MNCCスタッフによる活動写真・動画と、引率者による文章レポートを掲載します。上記バナーをクリックしてご覧ください。

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7月30日
 〜帰国日〜
 いよいよこの日が来てしまった。まだ太陽の昇らない早朝に起床し、荷物の最終チェックと身支度を整え、ホストファミリーとともにStudy Centerへ向かった。到着まではこれまでの3週間の思い出話などで盛り上がった。生徒たちの到着を待つために、5時30分に着いた。10分くらい経つと、一人二人・・・と生徒たちがホストファミリーとともに集まってきた。早朝だったが、疲れている様子もなく、すがすがしい表情だった。荷物の重さを確認し、バスが到着すると、荷物を積み込んだ。これでもうホストファミリーとお別れになる。最後のハグをして、感謝の言葉を述べてお別れをした。笑顔での別れを考えていたが、抑えきれず涙が溢れた。バスが出発しても、ホストファミリーは最後まで手を振って見送ってくれた。


 バスの中ではホストファミリーからプレゼントされた写真などを見ながら思い出に浸っていた。バレースプリングスのホストファミリーはとても生徒たちによくしてくださったと思う。毎日のようにいろいろなところへ連れて行ってくれたり、いろいろなものを食べさせてくれたり、とても貴重な体験ばかりさせてもらっていたように思う。家族同様にかわいがってくれたホストファミリーに感謝の気持ちで一杯だ。


 空港まではTCのアン先生と娘さん、サラ先生、セエラのホストシスターも一緒に行き、お見送りをしてくれた。チェックインを済ませ、先生たちとハグをしてお別れをした。これでアメリカともお別れかと思うと、本当に寂しい思いで一杯になった。


 成田までの飛行機内では、生徒たちはお互いに寄せ書きをし合っていた。始めはお互いに静かで、なかなか会話もなかったメンバーだったが、今では苦しいことも一緒に乗り越えた大事な仲間となった。約10時間のフライトだったが、ほぼ睡眠をとることなく、笑顔で楽しそうに飛行機での時間を過ごしていた。成田空港から羽田空港までのバス内でも、トランプをしたり、話をしたりしても盛り上がっていた。23人中2人は羽田空港でお別れとなった。お互いに感謝し、再会の約束をして別れた。


 鹿児島組の生徒たちは、さすがに羽田空港出発直前に眠気に襲われ、鹿児島までの飛行機内ではすぐに眠りについていた。感覚的には数分で鹿児島へ到着した。
 鹿児島空港では保護者のみなさんが帰国を楽しみに待っていてくださった。3週間ぶりに会うお子さんの印象はどうだっただろうか。前よりもキラキラして、自信に満ち溢れて見えただろうか。
 この3週間、最初は英語が分からず、苦しんだことだらけだったが、今では速い英語も分かるようになり、受け答えも出来るようになっている。チャレンジ精神をもって、失敗を恐れずに取り組んだからこそ得られた大きな成果だろう。家族への感謝、コミュニケーションの大切さをしっかり学んだホームステイになったようだ。


 大きな病気や事故もなく、このホームステイを素晴らしい形で終えることができた。保護者の皆様と現地でお世話になった方々、MNCCの皆さん、23名の生徒たちに感謝したい。

 〜さよならパーティー当日〜
 今日が授業最後の日。朝の集合時間を30分早めて、隣の小学校のMorning Sing(歌の集会)に参加させてもらった。1年生から6年生まで体育館に集まり、約30分みんなで歌を楽しむ。アメリカ合衆国国歌斉唱から始まった。私たちも授業で何度か練習をしたため、少しは歌えるところがあり、ところどころ口ずさむことが出来た。『幸せなら手をたたこう』も歌った。元気でかわいい小学生と一緒に歌うことができて、とても楽しかった。小学生たちに向けて日本国歌と『蛍の光』を歌った。国歌の後には、とても大きな拍手をもらった。興味を持って真剣に聞いていてくれていたのが良くわかった。終了後、日本の生徒たちとハイタッチをしながら小学生たちは教室へ帰っていった。なかなか現地の子どもたちとの交流が今までなかったため、うれしい活動となった。


 教室での授業は発音について学習をした。LとRの発音、Fの発音、早口言葉などを少し練習した。最後の授業のあとには、アイスクリーム屋さんまでみんなで出かけ、アメリカでの最後のアイスクリームを楽しんだ。
 ここからはさよならパーティーの準備開始。焼きそば、とんかつ、おにぎり作りをしている間に、舞台発表の最終打ち合わせをおこなった。4時からは会場設営を開始し、浴衣を準備していた生徒は着替えをして、準備を整えた。


 会場には徐々にホストファミリーが集まり始めた。生徒たちで準備した日本食をまず食べてもらった。同時進行で習字コーナーでは名前を漢字で書いてあげたり、お菓子コーナーでは様々な種類のお菓子を試しに食べてもらったりと生徒たちが接待をしながら楽しんでもらっていた。カレーやとんかつは人気があった。がんばって準備してよかったなと感じた。思い出の写真のスライドショーをTCの先生方が準備してくださっていた。思い出の写真を見ながら、3週間を懐かしく振り返ることが出来た。とても感動的なスライドショーだった。そのあとはいよいよ生徒たちの舞台発表。MCを務めたのはハルキとハヤト。ウェルカムスピーチを行い、まずは日本の歌からショウをスタートした。『上を向いて歩こう』をアカペラで歌った。練習では大きな声で歌えるか心配だったが、がんばってみんなに届くように歌えていた。大きな拍手をもらった。相撲や空手のパフォーマンスが続く。伝統的な日本のスポーツを少しでも感じてもらえたと思う。日本の遊びについても紹介を行った。お手玉や剣玉、長縄を披露し、ホストファミリーにも挑戦してもらった。子どもも大人も参加してくれた。一緒に遊びを体験してもらい、とても楽しいパフォーマンスになった。妖怪体操第一も踊った。舞台で大きく踊る生徒たちに合わせて、ホストブラザーたちが踊っていた。習字の舞台発表では、「日米」「愛」「感謝」を書き、自分たちの気持ちを表現することができた。締めくくりは、授業で学んだ英語の歌の披露。『Auld Lang Syne(蛍のひかり)』は今までで一番大きな声でしっかりとホストファミリーに届いていた。一緒に歌ってくれるホストファミリーもいた。お別れの歌としてふさわしいものだったと思う。最後に生徒代表のあいさつとしてナナハとマナツからあいさつを行った。受け入れてくださったことへの感謝やこの3週間で成長した部分、印象に残っていることなどを述べた。始めは英語をしゃべれないと嘆いていたが、堂々と英語で挨拶をしている姿はとっても立派だった。3週間大変お世話になった3名のTCの先生たちにも、お礼の言葉と色紙とプレゼントを贈呈した。先生方にはとてもよくしてもらい、迷惑もたくさんかけてしまった。様々な活動の準備も大変だっただろうが、先生方のおかげで充実した体験活動をたくさん行うことが出来た。感謝の気持ちでいっぱいである。
生徒たち一人ひとりのがんばりでとても素晴らしいさよならパーティーになった。何より、気持ちがとてもこもっていた。本当によかった。がんばりをホストファミリーに見せることができ、生徒も誇らしいことだろう。大きな自信になったと思う。


 フィナーレは生徒への修了証書贈呈と、生徒たちからホストファミリーへプレゼント贈呈が行われた。プレゼントを渡しハグをすると、抑えていた思いが溢れ、涙を流す生徒がいた。本人たちにしか分からない様々なドラマがいっぱいあったに違いない。溢れ出す涙から、どれだけ充実した日々だったかがうかがい知ることが出来た。思わずもらい泣きをしてしまった。
今夜は明日の出発に向けて、あまり時間がない。1分1秒を大事にして、ホストファミリーとのお別れ前夜を楽しんでもらいたい。

 今日の学習はidiom(慣用語句)から始まった。教科書にはたくさんの表現がアルファベット順に並んでいる。宿題として、いくつかのidiomをホストファミリーと学習してくることになっていた。宿題の確認を始めると、たくさんの生徒が手を挙げて発表した。発表するとチケットがもらえ、後から抽選会が開かれるため、生徒たちは積極的に挙手をした。久しぶりに発表した生徒もいた。授業も明日までなので、残りのチャンスをつかもうとがんばっていた。活気があり、面白かった。少しは間違いを恐がらないようになってきたのかなと思う。


 次に学習したのは“縮約形”だった。He is→He’sなどの形を覚えていくために、ビンゴを使って学習した。これも賞品がもらえるため、ビンゴになるととても生徒たちは喜んでいた。まだ日本の学校で学習していない英語を学んだ生徒たちは、きっと日本に帰ってから英語の授業で「あっ、これ知ってる!」と、更に学習が楽しくなるだろうと思う。


 午後からは、明日のさよならパーティーのための準備を行った。明日作る料理の材料を買い、カレーやとんかつの下準備をするグループ、出し物の練習をするグループに分かれた。Study Centerにあるキッチンや道具を使って何とか準備ができた。女子がカレーや卵焼き、男子がとんかつの下準備を行った。おいしそうに出来上がっていたので、残りの料理は明日がんばろうと思う。舞台発表のほうは歌の練習や紹介文の最終チェックなどを行った。ダンスも踊るので、明日までにしっかりと仕上がるか心配だが、堂々とがんばってもらいたい。


 今日がホストファミリーとの最後の夕食(家での)になる。思い出話をしながら、楽しく過ごしてもらいたい。そして、さよならパーティーの準備や帰国の準備を行い、明日のパーティー後にあわてることがないようにしてほしい。授業も明日で最後・・・あっという間だったな・・・

 午前の授業後、隣町にある病院を訪問した。お年寄りが入院しているところだった。事前に折り紙を折って、プレゼントとして持参した。班ごとに部屋を回る予定でいたが、突然の来客に驚く方もいるため、大部屋だけでのふれあい活動となった。生徒たちは一つ折り紙を持ち、おじいさん、おばあさんのところへ歩み寄り、自己紹介をしてプレゼントを渡した。会話をしてくださる方もいらっしゃった。集中して聴いて、伝わるようにはっきり生徒たちは話さなければいけなかった。ちょっと緊張もしただろうが、折り紙のプレゼントを受け取ってもらっていたのでよかった。授業で学んだ、「蛍の光」や「アメリカ国歌」などを一緒に歌った。日本の国歌も披露した。歌を聞かせてもらったり、一緒に歌えるところは歌ったりして、訪問を終えた。昼食は近くの公園へ移動して食べることになった。Study Centerへ帰るまで、たっぷり時間があったので、遊具で遊んで過ごした。


 Study Centerへ戻ると、私のホストマザーのキャシーさんが1840年代の装いでやって来た。ぜひとも、日本人生徒たちにカリフォルニアの歴史についてしっかりと学んで帰ってほしいということで、Gold Rushの話をしてくれた。以前小学5年生に向けて行ったことがある授業だということだった。ジェスチャーや寸劇を交えながら、生徒たちの注意を集中させるために、工夫しながら話をしてくださった。生徒に準備した資料を配布し、資料の1文を読んでもらうように頼むと、4人の男子生徒が発表をしてくれた。一人ひとり、読み終わると、とても素晴らしいと褒めてくださった。キャシーさんは笑顔が素敵で、褒め上手。(帰りの車の中で、「生徒が発表してくれると思わなかった。上手に読めていて素晴らしいと思った。」と伝えてくれた。)生徒たちが喜ぶだろうと思って、当時見つかった金の大きさと同じサイズの偽物の金塊をプレゼントしてくださった。素晴らしいゲストティーチャーだった。


 残りの時間はホストファミリーに贈るプレゼント作成をおこなった。残り3日。生徒たちの話では、アメリカの家族との時間が自然になってきて、別れたくない気持ちが強くなってきているようだった。同じくらい日本の家族に会うことが楽しみになっているようだ。「後悔のないように、ホストファミリーと過ごしたい」・・・多くの生徒の日記の最後に書かれていた。

 久しぶりにがっつり90分の英語の授業に、生徒たちは朝からエネルギーを奪われていた。英語を集中して聴くことはかなりの体力を使う。今日の内容はwant to→wannaなど、会話の中でよく使われる表現ばかりだった。最終週で学習することになったが、これまでアメリカ人が言っていたことが理解できたのではないかと思う。「早く学んでおきたかった」という声もあったが、残りのアメリカでの生活でぜひ使ってみてほしい。


 午後からはYard Saleを行った。収益はアメリカから日本へホームステイをする活動の資金になっていく。看板を数名の女子生徒が作ってくれ、男子生徒が荷物を車に積むのを手伝った。近くのスーパー前へ移動して、A~E班の30分交代のシフト制で販売を行った。班長は会計の係りを行った。2人の生徒は看板を振って、Yard Saleをしていることをアピールした。自分たちが日本から持ってきたものや先生の要らなくなった服やぬいぐるみなどに値段を自分たちで決め、(途中で安くしたり、高くしたり、調整もしながら・・・)接客を行った。英語での接客はドキドキしただろう。お金の計算も緊張でうまくいかなかったり・・・


 最初のお客が手にしたのは、粗品のタオルだった。10セントにしていたので、フェイスタオルなら使うといって、たくさん買っていってくれた。意味はともかく、日本語が書かれているのは好まれた。活動の趣旨を知ったお客さんはたくさん購入をしてくださった。寄付のみしてくださる人もたくさんいた。生徒が驚いたのは、「おつりはいいですよ」という言葉だったらしい。そのままおつりを寄付することは日本ではあまり考えられないという感想を持っていた。各班、自分たちの仕事を1回は終え、閉店までの残り30分はみんなで売り込みをがんばっていた。看板を持って、「Hi. How are you?」と、店から出てくるお客さんや、駐車場に入ってくる車に向かって、大きな声で呼び掛けていた。途中から、全く恥ずかしがらずに生徒たちが積極的になっていく姿がとてもかわいかった。いろいろと恥ずかしがらずにやってみると、意外と面白いのだと実感したことだろう。


 生徒たちのがんばりのおかげで、売り上げは206ドルだった。数時間でそれだけ集めることが出来たことはすばらしい。日本から持ってきたものを、完売させることが目標だったが、ほぼ達成できていた。買うだけでなく、売ることも体験でき、貴重な思い出になったのではないだろうか。生徒たちの表情は、達成感で満ち溢れていた。とても楽しい1日になった。

 〜終日研修 Big Trees State Park〜
 8時過ぎにStudy Centerを出発した。今日が最後の終日研修。山のほうへ向かった。ここ数日のValley Springは37℃を越していたため、州立公園はまだ涼しいほうだった。(それでも暑かったが・・・)
 Big Treesでは巨大なセコイヤを見ることができる。セコイヤはRed Woodとも呼ばれるように、表面が赤みを帯びていた。ずっと昔から火や虫、菌類から被害にあうことなく、高く、太く成長を続けているそうだ。セコイヤの木にはタンニンが含まれており、被害にあっていないとのことだ。森を進むととても立派なセコイヤがたくさん見られた。少し屋久島の風景を思い出した。木の根を踏まないように、歩道の上だけを歩く。昨年までは巨木のそばにいけたそうだが、今年はロープが張られていた。森を守る活動がしっかりと行われていることがわかる。巨木の先まで見られるように、背もたれの倒れているベンチがあった。座ってみると、大きさがよりよく感じられた。


 静かな森の中を散策し、鳥やリスなどにも出会うことができた。生徒たちにとって、野生のリスとの出会いは貴重で、たくさん写真を撮っていた。ホストファミリーはそれを不思議に思っていた。とにかく、巨大な木々に感動した。
 森林警備隊も訪ねたが、今日は話を聴く機会がなかった。立ち寄っただけだったが、無料のポスターやリストバンドなどをお土産にいただいて、ラッキーだったかも知れない。
 Study Centerへは4時前には着き、ホストファミリーの迎えを待つ間に、宿題の確認や明日のYard Saleの確認、さよならパーティーの準備を少し進めた。帰国の準備のために、持ち帰りたくないものYard Saleで売ってしまいたいこところだ。

 生徒はStudy Centerに着くと、すぐにMNCCのガイドブックを提出する。日々の日記をチェックしているのだが、最近の日記にはホストファミリーへの感謝の気持ちをつづる生徒が多いように感じる。学校の活動の中で、カードなどを作る機会があると、ホストファミリーへのThank you cardにしている。感謝の気持ちを様々な形で表現しようとしている生徒を見ると心が温まる。


 今日は警察署を訪問した。記者会見等が行われる部屋で、警察官から説明があった。パワーポイントを用意してくれていたようだったが、トラブルで使えず、絵を描いてくださったり、ジェスチャーを使って話をしてくださったりした。銃弾の入っていない銃を見せてくれた。質問をした生徒は、実際に持たせてもらい、どのように構えるのか、どこを引けばいいのかなどを教えてもらっていた。男子生徒が興味を持って、銃を持てるように一生懸命に質問をしていた。最後に写真撮影タイムが始まった。かっこいい警察官との2ショット写真が撮れて、とても満足そうだった。バッジももらい、いい記念になった。隣には、刑務所があり、その隣には裁判所が併設されていた。刑務所から地下のトンネルを通って裁判所へ行けるようになっているそうだ。カラベラス郡の人たちは、正義感の強い優しい警察官にいつも守られていて、警察官をとても尊敬しているということが分かった。


 午後からはプールパーティーだった。お昼はホットドッグが振舞われた。今日もほぼTCのアン先生一人で準備をしてくださっていた。炭で焼いたホットドッグはとても香ばしく、おいしかった。チップに付けるほうれん草のディップも生徒たちは気に入っていたみたいだった。「Did you like the hotdogs?」という簡単な質問に、誰一人「Yes」とも言わなかったので、「Where is your English?」と冗談交じりのお説教がアン先生のお母さんからあった。答えられるのに、答えない日本人・・・これが変わるともっとコミュニケーションが楽しくなるのに・・・


 プールでは生徒たちは泳いだり、潜ったり、飛び込んだりして楽しんでいた。テンションが高すぎて、溺れてしまうかもしれない危険な行為についての注意が最初は必要ではあったが、事故もなく、上手に活動を楽しむことができていた。みんな更に真っ黒に焼けていた。今日はずっとほてった状態だろう。栄養と睡眠をしっかりとってほしい。


 今週末がアメリカでの最後の週末となる。ホストファミリーとどのように過ごすだろうか・・・先生たちへの寄せ書き作成やさよならパーティーの準備も今週末に進めておこう。来週はもう一度ホームステイの自分の目標を振り返って、1日1日を大事にしていきたい。

 今日は午後からアメリカの祝日に関する活動が行われた。午前中は昨日行った祝日の内容を復習した。生徒たちはみんな理解しているかと思っていた“Thanks Givivng Day(感謝祭)”だったが、実は祝日だということも分かっていなかったのだということが判明・・・日本では良く知られていない行事だけに、何が分からないのかも分からなかった状態だったのだろう。日本語で補足を入れたが、行事のイメージが湧いたかどうだか・・・全くない知識について説明されるのは難しかっただろうが、午後の食事の体験を通して少しイメージが湧けがうれしい。


 日本の行事についても質問をたくさんされた。みどりの日は何のため日なのか、春分の日は何をするのかなどなど・・・すぐにすらすらと答えられず、日本のことについて知らないなと痛感した。「日本人は素直に物事を受け止めるけど、アメリカ人はたくさん疑問を持って質問をする人たちなのよ」と、TCから言われた。確かに日本人にはそういうところがあるなと感じる。


 ランチは豪華な食事だった。感謝祭の食事をホストファミリーが準備をしてくれた。七面鳥やマッシュポテト、サラダ、サツマイモの煮たもの、パンにデザートがたくさん準備されていた。食事を取るときのマナーも教わり、男子の最年長生徒がお祈りも言った。立派にやり遂げられていた。食事を開始しながら、次は一人ひとり起立して、感謝しているものを述べていった。 “I’m thankful for my host family, my friends, my parents.” などを述べていた。デザートまでしっかりいただいた後は、ハローウィーンブース、クリスマスブース、お正月ブース、バレンタインブース、独立記念日ブースへ各班分かれて、物語を聞いたり、カウントダウンをしたり、カードを作ったり、“Trick or Treat”をしたりした。デコレーションもしっかりとしてあり、少しでもアメリカの行事を感じられるように工夫されていた。アメリカの行事を味わい、またこれから興味を深めていくとさらに面白いと思う。

 七面鳥を準備してくれたTCのアン先生は夜中の1:30から準備を始めたそうだ。

 朝1時間の授業をStudy Centerで行った。明日の授業でアメリカの祝日についてのパーティーが行われるため、ハローウィーンや感謝祭が行われるようになった歴史を学んだ。TCのアン先生は歴史が好きで、とにかく詳しい。生徒たちには情報量が多すぎて、聞いているだけでかなりエネルギーを消費しそうだ。分かる単語を何とか拾い上げようと集中して聴く姿勢はとてもうれしい。明日の授業で、気になったことを質問していってほしい。様々な食事も、ホストファミリーが準備してくれるということなので、それもかなり楽しみだ。


 10時からは、バレースプリングスから20分の町、サンアンドレアスの図書館へ行った。サンアンドレアスはカラベラス郡の中心部ということで、役所なども集まっている。図書館も広く素敵なところだった。TCのジェニー先生が司書として働いているところでもあり、今日はジェニー先生の絵本の読み聞かせに参加させてもらった。小さな赤ちゃんから2歳くらいの子どもたちが話を聞きに来ていた。歌での挨拶から始まり、体を少し動かしながら、アメリカの童謡も歌った。せっかくの機会なので、私たちも国歌を披露した。生徒たちは少し恥ずかしそうだったが、司書の方々はあとから「美しい歌だった」と、言ってくださった。アメリカに来て2回目の国歌斉唱だった。歌を楽しんだ後は、いよいよ絵本の読み聞かせだった。『Family』という絵本だった。様々な家族の形があることをその絵本は伝えていた。人種の違いや、一人親の家庭、養子を育てる家庭などがあるのだという内容だった。生徒たちには分かりやすい英語だったに違いない。質問もなかったので、きっと聞き取れたのだと思う。アメリカでは小さなころから、身の回りの“違い”について、言葉でしっかり伝えているのだということが分かった。日本ではそんなに直接的な形で、教育はしていないのではないだろうか。多様性を受け入れるには、幼いころからの教育が大事なのだと感じた。


 午後からは、ホストファミリーにプレゼントするためのスクラップブック作りを行った。大きな一枚の用紙に、写真と言葉を載せていく。オリジナリティーあふれるものになっていた。ホストファミリーとの思い出を形にしていたり、好きなものを描いたりしていた。まだ完成はしていないが、写真を貼って、素敵なプレゼントになるといいと思う。

 今日は宿題の提出を済ませ、昨日のサクラメントの復習をし、アメリカ国歌を聞かせてもらった。国歌が生まれた歴史も説明してもらった。日本の国歌も皆で歌った。「なんだか悲しい歌」と感じ取っていたようだった。


 1時間の授業のあと、鍾乳洞を見学しにいった。Study Centerから車で40分位のところだった。洞窟へ向かう途中で、昨年起こった山火事のあとも見た。大規模な山火事で、黒くこげた木々だらけだった。
洞窟内は、ガイドがついて回る。気温は18℃。外は33〜35度位なので、とっても涼しかった。金の採掘者たちが昔集まって掘っていたということだった。実際にはそこから金は出てこなかったそうだ(鍾乳洞には金はない)。すべる地面に注意しながら、とても狭い岩の隙間を通り抜けていくと、少し広いスペースにまずたどり着いた。そこは採掘者たちが会議を開いたり、バーを作ってパーティーを楽しんだりしていた場所だった。壁には昔の人たちが残した落書きもあったが、読み書きが出来たわけではないので、でたらめなものが書いてあるそうだ。


ずっと奥へ進むと、きれいな鍾乳石が見られた。くまのプーさんに似た鍾乳石やウエディングケーキに似たものもあった。実際にその鍾乳石の前で結婚式を挙げる人もいるらしい。ガイドさんの話を聴きながら、信じられなかった。
さらに奥へ進むと、実際に発見されてから20年間内緒にされていたという洞窟へ入っていった。誰一人として触っていない鍾乳石が一番奥にあり、透明度が高く美しかった。なぜ、20年間も内緒にされていたかというと・・・ある学生が、洞窟の地図を描こうと、調査をしていたときに見つかったらしい。その学生は、その鍾乳洞が荒らされることを恐れて、誰にも知らせなかったということだった。法ができ、鍾乳洞が守られるようになったときに、その洞窟の発見を知らせたということだった。
30分ほどのツアーで、とても楽しめた。近くに素敵な場所があることがわかってよかった。


 午後は野球場で野球を楽しんだ。道具が揃っているわけではなかったため、あるもので何とか野球をした。とても日差しが強い中ではあったが、カリフォルニアの青空の下で、アメリカでメジャーなスポーツをする気分は最高だった。事前の準備がばっちりで、遊ぶ時間が何時までかもっとはっきり分かっていれば、ちゃんと試合も出来たかもしれなかったが、まぁこれがアメリカな感覚かと思いながら、野球場を去った。久しぶりに体を動かせてよかったと思う。

  ~終日研修Sacramento~
 今日は州都であるサクラメントで終日研修だった。朝8:00にバスは出発1時間程度でサクラメントに着いた。


 始めに見学したのはカリフォルニア州議事堂。立派な建物で、夏休みが明けて、多くの人たちでサクラメントは賑わっていた。紋章を見ると、カリフォルニアが第31番目の州になったことや、農業に適した豊かな台地が広がっていることも分かった。議事堂に入る前に、手荷物のセキュリティーチェックが行われた。空港のようにセキュリティーが厳重で驚いた。議事堂の中に入ってはじめに見たものは、カリフォルニアにある郡についての展示物だった。自分たちがステイしているカラヴェラス郡やその周りにある群についてわかった。今までTCのアン先生が言葉で説明してくれていたことが、すっと入ってくるような感覚だった。カリフォルニアを知るのにとても良い時間だった思う。元州知事のレーガンやアーノルド・シュワルツネエガーの肖像画も飾られていた。ここであの有名な人たちが働いていたと想像すると、わくわくした。昔使われていたものが、博物館として展示されていたことも興味深かった。上院議会も見ることが出来た。議会が始める前で、慌しく準備をしているところだった。


 外のローズ・ガーデンで昼食をとった。世界各地から集められた木やベトナム戦争の記念碑、消防士の記念碑もあった。ベトナム戦争について知らない生徒もいたため、平和について改めて考える機会になったことだろう。野生のリスたちとの出会いもあった。


 次に向かったのは、オールド・サクラメント。昔の街並みが楽しめるところだ。洪水の被害があったことから、川から街が9フィート高くつくられていることがよく分かる場所だった。たくさんの店が立ち並び、生徒たちはお土産などの買い物を楽しんでいた。1時間半程度の自由時間で、アメリカの面白い商品を楽しむことができたことだろう。


 今週は学校から飛び出して、様々な場所で活動を行っていく。地域の人々のとの交流の時間も今週はある。交流を通しながら、地域のことも学び、ここが第二の故郷のような場所になるといいと思う。

 午前の授業は“前置詞”を主に学習した。物の位置を表現するときに必要な表現で、家庭に帰って、手伝いをしているときにたくさん聴くことになるだろう。耳が慣れてきているおかげで、覚えが早くなってきているような気がする。


 10時30分から乗りあわせで、San Andreasにある博物館へ行った。昔のそのままの建物が博物館になっていて、今は使われていない裁判所や刑務所もあるところだった。TCのアン先生からクイズシートをもらい、博物館内を巡って答えを探した。答えを見つけようと一生懸命に説明を読んだり、ホストファミリーに説明をしてもらったりした。次の授業で答えあわせをしていくらしい。カラヴェラス地区はもともとインディアンが住んでいたこと、川に骸骨がたくさんあったことからカラヴェラス(スペイン語)という土地の名前がついたこと、貯水池をためるために町がなくなったこと、金を求めて中国人も住んでいたということ・・・歴史が少しずつ分かってきたような気がする。


 裁判所では、裁判の寸劇を体験した。窃盗罪でつかまった、有名な男の話だった。6年間つかまらなかったが、裁判はすべての罪を丁寧な受け答えで認め、20秒程度で判決が下された窃盗犯の話だった。その窃盗犯は、誰も傷つけることがなく、犯行時に詩を残したこともあったそうで、人々から好かれている窃盗犯だった。犯罪者だが愛されているとは・・・これもなかなか面白いなと感じた。1962年まで使われていたという刑務所も見学した。犯罪者が実際に使っていたと思うと少し怖かった。クイズシートのおかげで、生徒たちも新しく学ぶ英単語が多かったのではないかと思う。


 アメリカへ来て今日でちょうど1週間。生徒に伝えると、「えっ、そうだっけ?!」と時を忘れるほど充実しているようだった。「まだ1週間しかたってないの?」と早く日本にかいりたがっている生徒もいる。残り2週間・・・週末はキャンプやビーチ、遊園地、野球観戦、スケートなど、ホストファミリーとの楽しみが待っているらしい。ここから先は、本当にあっという間に時が過ぎていくことだろう。ホームステイの目的を思い出しながら、来週の授業に望んで行ってくれることを願う。

 今日の日程は消防署訪問、郵便局、ガールスカウトとの活動(女子)、バスケットボール(男子)だった。午前中は1時間程度教科書を使って学習し、その後歩いて消防署へ向かった。消防署に到着した時、緊急出動の連絡が入った。幸い何事もなく、すぐに戻ってきた。夏は特に火事が頻繁に起こり、慌しくしているそうだ。


 消防署の中を見せてもらった。映画で見たような、立派でおしゃれなキッチンがあり、座り心地の良いソファーがリビングにあった。48時間働いて、数日休みになるシフトが組まれているとのことだった。できるだけ居心地よくしているところがアメリカらしいと感じた。消防士のみなさんはとっても親切だった。消火活動時の服装や装備を着て見せてくれた。生徒たちも背負わせてもらい、実際の重さを体感した。ヘルメットが重かったらしい。他にもいたずら電話を入れると、警察が駆けつけることなども教えてもらった。


 外に出て、消防車の説明もしてもらった。消火だけでなく、医療も行うということで、医療機器も装備されていた。合計7人座る場所があった。生徒たちは順番に乗せてもらい、普段できない経験をさせてもらった。忙しい中、生徒たちのために時間を作っていただいたことに感謝したい。


 次に向かったのは、郵便局だ。午前の授業の中で、切手や郵便局での英会話を学んでいたので、すぐに実践することができた。まだ、ほとんどの生徒が手紙を書いていなかったため、切手を購入していた。来週には最初の手紙が日本の家族のもとへ届くといいのだが・・・


 Study Centerに帰って昼食をとった後、さよならパーティーについての打ち合わせを行った。個人の出し物や全体の出し物の流れを決め、準備する食事も話し合った。自分たちで持ってきた材料と現地調達できるもので作っていくことになった。もう少し打ち合わせを重ねて、準備がしっかりできるようにしていきたい。


 午後からは男子生徒はバスケットボールを楽しむ時間になり、女子生徒はガールスカウトの活動に参加させてもらった。ガールスカウトは庭園での活動だった。植物と虫との関係を先生が説明をしてくれた。小学校の理科の授業を英語で受けている感覚だった。普段の会話で出てこない単語ばかりで、かなり興味深かった。害虫である蛾の死骸と生きたミミズを見せての説明があった。アメリカの子どもたちは、触るのも平気だったが、日本の生徒たちは触れる人がいなかった。・・・というよりは逃げていた。「なんで触れないの?」と隣に座っていた女の子に言われた。自然の中でたくましく育っているのだなと思った。ガールスカウトを経験したことがなく、またこれも面白い活動だなと感じた。


 生徒たちを見ていると、かなり生活に慣れてきたなと思う。ただ、暑さやだるさをそのまま表情に出したり、日本語でつぶやいたりしているため、アメリカの人たちに悪く受け取られそうだと感じている。様々な機会を作ってくださっていることに感謝して、言動にもう少し気をつけていくように指導していきたい。小さな誤解が、大きな問題になりかねない。これもコミュニケーションスキルだと、改めて感じた。

 今日の学習はまず基本的な挨拶の仕方を学んだ。ホームステイに来ている生徒たちは「How are you?」と尋ねられると、「I’m sleepy.」と正直に答えてしまうが、「Great!」や「Very good.」と答えるべきだとアドバイスをもらった。今日はたくさんの質問が飛んできた。すぐに反応するのは難しそうだったが、がんばって答えようとしていた。昨日よりもかなり集中して英語を理解しようと聴いていた。 休憩時間にはメロンが振舞われた。健康的なおやつで水分補給にもなった。


 午後からは隣の小学校の図書館を訪問した。午後2時までは小学生専用になっていて、2時からは地域に開放されているということだった。すれ違う小学生たちにあいさつをすると返してくれ、とてもかわいかった。図書館が開放される時間まで、小学校の美術の先生の教室で昼食を食べさせてもらい、そのあとポストカード作りや水彩画や塗り絵などの活動をさせてもらった。美術のリン先生はどんどん生徒たちに声を掛けてくださった。生徒が良く理解できず、とりあえず適当な返答をしても、笑顔で大笑いして受け止めてくれた。さすが小学校の先生だなと感じた。


 図書館では文庫本などが中古で販売されていた。1冊25セントで買えた。これからの英語学習に活かすために、何冊も購入する生徒もいた。他にも絵本や雑誌も閲覧できた。絵本はとてもいい教材で、ホストファミリー宅で使えそうな表現をたくさん見つけた。コウセイに紹介すると、「さっそく使ってみようかな」と言って、読んでいた。


 平日の学校はゆったりとリラックスした雰囲気で活動が進む。「中だるみ」が心配される時期になってきたので、生徒たちの学習意欲を維持できるように、明日のホームルームでアドバイスをしてみようと思う。

 アメリカへ来て5日目。Study Centerでの授業が8:30amから始まった。ほとんどの生徒たちが朝の8時ごろには集まっていた。腹痛や頭痛を訴える生徒が数名出た。食事にまだ慣れていないのか、軽い脱水状態に陥っていたのではないかと思われる。水分補給をして、後半元気を取り戻していた。
授業はまずオリエンテーションから始まった。ゴミの捨て方や、新しい教科書やメモ帳の使い方などを教えてもらった。宿題の提出も終えて、次は地理について話があった。生徒たちとっては聴く時間が続き、集中力の切れた生徒は、日本語でのおしゃべりを始めていた。静かに聴くようにと、初日から注意をされてしまっていた。まだまだ、人を頼る傾向が強いと感じる。メモをとりながら熱心に聴いている生徒も多い。たったの5日間だが、英語の上達が既に見えてきているように思える。


 午前中は、お金についての学習も行った。紙幣と硬貨についての基本的なことを学び、買いもの時に役立つ表現も練習した。先生たちと買い物の模擬体験も行い、少しずつ硬貨の区別もできてきたようだった。


 今日はCHIからスーザンも訪ねてきてくれ、どのようにすればこのホームステイを成功させられるかを話してくれた。「Thank you.」をたくさん使うこと。家族の一員として家の手伝いをすること。文化の紹介をすること。改めてホームステイの目的を確認できた。ボランティアで発表をした生徒にはチケットが渡され、最後に抽選をして賞品が贈呈された。なるたかが当選し、アメリカを代表するお菓子、Jelly Beansをゲットしていた。チケットの力も借りて、とても活発に発表ができていた。


 午後からの活動は、町めぐりだった。中心街まで歩いていく途中で、かつて駅があり汽車が走っていたことなどを教わった。午前中に行われたお金についての授業を活かして、お昼ご飯は好きなお店で買うことになっていた。SUBWAYやSTARBUCKS、BURGER KINGなどに別れて各自で1時間過ごした。


 食事の後は、銀行へ向かった。普段あまり目にすることのできない紙幣や硬貨を記念として持ち帰るために、生徒たちは両替をした。1ドル硬貨、2ドル札、50セントは日本へ良いみやげになるだろう。帰国したときにぜひ見てほしい。


 同じ敷地にあるスーパーマーケットにも行った。今日、日本食を提供するからと、材料を調達する生徒もいた。握りずしと焼き鳥を振舞うらしい。うまくいくか心配していたが愛情がこもったおいしい食事になったことだろう。ほかの生徒もいつ、何を作ってあげるかという話題になっていた。日本の材料が簡単にそろうわけではないValley Springsでは、しっかり計画を立てておきたい。


 今日の町めぐりで感じたことは、アメリカがとても合理的だということ。1つの広い敷地に、食事どころ、生活に必要な銀行や郵便局、スーパーマーケットなどがまとまっているのはその代表だと思う。


 授業で学習したことを、実際にすぐ使えるこの環境に生徒たちは刺激と達成感を感じているところだ。ある生徒の日記の中には「日本語が下手になってきている」と、書いてあった。英語漬けになっている証拠だろう。TCのサラ先生に話すと「英語が上手になっているからね!」と褒めていた。その調子!その調子!毎日“昨日の自分”越えをめざしていってほしい! 

  ~終日研修@San Francisco~
 授業としては今日が初日。いきなりのサンフランシスコでの終日研修だった。8:00amにStudy Centerから出発した。夜中の1時や3時に目が覚めてしまって、少し疲れ顔の生徒も数名いた。片道3時間の道のり・・・バス移動の途中、TCのアン先生の宿題チェックが始まった。週末に行ったはじめての課題は、ホストファミリーのことについて知ることだった。アン先生がクイズ形式で始めた。「ホストファミリーの名前を教えて」という質問に対しては、みんな分かっているはずなのに、誰一人として挙手をする生徒が出てこなかった。残念!「飼っているペットとその名前は?」という質問には、1人がすぐに手を上げた。その後の質問にはポツリポツリと手が挙った。(答えた人には賞品があるよと言われてからだが・・・)合計7人の生徒が挙手をして発表した。明日からの授業がんばれ!
 
 サンフランシスコが見えてくると、テンションも次第にあがってきた。サンフランシスコに繋がるBay Bridgeの上で、見えてくる街を写真に収めていた。街中を通ると「わぁ〜」と歓声もあがる。
最初に向かったのはGolden Gate Bridge。今回の研修では、橋の中央まで歩いて帰ってくることになっていた。遠くから見る橋と、実際に歩くのとは全く感覚が違い、かなりの時間歩いてやっと中央へたどり着いた。感覚的には、橋を渡りきったのではないかと思うくらい、結構歩いた。橋の上を見上げると、大きさに圧倒される。下を見下ろすと、足がすくんでしまいそうだった。橋からの眺めは最高!アルカトラズと街全体が見える最高の景色だった。


 次に向かったのは観光地で知られる港、Pier 39。13:30から17:45まで自由時間が与えられた。ここでの注意事項は、絶対に一人で行動しないこと、レシートをもらうこと、時間を守ること。女子は少人数のグループで、男子は全員でまとまって、お土産を選んだり、食べ物を買ったり、景色を楽しんでいた。日本の家族へのお土産を選ぶ時間も十分にあった。すっかり天気も晴れて、とてもリラックスできる時間だった。
 
 到着は9:00pm。Study Centerでの授業がないままでの終日研修だったが、全員がルールを守って無事にValley Springsに帰ってきた。この研修を通して、お互いに距離もぎゅっと縮まったようだった。 往復6時間の旅の疲れはあるが、すがすがしい表情で、それぞれの家庭へ帰っていった。きっと今夜はホストファミリーとの会話が弾むだろう。

  ~Welcome Potluck~
 今日は6:00pmから“Welcome Potluck”。ホストファミリーがそれぞれ一品ずつ持ち寄っての食事会。ホストファミリーとの第1日目を過ごした生徒たちが、会場であるStudy Centerへやって来た。思っていたよりも元気そうで、ほっとした。 “How was your first day?”と英語で尋ねてみると、 “It was great!”とスムーズな返答が返ってきた。順調らしい!


 反対に、「先生、全然英語が話せない」「通じない」と嘆く生徒たちもいたが、川へ泳ぎに行ったり、買い物へ連れて行ってもらったり、DVDやテレビを見てリラックスしたり、さっそく出された宿題をホストファミリーと一緒にしたり、たっぷりと睡眠をとったりと、それぞれの家庭でなんとかがんばっているようだ。「日本の夢を見てしまって、ちょっとホームシックになった」と言葉を漏らす生徒もいたが、そういう不安な思いも生徒同士で吐き出し、共感して、アドバイスし合いながら少しずつ成長していってほしい。「何もすることがなかった。「馬を見てもいいですか」をどのように英語で言えばいいのか教えてほしいと言ってくる生徒もいた。まだ、初日で言葉の壁は大きいようだが、コミュニケーションをどのようにして図るべきか、生徒たちなりに試行錯誤しているようだ。


 食事はフライドチキンやサラダ、スパゲッティ、デザートもたくさんあり、生徒たちは食事も楽しんでいた。食欲もあり、明日へのエネルギーになったことだろう。

 鹿児島空港に集合した生徒たちは、まだ実感がわかないのか、リラックスした表情で家族との挨拶を終え、羽田へ飛び立った。羽田でメンバー全員(23人)が揃い、成田までのバスの中で自己紹介を行った。“30秒自己紹介”のはずが、内容が思い浮かばす、10秒程度でさらりと終了する自己紹介が続く中、Aさんは唯一英語での自己紹介にTRY!小さなことでも、“やってみよう”という姿勢がうれしかった。


 いよいよ日本を旅立つとき…Bさんは「緊張。伝えたいことを英語で伝えられるか…」と話してくれた。出発までの待ち時間を使って、ガイドブックを読み返す生徒、機内で使う英語の確認する生徒、旅に役立つ英会話ブックを読む生徒…次第に英語を使わざるを得ない状況をイメージできるようになってきたのだろう。
ドキドキの入国審査が目の前に…直前まで、お決まりのフレーズを練習した甲斐があったのが、無事に通過できた。英語は合っているはずなのに、発音やアクセントのせいなのか、うまくいかなかった生徒もいたようだ。


 出口を出ると、TCのアン先生、とジニー先生が出迎えてくれた。アン先生は典型的なアメリカの明るい女性で、どんどん生徒を引っ張ってくれた。サンフランシスコの街並みをバスの中から楽しみながら、昼食を買う“IN-N-OUT”(ハンバーガーショップ)へ向かった。移動の疲れもあるため、バス内では昼寝をする生徒が目立ったが、お店でのオーダーという新たな試練にすぐに目が覚めたようだった。店員の英語のスピードの速さと、オーダーのシステムの違いにてこずり、「とりあえず、Yesといって買えた…」といったところだろう。商品にはとても満足していたようだった。次オーダーするときは、もっと余裕を持ってできるようになろう!


 ホストファミリーとの対面が近づいて来ると、今日一番の緊張に襲われていた。現地時間の16:00半ごろに、Study Centerに到着。続々とホストファミリーが迎えにやってきた。生徒たちは、準備してきたであろう自己紹介がなかなかできない。アメリカ式のハグでの歓迎に男の子たちは固まっていた。女の子たちは持ち前の笑顔で何とか反応する。
ホストファミリーとの1日目はどうだっただろうか。明日のウエルカムパーティーで、様子を聞いてみよう。

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