2007年アカデミックホームステイ活動の様子

2007年アカデミックホームステイ
Auburn,  PAレポート

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引率の先生からのレポートです。

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期    間

更 新 日

7月25日(水)〜7月26日(木)

7月30日

7月27日(金)〜8月02日(木)

8月06日

8月03日(金)〜8月09日(木)

8月14日

8月10日(金)〜8月16日(木)

8月20日

8月17日(金)〜8月21日(火)

8月23日

 
7月25日(水)

長い長い空の旅を終え、サンフランシスコ国際空港に降り立った。機内では、皆落ち着いて静かに過ごし、3〜4時間ほど睡眠をとったようだ。チェックを受けゲート外に出ると、TCやHFが待っており、生徒たちと一人ひとり握手して歓迎してくれた。生徒たちはみな、パッと笑顔になり、現地での生活が始まった瞬間を実感した様子であった。その後バスでAuburnへ。夕方(といっても9:00pm近くまで外は明るい)には、近くの公園でウェルカムパーティー。HFが手料理を持ち寄って、皆でとって食べるという夕食会となった。ここで各生徒が自分のホストファミリーと出会った。自分のHFが現れると、大きな笑顔になり、HFも彼らを見つけると、生徒の名前を呼んで両腕を広げる。そして、歓迎のハグ。大きな腕の中で安心した表情を見せた。そして、各家庭へ。今から始まる生活に興奮と不安を抱えながら、それぞれのHFの車にのりこみ、公園を後にした。

生徒の日記より

言葉の問題はけっこう不安で全然と言っていいほど話せませんでした。その中でも、今日の進展は兄弟の弟の方のケーシーのことをケーシーと呼べたことです。あとの課題はお父さん、お母さん、お兄ちゃんそれとその友達のことをどうやって呼ぶかということです。明日からは、もっと積極的に話しかけてできるだけ仲良くなりたいということです。

 
7月26日(木)
朝9:00にHFが送って、学習の場所「教会」に生徒たちが集まってきた。すぐに、昨日の夜の様子をお互いに情報交換しあっていた。「家の中ではね・・・」「HFの姉がね・・・」等、お互いの話に「へぇ」とか「スゴーイ」等笑いながら、わきあいあいとした雰囲気で朝が始まった。午前中はOld Auburn巡り。金鉱があり、それでAuburnとしての町の歴史が始まった土地である。歴史博物館を見学し、Old town巡りとショッピング。一つひとつの物や出来事に目が輝いていた。Old townでは郵便局で切手を買った。一人ずつ自分で欲しい枚数を伝え、支払う。おつりをもらう。最初のショッピングともなり、お金の支払いにとまどいながら、何とか自分で買うことができた。その後は各自で自由行動してショッピング。集合した時には、自分でジュースやシールなどを買って集まってきた。「物を買う」ということに対して自立した。午前は「教会」にて学習。TCの言うことがわからず、とまどいながらも、グループ内で尋ねあいながら、学習に臨んでいる。今回は疲れからか頭痛を訴える生徒が2人いた。今晩しっかり眠れば明日には回復しそうだ。
 
 
7月27日(金)

終日研修の日。郁子、優、沙樹は、ホストファミリーと週末にかけてプロバスケットボール選手のバスケット教室を参観、乗馬などしながらビーチで過ごすことになり別行動。私達一行は、Sacramentoへ。最初に歴史公園を見学し、開拓の時代の生活を再現・展示しているのを見て回った。次に州庁舎(State Capital Building)の見学へ。現在の知事がアーノルドシュワルツネッガーということもあり、生徒たちは、庁舎内に入るのをとても期待している。内にツアーガイドがいて、案内され説明を受ける。私が通訳しながら内容を伝えていった。「Any questions?(質問はないかしら?)」ときかれて、生徒が4−5人挙手し、質問。通訳を介しての質疑応答であるが、これは大変良いことである。ガイドさんの話を聞いているという証であり、彼らは非常に喜ぶ。様子を見ていたTC達はひどく感激し、「今までの日本人の生徒で、質問するのを見たことがない。なんてすばらしい生徒なの! すごく嬉しい」といって、ガイドさんにもその事を伝えていた。私自身も非常に嬉しかった。その後、いくつか見た後、執務室へ。知事は不在であったが、知事の写真等があり、カメラにおさめた。そして汽車博物館、ショッピングをしてこの日を過ごした。もう生徒たちは、欲しいものは自分で買うことができる。そして今日は、人が前で説明している時は私的なことはやめ、私語せずに聞くのが当たり前だというルールを求められた。彼らはこのルールを間もなく身につけるであろう。なぜなら、人前で質問するというたくましさがあり、米国の生活に適応しようとする努力が随所に伺えるからだ。

生徒の日記より

夜はおりがみを見せてあげたけど、向こうもおりがみを知っていて、自分よりもすごいものをたくさん作っていたので少しショックだった。でもそのおかげで8時半過ぎから11時過ぎまで話が出来たのでよかったし、とても嬉しかった。

 
7月30日(月)

午前中は、交響のバスに乗り図書館へ。司書さんの案内を受けながら図書館内のフロアを巡った。日本のやや大きい図書館とほぼ同じであるが、小さい子どもが図書館に慣れるように幼児コーナーがあり、手でさわって遊べるフェルト製の動物や木の乗り物グッズがあった。10代向けに「Teens」というコーナーがあり、日本のマンガのJUMPがそのまま英訳されて何冊も置かれてあった。他にも同じような英訳された少女ものマンガ、雑誌がたくさんあった。30分間のフリータイム中に、生徒たちはこれらのマンガや雑誌を読んですごした。図書館横の芝生で昼食をとり、バスに乗って再び教会にもどってきたのは1時くらいだった。この日、生徒たちの学習内容は、日本に出す手紙に英語式に住所を書いて出すことと、クォーターという25セントを使って、アメリカの州を学ぶことであった。クォーターは、各州の有名な人物、山などの自然、産出物が裏に描かれ、State Quarterと呼ばれている。男子生徒の中にはホストファミリーに協力してもらいながら、これを集め始めた生徒もいる。

生徒の29日の日記より

午後からホームパーティみたいな事が行われた。マザーさんの友達がたくさんきた。自己紹介はきんちょうした。子どもさんたちにおりがみをおしえてら大好評。ラッキー! とても疲れたがたのしかった。

 
7月31日(火)

午前中は、教会にて学習。スーパーにある物、デパートにある物、コンビニにある物を、ゲーム形式でできるだけたくさん多く紙に書くというものであった。英語で物それぞれを何と言うか学習した。また、自分達のjournalを書くということで、本日は「私のホストファミリーについて」という題で、20分程各自がノートに書いていた。辞書を調べながら、何とか表現しようとしている。頑張りが伺えた。午後からは近くのプールで泳いだ。木陰の芝生の上でbag lunchをとった後、みんな水着に着がえて、プールへ!! 最初は水着の上に付属のショートパンツをはいていたが、監視員から、パンツは危険なので脱ぐように言われ、水着で泳ぐことになった。はじめは抵抗感が女の子達にあったが、間もなくプール遊びそのものに熱中し、忘れてしまった様だ。2時間半もの間、夢中で水の中に入っていた。男子は飛び込み台に夢中になり、何度も列に並んで飛び込んでいる。そのうち女子も並び、みんな飛び込んでいた。高校生が中心になってリレーをしようということになりみんなでリレーしたりもした。あっという間に時が過ぎてしまった。

生徒の日記より

帰りにスポーツ用品店に行きました。ホストブラザーがーアメリカンフットボールを始めたので、そのシューズを買いに行きました。サングラスをかけたりして遊びました。本当に笑えました。あと、今夜はホラー映画を見ると言ってホストブラザーが借りてきてました。こわいけど少し楽しみです。

 
8月01日(水)

いつもと違って、今朝はCDF(California Department of Forestry)で生徒たちと会うことになっている。森林管理局というような所である。消防車、ヘリコプター、ブルドーザー等があり、森林火災の多いこのあたりでは、非常に大切な役割を果たしてくれている。森林火災の時に身につける服や建物火災の時に身につける衣服や酸素ボンベなども実際に着用して説明してくれた。消防車の中やヘリコプターの中を見せてもらった時は、とても興味深く観察していた。その後は、公共バスに乗って移動し、警察署の見学をした。説明をしてくれた警察官はとても親しみ易く、時々、ジョークーを交えながら色々なところを案内してくれた。SOSの入った電話オペレーターが仕事をしている部屋、SWAT(特殊部隊の道具をおいてある)の部屋、取調室、手錠で一時的につないでおく部屋、使用した銃を点検し、整備する部屋など。日本でもめったに見られないこともあり、1つひとつの部屋に入ってみるたびに、「ワァーッ」という驚きの声をかくせないでいた。このツアーの終りに白バイの上に1人ひとり乗せてもらい記念撮影をとりあって、興奮した気持ちで警察署を後にした。つけ加えると、ここでも5〜6名の生徒が挙手して質問をした。何とも嬉しい光景である。日本の学生も「やるなあ!」という感じである。

生徒の日記より

おはじきをおみやげであげてたから、その遊び方を教えてっていわれて、一緒におはじきして遊んだ。それから散歩に行って帰ってきて、いっぱいもってきた日本のおかしの中からわたパチとおすしをつくれるグミを出したら喜んでた。それを食べた後、Kelseyがテンションあがって、歌いだした!!笑

 
8月02日(木)

サンフランシスコへの終日研修の日。朝から興奮している様子がみてとれた。2時間程バスを走らせて、まず行ったのは金門橋(Golden Gate Bridge)。霜もかかり、かなり寒く、上着を着ていても少し震えるほどだった。この橋の上を約1時間かけて歩いた。長く、大きな橋で、歩道を自転車で走り抜ける人々も多くいた。橋の上から対岸に見えるサンフランシスコの街、サンフランシスコ湾を、歓声を上げながら歩いていった。半ばくらいでは、体が温まったと言って互いに記念写真を撮り始めた。その後市内に入り、ケーブルカーに乗った。1時間半程、長い長い列を作って待ち、やっと乗ることができた。狭いケーブルカーの中にすし詰めのようになって乗り込み、坂の街、サンフランシスコを降っていった。デッキのつかまり棒につかまって外の感覚を味わいながら乗る生徒もいた。最後に「ピア39」にてショッピング。生徒たちの一番の楽しみの時間となった。時刻を決め解散すると、3ー4人ずつのグループになってショッピング街の中にあっという間に行ってしまった。帰りにはめいめいに買ったものを見せ合いながら帰途についた。

生徒の日記より

Pier39というところで買い物をしました。あまり時間がなくて夕食が間に合わなくなった時、注文していた食事をおもちかえりにできないかときいてみました。そのお店の人はすごくいい人たちで、いろいろなことをしてくれました。5人で行動していたんですが、みんな泣きそうでした。というか、2人くらい本当に泣きました(笑) あのお店の人達にはまた会うことができたらもう一度お礼を言いたいです。アメリカの人のやさしさに触れた1日でした。


 
8月03日(金)

9:00−10:30amまで教会で学習。発音練習を中心に学習した。発音にはまだ自信がもてないのかリピートする声がいつもの元気ほどはない。実際の場では、彼らの英語は通じているのだが・・・。より上達するためにも、自信をもってくり返し、身につけて欲しい。11:00amからSierra大学を見学した。スポーツに関してはかなり高い評価を受けている大学で敷地も広く、様々な施設も十分に整っている。日本からの留学生もいて、本日はツアーの通訳をして一緒に巡ってくれた。大学の施設の話よりもこの留学生の流ちょうな英語に生徒の関心は集まり、たちまちあこがれの人となった。自分も彼女のように留学してアメリカ生活をしたいという生徒もいた。その後は、ローラースケート場に行って運動した。室内スケート場で、小さい子どもから大人、初老の人までローラースケートを楽しんでいた。生徒は初心者も経験者もローラースケートにはきかえ、スケートリンク(木製で体育館アリーナのような感じ)に入っていった。始めは壁につかまりながら、おそるおそる滑っていたが、30分もするとスピードをあげ、スケートリンクの中央を回るようになっていった。久し振りに汗をかき、歓声を上げながらスケートを楽しんでいた。

 
8月06日(月)
今日は1日、ボランティアとして働く日。洗車を3ドルでして、かせいだお金はAuburnの若者が日本にホームステイする資金の一部にする。私達を迎え入れてくれているHost Familyへのお礼(お返し)でもある。日本からもってきた小物なども、買ってもらいその一部にする。まずはCar Wash(洗車)の手順の説明を受け、TCであるナンシーの車で練習。その後は4つのパートに分かれ、車を呼びかけてcar washするよう促すグループ、水をかけ洗うグループ、、洗車の終わった車をタオルでふくグループ、交代で休憩をとるグループで、1時間ずつのローテーションとなった。始めは来てくれるのだろうかと心配であったが、1台、次にまた1台と、とぎれることなく車が入ってきた。生徒たちも最初は不慣れであったが、だんだんと上達し、次々と手際よく車を一気に仕上げていった。そして終ると「Thank you」と言ってドライバーと別れていた。ずい分、入ってくるので通りの方にでてみると、呼び込みグループが更に二手に分かれ、大きな声で紙を見せながらCar Wash! Car Wash!と呼びこんでいる。なかなか威勢がよい。上手くドライバーにアピールしていた。本日の収益は約450ドル。みんなよく働きました。

生徒の日記より

車を洗うということも、紙を持って呼び込みをするということも生まれてはじめての経験だったので、戸惑いのほうが大きかったですが、思ったより大勢の人が来てくれたし、車が呼び込みで入ってくれた時はうれしかったです! 呼び込みをする時の紙は私を含めて5人で作ったのですが、すごくいいできでかわいくできたのがうれしかったです。すごくつかれたけど、体を動かして、すごくたのしかったえす。

 
8月07日(火)

朝、ボーリングセンターに集合。今日の午前中は4人組でボーリングをした。何組かのホストファミリーも参加し、3ゲームずつお互いに楽しんだ。ストライクやスペアがでると歓声が上がり、そのたびに盛り上がっていた。このボーリング場内にあるファーストフード店で、それぞれに昼食を買い、お昼をすませた。公共バスに乗って、教会へ。親切にもバス停でないのに教会の前へ行き止まってくれた。Thank you. といいながら降り、教会にて学習。頭痛を訴える生徒が数名いて、どうやら昨日今日の肌寒い気温で体調を崩しかけている様だ。(昨日は非常に珍しいことに朝9:00くらいまで霧におおわれていた。) TCのナンシーとドリーの2つの部屋に分かれて、ききとり練習や発音練習をした。今日でこのプログラムの半分が終了した。生徒たちはHost Familyや日々の活動や日本人同士の仲間との生活にすっかり慣れた様子である。と同時に、相手への気付かいが薄れる場面があったり、わがままにもとれる様子がみえ始めた。後半はいくつかトラブルの起こることも予想されるが、本当の成長はそのような経験を通すことによってもたらされる。良好な人間関係の築き方や維持の仕方を学ぶだろう。それを期待しながら今後も見守っていきたい。

生徒の日記より

ランチは中学校のときサンシャインという英語の教科書の一番最初のページに載っていたフィッシュ&チップスを食べた。教科書に載ってて名前を聞いたことあるくらいだからと思って食べたらすごく美味しかった。辞書によると、イギリスのファーストフードで歩きながら食べるらしい。

 
8月08日(水)

スケジュールの変更があり、本日は教会にて1日、学習する日になった。午前中は教科書を使って、Yes/Noの練習(付加疑問文への対応)をしたり、インタビューを受けたりして会話表現を広げていった。昼食は近くの高校まで散歩し、そこの芝生の上で食べた。再び教会へもどって「ジャーナル」を書いたりして学習した。気分転換も兼ねて1時間程、駐車場でキックボールをして楽しんだ。アイスバーをほおばりながら、体を冷やし、午後から最後の授業へ。日本の休日を紹介するというとりくみであるが、生徒たちはTCたちの説明を十分には理解しておらず、少し的のずれた感じもあったが、とりあえずとりくむことになった。本日も疲労の様子の伺える生徒たちがいた。欠席して家で休養したり、ホストファミリー宅での夜のお出かけをやめ、早く寝る等、休養をとる必要性を各自で考えている。生徒たちの中ではいくつかの気もちのいきちがいも生じている。人との関係を築く時には、相手を尊重することと同時に、自分をセーブすることも必要である。そのことを今回のホームステイで身につけ、更に成長して欲しいと願っている。

生徒の日記より 注)この日本人は体調不良で欠席。家にて休養をとった。

今日はずっとねてた。ホストファミリーにとても迷惑をかけてしまったと思っている。あたまがぼーっとしてて、立ち上がるとフラフラして。それで、寝てたらMonaが話しかけてきた。自分を気づかうような事ばっかり言ってた。そして「I'm sorry」とMonaが言ったとたん、涙があふれた。初めて英語を通じて感情が伝わったと思った。今日はとても残念な一日だったけど、とても心に残る日になったと思う。

(先生のコメントより) 気持ちや心の交流は、ことばではないよね。伝わる何かがあるんだ! 今日のこの一日はあなたにとってgood dayでしたね。

 
8月09日(木)

Six Flags Marine Worldというアミューズメントパークにて終日すごす日。朝からワクワクしている様子がわかる。何組かのHost Familyもバスに乗り込み出発した。1時間半の後、Marine Worldに到着。入園すると他の地区のグループもおり、久し振りに日本の他の学生たちの顔を見た。しかし、時間が経つにつれ、人が多くなり、あっという間に園内は多くの人であふれていった。生徒たちは4-5人のグループに分かれて自由行動である。おもいおもいの乗り物やshoppingやショウへと出かけていった。園内を回っていると途中で何人かの様子を見かけた。乗り物にのるために列で待ったり、ファーストフードを食べたりして、笑顔であふれていた。集合場所にはお土産の入った袋を持って集まったり、タトゥー(偽いれずみ)を腕などにしてもらったり。頭にウサギのヘアバンドをして集まってきた。ジェットコースターを4種類乗ったとか、何回も並んでくり返し乗ったとか、今日一日の自分たちの行動を色々と話してくれた。とても満足した1日だった様だ。元気な様子を見ると、とてもうれしくなる。


 
8月10日(金)

午前中、教会にて学習。今日はオーバンの町で各自昼食をとるので、レストランやファーストフード店での支払い方を事前に学習した。メニューの値段は、食事の支払いの際に消費税がかかるので、余分にお金をもっておかねばならない。また、ウエイターやウエイトレスがいる所では更に支払い額の15%以上の
チップをテーブルに置いて席を立つようになっている。このチップ制度は日本ではなじみが薄いので、TC達の寸劇を見て、理解を深めた。他にも果物について学習をした。昼近くになり、時計台の下まで行き、待ち合わせ場所とした。小グループで各々に食事場所へと散っていった。2時間後、時計台に集まり話を聞くと、焼きうどんのようなものを食べたり、サラダレストランで食べたり、ピザを食べたりと自分たちで食事をきちんと済ませることができていた。午後からは、再び教会にて学習。日本の祭日や休日について班に分かれてHost Familyに紹介できるよう、絵を描いたり、英作文をしたりした。異国の地で日本を振り返ってみると意外に知らないことも多い。日本について改めて見直すよい機会である。

 
8月13日(月)
午前中は「日本の休日について説明」するための準備、銀行見学を少しした。午前はショッピングモールへ行き、日本へのお土産の最後の機会ともなった。長くHost Familyとキャンプに出かけていた生徒が久しぶりにもどってきた。キャンプの話を聞くと、釣り、サイクリング、ダーツ、ゲーム等等本当に色々なことをしながら自然の中で過ごしていた。何よりも感心するのは、1週間近く私たち日本人と接することなく自分で頑張ったことは「たくましい」と称賛せずにはいられない。生徒の中にはState Quarter(25セント硬貨)を集めている子どももいて、現在発行されているものをほとんど集め、あと4枚そろえたら全てそろう生徒がいる。集め方は友達やHost Familyと硬貨を交換したりして、それを収めるCoin Mapにコレクションしている。日本へのお土産は、アメリカ製品ばかりでなく、上記のような冒険や収集話など、たっぷり体験談もありそうだ。
 
8月14日(火)

今日は文化交流で、「日本の休日」について説明する日。午前中は最後の準備の時間。生徒たちはお正月、子どもの日、ひな祭り、父の日、母の日、七夕を選択し、そのプレゼンテーションをしようとしている。説明文を作り英文に訳したり、絵に描いて様子を表したり、笹に短冊をつけたり、ぜんざいを作ったりして準備をした。午後は、まずアメリカの休日についてHost Familyが紹介してくれた。クリスマス、バレンタインデー、イースター、感謝祭、ハロウィーンであった。クリスマス用に家庭で焼くクッキーの紹介や、バレンタインカードの作成、イースターで使う玉子の着色、パンプキンパイ、ハロウィーンの衣装など雰囲気が十分伝わるようプレゼンしてくれた。その後、交代で日本の休日の説明をした。5つのグループに分かれ、テーブル毎に集まってくるHost Familyたちに一生懸命説明している。一緒に折り紙でかぶとを折ったり、短冊に願い事を書いてもらって笹につけたり、「父」「母」の日の漢字を教えたり、ひな祭りの様子を絵で説明したり、正月用の鏡もちを何とか作ってうえにはカリフォルニアオレンジをのせたり、ぜんざいをふるまったりしていた。Host Familyから色々と質問され、答えに窮する場面もあった。意外と起源やそれぞれの品物が表す意味を知らないものである。きかれて「えっ?」という表情の生徒もいた。アメリカと日本と両方について学ぶ良い機会であった。

生徒の日記より

今日のお迎えはMotherではなくJamieだった。「今日学校は楽しかった?」「どんなことをしたの?」「ランチはおいしかった?」など、たくさん質問してくれてとってもうれしかった。家ではMotherの家事や仕事の手伝いをした。夕食は、こっちに来て2度目のステーキ。めちゃくちゃおいしかった。食後は家族で記念写真。全員で撮った写真が1枚もなかったので撮れて良かった。

 
8月15日(水)

午前中はRound Table Pizzaというピザ屋に行き、ピザができるまでの過程を見せてもらった。粉をこねる機械から、発酵、ピザ生地の成形、トッピング、機械で5分程で焼き上がるまで興味深く見学した。ピザ生地の上のトッピングを希望した生徒はさせてもらうことができ彼らの作った4枚の大きなピザをその後皆で食べた。昼前の時間だったが、おいしかったので、皆で一気に完食してしまった。その後、大型スーパーの1つであるBel Air Marketのバックヤードツアーをした。大量かつ多種類の商品をどのようにして展示し、補充しているかを、スーパーのバックヤードから見せてもらった。途中で何十人も入れる冷蔵庫内に入り、野菜やヨーグルトの冷やされている中で説明も聞いた。半袖、半パンで入っていたので、外に出た時は、鳥肌を立てて出てきた。しかし、ヨーグルトなどの補充の仕方が日本と異なるので皆驚いていた。午後からは教会にもどって、サヨナラパーティの出し物の計画を立てた。感謝の気持ちが表せるようHost Familyが楽しめる会に作り上げたいものだ。

 
8月16日(木)

Sunsplash Waterparkにて一日を過ごした。ウォータースライダーや波乗り等、水に関するアミューズメントパークである。11:00ごろから開園し、17:30まで楽しんだ。Host Familyの姉妹も来ており、一緒にスライダーに乗り、歓声を上げた。時間はタップリあるので、色々なタイプのスライダーに2人組、4人組などでのりこkみ、また次へ次へとくり返している。ベンチで休んでいる私の所へ時々来ては、「おもしろーい」「また行こう!」「まだ時間いいですか」「先生行こうよ」等言っていかにも楽しんで夢中になっているのがわかった。お昼は適当に各自でスナックを買い、ほおばり、また水の中へと急いで戻っていく。彼らの楽しむ様子を見ているTCたちも笑ったり、ほほえみながら彼らを見守っていた。途中で足がつったり、目が痛くなった、水着に穴が空いたという生徒達もいたが、終日十分に楽しんだようだ。昨日は時間にルーズになってきていることを注意したが、本日は皆それを意識していた様で、17:30の集合時間に全員が集まってきた。このような反応のよさはこのAuburnグループの生徒のよい所だと思う。


 
8月17日(金)

午前中は歩いてオーバン新聞社へ行き見学した。情報を集め、枠決めし、広告を掲載し、大きな機械で何千という新聞を刷り上げる過程を案内してくれた。チラシ広告も別刷りで機械によって広告新聞の中に次々と折り込まれていった。生徒たちの質問に、「もし、印刷する機械がこわれた場合どうするのですか」というのがあり、それが最も重大で、かつ、よく起きる問題であること、勤務時間をいくら越えても機械が元に戻り新聞が無事刷り上るまで従業員は待っている等答えてくれた。他にも生徒からいくつも質問が自然と出て、彼らの成長を実感する。次に、ゴールドラッシュの歴史を伝える博物館へ行き、金鉱での労働についての説明を受けた。ここでも生徒から質問がいくつか出された。積極的な態度で感心する。その後、砂金とりを経験し、とれた砂金は小さなビンに入れ、持ち帰ることになった。午後からは、boys and girls clubという放課後を過ごす施設見学と、サヨナラパーティの準備をした。放課後、別れて帰る前に高校生を中心に自分たちの今の行動や相手への接し方を振り返る提案がなされた。このプログラムに参加した目的をお互いにもう一度振り返り、自分がついつい誰かに依存していないか与えられるばかりで、自分から与えることを忘れていないか、最後の3日間は、してもらうのではなく、Host Familyや一緒に来た仲間に自分が何をしてあげられるか、それを考えようという中身のものであった。みんな黙って話に耳を傾け、雰囲気も真剣なものがあった。この呼びかけにきっと22人全員が理解し、有意義な残り3日間を過ごすであろう。私は彼らがそれぞれなりに考えて行動すると固く信じている。

 
8月20日(月)
朝からサヨナラパーティの準備をした。料理のできる生徒は日曜日に作って持ち寄ってきた。パーティの準備以外にも帰国前のアンケート、ホストファミリーへのプレゼントや手紙の準備など、しなければならないことは山ほどあった。19:00の開宴に間に合うか心配していた。そして開宴の時、ホストファミリーたちが次々と会場に現れてきたが、生徒たちはまだ準備が完了していない。19:10頃には会場は人であふれかえっていた。生徒たちは計画通り、習字でホストファミリーたちの名前を書いてみせたり、折り紙で色々な形を折ってみせたり、日本の昔のおもちゃで一緒に遊んだりしている。準備した料理やお菓子もどんどんなくなっている。19:30から2人羽織りのパフォーマンスをした。かなりうけて、参加者をつのり、10組程一緒に体験してもらった。大笑いと記念写真のカメラのフラッシュが次々と光っていた。その後は、隣の部屋へ移動し、「ソーラン節」の踊り、ヴォイスパーカッション、ピアノ演奏、合唱(上を向いて歩こう)のパフォーマンスを披露。あたたかい雰囲気の中で、会はどんどん盛り上がっていった。スライドショウの後は、認定証などの授与と記念写真、ホストファミリーと抱き合うと、こらえきれなくなり次々と涙を流し始めた。最後にお世話になった2人の先生方にナイショで作ったメッセージカードを貼ったものを渡し、サプライズをした。そして、みんなで声を合わせて、ステージからお礼を言った。"Thank you very much. I will never forget you"という言葉にのせて。生徒たち、ホストファミリーたち、そしてそれを支えた先生方の記憶にいつまでもきっと残る、そんなあたたかい会となった。
 
8月21日(火)

朝7:30に教会からバスが出発。見送りに来たホストファミリーと最後の時間である。お互いに何度も抱き合いながら言葉を交わしていた。生徒たちは涙で顔がぬれている。その子どもたちを抱きしめているホストファミリーも涙を流している。バスの中に乗るよう促すのがためらわれたが仕方ない。子どもたちは何度も後ろを振り向きながらやっとバスの中に乗り込んだ。バスが動き始めると、再び泣き始め車窓に見えるホストファミリーに手を振り、別れをした。2時間半程かかってサンフランシスコ空港へ到着。ここでお世話になった先生のナンシーとドリーとお別れ。セキュリティーゲートの前で一人ひとりがナンシーやドリーと抱き合い、別れをおしんだ。今、眼下にサンフランシスコ湾がグングン小さくなって見えている。生徒たちは再びいつもの表情に戻り、ビデオを見たり、音楽を聞いている。11時間後には再び日本に戻り、それぞれの日常生活が始まる。このプログラムで知り合った仲間との友情をいつまでも心に持つ続けて欲しい。みんな元気でね。またいつか会いましょう。

 
 

 

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