真を撮りたがる。あまりにたくさん人が集まると犬が興奮するらしいので、みんな行儀よく並んで順番待ち。次は"jail"へと。人を閉じ込めておく場所なので、雰囲気はやはり暗い感じの部屋である。一部屋、薬物やアルコール中毒の人を閉じ込める部屋があった。頭を打ち付けたりして死んだりしないように、すべての床や壁が柔らかく作られていた。外に出て、今度は車を見せてもらう。男の子たちは一気にテンションが上がり、駆け寄ってすぐに乗り込む。またいろいろな道具を見せてもらい、写真を撮りまくる。警棒を見せてもらったり、中の弾を込める部分を見せてもらったり。女の子たちはほとんどが興味を示さず、それよりも日焼けが気になると早々と室内へと移動していた。休憩室に移動し、次は鑑識の作業を体験してみる。テレビのドラマで見る筆でちょんちょんやる作業を実際にやってみる。意外と難しいものだ。ほかにも実際に指紋を採取する紙に、おのおの自分の指紋をとっていってみる。なかなかできない体験なのでみんな興味津々。最後はもう一度外で警察犬を見る。犯人を捕まえるデモンストレーションを行うらしい。出たきた犬がまーデカい。あんなのにとびかかられたら、ひとたまりもない。若い警官が腕になんか巻いて犬がそれめがけてとびかかっていく。凄い迫力。見ていて怖い。なのに男の子数人は「犯人役やりたい人?」の言葉に嬉しそうに「ハイ、ハイ」と手を挙げる。でもさすがにやらせてはもらえなかった。多分ほんとにやったら大けがすることになるだろうね。その後はまた犬と写真撮影。ただあまりの大きさに女子は完全にドン引き。あまり近づこうとしない。さらに大きな犬が出てきて男の子のテンションがあがる。とにかく男の子は写真撮りまくり。中には犬用の防弾チョッキ着てるやつも。男の子たちは今日はよく楽しめたみたいだ。女の子、いつか興味のある場所に行けるといいね。

=====生徒の日記より

class使っての英語の授業だっがが、今日は自分が1週間前に来た時よりもアメリカ人の話す英語を聞き取れるようになってきているということに気づいた。今日の内容はほぼ99%が分かった。それに、家の中でも、Fatherの言うJokeを理解できるようになってきた。今とても楽しく充実した日々を送ることができている。

 

マンティカ レポート 8月02日(木)

 今日の午後は楽しみにしていたスポーツデイ。しかしいきなりの予定変更。午後はとても暑くなるので、午前中にスポーツをして授業は午後に回すことになった。それはそれでうれしい変更。涼しいうちにしっかり楽しみたい。みんなで近くの公園まで移動。ちょうどサッカー用のラインが引かれていたので、男はすぐにサッカー開始。女子は特に何をしたいというのがないのか、なかなか動かない。少し時間が過ぎるといくつかのグループにわかれ、動き出した。スポーツをする子、ただ座っておしゃべりをする子、様々だ。男はひたすらサッカー。一緒に混ざるがきつい。でも結構みんな上手いのでやっていて楽しい。ついつい癖でDFの指示を出してしまう。でも俺もすぐやられる。なかなか実際やると難しいもんだ。ヤスがけがしていてあまり動けないので、しばらくしてバレーに移動。最初のサーブですぐに終わってしまう。なかなか続かないので面白くない。返せても一回で返してしまうのでチームの意味がない。みんなでつなぐ楽しさをわかってほしいなー。だんだん飽きてくる奴が出てきて、人数が減りだしたときに、ハイディが「子どもたちはただで昼食を手に入れることができるよ」と言ってきた。最初は何のことかわからなかったが、公園で遊んでいる18歳以下の子どもたちに、市からただで配られる食事らしい。そんなシステムがあるとは、なんてすばらしいんだろう。年齢制限があるので「いらない」と言っている生徒に「俺の分とって来て」とちゃっかり要求。ピザを手に入れることができた。昼食を済ませると、ちょうどショウタのホストファミリーが来て、ジョセフがバットとボールを持っていたので今度は野球。男どもが自然と外野に散らばり、交互にピッチャー、バッター、野手をまわしていく。ほんとにいろんなスポーツが好きみたいだ。でもさすがに1時近くになるとタイムアップ。スタディセンターへと帰ることになった。それにしてもよく遊んだ。

戻ってから生徒たちは、日本とアメリカの家族を紹介する活動。日記をチェックし終わり、今日はハイディのクラスに参加をしてみる。ある生徒が午前中はしゃぎすぎて今にも眠ろうとしている。家族を紹介するときにみんなハイディの質問に答えているだけで面白くないので、ショウタロウに前に行って自分で英語で紹介するように言う。「え〜っ!」と言いながらも前に行き説明を始める。次の人も同じように行うことに。こうやって英語を話す機会をどんどん増やしていってやる。今日はみんな疲れているので早めに授業終了。3時15分くらいからもはや何をやっているかわからない状況に。ちょうどいいからヤスとショウタロウと呼んで、現在の状況とこれからの方針を検討。どうやったらうまくいくか生徒にも意見を聞きながら、みんなでまとまっていく方法を考えていきたい。

 

マンティカ レポート 8月03日(金)

  今日はショウタロウとコウヘイが、臨時のホストファミリーとの最後の日ということで、午前中は家族と収穫したもののテイスティングに参加することになり、2人少ない状況で始まる予定だった。でもまさかまさか、女子3人が起ききれずにお休みと . . . 。ありえない。みんな呆れはてて、「それでいいの?」「じゃー次おれもそうしようかなっ」などの言葉が出る。はっきり言って、かなりよろしくない。なんらかの注意が必要だ。気を取り直して、今日は最初 "Senior Center" に行くことになっている。"Boys and Girls Club" の時と同じで、折り紙と習字を披露する。生徒たちはこの前と同じようにいくと思っているだろうが、さてどうなることやら。施設に入っていき、お年寄りが集まっている部屋へと入っていく。 "Good morning." "Hi, how are you?" など声をかけるが反応が薄い。生徒たちが若干戸惑いを感じ始める。全体挨拶を済ませ、生徒が各テーブルへと散らばっていく。習字で名前を書いたり、折り紙を折って渡したりするが、お年寄りの表情も変わらず、みんなちゃんとやれているのかと不安になっていく。しかし先生たちや施設のスタッフから、「上手く表現できないだけで、実はすごく喜んでいるんだよ」という言葉を何度も聞いたり、実際にお年寄りの人が、もらったものをほかの人に自慢げに見せている様子を見て、だんだん自信を持って活動できるようになっていく。なかには全く反応しない人もいたが、気にせず果敢に話しかけていく生徒もいる。頼もしいかぎりだ。最後はみんな前に一列に並んで日本の歌を披露することに。しばしみんなで相談。どうせ言葉はわからないんだから、シンプルで明るい曲を歌おうということに。で、歌った曲は「カエルのうた」。楽しく歌うことができ、終わった時には拍手が起こった。今日のこの訪問は、果敢に自分から行動する積極性を鍛えるうえでは、非常にいい経験になったと思う。相手からは来ないのでこっちから行くしかなく、上手く言葉が通じなくても、物おじせずに挑戦していった今日の姿勢を忘れないでほしい。

センターに戻ってからは昼食。今日はみんな室内で食事。リノとタマキが昨日カップケーキを作ったということで持ってきていた。それを聞いた男子が「俺ほしいー」と一気に食いつく。よかった、よかった。もちろん女の子もいただく。なかには一日で3つ食べた子も . . . 。それはさすがにスゲー。食い終わると男子は恒例の運動タイム。いつも元気だ。午後は授業。ここでショウタロウとコウヘイが登場。いったい何をしてきたんだというくらい疲れ果てた表情。でも来たからには授業はしっかり受けてもらう。でもこの二人に限らず、午後の授業はなかなか集中しづらい。みんなボ〜っとなり始めたころにオリビアが、「今日はみんなどうしたんだいっ」て聞いてきたので、「午後に休憩も入れずに2時間も授業してたらこうなるよっ」というと、すぐに休憩に。そのあとはアメリカでの活動を記録するためのファイル(?)作り。紙を切ってはファイルに糊付けを行っていく。こういう作業はみんな目が覚めるようだ。時間が来て、続きは月曜日に行うことになり、解散。

みんな英語話すことに慣れてきたな〜と感じることは、別れ際に "Have a nice weekend." などのあいさつを、自然に言えるようになっている。先週はなんかぎこちなさがあったのに。みんなここで日々成長してるんだな〜と実感することができた。ほんといい週末になることを祈ります。

 

マンティカ レポート 8月06日(月)

 アメリカでの2回目の週末が終わり、また新しい一週間が始まった。週末の過ごし方はそれぞれ。買い物に行った者、家族と過ごした者、パーティーに参加した者、やることなくてボ〜っとしていた者、中にはアメリカのお葬式を体験した者も。面白いのは、前回どこにも連れて行ってもらえずブツブツ不満を言っていた生徒が今週は外出し、先週外出した生徒が今週は何もなかったとぼやく。毎週毎週特別なことがあるわけではないことが分かったのではないだろうか。まず最初の仕事は先週の金曜日、起ききれずに休んだ生徒への注意から。泣かれてしまったが、全体のことを考えて言うべきことは言わせてもらうし、何をしにここに来ているのか、また個人の責任を果たすということを考える意味でも、3人だけではなく、他のメンバーにも考える機会にしてほしい。

それから授業開始。今日は日米の休日や特別な日の違いなどについて学ぶ内容だ。休日のほかに結婚式や葬式の内容について日米の比較をしていく。同じようなところもあれば、葬式などは大きく違っていて非常に驚いた。午後からは5つのグループに分かれての作業。まずは "Independence Day" に関して。このコーナーではアメリカの国旗を作る。みんな星の数がいくつだったか、またどんな並びになっていたか気にしながら作成していく。次は "Halloween" に関するコーナー。オレンジの紙でキャンディーをくるんで紐で縛り、顔を描いてパンプキンの被り物のミニ版を作る。ここではキャンディー食べられるのでみんな喜ぶ。先にこっそり食べてみたが、はっきり言っておいしくなかった。
隣には "Christmas" コーナー。ここでは小さなツリー作り。小さな円錐のスポンジを緑に塗り上げ、さらに緑のキラキラしたものを張り付けていく。そこから今度はいろいろな形をした小物を表面に張り付けデコレーション。女の子は時間がかかる。男はまー、雑だ。さらに "Valentine" コーナー。ここではチョコレートなどのちょっとした贈り物を入れる小箱作り。ハート型の箱に色を塗り、中にメッセージカードとチョコレートを入れる。ここも食べられるので人気。こっそりいくつかいただく。これはいける。
最後のコーナーでは、日本の祝日や休日、特別な日から2つを選び、何のための日なのか、何をするのか、なぜ好きなのかのレポートを書く。ここがみんな一番苦手である。時間がかかる。だいたいみんな「お正月」「クリスマス」「誕生日」を選んでいることが多い。約2時間かけてみんなすべての作業を終了。しっかり楽しんで作業ができたようだ。そのあとしばし休憩を入れて、作業を行ったアメリカの4つの日について学習。それぞれいったいどんな日なのか学んでいくはずだったのだが、. . . 途中から二人のTCもあまり詳しく知らないということで、 "Google it!" を連呼していた。みんな日本に帰って調べようね。

今日は楽しく作業をできたようだし、よく学べたと思う。明日はみんな楽しみにしているサンフランシスコへの終日研修。みんな今日はしっかり寝ていい準備をし、明日が楽しい研修になるといいな。

 

マンティカ レポート 8月07日(火)

 今日は2回目の終日研修。バスでサンフランシスコへと向かう。先週と違って今回はバスの中は比較的静かだ、約男3人を除いて . . . 。しばらく田舎のフリーウェイを走った後、徐々に建物の数が増えていき、さらに大きさが大きくなっていく。いよいよサンフランシスコへと入ると、次から次にでかいビルが現れる。生徒たちも都会の雰囲気に興奮して、バスの中から写真を撮りまくる。最初の目的地の "the Golden Gate Bridge" が視界へと入ってくる。みんな興味津々。着いてからバスを降りてみると、海沿いということもあり、寒い、そして風が冷たい。長袖を着ている生徒はいいが、半袖の生徒はとても寒そうだ。特に写真撮影をする場所は一番風の強いところ。早く終わらせたい。写真を撮ったたらしばし自由時間。でも15分位しかなく、ちょっと歩いて写真撮っていたらあっという間に終わり。バスに乗り込む。それから橋を往復してみる。橋の上からの光景もとてもきれいで興奮するものだった。そのまま昼食をとるために公園へと向かう。公園に着きランチタイム。食べ終わった生徒がちょっとした小店に行きたいというので連れて行く。500mlのジュースが3ドル!高い。小さい袋のポテチが1.5ドル!これも高い。観光地で売ってあるものはやはり高い。でも仕方ないのでその値段で買う。

昼食が終わると、いよいよみんなが今日一番楽しみにしている "Pier 39" 。みんなどんなものがあるのか、何を買おうかと楽しみにしている。現地に着き時計を見てみるとまだ十分時間があり、4時間はここで買い物や夕食の時間として使える。いくつかのグループに分かれ、必ずアメリカ人の大人に付き添ってもらい、みんな買い物開始。自分はカオル・ルミ・アイとカオルのホストファザーの John と行動。まずはお店をいくつかまわってみる。有名な監獄アルカトラスに関するお土産屋さん、洋服屋さん、マグネット専門の店、チョコレート専門のお店など様々な種類のお店がある。自分はマグネットのお店で土産を大量買い。女の子たちはチョコレート専門店で大興奮。軽くお土産屋さんをまわった後、ジョンが「ちょっと変わったところに連れて行ってやる」と違った場所へと移動。様々なパフォーマンスが行われていたり、24時間稼働している有名なパン屋さん、有名なシーフード街など、とにかく通りにユニークな店がいくつも並んでいて、時間を気にせずに、一件ずつ見れたら相当楽しそうだ。
最後の1時間は夕食の時間。ハードロックカフェに入り、それぞれに注文。グラスを持ち帰れるシステムがあると聞き、カオルとアイはドリンクだけを頼む。ルミは食パンにトマトやらをのっけた軽食。自分はグリルチキンバーガー。ジョンはよくわからないがメキシカン料理。注文したが来るのが遅い。集合時間が近づく。ちょっと焦り始めるが、やってきた料理はま〜デカい。ルミの料理も全然軽くない。ジョンの料理に至っては何人分なのだろう、と思わせる量。仕方ないので、ちょっとした遅刻は覚悟して、料理にかぶりつく。うまい。食べ終わった時にはおなか一杯。満足だ。急いでバスに乗ると案の定他のみんなはそろっている。みんな、待たせてすみませんでした。

帰りはバスの中から街の風景を見ながら帰っていったが、街の至る所に坂があり、アップダウンが激しく、それがこの街の景色の大きな魅力となっているのだろう。ただ角度の急な坂が続いている道はさすがに怖かった。よくこんなところに道やら家やら作ったな〜と思わせる街並みであった。楽しい終日研修もいよいよ終わり。さすがにみんな疲れた様子である。先週も水曜日は疲れて集中できない生徒がたくさんいたが、明日はそうならないといいな。

 

マンティカ レポート 8月08日(水)

 朝起きると、いつもより体が重く感じられる。弱冠疲れが残っている。みんなはどうだろうか? スタディセンターに入ってくる表情から、みんなも同じだということが分かる。オリビアやハイディもまだ疲れを引きずっているようだ。とりあえず授業が始まる。オリビアがどこかに行ってしまっているので、ハイディがまとめて面倒をみている。最初は英語の質問の書かれたくじを引き、それに答えていく。その次は昨日のサンフランシスコへの終日研修で、一番印象に残っていることの作文を書いていく。それで1時間終了。オリビアが帰ってきたので、いつものように2手に分かれて授業。正直日記のチェックに追われて、何の授業をしているのかよく分からなかったが、最近内容が難しくなってきているようで、みんななかなか苦戦しているようだ。

ちょっと早めに昼食を済ませ、午後からはホストファミリーへのプレゼントつくり。午後は勉強ではなく、こういった作業が多いので、生徒はみんな楽しんで作業を行っている。まず丸い板のようなものが4枚配られる。それに自分の写真やホストファミリーと写った写真、さらには感謝の言葉やら、ファミリーの名前を日本語にしたものを、一回り小さい円状の紙にいろいろ書いていく。そこは個人のアイデア勝負で、似顔絵を描いたり、折り紙を貼ったり、漢字を駆使した名前を書いたり、様々なアイデアが出てくる。どんな言葉を書くのかも、どんな言葉が喜ばれるのかを考えながらこだわって書いている。いくつか例が出されていたが、「どんな意味?」と聞いてきて、「ちょっと違うな〜」とか「あっ、それがいいっ!」とか、それぞれの家族のことを考えながら言葉を考える。わずか2週間しかたっていないが、みんなのホストファミリーへの感謝の気持ちがよく伝わってくる。細かい不満は多少なりともみんなあるようだが、全体的にはみんな、受け入れてもらっていることのありがたさがよく分かっているようだ。その気持ちを大事にして、残りの半分も頑張ってほしい。

 

マンティカ レポート 8月09日(木)

 午後 "Field of Dream Tour" ということで、いろいろなスポーツができる施設に行ってスポーツ大会。まずはレストランに入り、昼食をいただく。ホットドッグとスナック、それとラージサイズのカップに飲み物を一杯いただく。ソーセイジが大きくて結構腹にたまる食事だった。案内役のホセについていき、まずはバッティングセンターみたいな施設へ。男子は喜んで次から次に打席に入る。女の子も最初躊躇していたが、一人がやると次から次に打席に入っていく。なかなか打てないが、ボールにあたると喜ぶ。なかにはすぐに遠くに打てる子も出てくる。その後は実際にスタジアムに行き、野手とバッターに分かれて順々に打っていく。まずは男子が順に打っていき、それぞれ楽しんでいる。女の子はさすがに躊躇しているが、ここでも一人が打席に入ればその後に続き、ほとんどが打席に入る。案内役のホセも打席に入って打ったが、これがとんでもなく飛距離が出る。慣れている人はさすがだ。次は男子が待ちに待ってたサッカー。室内にフットサルコート2面分くらいの広さのコートが作られており、ボールが外に出ていかないようにネットもしっかり張ってあり、しかも人工芝で裸足でも気持ちがいい。みんなのテンションが一気に上がる。コートになだれ込みチームを分けてゲーム開始とにかくみんな走りまくる。しばらくやるとほとんどのメンバーが疲れたので休憩。そして女子と交代。女の子約10人対男4人で対決。それでもやっぱり男の子のほうがうまい。女子はいまいちどう動けばいいのかわからないようだ。そのあと男子女子入り混じっての混合チームで対決。こっちのほうが盛り上がる。ただしシュートは女子だけってルールなので、それはちょっと男子は不満そう。しばらくして女子は疲れてみんな抜けてしまった。その後また男子だけで続ける。タフだ。最初は混ざっていたが、途中からギブアップ! それぞれ疲れるまでやったら、自然とコートから出て休憩、もしくは終了。ちょうど全員が疲れ果てたくらいにタイムアップ。みんなしっかり楽しめたようである。

夜は、カオルとミサトのホストファーザーから教会で行われるパーティーに招待されていたので、7時に会場に行ってみる。それぞれ進学し、夏休みが終わったことを祝うパーティーらしい。約100人くらいが集まり、バンドの演奏があったり、子どもたちが作った映画を見たり、最後はそれぞれの進学や就職を祝う言葉を言ったりしてパーティー終了。こんなパーティーが行われることにも驚いたが、アメリカ人の自分を表現する力や方法を見れてとてもためになった。朝から夜までとても中身の濃い一日となった。疲れた . . . 。

 

 今日はカーウォッシュと同時に、日本から持ってきたものを売る日だった。みんな集まるとすぐにカーウォッシュが始まる。生徒を送ってきたホストファミリーが、そのまま洗車してもらうのを待っているからだ。オリビアの指示のもと、男の子がさっそく洗車を始める。まずはホースで軽く流し、次は洗剤で泡立ったタオルで車の汚れを落としていく。ホースで泡を洗い流し、乾いたタオルで水をふきあげていく。

最初はみんなやり方が荒い。まー自分の車を持たない人たちだから、力加減が分からず、余計に汚れたりキズが入りそうで怖かったが、でもアメリカ人はその辺あんまり気にしないからいいかっと思いながら、みんなの活動を写真におさめていく。女の子たちは通りで洗車を行っていることを知らせるボードを作成している。目立つようにそれぞれ工夫して作っているようだ。出来上がったところから、スタディーセンター前の大きな通りに行きボードを見せながら「カーウォッシュ!」と叫び、懸命に車を呼び込もうとする。でもほとんどの場合、にっこり笑ったり、手を振って通り過ぎていくだけである。しばらくすると男子と女子と仕事を交代して、またそれぞれの活動を行ってみる。今日洗車した車のほとんどがホストファミリーが気を使って来てくれたものだったが、中にはほんとに通りで偶然見かけて入ってきてくれた人たちもいた。そういう場合のほうが生徒たちは気合が入って、「マジか!」と思うくらいきれいに洗い上げる。大したものだ。

また日本から持ってきた扇子やうちわ、袋などを売るコーナーでも、ホストファミリーがたくさん買ってくれていたが、中にはたまたま母親たちの集会に来ていた人たちが買ってくれていた。4ドルでの洗車と販売コーナーの売り上げで、60ドル以上集まったようだ。これは南日本カルチャーセンターのスタッフに渡し、アメリカの生徒を日本に呼ぶための資金とするそうだ。

午後からは授業。みんな午後の授業は好きではないので、始まる前からもううんざりした雰囲気。でも今日はいつもの授業とは違い、先週コウヘイとショウタロウを一時預かりしてくれたホストマザーが来て、楽しいゲーム交じりの授業をしてくれ、みんな生き生きと活動することができていた。最後の1時間はいつも通り二手に分かれてだったが、疲れているので早めに終了。余った時間で部屋の掃除をしながら、迎えが来たところから帰っていく。今週もいろいろ経験したり学んだりできた有意義(よろしくないこともあったが)な一週間だった。しかし考えてみるとここで過ごす時間も残り少なくなってきている。土日が4日あることを考えると、スタディーセンターでみんなで活動する時間はあと6日しかないことになる。ちょっと寂しい。残りの日もほんとに有意義になることを祈る。

 

マンティカ レポート 8月13日(月)

 今日は "Hilmar Cheese and Ice Cream Making" ということで、朝からヒルマーチーズという有名なチーズ工場へ向かう。45分くらいかかるところにあり、結構遠い。フリーウェイを降りてしばらくすると、大きな工場が見えてくる。どうやら到着したようだ。どんなところを見れるのかと期待しながら、見学者用の "Visitor Center" に入っていく。中に入るとチーズの香りがあふれている。チーズが苦手な自分にはちょっときつい場所である。でも生徒たちはどんどん歩き回り、試食用のチーズを片っ端から食べまくっている。「これがうまい」「あれはまずい」だの言いながら、すごい勢いでチーズを食べまくる。試食用のチーズがどんどんなくなっていく。こんなに食べていいのだろうかと、ちょっと心配になるが、何も言われないから大丈夫だろう。しばらくすると、アイスクリーム作りを行うため、2階へと上がっていった。どんなことをするのかみんな楽しみにしている。会場に着くと、床に直径10p、高さ15p程度のプラスチックの筒が置かれている。まさかこれでアイスクリーム作るのか? 中には水と氷が入っている。現地の子供たちに混ざり、みんな筒の前に座り、いよいよアイスクリーム作りが始まる。係の女性が説明を始めるが、早口でなんとなくしか分からない。アイス作りは筒を振って行うようだが、楽しめるように歌に合わせて筒を振るようになっていた。20秒程度の歌を約5回歌ってアイス作り終了。「えっ!これだけっ?」という感じだった。もっと複雑なアイス作りをみんな期待していたようで、ちょっと拍子抜けな感じではあった。ふたを開けて中を見てみると5センチ四方のジップロックにアイスが入っていた。それをスプーンをかりて食べてみる。まー普通の味だ。もう一度言うが「えっ!これだけっ?」という感じだった。

その後ヒルマーチーズ工場についての説明のビデオを見た。これは言語を日本語に設定することができると聞いていたので、みんな安心して見れるだろう、と思っていたら、これが早口で聞くのが大変。メモをとる時間なんてありゃしない。結局1回ではよく分からず、2回見ることになる。そのビデオの中で言っていたことは、このカリフォルニアの工場は世界最大で、ここで作られたチーズが世界の50ヶ国に輸出されているらしい。その工場内を見たかったのだが、結局は"Visitor Center" のだけしか見ることができなかった。

昼食を食べてスタディセンターへと帰る。午後からは授業となっており、みんなのテンションが上がらない。工場からもらってきたパンフレットに、工場に関する穴埋め式の問題があり、その問題に答えていったり、学んだことをレポートにまとめたりと、書くこと中心の活動を行い今日は終了。今さらだが、最近暑い。毎日毎日しゃれにならないくらい暑い。男子も最近は外に出ていかない。それもそのはず、毎日100度を超えている。ここ何日かは105度を超えている。日本で言うなら40℃オーバーである。たまらない暑さだ。この暑さの中、明日はサクラメントへの終日研修である。結構外を歩き回ることになると思うので、みんなが体調を壊さないことを祈る。

 

マンティカ レポート 8月14日(火)

 今日は3回目、そして最後の終日研修の日である。カリフォルニアの州都サクラメントへと向かう。サクラメント、あまり聞いたことのない名前である。カリフォルニアといえば、サンフランシスコやロサンゼルスが知られているが、サクラメントという地名はあまり日本人には聞きなじみのないものである。とりあえずどんなところなのかと期待をしながらバスで移動する。フリーウェイを降り、サクラメントの中心街へと近づいていく。サンフランシスコに比べると、そこまで大きな都市ではないが、それでも佐賀では見たことのないような大きなビルやおしゃれな建物があちこちに見かけられる。

まずは州の議事堂へと向かう。これがデカい。外観は大きな彫刻が施されたような壁や柱があり、建物の周りには広々とした芝生の広場があり、とても清々しいいい環境である。外で写真撮影をし、いよいよ建物の中へ向かう。入り口の扉もデカい。そして中に入るとすぐ、空港と同じようなセキュリティチェックを受ける。そこを抜けると吹き抜けの広々としたエントランスへと続く。いろいろと建物内をまわってみると、実際に仕事に使われている場所もあれば、様々な展示物をおいた見学用の部屋もある。あちこちに歴代の州知事の絵が飾られており、どこにアーノルド・シュワルツネッガーの絵があるのか探すが見つからない。その辺の警備の人に聞くと、まだ完成していなくて飾られていないそうだ。ガッカリ。そして生徒たちのほとんどがシュワルツネッガーを知らないという事実にも、世代の違いを認識させられちょっとショック。一通り建物内をまわり、それから昼食のために外に出ていくと、馬に警備の人らしき2人が馬に乗って広場にいる。みんな自然と足がそちらに向かう。間近で馬を見る機会もそうそうないので、みんな興味津々。意外と血管ムキムキで面白い。そして意外と足や首が太い。馬の後ろに立つと、「そこは危ない。蹴飛ばされてしまうぞ」と注意を受ける。

昼食を食べ終わると、移動して "Old Sacramento" まで移動。どんな所かと思えば、観光客用のお土産屋さん街だった。こことすぐ近くのショッピングモールで約5時間買い物の時間となる。まずモールのほうに移動し5つのグループに分かれ、各班に必ず大人が付き添い買い物スタート。今回は自分はヤス、ショウタロウ、キョウスケ、ショウタ、カズの5人のおもり役。ま〜だいたい洋服屋さんを中心にぶらぶら歩きまわる。途中ショウタロウの靴がやぶけて歩きにくいということで、急遽靴を購入することに。ショウタロウ自身も靴は買いたかったみたいで、いいきっかけになったみたいだ。一通り見まわると、各々「もう一度あの店に行ってみたい」と言うので、行ける分行く。最終的にみんな気に入るところは似ているのか、最後の店には女の子も4、5人集まっている。約2時間半モールで買い物をした後、今度は "Old Sacramento" に戻り再び2時間半の買い物スタート。ここは大人がつかなくても、自分たちだけで動いていいということで、みんな喜んで思い思いに散らばる。ただここは、店はたくさんあるが売られているものは、どこも似ているし、今までの観光地でも見たようなものばかりで、正直新鮮さには欠けていた。しかし生徒たちは、それでもうまく新しいものを見つけては楽しんでいる。なかにはほとんどお金を使ってしまっていて、もう何も買えなくなっている生徒もいるが、あちこち回ってはいろいろ弄り回して楽しんでいるようである。ただしばらくするとみんな歩き疲れたのか、集合時間までまだ30分ほどあるが、ほとんどのメンバーがとあるレストランに集合し、食事をしたりボーっと休憩をしたりしている。バスが来て最後の終日研修は終了となった。さすがに今日はみんな歩き疲れたようだ。あした元気に授業ができるといいなー。

 

マンティカ レポート 8月15日(水)

昨日の疲れが抜けていない。足が重い。スタディセンターに着いても、なかなかみんな来ない。みなさんお疲れのようだ。今日は午前中授業、午後からは最後の "half day outing" だ。午前中は、昨日のサクラメント旅行の感想書き。楽しかったこと・楽しくなかったこと・学んだことの3点について、2文程度の英語を書いていく。高校生は早い。2文といわず、たくさん書いている子もいる。中学生、特に1年生は大苦戦。ま〜仕方がない。書いた内容を発表するところまでやって、10時半からしばし休憩。案の定休憩が長い。結局30分近く休憩した後、テキストの授業のためクラスが二手に分かれるが、すぐにオリビアが、「時間がないから今日は授業なし。今から昼食」だって。ずっと休憩してたのに、さらに今から昼休み? さすがにビックリ!でも生徒は大喜び。昼食を食べて"half day outing"の準備。しかしいつも車を出してくれるミドーズ家がまだ来てない。オリビアの連絡ミスでまだ家にいるそうだ。結局オリビアとハイディの車2台に25人を押し込んで、最初の目的地の "Rocky Mountain Chocolate Factory" へと向かう。今日はどんなものを見れるかと期待していて、着いたところは街中の狭いお店。車を降り、店の中へ入る。やっぱり狭い。20人以上が入るには狭すぎる。

試食のチョコーレートをもらい、しばし狭い店内に並べてある商品を見まわしてみる。おいしそうなものもあるがどれも高そうだ。そのうち店員が1ドル程度の商品を紹介すると、それは安いと何人かは買って食べていたようだ。この後何があるかと待っていたが、何もないようだ。工場見学と思っていたら、ただ狭い店内でチョコレート見ただけだった。あとは店の前に出してある椅子に座り、だらだらおしゃべりするだけだった。しばらくすると、次の目的地の "Bass Pro Shop" へと向かう時間になり、車に乗り込む。ミドーズ家も到着しており、今度は余裕のある車内となった。バスプロショップは自分は一度行ったことがあったが、初めての生徒はかなりテンションがあがったようだ。かなり大きな建物に入っていくと、まずは広々としたエントランスホールのようなスペースがあり、そこには鹿やらバッファローやらの剥製が壁一面に並んでいる。みんなびっくりして写真を撮りまくる。ガイド役の店員さんがやってきて、店内へと進んでいく。なかにはさらに熊やらオオカミの剥製もある。さらに店内にある滝やら普段見ることのない商品やら、興味を引くものがたくさんあり、みんなキョロキョロしまくっている。1階はアウトドア用の服や釣り道具のスペースとなっていて、釣り好きの生徒にはたまらないようだ。目がキラキラしている。2階に上がるとハンティング用の商品が並べてある。ボーガンや本物の銃など日本では普通お目にかかれないものがたくさん並べられている。それから奥に進むと、銃のゲームコーナーがあり、今日は特別に無料でやりたい放題やっていいということだった。

店の案内はここまでで、あとは自由時間となる。みんなしばしゲームを楽しむと、それぞれ興味のあるコーナーへと散らばっていく。女の子は正直あまり興味がなさそうで、お菓子やアイスを買って過ごしている。男の子たちは結構楽しそうだ。約1時間の自由時間も終わり、各ホストファミリーの迎えも集まりだしたので解散。明日からはスタディセンターだけでの生活になるのでちょっと寂しいな〜。

 

マンティカ レポート 8月16日(木)

今日は、午前中は・・・何してたっけ? オリビアが9時過ぎてもひたすらボスと話していたので、ハイディがしびれ切らして一人で授業始めたのは覚えているが...。その後みんなの日記読んでて、何してたか気にしてなかった。

午後からは "Birthday Party!!"  といっても、誰かの誕生日を祝うというのではなく、今日がみんなの誕生日と仮定して、アメリカではどんなことをするか体験しようという狙いだ。まずはゲーム。何をやるかと思えば椅子取りゲーム。ただし日本とは椅子の並びが違い、意外と盛り上がり、結局1回では終わらなかった。

次はプレゼント交換。事前にサクラメントで5ドル以内で購入しておくように言われていたのでみんな購入済み。しかし2人忘れてきたようだ。どうなるかと思えば、持ってない人は参加できないんだって。残念。プレゼント交換もゲーム性がありおもしろい。まずそれぞれのプレゼントを中央の机に置き、みんな机を囲むように椅子に座る。番号が書かれたくじを引き、順々に好きなプレゼントを取っていけるというものだ。最初にとれるほうが有利かと思えば、自分がほしいと思っているものが先に取られたとしても、自分の番号が後なら、そのプレゼントを奪うことができるということであった。奪われた人はもう一度プレゼントを選ぶというシステムだ。これはおもしろい。自分の狙いはコトネが買ってきていたショットグラス。中高生にはまだ早いから自分がちゃんと有効活用してやろう。狙っていたら先にショウタロウがグラスを選ぶ。しかし自分が後だったので、大人気なく自分の番の時にしっかりと奪ってやった。でもその後すぐにコウヘイに奪われた。ショック!気を取り直してもう一度商品を選ぶ。今度はリストバンドが2つ。お〜、これもいいじゃないか!と思っていると、今度はヤスに奪われる。また選ぶ。今度は女の子が手首に付けるような飾り。これはこれで日本に帰ったら誰かにあげようと思っていると、最後の最後にマユコに奪われる。でもなんだかんだでみんないい商品を選んでいたみたいで、それぞれ納得のいくものが手に入ったのではないかと思う。

次はカップケーキがキッチンに準備してあり、順にキッチンに入ってクリームを塗りデコレーションを自分で行っていく。全員終わり再集合すると、歌を歌ってケーキを食べる。甘い。でもおいしかった。ちょうどホストファミリーの迎えも集まりだしたので、ちょうどいいタイミングで解散。この後、ほとんどの生徒がタマキとリノのステイしている家のプールに遊びに行くことになっており、特に男子はテンションがあがっている。あんまりはしゃぎすぎて迷惑かけなければいいが...。

 

マンティカ レポート 8月17日(金)

 今日はいよいよ "Sayonara Party" の日。アメリカでの生活も、いよいよ終わりが近づいていることを感じさせるイベントである。みんなそれぞれ複雑な心境でスタディセンターへと集まる。みんなホストファミリーには感謝をしているから、一生懸命頑張ってしっかりともてなしたい、でもこれが終わるとここでの生活がほぼ終了するのでまだやりたくない。ホント複雑。しかし朝から問題発生。女の子何人かで日本料理をふるまう予定だったが、突然それはしないでくれと。「料理は十分に注文をしているし、子供たちが作ろうと計画している食事はアメリカ人には合わない」。それでも子供たちの気持ちをくんでほしかったが、どうにも通じなかった。それを生徒に伝えると本当に残念そうだった。自分の交渉術のなさが悔しかった。気を取り直して、時間が空いた生徒たちで部屋の飾り付け用に折り紙を切り、輪っかを作りつなげていく。男子はヤスを中心に歌の練習に励んでいる。誰にも相手をしてもらえないクリスタが、退屈そうに輪っか作りを眺めている。そのうちみんな飾り作りにも飽きて、それぞれがセレモニーで行う出し物の練習を始める。歌・そろばん・マジック・サッカー・ピアノ・ゲーム、みんな少しでも良くしようと、いろいろなアイデアを出している。

途中でMNCCのスタッフの方も準備状況を見に来る。生徒はみんなスタッフの方たちが大好きなので、来てもらったことを本当に喜んでいる。ただスタッフの方々は、午後から今日日本に帰る別グループを見送りにどっかの空港に行かなければいけないので、夜は見ることができないそうだ。残念。生徒たちも寂しそう。でもなんとか古江さんが交渉して、彼だけでも残れることになったので本当にみんな喜んでいた。昼食をはさみ午後からはみんなで協力して、会場準備。ホストファミリーと食事を行う会場、日本のことを紹介するアクティビティールーム、みんなが出し物を行うセレモニールーム。それぞれ手分けをして準備を進めていく。最初はきびきび動いていたが、特に中学生は1時間としないうち、集中力が切れ始めた。日本の紹介部屋で、お菓子コーナーでつまみ食いばかりしている奴もいる。俺も食べたかった〜。

4時ごろだいたい準備が終わり、そこからセレモニー時の打ち合わせを少し行い、あとはまた各自練習。6時ちょっと前から徐々にホストファミリーが集まりだす。入り口付近で女の子たちが出迎えてくれている。6時15分から食事。中華料理だ。結構おいしい、けれども量が多すぎてどのテーブルも完食できていないようだ。食事が終わるとアクティビティールームに移動し、日本的なものの紹介を行う。一番人気はお菓子コーナー。みんな遠慮なく好き放題に取っていく。折り紙コーナーも人気。昔遊びコーナーは小さい子供たちが楽しんでいた。習字コーナーでは、カードに自分の名前を漢字やカタカナで書いてもらい、それをネームタグに入れ、それを嬉しそうに首にかけている。すごく盛り上がっているが、時間もおしているので、セレモニールームへ移動。ここからみんなの出し物が始まる。まずはショウタロウのマジック。つかみはオッケーって感じ。次は前田兄弟の空手。これもなかなかの迫力。チエコ・マリのそろばん対コウヘイ・リュウ・カズの計算対決。コウヘイずるして会場からブーイング!キョウスケ・ショウタ・マサカズによるリフティング大会。なかなか技が決まらないが、会場は盛り上げてくれる。マユコ・ミサト・ハナコ・ラン・タマキによるじゃんけん大会。みんな楽しく参加してくれた。オリビア家強し!カオルのピアノ。かっこよかった〜。男子全員による「桜坂」と「カントリーロード」の熱唱。感動的。コトネ・チエコ・マリ・リノ・ラン・タマキ・ルミ・アイによる歌。オリジナルソングが超感動的!

それぞれの出し物に、ホストファミリーたちは、上手くいこうがいくまいが、一生懸命応えてくれる。こういうところは非常に大好きだ。チャレンジすることの大切さを知っているからこそ、それを行う人を称える気持ちも強いんだろう。出し物が終わると、それぞれが作成したホストファミリーへの贈り物を家庭ごとに送り、修了書のようなものをもらう。何人かは涙ながらの感動のシーンだ。そのあとボスが出てきて、プログラムの通しての感想というかまとめの言葉。ずっとこのプロジェクトに加わっている人だし、いろいろな国からホームステイを受け入れている人だが、このグループのことを非常に褒めてくれていた。もちろんアメリカ人流の誇張した表現も含まれているだろうが、「今までになく本当に最高だった」という言葉をいただいた。

最後は、日曜日にアフガンへと発つショウタのホストファザーの無事とその家族の幸せを祈ってのお祈り。言っていることはなんとなくしか分からないが、みんな雰囲気で感じ取ることができ、何よりもショウタの涙につられて、何人ももらい泣き。感動的にパーティーは終了していく。準備や練習などいろいろ大変だったが、ホストファミリーも喜んでくれたし、生徒たちもやりきった顔をしている。非常にいいパーティーだったと思う。残りは土日を含めあと4日。アメリカを、そしてホストファミリーと離れる寂しさが、みんなどんどん強くなってきている。でも、だからこそ残り少ないアメリカでの日々を充実させたものにしてほしい。

 

  さよならパーティーも終わり、残すは今日と明日の旅立ちだけとなった。今日は午前中授業、午後はゲームとなっていた。が、ショウタがオリビアに公園でスポーツをしたいと申し出たら、「いいよ」ということだったので、近くの公園に移動し、スポーツをしたりゆっくりおしゃべりをしたりと、午前中はのんびり過ごした。

スタディセンターへと戻ってきてお昼ご飯を食べ、午後からはアメリカのゲームで遊ぶ時間。ウノやジェンガのような定番のゲームから、日本では見たことのないようなゲーム。ホストファミリーのマザー・ファザー・子供たちも混ざって、楽しくいろいろなゲームをやってみる。結構楽しいもんだ。
そしてラスト1時間は最後の授業。ここはまじめに、アメリカ人にもグループに混ざってもらい、世界の平和やお互いの国について、相手の主張を聞いたり、自分の意見を述べたりする時間。ここで考えさせられたのは、アメリカの子供たちは自分の考えをしっかりと持っているということ。日本の同じくらいの年の子が、こんなに何に対しても自分の考えを言えるだろうか? そこは悔しいが見習わなければと思った。

そして最後の授業も終わる。残すは明日だけとなった。みんな帰りを惜しんでいる。明日会えない人たちもおり、特にその人たちとは念入りにお別れのあいさつをしている。いよいよ最後なんだな〜というのが、じわじわと実感としてわいてくる。「明日は出発か〜」と思うとものすごく寂しくなる。

 

マンティカ レポート 8月21日(火)-23日(木)

 いよいよ最終日である。寂しさがこみあげてくる。と、言いたいたところだが、集合時間が昼の1:30で意外と時間が余ってそわそわしている。荷造り終わっているのに朝早く目が覚め、何をやっていいのか分からない。この微妙な空気いやだな〜。11時頃からアメリカでの最後の昼食に向かう。最後だから何でもいいよっ、と言われたので大好きなレストランのアップルビーズに行く。最後なので当然遠慮することなく、一番高いステーキをいただく。分厚くておなかにガツンと響く、おいしい肉だ。満足!

その後スタディセンターへと向かう。少しずつ集まり始める。もう泣いている生徒もいる。ここでお別れになる人、空港までついてくる人、様々に分かれている。ここでお別れとなる家族とは念入りに、感謝の言葉を伝えお別れのあいさつをする。そこの家庭にステイしていた子はやはり悲しそうだ。最後の記念写真を撮り、いよいよバスへ乗り込む。とうとうマンティカを離れる瞬間だ。いろいろなことが思い出される。寂しいものだ。しばらくバスを走らせ、サンフランシスコ空港に到着。思っていたより早く着いたが、駐車場の問題で警察まで出てきてちょっとしたゴタゴタがあった。問題も解決し、バスを降り出発の手続きを行う。ついてきた家族たちの表情もだんだん悲しげなものになっていく。スーツケースを預け、いよいよお別れのとき。涙を流しながらみんなとハグをして言葉を交わしていく。みんな名残惜しくてなかなか前に進めない。ぎりぎりまで時間を使い別れを済ませ、出国の審査のゲートに入っていく。ここで家族たちとは完全なお別れである。その後搭乗口を確認し、しばしの自由時間。自分はこの時間を利用してお土産を買いまくる。同行している古江さんもあきれるほどの土産の多さ。その時間も終わりいよいよ飛行機へ乗り込む。そしていよいよ離陸。とうとうアメリカと本当にお別れである。長かったような短かったような、なんとも感慨深い1ヶ月であった。

本当にこの1ヶ月いろいろなことがあった。それもいよいよ終わるのか〜と飛行機の中でしばし、思い出に浸っていると、そこからまた大変。39度の熱が出る生徒がいるは、腹が痛いと言って泣き出す生徒はいるは、またあっちでは胃が痛い、頭が痛い、こっちでは吐き気がする、乗り物酔いした、など次から次に具合が悪くなる奴が続出。日本までの11時間あっちに行きこっちに行き、アテンダントに薬を準備してもらったり氷を持ってきてもらったり、実はこの飛行機の中が一番忙しかったのではないかと思われるフライトだった。日本が近づくにつれ、熱も少しずつ下がっていった。薬や氷、冷えピタなど、使えるものは使いまくった効果が表れたようだ。最終的には37.4度まで下がったのでちょっと安心。腹痛の生徒も隣の席を奪い、しばらく横になってひと眠りすると、完全にではないが痛みも少しは引いたようだ。

そして羽田に到着。日本時間は夜の11時近く。今日はこのままホテルで一泊。それぞれ部屋に入り、やっとこさゆっくりできる時間ができた。腹も空いていたので、ルームサービスで食べ物を自分だけ注文することに。久々の日本の食事。どれにするか悩む。寿司、かつ丼、そば、うどんなどどれも食べたい。が、ここはやっぱり寿司だろう。おいしくいただいた後は、レポートを夜中1:30まで頑張ったが、どうにも眠くなったのでしばし睡眠。ちょうど3時間で目を覚まし、それから再びレポート書き。6時半になったので、「そろそろみんな起きて朝食食べにくる時間だろう。早めに行って寝ぼけた顔を写真に撮ってやろう」と意気込み会場に行くと、なんとほとんどの奴がもういるし! 聞けば5時のオープンと同時にやってきてずっと食べていたそうだ。ビックリ。ちょっと悔しかった。

朝食を終えるとチェックアウトをし、国内線の場所まで移動。荷物を預けここでそれぞれの帰る場所に分かれることになる。リノはここで完全にさようなら。長崎方面のタマキとランも搭乗口が逆方向なのでさようなら。熊本方面は佐賀方面と搭乗口が隣同士なのでまだしばらく話す時間もあった。しかしいよいよお別れのとき。佐賀方面が先に飛行機へ搭乗。ゲートで見送る熊本組に見送られ、飛行機に乗り込む。アメリカ−日本間に比べればあっという間のフライトが終わり、福岡空港に到着。出口に向かう途中で迎えに来てある保護者の顔が見える。スーツケースを受け取りちょっと話をしていよいよ親さんの待つ場所へ。みんな無事に帰ってくることができた。やっとこさ終了。なが〜い1ヶ月だった。楽しいことや大変なこともたくさんあったけど、とても思い出に残る1ヶ月となった。この1ヶ月で学んだことを、今後みんながどのように自分の人生に生かしていくのかが大いに楽しみである。みんなこれからもがんばってね。

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