Monthly Message for students●●

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平成30年9月25日

35期生の皆さんへ

元気で頑張っていますか?ついに学校が始まりましたね。個人差はありますが、これから3ヶ月は皆さんにとって最も大変な時期と言えます。皆さんの多くは、既に何らかの形で悩みを抱えている事でしょう。

新しい環境での生活が始まり、食事に馴染めなかったり、HFの家庭環境に馴染めなかったり、HFとのコミュニケーションを躊躇してしまったり、IEPのHFと比較してしまったりなど、新しい環境に適応する上で、なかなかスムーズにいかないときがあると思います。そういう時は、日本の家族や友達と話がしたくなったり、同期の友人たちと連絡を取りたくなったりすることでしょう。しかし、最初が肝心です。この時期だからこそ、アメリカの生活にどっぷり浸かってください。今、自分に負けて、日本に気持ちが走ってしまえば、ますますアメリカ生活に適応することができなくなってしまいます。パソコンなどを通して、日本語を使いながら、友人とメールをしたり、日本語サイトを見たり、フェイスブックをしたりしている時は、日本にいるのと、全く同じ環境だということを自覚してください。どうしても、というときにはメールではなく手紙を書きましょう。今の思いを文章にすることで、気分も落ち着きますし、心の整理もつくはずです。スチューデントレポートを書くことにも同じ効果がありますよ。       

さて今回は、家庭生活について書く事にします。ここでは、ホストファミリーとの生活を円滑に送るためのアドバイスをいくつか挙げておきます。まず、ホストファミリーとのコミュニケーションを大切にする事。次にファミリールールを守る事。そして、家庭内で決められた役割(手伝い)を責任持って果たす事です。コミュニケーションの面から言えば、ホストファミリーとよく話す事、自分からどんどん話しかけて欲しいのです。多少、おしゃべりな方が好ましい程です。そこで暮らす以上、家族の一員として話し合い、互いに信頼し合っていかなければならないと思います。それから、家族とどこかへ出かけたり、地域の活動等に誘われたら、できるだけ参加するように心がけてください。友達を作ったり、ホストファミリーとの信頼関係を深める絶好の機会です。

皆さんのホストファミリーは、それぞれに違います。幼いホストブラザー、ホストシスターが居る家庭、老夫婦でお子さんのいない家庭、同じ年頃の子供が居る家庭、若い夫婦など、日本に様々な家庭があるようにアメリカにも様々な家庭があります。ですから、その家庭によって、皆さんが体験する事、学ぶ事は、当然違ってきます。人は何もかもが満たされた中では成長できません。それぞれ、自分の置かれている環境に対して不平や不満もあるでしょうが、何事も前向きに捉える癖をつけて、限られた留学生活を有意義に過ごしていく努力をしましょう。

それから、ホストファミリー、AC(アカデミックコーディネーター)との接し方で、皆さんにいくつかお願いがあります。これは、日米比較論の授業でも取り扱いましたが、アメリカにおいては、言葉で表現される事が全てです。お互いに思っている事を口にして話し合って、話し合って、話し合って、その中からお互いへの理解が生まれてきます。皆さんの中には、頭の中では分かっていても、他人の家だし、英語で充分に伝えられる自信がないからと我慢する人もいるでしょう。先輩の中には、こうして我慢し続けてストレスがたまり、小さな事が複雑な問題へと発展した例もあります。疑問、不安に思う事は、AC、ホストファミリーに率直にぶつけて、アドバイスを求めていく姿勢が大切でしょう。AC、ホストファミリーにしてみれば、「うまくいってる。何も問題ない。」そう聞いていたのに、学生が一人で悩み、やがてその事が複雑化してしまっては、自分が何の為の存在なのかとても残念に思うはずです。一般的に日本の学生は、他の国からの留学生にくらべ、このような例が多く見られるようです。ACから「彼女(彼)は、私達に何を求めているのか、何をして欲しいのかわからない。」そう言われた事もあります。はじめは、片言でも構いません。自分が英語を充分に使いきれないからなんて、気にしていては駄目です。日本人なのですから、彼らだって皆さんが思うほどはじめからパーフェクトな英語を期待してはいません。ですから間違いを恐れずに、一生懸命話すようトライして下さい。口数の多い人が、無口な人より、会話力が早くつくのは、紛れもない事実です。もちろん、ここで言うHONESTである事は、DEMANDING(絶えず、自分の要求ばかりを他人に求める)である事とは違います。皆さんは、人間社会の中で生きているわけですから、お互いの助け合い、他者への配慮だけは忘れないで欲しいと思います。自分の言動を、相手はどう受け取るのだろうかと、予測しながら客観的に判断する視点が、皆さんには求められているのです。親元を離れ、自他を客観視する意味では、大人としての視点で物を考える、接していく態度が必要とされるわけです。そんな厳しい中にいるからこそ、精神的に成長できると言えます。現在のように交換留学生としてアメリカにいるのは、「自分を変えたい」とか「精神的に強くなりたい」、そんな変身願望があったからではありませんか?

苦しい時は、他のみんなも苦しい時です。自分だけじゃなく、同期の仲間もみんな歯をくいしばって頑張っているということを忘れないでください。"Every wall is a door."これから先、いろんな困難(壁)が皆さんの前に待ち構えているかもしれません。でも、事前学習やオリエンテーションで多くのことを学んだ皆さんなら、必ず乗り越えられるはずです。自信を持って立ち向かってください。

1年間はあっという間ですよ。みんな、元気で頑張れ!

                       MNCC

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