アカデミックホームステイ活動の様子  
ホームステイの様子を写真、動画、文章レポートでお届けします。

2010年アカデミックホームステイ
Los Banos A,  PAレポート

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引率者からのレポートです。

期    間

更 新 日

7月27日(火)〜7月30日(金) 8月03日
8月2日(月)〜8月3日(火) 8月11日
8月4日(水)〜8月13日(金) 8月18日
8月16日(月)〜8月18日(水) 8月23日

 

 
7月27日(火)

 出発当日。長崎空港に長崎の生徒は集合、ともに成田に向かう。機内では初めて飛行機に乗る生徒もおり、緊張した様子だった。2時間で羽田空港に到着、佐賀の生徒と平原さんと合流。チームロスバノス最初の顔合わせだったがゆっくり話す暇もなく、成田に移動し慌しく搭乗手続きを済ませる。搭乗手続きを済ませ、スーツケースを預けた後、平原さんから航空券の取り扱いなどの注意事項の説明を受ける。初めて班で集合したが、まだお互い緊張した様子で私語をすることなく真剣に話を聞いていた。出発2時間前に搭乗口に入り、平原さんとはここでお別れ。まだ時間があり、班に分かれオリエンテーションを行う。PAの自己紹介の後、メンバーにも全員自己紹介をしてもらう。<名前、学年、在学学校名、みんなに一言>の内容を指定したが、それぞれに個性が出ていた。みんなに一言では「このメンバーと仲良くなりたい、いい思い出を作りたい」という言葉が多く、このメンバーとの縁を大切にしたいと思っている生徒が多いと知り嬉しく感じた。班の役割分担、注意事項、さよならパーティーの準備物などを確認後、初めての全員での写真撮影。その後15分間班での話し合い時間を取った。内容は自由、親睦を深めることをねらいとした。お互いの呼び名やチーム名を決める班もあれば、ホームステイの目的を語ったり、ホストファミリーの写真を見せ合う班もあった。どの班も班長を中心に積極的に話しており、「このグループはまとまる!」と感じた。集合時間を確認後解散、出発まで自由時間。売店で最後の日本での買い物を楽しんでいる生徒たち。ほとんどが機内で食べるお菓子・お茶の購入、中にはアイスクリームを食べている女の子グループ…。真利香と早紀がホストへのお土産で「東京ばなな」を買っていたのが面白かった。アメリカで美味しいと評判だとか…。

いよいよ搭乗、9時間の空の旅が始まる。チームロスバノスは機内の1番後の席で、トイレに近くてとても便利。それぞれ座席についたものの、身の回りの荷物を整えたり、テレビの操作確認をしたり、みんな落ち着かない様子。隣に座っていた晃太は、日本から持参した枕、スリッパ、アイマスクを取り出し着々と就寝準備を始めていた。「まだ寝ると早くなか?」と聞いたら「一応準備だけしとく」だそうだ。しっかりしている。日本から出発が30分ほど遅れたが、この時はお互い打ち解け自然と会話を交わしており、あっという間に30分が過ぎてしまった。出発して1時間後、機内夕食。メニューはメイン(オムライスORカレー)、サラダ2種類、デザートのケーキ。オムライスを選んでいる生徒が多かったようだ。なかなか美味しく、ほとんどの生徒が完食。食事後、数人の生徒が日本から持参した夏休みの宿題をしていたのには驚いた。(沙羅、美晴、郁、早紀たち。早紀には数学の問題を尋ねられたが、わかりません!ごめんね)映画を見たりゲームをしたり、思い思いに過ごしていたが、外が暗くなる頃にはほとんどの生徒は就寝。最後まで話していたのは絵里奈と美咲。とても仲良くなったようだ。午前3時、機内朝食。ほとんどの生徒が寝ていたが、CAさんが朝食の準備をするために機内がざわつきだすと、しだいにみんな起きて朝食のワッフル、スクランブルエッグ、フルーツを食べていた。残り30分で到着のアナウンスが流れてから、生徒たちは「いよいよか…」という感じて落ち着かない様子だった。

いよいよサンフランシスコ国際空港に到着。みんな疲れた様子もあるが、ついにアメリカにやって来たという期待の表情でいっぱいだった。入国審査、税関は最初の関門。簡単な質問をされると事前に伝えていたため、非常に生徒たちに緊張が走っていた。40分ほど並んでいよいよ入国審査。2グループに分かれ、私と真利香を先頭に入国審査開始。全員終了するまで30分ほどかかった。1番最後まで残っていたのは美咲で、なかなか出てこないので心配した。聞くと、以前アメリカに行ったときのビザを持っており、それを聞かれていて遅くなっただとか。ひとまず、無事全員入国できて安心! 質問はほとんどが「渡航の目的、滞在期間、食物等の持込の有無」だった。審査官が日本語で話してくれた生徒や、指紋を取られた生徒もいた。スーツケースを受け取り、税関はすんなり通過。いよいよ出国。出口でバーバラ先生、カミール先生が待っていてくれていた。3時間前から空港にいたそうで、大変ありがたい気持ちでいっぱいだった。集合写真を撮った後、ロスバノス行きのバスに乗車。到着まで2時間ほどかかるそうで、生徒たちはどっぷり疲れいて寝ている生徒がちらほら…。TCの先生からの個人面談が車内で行われ、初めての英語の会話に戸惑っている様子も見られた。しかし、先生方の明るさと丁寧な対応で、ほとんどの生徒がきちんとコミュニケーションが取れていたようだった。途中フルーツ・キャンディーショップに立ち寄り、トイレ休憩・買い物をした。これからウェルカムパーティーでご馳走を頂くというのに、チョコレートやキャンディーをたくさん購入する生徒がいてびっくり初めての買い物がとても嬉しかったのだろう。そして、いよいよスタディセンターに到着。すでにホストファミリーがネームプレートを持って待っていてくれていた。生徒はそれぞれのファミリーと対面した。ホストファミリー達の温かい歓迎を受けながら中に入ると、豪華なご馳走がずらり。ホストファミリー達との会話と食事を楽しみながら過ごした。食事後、それぞれホストファミリーに連れられ帰宅。「明日会うときは、どんな表情で来るかな…」と心配しながら私もみんなと別れた。到着後しばらくして、ある生徒のホストマザーからTELがあり、生徒とうまくコミュニケーションが取れないという。本人に代わると、早くもホームシックにかかったようで、泣いている。飛行機でほとんど寝てないらしいし、疲れもあったのだろう。いてもたってもいられず、「家に行こうか?」と言ったら「大丈夫です」との返答。とりあえず元気づけその場は電話を切ったが、その後もその子のことが気になってしょうがなかった。明日、どんな様子で来るかとても心配。とりあえず長い1日が終わり、ほっとした。明日から頑張ろう。

 
7月28日(水)

 アメリカの朝の初日、スタディセンターに到着するとすでに数名の生徒が私を待っていた。心配していた昨夜の電話の子に一番に駆け寄り、「大丈夫だった?」と聞くといとも簡単に明るい笑顔で「もう大丈夫です」との返答。ホームシックにかかったが、もう治ったという。何だか気が抜けたが、ひとまず安心した。思っていたよりもみんな表情が明るく、「昨晩どうだった?」と尋ねると「楽しかったです」との返答の多いこと。ひとまず初日はみんなホストファミリーと楽しく過ごせたようであった。午前中は、オリエンテーションが行われた。バーバラ先生とカミール先生からホームステイの注意事項が話された。生徒たちは先生たちの言うことが理解できている生徒もいれば、さっぱりという生徒も多いといった感じで、最初なのでできるだけ通訳を入れた。日本のオリエンテーションでも指導されてきたことなので、再度確認という感じであったがみんな真剣に耳を傾けており聞く態度が素晴らしい。ひととおり説明が終わったあと、先生方から「普通はこんなに長く話をすると聞いてくれない生徒も多いのに、このグループはしっかり聞いていて、とても素晴らしいわ」というお褒めの言葉を頂いた。

昼食後、午後から警察署訪問。2チームに別れ、見学。日本では簡単にできないことなので、とても新鮮だったようだ。本物の銃を見たり、留置所の中に入って写真を撮ったりした。海洋、悠冴は案内してくれたポリスマンが持っている銃に見学そっちのけで興味津々の様子であった。ひととおり見学が済んだら、警察署からお土産に鉛筆とステッカーをもらい、パトカーの前で集合写真を撮り帰宅した。すっかり生徒達は打ち解けており、それぞれ仲良く話しながら帰っていた。スタディセンターに着くと、明日の市長訪問のための質問を1人1つ考え、バーバラ先生から明日の日程の連絡を受け、帰宅。質問を考えているとき、「この質問は英語でなんて言うんですか?」と積極的に聞いてくる生徒が多かった。明日の訪問がとても楽しみだ。

夜、昨日とは別の生徒のホストマザーから電話がかかってきた。生徒がほとんど話さないらしく、どうしていいのかわからいとの相談であった。本人に代わって、何か不満があるのか尋ねてくれと頼まれ、本人と話した。自身は不満な事などはなく、ただ初めてのホームステイに戸惑っている様子であった。ホストに日本から持ってきたお土産や写真を見せること、一緒に宿題をすることをアドバイスして電話を切った。

 
7月29日(木)

 9時にスタディセンターに到着。気になっていた昨夜の電話の生徒も元気に登校していた。今日は朝から市長訪問。ホストマザー達が車を出してくれて、5つほどのグループに分かれてcity hallに向かった。とてもきれいな建物で、中に入り市長さんと対面。とても気さくな方で、始めにロスバノス市のことについて説明してくれた。智佳のホストマザーが通訳をしてくれ、とてもよくロスバノスの事が理解できた。その後、質問タイム。ロスバノスの人口、有名な場所、食べ物などについてみんな積極的に質問していた。'How old are you? や'Do you like Japan?'の質問は面白かった。その後写真撮影をしてcity hallを出発、ロスバノスの街探索に出掛けた。グループごとに別れ、それぞれ店に入り買い物。雑貨、ドラックストア、本屋、キャンディショップなどに立ち寄り、日本の家族やホストファミリーにお土産を買っていた。生徒達は商品の値段がどこに書いてあるのかわからず、何度も「これいくらですか?」と聞かれた。本屋では、郁と朝美が日本の家族にお土産を買っていた。店の内装も日本と違い鮮やかで、珍しい雑貨や色とりどりのお菓子がたくさんあり、生徒たちは現地のお客さんがいるにも関わらず写真を撮るのに夢中になっていた。カフェでは数人の女子がテイクアウトに初挑戦。美晴はバニラシェイク、朝美はコーラフロートを注文したが、出てきたそのサイズにびっくり。2、3人で分けてちょうどいいくらいの大きさで、シェイクの上にはホイップクリームがたっぷり。頑張って完食していた。

スタディセンターに着いてから昼食をとり、いよいよ初授業。まず机、椅子を移動して教室環境を整えた。有里たち高校生グループは積極的に机運びを手伝ってくれ、さぎりは誰にも頼まれていないのに、昼食場所の後片付けを進んで行っていた。自分で気付いて行動に移すことは簡単なようで難しいので、素晴らしいと思った。授業はバーバラ先生とカミール先生のグループに分かれて行った。内容は簡単な自己紹介、基本的な発音の仕方、ホストファミリーについて、食事の時に使う会話についてだった。みんな初授業で緊張した様子だったが、先生方はとても丁寧にゆっくりした英語で話してくれ、みんな真剣に先生の話に耳を傾けていた。発音では積極的に先生の発音を真似する姿が見られた。鑑はわからない単語があるとすぐに辞書で調べていた。個別に発言をするとき、みんな恥ずかしさからか声が小さく聞き取りにくいので、今後そこを直していけたらいいと思う。2時間の授業であったが、楽しみながら頑張っていた。宿題も出され、みんな「今夜は頑張るぞ」という感じで今日の授業は終了した。明日の授業もとても楽しみである。

 
7月30日(金)

 今日は午前中授業、午後からホストファミリー達とボーリングに出掛けた。佳穂と早紀はホストファミリーと出掛けるため欠席。授業2日目で、昨日よりはみんなの緊張がとけリラックスした様子であった。今日の授業は、アメリカのお金や手伝いの申し出の表現を勉強した。カミール先生が本物のお金を持ってきてくれ、実物に触れながら勉強した。アメリカのお金も日本のものと同じように、透かすと顔が見えることを確かめた。みんな興味津々であった。バーバラ先生にはアメリカの家のことについて詳しく教えてもらった。condoとapartmentの違いが難しかったようだった。午後からはボーリングに出掛けた。1時間のドライブで、私・有里・さぎりでバーバラの車で連れて行ってもらった。道中、大量のトマトを載せたトラックが通り過ぎたり、牛がたくさんいる草原を見たりした。「ロスバノスは農業が主要産業なのよ。今、トマトは旬な時期よ。」など、バーバラ先生が解説してくれ、まるで授業を受けているかのように勉強になった1時間だった。ボーリング場に着いてシューズを履き、グループに分かれてゲームを始めた。数人のホストファミリーも一緒に来ていたので、ホストファミリーとさらに親睦を深める事ができたようであった。みんな日本でボーリング経験があまりないようだったが、100以上のスコアを出す子も数名いて、短時間で上達している!と彼らの若さに驚いた。海洋はさすがボールに慣れているだけあって(日本で野球部のキャッチャー)ストライクをたくさん出してホストブラザーに褒められていた。ボーリング後、ファーストフード店に寄りアイスクリームを注文した。みんな英語のメニューと必死に格闘していたが、全員頑張って注文することができた。ドルでの支払いにもずい分慣れてきたようだ。私はTwisterというアイスシェイクを注文したが、smallestサイズなのにやはりその量の多さにはびっくりした。しかし、みんな頑張って完食していた。スタディセンターに着き、来週の連絡を受け帰宅。明日から初めてホストファミリーと過ごす週末。月曜日にみんなの話を聞くのが楽しみだ。

 
8月2日(月)

初めてホストファミリーと過ごした週末明けの月曜日、久しぶりにみんなの顔を見た気がした。桜、美咲、玲奈、智佳はホストファミリーと出掛けるため欠席だった。美咲は今日が誕生日ということで、ホストファミリーと桜とともに湖にピクニックに出掛けているようだ。みんなホストファミリーととても楽しい週末を過ごせたようで、私に会うなり「先生、○○に行ったよ」や、「○○を経験したよ」とにこにこしながら話してくれた。日記を読んでも、湖でウォーターボードを経験したり、バーベキューパティーをしたり、水族館に出掛けたり、初めて字幕なしのDVDに挑戦したりと、充実した週末を過ごせていたことが感じ取れた。

 今日は午前は授業、午後は老人ホームのボランティアという内容。授業は老人ホームで披露する歌の練習をした。英語3曲、日本語3曲の6曲を披露することに。英語の歌は、はじめはその速さについていけず苦戦していたが、練習を重ねるうちに次第に上手に歌えるようになってきた。高校生がよく引っぱってくれた。日本の歌は話し合った結果、「さくら」「さんぽ」「おどるポンポコリン」に決定。「さくら」の歌詞を知らない生徒が多く、頑張って覚えた。

 いよいよ老人ホームを訪問。日本と施設のつくりはあまり変わらなかったが、外装、内装ともとてもきれいに整えられており、落ち着いた雰囲気が感じられた。到着するとさっそくステージに歓迎された。バーバラ先生が生徒たちを紹介したあと、さっそく歌を披露することに。ゆっくり心の準備する暇もなく、リュックもからったままだったので生徒たちは「もう歌うの!?」という感じだったが、始まってみると、練習とおりに上手に歌うことができていた。利用者の方も、手拍子をしながら笑顔で聞いて下さり、とても嬉しかった。その後、利用者とともに折り紙を折った。みんな日本から持参した折り紙で一生懸命折り方を教えていた。できた作品に名前を書いて、利用者にプレゼントする子もいた。お年寄りの中には耳が遠い方も多く、私は「英語でコミュニケーションを取るのはとても難しいだろうな…」と感じていたが、生徒達には利用者の方と精一杯コミュニケーションを取ろうする誠実な姿が見られた。できた作品の中でも人気だったのが、真利香・早紀作のひな人形、朝美作のブタだった。とてもよくできていた。史は教え方がとても上手で、’You are a good teacher.’と褒められていた。利用者の方もとても喜んで下さり、充実した1日となった。

 
8月3日(火)

 アメリカに来て一週間が経過し、みんなずい分ここでの生活にも慣れてきた様子がある。今日は午前は授業、午後からガレージセールの手伝いのボランティアというスケジュール。午前中は、明日のサンフランシスコでの終日研修に向けて、レストランでの食事の注文の仕方、買い物の時に使う英語を勉強した。授業はじめはいつも先生から宿題チェックがあるが、今日も宿題忘れなし、パーフェクト。先生がとても褒めていた。途中、南日本カルチャーセンターのスタッフの方が3名訪問され、集合写真撮影。授業が終わると、今日のランチはみんなで外で一緒に食べた。食べながら、明日のサンフランシスコの研修に必要な持参品や注意事項の説明を先生がされた。アメリカに来てはじめてのグループでの終日研修に、とてもワクワクドキドキしている様子であった。

 昼食後は、ガレージセールで売る商品を机に並べたり、会場を整えたりした。いらなくなった服、布、おもちゃ、本などが袋づめにされたものが大量にあり、それを机に並べた。ズボンやシャツはすべてビックサイズで、生徒たちはとても珍しかったようだ。藍子・佳穂はてきぱきと服を畳み、とてもきれいに並べることができていた。拓巳はジグソーパズルを並べるのに夢中なり、見事にきれいなジグソーパズルセクションを作っていた。可愛い服を靴を見つけ、写真に撮る生徒もちらほら。2時間休憩なしで準備したので、終わったときには生徒はぐったり。みんなの協力のおかげで立派に会場を完成させることができた。その後、12ドルで買い物ができるということで、自分へのお土産や、ホストファミリーへのプレゼントを購入していた。雅大の買った大きな靴磨きセットは、スーツケースに入るかな?心配…。みんな頑張って疲れたので、今日はぐっすり早く寝れそうだ。

 
8月4日(水)

 今日は待ちに待ったサンフランシスコへの終日研修。私がスタディセンターに到着したときには大型バスがすでに到着し、みんな出発の準備はばっちりであった。初めての1日研修に、みんなドキドキワクワクした様子。ホストも一緒に来ており、たくさんのホストと触れ合うことができるいい機会でもある。サンフランシスコまで約2時間半という長距離、みんな友達とおしゃべりをしたり、ホストブラザー・シスター達と触れ合ったり楽しく過ごしていた。そしていよいよサンフランシスコに到着。高速道路を抜けると、これまでの平坦な景色とはうって変わり、多くの建物、ビル、店が並ぶダウンタウンの中心部に出た。自然豊かでのんびりしたロスバノスの風景に慣れていた生徒たちにとってはその景色がとても珍しく、バスの中から写真をたくさん撮る姿が見られた。中には「京都寿司」と書かれた日本の寿司レストランも発見!寿司はやっぱり日本が世界に誇る食文化の1つだな、と思いつつバスはサンフランシスコの象徴であるゴールデンゲートブリッジに到着。カリフォルニア州の北西に位置し海に面していているというだけあって、とにかく寒い!ほとんどの生徒は持参した長袖を着ていても寒いと感じるくらいなのに、雅大だけは半袖短パンで元気に周囲を走り回っていた。あまり時間がなく、集合写真撮影後はすぐにバスに戻ったが、もっと見ていたいと思うくらい美しい橋だった。

 バスに乗り込み、次はウォルトディズニー博物館へ向かう。建物は2階建てで展示品がとても多く、ディズニー好きにはたまらないは場所である。当時の原画やウォルト自身が使っていたカメラなど、多くの作品を見学することができた。日本語の音声付の翻訳機も借りることができたので、みんな興味を持って見学していた。最後は売店でお土産などを買う時間があったが、どれも値段がどれも高い!ほとんどの生徒が次に向かうショッピングモール、「ピア39」で買い物をするために欲しい物を我慢していたようである。しかし、令奈は25ドル以上する帽子をゲット!大満足の様子であった。

 次に向かうは「ピア39」。多くのショップが軒を連ね、たくさんの人でにぎわっている様子は福岡のマリノアシティのようであった。とにかく人が多く、観光客狙いのスリなども多いため4,5人の小グループに別れホストファミリーと一緒に行動した。スポーツショップやたくさんの種類のギフトショップ、テイクアウトのスナック店など、入るお店すべてが日本とは違い生徒たちは商品に釘づけになっていた。桜、美咲はキャンディショップで大量のキャンディを、海洋、拓巳はスポーツショップで帽子を、有里、真利香、薫、さぎり、早紀、令奈の高校生6人組はお揃いのサングラスを購入して大満足の様子だった。約3時間のショッピングを楽しんだ後、それぞれに夕食を済ませバスへ戻った。帰りのバスでも今日の出来事を話したり買ったものを見せ合ったり、興奮が冷めない様子だった。ホストや他のメンバーとの交流も深まり、とても充実した1日だった。1日中お世話をしてくれたホストの方々とTCの先生に感謝である。

 
8月5日(木)

 今日は午前中授業、午後から消防署を見学した。少し昨日の疲れが残っている様子が見られたが、授業が始まると、「まじめに頑張ろう!」という意気込みが感じられる。今日の授業では、日本人には難しいLとRの発音の違いを学んだ。1つずつ先生の真似をして発音するが、なかなか思いようにできなく、苦戦している生徒が多かった。アメリカで現地の先生に教えてもらえる今、積極的にトライして少しでも本場の発音を身につけてほしいと思う。

 ホームステイプログラムも1週間が経過したということで、今日から空いた時間を使って個人面談をすることにした。ホストファミリーとは上手くいっているか、授業の内容は理解できているか、何か困っていることなはいかなどを尋ねると、ほとんどの生徒が今のところ楽しく充実した毎日を過ごすことができていると答えた。今のところ大きな問題もなく、29名全員が健康に楽しく過ごすことができているので安心している。

 午後からは消防署見学へ。ここでは消防署の中を見学すると同時に、消防車の中に入れてもらったり放水体験をさせてもらった。放水体験では、1人ずつ署員の方に付き添ってもらい、本物の消防員のように水を放水することができた。しかし勢いが激しく、見学している私達にまで水がかかり出すと、それを見ていたホストファミリーの子ども達がたまらず水の中をくぐりぬけて遊び出した。まるでプールいるかのようにはしゃぎ出すと、それを見ていた男子も一緒になって遊び出した。しまいにはみんな水の中をくぐり抜けて遊び出す始末…。童心に返り、子どもたちと一緒に楽しいひと時を過ごした。中学生、高校生とは思えないみんなの様子がとてもほほえましく思えた1日だった。 

 
8月6日(金)

 今日は1日スポーツデイということで、大型プールのあるレジャー施設、「ウォーターパークアイランド」行った。朝からそれぞれのホストの車に乗せてもらって、いざ出発。1時間ほどすると何種類もの巨大なスライダーが見えてきてみんなの興奮がマックスに!! 到着し、バーバラ先生が入場の手続きを済ませている間、みんな日焼け止めを入念に塗り泳ぐ準備を着々と整えていた。場内に入ると、何種類ものスラーダー・流れるプールなどが目に入り、その敷地の広さと設備の充実度にびっくり!みんなすぐに準備していた水着に着替え、とりあえず目についたものから試していこうと駆け出していった。流れるプールで流された女子もいれば、最初から急降下スライダーに挑戦した男子もいた。この日は1日中(朝の10時から夕方5時まで)時間が取ってあり、疲れたら売店で買ったアイスやおやつを食べたりホストファミリーと話したりして、自分たちのペースでのびのびと楽しんでいた。7時間たっぷり遊び、帰る頃にはみんなどっと疲れが出て、帰りの車内ではほとんどの生徒がぐっすり寝てしまっていた。平日なのにまるで週末のように楽しく、充実した1日であった。

 
8月9日(月)

 週末明け、久しぶりの学校。この日はホームステイプログラムが半分過ぎたということで、改めてホームステイの目的や、ホストと一緒に生活する上での約束事を確認した。残りの2週間、積極的に様々な事にチャレンジして、アメリカでしかできない貴重な体験をしてほしいという先生の言葉にみんな真剣に耳を傾けていた。午後からはアメリカの伝統行事である、イースターホリデイに行う’egg and hunt ’を体験した。卵にペイントをして、隠された卵を見つけるというものである。最初は初めての体験でわけがわからないといった様子だったが、慣れてくるとホストファミリーの名前をペイントしたり、絵の具を混ぜて卵の色を変えてみたり、自分だけの作品を工夫して作っていた。出来上がった卵を先生たちが外に隠し終えると、先生の合図で一斉に卵を探し始めた。宝探しのように、それぞれ自分がペイントした卵を探し始めるが、100個以上もあるのでどれが自分の卵かもわからず、とりあえず見つけたものを自分のバスケットに入れていた。中には、探している最中に間違って卵を踏んでしまう生徒も…。集めた卵は、料理に使ったり作品として飾るため、家に持ち帰った。アメリカの伝統文化に触れる事ができ、とてもいい体験をできた1日であった。

 
8月10日(火)

 今日はカリフォルニアの州都、サクラメントに終日研修に出かけた。2時間かけてようやく到着してバスを降りると、きれいに整備された歩道にカリフォルニアのシンボルである椰子の木が並び、ロスバノスとまだ違った雰囲気が漂っていた。前回行ったサンフランシスコはとても寒かったが、ここサクラメントはロスバノスと同じくらい暖かく心地よく感じた。まず、カリフォルニア州議事堂に向かった。日本の国会議事堂のように敷地がとても広く、建物自体にとても迫力があった。生徒たちからは「ホワイトハウスにそっくり!」との声が。中に入るためにセキュリティゲートを通らなければいけず、入国審査以来久しぶりの経験にみんなドキドキ。みんなで無事に通過し、いよいよ議事堂内に。中に入るとエントランスには巨大な吹き抜け、豪華なシャンデリアがあり、まるで宮殿に来たかのようであった。建物自体が大きな博物館のようで、みんな必死に写真を撮っていた。「早く行くわよ!みんな団体で行動するのよ!」と叫ぶバーバラ先生を先頭に、最初に1階の展示室を見学した。歴代の大統領の肖像画があり、カリフォルニアの歴史を知ることができた。続いて3、4階の議会室に行った。ここでは写真撮影が禁止されており、傍聴席で静かに見学した。議長席の真後にはアメリカ初代大統領ワシントンの肖像画があり、その厳かな雰囲気に圧倒された。続いては、’Old Sacrament’という商店街に出かけた。このエリアには道路に馬車が通り、当時の電車や学校が再現されていた。ユニークな雑貨屋、スナックショップなどもたくさんあった。中でも人気だったのがたくさんの種類があるキャンディショップ。2個まで試食できるということで、みんな一生懸命見た目の美味しそうな物を選んでいた。最後はショッピングモールで買い物。友達と3時間自由にお気に入りの服を見つけた人、化粧品屋さんでメイクをしてもらった人、買い物を早く切り上げフードコートでくつろいでいた人、様々だった。ホストが同行しない初めての自由行動だったが、時間内には全員集合することができた。アメリカでの買い物にもずい分慣れ、たくましく成長した29人の姿を嬉しく感じた1日だった。

 
8月11日(水)

 ホームステイプログラムも終盤にさしかかり、今日から本格的にさよならパーティーの準備をすることになった。授業では午後からボランティアで介護施設を訪問することになっていたので、そこで披露する歌を練習した。歌は前に老人ホームでも披露したが、今日は「ドレミの歌」も追加した。英語と日本語両方練習したが、日本語でしあわせの「シ」を英語では’Ti’と言わなければいけないのが新たな発見だった。そしてさよならパーティーで歌う、「オブラデオブラダ」、「カントリーロード」、「We are the World」も練習した。3曲とも難しかったが、CDを聴きながら一生懸命歌詞を目で追って頑張っていた。そしてランチの後はいよいよ施設を訪問。学校から徒歩5分のところにある、とてもきれいな施設だった。利用者の方が温かく迎えて下さった。手拍子をしながら私たちの歌を聴いてくださり、とても嬉しかった。どの曲も練習よりよく歌えていた。歌い終えたあとは利用者の方と交流。最初はなかなか話しかけづらかったが、時間が経つにつれ自分から自己紹介したり、相手に質問したり積極的に交流する姿が見られた。この時、利用者の方の一人に、私たちの歌を泣いて喜んでくださった方がいた。私たちのボランティアで人の心が動いた。ボランティアをした私たちのほうが、何か大切なことを学んだ気がした1日だった。

 
8月12日(木)

 ホームステイプログラムも終盤にさしかかり、TCの先生たちから授業を受けることができるのも残りわずかとなった。今日の授業では、体の部位を英語で何て言うのか学習した。バーバラ先生が、薫と鑑を指名し2人の体の部分を指して、わかりやすい授業をして下さった。午後からはホストが車を出してくれて、1時間ほど離れたスケート場に行きローラースケートをした。平日だったのでほぼ貸切状態。日本のローラースケートと違い、車輪が1列に並んでいるタイプではなく、4つバラバラに離れているものがこっちでは主流。シューズを履いていざリングに行こうとすると、みんな上手く前に進めず転倒…。「ぎゃ〜!」「難しい〜!」と叫びながら、手すりをつたって何とかリングに到着。しかししばらくは、うまく滑れずに苦戦していた。見ているこっちは怪我をしないかハラハラ…。そんな中、スイスイ軽やかに滑っていたのは薫。お見事でした!そのうちみんなコツをつかんできて、上手に滑れるようになってきた。途中電気が消えリング一面にイルミネーションが照らされ、とてもきれいだった。よい運動にもなり、とても楽しい1日だった。

 
8月13日(金)

 今日は朝からロスバノスBの学校でガレージセールがあったので、歩いて見に行ってみた。私たちも先週ガレージセールをしたが、Bのグループはホストファミリーが作った手作りお菓子も売っていた。まるでケーキ屋さんのような美味しそうなお菓子にみんな釘づけ。朝だというのに、少し早いおやつタイムを取る女の子達もいた。最近はみんなアメリカでの食生活に慣れてきて、甘いお菓子が手放せなくなってきているようだ。海洋と悠冴は手頃な値段でお土産をゲットしていた。帰ってからは1コマだけ授業。バーバラ先生のクラスではスポーツについて学び、カミール先生の授業では歌の練習をした。さよならパーティー用のCDを、カミール先生が生徒数分用意してくれた。いつも私たちのために力になって下さり、本当にありがたい。今日は午後から個人で募金活動(洗車のチケットを売る)をするため、早く学校が終わった。この週末が終わると、来週は最後の授業の週。みんなホストファミリーと良い週末が過ごせますように。

 
8月16日(月)

 いよいよ最後の一週間が始まった。アメリカのほとんどの学校は今日から学校が始まるということで、それに合わせて私たちの朝の集合時間も今日から30分早まった。朝からみんなに、残り1週間をホストファミリーのために何ができるか考え後悔のないように生活してほしいという話をした。いよいよラストスパートである。アメリカでの残された日々を大切にして、少しでも多くのことを吸収して帰国してほしいと思う。今日はバーバラ先生が、「教科書は使わないわ!さぁ教室に行くわよ!」いうので何をするのかと思ったら、画用紙に雑誌の切抜きや文字を書いて作品を作る「コラージュ」というものをやった。どうやらさよならパーティーで掲示するようだ。日本で美術の授業で経験済の生徒も多く、みんなワイワイ楽しみながらやっていた。hank you.’という文字を雑誌から探したり、ホストの名前を切り抜いて貼っている生徒もいた。もうすぐ訪れるホストとの別れを寂しく思っている人が多いことを知り、ホストよい関係が築けていることを嬉しく感じた。午後からはチーズ工場を見学した。車で40分ほどのところにあるきれいな工場だった。小学校の社会科見学などでもよく利用されるそうだ。まず、チーズができるまでの過程のビデオを見た。みんな英語での解説に必死に耳を傾けていた。次は2階に移動し、アイスクリーム作りを体験。冷えたボトルの中に生クリームミルク、砂糖、氷を入れ混ぜて、振って作った。しかし実際はすでに材料が入ったボトルが準備されていたので、体験したのは振る作業だけ。’GO!’の合図と同時にみんな一斉に振り出し、しばらく冷やして出来上がり。出来上がったアイスはさっぱりしていてとても美味しかった。量が少ないのがちょっと残念だったようだ。工場内を見学したあとは売店でお土産を買い(チョコレート、生ハム大人気!悠冴から車内でもらった生ハムがとても美味しかった)、写真撮影をしてホストの車でロスバノスへ帰っていった。

 
8月17日(火)

 今日は朝からさよならパーティーで歌う歌の練習をした。日本語の曲は、「崖の上のポニョ」と「小さな世界」に決定。ポニョは海外でも有名なので、喜んでくれるといいなと思う。英語の歌はずい分うまくなっており、家で頑張って練習しているんだなと思う。あさっての本番もこの調子で、最高の歌を披露したい。今日は午後から空手の護身術を習った。現地で空手の道場を開いている方に来てもらい、型も披露してもらった。護身術といっても日本で経験していない生徒が多く、近くで見るととても迫力があった。教えてもらいながら一人一人体験してみたが、こちらでは気合を入れるときには’NO!!’と掛け声をかけるようで、みんな照れながらも一生懸命頑張っていた。空手という日本の文化を現地の方が披露して見せてくれるなんて本当にすごい経験だと思う。この日は拓己にも空手の型を披露してもらった。6年間習っているというだけあって、お見事!終わったあとは、みんな「いつもの拓己と違う!」との声が。とてもいい経験ができた1日だった。

 
8月18日(水)

 さよならパーティー前日。今日は朝から出し物のリハーサルをした。これまで頑張って練習してきたことを初めてみんなの前で見せるときだ。個人では悠冴と早紀のピアノ、友里のスピーチ、桃子と美里の日本舞踊、真琴の琉球太鼓、拓己の空手、グループでダンスを2つと、卓球、バレーなどのスポーツ、最後に全体での歌と、内容が盛りだくさんのプログラムだ。「ホストファミリーはみんなが出し物を披露するのをとても楽しみにしているから、恥ずかしがらず一生懸命やること」を約束した。先生方から途中で「もっと笑顔で!間の移動は静かに!」などのアドバイスをもらいながら、何とか最後まで通す事ができた。先生方から「すばらしい!」と言っていただいた。しかし、まだ練習が必要なグループもあるので、明日までにしっかり頑張って最高の出し物を披露してほしい。午後からは近くの小学校にボランティアに行った。みんな折り紙を教えるだけだと思っていたが、いきなり歌も披露することになった。私のグループは6年生の教室を担当し、ドレミの歌を日本語と英語で歌ったが意外に知らない生徒が多く少しがっかりだったが、その後の折り紙は、アメリカの子ども達がとても興味を持ち、一緒に楽しむことができた。「反対にする」「まっすぐ折る」ってどう言えばいいの!?と英語に苦戦しながらも、頑張って伝えていた。出来上がった作品をアメリカの子ども達はとても喜んでくれた。中でも人気だったのが、「かぶと」と「手裏剣」。大切そうに作ったものを机や筆箱にしまう姿がとても嬉しかった。あっという間に時間になり、余った折り紙はプレゼントとしてあげた。忙しい1日だったが、いよいよ明日はさよならパーティー。今日はゆっくり休んで明日に備えたい。

 

 

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