2009年5月8日

 

新型インフルエンザに対する今後の対応について

 

株式会社 南日本カルチャーセンター   
代表取締役社長 M 田 純 逸

 
 さて、本年4月28日に、メキシコにおきまして、「感染症の予防及び感染症の患者に対する法律」に規定される、新型インフルエンザ等感染症が発生したことが政府によって発表されました。その後、アメリカ、カナダ、イギリス、ニュージーランドと感染者が拡大し、WHO(世界保健機関)は今後、世界的に大流行になる可能性も否定してはおりません。これらの事態を受けまして、センターが実施しております様々な国際理解教育事業に関するセンターの見解を述べさせていただきます。


 センターとしましては、今後の推移や展開を注意深く見守りながら、また、この問題に直接従事されております関係機関等による発表を参考にしながら、引き続きプログラムの実施、運営、管理を行ってまいりますが、現段階で、今後に予定されております国際理解プログラムの中止は、一切想定しておりません。


 センターが実施しております多くのプログラムの対象者は、子供たちであり、その保護者は教育上にある成果を期待されての選択であり、その経験と実績は参加者の人生に大きな影響を与えております。そのため、プログラムに参加される年齢は、個々の参加者によって慎重に検討され、長期間にわたりその準備をされて参加される方がほとんどです。そして、センターもプログラムの教育的効果と価値を、35年以上にわたり絶えず模索しながら、国際理解教育に対する揺るぎのない理念と実績をもって、参加者のその姿勢を支援しております。
 さらに、センター発足以来の国際理解教育にある理念は、「プログラムの教育性と安全性を第一義的に考える」というものですが、ここで指摘する「安全性」とは、今回の場合、プログラムを中止するということだとは考えておりません。「安全」を「中止」と考えることも、それはひとつの見識だと思いますが、容易な判断であることも間違いありません。また、それ以上に、困難や問題を「回避する」という行為は、まさしく指導者においては敗北を意味することだと考えております。
 そして、こんな時、多くの旅行会社が旅行をすぐに中止し、そしてしばらくして再開するのは、それが観光であり、不要不急のことであることを意味しております。子供を対象として国際理解教育プログラムを実践する者には、その年齢は待ってはくれませんし、彼らのプログラムに対する積極的な参加姿勢がある限り、センターでは大いに支援してあげたいと考えております。


 古くは、1980年代の初頭、エイズが世界的に大きな問題として報道された時も、ロスで大暴動が起きた時も、湾岸戦争が突如として勃発した時も、サンフランシスコで大地震が発生した時も、また、SARSや鳥インフルエンザが起きた時も、テロによって世界貿易センターが崩壊した時も、最近ではイラク戦争に世界が震撼した時も、多くの観光旅行が中止される中、私どもはプログラムを実施し、その時々に、滞米中であった子供たちやセンター職員は、その困難に直面しても、前に進むという選択を取りました。それは参加に強い意志を持った子供たちと、その保護者に支えられていたことに他なりません。そして、実際に、現在でも30人以上の留学生が米国に滞在中であり、この7月から渡米を予定している研修生が50人を超えております。


 どんな時も、どんなところにいても、危機管理は非常に大切です。そして、常に、パニックにならずに、冷静に、客観的に対応し、多角的に情報を収集し、分析し、解決方法を考えるという一連の危機管理の有様を、私どもは、ただ、粛々と実践することに専心するだけです。

平成21年5月8日