アカデミックホームステイ活動の様子
ホームステイの様子を写真、動画、文章レポートでお届けします。

2009年アカデミックホームステイ
Valley Springs, PAレポート

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引率者からのレポートです。

 
 
8月18日(火)

帰国日当日。スタディーセンターに7時45分に集合。スーツケースを手に、ホストファミリーとやってきた生徒たち。3週間前にこの場所に到着した日のことを思い出した。到着したのは、ずいぶん前のことのような気がするのだが、ここで過ごした3週間はあっという間だったという感覚で、不思議な気持ちである。そして、3週間前に初めて出会った仲間たちなのに、ずっと昔から知っていたような気持ちだ。生徒たちは、別れを惜しみながら、ハグをしたり、握手をしたりしながら、ホストファミリーと最後の言葉を交わしていた。といっても、感謝の気持ちや悲しみや寂しさで胸がいっぱいで、言葉にならない。ただ無言で、ファミリーと一緒にいる。みんな涙を流していた。声を出して、号泣している生徒もいて、タオルで顔を覆っている生徒もいた。そのタオルを見て、「あの時、彼がスタディーセンターに忘れたタオルだな。」と気づき、また思い出がよみがえってきて、涙をこらえようとしても無理だった。ホストファミリーは、自分たちの家庭に生徒を受け入れてくださり、毎日の送り迎えから食事のお世話、生徒が楽しめるようにといろいろなことをしてくださった。そこには、もちろん何か見返りを求める思いもなく、何の計算もなく、日本の生徒たちにアメリカのことを知ってもらいたい、楽しんでもらいたい、そして自分たちも楽しみたい、というようなただ純粋な思いだけがあり、また、他の人のために何かしてあげたいという思いやりの気持ちがあるだけだ。私の個人的な見解だけれど、新しい人と知りあったり、新しいことへの挑戦を好む好奇心旺盛なところ、人との出会いや付き合いを楽しんだり、またShare(共有)することを楽しむなどの、アメリカの人たちの特徴が、そこに現れているのかなと思った。バスが出発する時間がきて、アメリカ人の先生(TC)が、生徒たちにバスに乗るように促した。バスに向かう生徒たちの足は重く、後ろ髪を引かれる、というより、体全体を引っ張られる思いで、ようやくバスに乗り込んだ。生徒たちは、バスの中からホストファミリーたちに手を振り続けた。ファミリーの姿が見えなくなるまでずっと手を振り続けた。これは、一生の別れではないんだ、また絶対会えるんだ、と言い聞かせながら、それだけが唯一の希望の言葉で、ファミリーとお別れした。

この夏、私たちは、すばらしい体験をした。すばらしい人たちとの出会いがあった。でも、過去形では終わらない。期間中に体験したこと、学習したことは、これからの自分自身に大きく影響を与えると思うし、そのためには、この3週間全てを整理して、まとめることが大事だし、それを時々考え直し続けることが大切だと思う。また、ValleySpringsで出会った人たちとの関係を今後も発展させて欲しいと思う。続けるということは、簡単なことではないが、だからこそ価値があるものだ。最後に、このような機会を得られたのも、保護者の方の経済的、精神的なな支えがあり、ホストファミリーの協力やサポートがあったからこそ、出来たことである。支えてくださった多くの方々への感謝の気持ちを胸に、この最後のレポートを締めくくりたい。このプログラムに関わってくださった全ての皆様に感謝いたします。ありがとうございました。

 
8月17日(月)

授業の前に、少し時間をもらい、生徒たちと話をした。先週金曜日に荷物のパッキングをする時の注意をしたのだが、念のため、再度生徒に話をした。そして、一人ずつアメリカに来る前に立てた目標とそれを達成できたかどうか、またこの3週間を振り返っての感想を述べてもらった。このように、振り返って考えることは大切なことだと思う。そして、日本に帰ってから、自分の体験を全体的に考え直して、何を学んだのか、どんな新しい発見をしたのか、どんなことに挑戦したのか、どんなことを感じたのかなど、頭の中を整理して、それを文章にまとめるように話をした。

今まで忙しいスケジュールをこなしてきたので、今日は新しい単語を勉強した後、ゲームをして過ごした。二人三脚をして競争したり、お互い向き合って手を押し合って先に動いた方が負け、という日本の遊びと同じ遊びがアメリカにもあることを知った。みんな熱中して参加していて、かなり盛り上がっていた。また、さくらんぼを食べて、その種を一番遠くまで飛ばすことを競うゲームをした。簡単そうに思えたが、これが結構難しかった。男子が助走をつけて飛ばしたりしていて、みんなで大笑いした。

午後からは、アメリカの行事を体験するため、クリスマスのためのクッキーデコレーション、イースターエッグ作り、バレンタインデーのカード作り、ハロウィーンのお菓子を入れる袋のデザインなどを行った。特に、クッキー作りが楽しかったようだ。星やクリスマスツリー、ハートなどいろいろなクッキーの型があり、結構硬いクッキーの生地を伸ばして、いろんな形のクッキーを作っていた。生徒たちが、私のために、カードと名前をデコレーションしたクッキーを作ってくれて、とても嬉しかった。また、生徒たちがデコレーションをしている間に、先生が生徒たち1人1人とインタビューをしながら、生徒たちの英語力がどれだけ進歩したかを確認していた。先生は、アメリカに到着した時にも同じ内容の質問をしていたのだが、そのときと比べて、発音がうまくなっている子がいたり、単語だけでなく、文章で話せるようになっている子がいたりと、全体的に進歩していると喜んでいた。デコレーションが終わった後、実際ハロウィーンで子どもたちが言う台詞(Trick or treat, smell my feet. Give me something good to eat.)を習って、実際にドアをたたいてその台詞を言い、お菓子をもらうシュミレーションをしたり、いろんな場所に隠されたイースターエッグを探し、誰が一番多く卵を見つけるか競ったりして、ハロウィーンやイースターの行事を疑似体験できた。

さて、いよいよ今日がバレースプリングスでホストファミリーと一緒に過ごす最後の日だ。生徒たちは、それを忘れようとするかのように、グループのメンバーやアメリカ人の子どもたちとワイワイ楽しそうに過ごしていた。明日の別れが相当辛いものになりそうだ。

 
8月15日(土)

とうとうサヨナラパーティー当日。あまり話し合いや練習の時間がとれない中、当日を迎えたのだが、自分たちのベストを尽くして、パーティーを盛り上げるよう頑張りたい。日本料理の紹介として、カレー、肉じゃが、卵焼きを用意するのだが、それぞれの担当者たちが、午前中作るようになっている。13時30分集合で、テーブルセッティングや会場設営などの準備を始めた。男子生徒が、全員合唱のための歌詞を用意してきてくれていて、それをみんなに配ってくれた。このような、頼まれてもいないのに自分で考えて行動できる姿をまた見られて、とても嬉しい。さて、パーティーが始まる前に、米国の受け入れ機関である、Cultural Homestay Internationalのカリフォルニア州北部の地域責任者である、キャシー・ジョンソンさんが、集まったホストファミリーの前で挨拶をされた。キャシーさんからは、私たちのグループはとても良いグループだと褒めていただいた。

その後、司会2人の進行で、パーティーが始まった。会場内に、「書道コーナー」、「折り紙コーナー」、「日本の遊びコーナー」、「着付けコーナー」を設けたので、まずは、ホストファミリーに折り紙を教えたり、日本語で名前を書いてあげたりして、楽しんでいただいた。それと同時進行で、セルフサービスで日本料理もふるまった。どのコーナーも盛況だったが、漢字でホストファミリーの名前を書いて、ファミリーにその漢字の意味を聞かれ、生徒たちは一生懸命考えて、四苦八苦しながら答えていた。漢字を探すのに辞書が役立っているようだった。このデモンストレーションの時間を1時間ほどで切り上げ、出し物にうつった。まずは、個人の出し物でピアノ演奏があり、その後に全員で浴衣ファッションショーを行った。DJのアナウンスでいよいよスタート。会場の真ん中にランウェイを設けて、その両側に椅子を用意していたので、ファミリーはみんなが歩くすぐ横に座り、見学していた。生徒たちは、自分で持ち寄ったサングラスやジャケットなどの小道具を使ったりして、自分なりに表現をしていた。アメリカの人たちはノリがいいので、口笛を吹いたりして盛り上げてくれた。特に自分の生徒の出番になると、一段と大きな声で、掛け声をかけたり、名前を呼んだりしていた。ファッションショーの後、全員合唱で「上を向いて歩こう」を歌って締めくくった。みんなで力を合わせてパーティーを完成させることができ、満足である。

この3週間、ホストファミリーの方や先生方には、大変お世話になった。言葉では言い尽くせないほどの感謝の気持ちでいっぱいである。異国からやってきた私たちを家族の一員として受け入れてくださり、毎日のスタディーセンターまでの送り迎え、食事や寝る場所などの提供などをしてくださった。そして、本当の家族のように接していただいた。どのようにしてこのお返しができるのだろうか。私たちは、時に目の前のことを当たり前のように受け取ってしまいがちであるが、その影には多くの人たちの支えがあってこそ成り立っているのだ。今回のプログラムを通して、周囲への感謝の気持ち、人は決して自分だけの力で生きているのではないこと、そして、物事は必ずしも表面通りに、またひとつの凝り固まった見方だけで、シンプルに受け取るべきではないことなどを改めて考えた。

 
8月14日(金)

明日はいよいよサヨナラパーティーなので、午前中を使って、パーティーの準備や練習をした。まずは、全員の出し物である、ファッションショー担当、司会担当、飾りつけ担当、個人の出し物をする人、それぞれに分かれて準備を進めた。ファッションショー担当は、音楽を決めたり、歩く順番を決めたり、DJの台詞を考えたりした。DJの台詞が一番大変だった。その後、実際、みんなで予行練習をした。最初はやはりみんな恥ずかしそうにしていたが、2回目からは結構はりきってポーズをとったり、投げキッスをしたりして、盛り上がってきたので、明日はうまくいきそうである。生徒たちも、「モデルが歩くランウェイを分かりやすくじゅうたんか何かを敷いた方がいいのではないか」、「まずは舞台の真ん中で立ち止まりポーズをとって、また帰ってきた時に、もう一度振り返ってポーズをとってはどうか」「最後に全員が舞台に立つ時は真ん中を中心に向き合う形にしてはどうか」など、自分の意見を積極的に述べていた。これも、自分たちが主催するパーティーなのだという自覚があり、また成功させようという気持ちがあることの表れだと思う。誰かの指示を待つのではなく、自らが考え、自主的に行動できることは素晴らしいことである。その後も何度か練習をして、後はそれぞれで自分らしい歩き方、ポーズを考えて、明日に臨むことにした。最後に、全員合唱の「上を向いて歩こう」の練習をした。この歌は、アメリカでも「スキヤキ」というタイトルで歌われている。なぜスキヤキなのか疑問は残るが、アメリカの人たちにも知られているし、いい曲なので、みんなの話し合いの結果決まった曲だ。男女一緒に歌うので、少しキーが高いのだが、パーティーの締めくくりなので、お腹から声を出すようにして、精一杯歌いきりたい。

午後からは、フルーツを売っている、フルーツスタンドとチョコレート工場の見学に行った。フルーツスタンドでは、すいかが1パウンド39セントほどで売られており、とても驚いた。メロンも1パウンド2ドルほどで、カリフォルニアはフルーツ天国だ。生徒たちは、そこで果物を買って、お昼ご飯を食べるときに、みんなで一緒に食べた。日本に持って帰りたいが、持ち帰ることはできないので、アメリカにいる間に堪能したい。チョコレート工場で、生徒たちはクリスピーバーをチョコレートにつけて、自分のチョコレートを作らせてもらったり、工場内の見学をさせてもらったりした。時期によって忙しい時とそうでない時とあるらしいが、今日は、女性のためのランジェリーを売っている"ビクトリアシークレット"からの大量注文で大忙しだと言っていた。今日訪れたチョコレート工場は、新しい工場で、2005年に建設されたそうだ。工場内では、機械で作られるチョコレートと、手作りのチョコレートがあり(グルメチョコレートと呼んでいるらしい)、手作りのチョコレートを作る方々は、1時間に400個のチョコレートを作れるそうで、生徒たちはとても驚いていた。工場見学の後は、隣接されているお店で、おみやげを買ったり、サンプルのチョコレートを食べたりして過ごした。

 
8月13日(木)

午前中は、文化交換会として、Valley Springs小学校を訪問した。アメリカの学校の校舎は、日本のそれと全く違う。ほとんどの学校が1階建てで、一見プレハブみたいな建物が敷地内に点在するように集まっている。今日は、生徒たちを2つのグループに分けて、それぞれ別のクラスに入り活動した。小学4年生のクラスを訪問したのだが、アメリカの子どもたちは、とても積極的で好奇心旺盛であると感じた。日本語の数を教えると言うと、みんな口々にWow!やCoolなどと言い、大喜びしていた。また、折り紙をすると言っただけで、大興奮で、教える側としては、やりがいを感じる。日本の家や学校、町並みの写真ボードを見せながら紹介した時も、次々と手が挙がり、いろいろな質問を受けた。おもしろかったのは、侍の刀を今でも使っているのかと聞いてきた子がいた。日本といえば、侍や忍者のイメージ強いようだ。テリー先生に、アメリカの子どもたちは積極的だと思うと話すと、アメリカ人でも、ネイティブインディアンの人たちは、あまり目立とうとせず、大人しいと言っていた。それは、ネイティブインディアンは、集団生活をしていたので、集団の和を大切にするからではないか、と自分の意見を述べていた。アメリカの小学生が、この文化交流を喜んでくれ、とても嬉しかった。最後に、折り紙の裏に、生徒の名前を日本語で書いてプレゼントした。漢字で書くとき、良い意味の漢字を考えるのに、生徒たちは苦労していた。教室での活動の後、校庭でバスケットをすることになったのだが、先ほど折り紙を教えていた別のクラスの女の子たちが、日本の生徒を見つけて、駆け寄ってきて、ハグしてくれて、生徒たちはアメリカの小学生たちに囲まれて、ニコニコしていた。

ランチの時間には、クリス先生の旦那さんがホットドッグやハンバーガー、チップスなどを用意してくれ、みんなでおいしくいただいた。自宅の庭で育てたぶどうもあり、とてもおいしかった。先日、誕生日を迎えた生徒のために、先生方が誕生ケーキをこっそり用意してくれていて、ろうそくをつけて、みんなでお祝いした。午後からは、授業だったのだが、生徒たちは、昼ごはんの後だからか、眠そうにしていたので、目を覚ますために、ゲームをした。アメリカ版「だるまさんが転んだ」をして、みんなで大笑いした。毎回、先生方は発音を丁寧に指導してくれるのだが、今日はトイレに行き、鏡を見ながら生徒一人一人に教えてくれた。やはりLとRは難しい。生徒は一生懸命、テリー先生の真似をしていた。こうやって、徹底的に指導してもらえれば、本当に良い勉強になる。このホームステイプログラムも残り4日である。本当に、1日1日があっという間に過ぎていく。生徒たちは、年齢、性別関係なく、お互いすっかり仲良くなっている。グループ内で作り上げた絆も、アメリカで作った人間関係も、さらに強固なものにして、今後につながるしっかりとした土台を築いて欲しい。

 
8月12日(水)

カリフォルニア州の州都、サクラメントへの終日研修。今日が最後の終日研修の日だ。朝8時にスタディーセンターに集合して、ボランティアで来てくれたホストファミリーの車に分かれて乗り、サクラメントへ向けて出発した。バレースプリングスから1時間半ほどで到着したが、高い建物があったり、お店が立ち並んでいたりと、バレースプリングとは違う都会に生徒たちは興奮していた。福岡に似ていると言っている生徒もいた。サクラメントの通りを歩く人たちは、やはりオフィスで働いている人が多いので、服装がフォーマルな人をよく見かけた。久しぶりにスーツ姿の人を見たので、懐かしさを覚えた。

まず州議事堂へ行った。建物の中に入る際には、厳重なセキュリティーチェックを受けなければならなかった。そこを抜けると、4階まで吹き抜けのドームになっているホールがあった。その天井は美しい絵が描かれており、その美しさに皆みとれたり、写真を撮ったりしていた。多くの人が知っているように、カリフォルニア州の知事はアーノルド・シュワルツェネッガー氏であるが、今日は州議事堂にはいないようだった。知事に会えるのではないかと期待している生徒もいたようだったので、残念だった。州知事室の入り口まで行くことができたが、中に入ることはできなかった。生徒たちは、入り口のドアの上に取り付けてある、知事の名前を写真に収めていた。上院、下院議会室も見学することができた。この場所で法律が作られる。そして、議会が開かれている時は、一般公開されており、会議の内容を傍聴できるようになっている。上院議会室は、赤色やその同系色で飾られており、下院議会室は緑色で統一されていた。どちらもとても美しい部屋だった。州議事堂を出た後は、同じ敷地内にある、ベトナム戦争で戦った兵士のための記念碑を見に行った。壁には、戦争で亡くなった方々の名前が刻まれており、年齢が18歳から20歳の方が多く、こんなにたくさんの若い青年たちが命を落としたことに、驚いた。

次にオールドサクラメントという場所へ移動した。ここは、西部劇に出てきそうな建物が集まった場所で、それがお店になっている。そこで生徒たちは解散をして、お昼を食べたり、買い物をしたりして、過ごすことになった。生徒たちには事前にオールドサクラメントにある場所や物のリストを渡されており、オールドサクラメントで過ごしながらそれを探すゲームをした。一番多く見つけた生徒は、賞品がもらえるのだ。明日、結果がわかるのが楽しみだ。今日は、とても暑い日だったが、生徒たちはお土産を買ったり、アイスクリームを食べたりして、楽しんでいたようだ。

 
8月11日(火)

今日は生徒の一人の誕生日だったので、その生徒が登校したと同時に、みんなで誕生日の歌を歌って、お祝いした。彼女は、「なぜ自分の誕生日を知っているの?」と目を丸くして驚いていた。アメリカで誕生日を迎えられて、この年は彼女にとって特別なものになると思う。

さて、今日は衣類に関する単語や、お店での会話について学習した。例えば、スカート、Tシャツ、サンダル、アクセサリー、しましま模様、ストライプ模様、パッチワーク、または素材など。そして、生徒たちに、衣類を身につけた人の全身の絵を描かせて、ひとりずつ身につけているものを説明させた。先生の言うことは理解できるが、実際に自分が説明するとなるとなかなか難しい。また、絵が苦手で恥ずかしそうにしている生徒もいた。そして、次にお店で繰り広げられる客と店員との会話を2人組で練習し、みんなの前で発表した。明日サクラメントに行くので、自由時間で買い物をするときに役立つだろう。アメリカ人の2人の先生が、生徒の発音も初めの頃より良くなってきたと言っていた。

午後からは、さよならパーティーについて話をしたり、準備をしたりした。話し合いの結果、全員の出し物は、浴衣と甚平のファッションショーをすることになった。ファッションショーは、恥ずかしさを捨てて、モデルになりきらないと盛り上がらない。それでも生徒はやりたいということだったので、それに決定した。ファッションショーのDJ役や、音楽係などを決めたり、パーティー全体の司会者や、折り紙コーナー、日本語コーナー、日本の遊びコーナーなどの担当も決めて準備を進めた。私たちが主催のパーティーなので、ぜひ成功させたい。パーティーまで時間がないので、時間を見つけて練習や準備を進めていきたいと思う。7月31日にアメリカに到着して、早2週間が経とうとしている。アメリカ人の子どもたちともすっかり仲良くなって、休み時間にふざけあったりしている姿をよく目にする。生徒たちからは、「日本に帰りたくない」とか「2週間も経ったような気がしない」という言葉が出てくる。毎日みんなに日記を出してもらっているのだが、それらを読むと、生徒たちは、ホストファミリーにカレーを作ってあげたり、玉子焼きを作ったり、肉じゃがを作ったり、また、ホストファミリーと日本の政治とアメリカの政治について話をした、など難しい話をしている生徒もいて、驚いた。これからの時間は、自分がホストファミリーのために何をしてあげられるのか考え、そして行動して欲しいと生徒に話をした。生徒たちは真剣に聞いてくれていたと思う。

 
8月10日(月)

午前中の授業では、in front of, on top of, to the right/leftなどを学習するため、色のついたブロックを使って、ゲームをした。例えば、一人が「黄色のブロックの上に黒のブロックをつけてください」とか「白の右に青をつけてください」などと指示を出して、他の生徒はそのとおりにブロックを組み立てていくというものだ。指示を出す方も出される方もその言葉の意味を理解しないといけないので、よい方法だと思った。そのほかには、「cr-」「sp-」「dr-」の発音練習や、アメリカの休日についての説明なども学習した。

今日の午後は、Columbia State Historic Parkに行くので、どのような場所なのかという説明も受けた。ランチはその公園で食べることになっている。Valley Springsは、ゴールドラッシュの時代に栄えたエリアにある町のひとつで、この辺りには昔の建物が残っている町が多い。Columbia State Historic Parkは、その町並みを再現した場所である。この公園では、博物館もあり、砂金取りができる場所があったり、昔の人が着ていた服装に着替えて写真が撮れる場所があったりする。また、馬車に乗って、町の中を回ることもできる。博物館の方が言うには、この公園の辺りは、ゴールドラッシュの時代には、10,000人ほどの人たちが生活していたとのことだが、今では1,000人ほどの人口だそうだ。金脈のことをMother Lodeというらしいが、その長さは約200マイルほどあるとのことだ。博物館には、ゴールドラッシュ時代のコロンビアの絵があったが、家もたくさんあり、木々が少なく描かれていた。木は金鉱のために使われたので、少なくなっているとのことだ。金を探しに来た人の使っていた道具なども展示されていたが、昔は車もなく、道も舗装されていないのに、こんな山奥に来るのはどんなに大変だっただろうかと思った。初めは、妻子を残して、いわゆる単身赴任で来たわけだから、精神的にも辛かったことだろう。生徒たちも展示物をそれぞれ見て回っていた。公園の中に、昔の人の娯楽として、ボーリング場があったのだが、生徒たちは、実際自分たちもボーリングにトライして、楽しんでいた。もちろん手動なので、ピンを自分で並べて、砲丸なげの球みたいなボーリングのボールを転がしていた。そして、公園の中のお店で買い物をしたり、かき氷のようなものを食べたりして、それぞれ集合時間まで過ごした。

 
8月07日(金)

今日はまず自分のホストファミリーメンバーの絵を描き、それを一人ずつみんなの前で紹介した。そして、ファミリーについて先生からいくつか質問を受けていた。絵を見せるのを恥ずかしがっている生徒もいたが、自分の分かる英語で一生懸命説明をしていた。ホストファミリーの中には、動物をたくさん飼っている家族が結構いた。犬や猫以外にイグアナとか蛇とかやぎとか、日本ではペットとして飼うには珍しい動物を飼っている家族もいて、みんな驚いていた。アメリカの人たちは、ペットを飼う人が本当に多い。ペットは家族の一員なので、とても大切にしている。私は、飼っている犬のアルバムを作っていて、生まれた時から現在に至るまでの写真をスクラップブックのように丁寧に作っている家族に会う機会があった。その中に、その犬の結婚式の写真まであったのには、驚いた。また、犬のために小さなクローゼットまで手作りしていた。洋服も、犬の方が私以上に持っているのではないかというほどたくさんの小さな犬用の服があった。Valley Springsはとても田舎で、私の田舎に対するイメージとはほど遠いものである。アメリカの自然は、本当にワイルドで、私の印象としては、山の中でキャンプをしているような気になる。日本では「自然に抱かれる」といった表現もあるが、ここでは自然に飲み込まれるような気がすることがある。日本で生活していて目にすることのないような動物にも遭遇することがある。先日鹿を庭で見かけて、興奮して、ファミリーに「鹿だ、鹿だ!」と言ったところ、ファミリーは別段驚いた様子もなく、「よく来るよ。庭の野菜を食べるので困るのよねぇ」と言っていた。町なかでの生活に慣れている人にしてみれば、ここでの生活に不便に感じたり、ある意味カルチャーショックを受ける人もいると思う。Valley Springsの人たちは、この地域での生活にとても満足しているようだ。自然と共存して生きているといった印象を持った。道端に生えている植物などにも興味を示して、何の植物だろうと話をしていたり、広大な庭で植物や野菜を育てたり、動物を飼ったりしている。

さて、話が少し横道にそれたが、休み時間においしいメロンを食べた後、テキストに沿って、授業をしていった。先生たちは、生徒たちが分かりやすいように、演技をしながら説明をしていた。午後からボランティア活動の一環として、日本から持ってきた品物のガレージセールをするので、お金の使い方についてゲームをしながら学習した。テリー先生がお客になったつもりで、生徒に欲しい品物を伝え、生徒たちは合計いくらになり、お釣りがいくらかになるかを考えさせた。そして、2つのグループでどちらが先に答えられるか競争していた。午後からのボランティア活動は、地元のスーパーマーケットの入り口でさせてもらったのだが、生徒たちは、一生懸命取り組んでいた。みんなで作ったボードを手に、お客の呼び込みをするチーム、販売担当チーム、ホットドッグ担当チームに分かれて、活動した。生徒たちは恥ずかしがる様子もなく、大きな声で「Please buy hot dogs!」と行き交う人や車に向かって積極的に声をかけていた。そして、買ってくれた人には、みんなで拍手をして、また大きな声で「Thank you!」とお礼を言っていた。私が感動したのは、かなりの人が何も買わないのにお金を寄付してくれたり、「お釣りはとっておいて」と言ってくれたことだ。品物を買ってくれた町の人たち、そしてこの活動をするために場所を提供してくれたスーパーマーケットの方、この活動の準備をしてくれたTCの先生方のおかげで、とてもよい活動をすることができた。本当に心から感謝の気持ちでいっぱいだ。そのお返しをどのような形でできるのだろうか。次は自分たちが他の人のために手を差し伸べることでお返しをしていきたいと思った。生徒たちは、本当によく頑張った。このグループのメンバーのことを誇りに思う。

 
8月06日(木)

午前中は、英語の授業。発音を練習したり、-er, -lessなどが語尾についたらどのような意味になるのかなどの学習をしたりした。また、2、3人のグループで、あるシチュエーションを与えられ、それぞれのグループで会話を作って発表したりもした。みんな昨日の終日研修の疲れがまだ残っているようで、眠そうにしていた。が、休憩に入ったとたん、またまた元気になり、おやつのスイカでさらにパワーアップしたようだった。男子が自主的にスイカの切り分けや、皿を出したりなどの手伝いをしてくれたので、とても感心した。また、生徒の中には、私が机を動かしているのに気づいて、頼まれなくても手伝ってくれた子がいた。このように、自らが周りの様子を見ながら自身で考えて行動することができるということは素晴らしいことだ。「自主的に動く」ことが、私たちバレースプリングスチームの目標の一つであるので、そのような姿を生徒の中に見つけたときは、本当に嬉しい。午前の授業が終わり、午後からはプールでの活動になる。今日のランチは、プールでバーベキューをした。ハンバーガーやホットドッグという、アメリカらしい食事を楽しんだ。7月4日の独立記念日には、バーベキューでハンバーガーやホットドッグを、家族で食べるのが伝統的な過ごし方だと、テリー先生が教えてくれた。ホストファミリーの子どもたちも参加していたので、アメリカの子どもたちとも、また同じグループの仲間たちとも、さらに仲良くなれたようだ。

スィミングの時間を利用して、個人面談をした。一人ずつ話をして、1週間が過ぎたが、どのように感じているか、困ったことや相談したいことがないかなど話をした。また生徒について、私が素晴らしいなと思っている点を話し、またこうしたらもっと長所を伸ばせると思うことも話した。生徒一人ずつと話をして、全員が楽しい、日本に帰りたくないと言っていたので、ほっとした反面、アメリカを去るときの別れが相当辛いだろうなと思った。あと、2週間。2週間しかないとも言えるが、2週間はあるとも言える。この期間をどう使って、何を得るのか。このプログラムを通して、生徒たちがそれぞれの方法で様々なことを学んでいって欲しい。教えてもらう、という受身な姿勢ではなく、自分で学ぶという姿勢でぜひ残りの2週間を"使って"欲しい。プログラムに参加してアメリカでホームステイすることが学んでいることではなく、自分で学ぼうとしなければ、何も得られない。それが自主的に考える、そして動くということだと思う。今後の生徒の成長が楽しみだ。

 
8月05日(水)

サンフランシスコへの終日研修。朝8時にスタディーセンターに集合して、バスでサンフランシスコへ向かった。途中でLodiに寄り、Lodiグループと合流した。バスの中では、生徒たちはいつものように元気いっぱいで、おしゃべりをしたり、写真を撮ったりしていた。まずは、サンフランシスコへ行くにあたっての注意事項をした。Valley Springsとは大違いで大都会なので、単独行動をとらないことやお金や持ち物の管理はとても大切になってくる。生徒たちは静かに聞いていた。サンフランシスコに着くと、まずはゴールデンゲートブリッジに行き、橋をみんなで渡った。風も強いし、観光客も多かった。いろいろな国の言葉が聞こえる中、2列になって歩いた。この橋の一番高いところで、479フィートもあるらしい。近くでみるゴールデンゲートブリッジはとても迫力があった。下から見上げると橋の上の方には霧がかかっている所があった。橋から見える景色は最高だった! 昔牢獄だったアルカトラズ島やサンフランシスコの高いビル群が見えた。生徒たちは写真を撮ったり、景色を見たりしていた。この橋を渡りきるのに、約50分かかった。おなかがペコペコの私たちは、みんなでサンドイッチやサラダなどをお店で買い、バスの中でお昼を食べながら、Pier39へ向かった。

Pier39には、いろいろなお店が集まっており、生徒たちは早く解散したそうで、うずうずしていた。Pier39で、みんな日本の友達や家族へのお土産や自分のものを買ったりして楽しんでいた。キャンディーやポップコーン、サングラス、ポストカード、Tシャツなどの入ったショッピング袋をぶら下げて、あっちに行ったりこっちに行ったりしていた。集合時間の5時15分には全員が集合場所に集まっており、感心した。Valley Springsチームがアメリカに到着して約1週間になる。日本では顔も知らなかったメンバーたちではあるが、お互いのことをちゃんと見ているし、「道を空けるために移動しよう」と、自主的に声をかけたりする場面を目にして、とても嬉しい。信頼できるメンバーだと思う。帰りのバスの中は、ホストファミリーも交えてカードゲームをしたり、友達同士でおしゃべりをしたり、テイクアウトしたホットドッグなどを食べたりしていた。長い1日の最後にもかかわらず、若者は元気だなと思っていたのだが、やはりValley Springsが近づくころには居眠りをしていた。

 
8月04日(火)

バレースプリングスは今日も快晴。気温もそんなに暑くなく、過ごしやすい。午前中は、文化交流のため、バレースプリングスにある、Jenny Lind小学校を訪問するので、まずはその準備をした。生徒たちが日本から持ってきた、日本の学校、住宅、町並み、神社や田んぼなどの写真をボードに貼り、日本の紹介ボードを作った。グループの生徒たちが、それぞれ写真を持ち寄って、とても良い紹介ボードができたと思う。さて、アメリカの小学校では、3グループに分かれて、クラスに入った。そこで、日本の歌を歌ったり、折り紙を教えたり、紹介ボードで日本の紹介をしたりした。みんな積極的に取り組んでいた。写真を貼った紹介ボードをみて、アメリカの小学生たちは興味津々だった。日本の居間の写真を見て、「なぜテーブルが低いのか?」という質問があったり、剣道をしている写真を見て、「スターウォーズのように、刀(竹刀)からパワーが出るのか?」など、可愛らしい質問が出たりした。日本人の私たちが意識しないようなことについて質問があり、興味深かった。アメリカの子どもたちにもとても喜んでもらえて、私たちも嬉しかった。時間が足りないくらい、生徒たちは一生懸命折り紙を教えたりしていた。もう一度、学校訪問が予定されているので、次回は、今回よりももっとうまく紹介ができるように取り組みたい。

後ろ髪を引かれる思いで、Jenny Lind小学校を後にした。午後からは、Calaveras Big Treeへ。そこには、Red Woodという大きな木がある公園で、1時間ほどかけて、公園の中をハイキングした。外での活動で、ハイキングなので、生徒たちは疲れるかなと思っていたが、元気いっぱいで歩いていた。11人の生徒で構成された小さなグループであるが、それだからこそ、みんなすでに打ち解けて、仲良くなっている。ホストファミリーの子どもたちとも一緒になって、冗談を言い合いながら歩いていた。このRed Woodという木は、湿気のある場所を好むようで、主に海岸沿いに生息しているらしい。このCalaveras郡は、山の中にあるのだが、ちょうどボウルのような形をしていて、そこに積もった雪などが逃げにくく、湿気があるらしい。そして、木の皮が非常に厚く、虫がつきにくい木だそうだ。TCのテリー先生は、Scienceの先生をしているので、歩きながら、植物や動物の説明をしてくれた。あっという間に1時間のハイキングコースを歩ききり、最後にVisitor Centerへ寄って、そこでポストカードなどを買った。Visitor Centerには、この辺りに生息している動物の剥製も展示してあり、またまたテリー先生が説明をしてくれた。そこには、熊、コヨーテ、マウンテンライオン、蛇などの剥製がおいてあり、生徒たちは写真をとったり、剥製を眺めたりしていた。

 
8月03日(月)

久しぶりのメンバーとの再会。週末に入る前は、アメリカ到着後すぐに同じグループのメンバーと別れて、ホストファミリーと過ごすことになるので、もしかしたら、ホームシックになる生徒がいるのではないかと少し心配したが、湖に行ったり、買い物に行ったりと、みんなそれぞれホストファミリーと楽しく過ごしたようだ。ひとまず安心した。午前中は、私から生徒たちへ注意事項やメンバーの役割などの話をして、TCの先生方がオリエンテーションをした。今日は、私たちの滞在するバレースプリングスの地域責任者のキャシーさんが、私たちのグループに会いに来てくれ、ホームステイをする上で大切なことを、分かりやすく説明してくれた。生徒たちもとても楽しそうに聞いていた。今日は、実質初めての活動だったためか、まだ生徒たちはおとなしくしていた。質問を受けても初めは、黙っていたり、小さな声で発表していたが、少しずつ活発な面が出てきたようだ。手を挙げて発表した生徒はチケットがもらえて、授業の最後にその裏に名前を書き、くじ引きをして当たった人はプレゼントがもらえるという、わくわくするような仕掛けも先生たちは考えてくれていた。そのためか、生徒たちは、最後の方は少し積極的に手を挙げるようになっていた。私たちのチームの目標の一つは、「自主性」なので、日々、生徒たちが自ら動く様子がもっと見られることを期待している。

午後からは、バレースプリングスの町の中心地へ行き、そこでお昼を食べ、その後消防署、銀行やスーパーマーケットなどの見学に行った。消防署では、実際に消防車に乗せてもらったり、火事や事故が起こったときに使う道具などを見せてもらった。交通事故などで、車に閉じ込められている人を助けるため、車体を切り離す道具もあったのだが、かなりの重さだった。生徒たちも実際に自分で持ってみて、とても驚いていた。消防署では特に男子が興味津々な様子だった。男子の一人が、消防服を着せてもらい、酸素ボンベまでかついでいたのだが、これもまたかなりの重さだった。改めて消防士の仕事の大変さを感じたようだった。この消防署には25人の消防士がいるそうで、出動の際にはそれぞれに連絡がくることになっている。宿直はないようだ。火事の規模によって消防車を使い分けているので、万が一間違った情報だったりすると、消防車や消防服を変更しなければならないので、しっかりと情報を把握することがとても重要である。銀行では、個人用の金庫がある場所も案内してくださり、お土産までいただいた。アメリカの銀行は、日本の銀行とあまり変わらないが、スペースがゆったりととってある。またお客のためのコーヒーやクッキーが置いてあり、自由に飲んだり食べたりしてよいようになっている。生徒たちの中にはコーヒーを飲みたそうにしている子もいた。銀行員の方の服装はとてもリラックスしたもので、ポロシャツを着ていた。スーパーマーケットでは、様々な品揃えに生徒たちは驚いていた。日本にはないような物などもあり、いろいろな写真をたくさん撮り続けていた。シリアルだけが陳列されているセクションがあり、その種類の多さにまたまた生徒たちは驚いてた。そして、品物の安さ!ミニバケツのような容器に入ったアイスクリームが400円くらいで、生徒たちはうらやましそうに眺めていた。

6時半からウェルカムパーティーを開いてくださることになっていたので、4時に一旦ホストファミリー宅に帰り、再度集合した。場所は、ダムが見下ろせる、とても景色の良い場所で、ファミリーが食事を持ち寄る、ポットラック形式のパーティーだった。まずは、それぞれのホストファミリーが自己紹介と自分たちがお世話をしている生徒の紹介をしてくださった。ボランティアでお世話してくださる上に、このようなパーティーまで計画していただき、本当に感謝の気持ちでいっぱいである。ホストファミリーへ私たちはどのようにお返しができるのか考え、そして実行していきたいと思う。まだグループとしての活動は始まったばかりだが、生徒たちの仲は深まってきているようだ。グループの絆、そしてTCの先生、ホストファミリーとの絆をもっともっと強いものにしていきたい。そして、この3週間のプログラムを自分たちの手で価値あるものに作り上げていきたい。

 
7月31日(金)

いよいよバレースプリングスチームのアメリカでの生活がスタートした。このグループは、様々な県からの生徒たちで成り立っている混成グループだ。今日羽田空港で初めて全員がそろったので、全員が顔をあわせるのも今日が初めてだ。サンフランシスコ空港に到着した11人は、旅の疲れもあってか、静かだった。11人は、一人一人TCの先生と握手をしながら挨拶をした。少し緊張しているようでもあった。その後、みんなで輪になって手をつなぎ、これからの3週間をこの仲間たちで貴重なものにしようと、いいプログラムを作っていこうと声をかけた。私たちは、それぞれ違う地域から来たわけだが、アメリカで一緒に時間を共にする仲間であり、異文化を持つ国にやってきた同士である。この3週間でどれだけのものを吸収するかは、それぞれにかかっている。サンフランシスコ空港からステイ地のバレースプリングスにバスで向かう途中、In-N-Outというハンバーガー屋に立ち寄り、お昼ご飯を食べることになった。機内食を食べたためか、生徒たちはあまりおなかがすいていないようだった。それでも、みんな緊張しながらも、アメリカでの初のハンバーガーを注文していた。お店の方がとても親切で、生徒たちにお店のステッカーやぼうしをくださったので、みんなでその帽子をかぶり、お店の前で全体写真を撮った。

さて、In-N-Outを後にした私たちは、バレースプリングスへ向けて再出発。そのバスの中では、初めて見る景色に窓の外をきょろきょろ見ている生徒もいれば、疲れて居眠りをしている生徒もいた。その移動の時間を使って、まずはそれぞれ自己紹介をし、ケーススタディをみんなで考えた。積極的に意見が出たとは言えないが、みんな自分はどうするべきかをそれぞれで考えていたと思う。TCのテリー先生が、バレースプリングスに到着したよ、と生徒たちに声をかけた。生徒たちの頭の中は、最初に会ったときホストファミリーになんて声をかければいいのだろう、どんな人たちだろう、英語が伝わらなかったらどうしよう、などの不安や緊張で頭がいっぱいだったことだろう。スタディーセンターに到着したら、バスの中から、ホストファミリーたちが待っているのが見えた。生徒の名前を書いたプラカードを用意してくださっているファミリーもいらっしゃった。センターに到着してすぐに、ファミリーに紹介され、それぞれがファミリーに連れられて、ファミリー宅に帰っていった。月曜日にみんなからいろいろな話が聞けるのが楽しみだ。


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