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2006年アカデミックホームステイ
Los Banos,  PAレポート

引率の先生からのレポートです。

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期    間

更 新 日

7月22日(土)〜7月28日(金)

7月31日

7月31日(月)〜8月01日(火) 8月04日
8月02日(水)〜8月08日(火) 8月10日
8月09日(水)〜8月14日(月) 8月16日
8月15日(火)〜8月17日(木) 8月23日

                    

 
7月22日(土)
アカデミックホームステイ史上最年少の小学3年生を含む,25名のロスバノス滞在組の4週間のホームステイがいよいよ幕を開けた。全てを心に刻む,素晴らしい夏になることだろう。成田空港での搭乗待ちの時間に,「行ってきます。」と言うつもりでかけた親への電話。優しくて温かい親の声に,「当分の間は聞くことができないんだ・・・」と涙ぐんでいる子どももいたが,意を決し搭乗。サンフランシスコ行きの飛行機の中では,多くの子どもたちが時差ぼけ対策のために睡眠を取っていた。しかしながら機内食の時間にはきっちり目覚め,食事を楽しんでいた。9時間という長いフライトを終え,ドキドキの入国審査。入国管理官に「英語でこんな質問されたよ。」「何も聞かれなかったよ。」「あいさつされたよ。」と友達と楽しくおしゃべりしながらスーツケースを転がして到着ゲートを出ると,現地のTCのバーバラ先生と,ジェイミー先生が温かく出迎えてくださった。子どもたち一人一人の名前を確認して,声をかけてくださりみんなで記念撮影。ここで,これまで一緒に行動してきたソノラのグループと別れることになった。バスに乗り込み,サンフランシスコ空港をあとにすると,目に飛び込んできたのはアメリカの風景。郊外へ行くにつれて広がる日本とは全く違う山並みや広大な大地。「トウモロコシ畑だ!」「農場だ!」などとアメリカの景色に感動する子どもたち。途中の休憩場所では,カリフォルニアの強烈な日射しを浴びながらこの旅行中初めての(米ドルでの)お買い物を体験。ジュースやアイスクリームなどを買いながら,「こんなに暑いけど,全然汗をかかないよ!」と日本とは違う乾燥した空気にびっくりした様子。そして,バスは再び動き出し,「いよいよだね!」と,ホストとの初めての対面にドキドキしながら, 3時間近くでロスバノスへ到着。すでに公園では,ホストファミリーが子どもたちを迎えるために待機してくれていた。ホストファミリーは,4週間一緒に過ごす子どもたちを見つけると歓声を上げて駆け寄り,握手をしたり,抱き合ったりして,この日を心待ちにしていた様子が伝わってきた。子どもたちもこの歓迎ぶりに嬉しそうであった。みんなで軽く食事を済ませ,そしてそれぞれの家庭へ別れていった。明日は日曜日。ホストファミリーと楽しく過ごしたことを,月曜日に目を輝かせて報告してくれるに違いない。
 
7月24日(月)
ロスバノスは今日もカリフォルニアの青空が広がり,朝からすさまじい暑さ。アスファルトも溶けるのではないかと思えるほどである今日が,英語の授業の第1日目。これから子どもたちの学習のホームベースとなるカルバリバプテスト教会に,8時を過ぎる頃からホストに連れられて子どもたちがぞくぞく集まってきた。土曜日以来の日本語が自由に話せる環境にとても嬉しそうだ。それぞれどのように日曜日を過ごしたか,楽しそうに語っていた。日曜日は教会に行ったり,プールで遊んだり,遊園地へ行ったり,野球を観戦したりするなど,アメリカらしい楽しい時間を過ごしたようだった。到着後いきなりチームを離れ,ホストと週末を過ごすことで,子どもたちのホームシックも心配されたが大変元気な様子で,その適応力の早さに驚き,安心した。今日はオリエンテーションということで,これからの学習においてのルールの確認をし,ネームタグを書いたり,簡単なゲームをしたり,市長さんへの質問を考えたりする活動を行った。昼食はそれぞれホストが用意してくれたものを,みんなで楽しく食べた。「リンゴは丸かじりするのですか?」と昼食用に持たされたリンゴに慣れない様子の子どもたちもいた。午後からの主な活動は,ロスバノスのダウンタウンの散策と市長さんへの表敬訪問である。ダウンタウンでは自由時間ももらってお店に立ち寄り,ジュースやバースデーカードなどの買い物を楽しみ,郵便局ではエアメール用の切手をそれぞれ必要な分だけ,自分で購入することができた。今日の活動のメインとなる市長への訪問は,残念ながら,諸事情によりキャンセルになってしまったが,代理の方が子どもたちの質問に答えてくださった。子どもたちもドキドキしながら,前もって準備していた質問をなんとか頑張って投げかけていた。その後,議会の正面の市長席にみんなで陣取り,記念撮影を行った。こうして1日目の学習が終了したが,今日からさっそくホストとともにやらなければならない宿題も出された。宿題を一緒にやることでさらにコミュニケーションを深めてもらいたい。

生徒の日記より:
久しぶりにみんなに会う日だった。午前中は自己紹介でとても楽しかった。みんなでお昼ご飯を食べて、たくさん写真を撮った。午後は町を歩き、市長さんに会ったり、郵便局でスーパーマンの切手を買い、お店ではコーラとネクレスを買った。お店でいろんな人にたくさん話しかけられたけど、答えられて嬉しかった。家に帰ったら、ジェーンとパソコンで遊んだ。日本とアメリカの有名な歌手を教えあった。その後、パパと近くの店へ買い物に行った。全ての品物の種類の多さに驚いた。夜は野菜を切るお手伝いをした。その間、「明日はボーリング(bowling)だよ。」と言おうとしたが、発音が悪く、「うんざりさせる。」という意味の(boring)ボーリングに聞こえたらしい。だから、発音をちゃんと教えてくれた。と言ったら「気にしないで」と背中をポンとたたいてくれてよかった。日本のスナック(うまい棒)を紹介したら、チーズ味が美味しかったみたい。

 
7月25日(火)
昨日に引き続き,今日もロスバノスはすごい暑さである。今日から子どもたちは2つのクラスに別れて午前中の3時間,英語のレッスンを受けることになっている。担当は現地のTCのバーバラ先生とジェイミー先生である。昨日のオリエンテーションでも確認があったが,この授業は全て英語で行われ,日本語は禁止である。途中休憩を挟んで,担当のTCの先生が入れ替わり,授業が進められた。宿題のチェックやアメリカの通貨の確認,ホストファミリーについての質問に答える内容であった。教室の中では子どもたちの笑い声が響き,楽しい雰囲気で授業が進んでいる子様子がうかがえた。バーバラ先生からは,「シャイな子が何人かいるけど,みんなとってもよい生徒です。」という評価をいただいた。この調子で頑張ってもらいたい。昼食をとったあと,午後からはホストの車に乗り合わせて,ボウリング場へ向かった。子どもたちも大変楽しみにしていた活動である。ボウリング場はロスバノスから結構離れたところにあって,到着までに時間がかかった。少し古めのボウリング場であったが,レーンの数が大変多く,平日にもかかわらず多くのアメリカ人がボウリングを楽しんでいた。貸しシューズは,自分の履いている靴を一足脱いで店員に渡し,底を重ね合わせて同じサイズのものを目見当で貸してくれた。ロスバノス滞在組は,一番端の方のレーンから陣取り,4人ずつでゲームを楽しむことになった。ボールが重さごとに分けられていることがほとんどである親切な日本のボウリング場とは違って,重いものから軽いものまで混在して置かれており,その中から自分にあった重さのボールを探すのに苦労しているようだった。また,レーンの調子が悪く,ボールがもどってこなかったりするアクシデントもたびたびあったが,対応してくれる店員が一人しかおらず,なかなか再スタートできなかったりと,サービスの面での日本のボウリング場の気配りの良さを再確認することとなった。しかしながら,子どもたちは楽しく体を動かし,スペアやストライクが出るたびに,歓声を上げ,友達とハイタッチして喜んでいた。歓声がだんだんアメリカンっぽくなってきた。今日の楽しかった出来事を,またホストファミリーに語ってもらいたい。

生徒の日記より:
今日も1日とっても暑かったけれど、この暑さは、ロスバノスでも猛暑らしい。暑さに体力を奪われるけれど明日も1日頑張りたい。ボーリングからの帰りで、車の席を他の人が入れ替わってごちゃごちゃしてしまって、とても大変だった。理由があるのだから、もっと考えて行動すればよかったと、すごく後悔している。これからは、必ず先生に伝えることと、勝手に行動しないように心がけたい。それが団体行動だから。今日はとても疲れたけど、家に帰ってホストファミリーに会ったら元気が出てきた。この家に来てから感じることは、すごく家族というものをみんな大事にしていると思う。必ず一緒に食事をとって、一緒に出かけて同じ部屋でほとんどの時間を過ごす。日本での生活と全く逆なので、とても新鮮でまた、とても大切なことだと思う。もし、私がもっと英語を話せたら、きっとこの気持ちももっと家族に伝えることが出来るだろうな...。

 
7月26日(水)

カリフォルニアの猛暑は今日も続いている。この暑さのため,多くの子どもたちが日程終了後,プールがあるホストの家に集まって泳ぎを楽しんでいるようだ。「4連続でプールです。先生!」と,連日のようにプールに入っている子どももいる。ホスト同士家族ぐるみのつきあいをしているところも多く,ホストの子どもたちもやってきて一緒にプールを楽しんでいるようだ。子どもたちは体調を崩すこともなく皆元気である。今日も午前中は3時間の英語のレッスンが行われた。宿題はホストファミリーの家の様子と,日本の自分の家の様子との比較や,昨日学習した通貨の問題であった。宿題の提出率は完全ではないので,ホストファミリーの力も借りて,ぜひ頑張ってほしい。それぞれの教室で宿題を確認したのち,少し長い英文を交代で読んで質問に答える問題などが出された。まだまだ英文を読むときの声が小さい子どももいるが,間違いをおそれず大きな声で頑張ってほしいとバーバラ先生からの指導もあった。昼食後,ナーシングホーム&リハビリセンターで歌を歌うため,30分程度練習を行った。なかなか全員が知っているという歌がなかったが,時間もなかったのでとりあえず決めて,1回練習したのち,歩いて現地へ向かった。高齢者の方々を前に子どもたちは多少緊張していたようだったが,「ドレミの歌」を英語と日本語で歌い,さらに「さくら」や「茶摘み」,「ビリーブ」などの日本の歌も歌い,「ROW, ROW, ROW YOUR BOAT」や「YOU ARE MY SUNSHINE」なども歌った。しかも,1回終了した時点でさらに高齢者の方々が集まってきたので,公演は計2回行った。高齢者の方々からたくさんの拍手をいただいたが,特に,「ROW, ROW, ROW YOUR BOAT」は一緒に歌ってくださる方々が多かった。初めての公演終了後,飲み物やお菓子をいただき,達成感にあふれた顔でスタディーセンターへもどった。明日以降の予定を確認した後,バーバラ先生の娘さんで,我々の活動をサポートしてくれているボニーさんのチアリーディングの活動資金への協力のため,ビーフジャーキーを多くの子どもたちが購入してくれていた(1ドル)。「照り焼き味がおいしい!」「こっちもおいしいよ!」となぜか教室はビーフジャーキー試食会みたいになっていた。

 
7月27日(木)

今日も快晴であったが,朝は幾分風が冷たく,心地よい感じであった。3時間の英語の授業が終了した後,ランチボックスを持ってホストの車に乗り合わせて,公園へ向かった。午後からは「Milliken Museum」を見学する予定で,そこに隣接する公園で昼食を取る計画だ。いつもはスタディーセンター(カルバリバプテスト教会)で昼食を取るが,カリフォルニアの青い空の下で昼食を取るということで,ピックニック気分で子どもたちも楽しそうだった。公園に到着すると,木陰になっているベンチや芝生に腰を下ろし,ホストが準備してくれたランチを食べた。子どもたちが持ってくるのは,飲み物の他にサンドイッチやヨーグルト,ドライフルーツそしてポテトチップスなどが多い。野菜不足を心配する子どもたちもいたが,自分で食べたいものの希望をホストに伝えたり,自分で選んで食べることができるときには,積極的に野菜の入ったメニューを選んだりすることが必要であるというアドバイスをした。自分の健康は自分で考えるという姿勢はどこでも大切である。ランチが終わってから,自由時間になったが,公園は時間をつぶすにはあまりにも何もなく,子どもたちも退屈そうにしていた。ようやく,「Milliken Museum」に入れてもらえる時間になり,みんなで入館したが,外観から予想していたとおり,かなり小さな博物館で,子どもたちが全員入ると満員御礼のような感じになった。中にあったものは,古いアメリカの蓄音機やカメラ,生活雑貨,その他太平洋戦争時の新聞など,いろいろなものが展示されていた。子どもたちは古そうなピアノに興味を示したり,展示物の前で写真を撮ったりして楽しんでいた。博物館をあとにして,今度は,博物館の道の向かい側にあるアイスクリームショップに立ち寄り,それぞれが欲しいものを注文した。アイスクリームを食べずに,飲み物だけ注文している子どもも多かった。一番小さいサイズのフロートを注文したのに,来たものは想像以上に大きく,日本のLサイズに匹敵するその大きさにびっくりしている子どもたちもいた。日本とくらべて量が多いのはアメリカのお店の特徴である。のどを潤したのち,スタディーセンターへ帰った。明日は,初めての終日研修である。注意事項がいくつかあり,昨日に引き続き確認を行った。子どもたちは明日の活動が本当に楽しみのようだ。「ILAND WATERPARK」で思う存分楽しんでもらいたい。

 
7月28日(金)

今日は,子どもたちが楽しみにしていたホームステイ最初の終日研修の日。「アイランドウオーターパーク」で思う存分泳ぐ日だ。今日は9時にスタディーセンター(カルバリバプテスト教会)に集合した。女の子はすでに服の中に水着を着用し,日焼け止めを入念に塗って準備していた。今日もボウリングの時と同様にホストファミリーの車にみんなで乗り合わせて出発である。途中は楽しくおしゃべりしながらアメリカの景色を楽しみ,そしてロスバノスを出発して1時間以上経過したころ,巨大なウオータスライダー群が目に飛び込んできた。子どもたちの期待度は最高潮に達した。しかしながら開園は11時ということで,しばらく待たされた後入園した。我々用のスペースがすでに準備されており,子どもたちのバックパックはそこに一カ所に集められた。再度ここで,女の子たちは入念に日焼け止めを塗っていたが,すでに準備を終えた男子はもう待ちきれず,バーバラ先生のゴーサインで,あっという間にいなくなった。ここは巨大なウオータスライダーがいくつもあり,流れるプールや波の出るプール(波はほとんど出なかった。)などもある大きな施設である。全てにチャレンジするには結構時間もかかる。ライフガードがいたるところで監視をしてくれている。子どもたちはレンタルの浮き輪を借りて,スライダーや流れるプールを楽しんでいた。日射しは大変厳しく,何度も日焼け止めを塗らなければいけないような状況であったが,逆に日焼けしたいという子どもたちもおり,一日が終わる頃にはかなり焼けている子どももいた。途中,ホストが用意してくれた昼食を食べたり,水分補給をしたり,休息を取ったりしながら,思う存分泳ぎを楽しんだ。11時から6時までということで,7時間も「アイランドウオーターパーク」にいたことになる。子どもたちはすっかり疲れたようで,帰りの車の中では寝ている子どもたちもいた。明日から2日間,ホストファミリーと週末を楽しむこととなる。いろいろな計画をたててもらっているようだ。「あっという間に1週間が過ぎてしまった。」と子どもが感想を語ってくれたが,そのように感じるのはステイが充実しているからであろう。来週もまた元気な笑顔で集合してもらいたい。


 
7月31日(月)

週末をホストとともに過ごした子どもたち。その話をたくさん持って元気いっぱい集合してきた。このロスバノスのメンバーの中にはなんと730日と31日に誕生日を迎える子どもが2名もいて,日曜日にメンバーを招待して,ホストファミリーに誕生日パーティーを開いてもらったり,家族でお祝いをしてもらったりしたようだ。アメリカで誕生日を迎えるというのも良い記念になったことだろう。他の子どもたちも,自分の趣味である釣りに連れて行ってもらったり,買い物をしたり,教会で過ごしたりと,それぞれがホストファミリーとの時間を楽しんだようだ。

今日の3時間の英語の学習は,計算して答えを出すものもあり,子どもたちも考えながら答えていた。途中,MNCCのスタッフの方も様子を参観してくださり,子どもたちの授業風景やランチの様子を撮影してくださった。

午後からの活動は,スポーツとゲームである。バスケットボール好きな子どもたちが多く,すぐさま駐車場に設置されているゴールリングの下で,汗を流し,ゲームを楽しんでいた。また,スタディーセンター内の建物の中にはエアホッケーやサッカーゲームなども設置されており,子どもたちは交代でそのゲームも楽しんでいた。また,ゲートボールのような,木の玉をゲートに通すゲームも芝生の上に準備されて,何人かの子どもたちが上手に遊んでいた。他にもボールを吸盤にくっつけてキャッチボールをするものや,小さな卓球台やボードゲームなどもあって,子どもたちはいろいろなゲームにチャレンジしていた。中でも,何人かの子どもたちが夢中になったものは,小さな鉄の玉をゴール目指して進めていくゲームである。途中いろいろな障害があり,それをクリアーしていかなければならない。どのようにやればいいか試行錯誤しながら,鉄の玉が見事ゴールしたときは歓声が上がった。何回もチャレンジするうちに「こつ」が分かり,子どもたちは1分以内でクリアーすることができるようになった。あっという間にマスターしてしまうものだと感心させられた。今日は楽しく体を動かしたり,アメリカのゲームを楽しんだりして,それぞれ自由に過ごすことができ,子どもたちの顔も大変満足そうであった。

 
8月1日(火)

今日は朝肌寒く,半袖ではきつい状況であった。そんな中,大きなニュースが飛び込んできた。昨日,子どもたちは英語の授業時間に新聞記者から取材を受けたのだが,その内容が地元の新聞に取り上げられていたのだ。しかも大きな写真入りである。その授業の様子の写真には3名の子どもたちが写っていた。さらにインタビューを受けた子どもたちの話も載っていた。子どもたちは大喜びし,「僕も写真に写りたかった。」「新聞を日本へ持って帰ろう。」「アメリカデビューだ!」などと大騒ぎしていた。これも素晴らしい記念になるだろう。今日の英語の授業は,実際に明日のサンフランシスコ終日研修で役に立つような買い物をするときの会話などを中心に,子どもたちは役割演技などにも挑戦しながら楽しく学習していた。昼食後,本日予定されていた教会でのボランティア活動が中止となったため,アメリカの子どもたちに学校で折り紙を教えることになった。2つのグループに分かれてそれぞれ違う学校を訪問した。スタディーセンターの教会から歩いていける小学校へ行くグループは,折り紙を準備して,いそいで学校へ向かった。小学校では小さな子どもたちが目を輝かせて待っていた。事前研修の時から練習し,さらに磨きをかけていたであろう「折り紙」の腕前をここで披露することとなった。我々はアメリカの子どもたちの机の前にしゃがみこみ,目線を合わせていっしょに折りだした。もっともポピュラーである鶴やカブトを手始めに,手裏剣や風船や花,ピアノ,犬,カメラ,カエル,紙飛行機など,自分のできる「折り紙」の技を全部出し切って,アメリカの子どもたちを楽しませていた。アメリカの小学生の子どもたちも,できあがった作品で遊びながら「折り紙大好き!だって楽しいもん!」と大変喜んでくれていた。「こんなに喜んでくれるなんてびっくりした!」と,日本文化の折り紙の良さを再確認したようで,今日の午後からの活動はあっという間に時間が過ぎてしまった。子どもたちの中からは,「もっと折り紙練習します。」という声も聞かれた。これからまだアメリカで折り紙を折る機会もあると思われるので,ぜひ頑張ってほしい。


 
8月2日(水)
今日は待ちに待ったサンフランシスコ終日研修の日である。サンフランシスコはこのロスバノスよりも寒いということで,長袖やジャケット,長いズボンを着用してスタディーセンターに集合し,何人かのホストファミリーとともに大きなバスに乗り込んでロスバノスを出発した。3時間ほどかかる道のりである。長い道のりということで,子どもたちはおしゃべりやビデオを楽しんでいた。ようやくサンフランシスコ市内へと入り,街並みやケーブルカーなどの話題で盛り上がっているときに飛び込んできたのが,美しい大きな橋,ゴールデンゲートブリッジである。子どもたちの中から歓声が上がった。最初はこのゴールデンゲートブリッジを背に記念撮影である。記念撮影する場所にはすでにソノラのメンバーが来ており,久しぶりの再会に子どもたちも嬉しそうであった。MNCCのスタッフの方々もすでにスタンバイしておいてくださり,グループごとの撮影は素早く行われた。そして5分間ほどの個人撮影の時間をもらい,子どもたちはそれぞれゴールデンゲートブリッジを背に写真を撮っていた。ここの滞在時間はあっという間に終了し,バスにもどったあと,次は「ピア39」へと向かった。ここは「フィッシャーマンズワーフ」の隣にあり,お土産などを売る店が軒を並べており,多くの観光客が訪れる場所である。日本語もあちらこちらから聞こえてきた。子どもたちはそれぞれホストファミリーやTCの先生方とともに小集団で行動し,4時間ほどの自由行動を楽しんだ。この「ピア39」の先端からはアルカトラズ島がよく見えた。子どもたちはカリフォルニアらしいTシャツや,記念になる自分のお土産などをたくさん買い込み,満足そうであった。次の目的地は,「ユニオンスクエア」である。ここは高級ホテルが建ち並ぶ街の中心に位置しており,公園のまわりに高級ブランド品のお店や,リーバイス,ナイキのお店などがある。先ほどと同じ小集団で,それぞれ6時30分まで自由行動を楽しんだ。中高生の子どもたちにとっては高いものが多く,なかなか買えるものもない様子であったが,それでも値下げしてあるリーバイスのジーンズを見つけたりして,買い物を楽しんでいた。すっかり歩き疲れた頃バスが迎えに来た。これからまた,3時間近くの道のりである。途中しだいに暗くなり,ロスバノスに到着したのは予定の午後9時を15分ほどオーバーしていた。子どもたちは,それぞれ迎えに来ていたホストとともに帰路へついた。今日は,集合時間に遅れて,「ピア39」の撮影に遅れるグループがあったが,他は大きなトラブルやアクシデントもなく,安全に終了することができたことが何よりであった。子どもたちが注意事項を守って行動してくれた結果である。
 
8月3日(木)
終日研修の翌日ということもあり,さすがに今日は疲れた顔の子どもたちが多かった。TCの先生方も今日はお疲れ気味であった。今日はまず午前中は我々のスタディーセンターのカルバリバプテスト教会から歩いてすぐのメソジスト教会を訪れ,不要品などを集めて売る教会のバザーに参加した。広い室内に入るとそこには古着や古本,おもちゃや台所用品,アクセサリーなどたくさんの品物が,非常に安い値段で売られていた。25セントや50セントでいろいろなものが購入できる。高くても数ドルである。子どもたちは自分に合う古着などを探し,試着したりして掘り出し物を見つけようと室内をぐるぐると何回も周回していた。しかしながら,古着などはなかなかぴったり合うサイズがなく,気に入ったものを探し出すのは容易ではなかった。時間をかけてようやく自分の気に入ったものを選び,入り口で精算してもらった。安いだけに気にいったものを見つけた子どもたちは大変満足そうであった。来週の月曜日に行われる,我々のスタディーセンターのカルバリバプテスト教会のバザー「RUMMAGE AND BAKE SALE」の良い予習になったと思われる。今日のこのメソジスト教会のバザーへの参加が実は830分から1130分まで計画されていたが,10時頃には子どもたちの買い物も一通り終了してしまった。そこでスタディーセンターへもどり,TCの先生方の計らいで,午後の英語のレッスンを午前中に済ませて,急きょ予定にはなかった映画鑑賞に行くことになった。子どもたちは大喜びである。英語のレッスンも今日はみんな一緒に教会の中で行い,新しい英語の歌をいくつか練習した。なかなかすぐには覚えられないが,大きな声を出すように指導されながら何回も練習した。11時半には英語の授業も終了し,1210分には上映開始ということで映画鑑賞の時刻が迫っているので,早々と昼食を済ませて急いで車で映画館へ向かった。「パイレーツオブカリビアン」か「アントブリ」のどちらかを選択することができ,子どもたちは自分の観たい方を選んで,映画を鑑賞した。字幕もなくすべて英語の音声による鑑賞であったが,子どもたちは十分楽しんだようだった。「ねえ,なぜあそこでアメリカの人たちは笑ったのだろう?」,「分からない・・・」,「もう一度日本で観てみたい。」,「すごくかっこよかったね!」などと感想を相互に交流させていた。みんなで観ると喜びや楽しさも倍増である。今日は思いがけない予定変更で,子どもたちも大喜びの1日であった。
 
8月4日(金)
今朝,子どもたちは手に大きな荷物をぶら下げて集まってきた。月曜日のカルバリバプテスト教会のバザー「RUMMAGE AND BAKE SALE」に出すための品物を持って来てくれたのだ。このことはあらかじめ日本での事前研修の際に渡された日程表に書かれていたので,日本からわざわざ持ってきてくれた子どもたちも多かった。また,子どもたちのホストファミリーもこのバザーのために品物を出品することに協力してくれて,古着や品物が詰まった大きな袋やダンボール箱がたくさん集まってきた。今日の午前中は,英語の授業の一環として,その出品物に値段を付ける活動をした。まず25セントや50セント,75セントや1ドルの値札を貼る担当者を決めて値札を準備した。次にバーバラ先生が最終的に判断した値段の品物がその担当者のところへ流れ,値札付け担当の子どもたちがその値段を付けた。値札の付けられた品物は,それ以外の子どもたちが受け取り奥の台の上へきちんと集められていった。手際よく流れ作業で値段の札を張っていき,作業は順調に進んだ。子どもたちはこのボランティア活動を楽しんでくれた。自分にできることは何かないか探し,自ら進んできれいに古着をたたんだり,整理したりする姿には感心させられた。このホームステイプログラムも多くのボランティアの協力の上に成り立っている。そして,子どもたち自らもアメリカのボランティア活動を体験・協力し,善意の心とは何か考えることも,このホームステイプログラムの重要な目的の1つとなっている。「自分にできることは何かないか?」「あなたを喜ばすために何ができるか?」「感謝の気持ちを表現する方法は?」ということを常に考えて行動し,「誰かのためになる」ことの気持ちの良さを感じてもらいたい。ホストファミリーとの「心の交流」も,この心から出発しなければうまくいかないであろう。一方的に頼り,期待し,依存する心からの脱却という意味での「自立」を目指してほしい。さて,午後からは,TCの先生方やホストの方々の車に乗って,1時間ほどかけてスケート場まで行き,スケートを楽しんだ。このスケートがアイススケートなのか,ローラースケートなのか,それによってテンションが違うという北海道育ちの高校生がいたが,残念ながらアイススケートではなく,ローラースケートであった。リンクは広く,そして,他のお客はほとんどいないロスバノス組の貸し切り状態となっており,気兼ねなく滑ることができた。ふつうのローラースケートだけではなく,縦にローラーが並ぶローラーブレードもあり,経験者はアイススケート同様,軽快に滑りを楽しんでいた。一方の初心者の子どもたちからは,あちらこちらで「きゃーっ!」という悲鳴や「ゴトッ!」という激突音が聞こえていたが,終了間際にはずいぶん上達し,滑りを楽しむようになっていった。子どもたちの上達の早さには驚くばかりである。スケートを楽しんだ後,帰る途中にみんなで「ターゲット」という大きな店に立ち寄り買い物を楽しんだ。今日でこのホームステイプログラムの半分の日程が終了したことになる。あと2週間で「自分に何ができるのか?」「このステイで自分は何を目的としていたのか?」ということを再度確認して,充実した日々を過ごしてもらいたいと思う。
 
8月7日(月)

今日はカルバリバプテスト教会のバザー「RUMMAGE AND BAKE SALE」の開催日である。我々が金曜日に準備していたもの以外にも今朝になって,ホストファミリーからたくさんの品物が届けられた。また,週末にホストファミリーと子どもたちで焼いたお菓子なども各家庭から届けられた。ホストファミリーとともにお菓子作りも楽しんだようだ。古着や日本の品物などたくさんの品物を机に並べながら「これが欲しい!」,「これがかわいい!」などと早速自分で購入したいものを選んでいる子どもたちも多かった。それらの品物を並べ終わると道路沿いの芝生の上に机ごと運びだし,看板を設置し,いよいよオープンとなった。しかしながら,お客はまばらでなかなか繁盛しない状態が続き,業を煮やした子どもたちは通りすぎる車に声をかけたりして,お客を呼び込む作戦に出た。何台かに一台,車が停車して立ち寄ってくれると感謝の言葉を浴びせかけていた。その様子を見てバーバラ先生も「よくやったわ!」と大変喜んでくださった。しかしながら,それでもなかなかお客は来ず,男の子たちは11時過ぎから「おなかがすきました。」を連発し,いつもと同じ時刻の1130分に昼食を取った。昼からもお客がなかなか来ない状態が続いたが,それでも次第に品物は減っていき,必要でなくなった机を少しずつ片付けるまでになった。そして,MNCCのスタッフの方2名も様子を見に来てくださり,そのバザーの様子を写真にとってくださった。その後も子どもたちは大変リラックスして日本の歌など歌いながらお客を待った。終了予定時刻の2時を過ぎたが,3時近くまで時間を延長する作戦に出て最後の販売を試みたが,残念ながら完売というにはほど遠い状況であった。もう少し宣伝が必要だったと感じるが,子どもたちは日射しが強い中,楽しみながら協力してくれた。ロスバノス組も,団体としてのまとまりも強くなってきたような気がする。これからもみんなで協力して活動を楽しく盛り上げてもらいたい。

 
8月8日(火)
今日は昨日の教会のバザー「RUMMAGE AND BAKE SALE」で,自分たちが提供して売れ残ったものを引き取る活動から始まった。売れ残った和雑貨は,ホストへのお礼のプレゼントや,さよならパーティーの際の飾りとしても活用できると思われる。また,余っているぬいぐるみの中から1つ選ぶことを許され,古着の中からも気に入ったものがあればただで持って帰って良いということになった。ロスバノスも若干朝晩が寒くなってきているので,上着がない子どもたちは古着の中から上着を選び出していた。また,派手なピンクや,ブルーのジャケットを羽織って記念撮影したりする子どもたちもいて,朝から楽しそうであった。その活動が終了した後。英語の授業が始まった。久しぶりの授業という感じである。授業の内容は,自分の友達に関することについて,先生に質問されたことに的確に答えるといった内容であった。子どもたちは日本にいる友達の名前や,その友達についての情報を一生懸命英語で伝えようとしていた。今日の午後は,「歌と折り紙」のボランティア活動である。施設を訪れて高齢者の方々に歌を披露し,折り紙を一緒に楽しむ予定となっていた。歌も折り紙も2回目なので,子どもたちもリラックスしていた。ホテルのような美しい施設に入ると,大きな部屋に通されそこには舞台もあった。何人かの子どもたちが率先して高齢者の方々を迎えに行き,車いすを押してきてくれた。そしていよいよ歌の披露が始まった。「DO-RE-MI」の英語版と日本語版,「AMERICA THE BEAUTIFUL」「さくら」「IF YOU’RE HAPPY」「茶摘み」「OH, SUSANNA」「Believe」「YOU ARE MY SUNSHINE」そして最後に「THE STAR SPANGLED BANNER」を歌った。高齢者の方々も,一緒に口ずさんでくださる曲もあった。そのあと,それぞれ子どもたちが高齢者の方々の中に入り,折り紙を一緒に折ったり,腕前を披露したあと作品をプレゼントしたりして,高齢者の方々との交流を楽しんだ。子どもたちも自分の折り紙の技術全てを出し尽くし,大変満足そうであった。そのあとアイスクリームをいただき,あっという間に時間がきてしまった。素晴らしい時間を過ごすことができたことに感謝したい。

 
8月9日(水)

今日は「ヨセミテ国立公園」への終日研修である。年間300万人以上の人々がこの公園を訪れるそうである。この美しい国立公園は,我々の滞在しているロスバノスから,バスで4時間近くかかることが分かり,車内でどのように時間を使うかが重要な問題であった。DVDを鑑賞したり,おしゃべりや風景を楽しんだりしたが,高地に向かうにつれて次第に曲がりくねった道が多くなり,だんだんと顔色の悪くなる子どもたちが増えてきた。ようやく3時間を超えたあたりで,「ヨセミテ国立公園」のゲートに入った。そしてしばらくすると,雄大な花崗岩壁の山々が我々の目に飛び込んできた。美しさとスケールの大きさに,ただただ驚くばかりである。岩壁の上から2段にわたって流れ落ちるヨセミテの滝も,その美しい姿で我々を出迎えてくれた。バスを降りるとそこにはMNCCのスタッフの方々がすでにスタンバイしておいてくださり,美しい花崗岩壁とヨセミテの滝をバックに記念撮影をしていただいた。このあたりには野生の熊や蜂などもおり,十分気をつけるように指示があった。子どもたちは美しい風景を一生懸命写真に収めていた。それからバスはロッジまで行き,あとは小集団のグループごとに,ハイブリッドのシャトルバスを使ったり,歩いたりして集合時刻まで活動することになった。ヨセミテの滝の近くまでは歩いていくことができ,そこまではどのグループも歩いていった。近くに行けば行くほど,その大きさが実感されてきた。やがて美しい川が現れ,2段目の滝が見えてきた。たくさんの観光客が橋のあたりに集まっており,川で水遊びをしたり記念撮影をしたりしていた。ソノラのグループともここで再会した。滝から流れ落ちる雪解け水は大変冷たく,多くの子どもたちは滝の近くまで行こうと大きな石を飛び越えて行っていたが,なかなか簡単には行けず,男の子たちも滝の近くまで行って帰ってくるのに20分ほどかかり,汗だくになっていた。そのあとはシャトルバスでビジターセンターやネイティヴアメリカンの博物館や,お土産のお店などをそれぞれ回り帰ってきたが,バスの乗り間違えのため,集合時刻に遅れるグループがあり,45分ほど出発時刻が遅れてしまったが,何事もなくてほっとした。ヨセミテの象徴的な山として知られているハーフドームももう少し近くで見たいという子どもたちもいたが,とても1日で回れるような国立公園ではなかった。地球上には美しい場所がまだまだたくさんあることを知らされた日であった。

生徒の日記より:
プールに飛び込んだり、競争したりふざけあいながら遊んだ。すると、Kyleが「You're my best friend. You're my best family. I love you!」と言ってくれた。うれしくて涙が出そうになった。私も「Me, too! You're my best brother. You're my best family. I love you」と言った。来週の今は、もうこの家にはいないんだってパパと話した。Kyleは、「日本のパパとママに電話をして、ずっとここにいていいか聞いてここにいて!」とかずーっと言っていた。パパは、「来年の夏にまた来なさい。」と言っていた。一カ月間はめちゃ長いと思っていたのに、楽しい時間は本当に短い。あと1週間もない。最後まで楽しむぞ。

 
8月10日(木)

いよいよ今日から,「さよならパーティー」へ向けての練習が始まった。日本での事前研修の際に,あらかじめ5つのグループに分けて,ある程度の計画は立てていたが,さよならパーティーを来週に控え,再度細かい部分まで確認することになった。そのグループで日本料理の準備をすることになるので,料理を作る人を決めたり,会場設営に残る人を決めたり,日本料理で必要なものを確認したりする活動を行った。また,全体での発表として全員で「ソーラン節」をおどり,「YESTERDAY ONCE MORE」を歌うために,その練習も行った。来週の水曜日のさよならパーティーまで,練習する時間は限られているので,時間を惜しんで練習や準備を頑張ってもらいたい。1ヶ月間のホームステイの総仕上げとして,このさよならパーティーは計画されている。お世話になった方々への感謝の気持ちをしっかり表現して欲しい。全員の力を結集し,最高のパフォーマンスを見せてくれることを期待している。午後からは,ロスバノスの警察署を見学した。警察署内に入り,留置所や緊急通報を受ける場所や,取り調べの場所などを見学し,屋外では警察官の携帯品やパトカーなどの説明を受けた。留置所の中には実際に取り調べを受けている人も入っており,子どもたちはすこし怖がっていた。しかしながらこのロスバノスはちいさな平和な町で,殺人などの重大な犯罪は,最近はないということである。子どもたちもほっとした様子であった。日本の小学校では,3年生の時に社会科で警察署に見学に行くことが多いが,その際はパトカーや警察官の仕事について説明を受けるもの,留置所や,ましてやその中に入っている人を実際に見ることなどはない。したがって大変興味深かった。警察の方々も気軽に子どもたちと一緒に写真を撮ってくださった。また,パトカーに乗ってサイレンを鳴らしてもらったりもした。忙しい中,気持ちよく対応してくださった方々に感謝したい。

生徒の日記より:
朝からさよならパーティーの練習をしたり、計画をたてました。もう3週間もたって、さよならパーティーの練習をするんだなぁと思うと悲しいです。でも感謝の気持ちを込めて最高のパーティーにしていきたいです。その後、警察署へ行き、武器や部屋の説明を聞きました。写真もたくさん撮り、パトカーに乗ってサイレンを鳴らしたのが楽しかったです。家に帰る前にJaneと友達の二人でメキシコ料理を食べに行きました。タコスとドクターペッパーを飲みましたが、両方とも美味しくなかったです。

 
8月11日(金)

 昨日と今日の朝は,我々がステイを始めた頃と同じくらいの暑さである。これまで雨が降ったことはなく,今日も雲1つ無い快晴である。今朝はまず全員そろってから,さよならパーティーの歌の練習を行った。昨日から始めた練習であったが,すでにメロディーも歌詞も覚えている子どもたちもいて,次第に歌声も大きくなってきた。日記にも「さよならパーティーを絶対成功させたい。」「みんなで協力して最高のパーティーにしたい。」と書いてくれる子どもたちも多く,気持ちを1つにして頑張っていこうとする姿勢が見えて頼もしい限りである。歌の練習のあとは,いつもの英語の授業に入り,子どもたちは自分たちで役割を考え,表現するスキットを楽しんでいた。バーバラ先生とジェイミー先生の英語の授業も残り少なくなってきた。小学校3年生から高校2年生までの異学年でこれまで学習を進めてきた。それぞれ発達段階も違い,また英語のレベルも様々である。そのため授業を構成するのも非常にむずかしく,子どもたちにとっては簡単すぎたり,難しすぎたりする面があったかもしれない。しかしながら先生方は,このホームステイに来て少しでも英語が上達して欲しいと考えて,これまで授業をされてきた。そんな異学年のグループの集団を教えてくださる先生方に対して,失礼な授業態度は許されない。分からなくても何とかがんばろうという姿勢や,私語のない真剣な授業態度が求められている。学ぶものの姿勢や心構えの大切さはどこに行っても同じである。今日の子どもたちの授業態度は一生懸命考えていて大変良かったと先生方から評価された。どうか残りの英語の授業も一生懸命取り組んで,少しでも自分自身のものにして帰国してもらいたい。今日の午後は,ロスバノスのパブリックプールに行って泳ぐことになっていた。今日のような暑い日に泳ぐことができるということで,子どもたちも大喜びである。プールは,以前訪れた「Milliken Museum」の隣にある。プールはそれほど大きいわけでもなかったが,深い方のプールには飛び込み台が設置されており,子どもたちは次々にジャンプしては飛び込んでいた。難易度の高い技に挑戦したり,友達と競争したりして飛び込みは次第にエスカレートしていき,見ている方をハラハラさせたが,誰もけがをすることなく無事終了した。いよいよ最後の週末である。ホストファミリーとの最後の週末を思い切り楽しんでもらいたい。

生徒の日記より:
金曜日。金曜は学校がないし、1週間がもう終わってしまうことを痛感するから。今日はスポーツデイだったので午後はPublic Poolに行った。大きいって聞いてたから最初見たときは予想外で結構ショックを受けた。けど入ってみたら思っていた以上に深かった。なぜかプールの水は塩味だったけど…。プールで一番深いところは11ft(フィート)もあった。私の身長が4ft94フィート9インチ)だから、3Mくらいの深さはあったと思う。飛び込み台がついていて初めて体験した。はじめは恐かったけど思いのほか出来ることに気がついた。地面ではできないけどプールだと前宙(前転宙返り)も後宙(後転宙返り)もできるからすごい楽しかった。一回コツをつかんだら簡単にできた。そんな感じでプールに入ってる時間はあっという間に過ぎた。帰りはやっぱりジェイミーが家まで送ってくれたけどその前に一緒に帰ったよっしーとしほちゃんとはるのちゃんとゆかでmartに連れて行ってもらった。自分の分はないけどお姉ちゃんにおみやげを買った。よっしーはゆかと一緒にジェイミー先生の家に行った。2人でMNCCのホームページを見せてもらった。知らない間に私たちの写真がたくさん載っていた。夜は830からパパもママもいなくなったので私がbaby-sitter代わりだった。正直嫌だとか少しは思ったりもしたけどそんなことちっともなかった。Baby-sitter最高!すごい自分の時間もあったし子どもたちもかわいく見えた。このくらいだったらいつでもやってもいいのに。

 
8月14日(月)

最後の週末ということで,ホストファミリーもいろいろな計画を立ててくれていたようである。子どもたちの日記を読むと,パーティーを開いてもらったり,美術館に連れて行ってもらったり,野球観戦をさせてもらったりしたようである。また,自分からカレーライスなどの日本食を作ってあげたりして,ホストファミリーを喜ばせてあげる子どもたちもいたようである。自分もホストファミリーに連れられて,土曜日に湖へ行ったのだが,そこには教会のメンバーが集まっており,そのメンバーの家庭にお世話になっている子どもたちも5人ほど来ていた。ビーチバレーや蹄鉄投げも楽しかったが,特に子どもたちが喜んでいたのが,湖の上での遊びである。水上バイクに挑戦させてもらったり,ボートに引っ張られてすごいスピードで水上を滑るゴムボートの上でびしょ濡れになりながら絶叫したりと,日本ではなかなかできない経験をさせてもらって,「アメリカに来た感じがする!」と喜ぶ子どももいた。ホストの温かい心遣いに感謝するばかりである。今日は,英語の授業のあと,さよならパーティーの練習を行った。「ソーラン節」の隊形を全員で確認し,初めて踊る子どもたちも踊りを覚えようと頑張ってくれた。特に,隊形から最後のポーズに至るまで,何人かの子どもたちがリーダーシップを発揮して,みんなをまとめてくれた。頼もしい姿であった。練習する時間はもう本番当日しかないが,きっと素晴らしいものになるだろう。午後からは,何人かのホストが勤める小学校へ,折り紙を折りに行った。折り紙を折りに行くのも3回目ということで,日本から持参してきている折り紙も底をつきはじめていた。そこで,新聞紙を正方形に切ったものも準備していった。5年生の子どもたちが目を輝かせて待っており,まず子どもたちが書いてくれた英語の名前を,ひらがなやカタカナ,漢字などの日本の文字で書き換えてあげた。漢字に置き換えるのが難しい名前もあって,子どもたちも四苦八苦していたようである。次にアメリカの子どもたちと楽しく話ながら,一緒に折り紙を折ったり,自分の技を披露したりした。大きな新聞紙で作ったカブトや鶴も大変喜ばれた。お互いに楽しい時間を過ごすことができた。明日は最後の終日研修である。仲間と過ごす時間も残り少ない。素晴らしい思い出を作ってもらいたい。


 
8月15日(火)
今日は最後の終日研修の日である。アミューズメントパークのグレートアメリカで,思いっきり楽しむ日である。今日は11時から7時までの8時間の滞在時間が確保されていた。子どもたちは小集団でそれぞれ自由に活動した。パーク内は大変広く,水着で遊ぶアトラクションとそうでない遊園地のアトラクションとに別れていたが,多くの子どもたちは水着に着替えることなく,遊園地のアトラクションを主に楽しんだようだった。見るからに恐ろしいローラーコースターに何回ものったり,バスケットボールをシュートして景品をもらったり,家族や友達へのお土産を買い込んだりと,楽しく過ごしていたようだ。また,ソノラやトレーシーのホームステイグループもこのグレートアメリカの終日研修に参加していたために,知っている友達や兄弟と一緒に行動したり,遊んだりしたようである。少々遊び疲れたようではあったが,明日はいよいよさよならパーティー。疲れてなんかはいられない。明日も充実した長い一日になることだろう。今日はMNCCのスタッフの方も記念撮影や帰国時の注意事項の説明のために来てくださっていた。テロ未遂事件の影響でセキュリティーが厳しくなっており,機内持ち込み制限の品物などについて説明があった。指示をしっかり守って,トラブル無く,安全に帰国できるようにして準備して欲しい。
 
8月16日(水)

「さよならパーティー」当日の朝がやってきた。まずは会場の準備からということで,習字や折り紙のデモンストレーションを行い,日本料理を振る舞う場所に机や椅子を運び込み,テーブルクロスを準備した。また,歌やスピーチを行う教会の椅子も片付けた。少しでも練習時間を確保しようとみんなで協力して準備を行った。会場準備が終了してから,子どもたちのプログラムを1回通して行ったが,時間を超過する可能性が出てきたため,子どもたちの計画していたもののいくつかの出し物を削らなければならなくなった。練習をしてきただけに大変残念そうであったが,そのあとは全員で素晴らしいものにしようと,一致団結してくれた。出番が少なくなってしまった子どもがいたことで,非常に申し訳ない気持ちであったが,そのあとの子どもたちの姿勢は大変素晴らしかった。時間がない中で子どもたちは一生懸命アイデアを出しながら工夫を重ねていった。ランチの時間も惜しみながら練習を重ねた。そして,時間は過ぎ,それぞれ料理を作り,着替えなどの準備をするために一度帰宅する時間になった。教会の台所を借りて天ぷらを作るグループと,会場の飾りをするグループは残り,大量のエビや野菜を天ぷらにしたり,折り紙や和雑貨で会場を飾ってくれたりして,自分たちに任された仕事を黙々とこなしていた。6時を過ぎた頃から子どもたちが料理を持って,それぞれ集まってきた。女の子は浴衣に着替えている子どももいて,大変華やかであった。男の子たちも甚兵衛を着て,日本の夏祭りのような雰囲気であった。風鈴が心地よい音を立てる中,我々のさよならパーティーが幕を開けた。準備した日本料理は「肉じゃが」,「かぼちゃの煮物」,「天ぷら」,「抹茶ケーキ」,「ちらし寿司」の5品であった。また,ちらし寿司チームは,たくさんのおにぎりをにぎってくれた。食材調達も容易ではなかったところもあったが,それぞれよく日本の味を出してくれた。たくさんの人々が子どもたちの作った日本食に舌鼓を打った。また,子どもたちが日本から持ってきてくれた日本のお菓子コーナーも大人気であった。デモンストレーションコーナーでは,習字が上手な子どもたちの何人かが,ホストファミリーのリクエストに応えて,腕前を披露していた。また,折り紙や日本のおかしの紹介も何人かの子どもたちが対応してくれていた。開始から1時間が過ぎ,いよいよ子どもたちの発表の時間となった。まずは外に出て,担当の7人で二人羽織をおこなった。生クリームののったケーキを準備して,希望者を募り,ホストファミリーに協力をしてもらった。顔にケーキをなすりつけられるホストファミリーもいて,会場は笑いでいっぱいになった。そして,次はいよいよ「ソーラン節」である。浴衣のため動きにくい子どもたちもいたが,気合い十分で臨んだ。しかしながら,1回目はCDプレーヤーの電池切れで,蚊の鳴くような音しか聞こえず笑いの中で仕切り直し。今度は電源をコンセントから供給できるようにした。「構え!」のかけ声で一斉に準備の態勢に入り,始まった。かけ声も出しながら,一生懸命踊った。このメンバーで踊るのはこれで最後だという気持ちが子どもたちの踊りに表れていた。途中の隊形のチェンジもうまくいき,最後,中心に向かって,しっかりとかけ声とともにポーズを決めた。大きな拍手が巻き起こり,子どもたちもその拍手に包まれて嬉しそうであった。次は会場を教会へと移し,「空手」の型の披露,そして,「茶道」,「マジック」とどれも会場から大きな拍手をもらった。そして,ピアノの演奏「千と千尋の神隠し」,「上を向いて歩こう」,ピアノ伴奏による「碧いベンチ」の合唱,「おばちゃんロック」と続いた。特に,「おばちゃんロック」では途中で通路に子どもたちが移動し,会場のティーンエイジャーも一緒になって踊りながら,決めのポーズも男の子が決めて,会場は大変盛り上がった。そして,「カントリーロード」は,4人でアカペラに挑戦し,途中の歌詞から日本語に変えて歌い,拍手をもらった。そして,プログラムの最後は,全員によるカーペンターズの「イエスタディワンスモア」合唱である。これまで練習の時間を十分に取ることはできなかったが,精一杯の感謝の気持ちを込めて子どもたちは歌い始めた。これまでの仲間との絆を強く感じたのであろう。練習の時には見かけることもなかったが,みんなで手をつないで子どもたちは歌っていた。それを見て,胸が熱くなった。間違いなく子どもたちは心を1つにして歌っていた。涙を流しながら歌っている子どももいた。感動的であった。最後のセレモニーとスピーチでは,林コナン君が,素晴らしいスピーチをしてくれた。そして,子どもたちはTCのバーバラ先生とジェイミー先生から修了証をいただいた。名前を呼ばれて一人ずつ前に出て受け取り,ホストファミリーから温かい拍手をもらい,子どもたちは感極まっていたようであった。素晴らしい「さよならパーティー」をありがとう。すべての子どもたちに感謝したい。

 
8月17日(木)

さよならパーティーの余韻もさめやらぬ中,子どもたちは集合してきた。しかし,今日はまず昨日の後片付けから始めなければならなかった。これまでお世話になったスタディーセンター(カルバリバプテスト教会)を去るにあたり,来たときよりも美しくしようと一生懸命掃除をした。床のモップがけや,掃除機でカーペットの上まできれいにした。何人かの子どもたちが,「また明日もここで勉強する気がする。」と明日の帰国がピンと来ないような感じで話をしていた。子どもたちはそれぞれアドレスを交換したり,寄せ書きをしたり,エアホッケーを楽しんだりして自由な時間を楽しんでいた。今日の昼食は,全員「バーガーキング」のハンバーガーであった。バーバラ先生とジェイミー先生が準備してくださった。午後にはケーキも振る舞われた。甘い,甘いケーキであった。今夜がホストファミリーと過ごす最後の夜である。子どもたちはホストファミリーに自分の写真入りのフレームを感謝状とともに渡すことになっている。素晴らしい夜を過ごしていることだろう。

 

 

 

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