アメリカの小学校(わんぱく留学)・中学校(ジュニア留学)に、体験入学し、現地の児童と一緒に授業を受ける小学生のためのホームステイプログラムの現地からの活動報告です。

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2009年度 わんぱく留学/ジュニア留学 活動報告 


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Foresthill 活動レポート 04月03日-04日 【写真】

出発の朝です。朝5時45分に消防署に集合しました。まだ薄暗く、少し肌寒い朝でした。集合時間が早かったので、寝坊する子がいないか少し心配していましたが、全員がきっちり時間通りに集合し、デイナ先生とドリーさん(到着日にもサンフランシスコからの送迎を手伝ってくださった方です)の2台の車に乗り込みました。送ってきてくれたホストファミリーたちと話をしましたが、全員のホストファミリーが「本当に素晴らしい子どもたちだった。この子たちとさよならするのは、とてもさみしい」と言っていました。しかし、子どもたちはまだ小学生。「別れ」ということにピンと来ていないのか、普段の登校時に別れる時と同じように「バ〜イ」と笑顔で別れていました。

朝の通勤ラッシュで渋滞に巻き込まれるのではないだろうかという心配をよそに、車はCarpool Lane(カープールレーン:2人とか3人とか決められた人数以上の人間が同乗している車は、センターラインに一番近い特別なレーンを走ることができます)を利用したため、とてもスムーズに進み、8時30分頃にはサンフランシスコ国際空港へ到着しました。スーツケースの重量オーバーの子がいて(実は私も!)荷物の中身を出して制限重量内におさめたり、といったトラブルはあったものの、なんとかチェックインを済ませることができました。セキュリティーチェックの前で、デイナ先生とはお別れ。女の子たちは先生とハグしていましたが、男子は昨日の夜からハグを拒否し続けていたので、ハイタッチをして別れました。デイナ先生は、泣きそうになっていました。とても素敵な先生でした。搭乗口で集合時間を決め、30分ほどの自由時間を設けました。水を買ったり、お菓子を買ったり、アメリカが真中にのっている世界地図を買ったり、今では買い物も私の助けなど必要とせず、なんなくやってのけるようになりました。搭乗時間になって飛行機に乗り込み、約11時間のフライトで成田国際空港へ。Foresthillグループのみんなは、飛行機の中でも静かに過ごすことができました。成田では、入国審査を済ませた後、ターンテーブルでスーツケースを受け取り、税関を通過。そして、羽田空港行きの貸切バスへ乗り込みました。約70分のバスの旅で、眠ってしまう子もいるかなと思っていたのですが、みんな元気いっぱいに全員での最後の時間を楽しんでいました。

羽田空港到着後は、チェックイン、セキュリティーチェックを済ませ、それぞれの搭乗口まで送って行き、ここでみんなとさよならしました。

この10日間で、子どもたちは何を思い、何を感じ、何を学んだのでしょうか。引率した者としては、このアメリカでの10日間が、この子たちの将来にプラスに作用することを祈るばかりです。 保護者の皆様、大切なお子様を、弊社を信頼して預けていただき、ご協力いただきましたこと、心より感謝申し上げます。お子さんたちは、不安な夜も、わくわくする朝も、言葉の壁も、いろんなことを体験して帰ってきました。みんな一生懸命で、素晴らしいお子さんだと思います。ありがとうございました。

フォレストヒルグループのみんな、ホストファミリーにはお礼の手紙を書いてくださいね。せっかく出会った人たちなのですから、これから、みんなが大人になっても、ずっと、ホストファミリーと仲良くしてほしいと思います。みんな、時にはきびしくしかったこともあったけど、みんなとフォレストヒルで生活できて、本当に楽しかったよ。また、いつか、みんなと会えるのを楽しみにしています。元気でね!

 

Foresthill 活動レポート 04月02日 【写真】

とうとう学校最終日です。今日も快晴、昨日よりは少し風が冷たく感じましたが、青い空がどこまでも広がっています。私たちが到着する数日前の日曜日に雪がふり、私たちが去った後の日曜日には、また雪がふると天気予報で言っています。私たちがいる間は、晴天が続き、昼間は半そでになるくらいの気候に恵まれました。きっと、私たちの中に、「晴れ男」か「晴れ女」がいるのでしょう。もしかしたら、私かも。

今日の午前中は、2年生のクラスに参加しました。このクラスでは、今、恐竜について学んでいるところです。教室には、さまざまな恐竜についての本や写真、化石などが置かれていました。今日私たちに与えられた課題は、恐竜の形をペンでなぞって、それに色を塗り、模型を作ることでした。このクラスのみんなは、もうすでにこの模型を作り終わっていて、教室には色とりどりの恐竜がつるされていました。今日は、日本の子どもたちがこの模型を作るのを、アメリカの子どもたちが手伝ってくれます。本当は恐竜のお腹の中に紙を詰めて膨らませるのですが、日本の子どもたちはスーツケースに入れて持って帰らねばならないので、紙を詰めることはせずに、ぺったんこのままにしました。紙に形をなぞったり、色を塗ったりするのをアメリカの子どもたちが一生懸命手伝ってくれたのですが、自分の思ったように仕上がらなかった子もいたようです。絵の具が乾くのを待つ間に、アメリカの子どもたちに折り紙を折ってあげたのですが、みんな大喜びで教わっていました。女の子には「ショートケーキ」が人気で、男の子には、やはり「手裏剣」が一番人気でした。

2年生の子たちとランチに行きました。今日のメニューは「フレンチトーストスティック」です。この学校では、1ヵ月間に1日だけ、子どもたちからリクエストの多かったものをメニューに決めています。ちょうど今日がその日だったのです。朝食によく食べられている「フレンチトースト」が昼ごはん・・・。子どもたちは大喜びで、フレンチトーストがスティック状に切ってあるものを、甘いシロップにつけて食べていましたが、私は近くのお店からサンドウィッチを買ってきてもらって食べました。今日は、サラダバーにはサラダはなく、その代わりにたくさんの種類のフルーツが並んでいました。ここで食べるランチにも、みんな慣れたもので、さっさと食べ物を受け取って、アメリカの子どもたちの間の空いている席に座って、モリモリ食べていました。みんな、「外国人」にひるむこともなくなり、たくましくなりましたよー。

昼休みが終わると、デイナ先生とデイナ先生の友達の車2台で、5〜8年生が学ぶ方の学校へ移動しました。今日の午後には、私たちのためにAssembly(アッセンブリー)が開かれるのです。Assemblyとは全校集会のことです。その前の約1時間は、サヨナラパーティーの出し物を練習しました。最初はみんなふざけていて、なかなか先に進まなかったので、「サヨナラパーティーは、みんながホストファミリーのために計画して、感謝の気持ちを表すために行うもの」「やるべきことがあるときは、真剣にやる。遊ぶときは、徹底的に遊ぶ。めりはりをつけないと、全てがぐだぐだで終わる」ということを話すと、最年長のタツアキが、責任を感じたのか、話し合いの指揮をとり始めました。私は、ただ黙って、子どもたちの話し合いを見ていたのですが、10分位すると、なんとか話がまとまり、パーティーで歌う歌も決まりました。その後は、長くて白い紙に「SAYONARA さよなら」と大きく書き、みんなの名前もサインして、体育館の壁に張り付けました。

いよいよAssemblyの始まりです。女の校長先生のDJのようなマイクパフォーマンスで始まりました。校長先生が全校生徒の前で、のりのりで叫んでいることに、みんなちょっとしたカルチャーショックを受けたようです。日本の全校集会と言えば静かに座っているだけですが、アメリカの全校集会は違います。みんな立って叫んだり、踊ったり、チョコレートがばらまかれたり、お祭り騒ぎです。まずは、チアリーダーの演技、そして学年ごとの大声コンテスト(日本の子どもたちも、自分たちの番には、ものすごく大きな声で「FDMS:Foresthill Divide Middle School」と叫んでいました!)そして、チアリーダーたちがチョコレートをばらまき、次は、カップスタッキング(プラスチックのコップを高く積み上げ、それを元に戻す競技)の学年ごとの競争です。7年生のチームが一番早く、7年生はとても盛り上がっていました。それから、体育の先生が日本の子どもたちにFDMSのメダルを首から提げてくれました。昨日、たくさん走って頑張ったからだそうです。そして、今度は私たちが見せる番です。大きな音でロックが流れる中、みんな上手に長なわとびを八の字に飛んでみせました。そして、その勢いのまま、今度は個人技。二重とびやあやとび、ハヤブサ等、自分のできる最高の技術を4年生から8年生全員の前で(4年生は、なんと、もう一つの学校から、このAssemblyのためにスクールバスでやってきていました)見せることができ、会場からは、どよめきと叫び声のような歓声が起こりました。その後、ミオがとても上手に電子ピアノを弾いてくれました。こんな大勢の生徒の前で、自分たちのできることをやりとげたことは、きっと、この子たちの自信につながると思います。私は、日本の子どもたちの堂々たる姿に、とても感動しました。次に、フリースロー対決。日本の子どもたち7名と、アメリカの生徒7名の14名を2グループに分け、一人2回ずつゴールに向かってバスケットボールを投げ、多くゴールした方が勝ちです。なんと、サツキは1人目に投げたのですが、ボールはきれいな弧を描いてゴールへ。またもや、観客席からどよめきが起こりました。そして、最後に2人の校長先生から、子どもたちへすてきなプレゼントが贈られ(私ももらいました!)、Assemblyは終了しました。このAssemblyの間中、日本からやってきた子どもたちへの歓迎と感謝の言葉がずっとかけられ、私は涙をこらえるのに必死でした。私たちを快く受け入れてくださったばかりではなく、授業内容を私たちのために変更してくださったり、いろいろなプレゼントをくださったり、こんなAssemblyまで企画してくださって、ただただ感謝の気持ちでいっぱいです。さて、私たちは、こんなによくしてくださった学校やコミュニティーや地域の人々に何かお返しができたのでしょうか。これから、子どもたちが、日本に帰った後に、自分たちの体験を多くの人に話すことも、その一つかもしれません。

6時30分スタートの予定だったサヨナラパーティーは、7時少し前に始まりました。Assemblyのあった体育館で行われたのですが、Assemblyの後、アメリカの生徒たちがボランティアで、サヨナラパーティーのためにいすを並べてくれました。本当にありがたいです。まずは、みんなが揃うまでの間、書道のコーナーと折り紙のコーナーを設けましたが、習字も折り紙もこれまで、家や学校で何回も披露していたので、残念ながら、あまり人気はありませんでした。しかし、隣のテーブルの上に並べた日本のお菓子は大盛況で、大人も子どもも集まって、ワイワイガヤガヤしながら食べていました。中には口の中でパチパチはじける粉のようなものもあり、何か知らずに口に入れていた人たちは、びっくりしたようです。いよいよ、パーティーの始まりです。プログラムの一番目は、ミサトの空手。赤い帯をしめたミサトは、とてもかっこいいでした。その後は、サツキの手品。日本から手品の道具を持ってきていたサツキは、ホストファミリーの中から一人手伝いをもらって、5円玉を瞬時にプラスチックの入れ物の中に入れる手品や、ひもを使った手品、トランプを使った手品を見せていました。その後、サツキは電子ピアノで一曲弾き、ミオが後に続きました。それから、みんなの十八番のなわとび。Assemblyの時と同じように、みんなから盛大な拍手をもらいました。その後の歌も、大きな声でとても上手に歌えたと思います。みんな、やる時はやる子たちなんだと感心しました。出し物が終わったら、修了証書授与です。一人一人前に出て、デイナ先生から修了証書を受け取りましたが、男の子たちはハグするのを恥ずかしがって、デイナ先生から逃げ回っていました。日本の子どもたちは、へっちゃらな顔をしていましたが、ホストファミリーの中には涙を流す方もいて、密度の濃い1週間だったんだと、改めて感じました。

さあ、明日の朝は5時45分に消防署に集合して出発です!みんな、今日は早く寝て、明日遅刻することのないように話ましたが、夜に用意されていたケーキを「ビッグ ケーキ プリーズ!」と言って大きなピースをもらって食べていたので、興奮して寝られないのではないかと心配です。みんながちゃんと起きられますように!そう言っている私が寝過ごさないように、早く寝ないと!日本の皆様おやすみなさい。日本時間の土曜日夕刻に各県空港に到着します。お出迎えをお願いします。みんな、よく頑張ったので、ほめてあげてください!みんな、とてもよい子たちでした。

 

Foresthill 活動レポート 04月01日 【写真】

さて今日は、4月1日エイプリルフールです。二日ほど前から、どうやって子どもたちをひっかけようかと考えていました。朝一の授業の前に、真面目な顔で「私、実はロックが大好きで、毎晩遅くまで大きなボリュームでロックを自分の部屋で聴いていたんだけど、とうとうホストマザーが怒って、今夜出て行くように言われた。みんな今日家に帰ってから、ホストファミリーに、私を一晩だけ泊めてもらえないか、聞いてみてくれない?」と言うと、みんな「えー、そんな事あるんだー。私のホストファミリーだったら、多分泊めてもいいって言ってくれると思う」と、3人ほどが手を挙げました。そこで「わー、ありがとう。でも、今日は何の日でしょう?そう、エイプリルフールだよー」と言うと、ブーイングの嵐でした・・・。純粋な子どもたちをだましたことには心が少し痛みましたが、Yes, I got them!

今日は5年生から8年生までが学ぶ校舎で一日中勉強します。まずは、数学の2つのクラスに、それぞれ3人と4人に分かれて参加しました。タロウとミオとサツキとタツアキの入ったクラスは、英語での質問の意味さえ分かれば、みんな習ったことのあることばかりだったらしく、スラスラと解けていました。フウガとユウシンとミサトのクラスは、3人には少し難しかったようです。頭をかかえていました。

次は、コンピューターと図書館でのクラスです。コンピューターのクラスには女子4人が入り、一人1台のコンピューターで、グラフィックデザインをしました。やり方が分からないときは、隣の席の子に丁寧に教えてもらっていました。このコンピューターのクラスには、「smart board(スマートボード)」と言う機械があります。パワーポイントのように実際のコンピューターの画面が大きなスクリーンに映し出されるのですが、その映し出されたものを実際に手でタッチすることで操作できるというものです。数学やコンピューターのクラスでは、とても役立つのですが、とても高価なため、学校の予算では購入することができません。そこで、地域の人々からの寄付で現在4台のスマートボードが、この学校には置いてあるということでした。学校にはたくさんの保護者のボランティアもいますし、地域全体が学校のレベルアップや子どもたちに少しでも良い環境を与えようと、一生懸命になっているのがよく分かります。図書館のクラスは、自分の好きな本を選び、読みます。アメリカの子どもたちには、その本についてのレポート提出が与えられた課題のようです。男子チームは、図鑑のような本を見て楽しんでいました。

次は全員で、6年生のクラスに参加しました。このクラスでは、今日は特別に「Thank youやHelloやYou're welcomeを日本語とローマ字でどう書くのか」これを4人の生徒と1人の日本人でチームを作り、アメリカの生徒が日本の子どもたちに質問をして、それに答えます。アメリカの子たちも日本の子たちが書く日本語を真似して、一生懸命書いていました。それから少し時間が残ったので、アメリカの子どもたちからのリクエストで折り紙でカブトや風船やカメラを作ってあげました。カメラが一番人気があったように思います。このクラスの先生は「Coin Collecting(コイン収集)」の授業も受け持っている先生で、日本の子どもたちに(私にも!)50セントコインを一枚ずつくれました。50セントコインは、とても珍しいので、みんな大切にしてほしいと思います。

この後は、ランチです。今朝時間がなくて朝ごはんを食べてこられなかった子たちもいて、みんなお腹がペコペコ。今日のメニューは、Fajitas(ファヒタス)というメキシコ料理がメインです。トルティア(小麦粉で作った薄いクレープのような生地)にご飯とチキンをのせて、クルクルとまいて食べます。みんなご飯はやっぱり日本のお米が一番おいしい!と言いながらも、モリモリ食べていました。その他にも、果物や野菜は食べ放題です。みんな野菜よりも、果物の方を多くとっていたようです。ミサトは、ホストマザーからランチを作ってもらっていたので、一足早くアメリカ人の子たちに誘われて食べていました。ミサトのホストファザーは消防士です。日本の消防士と同じように夜勤があり、2日働いて3日休み、という具合なので、ミサトは今朝ホストファザーにサヨナラしてきたと言っていました。金曜日まで仕事なのです。ミサトは4年生ながら、言われた英語のほとんどを理解できていて、コミュニケーションもうまくとれています。
ランチの時間を利用して(5、6年生のランチと7、8年生のランチは、時間がずらしてあります。私たちは5、6年生のランチタイムに昼食をすませました)7、8年生に書道と折り紙を披露する時間を設けました。中庭のテーブルの上に、書道道具や折り紙を出していると、ぞろぞろと「珍しいもの好き」な子たちが集まってきました。「Happyを日本語で書いて」と言われれば「幸せ」と書き、「Appleと書いて」と言われれば「りんご」と書いていました。アメリカの子どもたちは、日本語で書いてもらった習字紙を「Cool(クール)」と言いながら、持ってクラスに戻って行きました。折り紙の方も人気で、カブトを新聞紙で作ってと言われて、何枚も何枚も作ってあげていました。作ってもらった子は、頭にカブトをかぶり、満足そうでした。全てのクラスに行くことはできないので、少しでも日本の文化を伝えるために、ランチにこのような時間を設けてもらえたことは、とても意味のあることだったと思います。この時間に、高校3年生のヨハナもみんなに会いにきてくれました。彼女とは去年知り合ったのですが、日本にものすごく興味があり、今、大学で日本語のレッスンも受けています。彼女は私たちに日本語で手紙を書いてきていて、それを読んでくれました。彼女の書く日本語はとても上手で、男の子たちの字よりずっと上手ねーと誉めると、「いや、日本語むずかしい。今、漢字勉強しています」と謙遜していました。いつか、必ず日本に行く、そのために日本語をしっかり勉強するんだと、言っています。私たちも見習わないといけないと、少し反省させられました・・・。

大好評の「日本紹介コーナー in ランチタイム」 の後は、みんなが楽しみにしていた体育です。この体育は選択授業の一つで、いつもは10名ほどしかいないらしいですが、今日はギターの選択授業の先生が休みで、ギターの選択授業をとっている子たちも、体育でした。ですから、体育館は40名ほどの生徒がごった返していました。まずはシャトルラン。男子が多い中、女子のみんなもがんばって走っていました。それが終わるとバスケットボール。4チームに分かれ、ぐちゃぐちゃになりながら2チームずつ戦っていました。みんなバスケットボールは好きなようで、日本の子どもたちも、熱く燃えていました。授業の終わりを告げるチャイムが鳴ると、みんな集まってきましたが、みんな汗だくです。ここで、体育の先生から学校の体育服の上下をいただき、着替えました。授業に参加させていただいたり、昼食をただで食べさせていただいただけでなく、体育服までいただき、本当にありがたいです。体育服に着替えたみんなは、「ズボンぶかぶか〜」と言いながらも、嬉しそうでした。さて、これからForesthill High School(フォレストヒル高校)まで走っていきます。その距離は800メートルですが、少し上り坂です。私とデイナ先生は、車にみんなの荷物を乗せて、車で後ろから追いかけました。8年生の子たちが7〜8名ほど一緒に来たのですが、日本の子どもたちの方が早く高校に到着しました!またもや、みんな汗だく。そのまま、高校の中を見学させてもらいました。この高校には、カルチャーセンターが送りだした留学生が2人勉強しています。その子たちが中を案内してくれました。美術のクラスやシアターや体育館、そしてグラウンド。このグラウンドは全天候型で、地面はコルクのような感じです。地域の人や地元の会社からの寄付により、去年ライトもつき、ナイターもできるようになったばかりです。この高校は3年ほど前にできたばかりの新しい学校です。とてもきれいでした。グラウンドでは、100メートルほどの距離を、アメリカの生徒と日本の子どもたちで競争しました。ミオが一番!それから、またMiddle Schoolへ走って帰りました。帰りは、ユウシンが一番でした。今日はみんな、とっても疲れたことでしょう。きっとぐっすり眠れるはずです。

今日は、タロウとユウシンがスクールバス、タツアキはホストブラザーのアンソニーと一緒に徒歩で学校の前のお母さんの仕事場へ、他の子たちはホストファミリーが迎えにきてくれました。さあ、残り1日です。みんながんばろう!

 

Foresthill 活動レポート 03月31日 【写真】

今日も快晴です。私たちが到着する1週間前の日曜日には、雪が降ったそうですが、私たちの到着以来、毎日晴天に恵まれています。フォレストヒルは、その名の通り、丘の上にある森の中の町で、たくさんの自然に囲まれています。都市部から来た子たちにはこの自然はとても新鮮なようで、「気持ちがいい!」と言っていました。

今朝は、1年生の音楽の授業にお邪魔しました。このクラスは1年生の3クラス合同で、朝の30分間毎日行われています。ちょうど新しい歌を習い始めるところで、その歌は「家族」にちなんだ歌なので、音楽の授業なのですが、なぜかみんなに紙が配られ、「My family」と題して、家族の絵と家族とすることで一番好きなことを描くことになりました。私たちのグループは、ホストファミリーのことを書いて、サヨナラパーティーでホストファミリーにプレゼントすることにしたので、みんな一生懸命にファミリーの顔を思い浮かべて描いていました。それから、歌を歌ったのですが、その中で曲に合わせてドラムをたたく人を先生がボランティアで募りました。すると、アメリカの子たちは、いっせいに手を挙げたのですが、日本の子どもたちはなかなか手を挙げません。しばらくすると、サツキが「はい」と遠慮がちに手を挙げました。サツキはグループの中では一番トライの精神がある子だと思います。サツキが手を挙げてくれたおかげで、他の子たちの手も次々にあがって、多くの子どもたちがドラムをたたくことができました。このクラスでは、つい先日、日本の歌も習ったということで、私たちに披露してくれましたが、歌詞は確かに日本語なのですが、これまで聴いたことのない歌でした。

次は4年生のクラスです。このクラスには折り紙がとても好きな子がいて、せっかく私たちが来たのだから、ぜひ教えてくれ、ということで、急きょ、折り紙を折ってあげることにしました。日本の子どもたちも、教科書で歴史などを学ぶよりも、「断然、折り紙!」と言って、はりきって教えてあげていました。この4年生たちは、昨日の7年生よりもずっと手先が器用だと、ミオは言っていました。確かにアメリカの子たちも、きれいに端と端をそろえて折っていて感心しました。昨年、この学校やもう一つの学校を訪問した時には、折り紙の授業や折り紙の好きな子など全くいなかったのに、この一年でずいぶん変わったものだと感じました。わんぱく留学に参加した子たちの影響力はすごいです。今日は校長先生から手紙をいただいたのですが、「ぜひ来年も来てください」と書いてありました。本当にありがたいことです。感謝!

次は、4年生の2クラスと体育です。この学校は、次の授業に入る時は、必ず教室の前に整列して、先生を先頭に次のクラスへ向かいます。体育館にも整列してみんなが入っていきました。まずは、男子と女子と交互にシャトルラン。このシャトルランは激しく、体育館の端から端までを何回も何回も往復していました。そういえば、(みんなが体育の時間は大はりきりなのですが)ミオとタツアキは日本から持ってきた体育服やジャージに着替えて体育を受けていました。気合の入り方が違います! シャトルランの後は、「Capture the Cone」というゲームをしました。これは、陣取り合戦に少し似ていて、体育館を真ん中で二つに区切って、こちら側とあちら側のチームに分かれます。それぞれの陣地の一番後ろにはオレンジのコーンが置いてあって、敵のコーンを敵に捕まることなく取って、それをまた敵に捕まることなく味方の陣地まで持って帰ってくる、というものでした。途中で敵に捕まるとアウトで、「牢屋」に入れられます。牢屋につながれると、味方が助けに来るまでは動けないのです。日本の子どもたちにもルールを説明して、アメリカのクラスメートの攻撃にもひるむことなく、ガンガン前へ出ていました。ここで友達になった子たちに、「次の休み時間、私たちと一緒に遊ぶ?」と誘われ、終業のチャイム(体育館のベルは、特に非常ベルのような強烈な音です)が鳴ると同時に、校庭に飛び出して行きました。休み時間は、いつものように縄跳びで遊んだり、バスケットボールをしたり、アメリカの子どもたちと仲良く遊ぶ姿が見られました。ここに来てから、よくアメリカの子どもたちに聞かれるのが、「いつ私たちのクラスに来てくれるの?」という質問です。ここの子どもたちは、本当に日本からやってきた子どもたちを歓迎してくれています。

休み時間の後は、3年生の授業に参加です。2つの3年生のクラスは、今、開拓者について勉強していて、その勉強の一環で、キルト(パッチワーク)を学んだり、開拓者たちが作って遊んでいた手作りのおもちゃを作っています。男子4人はキルトを学んでいるクラスで、いろんな色の色紙を使ってキルトの図柄を作成し、女子は開拓者のおもちゃ作りのクラスに入りました。二つのクラスともに、「言葉」は必要なく、先生やクラスメートのやっていることを見て、真似して、みんな上手に作っていました。おもちゃの方は、丸い厚紙の両面に、それぞれ違う絵を張り、両端に糸を通し、その糸をくるくる回しておいてひっぱると丸い厚紙がまわり、両面の絵が一枚の絵のように見える、というものを作っていました。女子の参加したクラスでは、このおもちゃ作りの後、ハンカチ落としのようなゲームをクラス全員でしていました。

この授業の後半は、外の芝生の上で、身体を動かします。長いスキー板のような2枚の板の上に、それぞれ4人が連なり、「右、左」の掛け声で、右足をいっせいに前へ、そして左足をという風に、交互に動かして前へ進みます。この競技で、みんなは協調性を学ぶのだと思います。昨年のわんぱく留学の子たちが教えていた「みぎ・ひだり」という日本語は、先生たちがしっかり今でも使っていて、掛け声は英語ではなく、「みぐぃー・ふぃだりー」という少し英語なまりのある日本語で全員が声をだしていました。芝生は深緑で、空は青く、たくさんの木々に囲まれ、みんなとても気持ちよさそうでした。他にもフリスビーやテニスなど、みんなアメリカの子どもたちに交じって走り回っていました。

今日のお昼ご飯は、全員が学校の給食をいただきました。今日のメニューはポークハンバーガーです。みんなおいしそうに食べていました。明日のメニューは何でしょう? 楽しみです。

お昼からは、まず、音楽の授業で描きかけていたカードを仕上げました。それから、ホストファミリーにサヨナラパーティーで渡す写真の飾りつけ(冷蔵庫にマグネットでくっつくようになっている写真入れの飾りつけ)をしました。ラメの入ったのりや、シールで、自分の写真が入った写真入れを飾りつけました。そして、今日の最後の活動である「アメリカの祝日を学ぶ時間」です。デイナ先生は、アメリカの祝日を一つずつ写真を見せながら説明してくれました。祝日はたくさんあるのですが、今日はその中から3つ選んで体験します。まずは、2月14日のバレンタインデー。日本では女子が男子に愛を告白する日となっているようですが、アメリカでは、男性から女性へ愛情を示す日です。夫が妻に赤いバラやチョコレートをあげたりします。子どもたちは、バレンタインカード作りを体験しました。色とりどりのペンで「Happy Valentine's Day」と書き、ハートやてんとう虫のシールを貼って作ります。みんな、今日の夜にホストファミリーにあげるように一生懸命作っていました。そして、10月31日のハロウィーン。まず紙袋に自分の名前を書いたりシールを貼ったりして、オリジナルのキャンディー入れを作ります。そして、デイナ先生が持ってきてくれた仮装用の衣装を着ました。サツキは魔女、フウガは海賊(後でなぜかカツラをかぶっていました)、ユウシンとタツアキはディスコで踊り狂っているような人、ミオとミサトは囚人、そしてタロウは、なんと、かわいらしい白雪姫になっていました。タロウの白雪姫には大笑いで、みんなしっかりカメラに収めていました。その衣装のまま、デイナ先生とサツキのホストマザーのアニーさんのところへ行き、「Trick or Treat」と言い、チョコレートやキャンディーを袋いっぱいにもらっていました。ハロウィーンはみんな気に入ったようです。最後に、4月にやってくるイースター(復活祭)。イースターでは、ゆで卵に色を塗ったり、「Egg hunt」と言って、中庭に隠されたプラスチックの卵(中にはチョコレートが入っています)を見つけに走ったりしました。子どもたちは、今日一日で相当な量のお菓子をもらったはずです。みんな食べた後は、ちゃんと歯磨きをして寝ることを祈ります。

今日は、タツアキだけがホストブラザーと一緒にスクールバスでの帰宅で、後の子たちはホストファミリーが迎えにきてくれました。これから、ショッピングに連れて行ってもらう子もいるようです。ホストファミリーが子どもたちのことを想って、いろんなことをしてくれたり、いろんな所に連れて行ってくれているので、子どもたちはアメリカの生活をとても楽しんでいます。残り2日しかありません。この2日間は、今度はホストファミリーに自分が何をしてあげられるかを考えながら過ごすように、明日の朝話すつもりです。 今日もみんな元気いっぱいでした。ご心配なく!

 

Foresthill 活動レポート 03月30日 【写真】

さて、今日からまた学校が始まります。週末に何をしたか聞いてみると、家族でボーリングに行った子、スキーに行った子、雪山にソリで滑りに行った子、ショッピングに行った子、ホストシスターのバースデーパーティーが家であった子など、さまざまな過ごし方をしたようです。それぞれの日記にも、楽しかったことや、トライしたこと、新しく覚えた単語などが、ちゃんと書かれていました。どの子の顔も明るく、楽しかった週末のことがよく分かりました。

さて、まず小学校に集合し、デイナ先生と一緒に英語の歌を歌い、宿題をちゃんとしたか確認がありました。ここに着いてから4日間が過ぎて、だいぶ英語に対する拒絶反応はなくなったようで、デイナ先生の質問にも、積極的に答える姿がありました。週末に、あるホストファミリーと話す機会があったのですが、英語は全くしゃべられないけれど、辞書を使ったり、身振り手振りで会話は成り立っているようです。特に、ホストブラザーやシスターとコミュニケーションを図るのには、言葉は全く必要ないとのこと。お互いに冗談をし合って、笑い合っているということでした。さて、8時30分になると、サツキのホストマザーのアニーさんとデイナ先生の車に男女で別れて乗り、Forest Cottage Preschool(フォレストコテージ保育園)に行きました。ここでは、2〜5歳の子どもたちが半日、もしくは1日を過ごします。そして、6歳になると学校のKindergarten(幼稚園)のクラスに入学し、就学前の1年間を過ごすことになります。保育園では、3名の先生と20名ほどの子どもたちが迎えてくれました。

まず、みんなで輪になって、日本の数字を1から5まで教えました。そして、日本の歌を一曲披露しました。それから日本から持ってきた新聞紙を正方形に切って、子どもたち一人一人にカブトを作ってあげました。子どもたちは、四角い新聞紙からカブトを作る日本の子どもたちの手を不思議そうに見つめていました。その後は、習字です。みんな習字道具を持ってきてくれていたので、手分けして、保育園の子どもたちの名前を漢字に当て字して、大きく書いてあげました。例えば、ジェフリーという男の子の名前を「字絵風理」などに変えて書いてあげると、子どもたちは大喜び。今日は、全員、カブトと名前の書かれた習字紙を持って帰ったはずです。習字道具を片付けていると、なんと、今日は特別に豪華なおやつが! パウンドケーキに苺をのせ、その上にさらにホイップクリームを乗せたケーキでした。みんなおいしくいただきました。苺が嫌いな子は、苺抜きにしてもらって、満足そうでした。ちょっと気になったので、毎日こんな豪華なおやつが出されるのか聞いたところ、今日は私たちが来るので特別に用意してくださったとのこと。いつもは、クラッカーの上にジャムやピーナツバターをのせたものらしいです。保育園の子どもたちは、きっと今日のおやつのことを、家で興奮しながら、家族に話すのでしょうね。

保育園の後に向かった場所は、「Foresthill Bridge(フォレストヒル橋)」です。この橋は、カリフォルニア州で一番高い橋と言われています。高さは730フィートとのことです。橋の下には、細い川が流れていて、橋の上から見る景色はとても美しいでした。橋のちょうど真ん中まで歩いて引き返しましたが、頑丈なフェンスがあるものの、下を覗き込むと、足が震えました。でも、子どもたちは全くこわがる様子もなく、パシャパシャと写真を撮っていました。橋の端にある広場で、ホストファミリーから作ってもらったランチを食べました。雄大な景色の中で、青い空の下、ランチにパクついているみんなは、とてもたくましく思えました。昨日までホームシックだった子も、今日はとても元気で、笑顔が見られ、安心しました。やっとホームシックの高い壁を乗り越えたのだと思います。

午後は、Foresthill Divide Middle School(フォレストヒル中学校)での授業参加です。この中学校は、5年生〜8年生までが学んでいるので、日本で言うところの小学校と中学校が合体したような学校です。まず、女性の校長先生と対面し、7年生の美術のクラスへ入りました。このクラスは、ちょうど今、日本の文化を学んでいて、教室の壁には、墨と筆で書かれた中国語か日本語かわからないような文字が、桜の木の絵の上にたくさんはってありました。今日はちょうど、折り紙で鶴を折る授業だったらしく、1グループ6人の生徒たちを、日本の子どもたちが教えることになりました。言葉が通じないので、苦労しながらでしたが、なんとか全員が鶴を仕上げることができました。クラスの先生の希望で、鶴を持って外に出て、みんなで記念撮影。そして、今度は、アメリカの生徒たちが、「自分の一番かっこいいと思う紙飛行機を、日本の子どもたちに教える」ことになりました。どう見ても、日本の子どもたちの作る飛行機の方が飛びそうな気がしますが、それでも、みんな、アメリカの生徒たちの折る通りに真似して飛行機を作っていました。

次の時間は、水曜日にとる選択授業をいくつか回って、自分がどの授業にするかを選ぶはずだったのですが、一番初めにのぞいた5年生の体育のクラスで、シャトルランをしているのを見て騒ぎ出した日本の子どもたちに、校長先生が「もしよかったら、一緒に体育やる?」と聞くと、みんないっせいに「やるー!」とリュックをそこら辺に放り投げて、アメリカの子どもたちの中へ入って行きました。体育の先生が「6人一組になって」と声をかけると、アメリカの子どもたちは、我れ先にと、日本の子どもたちを自分のグループにひっぱって行きます。何をするのかわからない日本の子どもたちから、「何をするの?」と質問されましたが、「アメリカの友達についていけばいいよ。大丈夫。見れば分かるから」とだけ言い、みんなの背中を押しました。アメリカの子どもたちは、本当に積極的で、日本からやってきた子どもたちを、とても温かく迎えてくれています。日本の子どもたちも、負けないくらい元気に体育館を駆け回っていました。このクラスは、「カップスタッキング」と言って、プラスチックのコップを逆さにして、ピラミッド状に並べていく技術を勉強し始めたところです。最初は、カップをできるだけ多く、壊さずに並べられるかを競いました。体育館の中には、バスケットボール、フラフープ、筋力トレーニング器具、縄跳びが置かれ、例えばバスケットボールなら2ゴール決めたらコップを二つもらえる。フラフープだったら10回まわしたらコップ二つ、という風に、コップを集めて積み上げます。5年生のクラスなので、この競技に大興奮。みんなものすごいいきおいでフラフープをまわしていました。ユウシンが縄跳びで2重飛びをするのを見て、アメリカの男の子が「あの子すごいよ」と言っていました。日本の子どもたちの縄跳びの技術は、アメリカ人から見ると、ものすごいことのようです。授業の終わりのチャイムがなると、ミオと一緒にコップを積み上げた子たちは「ミオ、また水曜日にね!」と言いながら駆けていきました。

今日の帰りは、ユウシン、タロウ、ミオがホストシスターやブラザーとスクールバス、サツキとミサトとフウガはホストマザーの車で、タツアキはホストブラザーと学校の前にあるホストマザーの仕事場へ歩いて帰りました。みんな、本当に普通にこれまでもずっとそうしてきたかのように、バスに乗ったり、ホストファミリーの方へ駆けて行ったり、そんな光景を見ていると、何とも表現しがたい気持ちになりました。とにかく、今日はみんな元気です。ご心配されませんように。明日は1年生〜4年生が学ぶ方の小学校で勉強です。午後はアメリカの祝日について学びます。そうそう、今日から少しずつ、木曜日のサヨナラパーティーのための準備を始めました。今日でちょうど半分の5日間が過ぎました。残りの日々を楽しく有意義に過ごしてもらいたいものです。

 

Foresthill 活動レポート 03月27日 【写真】

学校初日です。昨日ホームシックだった子も元気に登校してきました。一安心です。今日からホストブラザーやホストシスターと一緒に、スクールバスで登下校する子たちが4名います。タロウ、ミサト、ミオ、それにタツアキです。フウガとサツキとユウシンはホストファミリーに車で送ってきてもらいました。昨日の夜はちゃんと眠れたか尋ねると、夜中に起きてしまって二度寝した子はいましたが、時差ぼけの子はいないようです。

今日の午前中は、8時から私たちのホームルームである図書室でオリエンテーションです。最初にこれからの毎日の授業で机の上に置くネームプレートを作りました。このネームプレートの片面にはローマ字で、もう片面には漢字で自分の名前を書いたのですが、片面は漢字で書いたらどうか、というのはミオのアイデアです。そのネームプレートを机の上に置くことによって、先生はもちろんのこと、アメリカ人のクラスメートも自分たちの名前を覚えて読んでくれることでしょう。そして、英語の歌「If You're Happy」をみんなで練習しました。これから毎日練習して、サヨナラパーティーでも歌う予定です。昨日途中までしかできなかったIDカードの記入をすませてから、ホームステイを成功させるためのいくつかのエッセンスを教えてもらいました。例えば、ホストファミリーから何かしてもらったら、どんな些細なことであっても「Thank you.」と言う。誰か手助けが必要そうな人がいたら、「May I help you?」と聞いて手伝ってあげる、ということなどです。他にもアメリカで言うところのVolunteerがどういう意味なのか辞書を引いたり、授業中など積極的にVolunteerして発言したらデイナ先生からチケットをもらえ、そのチケットが一日に4枚たまったら、先生の用意した「お楽しみ袋」から何か一つ好きなものを選んでもらえる、というルールを決めたりしました。最初はだまっていた子たちも、チケットを集めるために、必死にデイナ先生に質問するなどしていました。そして最後に、「TGIF=Thank Goodness It's Friday(週末が明日に控えている金曜日に、その幸せな気持ちを表す言葉)」を覚えて、TGIFをホストファミリーに言って、その反応を見る、ということが宿題になりました。

午前中の授業の途中でSnack Recess(スナック・リセス)と言って、15分間の休み時間がありましたが、「外で遊んでいいよー」と言うと、みんな元気よく外に飛び出して行きました。日本の子どもたちが縄跳びを始めると、すぐにそこに人だかりができ、日本とアメリカの子が一緒に長なわとびで遊ぶ光景がみられました。日本の子たちほど、アメリカの子どもたちは縄跳びが上手くないので、縄をまわした状態で次から次に縄の中に入ることができません。そこで、子どもたちなりに遊び方を考えたようで、縄をとめた状態でアメリカの子どもたちが縄の中心に入り、その状態から縄をまわし始めます。そして、その後日本の子どもたちが縄の中に順々に入っていく、という遊びをしていました。子どもたちは言葉の壁など、なんのその。ちっとも気にせず、一緒に楽しく遊んでいました。そういえば、この休み時間にはお菓子を食べてよいのですが、ユウシンは日本のお菓子を「これいる?」と日本語で言いながら、アメリカの子たちに差し出していました。アメリカの子たちも、日本語で話しかけられているのに、普通に「Thanks」と言って受け取っていました。このやりとりの中には、言葉の壁などないようです。

11時5分からは昼食です。ホストファミリーからランチを作ってもらって持ってきている子もいれば、カフェテリアの「Hot Lunch」を食べる子もいました。この「Hot Lunch」は、毎日メニューが違っていて、今日はピザの日でした。昨日の夜もピザパーティーで食べたので、二日連続です。でも、子どもたちはピザが好きなので、気にならないようでした。中年の私の胃袋には少しこたえましたが…。この学校の「Hot Lunch」にはサラダバーもついていて、野菜や果物を好きなだけとることができます。飲み物は牛乳とチョコレートミルクから選べます。通常は1食3ドルなのですが、校長先生からのプレゼントということで、日本の子たちは無料で食べさせてもらっています。学校で授業を受けさせてくれるだけでなく、Tシャツや給食など、本当にありがたいことばかりです。最初は、日本の子たちだけで座っていましたが、「せっかくアメリカに来たんだから、アメリカの子たちの中に入ったら?」と一言声をかけると、「だよねー」と言いながら、さっさとアメリカの子たちの中に入っていきました。行動力はすばらしくある子たちです。ランチが終わると昼休みで、みんな、また校庭に飛び出していきました。今度はアメリカの子たちとバスケをしていたようです。休み時間が終わると、非常ベルのような音のブザーが鳴ります。そのブザーが鳴ると、みんなピタッと静止して、先生たちから声がかかるまでは動いてはいけません。そして、自分の担任の先生の前に一列にきれいに整列して、各クラスへ戻っていきます。私たちのグループもデイナ先生の前に並んで、図書室へ戻りました。

そうそう、今日はSpirit Dayだったので、私たちは1人忘れてきていた子を除いて全員が緑の服を着ていきました。アメリカの児童たちも、学校内でクラス対抗の競争(クラスの児童の何%が緑色の服を着てきたかを競いあい、毎月一番%の高かったクラスにはご褒美としてアイスクリームが配られるそうです)があるそうで、緑の服の子たちも多くみかけました。緑の服を着ていなくても、緑色のネックレスをして愛校心を表している子たちもいました。

さて、ランチが終わると、まず学校の中を見てまわりました。先生たちがランチを取る部屋、というのもあって、特別に中に入らせてもらって、ランチ中の先生と記念撮影までしました。私たちが校内を見てまわっているのを知った3年生の先生が、自分のクラスの中を見ていいよと言ってくれました。「ものすごくちらかっているから」と言われて中に入ったものの、あまりのすごさに、みんな「日本じゃありえなーい」と言っていました。教科書やノートなどが床にちらばり、足の踏み場もないとは、こういうことを言うのかもしれません。先生曰く、「掃除の途中」だったそうですが、それが本当であったことを祈るのみです。

校内の見学の後はフォレストヒルの町の散策です。まずは、消防署です。消防署へ行く途中のレストランバーの中にゴールドラッシュ時代に使われていた金を掘る道具などが展示されていたので、それも見せてもらいました。消防署に着くと、5人の消防士さんが迎えてくださり、消防車や救急車の設備の説明や、寝泊りをする消防署の室内を案内してくれました。常時4人は待機しているとのことで、ベッドは6つ置いてありました。キッチンやお風呂やリビングルームまであり、夜勤などでも快適に過ごせそうな場所でした。それに、実際の消防服を着せてもらうこともできました。一番に手を挙げたのはミサトとサツキ。二人は消防服を着せてもらい、嬉しそうにしていました。そう簡単にはできない貴重な体験です。「着たい人?」と聞かれたときに、全員が「ハイ!」と手を挙げるような積極的な姿勢がみられるようになるといいなと、その時は感じましたが、後から「消防車に乗せてあげるよ」言われた時には、全員が消防車に乗るためにステップをよじ登っていったので、少し安心しました。サツキは積極的に消防士さんに質問をしていました。アメリカの人たちは質問されるのが大好きなので、みんなから、どんどん質問が出てくるといいなと思います。

消防署の後、博物館の前を通って(博物館の前には昔の牢屋や、ゴールドラッシュの開拓時代に金鉱山で使われていた大きな道具が置かれています)公園へ行きました。公園には遊具があり、10分だけという約束で遊ばせると、全員でおにごっこをしていました。みんな、昨日会ったばかりなのに、もうずっと前から知っている仲間のように打ち解けています。公園からしばらく歩いて、アメリカの墓地まで行きました。フェンスが張られていて、許可なしでは立ち入ることができなかったので、フェンス越しに見ただけですが、日本のお墓との違いにみんな驚いていました。墓地から学校へ戻り、ホストファミリーが迎えに来るのを待ちました。一人、そしてまた一人、という具合でホストファミリーが迎えにやってくるのですが、みんな昨日会ったばかりのホストファミリーのはずなのに、昔から知っていたように、普通に車に乗って帰っていく姿はとてもたくましく感じました。明日から二日間の週末です。スキーに行く子、ボーリングに行く子、ホストシスターのバースデーパーティーが家である子と、過ごし方はさまざまですが、みんな元気に楽しく過ごして、その話を月曜日に聞くのが楽しみです。

と、ここまで書いたときに、電話が鳴りました。昨日ホームシックだった子のホストファミリーからです。その子は、電話口で「お母さんに会いたい」と泣いていました。励ましましたが気になったので、その子のステイしている家まで行って、ホストファミリーやその子と話をしてきました。ホームシックは自分との戦いです。ホストファミリーもとても協力的で暖かい家族なので、きっと週末に楽しく過ごせば、ホームシックもどこかへ行ってしまうと思います。(そう願っています)

 

Foresthill 活動レポート 03月26日 【写真】
  各県から出発した飛行機は、大きなトラブルもなく、定刻より早めに羽田空港へ到着しました。全員が集まった時点で、「このみんながフォレストヒルの仲間です。仲良くやろうね」と、私が言い終わらないうちに、女子は女子、男子は男子でお互いに「よろしく」という感じで仲良くなっていました。さすが小学生です。出身県が違うことなど、全く気にならないようでした。羽田空港から成田空港へ移動するバスに乗り込んだのがお昼の12時すぎで、お腹がペコペコだった小学生は、席に座るや否や「先生、ご飯食べていい?」と聞いてきました。「いいよ」と声をかけると、早速お母さんたちが作ってくれたのであろうお弁当をおいしそうにほおばっていました。次にお母さんの手料理が食べられるのは、10日後です。それを知ってか知らずか、みんな大切そうに(私が、少しちょうだい、と言っても、少しもくれず!)食べていました。ご飯を食べ終わると、次はおやつタイム。ごそごそとリュックの中からお菓子を出してきて、食べていました。ここで「あ〜小学生ってかわいいな」と思ったのは、男の子と女の子が仲良くなるために、あめ玉を友情の印として交換していたことです。今度は、同じフォレストヒルグループということで、私にもあめ玉が回ってきました。

成田に到着すると、いよいよ国際線のチェックインです。慣れない自動チェックイン機でチェックインしなければならず、少し手間取りましたが、ユナイテッド航空の職員にアドバイスをしてもらいながら、なんとかチェックインを終えると、出国審査、そして搭乗口まで行って、搭乗まで1時間ほどあったので解散しました。最初は「店をチェックしてくる!」と元気よく飛び出して行った子どもたちでしたが、少しすると歩き疲れたのか、搭乗口へ戻ってきて、持って来ていたマンガを読む男子。女子はおしゃべりをして過ごしました。この時点ですでにニックネームがついている子もいました。子どもたちは、本当にその子にぴったりなニックネームをつけるのが得意ですよねー。笑ってしまいました。カメラを壊してしまった子もいました…。なんとも早い…。その子はインスタントカメラも持ってきているのでご心配なくとのことでした。出発は定刻より15分も早い午後4時55分。私たちの乗ったユナイテッド航空838便は、ほぼ満席状態でした。フライトアテンダントは、さすがアメリカの航空会社、一人の日本人らしき女性を除いて後は全員アメリカ人。ほとんど英語での対応でした。機内では、映画を見たり、機内食を食べたり、約束どおり睡眠をとったりして、静かに過ごしていました。機内食は夕食が「ブルコギチキン」と「ビーフ」の二種類で、チキンを頼んでいる子が多いようでした。サンフランシスコ空港到着の約1時間前に朝食。オムレツとハッシュドポテト、ウインナー、それにパンというメニューで、こちらは結構おいしいでした。

サンフランシスコ空港到着は、定刻より前の9時50分。入国審査で聞かれるであろう質問の答えの「サイトスィーング(観光)、9デイズ(9日間)」をみんなで覚えて復唱しながらブースに入りました。私が一番先に入り、後ろの子どもたちは私が引率しているということを伝え、子ども達の入国審査のときも立ち合わせてもらったので、全く問題なく通り抜けることができました。税関審査も無事に通りぬけ、到着ロビーに出ると、そこにはデイナ先生とフォレストヒルまでの移動を手伝ってくださるドリー先生が、それぞれのホストファミリーがメッセージを書いてくださったウェルカムボードを持って待っていてくれました。これからずっとお世話になるデイナ先生は、ブロンドの若くてとてもきれいな女性でした。7歳と5歳のママで、ミサトのホストマザーでもあります。先生と一緒に記念撮影をしたり、自己紹介をしたりしましたが、みんなまだ固い固い。デイナ先生が一人一人とハグをしようと手を広げると、男の子たちは、ビクッと後ずさりしていました。アメリカのハグの文化に、帰国までにはなれてほしいと思います。

デイナ先生とドリー先生の車に男子と女子で別れて乗って、いざフォレストヒルへ出発です。フォレストヒルまでの3時間の道中、Cordelia Junctionのバーガーキングで昼食休憩。初めての英語での食事の注文。機内食を食べたばっかりの子どもたちは、ポテトと飲み物だけを注文する子がほとんどでした。飲み物の日本のLサイズがアメリカのSサイズくらいの大きさであることや、リフィルが何度でもできるシステムに、みんな驚いていました。写真を店内で撮ろうとカメラを構えたとたんに、店員から店内での撮影は禁止されていることを告げられ、残念ながら写真を撮ることはできませんでした。でも、デイナ先生がバーガーキングの象徴である紙でできた冠を一人一人にもらってきてくれたので、店の前で記念写真を写しました。みんな最高に笑顔です。

そこから約1時間半。やっとフォレストヒルへ到着。3時にそれぞれのホストファミリーがやってくるまでの間に、校長先生と対面。フォレストヒル小学校のTシャツをプレゼントしていただきました。明日はSpirit Day(スピリットディ)と言って、愛校心を表すためにフォレストヒル小学校のスクールカラーである緑色の服を着てくる日です。みんなも日本から用意してきてくれていたのですが、明日はこのTシャツを着て登校することに決めました。ホストファミリーがやってくると、それまでワイワイガヤガヤしゃべっていた子どもたちは、急に「シーン」と静まり返って、自分の名前が呼ばれてホストファミリーと対面するときには、緊張で顔がこわばっていました。一人一人に「がんばってコミュニケーションをとりなさいね」と声をかけて送り出しましたが、さてどうなることやら…。なんとなく嫌な予感が…。

予感は的中しました。私が帰宅後すぐにホストファミリーの一人から電話がかかってきました。帰ってきてからずっと泣いている子がいるというのです。電話で話をしようと思いましたが、ちょうど、泣きつかれて眠ってしまったようだったので、6時からのウェルカムパーティーで話をすることにして、電話を切りました。

ウェルカムパーティーはPizza Factoryという名前のピザ屋で行われ、全員のホストファミリーと子どもたちが集まりました。まずは、先ほど電話のあった子と話をしようと、その子に話しかけると、こらえ切れない様子で涙を流し始めました。どうあるのかを尋ねると、一言「頭が痛い」薬は飲んだのか、と聞くと「飲んだ」あ〜これは間違いなくホームシックだなと思い、ストレートに「ホームシックね?」と聞くと、激しく泣きながら、素直にうなずきました。肩を抱きしめながら、ここに来たことだけでも、ものすごく勇気のいること、みんなが初日は顔に出さなくても不安を心に秘めていること、一人じゃないことを話して、朝は必ずやってくるから今夜はがんばろうと伝えました。今日はゆっくり寝て、明日また元気な顔を見せてほしいと思います。

初日が終わりましたが、タロウ、ユウシン、フウガ、タツアキ、ミオ、サツキ、ミサト、合計7名、全員元気で、自分自身の弱い部分と戦いながらがんばっています。子どもたちの適応力は大人の数倍です。ご心配されませんように!


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