MNCCスタッフによる活動写真・動画と、引率者による文章レポートを掲載します。上記バナーをクリックしてご覧ください。

 
レポート更新情報
更新日
期 間

8月05日

8月16日

8月19日

 羽田空港で、鹿児島県以外の参加者と初めて対面した。人当たりのよい子どもたちばかりで、とても親しみやすさを覚えた。出国手続きの際や、その後の集合と集合写真のポジション取りを決めるときなど、素早く行動してくれたので非常に助かった。日本を出る頃には、参加者全員がお互いに話をしているほど打ち解けている様子だった。サンフランシスコ空港に到着し、飛行機を降りたときに日本との雰囲気の違いを感じ、ちょっとした緊張感がグループに漂っていたが、バスに乗って移動が始まると、窓の外を流れる景色に感動しながら懸命に写真を撮っていた。ホストファミリーとの対面が近付くにつれて、不安と期待が入り混じった表情を浮かべていたが、その瞬間になると、皆ほっとしていたように見えた。 これからの三週間で、きっといい経験をしてくれる、そんな印象を持った初日だった。

 

バレースプリングス レポート 7月31日(日)

  今日はアメリカ時間の日曜日で、各自がそれぞれのホストファミリーと過ごした。私は朝ホストマザーと一緒に庭を見て回った。とても広く、まるで牧場のような庭を歩きながら、植えられている草花を見て、それぞれに関するエピソードを聞いた。その話から感じたことは、人生を楽しんでいるのだということだ。ホストファミリーが現在の家に引っ越してきてから20年になるそうだが、その間に荒れていたところを少しずつ庭と呼べるものに変えてきた。少しずつ変わっていくことがとても楽しく、その変化をありがたく思っていると話してくれた。時間をかけてゆっくりと自分の思い描くものにしていくのが幸せだという言葉に、人も同じだと感じた。日本と比べ、時間の流れがゆっくりでゆとりがある雰囲気の中で生活をすると、今まで気付かなかったことに気付くことができる。子どもたちも、単なる日米の違いだけでなく、新しい考え方に気付いてくれるだろうと感じた。

 

バレースプリングス レポート 8月1日(月)

  今日は初めての平日で、最初の授業が行われた。九時から授業が始まるのだが、八時半に学校に着き、教室の様子を見に行くと、ある生徒が早く来て設営をしている姿を目にした。しかし、授業で必要なものをTCが運んでいるときに、率先して手伝おうという生徒はほとんどいなかった。週末の出来事をお互いに話し、仲良く楽しい時間を過ごすのはいいことだが、あまり浮かれてもらっても困る。そこで、授業の前に二つのことを話した。『我々はお客様ではない』ということと、『誰かが前に立って話し始めたら、きちんと聞く』ということ。出発前のオリエンテーションでも言ったことだが、思い出させる意味も含めて、そういう話をした。それから後の時間は、それぞれがしっかりと行動し、授業もきちんと聞いている様子だった。休み時間にはバスケットボールをしたり、プラムを食べたりしながら、仲良く話をしている姿が見られ、とても嬉しい気持ちと安心した気持ちになった。日誌を読むと、ここでの生活に対してかなりポジティブな印象を持った生徒が多いようなので、楽しく充実した毎日を送るためにはメリハリが必要だと感じた。

 

バレースプリングス レポート 8月2日(火)

 今日の授業は貨幣についての学習と、スキット(寸劇)を行った。日本と異なり、少人数(16人の2グループ)で授業を受けているため、一人一人の子どもたちに目を配ることができる。全ての内容を英語で聞き取らなければならないため、かなり苦労しているようだが、子どもたち同士で協力し合い、話し合いながら理解している姿を見ると、もがきながらも成長したいという強い気持ちが伝わってくる。その様子を見ていると、とても嬉しく感じる。また、午後には病院を訪問し、かなり年配の人々と触れ合った。話される英語も聞き取りづらく、年齢もかなり離れているため、どのような展開になるのか少し不安もあった。しかし、ちょっと指示をすると、子どもたちは率先して動き、積極的にコミュニケーションをとっていた。驚きながらも、その姿に感動すら覚えた。急遽、最後に全員で歌を歌うことになり、『かえるのうた』を輪唱した(TCが「日本の別れの歌を彼らが歌います」と言ったときにはかなり焦った。子どもたちはその発言が聞き取れなかったらしく、都合がよかった)。今日一日で感じたことは、『子どもたちに手を貸しすぎないほうがいい』ということだった。これからも、彼ら自身で考えて動けるように、指示や助けはできる限り少なくしたいと思った。

 

  今日は,サンフランシスコへの一日研修だった。いつもより集合時間が早かったため,朝には眠そうな顔をしている子どもたちもいた。朝8時に出発し,昼の11時にゴールデン・ゲート・ブリッジに到着した。3時間というバスでの長時間移動だったが,子どもたちは談笑しながらその時間を楽しんでいる様子だった。ゴールデン・ゲート・ブリッジを歩いて渡ったのだが,橋なのにかなりの距離があることと気温の低さに驚いた。また,観光客や地元のサイクリストがかなり多く,混雑していた(『平日の昼間に趣味の時間が持てるなんて…』と個人的にちょっと羨ましく思ってしまった)。橋を渡っている間も,談笑したり写真を撮ったりしながら楽しんでいた。渡り終わると集合写真を撮影し,バスに乗った。昼食を取る場所が次の目的地だったのだが,バスに乗るや否や一斉にbag lunchを食べ始め,移動中に食べ終わってしまったため,予定を変更して,すぐにPier 39に行くことになった。そこにはショッピングを楽しむ人々がたくさんいて,自由時間になると子どもたちも同化していた。少しずつアメリカでの生活にも慣れてきて,買い物も自分たちだけでできるようになってきたので,頼もしく思った。

 

バレースプリングス レポート 8月4日(木)

  午前中はいつもどおり授業があった。アメリカと日本の高校生活の違いや発音に関するもの,文法に関するものを教わっていた。特に発音に関しては,"th"の発音と,"l"と"r"の発音の違いを重点的に扱い,生活の中で必要性を感じたようで,練習のときには一生懸命取り組んでいる姿が見られた。"th"の音を出すときには舌を噛むのだが,それをTCのTerryと向き合ってやっているところは,二人とも『あっかんべ』をし合っているように見えた。

午後には,地元の高校を訪問した。生徒会役員の生徒たちの案内で,学校の施設を案内してもらい,授業を参観することもできた。普段の授業や生活では,少しゆっくりめに話される英語を聞いているが,実際の授業では当然のことながら,自然なスピードで話されるため,ほとんど聞き取れなかったと言っていた。しかし,海外ドラマに出てくるような環境とアメリカ人の高校生を間近に見ることができて,とても楽しんでいる様子だった(「アメリカの高校に行きたい」と言い出した子もいたが,どうすることやら…)。何よりもテンションが上がっていたのは,男子がアメリカ人の女の子に話しかけるときと,女子がかっこいいアメリカ人を見つけたときだった。遠くで見ながら,「若いなぁ。自分も昔はああだったかなぁ」とか思っていた。 とにかく,刺激的ないい経験になったと感じた。

 

バレースプリングス レポート 8月5日(金)

  今日の午前の授業は,国民の祝日について知るというものだった。午後には,そこで出てきた祝日を実際に体験してみようという流れになっていた。まずはどんな祝日があるのかを知り,それぞれが設定された経緯や意味を学んでいた。彼ら(特に中学生)にとっては,やはり使われている語彙が難しく,話されることを理解するにも文法的な知識や背景知識が圧倒的に足りない様子である。しかし,TCに頼まれたとき以外は訳して伝えないことになっているし,自分たちで乗り越えてほしいという思いもあり,ほとんど授業には介入していない。TCも楽しい雰囲気を作り出し,分かりやすい説明をしようとしているのが伝わってくる。それにも関わらず,生活に対する慣れと「どうせ難しくて聞き取れないし」という諦めに近い気持ちから,私語が目立つようになってきた。若干名だが,『誰かが「Listen」と言ったら,必ず耳を傾けるように』という約束事も守れない子どもも出てきた。

午後の活動は,午前中に習った休日にどういうことをするかを体験するものだった。ハロウィーン,独立記念日,クリスマス,感謝祭,バレンタイン,イースターに分かれて,色々なものを作って各自楽しんでいるようだった。しかし,Terryが指示を出しているにも関わらず,それを聞かずに話している姿が見受けられた。この状態は良くないと思い,授業が終了した後に,Terryから許可をもらって話をする機会を持った。『ここに来た目的をもう一度思い出してほしい』ということと,『メリハリのある行動をしてほしい』ということを話した。次に彼らと顔を合わせるのは月曜日になるが,このホームステイが有意義なものになるよう,一人一人の意識が変わってくれることを期待している。

 

  今日は自分自身が時間ギリギリに教室に着いた。金曜日に机や椅子などを全て片付けたため,また設営をするよう呼びかけないといけないかなぁと思っていたが,すでにセットされていた。気持ちが少し伝わったかなぁと思い,嬉しかった。午前中はいつものように授業だった。Terryの話を聞こうとする姿勢が見られて,またちょっとだけ嬉しくなった。授業の内容は,Welcome to the neighborhoodというセクションで,自分の近所のことを紹介するときに使う表現を学んだ。neighborsやoutsideといった,子どもたちになじみのある言葉や,suburbやtwo-story homeといった,あまりなじみのない言葉が出てきて,実生活で使うための語彙を学んでいるのだと改めて感じた。

午後からはBig Treeという世界一大きな樹を見に行った。その周辺には大きな樹がたくさんあり,森の中を歩く前からスケールの大きさを感じた。子どもたちの顔より大きな松ぼっくりが落ちていたりして,手にとって顔の横に並べたりしていた。世界一を見に,いざ森の中へ。どれが一番大きいんだろうと周りを見回しながら歩くこと1時間半。どれが世界一か分からなかった…大きな樹がたくさんあって,見た目では判断できず…子どもたちからも「結局,どれが世界一だったんですか」と聞かれ,「自分の目で見て一番大きかったと思ったやつ」って言うしかなかった。でも,自然の中を歩けて,気持ちがリフレッシュした。

 

バレースプリングス レポート 8月9日(火)

   今日は午前中に2つの小学校を訪問し,午後から授業という流れだった。最初の小学校では,6つのグループに分かれて,それぞれの教室で日本の文化を紹介した。折り紙を教えている子が一番多く,紙飛行機を作ってみたり,鶴を折ってみたりしていた。他には漢字を教えたり,簡単な日本語を教えたりしているようだった。小さい子が好きな子どもが多く,教える立場で苦戦しながらも,地元の小学生と交流して,とても楽しかったと言っていた。

2つめの学校には幼稚園児もいて,紙飛行機を作り終わるとすぐに外でそれを投げて遊んでいるところもあった。とにかくうちの子どもたちが一生懸命交流を図ろうとしていたので,地元の子どもたちも積極的にコミュニケーションを取ろうとしてくれていた。小学校を後にするころには,「日本語の教師としてアメリカで働きたい」とか,「何の教科でもいいから,アメリカで教師をしたい」などといった発言が聞こえてきた(夢は大きく持っていたほうがいいですよね)。午後は教会の教室に戻っていつもの授業だったが,午前中に体力を使いすぎたことと,2時間連続の授業だったこともあり,集中力が切れてしまう子もいた。授業の内容は,Fashion Funというタイトルで,様々なタイプや柄の表現を学ぶというものだった。洋服を着た人の絵を書き,その人に名前をつけたうえで,絵を見せながら着ている服の説明を英語で行うという活動もあった。絵や服に個性が表れていて,見ていて面白かった。

 

バレースプリングス レポート 8月10日(水)

   今日は一日研修の日。サクラメントという街に行った。バレースプリングスとは異なった雰囲気を持っている街で,都会の香りがするところだった。バスで移動すること1時間半。サクラメントの議事堂に到着。歴史的な建物で,そのスケールの大きさに驚嘆していた。入り口の前に立って写真を撮ってみたり,なぜか玄関の前にいたガードマンと一緒に写真をとってみたり…(子どもたちが写真を撮るときだけは,私が人気者になります。カメラマンとして…) いざ中に入ろうとすると,セキュリティーチェックが始まった。空港と同じような感じで荷物検査などがあり,かなり厳重だった。それを抜けるときれいで大きなフロアが広がっていた。中に入る前に,Terryが課題を出していて,それをみんな一生懸命探していた。とにかく広くて,歩き疲れた子どもたちが,地下の売店で休んでいる姿もあった。結局,課題の全部を探しきれた子どもはいなかったようだった。

また,バスに乗り込み,今度はオールドサクラメントというところに行った。昔ながらの雰囲気が残る街並みで,たくさんのお店が軒を連ねていた。11時40分頃から3時半までの自由時間が与えられた。多くの子どもたちが最初に向かったのは,昼食を取るための食べ物屋だった。私とホストブラザーのJack,数名の女の子は,fish & chipsという料理を同じ店で注文した。食べ物が出てくるのに30分ぐらいかかり,昼食を食べるのに約1時間かかってしまった(おおらかな国ですよね。心のゆとりは大切です)。その後,思い思いのお店を回り,買い物の時間が終了した。「まだ買い足りない」「ずっとここにいたい」などの声が女子から聞こえてきて,女の子っていつから買い物好きになるんだろうなんて考えた。とにかく楽しい一日になったようだ。

 

バレースプリングス レポート 8月11日(木)

  今日は午後からB.B.Q & poolがあるということで,午前中の授業は少し短めだった。『もし$1,000持ってたら』というテーマの作文を宿題として課していたので,授業の最初で何人かに発表させていたが,誰一人として「寄付する」と書いた子はいなかった。残念…(一番多かったのは「服を買う」だった。そんなにたくさん買わなくても…) 授業で扱った内容は,スポーツに関する言葉だった(皮肉にも,私が両足捻挫をしてしまっており,実にタイムリーな話題となってしまった)。体の各部位や怪我したときの表現の仕方などを学び,そのあとに,ちょっとした活動をした。活動の内容は,円になり,ボールを持っている人が何のスポーツをしている最中にどの部位を怪我したのかを言って,次の人にボールをパスするというもので,一度使われたスポーツや体の部位は使えないというルールだった。考えながら,かつ楽しみながら取り組んでいた。発音を学ぶ時間もあり,"l"と"r"の違いを取り扱っていた。日本人にとっては最も難しいものであり,何回でも意識的に学ぶ必要がある音だと感じた。

授業が終わると,近くのクラブハウスに移動して,プールを楽しんだ。クラブ会員の人なら無料で使用でき,友人を連れてきてもかまわないという条件らしく,きっと日本とは異なっているのだろうと感じた(クラブ会員にならないと使用できないところに行ったことがないため,勝手に異なると思っています。同じだったらすいません)。多くの子どもたちは,まさに『水を得た魚』状態で,休憩したり食べ物を食べたりしながらも,12時〜15時半までプールに入りっぱなし。日が暮れるのは20時頃で,雲ひとつない青空がずっと続いているため,プールの中は天国のよう。楽しそうに泳ぐ彼らをプールサイドから見ているだけで,何だか私も楽しい気分になれた。子どもたちが遊んでいる間,Terryの息子がずっと食べ物を作ってくれていた(私と同い年で,身長と体重が私の倍ぐらいあるような人でした)。そういうところを見ていると,色々な人の支えがあることに改めて気付き,感謝の気持ちが心から湧いてきた。

 

バレースプリングス レポート 8月12日(金)

   今日はガレージセールの日。子どもたちが日本から持ち寄ったものと,ホストファミリーから寄付されたもの,あとは,ドリンクとホットドッグを売って,アメリカから日本への交換留学生の支援金にしようという目的で開催するものである。集まったものの中には,洋服などといったアメリカでも手に入るものや,陶器などといった日本を象徴するものなど色々あった。日本的なものは人通りの多い通り沿いに並べ,ホットドッグなどは少し奥まったところに設置した。

10時にオープンして,最初に売れたのは扇子だった。やはり扇子は芸術的な要素も含んでいるため,アメリカ人の目を引くのだろうと思った。その他に早く売れたのは,浴衣や着物の帯,漢字が書かれたTシャツだった(ただ,Tシャツは日本で言うOサイズじゃないと,アメリカ人の体には合わないようで,日本のMサイズでは売れなかった)。車道に面したところでは,かわいい客引きが一生懸命呼びかけていて,そのおかげで何人かが商品を見に来てくれた。それから13時頃まで人通りの多いところで店を構えていたが,商品が少なくなってきたことと,スーパーの駐車場でセールスをしていたため,早々に片付けて,ホットドッグの隣に設置しなおした。が,とにかく客が来ない。客引きは頑張っていたのだが,停まってくれる車は少なかった。それでも,何人かは停まってくれ,商品は買わなくても,寄付をしてくれる人もいた。アメリカ人は心が広いなぁと感じた。15時半まで店を開けておく予定だったが,あまりにも人が来なかったため,予定を変更して13時半には店を閉めた。今日の予定はガレージセールだけの予定だったのだが(少なくとも予定表にはそれしか書いてなかったのだが)、片づけが14時頃に終わると,そこから急遽授業をすることになった。さすがに子どもたちにも疲れの色が見えていたのと,教科書の準備と心の準備ができていなかったので,集中力が続かなかったようで…twisterというゲームをした。それは楽しんでいたようだった。とにかくガレージセールをする中で,コミュニケーションの大切さを学べたのではないかと思う。

 

バレースプリングス レポート 8月15日(月)

   今日はサヨナラパーティーの前日ということで,終日準備をした。まずは,サヨナラパーティーでホストファミリーに渡すプレゼントを作った。手作りのフォトフレームにそれぞれの写真を入れて,メッセージを裏に貼り付けるというものだった。小さなカードにメッセージを書くのだが,1枚では足りずに2枚使って感謝の気持ちを表している子もいた。それを見ると,この約3週間がどれだけ密度の濃いものだったのかが伝わってきた。

それが終わると,サヨナラパーティーでの出し物について,それぞれ話し合いをさせた。何日か前に,いくつかのグループを作らせて,何をするかを大体決めていたので,ある程度細かいところの話をしていたようだった。ちなみに,展示発表とステージ発表の2部門があり,展示には,日本食(日本のお菓子を含む),折り紙,習字,日本語教室,着付けがあり,ステージには,サッカーのリフティング,合気道の槍のデモンストレーション,パフォーマンス部門があった。当日,パーティーがスムーズに進行すればいいが…。その後に,ソーラン節の練習をした。サヨナラパーティーでソーランを踊ることは出発前から決めていたが,実際に踊りの練習をするのは今日が初。何人かは知っている子もいたので,その子たちを先生役にして,2つのグループに分けた。1つのグループが前半を,もう1つが後半を踊ることにして,振りを覚える負担を軽減した。一生懸命練習していて,練習開始から1時間ほど経った頃には,概ね覚えたという子が結構いた(若いって素晴らしいなと思いました)。準備の時間がなかなか取れない中で,どれだけのことができるかわからないが,できる限りのことはやって本番を迎えたいと思った。

 

バレースプリングス レポート 8月16日(火)

   今日は帰国の前日。午前中はサヨナラパーティーの準備で,午後からは公園でレクレーションという流れになっていた。まず最初にやったことは会場設営と展示の準備だった。机と椅子を並べて,あとはそれぞれの展示場所の準備をした。このときに一番大変だったのが,日本食のグループ。午後からは教室に入れないということもあって,午前中に調理を済ませなければならなかった。肉じゃがとカレー,フルーツポンチというメニューだったが,作る量がかなり多いため,ご飯を炊くのも一苦労…ずっと働きっぱなしで頑張っている姿を見て,何か嬉しかった。あとは,説明を英語でする必要がある所は,前もって考えておくよう指示したのだが,英文を見せに来ない…果たして本当に考えているんだろうかと一抹の不安がよぎった。

その後,全員集めてソーランの練習を…と思っていたら,このステイ中に訪れたそれぞれの場所にThank you カードを渡しに行くということで,6人が引き抜かれ,日本食グループも準備にてんやわんや…さらに折り紙グループもゲストにあげられるだけの折り紙を作るので手一杯。まともにソーランの練習ができなかった(私の計算ミスです…)。これはまずい…

そんなこんなで午後になり,近くの公園に行った。そこで最初にやったのは,水風船トス。2人で向き合い,水風船を投げて割れないようにキャッチする。すこしずつ距離を離していき,最後まで割れなかったペアにはご褒美があるというものだった。褒美があると熱が入るみたいで,いいのか悪いのか,このステイ中で一番の懸命さが見られた。次にやったのは、二人三脚。これも褒美を賭けて,白熱したレースが展開された。次は,水風船戦争。一人2個ずつ水風船を持ち,誰かに当てる。最後まで濡れなかった人が勝ちというものだった。懸命に走り回る子や,最後まで水風船を隠し持って獲物が来るのをじっと待っている子など,ちょっと性格が垣間見えた。(私も参加を求められましたが,怪我して走れないのと,10個ぐらい当てられそうだったので,辞退してみました…)最後に凍り鬼をして終了。公園で楽しそうに遊んでいる姿を見ると心が癒された。

そして,ついにサヨナラパーティーの時間が来た。各ホストファミリーにはプログラムを配布していて,『5時半から6時半までフリータイム』と書いていたため,司会の進行を待たずして各ブースを回っていた。しまった…とりあえず,一度席についてもらうよう,司会からアナウンスをいれ,改めてフリータイムスタート。日本食に長蛇の列。その他のブースもたくさんの人がいて,懸命に対応していた。しばらくすると,「〜って英語でどう言うんですか」という質問が続出。やはり恐れていた事態が…とりあえず部屋全体を回りながらヘルプに入った。

なんとかフリータイムを乗り切ると,次は全員でゲームをする時間だった。『日本クイズ』と『フルーツバスケット(someone who)』の2つをやった。クイズのほうは何とかなったが,フルーツバスケットはルールの説明にだいぶ苦労していた。ゲーム司会者の2人がかなり頑張っていたのだが,しんどそうなのを見かねて,多少ヘルプに入った。最後のほうでようやくゲームのルールが理解できたようだった(5,6回やったのですが,うまくいったのは最後の1,2回だけでした)。

その後,個人のステージ発表が無難に(?)終わり,ソーラン節へと移っていった。一番の見せ場でもあり,一番の不安要素でもあり…とりあえず,私のほうでソーラン節の簡単な説明を行い,その後に踊りがスタートした。まずは前半グループ。最初に難しいところがあり,そこで少しミスがあったものの躍動感とエネルギーに溢れる素晴らしい出来だった。後半グループと入れ替わり,踊りは続いていく。後半グループも前半グループに勝らずとも劣らない踊りを見せてくれた。結果,大成功。あれだけの時間で,よくここまでできるものだと心から感心した。

最後に,ホストファミリーにプレゼントを渡す時間になった。ソーランで着たはっぴと写真をひとりずつそれぞれのホストファミリーに渡した。泣く子多数。その姿を見ていると,このステイが本当にいいものだったということがはっきりと分かり,また,ホストファミリーの子どもたちに対する愛情と,子どもたちのホストファミリーに対する愛情を強く感じた。最高の一日だった。

 

 

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