いよいよプログラムのクライマックス! さよならパーティーの当日を迎えることとなった。日本料理のメニューは、カレーライスに肉じゃがに、白玉団子だ。卵焼きも作る予定だったが、時間的に無理そうだったために、結局3品になった。その他にもアヤノが持ってきたタピオカデザートや、日本のお菓子なども準備した。先日一人5ドルずつ集めたお金で料理に必要な食材をジェイミー先生にお願いしていた。朝から料理作りだったが、バーバラ先生が、最初にキッチンの段取りを「きっちん」と(笑うところです!)してくれたので、料理の下ごしらえをスムーズに始めることができた。肉を切るグループ、野菜を切るグループと、白玉団子に取り掛かるグループ、そして、他は会場作りのためにまずは大掃除だ。先日からのガレージセール用のものが、まだたくさん残っていて、それから片付けるのが大変だった。でもみんなで協力しあったので、その作業もスムーズにできた。リハーサルは2回ほど通した。少しの不安が残ったが、あとはぶっつけ本番でがんばるのみ! 料理も会場設営も終わり、一旦家に戻る。
さぁ、いよいよパーティーだ!私たちの作ったカレー、肉じゃが、そしてみたらし団子をホストファミリーにふるまう。31人の生徒達のホストファミリーが集うので、150人ほどの人々がやってくる。料理は、ホストファミリーのために作ったので、私たちはちょっと我慢をして、まずはファミリー優先だ。残りのおこぼれを食べられる生徒も少しいたようだが、みんな久々の日本料理を食べたかったろうに、よく我慢してくれた!(ごめんね!)
さぁ、いよいよプログラムの始まりだ。カレンが司会の大役を立派に努めてくれた。私の心臓はいつもになくバクバク状態! ところが、どうだ!? あのリハーサルの不安は何処へ!? 始まった途端にいつもの生徒とは何かが違うのだ。私の不安は一気に消し去られた。歌の指揮をとってくれたのは、女子のリーダー的存在のミキ(美樹)。彼女のリードで、ドレミの歌、カエルの歌、そして授業で習ったRow row row your boatの3曲を歌ったのだが、いつも小さく覇気のない声も今晩はみんな心を込めて歌ってくれた。ホストファミリーの拍手喝采がそれを物語る。続いてジュンヤのピアノソロ。男子とは思えぬ指裁きにみなうっとりだ。そして、リサ(りさ)のエーデルワイスのソロ。一人で歌うことの勇気は並大抵のものではない。リハーサルで声がうまく出ないと不安がっていたのだが、立派にやり遂げた。彼女の歌声には、生徒達も感動して、歓声と拍手の嵐だった! 次にアカネ、アンナ、ミユ、アヤノの「嵐」の歌! 丁寧に作り上げた嵐のウチワを持って、本当に楽しみながら踊り歌ってくれた。いつ何時でもけん玉を持っていたユウキとヤス。彼らはけん玉の天才だ。二人の息の合ったプレイが素晴らしかった。特に最後の秘密のフィナーレには驚かされた。なかなかのあっぱれであった!! パーティーの盛り上げにはなかなかのノリでGOOD! あんなかくし芸を持っていたとは!! ピアノソロのサリ。いつも全ての作業を丁寧にこなすサリ、ピアノも素晴らしく、彼女の奏でる音色が心に残った。チアリーディングをしているミズキを中心に、ハルカ、アカネ、ミキ(未希)のチアは本当に盛り上がった! あれだけの短時間の練習であの仕上がりには驚きだ。ミズキのリーダシップで、彼らをあそこまでひっぱっていったのはすごいことだ。音楽ともぴったり合っていて最高だった!! マドナのピアノソロも、素晴らしかった。横で一生懸命にホストマザーが写真を撮っていたことに気付いたかな? 少林寺拳法のアイカとミキ(美樹)、本番では声も大きく出ていて動きも機敏で素晴らしかった。少林寺胴着もとってもかっこよかったよ! カンフーのエリックさん親子も来てくれていたね。モモコの弾いたポニョの歌は、今アメリカで興行しているらしく、興行9位の収益で人気がうなぎのぼりというニュースを見た。きっと子どもたちは喜んだね。ボールリフティングのヒロトシとカツヤ、サッカーが得意のカツヤとバスケが得意のヒロトシのコンビネーションは最高だった。本当にカッコよかった!! やはりスポーツのできる男子はいいね! クイズ「How much do you know about Japan?(どれだけ日本のこと知っていますか?)」をやったのは、英語の得意なスミレ、ヒロユキ、コウヘイ。あらかじめ考えておいた日本のことを英語で質問する。「日本の首都は?」「日本で一番高い山は?」「日本の通貨は?」「数字の一は日本語で何といいますか?」「一から十まで日本語で言える人は?」「スターバックスは日本にあるか?」当てた人には、プレゼントがあったので、ホストファミリーの子どもたちは大喜びだ。椅子取りゲームは、トモヒコ、トシノブ、リサ(理沙)、ハルナ、ヒカリで、交わり、ピアノ伴奏はナナとスズホだ。彼らの軽快なピアノさばきで、椅子の周りをグルグル回るアメリカの子供たち。もちろん5人の生徒は、小さな子どもたちにケガをさせないように配慮しながら、そして、彼らに座らせてあげるように、でもそれを悟られないように、微妙な動きで子どもたちを楽しませる。さすがに、お兄ちゃんお姉ちゃんだ。そして参加してくれた子どもたちに全員にもプレゼントが用意された。生徒の最後の締めは、モモカの生徒代表の感謝の言葉だ。ホストファミリーとの思い出をとてもよくまとめていてくれた。一つ一つの英語を丁寧に発音していて本当に良かった! 最後に、私のスピーチだが、これが私の一番苦手とするところだ。まず、何よりも緊張する。最初の一言で、まず今までのことが走馬灯のように頭に浮かんできて、胸にこみ上げるものがあり、言葉につまってしまった。溢れそうな涙を抑えて話をしたが、もう、頭の中は真っ白状態であった。得意な英語のはずが、もうしっちゃかめっちゃかで、本当にお恥ずかしい・・・。でも、私なりの感謝の言葉を伝えたつもりだ。
最後にジェイミー、バーバラ、カミール先生に生徒達からのギフトを袋に詰めたものをそれぞれステイした子供たちに手渡してもらう。ハルカはジェイミー先生に、ミズキはバーバラ先生に、そしてヒロトシはカミール先生に。CHI地域責任者のメリーフランシンさんから感謝の言葉に続き、最後に生徒とホストファミリーにプログラム修了証書が3人の先生方から手渡された。ここでは女子数名が本当に別れのように、ずっと涙目状態でホストファミリーとHugしている! 思わずもらいなきする光景だ。そして、パーティーも終わりというところで、急に生徒達が立ち上がり、何かを叫びながら私の所にやってくるではないか。私は打ち合わせと異なる生徒達の動きに一瞬驚き、一体なにが起こったのかと思っていると、生徒達がそれぞれTシャツに感謝の言葉を書いてくれたものを私にプレゼントしてくれたのだ! 思わぬサプライズに、私はもう我を忘れてしまうほど、涙がとめどもなく流れてきた。まだもう一日残っているのに、なんだかもうクライマックスに達してしまい、全ての人に対しての感謝の気持ちで一杯だった。私自身自分の中からあふれ出る想いを抑えることができなくなっていた。そして、何よりも、私が心配していた「最後の締めくくり」を、生徒達は本当にしっかりとやり遂げてくれたのだ。期間中には何度となく叱りとばされていたこの31名の生徒達が、最後の最後にこんなにも立派に役割を果たしてくれたのかと思うと、私はこのチームロスバノスのメンバーを本当に心から誇りに思う。今日のサヨナラパーティーは最高だった。今夜のことは一生忘れない。おそらく今までの引率経験の中で最も印象に残る体験だった。みんなと1ヵ月間過ごしてきて、本当に楽しかった。I'm so much proud of you all!! You're awesome ! God bless "Team Los Banos"!!!! (これで最後のようだが、レポートは、明日も。To be continued…..!!)
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