アカデミックホームステイ活動の様子
ホームステイの様子を写真、動画、文章レポートでお届けします。

2008年アカデミックホームステイ

Tracy(小学生), PAレポー

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引率の先生からのレポートです。

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7月31日(木)
いよいよ出発の日。鹿児島空港にて簡単な出発式が行われた。期待と不安で様々な表情の子どもたちの周りを同様に様々な表情で取り囲むご家族の姿が見られた。PAあいさつでは,今,注目されている小学校外国語活動の先駆者としてこの子たちががんばること,異文化交流を通して自国理解を深めること,そして,コミュニケーションを図るために英会話をがんばることなど,このホームステイの意義や目標を話した。「3週間楽しくがんばってきます。」という私の言葉に安堵の笑顔をされたご家族も多く見られたようだ。空港内では,小中協力し合って荷物の受け取りや整列などができた。重い荷物を全員分どんどんコンベアから取り上げる姿に,さすが中学生だと,小学生は脱帽していた。入国。子どもたちは空港職員からの質問に対する答えである“To Tracy."“For 3weeks"“For sightseeing." を何度も私に確認して本番に臨んだが,団体のためにあっさり通ることができて少し拍子抜けたようだった。しかし,この子たちが初めて一人で外国の方と接したよい機会になったと思う。サンフランシスコ空港にTCファミリーが来てくださり,空港内や迎えのバス前で記念撮影を行った。バスの中は名前カードやアメリカ国旗,たくさんの風船で飾り付けられており,子どもたちはTCの子どもたちとすぐに仲良くなった。バス内で,一人ずつにたくさんのプレゼントが入ったバッグが渡され,中にホストファミリーからの手紙と写真があった。サンフランシスコジャイアンツ球場でみなアメリカの空気を吸う。IN−OUTハンバーガーで初めてのアメリカでの買い物及び食事を体験する。その後,ショッピングモール見学を行い,警備用の自動二輪車に子どもたちは大喜びだった。ウェルカムパーティーは,野外会場でホストファーザーたちが豪快に大量のハンバーグとソーセージを焼いてくださった。子どもたちは各自ホストファミリーと対面。各々がホストファミリーとどのようにこれから過ごしていくか考えながら長い一日の終わりを告げた。
 
8月01日(金)
初めての学校。2階にある教室には,子どもたちのために様々な飾り付けや教具が用意してある。まずトイレや遊び場所の確認,スタディーセンターである教会のみなさんにあいさつなどを行った。授業ではTCに頼まれて“ITENARY”の説明や“Heritage Home”の計画作成のための通訳を行った。自由な授業の雰囲気が日本と異なる。二人の男子はぐったりしていた。前日遅くまで家のプールで泳いだりゲームをしたりして遊んでいたという。ある子は初日から積極的にアメリカ人に話しかけていたため「すごく楽しい。ずっとアメリカに暮らしてもいいくらい。」と言っている。ある子は、部屋に薄暗いライトが1つしかなく,怖くてつけたまま寝ていたらいつの間にかライトが消されていたという。ある子はTCの家にホームステイのため,授業のボランティアなどにもしっかり応じている。ある子は慣れないながらも一生懸命話しホストファミリーと仲良くなっていた。ホストファミリー宅でプールパーティー。みんなで楽しく泳ぐ。
 
8月04日(月)
久しぶりの学校。8時45分に来て子どもたちを待つがなかなか集まらない。前の日までキャンプや遠出をしている家庭が多かったという。9時ぎりぎりに何とか全員集合した。朝の会や宿題回収,健康観察を終えて授業に入る。季節,月,曜日,気温など日常生活のことを英語で学び,教室のルールが形づくられてきた。アメリカ合衆国の地図のパズルでクイズや州案内が行われたり,バレンタインにちなんだ文字クイズやプレゼント贈呈があったりした。明日のサンフランシスコ見学に向けて全員おそろいのアメリカンTシャツも配られた。明後日の老人ホーム訪問に向けて“If your happy and know it“Mother finger”の歌の練習も行った。昼食時,各家庭での様子や困ったこと,驚いたこと,発見したことについて語り合った。日本語で自分の思いを伝え合うことで,子どもたちも安心できたようだ。各々何とかがんばっている様子で私は安心した。アメリカの食事は質素で,昼食もサンドウィッチや生野菜が多く,足りない子にはTCからホストファミリーに伝えてもらうようにした。郵便局では,日本に手紙を出したり,アメリカの切手を買ったりした。市庁舎や警察署では,職員の方々の詳しい案内・説明があり,私が通訳をしながら質問に挑戦させたり記念撮影を行ったりした。
8月05日(火)
初めての終日研修。サンフランシスコまでの往復4時間の遠足である。子どもたちはTCからプレゼントされたおそろいのアメリカTシャツを着て,全員元気に集合した。私自身は,今日1回目のウィークリーレポ−ト提出日だったので,メモリースティックと子どもたちの日記のコピーをMNCCの方にしっかり手渡しすることができて一安心であった。Golden Gate Bridge では,他のグループも来ていて記念撮影を行っていた。元教え子もいれば初めて会った子もいたが,仲間意識が強く話がはずんだ。Golden Gate Bridge の上を歩き,その壮大さに皆感動していた。お土産屋で買い物をする際, 財布の管理や金銭の取扱いを改めて指導した。Exploratoriumでは,3グループに分かれて行動した。日本の科学館のようなところで,子どもたちは様々な実験に挑戦してあっという間に2時間が過ぎた。男子がサングラスを買ってマトリックスの真似をしていたことが皆を大笑いさせた。Pier39では,アザラシやアルカトラズ島を目前に見たり,自分でディナーの注文をしたりして,アメリカならではのよい経験を積んだようだ。帰りのバスも賑やかであった。マクドナルドやビデオを楽しんだ。夜9時スタディーセンターの前でホストファミリーと再会した子どもたちは今日の様子をうれしそうに話していた。明日の連絡事項をTCと共に伝えて解散とした。

生徒の日記

今日は、終日研修で、ゴールデンゲートブリッジに行きました。みんなで橋で写真をとったり、楽しかったです。

 
8月06日(水)
授業では,簡単な体育の後,昨日の終日研修に関する日記を日本語と英語で書くことになった。TCがホワイトボードに例文や必要な単語を英語で書き,私が通訳をしてそれぞれ書かせたところ文法的な細やかさを除けば,全員自分の思いをよく表現できていた。後半は老人ホーム訪問に向けて発表の練習を行った。実際の訪問では,各自の挨拶や自己紹介,日本文化(お手玉,あやとり,紙飛行機,紙風船)や得意なこと(ピアノ,新体操)の発表のほか,全員合唱で,"Mother Finger"をジェスチャーも交えて歌い,"If your happy and know it"を日本語と英語で歌った。折り紙を皆さんに教えて作品には筆ペンや習字でその方の名前を書いて差し上げるようにしたところとても喜ばれた。子どもたちにもとてもいい経験になったと思われる。消防署見学では,私の通訳の元,活発な質問がなされた。途中出動のハプニングもあったが,待っている間に立ち寄ったコンビニの店長さんが日本人で皆話がはずんだ。後半は消防車の内部説明や放水体験,防火服着衣などがあり,充実した社会科見学になった。TAKERUがアメリカンフットボールで遊んでいて現地の友達とぶつかり転倒。背中の痛みを訴えたので,TCの依頼により消防署の医者に診ていただき,今日は冷やして暴れないよう指示を受けた。その状況をホストマザーに伝えた。

生徒の日記

今日、老人ホームへ行ったり、消防署へ行ったりしました。消防署では、ぼくたちのために、サイレンを鳴らしてもらいました。思ったよりもVolumeが小さかったので、すごくびっくりしました。2回鳴っておどろきました。1つはにせものでした。この後すごいことがおこっちゃいました。もう1つのサイレンは、な、なんと本物でした。急いで発動していったので、Very Surprisedでした。だって、なにしろ生で、しかも、見学中。これは本当にMiracleがおきたとしかいえません。

 
8月07日(木)
今日のショッピングモール見学でTCへのお礼を買うために,朝の会より前に子どもたちと密かな話合いを行った。一人3ドルずつ出して,写真立てか時計を買うこと。今日中にTCの好きな色やデザインを英語で質問すること,モール内では男子とTCが同じグループになり,女子のグループと私が実際に選んで買うことなど,みんなで楽しそうに決めることができた。授業では,買い物の練習が行われ,お金の意味や価値などを知った上で,一人ずつ本物のお金を使ってTCと買い物のシミュレーションを行うことができた。午後の買い物学習では,各自ワークシートを元に,アメリカと日本の物価比較を行った。意外な物が安い,高いと感動する場面が多々見られた。フリーショッピングの際,男子が高額な物を買おうとして付き添いのホストマザーに止められたとの報告があった。この後もまだお金を使う日程が組まれているので,予算を考えた買い物の仕方やお金の大切さなど,改めて随時指導していく必要があると実感した。TAKERUの背中の具合がかなりよくなっていたので安心した。しかし昨夜男子の一人がホストブラザーをプールで突き飛ばして背中を打ったという報告をTCから受けた。大したことはなかったそうだが,私は子どもたちに,アメリカの生活に慣れてきた今こそ,けがや事故に逢わないためにも落ち着いて行動するよう話を行った。昨日日記指導をした成果として,RYOTAとTAKERUが日記をかなり書くようになってきた。称賛して今後よりよくなることを期待したい。FUKAはみんなの買い物に笑顔で付き合い,自分の話をたくさん教えてくれた。明日からディズニーランドに行くそうだ。本場のディズニーワールドを楽しんできてもらいたい。夕方,ホストファミリーと共にカブスカウトの話合い活動場所に行ったらHANANOも来ていて私とホストシスターと楽しく過ごせた。「学校以外での日本語」が心地よかったそうだ。
 
8月08日(金)
今日は"Free Friday" ということで,枕をもってパジャマで登校の日であった。教室にシーツを敷き,枕を並べてお菓子を食べながらビデオでアルファベットの発音練習ビデオを観た。アメリカの文化の新たな一面を体験できたと思う。午後は文化交流としてハロウィーンパーティーが行われた。ホストファミリーが子どもたちに衣装を用意してくださり,ランチルームを飾り付けたり,様々なゲームを行ったりしてくださった。子どもたちは"Trick or treat."と言いながら,たくさんのお菓子をバッグにもらって喜んでいた。アメリカの子どもたちの楽しさを実感できたようだ。週末の過ごし方や月曜日の終日研修に向けて,帰りの会で子どもたちに改めて話をした。TCからの服装や弁当の伝言を通訳して伝えたりした。この週末はそろそろ日本料理を作ってよい頃だということも伝えた。FUKAは家族旅行でディズニーランドへ行くため早退。しかし入場料65ドルは自分で払うよう言われたためMNCCに確認をした。大きなお金なので,本人も不安がったが結局支払うことになった。事前に本人に伝えてあればよりよかったと思う。RYOUTA,TAKERU,HAYATOと個人面談を行った。3人ともホストファミリーとの生活を楽しんでおり問題はないが,生活習慣の見直し(夜更かし,宿題への取組)やお手伝いの増加を今後よりがんばらなければいけないことを確認した。
 
8月11日(月)
昨日,私が作った日本食は,想像以上に大好評であった。卵焼きは甘めの味付けがアメリカ人好みであったし,手巻き寿司も自分で巻く楽しさやマヨネーズと醤油のコラボが気に入られたようだ。肉じゃがもみりん・醤油・砂糖の日本的な味付けが牛肉に合うということで食べ終わっていただいた上に,ホストファザーがホストマザーに「調理法を学んでおいて。」と言ってくれた。割り箸の使い方も教えたところ,四苦八苦しながら卵焼きや牛肉を挟んで楽しんでいた。食の異文化交流の一環になったようでよかった。今日聞いたところ子どもたちも各家庭での日本食作りがうまくいったそうだ。今日は,Great Americaへの終日研修であった。近くの都市にホームステイをしている他のグループも来ており,声をかけてくる中・高生も笑顔が多く,順調にアメリカ生活を進めていることが伺えた。大きなテーマパークなだけに,小・中・高生問わず皆かなり興奮気味であった。実際の活動では,想像以上のスケールを誇る絶叫マシーンやジェットコースターの数々だったが,特に女子が積極的に乗りたがり,男子はゴーカードや水に浮かんで進む乗り物などを好んでいた。また,全員が様々な体験ゲームに挑戦し,バスケットボールやアメリカンフットボール,大きなぬいぐるみなどを獲得していた。私も偶然,アメリカンフットボールのシュートが一発で決まり,1ついただいた。飛行機に乗る前に空気を抜く話を帰りのバス中でも再度確認した。明日はRYOTAの誕生日なので,みんなでお祝いのカードを書くことになった。放課後は彼のホストファミリーが誕生パーティーを開き,全員招待してくれるそうだ。集合時刻,バス内での聞く態度等,朝も帰りも確認し合い,もっとよりよくなるようにと話した。最後の終日研修には,今までで一番いい姿を見せてくれると期待している。
8月12日(火)
・明日,TCが休みをとるため,代行のアンジェラ先生とホームステイ中の鹿児島の中学生飛鳥さんが来校して,一日一緒に行動することになった。アンジェラ先生はこのグループの元気さに圧倒されていたが,飛鳥さんは「この子たちがかわいい。」とか「一年間の留学でがんばった後,保育士を目指すつもりでいたが小学校英語にも興味をもった。」と話してくれた。お互いによい刺激になったと思う。子どもたちも二人に英語で一人ずつ自己紹介をすることができた。朝の会前に「サヨナラパーティー」の準備を始めた。日本の昔話「花さかじいさん」を英語で大型紙芝居を用いて紹介するので,絵とナレーションの分担をしたり,TCへの記念品への名前記入をしたり,ホストファミリーへお礼の習字を書く準備をしたり,歌の練習を行ったりした。木曜日に準備の時間がとってはあるが,その日は飾り付けやリハーサルができるように,早め早めに動きたいと考えている。子どもたちも気持ちが高まってきているようである。・帰りの会で,HAYATOの日記を全員に読んで聞かせた。休日に朝からオムレツをホストファミリーに作ってあげたことや,部屋やお風呂場の掃除をしたこと,日本料理も取り組んだことなどが詳しく書かれていた。トライコーナーや発見コーナー,紹介コーナーや英語コーナーは,私のものを今日は紹介し,明日からみんなの書いてきたことを発表し合うようにした。書く内容や量が各自異なるので,お互いに高め合っていけたらいいと思う。・午後からは「子ども博物館」見学を行った。様々な実験をモチーフにした体験コーナーや各職業の説明と体験のコーナーがあり,各自積極的に取り組んでいた。ニュースキャスターとして実際にテレビカメラに写ったり,救急車の中から病院の手術室までの内部を見学したりできたので,よいキャリア教育にもつながったのではないかと思われる。・今日はRYOTAの誕生日なので,みんなでカードやプレゼントを贈呈した。放課後RYOTA宅で誕生パーティーが行われ,家の巨大なプールで皆で泳いだりケーキを食べたりした。彼のホスとファミリーは本当にRYOTAを我が子のようにかわいがり,野球部だからと大リーグの公式ボ−ルやシューズなど数多くのプレゼントを用意していた。日本の両親からのメッセージカードも届き,彼にとって忘れられない誕生日になったのではないかと思う。・NIHO宅の家庭訪問。ホストファーザーとよい方向へ向かっていると確認できた。

児童の日記

今日は、ぼくのたん生日でした。ぼくの家で、みんなでパーティーをしました。みんなでプールに入っておにごっこをしたり、とびこんだりして遊びました。ケーキのろうそっくをふく時に、願いをこめてふきました。プレゼントの中で、特にうれしかったのは、日本のお母さんからの手紙でした。日本に帰ってお母さんたちに、アメリカのことを教えてあげたいです。

8月13日(水)
・帰国5日前になったので,「引率者マニュアルp22」の「帰国の4〜5日前・帰国に備えての注意」の内容を朝の会で改めて確認した。荷造りを終えた後の体重計の借り方なども英語で確認した。特にデイバックに入れるべき物と,今後のホストファミリーとの過ごし方については何度も繰り返し確認をした。・今日は,代行のアンジェラ先生との授業で,サヨナラパーティーの準備を少しした後,通常の授業を行った。優しい先生でよくほめてくださるので,子どもたちが積極的に発表の挙手をしていた。・サヨナラパーティーの準備に向けて,各自が本格的に動き出し,自分の発表内容はもちろんがんばっているが,飾り付けや日本文化の紹介コーナーの設営準備,TCへの寄せ書きやプレゼントへのメッセージ書きなども着々と進められた。分からない英語を自ら積極的に尋ねる姿が見られるようになった。HANANOが「花さかじいさん」の大型紙芝居の下絵を描いてきたが,とても素晴
らしい出来映えで,皆を驚かせていた。日本の歌の練習も進み,暗唱を始める子も出てきた・昨日日本のカップラーメンがアメリカにも売っていたのでYUSUKEがランチで食べていたのを見て皆がうらやましがったのでと,TCから全員にカップラーメンの差し入れが送られてきた。水を入れてレンジで3分という作り方のため,お湯を注ぐ日本の味とは若干異なっていたが,皆,大喜びで,TAKERUは2個も食べていた。・午後は,ウェルカムパーティーが行われた公園のプールで水泳の予定だったが,プールが閉まっていた。アンジェラ先生がTCに電話で確認し,TCも駆けつけたが結局開かなかった。代わりの活動として,みんなでボーリングに行くことになった。ボールの番号は日本とアメリカとでは同じだが,靴のサイズの表示が異なることも発見だったようである。白熱した対戦で,スコアの合計結果は「Boys:Girls=241:242」と,なかなかよい対決であった。・明日の小学校訪問における発表内容を確認した後,アンジェラ先生に皆で英語でお礼を言った。サヨナラパーティーにも来てくださるとのこと,皆,再会を楽しみにしているようだ。・NIHOは,昨夜の家庭訪問をすごく喜んでいて,日記に「私は先生のことを日本のお母さんだと思う。会いに来てくれてありがとう。お母さん。」と書いてあった。今後も精神的な面で支えていかなければいけないと思った。

児童の日記

今日は、水泳のかわりに、ボウリングをしに行きました。ボウリング場で、女子対男子でたたかいました。ボウリングのボールはおもたく、いちばんかるいのをつかいました。ぼくは、ストライクとスペアを2回とりました。はじめてボウリングをやるのに、よくできたと思います。

8月14日(木)
・今日は,最後の授業の日であった。朝の会で少し時間を長めにとり,全員がこれまで書いてきた日記(ガイドブック)を振り返り,一番心に残った「トライコーナー」「発見コーナー」「紹介コーナー」「英語コーナー」の内容をTCに発表するようにした。一人一人の発表を聞きながら,それらの内容に関わる思い出がよみがえり感無量だった。TCも心から皆をほめてくださった。・宿題にしていた大型紙芝居「花さかじいさん(Old Man Cherry Blossom)」 の絵やホストファミリーの名前を書いた習字を皆で見合った。いよいよサヨナラパーティーも秒読み段階である。時間を見付けては折り紙で輪飾りや七夕飾りを作ったり,看板も書いたりした。TCへのプレゼントである写真立てに皆,自分の日本語と英語の名前を書き終えた。寄せ書きも完成し,当日壁掛け時計と共にラッピングすれば贈呈用意完了である。当日の会場設置に関する話合いも私とTCとスタディーセンターのスタッフとで行われた。当日新体操をするFUKAのために必要な舞台の広さを決めたり,HANANOとNIHOのピアノ演奏のためにピアノを目立つ位置に移動したり,日本のお菓子や文化紹介のために通常使えない丸形のテーブルを出していただいたりすることになった。司会をするYUSUKEとTAKERUも張り切っている。急に指揮者を指名されたHAYATOの指揮はかなりうまい。RYOTAはマイクを見付け声を出して喜んでいたので,当日使えるようになった。今一番,皆の思いが一つになったように感じられた。
・授業では,いつもの体育,今日の月日,曜日,行事を英語で話した後,これまでの生活を振り返り,日本とアメリカの違いを表す一覧表作りが行われた。皆,発見コーナーのおかげで,すぐに5つずつ見付けられた。それらを英語で表すことにチャレンジもできた。・アメリカ独立記念日に行われる習慣の勉強も行われた。国旗に使われる赤,青,白色が重視されそれらの色のコップとストロー,そしてクッキーが配られた。私は国旗のデザインの意味を教え,地図を元に,50の州の復習クイズも行われた。・最後の日記のコピーはTAKERUとRYOTAであった。これで全員の日記紹介を終えることができた。全員の日記に大きな「がんばり賞スタンプ」を押してあげた。・午後はJacobson小学校訪問で第2学年の教室を訪れた。担任の先生のお婆様が日本人ということで,子どもたちはうれしがっていた。全員が英語で挨拶をした後,個人で日本文化紹介を行った。「あやとり」「紙風船」「紙飛行機」「メンコ」「お手玉」「新体操」など,発表する度に,2年生の子どもたちが挑戦したがり,各担当が一緒になって体験させた。折り紙折りはグループ毎に分かれて折り方を教えてあげたり,日本語で名前を書いてあげたりした。2年生は大喜びで,紙飛行機を飛ばしたり「紙ピアノ」を弾く真似をしたりして楽しんでいた。その後,歌を発表したところ,2年生が一緒に歌ったり踊ったりしてくれた。HAYATOの指揮もすばらしかった。2年生がお礼にアメリカ国旗をモチーフにしたメッセージカードをプレゼントしてくれた。心のこもったプレゼントに感動し,思わず握手をする子も多々見られた。・放課後はボランティア活動を行った。事前に食事のチケットを購入してくださった方に,パン,豆料理,サラダ,チキン,ステーキを一つずつ子どもたちがついで渡すという作業に取り組んだ。その横で,ガレッジセールも行われ,特にRYOTAが値段まで書いて付けてがんばっていた。彼のホストマザーがNIHOのティシュケースも一緒に買ってくださった。・TAKERUの背中の痛みが再発したので,MNCCにも連絡して病院に連れて行くことになった。ホストファミリーが付き添えなかったので,TCと私で彼を病院で連れて行った。海外での病気,けがに伴う保険適用のため,保険会社と病院の間における諸手続きを,私たちで行った。診察結果は「筋肉痛」。冷やして安静にしておくことと,自宅にある薬を必要な際は引用することとい指示があった。TAKERU宅へ家庭訪問。ホストマザーと話し合い,ベッドの交換や薬のことなど確認した。
8月15日(金)
・今日は最後の終日研修で「ヨセミテ国立公園」へ行った。東京都の1.5倍の広さといわれる敷地では,約1000mの高さまでそびえ立つEl Capitanやドーム状の岩山が削られて半月型になってそびえ立つHalf Dome。その壮大さに皆,息を飲むほどであった。途中,鹿,熊,リスなどの野生動物が見られるということで,バスの中でも,皆,シャッターチャンスを狙っていた。公園内で鹿とリスに至近距離で会えたこと感動的であった。ヨセミテ滝と呼ばれる大きな滝の前で,MNCCの方々や他のグループの中・高生たちと会うことができ,皆,大喜びであった。壮大な山と滝をバックに撮った記念写真は,とても素敵な思い出になることであろう。・敷地内でアメリカ先住の方々の生活ぶりを示す博物館や登山に関する博物館,ヨセミテ郵便局などを見学した。博物館内で先住の方の実際の作業を見学したところ,日本のあやとりが行われ,あやとり名人のHAYATOが参加し,見学客は盛り上がった。また,直径が大人の身長よりずっと大きな木の年輪を間近で見て記念撮影を行うことができ,とてもいい学習になった。・お土産屋さんでは,アメリカ最後のショッピングということで,うちの小学生グループメンバーはもちろん,他のグループの中・高生もたくさんのお土産を選んでいた。お小遣いを計画的に使ってしっかり残している子,つい使いすぎてしまった子など,個性がいろいろであったが,皆,思い思いの物が買えたようである。RYOTA,HANANO,FUKA,NIHOは最後までいろいろと選んで買い物時間いっぱい買い物をしていた。HANANOはコインの大きさが分かりにくいアメリカドル対策として,自分で1セント,5セント,10セント,25セントの区切りを付けたコインケースを作成し,買い物時に活用していた。特に5セントと25セントの区別がよく分かったようである。RYOTAは値段を吟味しいろいろ悩みながら品物選びに夢中であった。YUSUKE,HAYATO,TAKERUは早めに集合場所に集まり,トイレも済ましていた。待っている間にリスがまたやってきてYUSUKE,HAYATOは大喜びであった。TAKERUは1セントを記念コインに換えるゲームに夢中であった。・帰り道にドライバーさんが遠回りをされた。ヨセミテ全体が一望できる素晴らしい場所に,一つの記念碑があった。ヨセミテが山火事になったとき,救出に努めた方が亡くなられたことが示されてあった。自然や生命を大切にすることの尊さを感じた。
8月16日(土)
・涙・涙の感動的なサヨナラパーティーであった。ホストファミリー全員はもちろんのこと,代行 のアンジェラ先生の家族と1年間留学のASUKA,IPPPEIファミリーとMNCCのみなさ ん,カリフォルニア地区AAのメアリーフランシンさん,そして,前任校の教え子のKYOHEIたち中・高生など,トレーシー市以外からはるばる来てくださった。 ・準備の段階では,着物,浴衣,甚平などを身にまとった子どもたちが,日本のスナックや遊び道 具,学習道具などをテーブルに並べたり,手作りの看板や輪飾りを舞台に貼り付けたりした。TC はアメリカと日本の国旗をデザインにしたフルーツケーキを作ってくださった。ホストファミリー へのプレゼントである写真立てに皆,メッセージも貼り付けラッピング。袋にも飾り付けを行った。 ・いよいよ開演。飾り付けられたドアに全員が整列し,お客様を迎え入れる。HANANOはプロ グラムを配り,後のメンバーは席へ案内を行った。 ・第1部はデモンストレーション。日本のスナックコーナーと方言コーナーをYUSUKE,RY OTA,HAYATOが担当した。日本のスナックは好評で,アメリカ人の老若男女問わず,味わ っていただけた。HAYATOは勧め上手で,他のコーナーや座席に座っている方々にまで配って いた。方言コーナーでは,英語を3人とも一緒に読み,その意味を表す鹿児島弁をYUSUKE, 大分弁をRYOTA,宮崎弁をHAYATOが実際に話して見せた。これもとても好評であった。 ・日本の文化・遊びコーナーはTAKERU,FUKA,HANANO,NIHOが担当した。F UKAは習字道具を持ってきて習字の実演を行った。NIHOはそろばんを持ってきてやり方をア メリカの子どもに見せていた。HANANOは魚の漢字カードゲームで,得意の魚知識を披露して いた。剣玉も持ってきてくれたので,アメリカの子どもに挑戦させた。TAKERUはメンコで体 の大きいアメリカ人と対決していた。その他,紙風船やお手玉など,楽しんでいただけた。特に人 気はやはり折り紙で,IPPEIの手裏剣やASUKAの花,TAKERUの折り鶴など,実演し たらどんどん人が集まってきて,作り方を教えてと大騒ぎになった。大成功である。 ・第2部は,プレゼンテーション。司会はYUSUKEとTAKERU,指揮はHAYATO,ピ アノ伴奏はHANANOとNIHO,ゲーム説明はFUKA,紙芝居持ちはRYOTAという役割 分担で行った。 ・まずは個人発表。HAYATOはあやとりで様々な模様とマジックで皆を驚かせた。HANAN OとNIHOはピアノ演奏。二人とも長い曲に挑戦に,アメリカの子たちが弾く真似をする程,素 晴らしい演奏であった。YUSUKE,TAKERU,RYOTAは紙飛行機を披露。小学校訪問 で覚えた"Who want you try ? " を用い,アメリカの子どもたちに飛ばし方を教えた。皆,楽しそう
に飛ばしていた。最後はFUKA。なんと新体操である。そのために今日は舞台を広く作った。キ ラキラ輝くコスチュームを身にまとい,音楽に合わせて自由自在に大技をこなす彼女を見て,観客 全員,驚きと感動であった。 ・紙芝居「花咲じいさん(Old Man Cherry Blossom)」は,英語劇CDを元にRYOTAがめくる役 を行い,皆は後ろに整列して進められた。一人一人の個性が出る絵柄や色遣いがおもしろかった。 異文化交流の一環になったと思う。 ・英語の合唱は,このホームステイ中に何度もいろいろなところで発表した"Mothe finger""If you are happy and know it "をジェスチャーや日本語も交えて行った。私たちの合唱と共に,みなさんが真似 をしたり一緒に歌ってくださって感動した。 ・Gameは日本の「かもつ列車」を行った。グー,チョキ,パーを英語と日本語で確認し,大人も 子どもも参加した。日米合作の長い貨物列車ができ,感動的であった。ゲーム説明はFUKAがが んばってくれたが,実際の活動中,RYOTAがいつの間にかマイクを持って大きな声で歌ったり じゃんけんの号令をかけたりしてくれていた。 ・第3部は,セレモニーとスピーチ。まず子どもたちが全員で声をそろえて皆さんにお礼の言葉を 英語でスピーチした。これまでの英会話の学習の成果が生かされるときだ。決して上手とは言えな いが,皆一生懸命話すことができた。 ・次にPAの私のスピーチ。この子たちが今回のプログラムの中でもっとも年少で,3つの県の集 合で構成されたグループだったので,迷惑もかけたかもしれないが,ホストファミリーの大きな愛情のおかげで,皆すぐに友達になり毎日元気よく登校できたことに対し,感 謝の意を表した。次にTCへのお礼。この子たちのために朝早くから夜遅くまで一日中がんばって くださり,教育に対する熱心さに感謝の意を表した。元気が有り余る程のこの子たちのことをいつ も笑顔と大きな愛情で接してくださり,心から感謝してることを伝えた。そして私自身のホストフ ァミリーへのメッセージ。この期間中,何から何まで子どものようにいろいろと関わってくださり 家族というもののありがたさを改めて実感できる素敵な家族であったこと。全員のことが(ペット の犬と猫まで含めて)大好きだということを伝えた。そして最後にこの子たちに関わってくださっ たすべての方によろしくお伝えくださいということ,トレーシー市の人たちが大好きだと伝えた。 ・TC挨拶の後,終了証書授与式が行われた。一人一人名前が呼ばれ,TCがその子のことを紹介 し,証書を渡したら大きなハグ。ホストファミリーも全員前に出て感謝状を受け取った。そして昨 日バスの中で英訳したホストファミリーへのメッセージを子どもが読む。(後ろで私が教えつつで あったが・・・。)そしてその家族全員と記念撮影という形で進められた。子どもを紹介するTCも泣 き,子どものメッセージ中にホストファミリーも泣き,子どもたちも涙を浮かべ感動的な儀式とな った。私と私のホストファミリーにも授与が行われ,私もこのときはさすがに大泣きであった。 ・ホストファミリーへのプレゼント贈呈は「アメリカ国旗の写真立てに一人一人の笑顔の写真とメ ッセージをはった物」と「家族全員の名前を書いた習字」であった。感謝の気持ちを述べながら渡 す子どもたちを前に,また皆が大泣きであった。 ・TCへのプレセント贈呈。一つずつ開ける度に私が内容を紹介し,子どもたちは自分が書いた部 分を主張し合っていた。大きな壁掛け時計は,彼女の好きな緑と青色の土台で彼女の好きな花模様 である。写真立てには,彼女が歓迎のケーキを持って笑っている写真と全員の集合写真を入れて, フレームに全員英語と日本語で名前を書いた。同じく花柄で緑と青のメッセージカードには,全員 で日本語で心からのメッセージを書き"Please study Japanese."と全員で叫んだ。TCはまた泣きな がら全員を一度に抱きしめた。とても感動的であった。 ・最後は日本の歌で感謝の気持ちを表した。タイトルは「キセキ」。歌う前に私が歌詞の内容とみ んなの思いを説明した。まず「キセキ」には"Process(過程)"と"Miracle(奇跡)"の2つの意 味があるが,私たちはホームステイの過程と皆さんに出会えた奇跡を考えて歌うこと。そして,歌 詞の中に出てくる「ありがとう。」「愛してる。」「幸せです。」は英語の"Thank you.""I love you.""I'm  happy."のことで,皆さんへの感謝の気持ちを込めて歌うことを告げた。子どもたちは今までの練 習よりもずっとずっと大きな声で歌った。歌っている間に,日本の中・高生が一緒に歌いながら両 手を振ってくれている様子や,ホストファミリーがどんどん泣き出される姿が見えた。サヨナラパ ーティーは感動的なフィナーレを迎えた。忘れられない素晴らしい時間であった。
8月17日(日)
・ホストファミリーと過ごす最後の日。午前中に教会へ行ったところ,TAKERUとNIHOが出席していた。二人とも昨夜の疲れで眠そうであったが,すっかりホストファミリーにとけ込んでおり,改めてこの期間の出来事を感じさせられた。そしてすごく安心した。私の家族が先に帰ることになり外へ出ると2人が追いかけてきた。明日遅刻しないよう話してホストファミリーの元へ帰し,教会を後にした。午後から荷造り。いつの間にかアメリカの物が増えていた。70Pを超えぬように体重計を借りて行った。最後の夕食は,ホストマザーの実家に訪問。私は花の絵の描かれた色紙に墨字で「花・はな・ハナ・Flower」と書いてグランドマザーにプレゼントしたところ,とても喜んでいただけた。アメリカ最後の休日はやはり慌ただしかったが,とても心が温かくなった。
8月18日(月)
・いよいよ日本に帰ります。約16時間の時差のため,もう日本は8月19日になっていることでしょう。日本時刻で8月20日には,このグループのメンバーは,それぞれの県に帰っていくことになります。初めて出会った小学5・6年生たちがこんなにも仲良くなり,アメリカで暮らし最後まで元気に英語や異文化を学ぶことができてPAとして誇りに思います。これもTCのミッシェル
先生やMNCCの皆さんのおかげだと思います。この子たちに関わったすべての皆さんに感謝したいと思います。この夏の素晴らしい体験を子どもたちが今後の生活に生かしてがんばっていけるよう心から願っています。みんな,ありがとう!See you again.

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