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アーリントン レポート4月3日
DAY8
とうとうお別れの日がやってきました。ホストファミリーと初めて出会ってからずっとお世話になってきたミドルスクール(Haller Middle School)のエントランス付近に集合しました。私がミドルスクールに到着した時には6人のアーリントンチームの生徒たちが既にホストファミリーと来ており、他の生徒たちを待っていました。生徒たちはお別れということを敢えて意識しないようにしているのか、あまりホストファミリーと話していない様子でした。どんな週末を過ごしたか生徒たちに聞くと、イースターにちなんでエッグハントをしたり、卵に色を付けたりして過ごした生徒や、シアトルに行った生徒などがいました。それぞれの家庭で充実した週末を過ごしたようです。TCや私が『全員が揃ったら出発をします。』と伝えました。いよいよお別れなのだと実感が湧いた生徒も少なくないようで、中には感極まっている生徒も見られます。ですが、生徒たちはけろっとしている生徒もいました。時差ぼけがある中、いろいろなスケジュールをこなしていかなくてはならなかったので、日本の家族を思い出してホッとしているのでしょうか。
ここで、せっかくホストファミリーの皆さんも揃っていることなので、カレン先生とコーリー先生に色紙とプレゼントを渡すことにしました。実はさよならパーティーの会場で渡す予定だったのですが、時間の都合で渡せなかったのです。しかし生徒全員が揃ってもコーリー先生はまだ姿を現しません。そこでまずカレン先生に、色紙と日本からのプレゼントをアーリントンチームの代表として2人の生徒が渡しました。とても喜んでくれました。その後まもなくコーリー先生も到着。同じように他の2人の生徒がチーム代表としてプレゼントを渡すと、同じように喜んでくれました。
皆が揃うのを待つ間、あるホストファミリーと話をする機会があったので、週末や昨日(月曜)の様子などを聞いてみました。すると、他の生徒たちと同様にイースターを祝ったり、遠出したりしたそうです。そして、『最後まで見送ると涙が止まらなくなってしまうので、仕事もあるのでそれを言い訳に帰る。』と話してくれました。
ミドルスクールに全員が集合し、予定より少し遅れての出発となりました。アーリントンチームの生徒たちはそれぞれのホストファミリーとハグをしたり、写真を撮ったりして最後のお別れをし、バスに乗り込みました。バスが出るまで見届けてくれるホストファミリー、生徒たちがバスに乗るのを見届けてから帰るホストファミリーなどと様々でした。親身になって生徒たちをお世話してくれたホストファミリーに感謝は尽きません。
バスの運転手の方に、シアトル空港までの時間を聞くと、約1時間で到着するとのことでした。その車中、生徒に問いかけました。『日本に帰りたい人は何人いますか。』すると、手を挙げる生徒は少なかったので、逆の質問をしてみました。『アメリカに残りたい人は何人いますか。』これには、9人の生徒が手を挙げてくれました。その後、数名と話したところ、日本に帰りたいけれど、アメリカに残りたいという気持ちもあるとのこと。車窓を流れるアーリントンの街並みを見ながら、皆何を感じているのでしょう。また、皆が校長先生へ作ってくれたサンキューカードとプレゼントを、直接校長先生には渡せなかったので、カレン先生とコーリー先生に頼んで渡してもらうことにしました。短い期間ではありましたが、生徒達を受け入れて様々な経験をさせてくれたミドルスクールの先生方に心から感謝します。
空港に着くと、チェックイン受付まで30分余裕があったので、アーリントンチームの生徒たちと写真を撮りました。ここでシアトル空港まで同行したポートオーチャードグループの生徒たちと再会しました。早めに着いていたので、待ち時間も短く済み、空港での自由時間を少しばかり取りました。TCのカレン先生とコーリー先生は帰らないといけないということで、ここでお別れです。生徒たちはみな元気な声で、『センキュー!』や『バイバイ!』と言って見送りました。二人はお揃いのトートバッグを持っていました。ある生徒が二人へのプレゼントに、と日本から持って来たものでした。とても気に入ったようです。他の生徒たちからのプレゼントもきっと喜んでいることでしょう。
ポートオーチャードグループの生徒たちとは一旦別れ、セキュリティチェックの列に並びました。長い列でしたが、セキュリティチェックの機械がいくつもあったので、割とスムーズに進んでいます。しかし、ここはアメリカです。日本とは違いチェックが厳しく、ボディチェックを入念にされた生徒や、カバンを再度チェックされた生徒などいました。改めて危機管理について考えさせられた生徒も少なくないことでしょう。
搭乗口に着くと、既に椅子には乗客と見受けられる人々が座っていました。改めて危機管理や注意事項などを伝え、30分程の自由時間を取ることが出来ました。残っているお小遣い使い切ろうと機内で食べるお菓子を買ったり、お土産を買っていたりと、生徒たちはグループで行動しましたが、集合時間に遅れてくる生徒が3人。解散するまで団体行動について意識してほしいと伝え、今後の行程について合流したポートオーチャードグループの生徒たちも含め話をしました。そして搭乗時間を待つまでの間、生徒たちは日本から持ってきた宿題をしたり、仲間たちと話したりして過ごしました。
搭乗すると機内放送が流れました。シアトルから成田までは9時間40分かかるとのこと。生徒たちは興奮気味でなかなか眠れないようでした。アーリントンを出発した時間が昼過ぎだったからでしょうか。映画、音楽、ゲームをそれぞれで楽しんでいます。それにチームとしての行動もこれが最後ということもあってか、打ち解けた生徒同士でゲームや話を楽しんでいる姿も見られました。機内食も美味しいという生徒がほとんどの様でした。『みなアメリカの食事にも慣れたけれど、やはり日本食、そして日本の航空会社の食事だからこそなのだろうな。』と思いながら、私も美味しくいただきました。着陸時に、強風で揺れが強く機内アナウンスで運行には影響はないと流れましたが、不安だった生徒も少なくなかったようです。
成田空港に着くと一旦集合し、成田空港での行程を話しました。そして入国審査を受け、荷物をターンテーブルまで取りに行きました。ポートオーチャードグループの生徒たちが私たちアーリントンチームの生徒たちのスーツケースも取っておいてくれていました。遅れて出てきたスーツケースを取り、皆で税関を通ります。とても混雑していたため、グループでの税関検査はできないと言われていましたが、人数の少ない列に並んだ生徒と一緒に交渉すると、運よく私たちチーム20人揃って通過させてもらいました。
ここを過ぎれば、アーリントンチームの生徒たちはまず羽田組と成田組に分かれます。そしてそれぞれの県に帰って行きます。佐賀から参加した生徒たちは、私と一緒に成田発福岡行きの飛行機に乗ります。他の生徒たちは、成田から羽田までポートオーチャードグループの生徒たちとその引率者と一緒に行動し、それぞれの解散の空港へ行く飛行機に乗ります。ここからポートオーチャードグループの生徒たちと行動を共にするため、生徒たちは県ごとに集合しました。
成田発の沖縄行き(ポートオーチャードグループの10人)と福岡行き(アーリントンチームの佐賀からの生徒たち3人)の時間が迫っているため、ゆっくりお別れをする間もなく別れました。手荷物を預け、セキュリティチェックを受けました。まず沖縄の搭乗口に行き搭乗時間までの過ごし方などの連絡事項を伝え、ポートオーチャードグループの生徒たちとは解散しました。次に福岡の搭乗口に行き、同様に連絡事項を伝え、搭乗時間まで自由に過ごしました。福岡行きの搭乗が早かったため、一足先にバスに乗って飛行機へと向かいました。成田空港に到着した時と同様、福岡空港に向かう際も風が強く体調不良を訴える生徒がいました。
ふと気づくと、日本を出発してからここまで、大きな体調不良を訴える生徒もおらず、病院に行った生徒も一人もいませんでした。日本と比べてアーリントンはとても寒かったのですが、11日間元気に過ごせたのは何よりでした。
福岡空港では保護者の方々が迎えに来て下さっていました。生徒たちの様子を話して私は生徒たちとお別れしました。保護者の方々と生徒たちの再会をみて、私もホッとしました。
各県から集い、羽田空港から一緒に行動をしてきましたが、19名の生徒たちは今、それぞれどんな思いでいるのでしょうか。きっと久しぶりに家族と会えて安心し、そして当然だと思っていた日本の家族の存在や暮らしに感謝していることでしょう。
この11日間、アメリカで親身になってお世話してくれたホストファミリー始め、TCやハーラーミドルスクールの先生・生徒達への感謝の気持ちもぜひ大切にしてほしいものです。そして、アーリントンチームの仲間との出会い!大変な思いも少なからず経験したかもしれませんが、きっとこの『一期一会』の出会いが、皆さんの宝物になることでしょう。
アーリントン レポート4月2日
DAY7
週末は時折晴れ間が差していましたが、おおよそ曇り一時小雨がぱらつきました。そして今日も朝から雨模様です。私がスタディーセンターへ向かう頃、小雨から少しばかりの雹が降り、また雨になりました。スタディーセンターに着くと、Tomomi、Chisa、Naoki、Daisaku、Honami、Shinoの6人の生徒たちが既に来ており、TCの指示があるまで、女子と男子に分かれてそれぞれの時間を過ごしていました。校長先生へのサンキューカードならぬサンキューボードに、アーリントンチーム全員のサインは済ませていたので、この出席した6人で折り紙や桜の絵で飾り完成させました。他の13名の生徒たちはそれぞれのホストファミリーと週末から今日にかけて過ごしています。生徒たちの日記を読み、それぞれの週末の様子を聞いてみました。土曜日にシアトルまで出かけた生徒もいたり、家族とゆっくり過ごした生徒もいたりと様々でした。また、4月1日(日)はエイプリルフールですが、今年はイースターも同じ日でした。アメリカでは多くのキリスト教の家庭では、カトリックやプロテスタントなどの宗派によって、祝い方や教会での過ごし方が異なりますが、このイースターではキリストの復活を祝います。そのため教会では普段の日曜日とは少し異なり、復活に沿った話や讃美歌を歌うそうです。アーリントンチームの生徒たちの日本の家庭がそれぞれ異なるように、受け入れてくれているホストファミリーの家庭もそれぞれで、過ごし方もそれぞれでした。ホストファミリーと一緒に教会に行き、何時間もそこで過ごした生徒もいました。文化の違いや、家族の在り方について考えさせられたことでしょう。また、今日会えなかった13名の生徒たちからも、どんな週末を過ごしたか、どんな異文化交流が出来たのか聞くのが楽しみです。
スタディーセンターでは、ホストファミリーとの生活の話をアーリントンチームの生徒たちと共有する予定でしたが、数名の生徒たちのリクエストで、スーパーマーケットに行くことになりました。これはコーリー先生のアイディアで、他の13人の生徒たちがホストファミリーと最後の一日を自由に過ごしているのだからフェアじゃない、行きたいところに連れて行こう、とのこと。ホストファミリーと一緒に行った買い物ではお土産などを買えない生徒たちもいたようで大喜びでした。二回に分けて、Safewayというスーパーマーケットに行きました。日本のキットカットと同じ様に、アメリカでは色々な味のオレオがあって、女子生徒たちはどれにしようかと慎重に選んでいました。男子生徒たちは、おやつ用のお菓子などを選んでいます。買い物の仕方も男女違って、見ていて面白いです。その後、コーリー先生の提案で『アーリントンの名前入りグッズを見に行こう。』と、ダウンタウンに移動しました。約一時間ほどダウンタウン散策をしました。ダウンタウンではスポーツ店、アンティークのお店、日用雑貨のお店などを回りました。アンティークのお店では、店内がいくつかのスペースに分かれており、色々な人が出店するというスタイル。生徒たちは、アクセサリー、デコレーションになる小物、そしてアーリントンの名前入りグッズを買いました。その後スタディーセンターに戻り、ランチを取りました。午後からは市役所、警察署、消防署の訪問がスケジュールになっていたので、短いランチタイムでした。いつもより少ない人数でのランチのためか、みな静かでした。
まず消防署に行きました。2人の消防士が出迎えてくれ、ツアーをしてくれました。ここでは3つのグループが順番に待機をするそうです。1グループあたり5人(内1人はキャプテンと呼ばれるグループのリーダー)で構成され、2日(48時間)勤務し、4日(96時間)お休みのシフトだそうです。キッチン、キャプテンの部屋、ランドリーの部屋、バスルーム、プレイルーム/リビングルーム(卓球台やテレビがありリラックスできる部屋)など、案内してくれました。そして、消防車などの車がある車庫へ案内されました。そこでは防護服を着させてもらって、消防車の仕組みを教えてもらい、運転席で写真も撮らせてもらいました。車庫の横にはトレーニングルームがあり、一日30分〜1時間鍛えているそうです。第二の家というだけあって、色々なものが消防署には揃っていました。驚いたことに、外には9.11の記念碑として、ビルの残骸の一部が飾られていました。そしてそこにはニューヨーク市の消防士や警察官の名前が刻まれていました。アメリカ人にとっては忘れたくても忘れられない出来事なのです。ですがまだ若いアーリントンチームの生徒たちにとってはあまりピンときてない様子でした。6人での写真を撮り、市役所と警察署へ向かいました。市役所の中には入れないということで、外からの写真を撮り、警察署の中へ。ちなみに何かあった時『911』とコールすると、この警察署につながるそうです。ホストファミリーの迎えまであまり時間がない中、短いツアーとなりましたが、案内をしてくれた警察官はオフィスや留置場などを見せてくれて、最後に彼のパトカーも見せてくれました。時間もなく少人数の生徒たちは、どうしてもあと一歩が踏み出せないのか、写真をお願いできないようでした。ホストファミリーが消防署に迎えに来ている時間になったので、私たちは急いで消防署に戻りました。途中、『もうすぐ日本だ!』という声が聞こえてきました。帰りたいかどうか聞くと、全員一致で『嬉しい』とのこと。『アメリカの学校は楽しいけれど、アメリカの家は日本とは違って、あまりきれいじゃない。』と話す生徒もいました。短い研修期間でしたが、今まで経験したことのない生活を通して、日本の家族にも感謝が湧いていることでしょう。
長かったようであっという間の11日間が終わろうとしています。日本で待つアーリントンチームの生徒たちの家族は首を長くして待っていることでしょう。生徒たちは、日本の家族との再会でどんな声をかけるのでしょうか。そして、明日はいよいよホストファミリーとのお別れとなります。ホストファミリーと水入らずで過ごせるのは、今日が最後です。悔いのない一日を過ごして、感謝も伝えてほしいと思います。
アーリントン レポート3月30日
Day6
今日は朝からしとしと雨が降っていて少し肌寒いです。スタディーセンターに着き教室に入ると、アーリントンチームの生徒たちはミドルスクールでの学校生活の話に花を咲かせていたり、さよならパーティーの準備を進めたりしていました。どのようなさよならパーティーになるのか楽しみです。今日の活動の流れは、スタディーセンターでの活動、警察署からのスペシャルゲストの話、さよならパーティーの準備です。そしてさよならパーティー本番を迎えます。
生徒全員が揃うまで、さよならパーティーの準備を進めるよう伝えたところ、折り紙を折ったり、演目の準備に取り掛かったりと素直に聞いてくれました。今日は見慣れないアメリカ人が1人教室にいて、TCの先生たちと話していました。どことなくコーリー先生に似ていると感じました。そして全員が揃ったところで紹介がありました。コーリー先生の末っ子で、8年生(中学2年)だそうです。
今日の活動を始める前に、カレン先生が机の上を片付けるように言いました。教室の前にある先生の机の上には、木工用ボンドの様なのり、重曹、コンタクトレンズ液、4色の食紅(青、赤、黄色、緑)、そしてプラスチック容器が並べられています。スライム作りをすると生徒たちは伝えられ、カレン先生とコーリー先生は、のり、重曹、レンズ液をそれぞれのプラスチック容器に入れていきました。生徒たちは順番に、座っている机ごとに先生の机に呼ばれます。4色の中から好きな色をカレン先生に伝え、2、3滴食紅を入れてもらいます。青と緑が人気でした。次の指示は、『服や机にこぼさないように注意して‘手’で混ぜて。』です。生徒たちは『えー!!!』と嫌そうでした。『冷たい。』、『気持ち悪い。』『ボンドの匂いがする。』などあまりいい感想は聞かれません。お世話になっているホストファミリーの家で、シスターたちと一緒に作ったことがある生徒も数名いるようでした。アメリカでは人気の遊びのようです。日本で作ったことがある生徒も数名いるようですが、ある生徒が日本の作り方とは少し違うと教えてくれました。最初はスライム作りに対して良い反応ではありませんでしたが、何だかんだ言いつつ楽しんでいる様子。全員が混ぜた後、カレン先生はウサギ型や卵型のカプセルを生徒たちに配りました。このカプセルに作ったスライムを入れるようにとのこと。生徒によっては、カプセル内に収まらないスライムもありました。こういうところにもアメリカ人のおおらかさを感じます。
その後、ゲストへのサンキューカードへのサインやプレゼントの準備、そしてさよならパーティーの準備を進めました。そうこうしているうちに、予定よりも早い時間にスペシャルゲストの到着です。当初、ゲストは5人とコーリー先生から聞いていましたが、7人も来てくれました。普段、警察署からゲストが来られる時は2人だそうです。なんとラッキーなグループでしょう。その中の一番背の高い人は、コーリー先生とは7年生(中学1年)からの付き合いだそうです。彼から順番に、挨拶と自己紹介をしてくれました。最初生徒たちは圧倒されたようで、固まっています。犬を連れた警察官が『撫でてもいいよ。』と言ってくれたので、生徒たちは駆け寄って撫でました。少しだけ緊張がほぐれたようです。中には怖がる生徒もいましたが・・・。話によると、彼は犬とパートナーになってから7年になるそうです。一才の時から一緒に住み始め、夜は息子さんと一緒に寝ているそうです。次に話をしてくれた女性警察官の方は、魚類・野生動物に関連するトラブルの対応をしているそうです。なお、熊が人間に襲い掛かったりして危険を及ぼす確率はたった2%とのこと。例えば今からの時期だと、野生の熊が冬眠から目覚めて、餌を求めて活動的になります。熊は餌を求めて人間が住んでいる地域の近くまで降りてきますが、木の実などを食べて山に返っていきます。危険なのは、鳥が庭に遊びに来た時に餌を食べられるように鳥の餌を置いていたり、ごみを外に出したりする時に遭遇してしまった時など。カレン先生も分かりやすいように、娘さんの話をしてくれました。娘さんは山の方に住んでいて、家の周りにブルーベリーの木があるそうです。それを求めて熊が近くまで降りてくるけれども、食べた後は山へ帰って行くのだとか。ワシントン州は山が多いのですが、人間と自然とが共存しているのだなと感じました。バイクに乗っている警察官の方もいました。日本で言うところの白バイ警官と言ったところでしょうか。日本と同様にスピード違反、飲酒運転、シートベルトの非着用などを取り締まるそうです。他の警察官の方たちは、パトカーや覆面パトカーに乗って交通違反の取り締まりや交通事故の対応をしたり、交通事故などメディアに対しての広報の仕事をしたりしているそうです。警察官の方が生徒たちに『警察官になりたい人はいますか。』と質問がありましたが、反応はありません。『外のパトカーを見たらなりたいとみんな言うよ。』と外でパトカーやバイクを見せてくれました。全員で外に行くと、車5台とバイク1台で来てくれていました。色々な車があります。まず、外に出て一番に見えたのがバイクです。次に、黒い車の覆面パトカー、2台の白いSUV車、自然に溶け込みやすい暗めの色のピックアップトラック、最後に犬が乗るために後部座席のない白いSUV車がありました。私が生徒たちを追って外に出た時には、すでにパトカーやバイクに乗っていました。大勢の前ではまだシャイなアーリントンチームの生徒たちですが、一対一で話すときは抵抗がないようで、積極的です。これもホストファミリーや、ミドルスクールでのバディやクラスメイトたちのおかげでしょう。少しずつではありますが、日々、生徒たちの成長を感じます。警察のステッカーやバッジなどのグッズをもらったり、手錠をかけてもらったり、警察官たちと写真を撮ったりとそれぞれが自由に過ごし、コミュニケーションを取っていました。外は寒いので、集合写真を撮り、お礼にサインしたサンキューカードや日本から持ってきたお菓子をプレゼントして別れました。
教室に戻るとランチの時間です。スタディーセンターでの活動にも慣れ、一緒にランチを食べるメンバーは決まっています。アメリカのランチにも慣れた様子で食べていますが、生の人参にはまだ抵抗がある生徒も少なくないようです。今夜さよならパーティー本番ですが、練習らしい練習をしていないため、ランチが済んだら準備を進めるよう伝えました。さよならパーティーの会場ではピアノを準備するのは難しいということでしたが、キーボードを借りることができました。しかし、ピアノをずっと練習してきた生徒たちにとって、いきなりキーボードへの変更は難しいようで、戸惑う姿もありました。ピアノ演奏を考えていた生徒以外にも、演目を変更する生徒も数名いました。今はとにかく時間が限られているので、さよならパーティーの会場の飾りつけ、お菓子の準備、そして各自の演目の準備を時間いっぱいしました。また、ミドルスクールの校長先生へのお礼にサンキューカードとお菓子のプレゼントを準備したり、TCへのお礼に私が日本から持ってきた色紙に寄せ書きしてもらったりして準備を進めました。
2時半になり、ホストファミリーの迎えで一旦家に帰りました。6時からさよならパーティーが始まるので、生徒たちはホストファミリーと一緒に会場に6時に来ることになっています。残念なことに、アーリントンチームの生徒のうち一人は、ホストファミリーと予定があるということでパーティーに参加出来ないとのこと。日記に、彼を始め多くの生徒たちが今日のパーティーを頑張って成功させたい、と書いていたため、やはりショックでしょう。皆には彼の分まで頑張ってほしいです。私のホストファミリーは予定があったため、お願いして少し早めに会場へ向かいました。ふと空を見上げると、雲の切れ間に青空がのぞいていました。全体研修のクライマックスとも言えるさよならパーティーを前に、私の胸も高鳴ります。30分前に会場に着きましたが、準備はほぼ終わり、とても素敵に仕上がっていました。カレン先生とコーリー先生の家族やお世話をしている生徒が頑張ってくれて、準備の方は一安心です。
一組一組と次々に、ホストファミリーと生徒たちがパーティー用のピザを持って到着しました。当初生徒たちが作った日本食を持って来てもらう予定でしたが、時間の関係上日本食の準備は難しいとTCに伝え、ピザになりました。ウェルカムパーティーと同じポットラックのスタイルです。生徒たちには自分たちの演目などの準備を進めてもらいました。手の空いている生徒たちにはTC達を手伝うように伝えました。ホストファミリーへのギフトを机の上に並べたり、習字のブース作りをしたり、マイクやCDなどの音響について確認したり…生徒たちは急いで準備を進めていきました。その後、担当の準備が終わった生徒たちは、ホストファミリーと一緒に座り、楽しいひと時を過ごしている様子。全員が揃い、ファミリーと一緒に列に並んで、ピザを取っていきます。嬉しいことに日本食も少し並んでいました。アーリントンチームの生徒たちがホストファミリーと話し、うどんや卵焼きを作って来てくれていたのです。あっという間に机の上からなくなってしまうほど人気でした。食事を済ませ、いよいよ私たちアーリントンチームの出番です。まず、MCはYuaとMahiroです。Yukiが篠笛を吹き、DaisakuとHiromasaのあやとり、NaokiとKentoの羽子板(審判:Iori)、Tomomiの空手の組手、Akariのダンス、MikaとTamamiとAyanoの演奏、HonamiとRunaとHaruraの習字ブース、全員参加のお菓子の宝探し、そして最後は、Ioriのオタ芸に合わせて全員でLet It Goを歌う、といった流れでした。電気の明るさ調節、マイク音量の調節、Let It Goの音源選びなど小さなトラブルはありましたが、何とか一通りこなすことが出来ました。生徒たちは、言葉や人前で表現することの難しさを痛感し、もっとこうすれば良かった、とか、もっと準備すれば良かった、などと反省しているかもしれません。その気持ちはきっと次に繋がるものです。ぜひ今後の糧にしてほしいです。
ホストファミリーは自分たちのお世話している生徒がパフォーマンスをすると、近くまで行って動画や写真を撮っている姿が見られました。日本の保護者と気持ちは変わらないのではないでしょうか。温かいうしろ姿に胸が熱くなりました。
後半は、TCのカレン先生からプログラム終了の賞状が生徒たちに配られました。照れている生徒、ハグに抵抗があるのを隠せない生徒、ニコニコしている生徒と様々です。賞状は渡されましたが、プログラムはまだ終わっていません。土曜・日曜と休みを挟み、月曜がいよいよ最終日です。午前中はスタディーセンターでの活動、午後からはアーリントンの市役所、警察署、消防署などに行く予定です。アーリントン地区では月曜日から春休みとなっているので、ホストファミリーと一緒に過ごしたり、出掛けたりする生徒も多く、グループの活動は6人と寂しいですが、アーリントンでの最後の活動を楽しみたいと思います。
最後にホストファミリーと一緒に全体で写真を撮って、カレン先生から手渡されたホストファミリーへのギフトを持ってホストファミリーの元へ。ホストファミリーはとても喜んでくれました。全員にプレゼントが届けられたとこでパーティーはお開きです。アーリントンチームの生徒たちはパーティーに来てくれたミドルスクールの3人のバディたちと別れ、ホストファミリーと岐路に着きました。
ホストファミリーと帰る道すがら、空を見上げると星や満月がのぞいていました。この研修を空から祝福してくれているように感じました。生徒達にはホストファミリーと良い週末を過ごしてほしいものです。生徒達がどのような週末を過ごしたのか、今から聞くのが楽しみです。
アーリントン レポート3月29日
Day5
相変わらずの雨模様ですが、アーリントンチームの生徒たちにとっては最後の学校生活です。心の中は期待に満ちて、澄み渡っていることでしょう。
ミドルスクール(Haller Middle School)でアーリントンチームの生徒が全員揃うのを待っていると、先日スタディーセンターに歓迎の挨拶に来てくれたアーリントン地区の教育管理の責任者の一人、ギャリーさんがこのミドルスクールの校長先生とリーダーシップのクラスの生徒たちと一緒に集合写真を撮りたいということで来ていました。皆で集合写真を撮って、最後のミドルスクールでの学校生活を経験します。私は、TCのコーリー先生と一緒に、学校初日そして昨日よりも少しだけたくましく見えるアーリントンチームの生徒たちを見送りました。日本から持ってきた折り紙や、名刺、そして紹介したいものを使って、クラスの中で発表した生徒もすでにいるようです。自ら進んで異文化交流する姿は、生徒たちの目的意識の高さによるものかもしれません。今日のクラスの中でも、多くの生徒の積極的な姿が見られることを期待しながら、学校生活を覗いていきました。今日は有難いことにコーリー先生も一緒に巡回してくれるので、生徒たちも心強いことでしょう。
クラスに入ってみると、先生から『今日と明日(木曜日と金曜日)は普段の時間割とは違い、二限目と三限目の間にホークタイムと言って、再テストを受けたり、取組中の課題を進めたりする、キャッチアップの時間がある。』と言われました。ミドルスクール最後の日ということもあってか、積極的に話したり、折り紙を折ってアメリカ人生徒にあげたり、名刺を渡して連絡先を交換したり、課題を一生懸命に取り組む姿があったり、大きな変化がありました。また、バディの女子生徒から日本語で書かれた手紙をもらったと見せてくれた生徒もいました。私の見えないところで、アーリントンチームの生徒たちはしっかりと成長しているのだと感じさせられた瞬間でした。一方、バディの座席の関係でアーリントンチームの生徒たちが隣同士に座るクラスもありましたが、ベテランTCのコーリー先生のおかげで、クラスの先生に相談し、アメリカ人生徒たちと話しやすい席に移動出来ました。あるクラスを覗いてみると、アーリントンチームの生徒が今まさに発表しようとしているところでした。聞いてみると、自分から発表すると先生に話したようです。積極的な姿を見ることが出来て嬉しい限りです。それを別のクラスの生徒に、私が『自分から発表した生徒がいたよ。』と言ったところ、刺激されたのでしょうか。クラスの先生に相談して、発表する時間をもらい発表することが出来た生徒もいました。先生達も、これはアメリカ人生徒にとっても素晴らしいことだと、皆口を揃えて言いました。発表を聞いたある先生は『今度は日本に行きたい。』と話してくれたほどです。他のクラスでも、鶴を折って先生にあげたり、先生のスマホで自撮りをしたり、アメリカ人生徒にプレゼントをあげたり、逆にプレゼントをもらったりと、驚くほどの成長がみられました。その一方で、『発表してみたら?』と声をかけても、まだまだ抵抗がある生徒も見られました。
最終日のランチとなりましたが、ホストファミリーの家でお好み焼きを作りすぎたため持って来た、という生徒がいました。ホストファミリーには好評だったようです。お好み焼きは学校でも好評だったようで、私が別の生徒たちの様子を見に少し離れた隙に、すっかり無くなってしまいました。また日本から持ってきたお菓子や折り紙、名刺などを周りのアメリカ人生徒にあげたりする姿も見られ、昨日までとは考えられない交流ができているようでした。クラスで発表をすることに抵抗があった生徒に話しかけると、反射的に『Yes』と英語での返事が返ってきました。人前では抵抗があり話せない生徒も少しずつこの環境に馴染み、私の見えないところでアメリカ人生徒と一対一で色々と話をして仲良くなっているようです。時折カメラを向けると、アメリカ人生徒たちも乗り気でポーズをとってきました。このアメリカの学校体験入学の経験は、アーリントンチームの生徒たちのみならず、アメリカ人生徒にも忘れられない貴重なものになったことでしょう。
午後からのクラスでは、何人ものアーリントンチームの生徒たちが発表をしたためか、クラスの雰囲気が和んだように感じられました。また、クラスを巡回しながら、クラスの先生方に集合写真を撮っても良いかと聞くと、快く承諾してくれました。その際に『もし発表したい生徒がいれば、少し時間をいただけませんか。』とお願いすると、先生は『どの生徒ですか。』と言われました。私が『準備ができたら手を上げると思います。』と言ったからか、それを空気で感じ焦り始めたのでしょう。まだ発表したことのない二人が発表してくれました。ちょっとやらせた感がありますが、きっとこの経験もどこかで活きてくると思います。
いよいよ最後の七限目、リーダーシップのクラスです。アーリントンチームの生徒たちのバディは皆このクラスを取っているため、アーリントンチームの生徒も全員集合となりました。学校で全員が揃うのはこれが最後。生徒たちの発表を見たいと期待していましたが、先生の計らいで『最後の日だから、ゲームをして写真を撮ろう。』と、ウェルカムパーティーをしたりランチを食べたりした広場に移動しました。まず全員で大きな円を囲み座りました。『duck duck goose』というゲームをするようです。一人の鬼役の生徒が円の外に立ち、『ダック』または『グース』と言ってポンと叩きます。そして、『グース』と言われた生徒は、直ぐに立って鬼役の生徒を追いかけます。鬼役の生徒が先に、輪の中の空いた席に座れば、鬼役交代というゲームです。日本版『ハンカチ落とし』といったところでしょうか。アメリカ人生徒からスタートし、最初はアメリカ人生徒のみが『グース』と言われ鬼役でしたが、次第にアメリカ、日本と関係なく楽しんでいました。体を動かすことで一段と仲良くなれたかもしれません。次に、ジェスチャーゲームをしました。最初に先生が単語を書いてくじを作ります。ジェスチャーをする生徒がくじを引き、その単語を無言で体の動きだけで表現し、そのくじに何という単語が書かれているのか周りの生徒に答えてもらうゲームです。こちらでも最初はアメリカ人生徒たちが盛り上がっていました。答えを当てた生徒が次にジェスチャーをするという流れから、日本人生徒にもジェスチャー役が回ってきます。『発表するものがないので発表できません。』と言っていた生徒もジェスチャーをすることになり、皆の声援を受けながら頑張っていました。あっという間に時間は過ぎ、明日のさよならパーティーの詳細をミドルスクールの生徒や先生たちに伝え、全体での集合写真をとりました。そして、バディや仲良くなった友達とEメールのアドレスやゲームのIDなどを急いで交換し合いました。アメリカ人生徒たちは教室の片付けをするため、そこでお別れをしました。
明日の午前中は、スタディーセンターにスペシャルゲストとして、警察官の方が来てくれることになりました。パトカーやバイクと色々準備までしてくれているようです。その後は、いよいよさよならパーティー。アーリントンチームの生徒たちにとっては、今日が最後のミドルスクール生活だったので、まだ実感も湧かないことでしょう。おまけにこの慌ただしく生活を送っている中で、十分な準備はできません。明日、準備出来る時間も2時間位しか取れませんが、生徒たちには、ホストファミリーやミドルスクールの生徒たちに感謝の気持ちが伝わるようなさよならパーティーに仕上がることを期待しています。
アーリントン レポート3月28日
Day4
月曜と火曜に比べ、今日は少し暖かく感じられます。曇り空ではありますが、いつもほどどんよりとした天気ではないからかもしれません。今日のスケジュールは、午前中はミドルスクール、昼以降はスタディーセンターでの活動になっています。
集合場所のミドルスクールに着くと、TCの先生方が暖かく迎えてくれました。体調不良の生徒もなく、みな元気です。生徒たちに家での様子を聞いてみると、ホストファミリーとスーパーに行ったり、切手を買いに行ったり、ボウリングをしに行ったりと充実した日々を過ごしているようです。ホストファミリーとコミュニケーションを取っているように、ミドルスクールでのバディ(マッチングの相手をそう呼びます)や、そのクラスメイトとも月曜より更に積極的にコミュニケーションを取って、充実した学校生活を過ごしてもらいたいです。
アーリントンチームの生徒たち全員が揃うと、バディたちが生徒たちを迎えに来てくれました。TCの先生と共に、クラスに向かうアーリントンチームの生徒たちを見送りました。その後それぞれの
クラスの中を覗いてみると、ピースしてカメラに写ろうとするアメリカ人生徒が数名いましたが、この学校ではカメラを向けても写ろうとする生徒は少ないようです。月曜に比べてアメリカ人生徒と一緒に課題をこなしている生徒が多く見られました。折り紙を折ってクラスメイトにプレゼントする生徒などもいました。また読書をするように言われたクラスでは、何をしたらいいのか戸惑い、日本の宿題をする生徒もいました。そんな中、アーリントンチームの生徒のおかげで、一つ発見がありました。その生徒は私に英文の質問をしてきたので、「周りの人に聞いてごらん。」と言ったのです。すると、それを聞いていたクラスの先生が、「他の生徒の席に混ざって良いよ。」と言ってくれました。その後先生と話したら、「自分から混ざる生徒もいれば混ざらない生徒もいる。」と言われたので、「どんどん混ぜて下さい。」とお願いすることが出来ました。その生徒は、教室に入っても何も言わないし反応もないから、どうしていいのか戸惑っていたそうです。またあるクラスの先生と話したところ、アメリカ人生徒と一緒に課題をする生徒もいれば、日本人同士で座る生徒もいるとのこと。クラスによっては先生たちの気遣いで無理に課題も進めていないようでした。アメリカ史の先生はクラス写真を撮ろうと生徒たちを巻き込んでくれました。受け入れるクラスの先生方のご配慮も大変有難いです。クラスからクラスへと皆の様子を見にいく際に、日本からの宿題をするのではなく、課題を一緒にしたり、折り紙などを作ってプレゼントしたり、名刺を配ったりして積極的に交流するようアドバスをして回りました。ここはアメリカの学校生活を体験できる折角のチャンスです。その後も様子を見ていると、どうしてもアメリカ人生徒の中に入れない生徒も見られましたが、それでも少しずつ少しずつ話そうと頑張っていました。この一歩一歩の成長が間近で見られるのは引率者の特権と言えるでしょう。嬉しい限りです。
11時まで授業を受けた後、バディに連れられ今朝と同じ場所に集まりました。そして昨日と同様、車で二回に分けてスタディーセンターへ向かいました。そこでランチも取ったのですが、昨日と同じメンバーで食べていました。同じホストファミリーにお世話になっていたり、同じクラスで授業を受けたりして、友達も出来始めています。なかには、日本語のイントネーションまでが他の県の参加者につられて同じになっている生徒もいました。同じホストファミリーにお世話になっているので、言葉も似通ってくるのでしょうか。まさに運命共同体といったところです。
ランチの後は、昨日の続きでホストファミリーへのサンキューカードを作成する予定だったのですが、皆で集まって話す時間もなかなか取れないので、TCから時間をもらい、4名の班長に任せて、さよならパーティーの話し合いをしました。日本でのオリエンテーション以来、個人や全体での演目を考えてもらっていましたが、なかなか決まりません。予定時間を大幅に過ぎてしまいましたが、ピアノ、あやとり、しのぶえ、羽子板、空手、福笑い、ダンス、習字、合唱、宝探し、スピーチ、そして司会者と決まりました。生徒たちの感謝の気持ちがホストファミリーに伝わるよう、精一杯頑張ってもらいたいです。
その後、予定していたサンキューカードを作りました。生徒たちは日本から持ってきた折り紙、テープ、シールなど使って、工夫を凝らしているようです。ホストファミリーに気持ちが伝わるよう頑張っていました。さよならパーティーの話し合いに予定外に時間を取ったため、皆バタバタでしたが、素敵なカードに仕上がりました。
明日は、ミドルスクールでの学校生活を経験できる最後の日です。アーリントンチームの生徒たちには、なぜこのプログラムに参加しようと思ったのかをもう一度考え、準備してきたことを悔いのないよう精一杯出して、感じて、たくさん経験してほしいと思います。
アーリントン レポート3月27日
Day3
今日もどんよりとした天気ですが、気温は昨日より高いようで暖かく感じます。そして朝から小雨が降っていました。
今日はミドルスクールではなく、スタディーセンターにまず向かいました。スタディーセンターに着くと、TCが暖かく迎え入れてくれます。教室を覗いてみると、机の上にはオリエンテーション用の生徒の名前が記入された封筒があり、その席に着くよう指示がありました。既に到着している生徒たち数名は、ホストファミリーとの生活を話したり、日本から持ってきた宿題をしたりと、アーリントンチームの生徒が全員到着するまでの時間をそれぞれ過ごしています。全員が揃うとみな着席し、TCが話すまで静かに待ちました。TCのカレン先生が話し始めると、話を聞こうと一生懸命ですが、時差ぼけからなのか、疲れからなのか、緊張からなのか、反応が今一つ。生徒たちの緊張をほぐそうと、授業の前にカレン先生が冗談を交えながら話しかけてくれました。アメリカでの経験についての質問です。『昨晩の食事では何を食べたか』との問いかけに、少しずつ答えを返していきました。
まずコーリー先生のオリエンテーションから始まりました。先生から一枚の用紙が配られ、アメリカの学校と日本の学校の違いについて10個書き出すよう言われました。生徒たちは辞書を使いながら自分が発見した違いについて書き出しました。すらすらと書く生徒もいれば、一個ずつ慎重に書く生徒もいました。その後、コーリー先生から皆に順番で発表させますが、緊張して大きな声で話せないようです。ホストファミリーとは打ち解け始めているようですが、時差ぼけや慣れない生活環境の中、月曜日はミドルスクールでの授業を受けたり…と慌ただしいグループ活動では、まだ積極的に発言したり、行動したりとは簡単にいかないようです。そんな発表の最中に、思いがけないゲストが来てくれました。実はこのスタディーセンターのある建物はアーリントン地区の教育管理を行っているそうで、その責任者二人が歓迎の挨拶にキャンディーバーやペン等を持って来てくれました。これはTCも知らなかったようで、驚いていました。
次に、カレン先生のオリエンテーションです。机の上に置いてある封筒の中身を出し、中の書類についての説明を受けました。アーリントンチームの生徒たちは文章を読むのは得意なようです。受け入れ機関やルールなどについての説明がありました。その後は、ホストファミリーへのお礼のギフトの作成をしました。小さな鉢植え用プランターと鉢受けを使ってキャンドルホルダーを作り、ペイントしていきます。まず、プランターの内側に自分の名前を油性ペンで書き、ペイントの色をそれぞれ生徒が選び、塗っていきました。途中で体を使った活動をしたからか、緊張もほぐれてきたようで、少しずつTCの問いかけに対して反応するようになり、質問する生徒も出てきました。
ランチの時間では、ほとんどの生徒たちはホストファミリーが準備してくれたランチを食べました。アーリントンチームで活動する時間が少ないからか、ほとんどの生徒たちはまだ同じ県から参加している生徒と食べている光景がみられます。男子たちは県の垣根を越えていつものように集まって食べていました。無理して全部食べなくていいよ、と伝えていますが、ブラウニーが甘すぎると話してくれる男子も頑張って食べていました。また、『不味い!』と言わんばかりの顔で、生のにんじんを頑張って食べる男子も見られました。しかし、ほとんどの生徒たちは美味しいと完食しています。
ランチを終え、先ほどのギフト作りの続きをしました。今度は鉢受けを別の色でペイントしていきました。
その後シニアセンターへ行く準備をし、2回に分け車で向かいました。シニアセンターに到着すると、日本から来るという生徒たちのことを首を長くして待って下さっていました。センターの方から簡単な挨拶があり、体調が優れない方を除き10名の居住者の方が集まって下さいました。この施設には、来月100歳になる居住者と、結婚して67年になる居住者もいらっしゃるとのことで、生徒たちに話したらびっくりしていました。アーリントンチームの生徒たちも並び、自己紹介をしていきます。その後、各自が持ってきた折り紙、新聞紙、写真等を使って交流していきました。シャイな生徒たちもここぞとばかりに、頑張ってコミュニケーションを取っています。その姿はホームステイに参加しようと決心しただけあり、とてもたくましく見えました。生徒たちは時間ぎりぎりまで話をしたり、折り紙を教えたりして、ホストファミリーの迎えが来るのを待ちました。
明日はミドルスクールでの授業があります。月曜日での学校生活と今日の交流から、更に積極的に行動していってほしいと願います。
アーリントン レポート3月26日
Day2 
今日は朝からどんよりとした空模様です。昨日のウェルカムパーティーの会場にもなったミドルスクールに向かいました。ここでは今日、水曜そして木曜日の三日間お世話になる予定です。私もホストファミリーに送ってもらい学校に着くと、半分以上の生徒たちがすでに待っていました。他の生徒たちが来るのを待ちながら、ホストファミリーでの家での様子を聞いてみました。犬の散歩の手伝いをしたり、日本のことを紹介したり、バスケットボールをしたりと、それぞれのホストファミリーの生活リズムの中で、生活を始めています。ちなみにホストファミリーから、『アメリカ人は朝シャワーを浴びるのだよ。』と聞いた生徒は、聞いた通りにしようとしたそうですが、お湯の出し方が分からず朝の シャワーに苦戦したそうです。生徒たちはまだ疲れが残っているようですが、みんな元気そうで一安心しました。
アーリントンチームの全員が揃うと、まず学校の校長先生が短めの自己紹介をされました。そしてどのアメリカ人生徒の後をどの日本人の生徒が付いていくかという、マッチングをしました。アメリカ人生徒一人に対し、日本人生徒二名もしくは一名でマッチングすることになりました。ペアになった生徒たちは、すぐにそれぞれの取っている授業の教室に向かっていきます。日本人一人組の生徒は、日本人二人組の生徒より不安そうな顔をしていました。一限目はそれぞれ、ライティング、社会、先生のアシスタント(オフィスで先生の仕事の手伝いや受付をします)、数学、科学などの授業を取っているようです。私も校長先生の案内の元でそれぞれのクラスにお邪魔して、様子を伺っていきました。固 まっている生徒がほとんどです。『がんばれ!!』と心の中で思いながら、次の教室に移動しました。スケジュールや校舎のことを尋ねました。月〜金は同じスケジュールだそうです。生徒達はリーダーシップのクラスを取っている8年生とペアになっているので、彼らと同じように、ランチ時間は五限目の後、授業は50分間で、4分が休憩を兼ねた移動時間として行動します。この学校では、8年生が取っているクラスの教室は校舎の東側に集まっているため、休み時間は4分と短くても、広い学校の中を慌てることなく移動できそうです。マッチングではアメリカ人生徒と1対1でペアになった生徒も、ほとんどのクラスには二人以上のアーリントンチームの生徒がいるので、少しは安心した顔がのぞいていました。
校長先生と別れ、一人で生徒たちの様子を巡回していきました。生徒一人につきノートパソコンの貸し出しがあるようです。先生はパソコンの画面をプロジェクターに映し出し、生徒は自分のパソコンと照らし合わせながら授業を受けるというスタイルです。アーリントンチームの生徒たちが通っている学校、多くの日本の学校では考えられないことではないでしょうか。一限目以降は、リーディング、体育、数学、料理、コンサートバンド、リーダーシップなどのクラスをそれぞれ受けていました。あるクラスでは、配られたプリントの中の英単語を、辞書を使いながら読もうと頑張っているアーリントンチームの生徒の姿が見られました。一方、ガイドブックをながめたり、廻りを見渡したりして何をしていいか分からず困惑している生徒も半数以上いました。体育のクラスではバドミントンをして、生徒たちからは笑顔がこぼれています。料理のクラスでは、今日は体に優しいレシピを作るために必要な知識として栄養成分表について勉強していました。実際週に2、3回調理実習もあるそうです。コンサートバンドでは、楽器を持っているアメリカ人生徒の見学をしていました。最後の七限目のリーダーシップのクラスは、アーリントンチームの生徒全員が集まり、動画を見ました。クラスの課題として毎年動画制作をするので、今年はどのような内容にするのか、参考に先輩たちの制作した動画を見せてもらったのです。この間、居眠りをしている生徒が数名いて注意しました。疲れもたまり眠くなるのも仕方ないところです。しかし学校の好意で受け入れてもらっているので、失礼な態度を取らないよう、適度な緊張感と自覚を持ってほしいものです。
明日はスタディーセンターでの授業が待っています。早めに就寝し、明日は誰一人として眠らず授業に臨むことを期待しています。
アーリントン レポート3月25日
Day1
いよいよ、ジュニア留学アーリントンチームの出発の日がやってきました!実は、ポートオーチャードグループとアメリカまでの行き帰りは一緒です。つまり今日は、生徒45名とそれぞれのグループ引率者、総勢47名で羽田空港もしくは成田空港からシアトル空港へ向かうのです。私は鹿児島空港から羽田空港へ行き、アーリントンチームの生徒の皆と合流し、バスで成田空港へ向かいました。嬉しいことに、アーリントンチームは男子生徒がとても元気がよく積極的です。鹿児島、宮崎、熊本、佐賀から6名の男子生徒が参加しているのですが、初めて羽田空港で会う仲間達ともいつの間にか仲良くなっていました。成田空港までの貸切バスの中でも6名が固まって座っています。この6名の男子も含め、私の近くに座ったメンバーにこんな質問をしてみました。『期待と不安、どちらが大きいか?また、それはどんな期待と不安なのか?』すると驚くことに、一人は期待しかないと答えました。他のメンバーは、期待が大きかったり、あるいは不安が大きかったり、様々に感じているようです。それぞれの理由を聞いてみると、『ホストファミリーやアメリカ人の生徒たちと一緒にやりたいことが沢山あるので楽しみで仕方ない』、それとは反対に『彼らに英語が通じるのか不安』という意見があったり様々で、色々な心境が渦巻いている様子です。ホストファミリーに対して、料理が上手くできるか心配だと話してくれる生徒もいます。それでも男子は元気です。一方、女子は少し大人しく、話しかけると答えてくれるといったところです。アメリカ人と積極的にコミュニケーションが取れるか心配はありますが、同時にどれだけ成長して日本に帰国するのかも楽しみです。

羽田空港に着き、トイレ休憩を済ませまた後、5−6人ずつでチェックインを終えました。ここで、ずっと行動を共にしていたポートオーチャードグループのメンバー達とはしばしのお別れです。
その後、アーリントンチームの生徒は、セキュリティチェック及び出国手続きを通過し、搭乗口のゲート38まで向かいます。搭乗口には余裕を持って着いたので、お互いのメンバーのことを知るために自己紹介をしたり、ケーススタディの復習、そして自由時間を設けることにしました。
この自己紹介のお題は『実は私、○○なんです。』と『アメリカでの目標』の二点を話すこと。アメリカの学校への体験入学を考えると、ここで積極的に発表してもらいたいです。すると、男子が6人続けて自己紹介してくれました。女子の方が元気のいいグループを見慣れている私にとっては、とてもいい驚きでした。日本とアメリカの学校においての価値観を考えると、何としてでも積極的に発言して欲しいところです。しかし、二者択一の質問をすると全員からの返事は返ってくるので、積極的な発言については、あと一歩のところでまだ時間がかかるのかもしれません。
休憩を含めた自由時間を取ろうと伝え、二名以上で行動をするようにと言うと、ここでも男子と女子で違いが出ました。男子はさっそく6名で動いています。女子は同じ出身の県のメンバーで行動をしているようです。きっとジュニア留学が終わるころには、参加しなければ知り合うことが出来なかった友達も出来て仲良くなり、帰りの頃には県という垣根を越えて仲良くなっていることでしょう。
集合時間には2名を除き、皆5分前行動ができています。きっとアメリカの学校や先生方から褒められることでしょう。
皆でケーススタディをする前に、自分で取り組んできたかどうかを確認すると、ほぼ半分半分でした。これは残念ですが、異文化を学ぶホームステイをいい研修にするには、色々な考え方ができるようになる必要性があります。ここでも全体での意見を求めると、男子の反応は良いのですが、女子はおとなしいです。そこで、グループを班に分け、それぞれ代表の意見を発表してもらいました。少人数にすると女子も発表が増えてきました。シャイの一言につきるのかもしれませんが、せっかくこのホームステイプログラムに参加しているのだから、最大限に成長してもらいたいです。
そして時間に余裕があったので、自由時間を設けました。搭乗口周辺で集合時間の5分前には集合です。宿題をするメンバー、ホームステイプログラムに参加するにあたって準備したものを見せてくれるメンバー、お菓子を食べながら他のメンバーと話しながら搭乗時間を待ったりと、各自自由に過ごしました。
長時間の移動ということもあって、みんな飛行機の中ではぐったりとしていますが、各座席で映画やドラマ、そして漫画まで読めるので、ほとんどの生徒が座席の液晶画面に食いついています。一方では、春休みの宿題を少しでも終わらせようと必死に頑張っているメンバーもいます。いよいよ、夕食の時間となり、かつ丼とビーフシチューの二択です。メンバーに味の感想を聞いてみると、美味しいとの返事もあれば、まーまーと返事が返ってきます。よく耳にする『不味い』との返事が無かったので少し驚きましたが、シアトルまでは全日空の飛行機なので、日本のおもてなし精神のこもったサービスを受けているからかもしれません。時差ぼけを少しでも和らげるために、夕食の後は寝るように伝えていました。液晶画面のくいつき方からすると、起きて映画等を見ているのではと思ったのですが、遅くまで起きていたのは一人だけで、他のメンバー全員は寝ていました。早朝からの移動に疲れきっているのでしょう。その一人の生徒も素直に聞き入れてくれ、アーリントンチームは全員就寝しました。シアトルには日本を出発した同じ日曜日に到着し、次の日から長いようで短いジュニア留学の活動が始まります。きっと、元気な姿で学校に登校してくれることでしょう。どんな学校生活が送れるのか楽しみです。

シアトル空港に着くと、入国審査を受けなければなりません。ポートオーチャードのメンバー達と一緒に、審査を受けるために長い列に並びます。自分の番が来ると、審査官の指示に従い、質問に答えます。『何をしに来ているのか?』と大抵は質問されています。中にはグループできたのか、ホームステイなのか聞かれる生徒もいるようです。また、一人の生徒は色々と質問されていました。慌てたかもしれませんが、きっとこの経験を通して、少したくましくなることでしょう。ターンテーブルからスーツケースを受け取り、トラムと呼ばれる地下鉄のような乗り物に乗りメインターミナルに向かいます。エスカレーターで地上まで上がると、そこにはTC(ティーチャーコーディネーター)のコーリーとカレンが待っていてくれました。ここで羽田空港から行動を共にしてきたオークハーバーグループの生徒達とはお別れです。TCに会えて少し安心したのか、さらに疲れが見えました。
TCが手配していたバスに乗り、一時間ちょっとで目的地のアーリントンに着くと生徒達に伝えました。30分も経った頃には疲れ切った顔で寝ている生徒もいました。
ウェルカムパーティーの会場に着くと、予定時間よりも早くついたようで、しばらくホストファミリーが来るのを待ちました。ホストファミリーと初対面し、家族とテーブルに着き、何とかコミュニケーションを取っていてるようです。ホストファミリーを待っている生徒たちは不安の表情を隠せないようで、固まっています。よく見られる光景ですが、次々にホストファミリーたちが到着し、他の生徒たちと同様に家族でテーブルに着き、話をしているうちに笑顔も自然とでてきています。これもホストファミリーの優しさがあってのことでしょう。それぞれのホストファミリーが持ち寄った料理を食べながら、話が弾む家族もみられます。パーティにはホストファミリーとTCの他に地域責任者も出席しました。この地域でのホームステイ受け入れに対しての温かさを感じます。また、このプログラムの後半では、いくつかの学校が春休みになるため、あるホストファミリーは受け入れている生徒を、どこかに連れて行こうと考えてくれているようです。すると、他の半数近くのホストファミリーも、私たちも行こう、と名乗りあげてくれました。手厚く生徒を迎えようというホストファミリーの温かさを感じました。
明日から早速学校が始まりますが、今日はゆっくりと休み、明日に備えてもらいたいです。明日はどんな話が生徒達から聞けるのか楽しみです。
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